JPH0866598A - 吊り下げ式衣類乾燥機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 吊り下げ式衣類乾燥器において、使用時には
大きく、収納時には小さくなる折り畳みタイプの吊り下
げ式衣類乾燥器を提供する。 【構成】 本体７と、対応する左右の辺が互いに交差す
るように連結部材１５で連結されている矩形状の第１の
フレーム９と第２のフレーム１０と、連結部のないフレ
ームの各辺に添う辺取り付けた箱状のケース８と、ケー
ス内部の衣類を吊り下げるためのハンガーバー１３と、
第２のフレームの上部一辺に取り付けられている把手１
２と鈎状のフック１４とからなり、第１のフレーム９は
上部の一辺が本体７を貫通し本体７に取り付けられてお
り、ハンガーバー１３の一端はピンを通して本体７に取
り付けられており、他端は上記フック１４に引っかけら
れて構成される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は一般家庭で使用する衣類
乾燥機でハンガー等に衣類を吊り下げて乾燥する吊り下
げ式衣類乾燥機に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】一般家庭の衣類乾燥機は、回転するドラ
ムの中に衣類を投入し乾燥空気と積極的に接触させて衣
類を乾燥させるドラム式が主流であるが、回転による機
械力を衣類に与えるため、布傷みや縮み，形くずれなど
が発生するおそれがある。

【０００３】一方、吊り下げ式ではこういった機械力を
与えないため上記の様な不具合がなく、より多くの種類
の衣類を乾燥することができる。

【０００４】以下に従来の吊り下げ式衣類乾燥機につい
て説明する。図９において、１は本体、２は扉、３はハ
ンガーバー、４は庫内吹き出し口、５は室内空気の吸い
込み口、６は室内への吹き出し口である。扉２による開
口部と室内空気の吸い込み口５と吹き出し口６を有し、
送風ファンとヒータを備えたロッカー形の本体１の庫内
には衣類を吊り下げるハンガーバー３と乾燥空気の吹き
出し口４がある。

【０００５】以上のように構成された吊り下げ式衣類乾
燥機の動作について説明する。ハンガー等を用いて衣類
を庫内のハンガーバー３に吊り下げ、扉２を閉め、運転
を始めると、送風ファンによって室内の空気が吸い込み
口５から本体内に入り、ヒータに加熱されて庫内の吹き
出し口４から送風され、衣類に当たる。加熱されて蒸気
となって衣類から空気へ湿気が移動し、吹き出し口６か
ら室内に排出され、衣類は乾燥される。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】吊り下げ式衣類乾燥機
の場合、衣類に万遍なく空気が触れるように、ある程度
間隔をもって衣類を吊るす必要があり、また、衣類の肩
幅やハンガーの幅、長尺物等衣類の長さ等それぞれに応
じて、多くの衣類を吊るすには幅と高さと奥行きが必要
であり、庫内が大きくなる。そのため機器を置くスペー
スを確保する必要があるという課題を有していた。

【０００７】本発明は上記従来の課題を解決するもの
で、使用時には大きく、収納時には小さくなる折り畳み
することのできる吊り下げ式衣類乾燥機を提供すること
を目的とする。

【０００８】本発明の第１の目的は、組立分解をするこ
となく収納・設定が可能にする衣類乾燥機を提供するこ
とである。

【０００９】本発明の第２の目的は，スムーズに周囲の
壁面等を傷めることなく収納・設定が可能にすることで
ある。

【００１０】本発明の第３の目的は，収納時の形態を整
えることをである。本発明の第４の目的は，収納時の形
態を安全に保持することである。

【００１１】本発明の第５の目的は，使用時の乾燥容量
を可変にし衣類の量にあった大きさを提供することであ
る。

【００１２】

【課題を解決するための手段】本発明の第１の目的を達
成するための第１の手段は，本体と、乾燥空間となる箱
状のケースと、矩形状の第１のフレームと第２のフレー
ムとからなり、この２つのフレームは対応する左右の辺
が互いに交差するように連結部材で連結されている。上
記ケースは柔軟な材料で構成され、上記２つのフレーム
に取り付けられている。第１のフレームは上部の一辺が
本体を貫通し回転可能な状態で本体に取り付けられてお
り、ハンガーバーの一端はピンを通して本体に回転可能
な状態で取り付けられておいる。他端は上記フックに引
っかけられる。

【００１３】本発明の第２の目的を達成するための第２
の手段は，前記第２のフレームの下部一辺にこの辺の太
さよりも大きい内径のドーナッツ円盤状の駒１６をはめ
込んでだものである。

【００１４】本発明の第３の目的を達成するための第３
の手段は，上記第１および第２のフレームのそれぞれの
下部一辺に両端が接続された、中央が上方にのみ折れ曲
がる丁番形の底板を設けたものである。

【００１５】本発明の第４の目的を達成するための第４
の手段は，上記底板に、常に折れ曲がる方向に付勢する
バネを設けたものである。

【００１６】本発明の第５の目的を達成するための第５
の手段は，上記ハンガーバーが、２本のバーからなり、
２つのバーはピンで接続され回転可能な状態で、下方に
のみ折れ曲がるよう規制されているものである。

【００１７】

【作用】本発明は第１の手段により，２つのフレームが
交差するように連結されているため第２のフレームの把
手を引くと第１のフレームとの間隔が広がり、これに合
わせてケースが柔軟なため同様に広がる。ハンガーバー
の一端をフックに引っかけるとハンガーバーが突っ張り
棒となって位置が定まり乾燥空間ができる。使用時には
大きく、収納時には小さくなる折り畳みタイプの吊り下
げ式衣類乾燥器を提供することができる。把手の引き押
しとハンガーバーの操作だけで組立・分解をすることな
く収納・設定が可能になる。

【００１８】本発明の第２の手段により，第２のフレー
ムは把手の前後の操作で開閉を繰り返す時、駒の取り付
け部の位置はこれにともなって上下するが、駒は内径が
取り付け部よりも大きいためにくるくると回転し、上下
動がスムーズで壁等も傷めない。

【００１９】本発明の第３の手段により，収納時に底板
が上方に折れ曲がるため、ケースの底が下方に垂れ下が
らないので、収納時の形態が整えられる。

【００２０】本発明の第４の手段により，ばねが常に底
板を曲げるように働くため、収納時は勝手にケースが広
がらないので、収納時の形態を整えることができる。

【００２１】本発明の第５の手段により，ハンガーバー
が途中で折れ曲がるため、乾燥容量が少量の場合には折
れた状態でフックに掛ければ、ケースの開きが小さい状
態で位置が定まるため、乾燥容量に合った大きさで機器
が使用できる。

【００２２】

【実施例】以下本発明の第１の実施例について、図面を
参照しながら説明する。図１において、７は本体、８は
ケース、９は第１のフレーム、１０は第２のフレーム、
１１はファスナ、１２は把手、１３はハンガーバー、１
４はフック、１５はフレーム連結部材である。

【００２３】送風ファンとヒータ（図示せず）を備え、
空気の吸気口Ａ・排気口（図示せず）を設けた本体７
と、乾燥空間となる箱状のケース８と、矩形状の第１の
フレーム９と第２のフレーム１０とからなり、この２つ
のフレームは対応する左右の辺が互いに交差するように
回転可能にフレーム連結部材１５で連結されている（図
２参照）。上記ケース８は天然布や合成樹脂のシートの
ような柔軟な材料で構成され、前面にはファスナ１１に
よる開閉自由な開口部と乾燥空気の吹き出し口Ｂがあ
り、本体に接続される面には吸い込み口Ｃがあり、上記
２つのフレームに取り付けられている。第１のフレーム
９の一辺ａが本体７を貫通し、回転可能な状態で本体７
に取り付けられている。この一辺ａに対応する第２のフ
レーム１０の一辺ｂには把手１２が取り付けられてい
る。ケース内部には衣類を吊り下げるためのハンガーバ
ー１３があり、ハンガーバー１３の一端はピン１３−ａ
を通して本体に回転可能な状態で取り付けられ、他端は
第２のフレームの把手を取り付けた辺ｂに設けた鈎状フ
ック１４に引っかけられる。図２に連結部１５の構造を
示す。連結部材１５は、第１のフレーム９に固定した第
１の円盤１５−ａと第２のフレーム１０に固定した第２
の円盤１５−ｂと、円盤１５−ａと１５−ｂの中央を貫
通するスペーサ１５−ｃ、１５−ｄと、これらを止める
ボルト１５−ｅ、ナット１５−ｆとで構成されている。
図３にハンガーバー取り付け部の構造を示す。ハンガー
バー１３の一端には穴が開いており、本体７から出てい
るコの字形の取り付け部にピン１３−ａで接続されてい
る。図４にフック１４の構造を示す。フック１４はＵ字
形の支え１４−ａを持った鈎形をしている。

【００２４】以上のように構成された第１の実施例の吊
り下げ式衣類乾燥機について、図１を用いてその動作を
説明する。本体７は部屋の壁や専用スタンドに取り付け
られており、使用時にはファスナ１１を開け、中のハン
ガーバー１３を手に取り、一方で把手１２を手前に引
く。２つのフレームが交差するように連結されているた
め第２のフレーム１０の把手１２を引くと第１のフレー
ム９との間隔が広がり、これに合わせてケース８が柔軟
なため同様に広がる。ハンガーバー１３の一端をフック
１４に引っかけるとハンガーバー１３が突っ張り棒とな
って位置が定まり乾燥空間ができる。ハンガーバー１３
に衣類を吊るしファスナ１１を締め、本体７を作動させ
ると、本体の吸気口Ａから送風ファンで吸い込まれた空
気がヒータで加熱され、ケース８の吸い込み口Ｃから内
部に送られ中の衣類を乾燥させて吹き出し口Ｂから出て
行く。乾燥が終われば衣類を取り出し、ハンガーバー１
３外して把手１４を押せばケース８をたたみながら第２
のフレーム１０が第１のフレーム９に向かって閉じて行
く。

【００２５】次に第２の実施例について、図面を参照し
ながら説明する。図５において、１０は第２のフレーム
で、図１の構成と同様なものである。本発明では、さら
に第２のフレームの下部一辺にこの辺よりも大きい内径
のドーナッツ円盤状の駒１６をはめ込んでいる。

【００２６】次にその動作を説明する。把手の前後の操
作で開閉を繰り返す時、第２のフレーム１０の駒１６取
り付け部の位置はこれにともなって上下する。従って、
駒１６がない場合は第２のフレームの下部の一辺が壁等
にこすれてスムーズに動かず、また、壁等を傷めてしま
うが、駒１６は内径が取り付け部よりも大きいためにく
るくると回転する。

【００２７】本発明の第３の実施例について、図面を参
照しながら説明する。図６において、上記第１および第
２のフレームのそれぞれの下部一辺に両端が接続された
丁番形の底板１７を設ける。底板１７は、第１のフレー
ム９に接続される板１７−ａと第２のフレーム１０に接
続される板１７−ｂと、両方の板を中央でつなぐピン１
７−ｃとから構成され、板１７−ａには板１７−ｂの上
に重なる突起部１７−ｄがある。

【００２８】次にその動作を説明する。突起部１７−ｄ
が板１７−ｂに当たるため底板は下方に曲がらない。ケ
ース８は布のように柔軟な材料のため収納時は底が弛ん
で下方に垂れようとなるが、底板１７が中央上方にのみ
折れるように突起部１７−ｄで規制されているため、ケ
ース８の底を持ち上げるようにしてたたまれる。

【００２９】本発明の第４の実施例について、図面を参
照しながら説明する。図７において、上記底板１７に、
常に折れ曲がる方向に付勢するバネ１８を設ける。

【００３０】次にその動作を説明する。底板が常に折れ
曲がる方向に付勢されているため、収納時に前記ハンガ
ーバー１３をフック１４から外すと突っ張りがなくな
り、上記バネ１８の力でケース８がたたまれる。

【００３１】本発明の第５の実施例について、図面を参
照しながら説明する。図８において、上記ハンガーバー
１３が、２本の第１のバー１９、第２のバー２０からな
り、バー２０は下方に開いたＵ字溝のような形で、端部
近くでバー１９とピン２０−ａで接続されて回転可能な
状態である。バー２０は下方に開いたＵ字溝のような形
をしているため、バー１９を伸ばす方向に回転するとバ
ー１９の上面がバー２０の端面に当たるため折れる方向
が規制されている。バー１９を反対方向に回転するとバ
ー１９がバー２０の溝の中にはまりこむ。

【００３２】次にその動作を説明する。ハンガーバー１
３が途中で折れ曲がって短くなるため、乾燥容量が少量
の場合には折れた状態で第２のバー２０をフック１４に
掛ければ、ケース８の開きが小さい状態で位置が定ま
る。次に、乾燥容量が多い場合には、第１のバー１９を
延ばし、フック１４に掛ければ、ケース８の開きが大き
い状態で位置が定まる。

【００３３】

【発明の効果】以上のように本発明の第１の手段によれ
ば、２つのフレームが交差するように連結されているた
め第２のフレームの把手を引くと第１のフレームとの間
隔が広がり、これに合わせてケースが柔軟なため同様に
広がる。ハンガーバーの一端をフックに引っかけるとハ
ンガーバーが突っ張り棒となって位置が定まり乾燥空間
ができる。使用時には大きく、収納時には小さくなる折
り畳みタイプの吊り下げ式衣類乾燥器を提供することが
できる。把手の引き押しとハンガーバーの操作だけで組
立・分解をすることなく収納・設定が可能になる。

【００３４】本発明の第２の手段によれば，把手の前後
の操作を繰り返す時、駒の取り付け部の位置はこれにと
もなって上下するが、駒は内径が取り付け部よりも大き
いためにくるくると回転し、上下動がスムーズで壁等も
傷めない。

【００３５】本発明の第３の手段によれば，収納時に底
板が上方に折れ曲がるため、ケースの底が下方に垂れ下
がらないので、収納時の形態が整えられる。

【００３６】本発明の第４の手段によれば，ばねが常に
底板を曲げるように働くため、収納時は勝手にケースが
広がることはないので、収納時の形態を整えることがで
きる。

【００３７】本発明の第５の手段によれば，ハンガーバ
ーが途中で折れ曲がるため、乾燥容量が少量の場合には
折れた状態でフックに掛ければ、ケースの開きが小さい
状態で位置が定まるため、乾燥容量に合った大きさで機
器が使用できる。このため、無駄な空間が無くなるため
効率的な乾燥ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施例の吊り下げ式衣類乾燥機
の斜視図

【図２】本発明の第１の実施例の連結部の構造を示す要
部説明図

【図３】同吊り下げ式衣類乾燥機のハンガーバー取り付
け部の構造図

【図４】同吊り下げ式衣類乾燥機のフックの構造図

【図５】本発明の第２の実施例の吊り下げ式衣類乾燥機
の駒取り付け部の構造図

【図６】本発明の第３の実施例の吊り下げ式衣類乾燥機
の底板部の構造図

【図７】本発明の第４の実施例の吊り下げ式衣類乾燥機
の底板部のバネの構造図

【図８】本発明の第５の実施例の吊り下げ式衣類乾燥機
のハンガーバー部の構造図

【図９】従来の吊り下げ式衣類乾燥機の外観図

【符号の説明】

７ 本体 ８ ケース ９ 第１のフレーム １０ 第２のフレーム １２ 把手 １３ ハンガーバー １４ フック １５ 連結部 １６ 駒 １７ 底板 １８ バネ １９ 第１のバー ２０ 第２のバー

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 本体と、対応する左右の辺が互いに交差
   するように連結部材で連結されている矩形状の第１のフ
   レームと第２のフレームと、連結部のないフレームの各
   辺に添う辺取り付けた箱状のケースと、ケース内部の衣
   類を吊り下げるためのハンガーバーと、第２のフレーム
   の上部一辺に取り付けられている把手と鈎状のフックと
   からなり、第１のフレームは上部の一辺が本体を貫通し
   本体に取り付けられており、ハンガーバーの一端はピン
   を通して本体に取り付けられており、他端は上記フック
   に引っかけられて構成された吊り下げ式衣類乾燥機。
2. 【請求項２】 第２のフレームの下部一辺にこの辺より
   も大きい内径のドーナッツ円盤状の駒１６をはめ込んで
   いる請求項１記載の吊り下げ式衣類乾燥機。
3. 【請求項３】 第１および第２のフレームの下部一辺に
   両端が接続された丁番形の底板を有する請求項１または
   ２のいづれかに記載の吊り下げ式衣類乾燥機。
4. 【請求項４】 底板に、常に折れ曲がる方向に付勢する
   バネを設けた請求項３記載の吊り下げ式衣類乾燥機。
5. 【請求項５】 ハンガーバーは、２本のバーからなり、
   ２つのバーが回転可能な状態で接続され、下方にのみ折
   れ曲がるよう規制された請求項１〜４いづれか一項に記
   載の吊り下げ式衣類乾燥機。