JPH0868512A - ガスバーナ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 バックファイヤや熱歪みが生じにくい安全な
ガスバーナを提供する。 【構成】 可燃ガスと空気を混合した混合ガスが供給さ
れる混合ガス室２に、該混合ガス室内の混合ガスを外部
へ噴出するノズル体６をその噴出口が前記混合ガス室２
の壁面よりも外側に突出するように取り付け、前記混合
ガス室２から突出するノズル体６の外周部および該ノズ
ル体が取り付けられている混合ガス室２の壁面に沿って
冷却用エアを流通させるエア室３を設けるとともに、該
エア室内の冷却用エアを前記ノズル体６の噴出口近傍に
吹き出させるエア排出口９を設けた構成とし、エア室３
内を流通する冷却用エアによってノズル体６や混合ガス
室２を冷却するとともに、その冷却用エアを燃焼用エア
として利用する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、例えば業務用フライヤ
ー等の熱源として使用するに適したガスバーナに関す
る。

【０００２】

【従来の技術】可燃ガスと空気の混合ガスを複数のノズ
ルから噴出させて燃焼させるガスバーナにおいて、ミキ
サー等によって予め混合して供給される可燃ガスと空気
の混合ガスを一旦混合ガス室に蓄え、該混合ガス室内の
混合ガスをノズルから噴出させることにより、各ノズル
から噴出する混合ガスの組成比率や噴出量が均等になる
ようにしたものがある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記ガスバーナは、長
時間の使用等によりバーナ本体が高温になり、混合ガス
室内でバックファイヤが起きる危険性があった。また、
この種のガスバーナの多くは板金製であるため、バーナ
本体が高温になると熱歪みが生じるという問題もあっ
た。そこで、本発明は、これらバックファイヤや熱歪み
が生じにくい安全なガスバーナを提供することを課題と
している。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は次のように構成した。すなわち、本発明に
かかるガスバーナは、可燃ガスと空気を混合した混合ガ
スが供給される混合ガス室に、該混合ガス室内の混合ガ
スを外部へ噴出するノズル体をその噴出口が前記混合ガ
ス室の壁面よりも外側に突出するように取り付け、前記
混合ガス室から突出するノズル体の外周部および該ノズ
ル体が取り付けられている混合ガス室の壁面に沿って冷
却用エアを流通させるエア室を設けるとともに、該エア
室内の冷却用エアを前記ノズル体の噴出口近傍に吹き出
させるエア排出口を設けたことを特徴としている。

【０００５】

【作用】可燃ガスの空気の混合ガスを混合ガス室に供給
し、その混合ガスをノズル体の噴出口から噴出させて燃
焼させる。また、エア室内に冷却用エアを流通させ、そ
のエアを前記ノズル体から噴出する混合ガスの外周近傍
に吹き出させる。

【０００６】エア室内を流通するエアによって混合ガス
室やノズル体が冷やされるので、ノズル体や混合ガス
室、および混合ガス室内の混合ガスが高温になるのが防
止され、バックファイヤの発生が抑止されるとともに、
混合ガス室等からなるバーナ本体の熱歪みが生じにく
い。また、エア排出口から排出される冷却用エアにより
酸素の補給が行われるので、不完全燃焼が生じない。

【０００７】

【実施例】以下、図面に表された本発明の１実施例につ
いて説明する。このガスバーナ１は、断面長方形で水平
方向に長尺な混合ガス室２と冷却用エア室３を備え、該
エア室を上側にして両室２，３が溶接によって固着一体
化されている。

【０００８】そして、混合ガス室２の下壁部に、混合ガ
ス取入れ用口金５が設けられている。混合ガス取入れ用
口金５は、下壁部の円形穴２ａに下側から嵌め込み溶接
によって固着されていて、混合ガス室２内に挿入されて
いるその上端部の外周に吹出口５ａ，…が四方に向けて
形成され、かつ混合ガス室２外に突出しているその下端
部に後記混合ガス導管１２がねじ込み式に取り付けられ
るようになっている。

【０００９】一方、混合ガス室２の上壁部には、複数
（図示例は１０個）のノズル体６，…が等間隔で設けら
れている。ノズル体６は、内部中央部に主ノズル６ａが
形成してあり、さらに該主ノズルの外周部にバッフル鍔
部６ｂによって噴出口が絞られた円環中空状の副ノズル
６ｃが形成されていて、主ノズル６ａと副ノズル６ｃと
が複数の通孔６ｄ，…によって連通させた構造となって
おり、下端ねじ部６ｅを混合ガス室２の上壁部とエア室
３の下壁部に形成したねじ穴２ｂ，３ａにねじ込んで取
り付けられている。その取付状態において、主ノズル６
ａおよび副ノズル６ｃの噴出口がエア室３の上面とほぼ
同じ高さになっている。ノズル体６の着脱に際し、ノズ
ル体６の上端部に形成されている溝６ｆにドライバー等
を係合させて操作できるようになっている。

【００１０】また、エア室３は混合ガス室２よりも水平
方向に少し長く、エア室３の混合ガス室２よりも張り出
した一端部の下壁部に、エア取入れ用口金７が設けられ
ている。エア取入れ用口金７は、エア室下壁部の円形穴
２ｃに下側から嵌め込み溶接によって固着されていて、
エア室３内にエア取入口７ａ，…が開口し、かつエア室
３外に突出しているその下端部に後記エア導管１３がね
じ込み式に取り付けられるようになっている。

【００１１】前記ノズル体６，…はエア室３の上壁部に
形成されているノズル体取付穴８，…に嵌合させて混合
ガス室２に取り付けられているが、その取付状態におい
て、ノズル体６，…とノズル体取付穴８，…の内壁との
間に隙間が形成されていて、その隙間がエア室３内に導
入されたエアの排出口９となっている。

【００１２】以上のような構成のバーナ本体には、燃焼
用混合ガスと冷却用エアとが供給される。ブロア１０か
ら吹き出されるエアの一部がミキサー１１によって可燃
ガスと混合させられ、その混合ガスが混合ガス導管１２
を介して混合ガス室２に送られる。可燃ガスとエアの混
合比率は、混合ガスをそのまま燃焼させた場合に若干エ
ア不足となる比率としてある。ブロア１０から吹き出さ
れるエアの残りは、エア導管１３を介してエア室２に送
られる。

【００１３】混合ガス室２に供給された混合ガスはここ
に一旦蓄えられ、各ノズル体６，…の主ノズル６ａ，…
と副ノズル６ｃ，…から吹き出し、その噴出口付近で燃
焼する。前述の如く混合ガスはエア不足ぎみであるの
で、燃焼によって生じる炎Ｆは縦長の穏やかな炎とな
る。不足分のエアは排出口９，…から排出される冷却用
エアにより補給される。このように、縦長の穏やかな炎
であるので、炎Ｆの高温部Ａとバーナ本体との距離が離
れており、バーナ本体が過度に加熱されず、しかも排出
口９，…から排出されるエアによって熱が上方に押し流
されるので、バーナ本体の上側に設けたフライヤー等の
非加熱物Ｗを加熱するのには効果的であり、かつバーナ
本体はあまり加熱されない。

【００１４】エア室３に吹き込まれたエアは、エア室３
内を通って排出口９，…から排出されるが、エアがエア
室３内を流通する際に、ノズル体６，…が冷やされると
ともに、エア室３に接する混合ガス２の上壁部が冷やさ
れ、該混合ガス室内の混合ガスが高温になるのが防止さ
れる。

【００１５】

【発明の効果】以上に説明した如く、本発明にかかるガ
スバーナは、混合ガス室から突出するノズル体の外周部
および該ノズル体が取り付けられている混合ガス室の壁
面に沿って冷却用エアを流通させるエア室を設け、該エ
ア室から排出される冷却用エアを前記ノズル体から噴出
する混合ガスの外周近傍に吹き出させる構成とすること
により、エア不足ぎみの混合ガスを燃焼させて縦長の炎
を作ることが可能で、それによってノズル体や混合ガス
室の過度の加熱を防止し、かつ、エア室内を流通する冷
却用エアによってノズル体や混合ガス室を冷却するの
で、バックファイヤの発生が抑止されるとともに、バー
ナ構成材の熱歪みが生じにくくなった。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の１実施例であるガスバーナの外観図で
ある。

【図２】図１に示すガスバーナの正面断面図である。

【図３】図１に示すガスバーナの平面図である。

【図４】図１に示すガスバーナの側面断面図である。

【符号の説明】

１ ガスバーナ ２ 混合ガス室 ３ エア室 ６ ノズル体 ９ エア排出口

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 可燃ガスと空気を混合した混合ガスが供
   給される混合ガス室に、該混合ガス室内の混合ガスを外
   部へ噴出するノズル体をその噴出口が前記混合ガス室の
   壁面よりも外側に突出するように取り付け、前記混合ガ
   ス室から突出するノズル体の外周部および該ノズル体が
   取り付けられている混合ガス室の壁面に沿って冷却用エ
   アを流通させるエア室を設けるとともに、該エア室内の
   冷却用エアを前記ノズル体の噴出口近傍に吹き出させる
   エア排出口を設けたことを特徴とするガスバーナ。