JPH08508911A - 整形外科用キャスチング物質 - Google Patents

整形外科用キャスチング物質

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JPH08508911A JP6523188A JP52318894A JPH08508911A JP H08508911 A JPH08508911 A JP H08508911A JP 6523188 A JP6523188 A JP 6523188A JP 52318894 A JP52318894 A JP 52318894A JP H08508911 A JPH08508911 A JP H08508911A
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ティー. ショルツ,マシュー
エル. エドガー,ジェイソン
ジェイ. コーリンナン,アンドリュー
エー. アースフェルド,ディーン
エー. ミンデイエ,ワーク
ジェイ.ジュニア マーラー,アンドリュー
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ミネソタ マイニング アンド マニュファクチャリング カンパニー
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Abstract

(57)【要約】 本発明は硬化性樹脂(3)及び樹脂と共に充填剤(2,6)を含む物品を提供する。充填剤を本発明のキャスチング物質に加えることによって、硬化したキャスチング物質の強さ及び未硬化のキャスチングテープ又は包帯の取扱性が実質的に増大する。充填剤を本発明のキャスチング物質に加えることによって、硬化したキャスチング物質に空気及び蒸気の多孔性に寄与する。所望するならば、本発明の物品は、また繊維(個々にまとめて又は軽量スクリムの形態のいづれか)を含み未硬化物品の凝集力を増大することができる。

Description

【発明の詳細な説明】 整形外科用キャスチング物質 発明の分野 本発明は、整形外科用キャスチングの適用に有用な新規な硬化性又は熱可塑性 組成物に関する。 発明の背景 骨折又は傷ついた手足の固定のための使用に、多くの種々の整形外科用キャス チング物質が開発されてきた。この種の目的のために最初に開発されたキャスチ ング物質は、網繊維の開口部及び表面に含ませた焼石膏での網繊維(例えば、綿 のガーゼ)から成る石膏の包帯の使用が含まれている。 しかしながら、焼石膏ギブスは、例えば重量に対する強度の割合が低いという 欠点があって、最終的に大変重くそしてかさ張ったギブスとなる。更には、焼石 膏ギブスは、一般には水に崩壊するので、入浴、シャワー又は水との接触を伴う 活動に対しては、その使用を避けなければならない。これに加えて、焼石膏ギブ スは空気透過性ではなく、従ってギブスは蒸気を形成しこのギブスの下の空気の 巡回、及びギブスと皮膚との間にトラップされた湿分を除去することができない 。このことは、皮膚の浸軟、剌激又は感染の原因にもなる。このような欠点は、 整形外科キャスチング分野において、焼石膏よりすぐれた性質を有するキャスチ ング物質の開発に拍車をかけた。 この分野における顕著な進歩は、例えば米国特許4,502,479(Garwood等)及び 米国特許4,441,262(Von Bonin等)に開示されている ように、整形外科用キャスチング物質用の樹脂を調合するためにポリイソシアネ ート初期重合体の使用が見い出されたことにより、達成されたといえる。米国特 許4,502,479には、ポリウレタンの如きポリイソシアネート初期重合体樹脂を浸 漬した高弾性繊維(例えば、ガラス繊維)から得られたニット繊維を含む整形外 科用キャスチング物質が開示されている。米国特許4,502,479に従って得られた 整形外科用キャスチング物質は、重量に対する強度の高割合及び空気透過性を含 めて、焼石膏整形外科用ギブスに比べて極めて優れている。しかしながら、この ような整形外科用キャスチング物質は、焼石膏を適用した場合のギブスの下の微 細な骨構造の触感による取扱い及び触診を行うのに困難が伴った。この点におい て、ニットガラス繊維物質は石膏のように圧縮性がなく、そして例えば骨折部を 固定する過程で骨のみの感触に注意が払われ、ギブスは微細な骨の構造をマスク する傾向がある。ガラス繊維は、多少X線を透過するけれど、時としてその下に 存在する微細な骨構造に対して、X−線透過をマスクする傾向がある。しはしば 、X−線画像に細かいメッシュ又は陰影が認められる。ニットガラス繊維支持体 に基づくこのメッシュは、X−線の透過を阻害し、そしてこれによりX−線画像 上、骨の詳細な様子が不鮮明になる。 ガラス繊維には、更に欠点がある。すべてではないが、市場で入手できる殆ん どのギブスは、直径3.5ミクロン(μm)より大きいフィラメントを含んでいる 。3.5μmの繊維は呼吸に不適当と考えられる一方、ギブスを取り除く過程で発 生するガラス繊維の粉塵を吸入する相当数の顧客が存在する。更には、ガラス繊 維の如きニット繊維を含めた整形外科用キャスチング物質は、多少高価であり、 或る種の利用者には経済的に問題になる。 ニット繊維ではないポリエステル繊維を用いた整形外科用包帯の 例について、米国特許3,972,323(Boricheski)に開示されている。しかしなが ら、米国特許3,972,323に開示された整形外科用包帯は、焼石膏を使用している 。従って、重量に対する強度の割合が劣り、空気透過性が悪い等の焼石膏整形外 科用ギブス特有の欠点がある。ニット繊維ではないポリエステル繊維を使用した 整形外科用包帯の第二の例は、米国特許4,841,958(Ersfeld等)に開示されてい る。しかしながら、米国特許4,841,958に開示されているポリエステル繊維支持 体は、ガラス繊維ギブスに比較して幾分強度が弱くそして剛性が劣る。従って、 このようなキャスチング物質は、更にキャスチングテープの層を必要とし、その 結果重量感のある整形外科用ギブスとなる。 充填された熱可塑性結晶性固体ポリウレタンを含むギブス用物質について、米 国特許4,473,671(Green)に開示されている。使用に際し、整形外科用ギブス物 質は、高温度において重合体が軟化して変形するので、温度に対して注意を促し ている。整形外科用ギブス物質は、人体の必要部分の表面形状に相応して成形さ れ、次いで室温に冷却される。キャスチング物質の充填剤は、20から60重量%の カルシウムメタシリカ繊維及び40から80重量%のシリカ粒子を含んでいる。熱可 塑性重合体は、また事前に副木製品の中に使用されるが、しかし多孔性が劣るた めに、利用に限界がある。米国特許4,454,873(Laufenberg)には、熱可塑性物 質及びポリエチレンオキシドの膜を含む整形外科用ギブス物質が開示されている 。この膜は、溶けたときにギブス物質の隣接とのからみ合いを避けるためのもの であるといわれている。 硬化性樹脂及びパッド層を有する一体化した管状かさ高ニット支持体の管状キ ャスチング系は、国際出願WO 90/14060(Bl0tt等)に開示されている。パット層 及び樹脂を保持する層との間の中間層に 関し、水溶性ではあるがしかし樹脂を適さないバリヤー層が開示されている。 上述したことからして、この技術分野において必要とされるものは、例えば良 好な成形性と微細な骨構造の感知性を有する焼石膏の利点、並びに例えば重量に 対する強度の良好な割合及び良好な空気透過性の利点を有する整形外科用キャス チング物質についてである。この点に関し、実際に焼石膏を使用することなく、 両者の組合せた利点を提供することがこの技術分野において優れた進歩であると いえ、このことによって本願において述べた焼石膏の本来的欠点を避けることが できる。更に、当技術分野における価値ある発展は、従来のニット整形外科用キ ャスチング物質より優れた性質を有し、そしてガラス繊維ニットの如きニット繊 維を使用した従来の整形外科用キャスチング物質より明らかに安価に製造でき、 従って値段的に問題が少ない、焼石膏を使用しない整形外科用キャスチング物質 を提供することである。このような整形外科用きャスチング物質及びこの製造方 法について、本願において請求の範囲を含めて明らかにする。 関連出願 本願は、1993年4月16日に出願した米国特許出願08/049,007の一部継続出願で ある。関連した興味あるものは、本発明の譲受人によって1993年4月16日に出願 された米国特許出願は次の如くである。新規なキャスチング物質及びその製造方 法に関する08/048,891、合成キャスチングテーブに使用される水溶性フイルムに 関する、08/048,738並びに新規なキャスチングテープ、樹脂及びその製造方法に 関する08/048,656である。 また、関連した興味あるものは、本発明の譲受人によって1993年 1月25に出願された米国特許出願は次の如くである。水硬化性樹脂組成物に関す る08/008,743、整形外科用支持物質及びその方法に関する08/008,678並びに整形 外科用キャスチングテープに用いる微細繊維充填剤に関ずる08/008,755であって 、本願において文献として挙げている。 発明の要旨 本発明は、整形外科用ギブスの適用において有用な新規の硬化性又は熱可塑性 複合材料に閏し、この材料は成形性及び合成ガラス繊維キャスチング物質の強度 を有し焼石膏との相応性を呈する。本発明は、硬化性樹脂及び充填剤を含む複合 物品を提供するもので、このものはスクリムなしの整形外科用キャスチングテー プとして使用することができる。好適な物質は高度に充填された樹脂系を含み、 そして任意にばウェブを一体化するために軽量のメッシュ繊維を加えることがで きる。 本発明のキャスチング物質に充填剤を加えることは、未硬化キャスチングテー プ又は包帯の取扱性と同様に、硬化したキャスチング物質の強度を実質的に上げ ることになる。本発明のキャスチング物質に充填剤を加えることは、また硬化し たキャスチング物質の空気及び蒸気の多孔性に寄与する。それ故に、ガラス繊維 支持体の欠点(限られた伸長性及び相応性の如き)は、硬化によって必要とされ る高強度及び高剛性を維持しながら避けることができる。 所望するならば、本発明の物品は繊維(個々にランダムに配向した繊維、繊維 の包帯又は軽量のスクリムの形態のいづれか)に加えて、未硬化物品の凝集性を 高めることができる。 図面の簡単な記述 本発明は図面を参照することによって、より明確に理解されよう。 図1は、球状粒子、この粒子と結合している樹脂及び気孔空間を有する複合材 料の構造を表わす模型図である。 図2は、不規則な形状の粒子、この粒子と結合した樹脂及び気孔空間を有する 複合材料の構造を表わす模型図である。 図3は、複合キャスチング物質及び水溶性ライナーフィルムを含むロール状キ ャスチングテープの透視図である。 図3A及び3Bは、複合キャスチング物質及び水溶性ライナーフィルムを含むキャ スチングテーブの透視図である。 図4は、水溶性バック中のロール状キャスチングテープの透視図である。 図5は、二層の軽量スクリム物質の間にサンドイッチされた複合キャスチング 物質を含むロール状キャスチングテーブの透視図である。 図6は、二層の軽量スクリム物質の間にザンド・イッチされたキャスチング物 質の細い複数のストリップから形成された複合キャスチング物質を含むロール状 キャスチングテーブの部分透視図である。 図1において、球状充填剤粒子2、樹脂領域3及び気孔空間4から成る複合物 品1の一部分を明らかにしている。図2においては、充填剤粒子6は不規則な形 状である類似の複合物品5を表わしている。図3は、複合キャスチング物質8及 び水溶性ライナー9を含む部分的に拡げたキャスチングテープを表わす。図3A及 び3Bは、キャスチング物質8がシート状であって両面に隣接した水溶性ライナー 9を有ずるキャスチングテープの概要を表わす。図4は、水溶性バック10の中に 密閉されたロール状のキャスチングテープ11の概要を表わす。図5は、複合キャ スチング物質24及び二層の軽量のスクリ ム又はウェブ22を含んだ部分的に拡げたキャスチングテーブ20を表わす。図5に おいて、表面の不規則部分26はテープの幅を横断して存在し、そしてロールを水 に浸した時に水がロールの中央部分にまで移行するのを促進するものである。図 6は、キャスチングテープ30のロールが一部分ほどけたもので、複合キャスチン グ物質の複数のストリップ34及び二層の軽量スクリム又はウェブ32を含んでいる 。また、図6において、複合物質の隣接したストリプ間にギャプ38が存在するこ とを示している。このギャプは、ロールを水に浸した時に水をロールの中央部分 にまで移行ずるのを促進するためのものである。 発明の詳細な記述 本発明は整形外科用キャスチング物質、その製造方法及びこのような整形外科 用キャスチング物質の使用法に関し、この物質は充填剤と共に存在する硬化性樹 脂を含有している。特に、本発明に使用される樹脂及び充填剤は、個別にスクリ ムを使用することなく整形外科用キャスチング物質としての使用に十分な強度を 付与する重要な特性及び物理的性質を有している。また、この物質は整形外科用 キャスチング物質としての使用に必要とされる多孔性及びX線透過性を有し、ま た改善された引張り取扱性、成形性及び感知性を有している。同時に、本発明の 整形外科用キャスチング物質は、比較的安価であって、主としてニットガラス繊 維を使用する公知の整形外科用キャスチング物質より経済的の代替品となる。 本発明の物質は、テープ、副木、管及び種々の積層形状で供給することができ る。本発明の物質は、一般に結合剤成分(例えば、硬化性樹脂又は熱可塑性重合 体のいづれか)によって結合される高充填剤成分物質として特徴づけられる。好 ましくは、充填剤の配合は 十分に、そして樹脂成分は少なくし、複合製品は空気及び湿気に透過性となる。 理論にこだわるわけではないが、結合剤は図1及び2に描かれたように、粒子と の接触点において共に結合するものと現在考えられる。粒子間の空隙は、複合材 料に対して気孔を提供しているものと考えられる。本願において用いているよう に、皮膚によって生じた湿分はギブスを通して自由に漏れる気孔を有するギブス は、“通気できる”又は“通気性”といわれる。 近年の合成キャスチング材料は、樹脂を塗布ずるのに使用する繊維支持体(例 えば、スクリム)に対し相応性が制限されている。本発明の好ましいキャスチン グ物質は、繊維支持体を必要としないので(又は、わずかに極めて軽量の繊維支 持体)、相応性は複合材料の流動性にのみ制限される(例えば、樹脂と充填剤の 混合物)。本発明の充填剤と樹脂との好ましい組合せは、顕著な成形性を有する 製品を提供する。従来の焼石膏物質の成形性を越えるキャスチング物質が得られ る。本発明の完成ギブス又は副木は、特に強く、軽量で、X線を通しそして多孔 性である。 本発明において使用される好ましい充填剤は、硬化性樹脂に不溶性の無機又は 有機の粒子又は繊維状物質が含まれる。充填剤の形態は、球状、バブル、発泡性 バブル、粒状物質、フィラメント、マイクロ繊維、フレーク、平面状物質及びこ れらの組合せが含まれる。充填剤は、また固体、多孔性又は中空構造であっても 良い。好ましい充填剤は軽量であって、そして湿分蒸気が複合材料の気孔を通る ような十分なかさ高容積になるような詰めこみのない形状のものである。好まし くは、充填剤は一般に球形状であって、そして複合材料は湿分蒸気に対し透過性 である。より好ましくは、本発明のキャスチング製品は、従来のガラス繊維ニッ トキャスチングテープのように多孔性である。 好ましい無機充愼剤は、ガラス、非晶質及び結晶性シリカ(SiO2 )、ソーダライム硼珪酸塩、非晶質ソーダ/カリウム/アルミニウム珪酸塩ガラ ス、アルミナ(酸化アルミニウム)、酸化鉄、カルシウムメタシリケート、炭酸 カルシウム、硫酸カルシウム(粒状又はマイクロ繊維状のいづれか)、カオリン 、雲母、タルク、硫酸バリウム、硼素繊維、炭酸繊維、ガラス繊維、グランドガ ラス繊維、フレークガラス、金属繊維、長石、バリウムヘライト、酸化チタン、 セラミックス及び同効物が含まれる。好ましい無機充愼剤物質は、商品名Scotch liteのガラスバブルH50/10000 EPX,H50/10000(酸で洗浄),K-46及びS6010000 (3M社から入手)、商品名Extendosphere SG,CG、及びSF-12(PQ Corpから入 手)、商品名Zeeosphere 200,400,600,800及び850(3M社から入手)、商品 名Zeolite W1000,W1012,W1300,W1600,G3400及びG3500、並びに商品名Dicape rl HP-900及びHP-920(Grefco社から入手)の如きガラス及びセラミックバブル が含まれる。 商品名Dicaperl HP-870,HP-720,HP-520,HP-220,HP-120,HP-900,HP-920 ,CS-10-400,CS-10-200,CS-10-125,CSM-10-300及びCSM-10-150(Grefco社か ら入手)、商品名Sil 35/34,Sil-32,Sil-42,Sil-43(Silbrico社、Hodgkins ,ILから入手)、並びにCeramcel(Microcel Tech社から入手した1.5mmから5mm のサイズ)の如きセラミック粒子は、他の充填剤と混ぜ合せて使用できる。着色 顔料充填剤もまた好適である。 好ましい有機充填剤は、熱可塑性若しくは熱硬化性有機物質若しくは両者の充 填剤又はマトリックス若しくは無機の微細物質を分散させた如きの上記の有機物 質を含む複合充填剤物質が包含される。好ましい有機充填剤は、硬化性樹脂に不 溶性である。好ましい熱可塑性充填剤物質は、商品名UH-1080,UH-1060及びUH-1 250(Air Pro ducts & Chemicals,Allentown,PAから入手)の如きポリオレフィン、ポリエス テル(例えば、ポリエチレンテレフタレートであって、以下PETという)、ポリ アミド、ポリイミド、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリウレタン並び にこれらの共重合体を含めた物質が含まれる。好ましい熱可塑性充填剤物質は、 またExpancel 461 DE 20微小球(Nobel Industriesから入手)の如き発泡性バブ ルが含まれる。好ましい熱硬化性充填剤物質は、エポキシド、アルデヒド縮合製 品(例えば、Union Carbide,Danbury CTから入手したUcar Thermoset微小球BJO -0950,BJO-0820,BJO-0900,BJO-0840,BJO-09300)、アクリレート及びメタク リレートが含まれる。好ましい有機充填剤物質は、ポリエチレン微小球(Air Pr oducts & Chemicalsから入手)が含まれる。 好ましい粒状充填剤は、5から500μmの平均粒径を有し、より好ましい粒状 充填剤は、20から200μmの平均粒径を有し、最も好ましくは粒状充填剤は30か ら120μmの平均粒径を有する。本願において用いられる平均粒径とは、粒子の 同一容積の球の直径を定義するものである。 マイクロ繊維は、樹脂に加えてウェブとの一体化又は複合材料の強度を上げる ことができる。本発明において使用される好ましい繊維は、20から5,000μmの 平均長さを有し、より好ましくは繊維は30から1,000μmの平均長さを有し、最 も好ましくは繊維は30から500μmの平均長さを有する。本願において示した米 国特許出願08/008,751に開示されている如きマイクロ繊維充填剤は、また単独又 は他の粒子充填剤若しくは繊維と組合せて使用することができる。 イソシアネート官能ポリウレタン初期重合体系と共に使用できる好ましい充填 剤は、商品名ScotchiliteガラスバブルH50/10000 EPX,H50/10000(酸洗浄)及 びS60/10000(3M社から入手)、Primax UH-1080,UH-1060及びUH-1250(Air Products & Chomicalsから入手)、並びにD icaperl HP-820,HP-720,HP-520,HP-220,HP-120,HP900,HP920,CS-10-400 ,CS-10-200,CS-10-125,CSM-10-300及びCSM-10-150(Grefco社から入手)が含 まれる。球状充填剤及び1.5デニール×19.05mmのPET繊維(Minifibers,Code No .61575)の組合せを採用すると有利な結果が得られる。 樹脂中の好ましい充填剤の濃度(すなわち、充填剤の充填量)は、充填剤の嵩 密度、並びに充填剤及び使用した樹脂の比重によって変化する。本願において用 いられる比重とは、基準物質の密度に対するその物質の密度の割合についてであ る。固体及び液体については、基準物質は水(密度=1)であるので、固体又は 液体の比重は数字的には密度に等しい。対象的には、ガラスについては基準物質 は空気であって、その密度は0℃及び760mmにおいて0.06129g/cc又は1.29g/ lである。例えば、水素の密度は0.089g/lであるが、しかし比重は0.069(す なわち、0.089/1.29)である。好ましい充填剤の充填量は、十分な多孔性及び強 度を有するようなレベルで選定されるが、しかしそれ程多くないと複合材料は容 易に折れたり又は避けたりする。好ましくは、充填剤の充填量は、また臨床医が 手袋を使用することなく患者の手足にその物質を適用できる程度に十分な量であ る。 複合材料の多孔性を特徴付ける一つの方法は、複合材料中の気孔空間の体積留 分を測定することである(以下、複合材料の気孔容積という)。複合材料の気孔 容積は、空気又は水蒸気の移行に関与する複合材料の非占有空間である。複合材 料物質の気孔容積は、例14に記載されたようにして規定することができる。例え ば、ガス(例えば、空気又は二酸化炭素)で充満された空間及び空気又は水蒸気 の移行に関与ずる空間は、複合材料の気孔容積に含まれるよう。気 孔容積は、一般に複合材料の全容積の割合として表わされる。それ自体多孔性で ある成分を含む複合材料(例えば、多孔性充填剤を含む複合材料)においては、 その成分の気孔が空気又は水蒸気の移行に関与する場合には、多孔性成分の気孔 容積は、その複合材料の全気孔容積である。といえる。 硬化過程で樹脂が発泡ずる試料については(イソシアネート官能樹脂系の如き )、気孔容積は例14に示したように吸い上げられた不活性溶剤の体積を測定して 計算される。この試験で使用される不活性溶剤は、硬化した複合材料をかなり膨 潤したり又は溶解したりすることのない溶剤である。イソプロピルアルコールは 、イソシアネート官能樹脂に対して好ましい溶剤である。樹脂の発泡は、空気又 は水蒸気を移行するのに関与しない密閉セル気孔を形成するものと考えられる。 好ましいキャスチング物質の重要な特徴は、重量に対する強度の割合が高いこ とである。十分な気孔容積を有する軽量複合材料とするためには、好ましい充填 剤は1.0g/cm3より小さい嵩密度を有し、より好ましい充填剤は0.75g/cm3よ り小さい嵩密度を有し、そして最も好ましい充填剤は約0.6g/cm3より小さい嵩 密度を有する。本願において用いられる充填剤の嵩密度又は見掛密度は、単位体 積を占める充填剤の量を測定して定められる。この測定を行うには、10gの充填 剤試料を適当な大きさの目盛付シリンダー(例えば、約25cm3)に、その約半分 の高さにまで充填剤を入れる。次いで、静かにこのシリンダーを5分間振盪して 沈降する。次いで、充填剤の容積をシリンダーの目盛から読み取る。 充填粒子の比重は、好ましくは3.1より小さく、より好ましくは約2.7より小さ く、そして最も好ましくは2.0より小さい。 本発明の物品は、テープ又はシート状で提供され、これらはその 厚さを通して複数の肉眼的な穴を有する。本願において用いられる肉眼的な穴と は、テープの厚さを通して延びている穴である。対象的に、前に述べた気孔容積 又は空隙は、複合材料の個々の粒子の周辺に存在する気孔空間として特徴づけら れる。気孔空間は、複合材料全般を通して分散しているが、しかしこれを通して 水蒸気が移行する一方、テープの厚さを通して穴を形成するものではない。更に 、穴と気孔との相違を説明すると、気孔は1000μmより小さい直径であるが、一 方穴は1000μm又はそれより大きい直径である。 本発明の物品は、またテープ又はシート状で提供され、これらは複数の不規則 な肉眼的な表面(例えば、突起又は沈下)を有し、テープ又はシートを横断して 存在し、そしてシートの端部近くに延び、ロールの隣接層との密な接触を制限し ている。この表面の不規則性は、例えば硬化が開始した時に、ロールテープの中 央部分に水を移行するように作用する。好ましくは、この表面の不規則性は、テ ープがギブスに成形した時に、容易に平滑にされる。 本発明の好ましい複合材料は、30から80容積%の充填剤を含んでいる。より好 ましくは、本発明の複合材料は、40から75容積%の充填剤を含有する。最も好ま しくは、本発明の複合材料は50から70容積%の充填剤を含有する。 本発明の好ましい複合材料は、8から40容積%の樹脂を含んでいる。より好ま しくは、本発明の複合材料は、10から30容積%の樹脂を有している。最も好まし くは、本発明の複合材料は、12から25容積%の樹脂を有している。 本発明の好ましい複合材料は、少なくとも7%の気孔容積を有している。より 好ましくは、本発明の複合材料は、少なくとも10%の気孔容積を有する。最も好 ましくは、本発明の複合材料は、少なくとも12%の気孔容積を有する。 好ましい充填剤は、大変低い湿分吸収性を有する。好ましい充填剤は、4重量 %より低い吸収した水分を含み、より好ましい充填剤は、1重量%より低い吸収 した水分を含み、そして最も好ましい充愼剤は、0.5重量%より低い吸収した水 分を含む。充填剤中の吸収した水の量は、炉の中で充填剤を加熱し、そしてその 試料の重量損失を測定して知ることができる。これに対して、Karl Fischer方法 を用いて存在する水の量を測定することもできる。水分を多量に含む充填剤にあ っては、複合材料に加える前に充填剤を乾燥するのが好ましい。 複合材料混合物の保存寿命は、好適な充填剤及び樹脂との組合せを考慮するこ とが重要である。保存寿命は、通常の保存状態において、退化したり又は粘度が 増加したりするのを阻止することのできる完成製品の性能に関する。例えば、イ ソシアネート官能ポリウレタン初期重合体を含む製品については、湿気のない25 ℃の環境においての貯蔵が、標準貯蔵条件となる。ガラスバブルの如き市場にお いて容易に入手できる充填剤は、その性質上塩基性であって(すなわち、アルカ リ)、そしてイソシアネート官能ポリウレタン初期重合体中では望ましくない副 反応を生ずる原因となる。この副反応は、樹脂の硬化を不十分にするか又は硬化 を阻止する原因となる。好ましい充填剤は、樹脂物質の保存寿命を狂わさないよ うに選定される。好ましくは、キャスチング物質の保存寿命は、周囲温度(すな わち、25℃)において貯蔵した場合、1年を超え、より好ましくはキャスチング 物質の保存寿命は、周囲温度で貯蔵した場合、3年を越え、そして最も好ましく はキャスチング物質の保存寿命は、周囲温度で貯蔵した場合、5年を超える。イ ソシアネート官能ポリウレタン初期重合体系を使用する場合、充填剤はその性質 が塩基性又は塩基性不純物を含まないことが有利である。このような塩基性は、 イソシアネート官能樹脂系と副反応(三量化、アロホネートの形成、及びビウレ ットの形成)を生じ、製品の保存寿命を短かくすることになる。充填剤の塩基性 の悪影響は、充填剤を適当な酸で洗浄及び/又は中和することによって、又は樹 脂に酸安定剤を加えることによって、滅少させることができる。 望むならば、充填剤の表面をシラン、チタネート、ジルコネート等を使用して 処理し、樹脂との結合、混合を容易にし、そして相応性を高めることができる。 表面処理は樹脂に充填剤を加える前に行うか、又は充填剤との後での反応のため に表面処理剤をそのまま加える。 本発明の一つの態様として、硬化性樹脂を結合剤として使用する。本発明のキ ャスチング物質に使用される硬化性樹脂は、好ましくは整形外科用ギブス包帯の 要件を満足する硬化性樹脂である。明らかに、樹脂は硬化の過程で患者又はギブ ス包帯取扱者に害を与えるような毒性蒸気を発生することがなく、また硬化の過 程で化学的な剌激又は過度な熱を発生して皮膚を刺激することがないような、非 毒性でなくてはならない。更には、樹脂は硬化剤と反応してギブス包帯を急速に 硬化するが、しかし、その適用に際しギブス包帯の使用及び形状化に要する作業 時間を与えるに十分な反応性である。始めに、キャスチング物質は、可撓性であ って成形性でなくてはならず、そしてそれ自体粘着性でなくてはならない。次い で、短時間のうちにギブスの適用を完了し、硬質又は少なくとも半硬質となり、 そして使用者の活動によるギブスのストレス及び支持負荷に対抗する強さになる 。従って、この物質は、数分間のうちに粘弾性状態(例えば、成形性パテ)から 固体状態に変化しなくてはならない。 好ましい樹脂は、高度に粘弾性の水硬化性樹脂である。本願においてすでに示 したように、多くの公知の非粘弾性樹脂は高度の粘弾 性に変性され(すなわち、樹脂のtanδ値は減少する)、そしてそれ故に本発明 において使用することができる。米国特許4,131,114に開示されているように、 ポリイソシアネートとポリオールとの反応によって得られたウレタン樹脂は、好 ましいものである。当技術分野において知られている多くの類の水硬化性樹脂は 、ポリウレタン、シアノアクリレートエステル、を含めて好適なものであり、そ して湿分感受性触媒と組合せた場合、エポキシ樹脂及び初期重合体はトリアルコ キシ−又はトリハロ−シラン基によってその末端部分が停止される。例えば、米 国特許3,932,526には、1,1−ビス(ペルフルオロメチルスルホニル)−2− アリールエチレンは、微量の水分を含んだエポキシ樹脂を重合させると開示され ている。 水を使用して整形外科用キャスチングテープの硬化を促進することは、整形外 科医及び接骨医には最も便利で、安全でそしてなじみのあるものであるが、水硬 化性以外の樹脂系も使用することができる。グリシジルメタクリレート及びビス フェノールA(4,4′−イソプロピリデンジフェノール)の縮合によって得ら れたビス−メタクリレートエステルの如き二官能アクリレート又はメタクリレー トで包帯を浸漬することが開示されている米国特許3,908,644に記載されている 如きの樹脂が、好適である。この樹脂は、第三アミン及び有機過酸化物の溶液で 湿潤して硬化する。また、この溶液は触媒開始剤を含むことができる。例えば、 米国特許3,630,194には、酸化剤及び還元剤(レドックス開始剤系として知られ ている)の水溶液に包帯を浸漬してアクリルアミド単量体の重合反応を開始させ 、従ってこの単量体に整形外科用テープを浸漬することを提案している。ここに は、このような包帯の強度、剛性及び硬化の割合が、種々の配合物について実験 が行われている。次に、主として水硬化性イソシアネート官能初期重合体又は水 硬化性液状有機金属化合物 を硬化性樹脂として使用した場合の、本発明の好ましい態様に関して記述する。 本発明に使用されるより好ましい樹脂は、水硬化性イソシアネート官能初期重 合体である。この種の好ましいものは、例えば米国特許4,411,262及び同4,502,4 79に開示されている。より好ましい樹脂系は、米国特許4,502,479及び米国特許 出願07/376,421に開示されている。本願において使用される水硬化性イソシアネ ート官能初期重合体は、ポリイソシアネート化合物及び反応性水素化合物又はオ リゴマー(例えば、ポリオール)から誘導される初期重合体を意味する。本願に おいて用いられる反応性水素化合物は、例えばCarlR.Noller著、Chemistry of Organic Compounds,6章121-122頁(1957)に記載されているような公知のZere vitinov試験に相応ずる活性水素を有する化合物である。初期重合体は、湿分蒸 気又は好ましくは液状の水の如き水にさらすことによって硬化するイソシアネー ト官能価を有する。 イソシアネート及びポリオールの反応によって形成されたポリイソシアネート 初期重合体を使用するのが好ましい。トルエンジイソシアネート(TDI)の如き 揮発性物質よりは、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)の如き低揮発性 のイソシアネートを使用するのが好ましい。好ましいイソシアネートは、2,4 −トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、これら異性 体の混合物、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4′−ジフェ ニルメタンジイソシアネート、これら異性体と少量の2,2′−ジフェニルメタ ンジイソシアネートとの混合物(ジフェニルメンジイソシアネートとして市場に おいて入手できる)及び芳香族ポリイソシアネート、並びにアニリン及びホルム アルデヒドの縮合生成物のホスゲン化によって得られる如きの混合物が含まれる 。初 期重合体に使用されるポリオールは、ポリプロピレンエーテルグリコール(Arco Chemicalから入手できる商品名Arcol PPG及びBASF Wyandotteから入手できる商 品名Pluracol)、ポリテトラメチレンエーテルグリコール(Quaker Oats社から 入手できる商品名Polymeg及びDuPont社から入手できる商品名Terathane)、ポリ カプロラクトンジオール(Union Carbideから入手できる商品名ボリオールのTon e系)並びにポリエステルポリオール(Hooker Chemical社、Ruco部門から入手で きる商品名Rucoflexポリオールの如きジカルボン酸とジオールのエステル化によ って得られるヒドロキシ末端ポリエステル)が含まれる。高分子量のポリオール を使用することによって、硬化された樹脂の剛性を低下することができる。 本発明のキャスチング物質に使用される樹脂の例は、Dow Chemical社から入手 できる商品名Isonate 2143Lとして知られているイソシアネート(約73%のMDIを 含むジ−及びトリ−イソシアネートの混合物)、並びに商品名Niax PPG 725とし て知られているUnion Carbideからのポリプロピレンオキシドポリオールである 。複合物質の保存寿命を延ばすために、0.01から1.0重量%の塩化ベンゾイル又 は他の安定剤(全樹脂の重量をベースにして)を含ませるのが好ましい。 一旦、水硬化剤に触れると、樹脂の反応性は触媒の使用によって調整されるこ とになる。反応性はそれ程大きくなく、(1)樹脂の表面に硬い被膜が急速に形 成されて、更に水がかさ嵩の樹脂に浸透していくのを阻止するか、又は(2)ギ ブスを適用しそして付形する前に硬くなる。米国特許4,705,840に開示されてい る4−〔2−〔1−メチル−2−(4−モルホリニル)エトキシ〕エチル〕−モ ルホリン(MEMPE)を約0.05から約5重量%(樹脂全体の重量をベースにして) の濃度で使用することによって、良好の結果が得られる 。 樹脂の発泡は、ギブスの多孔性を減少するので、最小限にすべきである。例え ば、水をイソシアネート基に反応させると二酸化炭素を発生するので、泡が形成 する。泡の形成を最小限にする一つの方法は、初期重合体中のイソシアネート基 の濃度を滅少することである。しかしながら、反応性、作業性及び最終の強度を 得るためには、イソシアネートの十分な濃度が必要である。発泡は樹脂の低含有 量において低いが、強度及び耐剥離性の如き望ましいギブスの特性のためには、 十分な量の樹脂が必要である。発泡を最小限にする十分な方法は、シリコーンAn tifoam A(Dow Corning)又はAnti-foam1400シリコーン流体(Dow Corning)の 如き消泡剤を樹脂に加えることである。特に、Dow CorningのAnti-foam 1400の シリコーン液体を約0.05から1.0重量%の濃度で使用することが好ましい。米国 特許出願07/376,421及び公開された欧州特許出願EPO 0 407 056に開示されてい る如きの疎水性重合体粒子の安定な分散液を含む水硬化性樹脂を使用して、また 発泡を滅少させることができる。 更に、米国特許4,667,661に開示されているように滑剤を樹脂に加えることが でき、この場合キャスチング物質は硬化の前及びその過程で粘着性を低減し、し かも許容できる強度と貼合せ強度を有するものとなる。好ましい滑剤は、樹脂に 共有結合によって結合する親水性基;界面活性剤、複数の親水基を含む重合体及 びポリシロキサンを含む添加剤であって、硬化性樹脂に不相溶性である;並びに 上記の組合せが含まれる。所望するならば、滑剤は分離する一時的なライナーと 共に使用することもできる。 本発明において有用な樹脂としては、水反応性液状有機金属化合物の如き非イ ソシアネート樹脂がある。このような樹脂は、特にイソシアネートへ樹脂系の代 替物として特に有用である。整形外科用ギ ブスに使用される好ましい水硬化性樹脂組成物は、水反応性液状有機金属化合物 及び有機重合体から成る。有機金属化合物は樹脂の粘度を減少させ、そして式( R1O)x MR2 (y-x)の化合物である。ここで、いづれのR1は独立してC1−C100 の炭化水素基であって、任意には1−50個の非過酸物−O−,−S−,−C(O )−又は−N−基を通して主鎖に結合し、いづれのR2は独立して水素及びC1− C100の炭化水素であって、任意には1−50個の非過酸物−O−,−S−,−C (O)−又は−N−基を通して主鎖に結合している、から成る群から選ばれ、x は1からyの間の整数であり、yはMの原子価であり、そしてMは硼素、アルミ ニウム、珪素又はチタンである。有機重合体は付加重合体又は縮合重合体のいづ れかである。付加重合体は、好ましくは有機重合体成分として使用される。特に 有用な付加重合体は、エチレン性不飽和単量体から得られたものである。このよ うな付加重合体が得られる原料である市場において入手できる単量体は、エチレ ン、イソブチレン、1−ヘキセン、クロロフルオロエチレン、塩化ビニリデン、 ブタジエン、イソプレン、スチレン、ビニルナフタレン、エチルアクリレート、 2−エチルヘキシルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、ベン ジルアクリレート、ポリ(エチレンオキシド)モノアクリレート、ヘプタフルオ ロブチルアクリレート、アクリル酸、メチルメタクリレート、2−ジメヂルアミ ノエチルメタクリレート、3−メタクリロキシプロピルトリス(トリメチルシル オキシ)シラン、イソブチルメタクリレート、イタコン酸、酢酸ビニル、ステア リン酸ビニル、N,N−ジメチルアクリルアミド、第三ブチルアクリルアミド、 アクリロニトリル、イソブチルビニルエステル、ビニルピロリジノン、ビニルア ズラクトン、グリシジルメタクリレート、2−イソシアネートエチルメタクリレ ート、無水マレイン酸、ビニルトリ エトキシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン及び3−(トリメ トキシシリル)プロピルメタクリレートが含まれる。加水分解性官能基を有する 重合体が好ましい。酸性触媒又は塩基触媒は、これらの組成物の水硬化を促進す るために使用することができる。強酸触媒は好ましいものである。水硬化性液状 有機金属化合物についてのより詳細な記述は、米国特許出願08/008,678及び08/0 08,743に示されている。 本発明のより好ましい樹脂として、米国特許出願、新規なキャスチングテープ 、樹脂及びその製造方法に関する08/048,656に開示された水硬化性アルコキシラ ン末端オリゴマーが挙げられる。これらの樹脂組成物は、好ましくは非溶剤であ る。 好ましい樹脂組成物は安定、すなわち非反応性であって、そして約40℃より低 い温度において粘度が著しく増加しないものである。更に、好ましい樹脂組成物 は、約10°からI00℃、好ましくは約20°から50℃の温度において水と接触して 硬化して硬化物質を形成できるものである。好ましい樹脂組成物は、低粘度水反 応性アルコキシラン末端重合体が含まれる。平均アルコキシラン官能基は、少な くとも1個、そして好ましくは少なくとも2個であるが、4個であっても良い。 いづれのアルコキシラン基は、2又は3個の加水分解性基を有する。 加水分解性末端アルコキシラン基を有する水反応性重合体は、好ましくは次に 示す式の化合物である。 ここで、Qはボリオール残基、 Wは、−NHC(O)−X(R2 2-n-q)−又は−XC(O)NH−、 Xは−O−,−N−又は−S−、 Yは−O−,−N−,−S−,カルバミルチオ(−S(CO)NH−)、 カルバメート(−OC(O)NH−)、ウレイド又はN−置換ウレイド(−NHC(O )NH−)、 R1は未置換又は置換した二価ブリッジングC1−C200炭化水素基であって、 任意には1から50個の非過酸化物−O−,−C(O)−,S,−SO2−,−NR6− 、アミド(−C(O)−NH−)、ウレイド(−NH−C(O)−NH−)、カルバメ ート(−O−C(O)NH−)、カルバミルチオ(−S−C(O)−NH−),未置 換又はN−置換アロフアネート(−NH−C(O)−N(C(O)−O−)−)、 未置換又はN−置換ビウレット(−NH−C(O)−N(C(O)−N−)−)及 びN−置換イソシアヌレート基であり、 R2はn=1であれば存在し、n=2であれば存在せず、そして水素及び未置 換又は置換C1−C20炭化水素基から成る群から選ばれ、任意には1から10個の 非過酸化物−O−,−C(O)−,−S−,−SO2−又は−N(R6)−基を通し て主鎖に結合しており、 R3は未置換又は置換二価ブリッチングC1−C20炭化水素であって、任意には 1から5個の非過酸物−O−,−C(O)−,−S−,−SO2−又は−N(R6) −基を通して主鎖に結合しており、 R4はC1からC6の炭化水素基又は−N=C(R72、 いづれのR5及びR7は独立してC1からC6の炭化水素基、 R6はC1からC6の炭化水素基又は水素、 n=1から2、 q=0から1であり、但しXがNである場合にはn+q=1、そしてXがS又 はOである場合にはn+q=2であり、 Uはポリオール残基の官能価であって0から6であり、但しu=0の時には式 (I)の化合物は次の如くである。 ここで、m=2から3、そしてzは1から3である。 いずれのR3−Si(OR4m成分は、同一又は異なっても良い。好ましい組成物 は、ビス(トリメトキシシリルブロピル)アミンの如き高官能価アルコキシラン で末端キャップされたトルエンジイソシアネート(TDI)ベースの初期重合体か ら成るものである。 好ましい初期重合体は、ポリオール及び1.9から9.0%の範囲の遊離のNCOを有 する反応性ポリイソシアネートから形成されたもので、そしてポリプロピレング リコール、ポリテトラメチレングリコール、及び/又はポリエステルエーテルポ リオールが含まれる。最も好ましいジイソシアネート初期重合体は、ポリエチレ ングリコールを含むものであるが、しかしポリテトラメチレングリコール、ポリ プロピレングリコール、ポリブチレングリコール及びこれらのランダム又はブロ ック共重合体の如きポリエーテルポリオール、並びに米国特許出願07/376,421に 開示されたものの如きの重合体ポリオールが含まれる。ポリブタジエンポリオー ル及びポリイソプレンポリオールの如きポリオレフィンポリオールは、ジェファ ミン及びポリアミン物質の如き芳香族及び脂肪族アミン末端ポリオール、低分子 量ジオール、チオールと同様にまた使用することができる。これらポリオールの 混合物及び配合物も使用することができる。好ましい平均官能価は、1.8から3 、より好ましくは2から2.5であるが、しかし4又はそれより多い官能価のポリ オールも使用することが できる。 好ましいポリイソシアネートは異なった反応性を有し、すなわち2個以上であ って、同一の分子に少なくとも1個のイソシアネート基は他の1個以上のイソシ アネート基より明らかに反応性である基を有する。好ましいイソシアネートは2 から3の官能価を有し、特に好ましいものは2から2.3の官能価を有する。本願 において好ましいイソシアネートは、TDIである。ホルムアルデヒドとアニリン との縮合生成物をベースにしたメチレンジイソシアネート(MDI)及びポリイソ シアネートの如き芳香族イソシアネートは、潜在的に有用である。脂肪族イソシ アネートは有用であり、そして特に紫外線に対し安定を望む場合にはその利用が 格別望ましい。三量体並びにヘキザメチレンイソシアネート(HMDI)、メチレン −ビス−(4−シクロヘキシルイソシアネート)、テトラメチルキシレンイソシ アネート(TMXDI)及びキシレンイソシアネートのビウレット付加物も使用する ことができる。イソホロンジイソシアネート及びその同効物の如き物質も、イソ シアネート基の異なった反応性のため多分有用であろう。 本発明の好ましい反応性シランは、ビス(トリメトキシリルプロピル)アミン であるが、しかしアミノプロピルトリメトキシラン(A−1110)、N−ベーター (アミノエチル)−ガンマ−アミノプロピル一トリメトキシラン(A−1120)、 ガンマ−メルカプトプロピルトリメトキシラン(Y−11167)、イソシアネート プロピルトリメトキシラン等の如きの他の反応性シランも使用することができる 。本発明において有用なシランについての臨界的要素は、少なくとも1個の活性 水素(Wが−XC(O)NH−の場合は例外である)、少なくとも1個のシラン官能 基及び少なくとも2個(好ましくは3個)の加水分解性基をシラン中に有するこ とは注目されて良い。 好ましいシランは、トリメトキシ−及びトリエトキシ−シランであるが、しか し他のトリアルコキシ、アルキルジアルコキシ、アリールジアルコキシ及びオキ シイミノシランも使用することができる。これらはTDIベースの初期重合体と種 々の割合で組合せて反応させ、広範囲の平均シラン官能価(例えば、2から4又 はそれより多い)を生成することができる。 樹脂に関する他の重要な成分は、湿分硬化性樹脂に対する触媒である。置換グ アニジン、特にN,N,N′,N′−テトラメチルグアニジン(TMG)は、シラ ン硬化系における好ましい触媒であって、アルコキシラン基を迅速に加水分解し 、そして得られたシラノールを続いて縮合してシロキサン付加物を形成する。し かしながら、この樹脂系において、1,8−ジアゾビシクロ〔5,4,0〕ウン デカン−7−オン(DBU)、トリエチルアミン、イミダゾール、ピペラジン等の 如き塩基性第三アミン触媒も使用することができる。スルホン酸(アルキル及び ペルフルオロアルキルを含む)、カルボン酸(アルキル及びペルフルオロアルキ ルを含む)、燐酸、硼酸等の如き酸性触媒もこの樹脂系において使用することが できる。更に、シランの硬化に良く知られている錫、コバルト、ビスマス、鉛、 亜鉛又はチタンの配位子も、この樹脂系において単独又は前に述べた触媒と組合 せて使用することができる。 本発明は硬化前に高い凝集力を有する多孔性複合物質、最も好ましくは重い繊 維支持体を使用することのないものを提供する。繊維支持体の使用が望ましい場 合には、軽量の支持体を使用するのが好ましい。この樹脂製品が成形され、そし て使用過程でこの未硬化複合物にかかる通常の引張力を保持しても、高度に凝集 しているこの樹脂系は複合物質をクラックさせることがない。 本発明の複合物質を調合する場合、この物質の未硬化での取扱い 性質(ウェブの凝集性、成形性等の如き)とこの物質の硬化した物理的性質(強 度、多孔性等の如き)どの間のバランスを考慮しなければならない。この物質の 物理的性質は、複合物質の樹脂に対する充填剤の割合によって、実質的に影響を 受けると考えられる。折悪く、樹脂に対する充填剤を多くすると(このことによ って、硬化した複合物質の多孔性が増大する)、複合物質は凝集性が低下しそし て成形することが困難になる。所定の充填剤及び樹脂系において、高い強度と多 孔性の両者を有し、そしてしかも未硬化状態で良好な凝集性を有する複合物質を 調合することは不可能である。この問題を緩和するために、本発明において二つ の異なった試みを明らかにする。第一の試みは、複合物質の樹脂成分を改質する ことである。この改質は、樹脂のtanδを減少させ、これによって複合物質の凝 集性を上げることである。第二の試みは、複合物質に繊維を混入することである (個々の繊維又は繊維スクリムのいづれか)。繊維は複合物質の凝集性を高め、 しかも使用過程での未硬化複合物質にかかる或種の引張力を保持する。この両者 の方法を組合せて用いることも、時として好ましい。 複合物質の取扱性は、流動計を使用して樹脂成分の粘弾性を測定して明らかに することができる。本発明の物質を測定するのに適した流動計は、Rheometrics 社から入手できるRheometrics Dynamic Analyzer II(“RDA-II”)の如きコー ン及び平板又は平行板流動計である。動的剪断モートで操作した場合、流動計は この物質の弾性又は貯蔵係数(G′)、粘度又は損失係数(G″)及び動的粘度 (η0)を測定するこトができる。G′に対するG″の割合は、tanδに関連し、 そして結局粘弾性挙動の測定でもある。一般に、tanδは液体に対する1より大 きく、そして固体に対する1より小さい。定常剪断モードで操作した場合、平行 板流動計は剪断率の函数と しての粘度(η)を測定することができる。 前にも述べたように、樹脂成分のtanδを顕著に低下させることは、複合物質 (すなわち、樹脂と充填剤混合物)の凝集性を高める一つの方法であって、種々 の態様によって行うことができる。 このことは、(1)適当量の高分子量の第二の重合体を硬化性樹脂に加える( すなわち、溶解させる)、(2)例えば、共硬化性重合体を使用して第二の重合 体をその場で形成する如く、硬化性樹脂と共に内部に浸透した重合体ネットワー クを形成する、(3)高濃度のウレタン、尿素若しくは他の水素結合官能物を加 えて鎖の相互作用を促進する、又は(4)比較的高レベルで分技した鎖を有する 初期重合体を加えて、鎖を巻き込む如きにすることが含まれる。また、このよう な方法を組合せて使用することもできる。 好ましい高分子量の第二の重合体は、硬化性樹脂に十分に溶解し、そして樹脂 のtanδを減少することのできる重合体である。この第二の樹脂は、実際に樹脂 をゲル状態にできるものである。特に好ましい重合体は、水素結合を形成できる か、又は比較的少量の添加によって硬化性樹脂系と相互に作用して十分な粘弾性 を得ることができる重合体である。一般に、第二の重合体を樹脂に加える量は、 樹脂に好適なtanδを与えるものであって(従って、複合物質の必要とされる凝 集性)、硬化した樹脂系の強度及び一体性に悪い影響を与えるものであってはな いらない。この機能のために必要される第二の重合体の量は、重合体の分子量及 び未改質硬化性樹脂又は複合物質の粘度に多くは依存する。一般に、重合体の性 質(流動性を含めて)は、サンプル中の小さな分子より、大きな分子により多く 依存する。それ故に、多分散試料重量平均分子量値は、数平均分子量に比較して 、混合した重合体の予想され性質をより顕著に表わし、本願においては特に述べ ない限り、重量平均分子量を採用する。 高分子重合体を加えることによって凝集性が達成される場合、重合体及び硬化性 樹脂の好ましい混合物は、1から30%の重合体、より好ましくは2から20%の重 合体、そして最も好ましくは2から12重量%の重合体を含む。本発明の樹脂系に 使用される好ましい高分子量の第二の重合体は、約30,000から5,000,000の重量 平均分子量(Mw)を有する。より好ましくは、高分子量の第二の重合体は、100, 000から3,000,000の重量平均分子量を有する。最も好ましくは、高分子量の第二 の重合体は、250,000から2,000,000の重量平均分子量を有する。 好ましい重合体は、約20そして好ましくは約10重量%より少ない濃度で樹脂に 加えた時、樹脂のtanδを顕著に低下できる重合体であり、この場合樹脂及び重 合体混合物のtanδは1.0rad/secにおいて20より低く、より好ましくは1.0rad/ secにおいて10より低く、そして最も好ましくは、1.0rad/secにおいて5より低 い。更に、約20そして好ましくは10重量%より少ない濃度で樹脂に加えた場合、 好ましい重合体は、G′が1.0rad/secにおいて少なくとも0.1dun/sqそして1.0 rad/secにおいて1dyne/cmであるような樹脂の貯蔵係数を顕著に増大できる樹 脂である。好ましくは、重合体は0.1及び1.0rad/secにおいて、1dyne/cm及び 10dyne/cmに、G′をそれぞれ増大することのできるものである。 ポリビニルピロリドン(PVP)は、ポリウレタン初期重合体系のtanδを減少 するのに、特に好適な重合体であることが新たに見い出された。PVPは、一般に 多くのポリエチレングリコール及びポリテトラメチレングリコールに可溶性であ って、そして約100から150℃に加熱しながら、固体として又は真空乾燥した状態 で直接加えることができる。これに対して、PVP及びポリオールを含む樹脂系は 、共沸的に乾燥することができる。一旦ポリオールに溶解したら、 溶液からPVPが分離しないような状況のもとで、樹脂及び重合体の溶液を配合す るのが好ましい。未乾燥のPVPは、ポリウレタン初期重合体系のtanδを減少させ るのに特に有用な重合体であることが、今回新たに確認された。樹脂系に加えら れた湿分(例えば、約5重量%の水を含む未乾燥のPVPを使用した場合)は、重 合体の鎖を延長するものと考えられる。好ましいポリウレタン初期重合体樹脂系 は、樹脂中に1から8%のポリビニルピロリドンを含んでいる(全体の樹脂をベ ースにしてであって、充填剤の量は除く)。より好ましい樹脂系は、樹脂中に2 から6重量%のPVPを含んでいる。本発明の好ましい樹脂系に使用されるポリビ ニルピロリドンは、約30,000から3,000,000の重量平均分子量を有している。よ り好ましくは、PVPは100,000から2,000,000の重量平均分子量を有している。最 も好ましくは、PVPは250,000から1,500,000の重量平均分子量を有している。 ポリウレタン初期重合体樹脂系に使用される他の好ましい重合体は、イソオク チルアクリレートとN−ビニルピロリドン(NVP)の共重合体、C1−C14アクリ レートとメタクリレートの共重合体(ブチルアクリレート、ブチルメタクリレー ト、イソオクチルアクリレート、イソオクチルメタクリレート、アクリル酸、メ タクリル酸並びにブチルアクリレートとヒドロキシエチルメタクリレートの共重 合体)、アクリルアミドとメタクリルアミドの共重合体の如きアクリレート共重 合体が含まれる。他の好ましい重合体は、N−ビニルピロリドン、酢酸ビニルと その加水分解された重合体誘導体、スチレン、オレフィン、アクリロニトリル等 の如き単量から得られた重合体である。このような好ましい単量体はイオンであ っても良く、また第一の重合体系と反応性である置換基(アミノ、メルカプト、 ヒドロキシ及びカルボキシル基の如き)を含むこともできる。ポリ エチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド及びポリブチレンオキシドの如きポ リアルキレンオキシドは、このブロック並びにランダム共重合体と同様に、第二 の重合体系として有用である。 好ましい重合体及び共重合体は、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート 、イソオクチルアクリレート、イソオクチルメタクリレート、アクリル酸、ヒド ロギシエチルメタクリレート、アクリルアミド、N−ビニルピロリドン及びポリ エチレンオキシドをベースにしたものが含まれる。 これらの重合体は、第一の樹脂系又は第一の樹脂成分の中でそのまま重合する ことができ、溶剤中完成された第一の樹脂系に加えて重合することができ、ポリ オール若しくはイソシアネートの如き第一の樹脂系成分の中で重合することがで き、又はポリオール若しくはイソシアネートの如き第一の樹脂系の成分に加えて 重合することもできる。 高粘弾性樹脂(凝集性複合物質を形成するのに適している)を得るその他の方 法は、例えば共硬化性重合体系の使用によりそのまま第二の重合体を形成させる 如きの、硬化性樹脂によって相互に浸透した重合体ネットワークを形成すること である。この目的を達成する一つの方法は、独立して反応性である第二の反応性 単量体又はオリゴマー系を、第一の硬化性樹脂に加えることである。好ましい第 二の反応性単量体又はオリゴマーは、好ましくは第一の硬化性樹脂と独立して反 応性であり、そしてその場において高分子量の第二の重合体を形成することがで きるものである。この方法は、比較的低粘度でありながら、複合物質を最終形態 又は最終形態に近い状態に加工することができる可能性をもつ有利な点である。 第二の反応性単量体又はオリゴマーは、次いで重合して第二の重合体を形成し、 これによって樹脂配合物の粘弾性を増加させる。例えば、第二の不 飽和単量体又はオリゴマー(モノ−若しくはポリ−官能アクリレート、メタクリ レート、アクリルアミド又はメタクリルアミドの如き)を、イソシアネート官能 初期重合体樹脂系に加えることができる。第二の単量体又はオリゴマーは、例え ば熱及び/又は化学線(可視又は紫外線、電子線等)を使用して重合し、その中 に重合体を形成する。この重合工程は製造過程又は利用者によって行うことがで きる。 より好ましくは、第二の反応性単量体又はオリゴマーは、第二の重合体をして 第一の硬化性系と反応することのできる官能性基を含むことができる。例えば、 アクリレート又はメタクリレートアルコール(ヒドロキシエチルメタクリレート 、HEMAの如き)は、遊離基機構によって反応し、線状重合体ポリオールを形成す ることのできるものである。この重合体は、イソシアネート樹脂系と反応するこ とのできるものである。一方、エポキシ単独重合は、適当な触媒を使用して、イ ソシアネート官能樹脂と更に反応することのできるヒドロキシ基を含む重合体を 生成することができる。 第一の硬化系と反応して第二の重合体を形成することのできる官能基を含む第 二の反応性単量体又はオリゴマーの系統においては、OH基に対するNCO基の割合 を調整して、使用過程での急速且つ完全な硬化を確実にするため十分な反応性イ ソシアネート官能価を残すようにしなければならない。更に、第二の反応性単量 体又はオリゴマーの架橋の程度は、患者によってギブスを破損するような硬化複 合物質の過度の脆性を避けるために調整しなければならない。 更に、高粘弾性樹脂(これによって凝集性複合物質の形成が促進される)を得 るための方法は、高濃度のウレタン、尿素又は他の水素結合官能価を有する組成 物を提供することである。好ましい添加剤は、未硬化樹脂系内で水素結合若しく は重合体鎖、又は両者の相 互作用を促進することのできる基を包んでいる。一方、この樹脂は、鎖のからみ 合いを促進する高分子量のオリゴマー又は多量の枝分れした鎖を有する成分を含 んでいる。所望するならば、両者の方法を組合せて用いることができる。 上で述べたイソシアネート官能ポリウレタン初期重合体系において、高レベル の水素結合官能価の導入は、樹脂の単位重量に対してウレタン基の数を増加する か、及び/又は第一又は第二のアミン官能物質を樹脂のイソシアネート基と反応 させることにより形成される尿素基を加えることによって達成される。樹脂の単 位重量に対してウレタン基の数は、水を樹脂に加えることによって(同程度の二 酸化炭素の損失を伴って)、増加させることもできる。一般に、樹脂系のアルコ ール当量に対するイソシアネート当量の割合(NCO/OHの割合)が減少するに従い 、樹脂中のウレタン基の相対的な数は増加する。更に、樹脂中のウレタン基の相 対的な数は、低当量のポリオール(OH数の多い)を使用することによって、増加 することができる。 更に鎖のからみ合いは、高分子量のポリオール成分を加えることによって、及 び/又は官能価が2より大きいポリオール及び/又はイソシアネートを加えるこ とにより鎖の技分れを増加させることによって、得られることができる。平均官 能価は6であることもできるが、しかし好ましくは4より小さく、また典型的に は2から3の間である。樹脂の官能価の変化が樹脂の粘弾性を増加させる主要な 手段である場合、好ましくは官能価は2.5から3.5の間である。堅く固定するため の適用での十分な硬さは、十分な量の硬質セグメント(例えば、イソシアネート )を用いることによって得られる。Isonate 2143Lをベースにした系において、I sonateの濃度を好ましくは樹脂成分(充填剤は除く)の40重量%より多く、そし てより好 ましくは50重量%より多く用いることによって、最終複合物質を十分に硬くする ことができる。 前にも述べたように、患者の手足にギブスを適用する方法(例えば、つつむ) は、引張力又はストレスがキャスチング包帯又はテープに加わる。同様に、患者 の手足への副木の適用は、また副木物質にストレスが加わる。好適なキャスチン グ物質又は副木物質は、このような適用ストレスに容易に順応し、そしてギブス の適用過程で割れて離れることにはならない。本発明の好ましいキャスチングテ ープは、約0.0175N/mm幅より大きい引張強さを有し、より好ましいキャスチン グテープは約0.0875N/mm幅より大きい引張強さを有し、そして最も好ましいキ ャスチングテープは、約0.175N/mm幅より大きい引張強さを有する。 従来のキャスチング製品は、このストレスを繊維支持体又はスクリムに分散さ せている。これとは対象的に、本発明は重い繊維支持体又はスクリムを使用しな くても、この適用時のストレスに抵抗する十分な凝集性を有するキャスチング物 質を提供するものである(例えば、高分子量の第二の重合体を樹脂等に加えるこ とによって、樹脂成分のtanδを低下させる)。しかしながら、すなわち、硬化 前の高引張強さ及び/又は適用及び硬化過程での割れの抵抗に関与する本発明の 物質の凝集性を上げるための第二の試みは、マクロ繊維(macrofiber)を複合物 質に加えることである(個々の繊維又は繊維スクリムの如きのいづれか)。この 試みでは、マクロ繊維を樹脂系に加えて複合物質の凝集性を高め、そして適用過 程での未硬化複合物質にかかる或種の引張力を保持する。このことは、特に物質 の加工が容易であって好ましい。好ましくは、軽量のスクリムがこの機能のため に使用することができる。この二つの試みを組合せることも、また可能である。 未硬化複合物質の凝集性を高めるための好ましいマクロ繊維は、無機繊維及び 有機繊維の両者である。好ましい無機繊維は、ガラス繊維及びセラミック繊維が 含まれる。好ましい有機繊維は、ポリエステル、ポリアミド(nylon及びKevlar を含めて)、ポリオレフィン、ポリアクリレート、レーヨン、綿、大麻、ジュー ト、天然ゴム及びポリウレタン物質が含まれる。繊維の混合物も、また有用であ る。好ましい繊維は、少なくとも0.5cmの平均の長さを有する。好ましい繊維は 、0.5から8cmの間の平均の長さを有し、より好ましくは1から5cmの長さであ る。この繊維はマルチフィラメント又はモノフィラメント物質であり、そして0. 5から300デニールのフィラメントを含むことができる。1から2重量%程度のポ リエステル繊維を加えると、ウェブの一体性及び凝集性に顕著な改善が認められ ることを、ここに新たに見い出した。1から30重量%の適当な繊維を加えると、 有益であると考えられる。 前にも述べたように、軽量の調和したスクリムを複合物質に加えることは有益 である。スクリムは複合物質の表面にあり、しかし好ましくは物質に埋め込まれ 、又は部分的に埋め込まれている。好ましいスクリムは軽量であって、そして一 般に組成物の10重量%より少なく含んでいる。好ましくは、スクリムは、湿分、 蒸気及び空気が複合物質を通るような多孔性である。好ましいスクリムは、埋め 込まれたスクリムのいづれかの側で、複合物質を結合できるようにかなり大きく 開口した薄いものである。好ましいスクリムは、ニット、織布、不織布及び押出 多孔性シート(例えば、Conweb社、Minneapolis,MNからのもの)が含まれる。 チーズクロスも、大変有用である。1.75デニール、3.8cmの長ポリエステルステ ープル繊維を含み、そしてRoplex B15樹脂(Rohm & Haas社、Philadelphia,PA から入手)で2グラム/m2で塗布した軽量スクリム(6グラム/ m2)は、特に好ましい。所望すれば、他のウェブも代替して使用することがで きる。 所望するならば、従来のガラス繊維ニットの如きより重いスクリムを、本発明 のキャスチング製品に使用することができる。前にも述べたように、好ましいこ とではないが、ガラス繊維ニットは十分な保持と多孔性を提供する。本発明にお いて使用できる好ましいスクリムは、本願において文献として示した米国特許出 願08/008,751に開示されている。ガラス繊維が望ましい場合、使用することがで きる好ましいシートは、米国特許4,502,479,4,609,578,4,668,563及び5,014,4 03並びに米国特許出願07/976,402に開示されているようなニットガラス繊維であ る。特に好ましいこの種のシートは、本願において文献として示した米国特許4, 609,578(Reed)に開示された如きの伸長性、ヒートセット繊維である。 実際に、スクリムは高度に充填された樹脂組成物の2枚の薄いシートの間に設 けることができる。これと対象的に、一枚より多いスクリムを、高度に充填され た樹脂組成物と共に、ラミネートシートを形成するために使用することができる 。例えば、2枚のスクリムで、高度に充填された樹脂組成物のシートを、サンド イッチするために使用することができる。このことは、例えばニップローラを使 用して、スクリムを高度に充填した樹脂組成物のシート面に対して押圧すること によって行うことができる。更に、高度に充填された樹脂組成物の隣接面を接着 することのできる樹脂で、スクリムを事前に塗布しておいても良い。事前塗布し た樹脂は、複合物質の樹脂と類似しても良く、又は感圧接着剤の如き別個の成分 を含んでいても良い。本発明は、また適用過程でクリーム状の可動性作用を有す る樹脂を含むキャスチング物質を提供するものである。樹脂系の最初の水の吸収 は、ポリオール及びイソシアネート、並びに仮に存在 するならば第三の重合体を適当に選定することによって、調整できることが新た に見い出された。例えば、これらの成分を配合して、樹脂は十分な親水性となっ てクリーム状であって流動性作用を呈するか、又は焼石膏の様に樹脂を実際に流 動性にする。このことは、ギブス包帯の仕上げを平滑にし、そしてギブスの成形 性を非常に高める。 好適量のポリエチレングリコールを樹脂配合物に加えると、クリーム状流動性 樹脂が得られる。複合物質の充填剤レベルが十分に維持され、そして樹脂が満足 できる粘弾性である場合には、樹脂が流動性になったとしても、乱雑になること はない。これにもかかわらず、樹脂がより流動性になった場合、臨床医の手に移 行して残るのを避けるため手袋をする必要がある。好ましい複合物質系は、十分 な量の親水性成分を含み、流動性の樹脂としている。ポリイソシアネート初期重 合体樹脂を含む系については、非常に樹脂粘度を低下させる硬化性樹脂のNCO/OH の割合を増大させることによって、クリーム流動性複合物質を得ることができる 。好ましいクリーム状樹脂は、2.5より大きいNCO/OHの割合を有する。好適なク リーム状樹脂は3より大きいNCO/OHの割合を有し、より好ましくは少なくとも3. 5、最も好ましくは少なくとも3.9を有する。本願において流動性又は流動性樹脂 は、水で活性化した後であって硬化する前に表面上でクリーム状になる樹脂につ いてであって、また焼石膏では多分延ばすことはできないが、焼石膏と同様な方 法で成形ギブスの表面を平滑に手によって物理的に再配分することができる。 樹脂系は、また装飾を目的として、塗料若しくは顔料又は両者を使用して着色 することができる発光顔料も、また使用することができる。更には、文字を含め た装飾又は情報シート及び/又は物質に印象を残しておくことのできる図柄を用 いて、副木及び本発明のギ ブスを巻くことができる。更には、本発明の物質は、転写、顔料捺染又はインク ジェット印刷の如き直接又は間接印刷によって、適当な染料又は顔料を使用して 印刷することができる。 本発明の物質及び組成物は、副木、テープ及びチューブの如き事前形状のもの を含めて種々の形状に二次加工することができる。副木として加工される場合、 この物質はカバー及び/又はバットを有し、又は有しなく事前切断のスラブ又は 連続した長い形状として得る。本発明において使用される好ましいカバー又はパ ッドは、本願において文献として示した米国特許5,027,803及び4,899,738に開示 されている。副木は、片側又は両側にパッド物質を有している。本発明の物質及 び組成物は、米国特許5,027,803の図6に示された如きの管状の事前パッドされ た単一副木として供給することもできる。 テープとして加工する場合、スクリム又は繊維状物質を加えて、更にテープの 凝集性又は一体性を高めることができる。これとは対象的に、テープ(例えば、 テープをロール状としての場合)の隣接骨を分離するためであり、またテーブの 凝集性を高めるためのライナーとして、水溶性ウェブが使用される。水硬化性樹 脂を使用する場合、ライナーは樹脂と接触して設けられる前に完全に乾燥する。 好ましくは、ライナーは水に急速に溶解性であって、約60秒(実施例で示すよう に)以内で水に触れて効果的に溶解し、より好ましくは30秒以内で水に触れてラ イナーは溶解し、そして最も好ましくは10秒以内で水に触れてライナーは溶解す る。好ましいライナーは、溶解した時にテープに潤滑性効果を与えるものである 。“効果的に溶解する”とは、使用条件下で水と混ぜ合せた時に、ライナーは水 に溶けて湿潤性効果を呈し、若しくはキャスチング物質の層と層とを密着性にし 、又は両者を十分な程度で奏することを意味する。よ り好ましくは、使用条件下で水と混ぜ合せた時に、ライナーは溶解して均一な液 状混合物を形成する。 好ましい水溶性ライナーは、ポリビニルアルコール(PVA)及びPVAの共重合体 (本願において使用されポリビニルアルコールは、例えばポリビニルアセテート の加水分解から誘導される共重合体であって、加水分解の程度は好ましくは50% より多く、より好ましくは80%より多い)、ポリアクリルアミド、アクリル酸を 含む重合体、ヒドロキシプロピルメチルセルローズ、ヒドロキシプロピルセルロ ーズ及びヒドロキシエチルセルローズの如きセルローズエーテル重合体、ポリエ チルオキサゾリン、ポリエチレンオキシド(本願において使用されるポリエチレ ンオキシド及びポリエチレングリコールは同意語である)、ポリエチレンオキシ ド及びポリプロピレンオキシドのランダム並びにブロック共重合体、ポリエチレ ングリコールのエステル並びにウレタン、又はポリエチレングリコールとポリプ ロピレングリコールとの重合体等の如き重合体が含まれる。 好ましくは、ライナーは水に急速に溶解性であって、約60秒(実施例で示すよ うに)以内で水に触れて効果的に溶解し、より好ましくは30秒以内で水に触れて ライナーは溶解し、そして最も好ましくは10秒以内で水に触れてライナーは溶解 する。好ましいライナーは、溶解した時にテープに潤滑性効果を与えるものであ る。 好ましくは、ライナーは加工のため十分に柔軟である。或る種のライナー物質 (例えば、或る種のPVA)は、ライナーとして使用するため適度な柔軟性とする ために可塑剤を加える必要がある。適当な可塑剤は、重合体成分の内的又は外的 のいづれかに、ライナーに加えることができる。ライナーの内的に加える可塑剤 の場合は、酢酸ビニルをポリエチレングリコールモノメタクリレート(可塑剤) と共重合し、次いで加水分解してPVAとした重合体であってそしてフ ィルムとして押出成形された重合体である。ライナーに外的に加える可塑剤の場 合は、グリコール又はエステルの如き低分子量物を溶融重合体に加える配合であ る。可塑剤は、水硬化性樹脂と使用するために特に十分に乾燥する。しかしなが ら、熱可塑性キャスチング物質において、低濃度の水は可塑剤として使用する。 好ましいライナーフィルムは、連続又は不連続フィルムが含まれる。好ましい 不連続フィルムは織ったフィルム又はメルトブローのPVAフィルムの如き不織フ ィルムが含まれる。不織布の如き非連続の形態であると、露出した表面積が大き いためにライナーの溶解が進行する。更に、多孔性構造は、加工を促進する柔軟 性を提供する。使用において、ライナーは製品が水と接触すると直ちに溶解し始 め、そしてそれ故に除去する必要もなく、また臨床医に感知できる。キャスチン グテープの層と層との貼り合せを妨害する重合体溶液を過度に形成しないように 、ライナーは好ましくは薄くする。連続フィルムライナーは、好ましくは100μ mより小さい厚さであり、より好ましくは60μmより小さい厚であり、そして最 も好ましくは25μmより小さい厚さである。ライナー自体潤滑性を示す一方、米 国特許4,667,661に開示されているような潤滑剤を更に組成物に加えることがで きる。 水硬化性キャスチングテープに使用される現在最も好ましいライナーは、Mits ui Plastic社(White Plains,NY)から入手できるAicello Solublon PVAフィル ムSAグレート17ミクロンの厚さのものである。乾燥している場合であっても、こ のフィルムはイソシアネート官能水硬化性樹脂(ヒドロキシル官能価を有してい るので)と潜在的に反応性であるにもかかわらず、この反応は簡単には生じない こどが、新たに確認されている。このようなライナーと樹脂との間の望ましくな い反応は、ライナーと樹脂を離れた層(すなわち、ラ イナーは好ましくは樹脂に本質的に不溶性である)に維持されている場合に、阻 止することができる。 樹脂の移行を抑制する目的で、ライナーは好ましくは連続フィルムであり、そ してロールの横断面はキャスチングテープとライナーの層が相互に存在ずるよう に、キャスチングテーブと共に巻き上げる。これに対して、ライナーは巻き上げ の操作で、キャスチングテープの両側に設けることができる。更には、キャスチ ングテープの両側に設けた場合、樹脂のプーリング(pooling)及び移行を更に 防止するために、両端の一方又は両者をシールする。このようなシールがなく、 且つ本発明の十分な利益を得るためには、キャスチングテープのロールは好まし くは端部を下にするのではなく側面を下にして貯蔵する。仮に端部が下にして貯 蔵し、密閉しない側面を下にすると、樹脂は多分留まるであろう。多くのキャス チングテープは箱に入れられ、そしてこの問題が生じないように側面を下にして 貯蔵する。 本発明の第二の態様において、熱可塑性重合体は、結合剤として使用される( すなわち、キャスチングテープ又は副木は熱可塑性複合物質として提供される) 。この態様は、環境にやさしく、そしてキャスチングにおいて危険のないもので ある。この態様のキャスチング物質は、取扱いにくい使い捨てのライナーを必要 とすることなく、そして取扱い容易の成形性滑性物質を提供する。更に、製品は 大変相応性が良くそして安価に製造することができる。 本発明の熱可塑性複合物質の基本的要素は、調整された非晶質層レオロジーを 有する熱可塑性重合体で、この熱可塑性重合体は好ましくは約75℃より低い温度 で軟化し、任意には水溶性ライナー及び前にも述べた実質的部分の不活性充填剤 が含まれる。本発明の熱可塑性キャスチングテープは、物品と架橋するのに適し た1個以上の 反応性官能基を含む成分がまた含まれることができる。 本発明に使用される好ましい熱可塑性重合体は、ギブスの適用の過程での患者 、及び/又は技術者が気楽に耐えられる温度で、軟化又は溶融する重合体である 。多少高い温度でも許容されるが(特に、キャスチング物質と皮膚が直接的に接 触するのを避ける状態では)、この温度は約90℃より低く、好ましくは75℃より 低い。好ましい熱可塑性重合体は、ポリウレタン(特に、半結晶性ポリエステル ポリオールをベースにしたポリウレタン)、ポリエチレン、エチレンビニルアセ テート、シス及びトランスポリイソプレン、ポリカプロラクトンの如きポリエス テル等が含まれる。本発明において使用できる現在好ましいとされる熱可塑性重 合体は、半結晶質ポリエステルてある。ポリカプロラクトン及びポリカプロラク トンの混合物は、特に好ましい。 この態様において、熱可塑性重合体は硬化性樹脂に対して代替えでき、そして 同様の機能(すなわち、共に充填剤を保持する)を呈する。熱可塑性キャスチン グ物質は、軟化温度(例えば、半結晶質物質の場合その溶融する温度より上)よ り上にこの物質をまず加熱した後、患部に適用される。この物質の加熱は、熱水 に浸漬する、蒸気と接触する、マイクロ波照射による、乾燥加熱による等の種々 の方法に行うことができる。水又は蒸気の使用は、特に水溶性ライナー及び/又 は親水性樹脂潤滑剤を含む製品に対しては好ましい。マイクロ波加熱は、マイク ロ波エネルギーを吸収する物質又はマイクロ波感受性物を使用した物質に対して は好ましい。加温したキャスチング物質、を次に所望の形状に成形し、そして冷 却して硬化する。 次に示す実施例は本発明の理解に供するものであり、また本発明の範囲を限定 するためのものとして解釈されるべきものではない。 特に述べない限り、すべての部及びパーセントは重量についてである。 実施例 例1 樹脂及びガラスバブルを含むキャスチング物品 13.3gのガラスバブル(3M社、St Paul,MNから商品名“SS X”として入手 )を含むビーカーに、次に表に示された成分から成る26.6gの樹脂を加えた。 乾燥した環境(すなわち、4%相対湿度より低い)において、混合物をスパチ ラで撹拌し、次いで混練した。更に、3gのガラスバブルを加え、そして混練す ると、38重量%の充填剤を含むパテー状の複合物質である乾燥物が得られた。 この複合物質の硬化は、約25℃の温度の流動水の中に入れて開始 させた。この湿れた複合物質は、2本の指を覆って成形し、そして2から4分間 硬化した。この複合物質は容易に成形し、そして硬化の間非常に順応性であった 。この物は平滑で雪のように白色であった。24時間硬化した後、63.5kgの体重の 人間の指に覆った複合物質は、破壊することなく十分な強度であった。 例2 樹脂、ガラスバブル及びチーズクロスを含むキャスチング物品 300gのポリ(N−ビニル)ビロリドン(360,000の平均分子量を有し、そして Aldrich Chemical社、Milwaukec,WIから入手)を、49℃に事前に加熱した2700 gのCarbowax 600ポリオール(UnionCarbide,Danbury,CIから入手)を含む5 リットルのフラスコに加えた。上記の重合体を、ここでば以後“PVP-360”とい う。この密封したフラスコを減圧(0.5torr)にし、そして混合物をゆっくりと1 20℃に加熱し、更に水が蒸発して乾燥するまで全体で2時間この温度に維持した 。得られた溶液を約49℃に冷却し、そして49℃において炉の中に貯蔵した。 次の表に示された成分を樹脂と混合して調合した。この混合物を加温し、そし てCarbowax 600/PVP-360溶液を加えた後、均質な溶液になるまで5から10分間 手で強く撹拌した。すべての成分が加えられた後、この混合物を0.75時間振盪機 の上に置き、次に25℃において約16時間振盪を行った。 第1のバッチにおいて、約16時間140℃に加熱して乾燥した40gの商品名Scotc hlite H50/10,000 EXガラスバブル(3M社から入手)に、表2に示した樹脂を2 6.7g加えた。この混合を均質になるまで混練し、次いでテフロン被覆金属ロー ルビンを使用して、PVAフィルム(Aicello Solublon SA級、Mitsui Plastics社 、White Plain,NY)で成形裏打ちをした9.53×30.5×0.635cmのテフロンの上に 平らに塗った。この複合物質をモールドから取り出しそしてPVAフィルムを剥が した。この得られた複合物質を、ポリエチレンで被覆したアルミニウム箔の通常 のギブスパウチの中に平らにして貯蔵した。 第2のバッチにおいて、約16時間140℃に加熱して乾燥した40gの商品名Scoth lite H50/10,000 EPXガラスバブルに、表2の樹脂26.7gを加えた。このバッチ を、約2等分に分けた。この1つは、上に述べたテフロン成形物に塗布して3.18 mmの厚さの複合物質の層になるようにした。例1の樹脂を少量浸漬した市場にお いて入手した通常のチーズクロスの層を、複合物質層の上に置き、そしてバッチ の第二の半分をまた同種のテフロン成分物の上に塗布して3.18mm層 の厚さを形成して、これを上記のチーズクロスの上にサンドイッチにして設けた 。この積層物をテフロン被覆金属ロールピンで巻いて、いづれの層を十分に接合 させそしてポリエチレン被覆のアルミニウム箔パウチに貯蔵した。 第三のキャスチング物品は、28.5gのDicapel H900ガラスバブル(Grefco社、 Torrence,CAから入手)を表2の樹脂の27gに加え、そして混合物が物質になる まで混練し、このバッチを2つに等分し、上に述べた如くして未処理のチーズク ロスに3.18mmの厚さになるように貼合せ、そしてロールピンでこの積層物をロー ル状に巻いた。この積層物は分離することがないが、第二のバッチで記載した積 層物よりは容易に分離ずるものと考えられる。この物をポリエチレンを被覆した 通常のアルミニウム箔パウチに貯蔵した。 いづれの貼合せキャスチング物品を貯蔵用パウチから取り出し、そして温水に 浸漬して硬化した。このギブスを通常のメリヤス地を用いて腕を覆い、次いで、 7.62cmの商品名Coban弾性包帯(3M社から入手)で覆い、そして腕に相応する ようにした。このキャスチング物品は数分後に固定し、そして数時間硬化して、 強く、耐応性のキャスチング物品とした。この硬化した物品の硬化面は、弾性包 帯の表面模様を再生し、この物質の異常な成形性を明らかにしている。 例3 粘弾性樹脂及びガラスバブルを含むギブス 次の表に示す各成分を混合して樹脂を調合した。 固体PVP-360をTerathane 1000ポリオールにPVP-360を1部に対してTerathane を9部の割合で5000mlの撹拌しているフラスコに加えた。この混合物を0.7torr の真空下120℃に加熱して、透明な粘稠物質を得た。この真空は溶液が乾燥する まで維持し、そして発泡は以後確認できなかった。この物質の157.83gを、222. 65gのIsonate 2143L中の13.38gのLG-650の均質混合物に加え、そして透明な均 質溶液が得られるまでこの混合物を撹拌、加熱を行った。MEMPEを加え、そして この混合物を封入した断熱ジャーの内で一時間振盪機の上に置いた。冷却すると 、この樹脂は弾性になり、顕著な弾性反撥力を示し、そして両方の手袋をはめた 手の間でゆっくりと分離してフィルムを形成した。 60gのScotchlite H50/10,000 EPXガラスバブル(3M社、st.Paul,MNから入 手)を、40gの上記の樹脂に加え、乾燥環境下(すなわち、4%より低い相対湿 度)においてキャスチング物品を製造した。この混合物を撹拌し、次いで手で混 練することによって物質な順応混合物を得た。テフロン被覆のロールピンを使用 し、例2に記載した如きのPVAフィルムで成形裏打ちした9.53×30.5×0.635cmの テフロンに、得られた混合物を塗布して形成した。この物品をモールドから取出 し、PVAライナーを剥がして捨てた。この物品を 平らにして、気密のポリエチレン被覆のアルミニウム箔のパウチに貯蔵した。 この物品の有用性を確認するために、パウチから取出し(手袋は必要ない)、 そして温かいタップの流れの中に数秒間浸漬した。次いで、腕に適用して通常の ギブス用メリヤス地で覆った。次に、この物品を7.62cm幅のAceタイプの弾性包 帯で巻き、そして腕に相応するように成形した。このキャスチング物品は5分以 内にセットされた。Ace包帯を取去ってこの物品を調べてみると、腕に対する優 れた順応用が確認された。メリヤス地の繊維は、硬化した成形物品中に存在して いるとしても、顕著であった。24時間後、この硬化した物品は大変に強く、そし て63kgの成人に支持体が存在していなくても十分に耐えるものであった。 例4 ガラスバブル及び種々の弾性樹脂を含むキャスチング物品 次に示す樹脂を使用してガラスバブルと共に使用してその可能性を評価した。 樹脂を準備するために、PPG 725ポリオール中の第二の重合体の溶液をまず準 備した(すなわち、1,2,3の重合体はヘプタン及び酢酸エチル溶剤混合物中 それぞれ18〜24%,22〜27%,25〜28%の固体を含み、PPG 725に溶解したもの である)。次いで、真空中 で蒸発によって溶剤を除去した。 重合体1はPPG 725に溶解せず、重合体2は溶解するが樹脂を配合すると沈殿 し、そして重合体3はすぐれた弾性樹脂である。重合体4は溶解し、そしてTera thane 1000中で10重量%を真空下(0.5torr)100℃で加熱して乾燥すると、例3 の表3に示した如きの樹脂中に配合物として良好に使用できる透明な溶液が得ら れた。 例5 ガラスバブルと共に使用できる樹脂 次に示す樹脂を配合して、ガラスバブルと共に使用できる可能性を評価した。 いづれの混合物は、227mlのジャーの中で製造し、そして約16時間ロールで混合 した。 樹脂5−1は適度の粘度を有し許容でき、樹脂5−2は大変粘度が高く、多少 粘性があるがしかし大変硬い。樹脂5−3は大変に硬く、剛性であって手で扱う ことはできない。 例6 樹脂、ガラスバブル及び重合体繊維を含むキャスチング物品 19.9部の例2の樹脂を、19.9部の表6の樹脂と混ぜ合せ、そして58.8部のガラ スバブル(3M社、St.Paul,MNから商品名Scotchlite H50/10,000 EPXとして 入手)及び2部の1.5デニル1.9cmのポリエチレンテレフタレート繊維(Minjfibe rs社、Johnson City,TN から入手)を加えて、キャスチング物品を得た。 樹脂をScotchlite H50/10,000 EPXガラスバブル及び1.5デニルのフィラメント であって1.9cmの長さのポリエチレンテレフタレートと混ぜ合せ、十分に混合し てフィラメントを塗布した。物品を、PVAライナーを使用せず例2の第一バッチ に記載した如くしてテフロンに形成した。この得られた複合物質を平らにして、 ポリエチレン被覆のアルミニウム箔の通常のギブスパウチに貯蔵した。 ここの例でのキャスチング物品を、貯蔵用のパウチから取り出した。硬化を温 い水で開始させ、ギブスを腕に形成し通常のメリヤス地で覆い、次いで7.62cmの Coban弾性包帯で巻き、腕に順応するように作業した。このキャスチング物品は 数分後セットし、数時間硬化することにより、強く、耐久性のキャスチング物品 を形成した。この物品は急速に硬化し、そして大変順応性であった。 例7 キャスチング物品の複合物質 種々の量の2種のキャスチング樹脂及び触媒を使用して種々のキャスチング物 質を調合した。いづれの樹脂にガラスバブルを加え、評価するためにキャスチン グ複合物品を準備した。樹脂は表7a及び 7bに示した成分を使用して調合した。 樹脂Aは、窒素気流中ガラス容器の中で製造した。ポリオールとPVPの温い混 合物(約49℃)をIsonateと混合し、そして均一な分散液になるまで振盪して製 造した。他の成分(触媒は最後)を加え、次いで混合物を再度振盪した。 樹脂Bは、温いポリオール/PVP-360混合物(49℃)をIsonateに加え、混合し 、次いで順次他の成分、すなわち、Ionol,DB-100及び塩化メシチレンスルホニ ルを加えて製造した。この樹脂は、表7bに示された割合に従って混合した。最後 に触媒を加えた。 約16時間120℃に加熱して乾燥した60gのScotchlite H50/10,000EPXガラスバ ブル(3M社、St.Paul MNから入手)を、40gの樹脂と、乾燥して感触がパテ ー状の堅さのものが得られるまで手で 混合した。このバッチを2等分にし、そして例2に記載したようにしたテフロン のモールドに入れ、そしてクォートジャーを使用してモールドに対応するように した。例1に記載したようにして、チーズクロスを樹脂で被覆し、2枚の複合物 質によってサンドイッチにし、そしてこの貼合せ物をテフロンモールドに入れ、 クォートジャーを使用して共に巻き上げた。次いで、この複合物質を平らにして ポリエチレンを被覆したアルミニウム箔パウチの中で貯蔵した。この物品は、表 7bに示された如くの各成分を含有していた。 いづれの物品を次の如くして評価した。約25℃において、水を1ガロンのバケ ツに入れた。35cm(約)×5.08cmのメリヤス地(3M社)を、5.08cmの鋼鉄マン ドレルの上に置いた。物品を10秒間正確に水に浸し、そして水を除いた。いづれ の物品は長さ方向にしてマンドレルの上に置き、そして機具を用いてこすり、樹 脂の流動性の程度又はクリーム状の程度及び約30秒間の取扱性を評価し、そして エース包帯で巻いた。 次に示す性質は、評価したセット時間、クリーム状の程度及び相対的初期凝集 力である。この結果を表7cに示す。 セット時間は、複合物質を硬化して十分に形状を維持できに要する時間であっ て、手によってもはや容易には形状を変えることはできない。 相対的クリーム状の程度は、表面における複合物質の再分散の容易性及び程度 の個々の測定値である。このパラメーターは1から15の尺度でランク付けされ、 ここで1はクリームではなく(すなわち、組成物は表面上動くことがない)そし て15は石膏のようなクリーム状の複合物品を表わす。 相対的初期凝集力は1から10のスケルでの個々の測定値であって、1は大変弱 い物質(すなわち、成形過程で離れて落ちる)を表わし、そして10は水の中に浸 した後約10分問測定して商品名3M Scotchcast One-Step Splintの如き市場で 入手できるガラス繊維物品と同様の強度の物質を表わす。 最も早いセット時間は100%の樹脂Bを用いると得られ、そして樹脂Aの濃度 が高くなる程セット時間が増大されることが確認された。樹脂Aの割合が多くな るに従いクリーム状の程度が増大する。 樹脂Aの割合が多くなるに従い初期強度は減少する。 例8 第二の重合体を含む樹脂のレオロジー 樹脂のレオロジー、特に樹脂のtanδに関し、第二の可溶性重合体を加えるこ とによっての効果を明らかにするために、8種の樹脂を準備した。レオロジーは 、樹脂の貯蔵弾性率G′及び損失弾性率G″を測定し、定量的に明らかにするこ とができる。例から明らかになるように、物質のレオロジーは、加えた第二の重 合体の濃度及び第二の重合体の分子量によって影響を受ける。 下に記載したようにして、2種の異なった分子量のPVP重合体を、水硬化性樹 脂に加えた。第1の樹脂は、PVP-360を使用して準備した。例2の乾燥方法に従 って原液(PVP-T)を得るために、PVP-360を13.5重量%の濃度としてTerathane 1000に溶解した。この原液を使用して、表8a及び8bに示された配合に従って5種 の樹脂を準備した。 この樹脂は、PVP-T溶液及びTerathaneを8オンスのジャー(49℃に維持)に加え そして十分に混合して得た。次に、表8aに示された全成分を、リストの順序に従 っていづれの添加を約5分間混合してから加えた。最後に、溶液を1時間強く撹 拌し、次いで65℃において一晩放置して樹脂の泡の発生を止めた。これらのサン プルは触媒を含んでいない。このことは、レオロジー測定の間、樹脂を硬化させ ないためである。更に、レオロジー測定室は常に窒素でパージした。 第二の樹脂のセットは、1,280,000の分子量のPVP(ISP TechnologiesからK-90 として入手し、以後PVP-1280という。)を使用して準備した。PVP-1280は、500 gのPVP-1280を2000gのCarbowax 600に加えて乾燥した。この混合物を真空下撹 拌しそして0.6mmHgにおいて145℃に加熱した。この原液、PVP-Cを145℃において 1.5時間維持し、そして49℃に冷却した。樹脂は、次に示す樹脂成分を共に混合 することによって準備した。 樹脂は、PVP-C溶液及びCarbowax 600(仮に使用する場合)をIsonate 2143Lに 加え、そして約65から70℃に加熱して準備した。PVP-1280が均一に分散するまで 、このものを十分に混合し、そして粘弾性の溶液が得られた。残ったポリオール も添加の間強力に撹拌しながら加えた。この混合した樹脂を密封し、そして12時 間65℃に維持して含まれている空気の泡を最小限にした。樹脂Hは特に高粘度で あるので、依然多少空気を有している。このサンプルは触媒を含んでいない。こ のことは、レオロジーを測定している間、樹脂が硬化しないようにしている。更 にレオロジー測定室は常に窒素パージされている。 本発明の目的に関し、樹脂のレオロジーは、平行板構造のRheometrics Dynami c Analyzer(RDA-II)を使用して測定した。すべての実験は、窒素雰囲気下25℃ において、動的歪が線状粘弾性歪限界(すなわち、10%よりは低い)内に保つよ うな動的剪断モードで行った。板の直径は、レオメーターの操作限界内でのトル クが測定できるように変えられる。板の間のギャップは約1mmより少ない。貯蔵 弾性率(G′)及び損失弾性率(G″)の両者を測定した。この結 果によると、1秒間に0.1−100ラジアンの剪断範囲において、貯蔵弾性率はPVP- 360(樹脂)をわずか1%加えることによって殆んど3の順位で増大する。11% のPVP-1280を加えると、試験を行った剪断範囲において、殆んど7の順位で貯蔵 弾性率が増大する。このデータの完全なリストを次の表8dに示す。 7種類の樹脂について、降伏応力及び25℃におけるゼロ剪断粘度を分析した。 最初の6種類の樹脂(樹脂BからG)は、上で述べた樹脂と同じバッチである。 樹脂Iは次に示す組成であって、そして樹脂Gと同じ方法によって準備した。 同様にして、ずベり速度に対ずる粘度のデータは、すベり速度(0.005sec-1か ら10sec-1)の範囲において、平行板のRheometric Dynamic Analyzerを使用して 得た。ゼロ剪断粘度は、次の方法を用い曲線から計算した。初期の剪断(shear thinning)におけるずり応力は、Rheometric Stress Rheometerの一定ずり試験 の初期応力として使用した。一定応力は200秒間行い、そして回復歪は1000秒間 モニターした。仮に回復歪が存在しない場合、歪は異常に高いものとされ、また 100%回復歪が存在する場合、応力は極めて低い。この試みを行い、適切反応力 を算出した。更に、1000秒間0−10,000dyn/cm2の応力範囲でJ応力傾斜試験を 行った。測定できた最も低い応力を、ここでは降伏応力とした。この結果を表8f に示す。 本発明の複合物質の一つの利点は、比較的高多孔性であって、摩耗の過程でギ ブスが気体を透過させる。濃度を変えて種々の微小球を使用して製造した複合物 質の通気性は、次の試験によって特徴づけられる。 Gurley-teledyne感度計(Cat.No.4134/4135検量用に用いた)及びEngler Ins truments社Model 65タイマーを有するA.W.& L.E.Gurley Densometer 4110( Troy,N.Y.)を使用して、複合物質を通過しての空気の流れを測定した。特に 、この装置は、0.64cmの厚さで6.45平方cmの硬化した複合物質を通して、10−50 cmの空気が通気に要する時間を秒単位で測定するものである。この試験は、23か ら25℃の室温及び約50%相対湿度において行われた。 試料は次のようにして準備した。5cm四方の硬化した複合物質(0.64cmの厚さ )の両側の中央部に、2.54cmの直径の円形のMicrofoamテープ(3M社、St.Pau l.MN)を付着させた。次に、全試料は、Dow Corning 732 RTV多目的シリコーン シーラント(Midland,MI)を使用して密封した(上部、底部及び側面)。密 封した試料を一晩硬化した。一旦硬化したらMicrofoamテープをピンセットを用 いて取り除くと、空気が通過できる直径2.54cmの円形の開口が形成された。2.54 cmの直径の開口を覆うことのできるScotch Brand #471黄色プラスチックテープ (3M社、St.Paul.MNから入手)を用いて、上部面を覆った。始めに、底部面 を、Scotch Brand #471黄色プラスチックテープ(ここには孔がない)で覆った 。次いで、この試料はシール及び/又はシーラント層の不完全部分を通しての空 気の漏れる速度の試験を行った。試料の漏れ速度(cc/secの単位でのL)は、D ensometer中に試料を入れて行い、そして空気の流れ、すなわち一定量の空気( 例えば、10から50cc)の通過に要する時間を測定した。次に、2.54cmの直径の切 り取った開口部分を除いた試料の上部分に、前と同じテープ層を用いて、より低 くふさがれたテープ層を代え、そして試料の穴を直線状に並べた。試料及びシー ラントを通しての空気の通気速度を、前に述べたと同様にして測定した(cc/se cの単位でのF)。次に示す式に従い、試料を通しての空気の流れを差引いて計 算した。実際の試料の空気の流れ=F−L(cc/sec)。下に示した数値は、2 個の試料の平均値である。好ましくは、少なくとも5個の試料の平均を用いた。 複合物質の試料は、例3の樹脂を使用して準備した。この樹脂は、例3の手法 に従い、種々の充填剤と混合し、そして表9に示したように約0.64cmの厚さの試 料を得た。この試料を25℃の水に浸漬し、そして試験を行う前に少なくとも24時 間硬化を行った。更に、市場において入手した15層の石膏副木(パット層の存在 しないOCL)(試験6)及び6層のScotchcast Plus Castingテープ(試験7)の スラブの試験を行った。次に、空気の流れの結果を示す。 高い空気流れの値を有する物質について、空気の通気体積例えば300cc、を増 加させるか、又は空気の流れに開口した表面積を減少させるかのいづれかが必要 である。しかしながら、仮に円形状の開口が減少すると、空気の流れ量は、試料 を比較する前に単位面積当り周値の空気の流れに正常化するように、調整しなく てはならない。例えば、上に述べたように2.54cmの円形の中に1.27cmの円形状の 穴を有するように試料を準備すると、得られる空気の流れは、通常比較して4倍 となる。 例10 水溶性フィルムの溶解速度 水溶性フィルムを溶解するのに要する時間は、次の試験方法によって得られる 。単層のフィルムを切断し、そしてMillipore Filter Holder(Part #4である がしかし標準フィルタースクリンはない、Millipore Corp.Bedford,MA)の上 部と底部の半分の間に設けて直径3.5cmのフィルムとした。20ミリリットルの水 をゆっくりと上部に加えた(約2cmがフィルムの上にくるように)。水がフィ ルムを溶解するための時間及びフィルムの漏出(すなわち、フィルムが流 れる)を記録する。溶解時間は10個の試料の平均漏出時間であり、これを下の表 10aに記録した。 上記の試験で、フィルムの溶解に要する凡の良好な時間が得られた。しかしな がら、本発明の他の態様として、まず別個のライナーフィルムの使用を選定する か、その代りにキャスチング物質を水溶性ライナー物質で直径貼合せる。仮に不 可能なことでなければ、上に述べた方法に従って、このライナーフィルムをキャ スチング物質から分離し、そして試験を行うことは困難なことではない。このラ イナー物質を試験するために、機能試験(すなわち、使用条件下でキャスチング テープを直接測定するか、又はキャスチング物質の潤滑効果を呈するか若しくは 層と層との粘着性となるライナーの必要とする時間を測定する)又は上記の漏出 (break-through)試験の改 良のいづれかが満足できる。例えば、ミルポアーフィルターに対して直径ライナ ーフィルムを形成し(キャスチング物質上に同じ厚さで)、そして漏出試験を行 うことができる。これに対して、他の適当な多孔性物質に対してライナーを形成 し、そして上に述べた如くの試験のために、ミルポアー装置に貼合せ物を置いて 行うことができる。 例11 キャスチング物質を通す湿分蒸気の透過 種々のキャスチング物質の湿分蒸気透過は、次の如き試験によって測定した。 5から10cmの高さ及び5.08cmの内径を有するキャスチング物質のリングを、メリ ヤス地で覆ったマンドレルを用いて硬化して準備した。これに対して、水不透過 性シーラントを使用して、2個の十分に硬化した半円(すなわち、内径が2.54cm のC形状のシート)と共に接着してリングを形成した。試験を行う前に、キャス チング物質を24時間硬化した。シリンダーの表面積(A)は、内径面積、シーラ ントでふさがれている他の部分(シームの面積の如き)とされる。このギブス物 質の平均の厚さ(T)もまた記録する。比較を目的として、試験に使用されるキ ャスチング物質の平均の厚さは、6層の3M社の商品名Scotchcast Plusキャス チングテープ、すなわち約90N/cmの幅(±45N/cm幅)のリング強度(米国特 許4,705,840の15欄に記載されている如き)に比較できる厚にする。 ギブス物質のシリンダーは、次いでSilastic RTVシリコーン シーラントNo 7 32(Dow Corning,Midland,MIから入手)の如きシリコーン シーラントを使用 して、下のペトリ皿までの周辺を完全にシールする。このシーラントを24時間硬 化した。25mlのビーカーの脱イオン水を、シリンダー内及び下のペトリ皿の上ま で入れた。ビ ーカーから水をこぼさないように注意すべきである。シリンダーの上部は、次い で上に述べたRTVシーラントを使用して周辺上に第2のペトリ皿をシールして密 閉した。このシーラントを12時間硬化した。 ギブス物質、ペトリ皿、ビーカー及び水の全重量を記録した。次いで、相対湿 度24から30%の37.8℃の炉の中に試料を入れた。試料は周期的に取り出し、そし て秤量した。単位時間当りの重量損失を計算し、時間に対する重量損失の傾斜を プロットした。所望するならば、最小自乗ラインフイッテング法(least square s line fitting method)を用いて、傾斜を計算することができる。この結果を 、ギブス物質の面積、Aで割った時間に対する重量損失の傾斜として表わす。湿 分蒸気透過は、水の損失g/日/平方cmの単位で表わす。 例14に記載した3個の試料と共に、例7に記載した7個の試料について、湿分 蒸気透過の試験を行った。これらの試料は、従来の焼石膏物質及び合成ガラス繊 維物質との比較のためである。焼石膏物質は、Synthetic Plus Plaster(Depuy 社、Warsaw,INから入手のcat.no.4900-03)であった。ガラス繊維物質は、商 品名Scotchcast Plus(3M社、St.Paul,MNから入手)であった。ガラス繊維 及び石膏試料については、2個について試験を行った。本発明の試料については 、わづか1個についてであった。好ましくは、3から5個の試料の平均を記録す べきである。 例12 強度試験−3点曲げ及び引張方法 本発明の数種の物質の曲げ強度及び弾性率を、2種の従来のキャスチング物質 (焼石膏及び合成ガラス繊維キャスチング物質)と比較した。下の表12dより明 らかなように、本発明の物質は、これら従来の物質と有利に比較することができ る。この比較を行うために、“Standard Test Methods for Flexural Propertie s of Unreinforced and Roinforced Plastics and Electrical Insulating Mate rials”と標題されるASTM試験法D790-91の改良方法を用いて、試料の曲げ強度及 び曲げ弾性率の試験を行った。 表12a及び12bに示したように、、第二の重合体成分の量を変えて (分子量を変える)、7種の樹脂成分を準備した。これらの樹脂に、充填剤の60 重量%の濃度でガラスバブル(商品名、Scotchlite H50/10,000 EPX)を加えた 。この複合物質は、例7の一般的方法に従って副木に製造した。 更に、種々の副木は下の表12cに示された樹脂(以下、樹脂12−8という)及 び65重量%の商品名Scotchlite H50/10,000 EPXガラスバブル(3M社)を使用 して製造した。 副木は、4%より低い相対的湿度の雰囲気において、十分に均質化された組成 物を9.53×30.5×0.635cmのテフロンモールドに回転させて製造した。スクリム は、この物質に使用しなかった。複合副木は、使用まで密封したアルミニウム箔 のパウチに平らにして貯蔵した。 副木は、硬化過程で評価した。すべての試料は副木物質として満足できること が確認され、またセット時間は136から214秒の間であった。一般に、より分子量 の高い第二の重合体及びより高濃度の第二の重合体を含む試料は、より強い凝集 力を示す。 試料を25℃の水に浸漬して硬化し、次いで平坦なシート又は貼合せ物質の如き に成形し、そして25℃及び50%相対湿度において貯蔵した。いづれの物質は、撹 拌することなく10秒間水に浸漬した。本発明のシート物質については、この物質 を平坦な状態で単んに硬化した。焼石膏の試料(OCL Roll Form Splint,15層の 石膏)については、外側のパッドをまず取り除いた。ガラス繊維試料(3M社、 St.Paul,MNから入手した商品名Scotchcast Plus)は、6及び8層の貼合せ物 に形成した。一旦水から取り出すと、焼石膏及びガラス繊維試料は手で軽く押圧 し、そしてこすって層を貼合せた。好ましくは、最低5個の試料を試験し、そし てその平均を明らかにした。しかしながら、或る場合には、わずか2個のみを試 験した。一旦硬化したら、試料を9.53cmの長さのものに切断した。本発明の試料 の幅は、9.6cmであった。3M社のScotchcast Plus試料の幅は、8.5cmであった 。焼石膏試料の幅は6.86cmであった。試料は、強度の試験を行う前に、25℃及び 50%相対湿度に維持した部屋の中で一晩硬化を行った。 これらの試料の曲げ強度及び曲げ弾性率を、表12dに示した。試料番号12−3 及び12−7については、試験を行わなかった。いづれ の試料は、掴み具に付し、そして目盛のついたInstron 1122試験器(Instron社 、Park Ridge,IL)の中央部に掴み具を置いた。この掴み具は3点の曲げ装置で あって、支持部はシリンダー状の棒(1.91cmの直径及び13.7cmの長さ)であった 。支持部はお互に平行であって、そして7.62cm(中央線から測定して)の間隔で あった。荷重は支持シリンダーの中央部において、試料の上に置いたシリンダー を通して、適用した。圧縮荷重は、2.54cm/分のクロスヘッド速度で試料の中央 点において、平らな試料に適用した。 曲げ強度は次の式を用いて計算した。S=3FL/2bd2、ここでF=最大荷重 (N)、L=支持部のスパン(この場合、7.62cm)、b=試料の幅(cm)、そし てd=試料の厚さ(cm)である。曲げ弾性率(Eb)は次の式を用いて計算した 。Eb=m(L3/4bd3)、ここでL,b及びdは上で述べたどおりであり、ま たmは荷重移動曲線の傾斜である。 25.4mm幅のシートである2個の試料を準備し、そして引張強さの 試験を行った。試料は、試験を行う前に、少なくとも24時間23−25℃において調 整した。各試料は、Sintech Test Worksのソフトウェアを有する目盛を付したIn stron 1122試験器(Instron社、Park Ridge,IL)の空気ジョーの中に入れた。 このジョーは、試料を破砕しないように金属スペーサを設けた(すなわち、試料 は試験の過程で滑らないように力をジョーに加えているが、しかし未硬化物質が 破断点において破砕する程の力ではない)。ジョーの間隔は2.54cmであり、試験 を行う試料は2.54cm幅×7.62cm長さであり、そして製品に実際に加えられる主要 な荷重がかけられる方向に引張方向が相応するように、キャスチング物質の長さ 方向に切断した。クロスヘッドの速度は、2.54cm/分であった。試料の単位幅に ついての破壊荷重のピークを下の表12eに示した。すべての試料は貯蔵用パウチ から取り出した直後、すなわち硬化前でありそして水に浸漬することなく、試験 を行った。少なくとも5個の試料の平均を示す。 例13 充填剤の嵩密度 次に示す試験方法によって、数種の充填剤の嵩密度を測定した。25mlの目盛付 きシリンダーに充填剤試料を充填し、そして5分間軽く振動した。この後、充填 剤の容積を記録した(すなわち、シリンダーの側面の目盛を読むことによって) 。充填剤の重量は、シリン ダーと充填剤との全重量からシリンダーの重量を差引くことによって、測定され る。嵩密度は、充填剤の単位容積当りの重量(g/cc)として記録される。 例14 気孔率の測定 硬化した複合物質の気孔率は、次の試験方法によって測定した。既知の容積( Vc)及び重量(Wc)の硬化した複合物質の試料を、溶剤を含むパンの中に全体 を沈めた。この目的に好適な溶剤は、比較的低い表面張力を有するが、しかし複 合物質を急速に膨潤したり、溶解したり又は崩壊したりすることのない溶剤が含 まれる。ここでの例として、イソプロピルアルコール(IPA)が好ましくまたこ のものを使用した。試料は、適当な装置(軽重量の如き)を使用して溶剤の中に 沈め、そして真空室の中に置いた。ここでの例では、73gの重しを使用して、約 10.16cm×8.89cm×0.635cmの試料を沈めた。溶剤の試料への吸収を阻止しないよ うに、重しと試料との間の接触面積は最少限にしなければならない。 沈めた試料を真空室に入れ、そして減圧して125mmHgの圧力とした。真空は約 2分間維持したが、しかし溶剤を試料の気孔に完全に吸収させるには、より長い 時間が必要であろう。この試料を部屋から取り出し、そして商品名Premiere(Sc ott Paper社、Philadelphia,Penn)の紙タオルを使用して、残った溶剤を急速 に試料から取り除いた。IPA含浸試料の重量(Wcs)を、次いで記録した。好ま しくは、少なくとも5個の試料を分析し、そして平均吸収重量を測定した。吸収 した溶剤の重量(Ws)は引算(Ws=Wcs−Wc)によって計算し、そして溶剤 の密度(すなわち、IPAについて0.785gm/ml)を用いて容積を算出した。吸収さ れた溶剤の体積(すなわち、複合物質の気孔の容積)は、硬化した複合物質の容 積の割合 (Vs/Vc)又は硬化した複合物質の容積のパーセント(気孔率=100×(Vs/ Vc))として表わせる。 気孔容積は、3個の硬化した複合物質について測定した。この物質は、表14a に示された樹脂及び表14bに示された3M H50/1000EPXガラスバブルを使用して 30.5cm×8.9cm×0.64cmのスラブを形成し、そして次に試験用に10.16cmの長さに 切断した。樹脂及び副木は、例7の一般的方法に従って製造した。複合物質の容 積は、硬化の過程で明らかに変化しない。 例15 熱可塑性結合剤を含む複合物質 Tone 787ポリカプロラクトン重合体(Union Carbideから入手し、そして80,00 0の分子量を有する)の溶液は、220gの重合体を500gのトルエンに溶解し、そ して24時間ゆるく撹拌して得た。この後、更に75gのトルエンを加え、混合し、 そして65℃に加温して28重量%のボリカプロラクトンを含む透明な粘性の溶液を 得た。 45gの商品名Scotchlite H50/1000ガラスバブル(3M社、st.Paul,MNから入 手)を含む1lのビーカーに、上記の溶液、85.7gを加えた。このものを最初圧 舌器(tongue depressor)を使用して混合し、そして次に後程手で混練した。こ の物質は粘着性になるので、更に16gのバブルを加え、そして混合物を混練した 。最終的な組成物は、わずかに粘着性であった。このものを、7.6cm×30.5cm×0 .64cmのモールトで回転し、そしてヒュームフードの中に数時間置いてトルエン を蒸発させた。次に、この物質を48℃の炉の中で約14時間置いてすべてのトルエ ンを留出させた。 この結果、平滑な多孔質の複合物質が得られた。気孔容積は例14の方法に従っ て測定し、そして34.65%と確認された。 この物質を70℃の水浴に5分間浸漬し、そして腕の周りに成形した。この物質 は大変適合するものと認められた。このギブスの強度は腕の固定に十分であり、 指等の副木としての低荷重の適用にも好適である。 例16 熱可塑性結合剤を含む複合物質 220gのToneを490gのトルエンに混合し、そして24時間ゆるやかに混合して、 31重量%のTone 787トルエン溶液を得た(Solution 16A)。この溶液を7時間65 ℃に加熱して、透明な粘着性の均質な 溶液とした。 この重合体溶液をガラスバブルと共に混合し、モールドに成形し、そして例15 に記載したようにしてトルエンを蒸発した。次に充填剤及び重合体溶液の使用し た量を示す。 明らかに、両者の試料は大変粘着性であって、そしてモールドに注入した。こ の物質は、残ったトルエンを蒸発させる前に数分間そのままに放置した。 溶剤が完全に蒸発した後に、加熱したDake平坦模様プレス(Model 44-027,Da ke社、Grand Haven,MI)を使用して、この物質を0.5cmの厚さにブレスした。こ の平らなものを77℃に加熱した。この試料を2枚のシリコーン被覆のライナーに はさみ、そして約1分間きわめてゆるやかに押圧して加熱した。この押圧を、次 いで約4000psiに上げそして解除した。次に、加熱した試料の両側を更にガラス バブルで粉霧し、そしてこの物質を同様に再度押圧したが、この間の押圧は約10 00psiの圧力であった。外側表面のガラスバブルは、加熱板に付着しないように 溶融状態で加熱板の上でこのスラブを加熱した。 試料は加温水浴中で加熱して、手首に適用した。試料B及びCの両者を手首に 成形し、そして副木固定装置の如く十分に一体化して使用した。 例17 NCO/OH比を増加した樹脂を含む複合物質 3種の樹脂をグラム単位表わした次の成分を使用して、454mlのガラスジャー の中で準備した。 上記の溶液は次のようにして準備した。温度計及びオーバヘッド撹拌機を有する 5lの丸底フラスコ中に、729gのK-90 PVP及び2800gのCarbowax 600を40℃に おいて加えた。温度を徐々に110℃に上げながら、1mmHgの真空にした。泡立ち が止まるまで4時間この温度に維持した。この温かい間に、この高粘着性の液体 を4リットルのジャーに移し、そして49℃の炉の中で貯蔵した。 次に示す一般的方法に従って、樹脂A,B及びCを準備した。20% PVP/Carb owax 600溶液及びIsonateを混合し、そして加熱ガンを使用しておだやかに加熱 し、そして均質になるまで約10分間機械的振盪機で処理した。次に、BHT、塩化 ベンゾイル及びDB-100を加え、そして更に5分間振盪機で振動した。次いで、Ca rbowax 600, Carbowax 1450及びMEMPEをジャーに加え、そして約10分間振盪機で処理した。こ のジャーを45分間65.6℃の炉の中に置き、キャップしそして数時間ゆっくりと回 転した。 いづれの40gの樹脂に、3M社の商品名Scotchlite H50/10,000EPXガラスバブ ル、60gを加えた。充填剤をこの樹脂に手で数時間混練することによって、均質 な複合物質が得られた。いづれの複合物質は、0.6cmのスペーサーを有ずる油圧 プレスを使用して、約7.6×30cmであって0.6cmの厚さのシートとした。最大圧力 52MPaを適用して、シートを製造した。このシートは、使用するまで水不透過性 アルミニウム箔のパウチに密封した。このシートをパウチから取り出し、そして 5秒間水に浸漬し、マンドレルの上に置いた。樹脂配合物Aからの複合物質は大 変柔らかくそして成形性であったが、一方樹脂配合物Bからの複合物質は、非常 にクリーム状であってそして石膏に似た粘着性であった。樹脂配合物Cからの複 合物質は、極端にクリーム状であって、成形性であり、そして焼石膏のように流 動性であった。すべての物質は数時間で硬化し、硬い副木となった。 例18 PVP改質樹脂を含む薄いシート状複合物質 1リットルのガラスジャーの中で、328gのIsonate 2143L,0.72gの塩化ベ ンゾイル、1.02gのDB-100及び2.76gのBHTを混合して、溶液(Dと表示する) を準備した。第二の溶液(Eと表示する)は、1リットルのガラスジャーの中で 、24gの未乾燥PVP(ISP Technologies社からK-120として入手)、及び加温した 153gのCarboWax 600を混合し、そして2.5時間65.6℃の炉の中にジャーを置いて 準備した。この混合物に、44gのCarbowax 1450及び40gのArcol LHT 240を混合 した。このジャーを5分間機械的振盪機の中に 置き、次いで30分間炉の中に戻した。6.6gのMEMPEを加え、更に2分間機械的振 盪機の中にジャーを置き、次いで65.6℃の炉の中で貯蔵した。 樹脂は、1リットルのビーカーの中で139gのDを111gのEと混合して得た。 この混合物を高剪断混合機(Premier Mill社、Reading,PA)を使用して約3分 間十分に撹拌した。ガスの発生は初期重合体の連鎮延長を表わしていると同時に 、発熱が確認された。4.5リットルの金属混合ボウル中に、200gの上記の樹脂及 び300gのK-46ガラスバブル(3M社の商品名Scotchlite)を入れ、そして約5 分間シグマブレードを有するHbart混合機で混合して複合物質を得た。次いで、 この複合物質を平坦な長方形に形成し、そして約8.25cm×3.8cmのシートが形成 されるまでニップローラー(直径5cmで30.4cmの長さの調節できるゴム被覆した 二軸駆動ローラーを有する)の中に入れた。この複合物質を、更にパスタ製造機 (OMC Marcato社、Campodarsego, Italyの商品名Atlas)を使用して、数回通す ことにより厚さ0.15cmにした。最後に、この複合シートを多孔質ポリエステルニ ットメッシュ繊維(Gehring Textiles社、New York,NYからのスタイル6302)を 用い、0.127cmの間隙でパスタ製造機を通して押圧した。次いで、このテープを プラスチックコアーの上で再度延ばし、そして使用するまで耐水性パウチの中に 貯蔵した。キャスチングテープを評価するために、このロールを10秒間23℃の水 浴に浸し、そしてマンドレルに巻いた。この物質は容易にほどけ、そして容易に 成形できた。硬化により、このテープは硬いギブスとなった。 例19 複合テープにアクリル酸イソオクチル/N−ビニルピロリドンの使用 次に示す方法に従って、イソオクチルアクリレート及びN−ビニル−2−ピロ リドン共重合体を製造した。1リットルの口の狭い壜に、275.0gの酢酸エチル 、168.75gのアクリル酸イソオクチル、56.25gのN−ビニル−2−ピロリドン 及び0.3375gのアゾビスイソブチロニトリルを加えた。この壜に、1分間に1リ ットルの割合で窒素ガスを2分間通して、内容物から酸素を除いた。この壜を密 封し、そして回転する水浴の中に入れて本質的に重合を完全に行った。更に溶剤 (100gのメチルアルコール及び100gの酢酸エチル)を加えて、30%の固形分溶 液とした。温度計及びコンデンサーを有する3リットルのフラスコの中で、酢酸 エチル/メチルアルコール中30%固形分溶液の上記の共重合体(NVPに対するIOA の重量比が3:1である)の1000gのアリコート(aliquot)に、最初900gのPP G 725を加えて溶剤をストリップした。内容物を数時間125℃に加熱し、そして溶 剤を回収した。最終の溶剤は、真空下(1−2mmHg)室温において16時間処理し て除いた。かくして、PPG 725の中に25%の10A/NVPの溶液が最終的に得られた。 4.5リットルのジャーに、2730gのIsonate 2143L,4.8gの塩化ベンゾイル、8.7 gのDB-100及び23.1gのBHTを加えて溶液(Fと表示する)を得た。第二の溶液 (Gと表示する)は、60gのPPG 2025,116gのPPG 725,85.5gのLHT-240及び3 61gの上記のIOA/NVP/PPG 725溶液を混合して得た。この混合物を10分間65.6℃ の炉の中に入れ、次いで均質になるまで機械的振盪機で処理した。この溶液に、 15.6gのMEMPEを加え、そして更に10分間この混合物を撹拌した。 乾燥室において、1リットルのビーカーの中で、147gのFと128gのGを、手 で保持できる電気ミキサー(Black and Decker,Shelton,CIの商品名Handy Mix er)を使用して、高速で3分間混合した。4.5リットルの金属混合ボールの中に 、300gのK-46 3M社 のガラスバブル(事前に3日間125℃において炉の中で乾燥した)及び245g の上記の混合物を加えた。この混合物は、次いで金属シグマーブレードを有する Hobartミキサーを用いて、2分間混合して物質にした。この複合物質は、使用ま で耐水性のパウチに一晩保存した。翌日、この複合物質の一部分を、ニップロー ル(5cmの直径、30.4cmの長さの調節できる二軸駆動ゴム被覆のローラーを有す る)を使用して、約0.254cmの厚さのシートにカレンダー処理した。得られた7.6 cm×1.8mのシートをテーブルの上に置き、K-46ガラスバブルで軽く吹き付け、 そしてこの表面を、約1cmの幅を離し、そして深さ約0.12cmに、タング押圧機( 14.6×1.7cm,Baxter Healthcare社、Mc Gaw Park,IL)を用いて軽く押圧した 。この試料を次いで延ばし、そして使用するまで耐水性パウチの中に貯蔵した。 キャスチングテーブの評価には、このシートをパウチから取り出し、23℃の水に 10秒間浸し、そしてマンドレルに巻いた。この物質は、ロールによって十分に湿 らされた。更に、この物質は延ばすことができ、一体性が良好で、そして成形性 であった。この複合物質は、5分間で硬化し硬質のギブスを与えた。 例20 軽量のスクリムを有する複合テープ 147gのF及び128gのG(両者は例19のもの)を1リットルのビーカーに加 えた。この溶液を、高剪断ミキサーを使用して3分間強力に撹拌し、次いて300 gの事前に乾燥したK-46ガラスバブルの上に注いだ。この物質を、例19に記載し たようなHobartミキサーを使用して均質にした。この時点において、この複合物 質は殆んど一体性を有していなかった。この各部分のものを、8.25cm幅の軽量の ウェブのスクリム(Rohm & Hass社からのRoplex B15樹脂で2g/m2で被覆した 3.8cmの長さで6g/m2の1.75デニールポリエス テルステブル繊維)に、まき散らした。複合物質を有するこのウェブを、次いで 別個のウェブ層と共に、ニップロール(7.6cmの直径、22cmの長さので、そしてP lasma Coating社、Bloomington,MNのPC-915プラズマ塗布機で被覆)を通して圧 着し、2層のウェブが平均してサンドイッチされた複合物質を得た。得られたシ ートは約0.15cmの厚さに引き延ばされ、そして使用するまで耐水性パウチの中に 貯蔵した。キャスチングテープとして評価するため、巻いたものをロールで水を 絞りながら10秒間23℃の水浴に浸した。次いで、この物質をマンドレルに巻いた 。この物質は大変順応性であって、且つ成形性であり、そして10分間で硬質のギ ブスを生成した。 例21 親水性ポリオールを含みそして顕著にクリーム状を示す複合テープ 2リットルのジャーに320gの第二の重合体溶液(下に示す)と167gのCarbow ax 600を入れて混合し、そして均質になるまで機械的振盪機の上で処理して、溶 液(Hと表示する)を得た。121.5gのCarbowax 1450を加え、そして112gのArc ol LHT-240及び21gのMEMPEを加えて振盪し、均質にした。この混合物を45分間6 5.6℃の炉の中に入れ、15分間機械的振盪機で撹拌し、次いで後程使用するため に48.9℃で貯蔵した。第二の重合体溶液は、5リットルのフラスコの中で、3020 gのCarbowax 600及び786gのPVP K-90の混合物を、16時間1−2mmHgの真空下 温和に撹拌しながら加熱して得た。 第二の溶液(Iと表示する)は、454mlのジャーの中で、20gのPPG 2025,69. 5gのPPG 725,28.5gのArcol LHT-240,5.2gのMEMPE及び85gの30% IOA/NVP/ PPG 725溶液を混合して得た。この溶液を機械的振盪機を使用して均質にし、そ して49℃の炉の中に貯蔵 した。30% IOA/NVP/PPG 725溶液は、2リットルのフラスコの中で、酢酸エチル /メタノール中の1000gの30% IOA/NVP共重合体に700gのPPG 725を加えて製造 した。大部分の溶剤は、125℃において留出し、そして残りの溶剤は2mmHgの真 空下除去した。 樹脂は、92gの例19のFを、40gの上記のIポリオール溶液及び28gの上のH ポリオール溶液を500mlのビーカーの中で3分間混合することによって得た。149 gのこの樹脂を300gのH50/10,000EPXガラスバブルと共にHobartミキサーを用い て混合し、均質な複合物質を形成した。次いで、この複合物質を、ゴム被覆のニ ップロールに繰返し通して0.23cmの厚さに圧延し、8.25cm×1.8mのシートとし た。このシートを、Talcum粉末で被覆し、再度延ばして、そして使用するまで耐 水性パウチに貯蔵した。キャスチングテープとして評価するため、この巻いた物 を5秒間23℃水浴に浸し、そしてマンドレルに巻いた。この複合物質は著しくク リーム状であって、そして硬化して硬質のギブスを生じた。 例22 好適なキャスチングテープ 樹脂は、1リットルのビーカーの中で、170gのF(例19からのもの)を、83 gのH(例21からのもの)及び次に示す方法によって得られた22gのJ溶液と共 に混合して準備した。1リットルのジャーの中に、60gのPPG 2025,143gのPPG 725、及びPPG 725中の30%のIOA/NVP共重合体溶液(例21からのもの)348gを 加えた。このジャーを5分間振盪し、次いで85.5gのArcol LHT 240及び15.6g のMEMPEを加えた。このジャーを更に10分間振盪し、次いで30分間49℃の炉の中 に入れた。次いで、この加温した複合物質を1分間高剪断ミキサーで混合した。 得られた245gの均質な樹脂を、4.5リットルの金属混合ボールの中で、300gのK -46ガラスバブルに 加えた。この内容物を約3分間シグマブレードを有するHobarミキサーを使用し て混合し、この複合物質を均質のものとした。この物質の一部分を、2個のゴム 被覆のロールの間を繰返し通して約0.32cmの厚さに延ばした。この複合物質を更 にパスタ製造機を通して約0.18cmの厚さにし、約7cm×2.7mのシートにした。 次に、このシートを、パスタ製造機を使用して、同様の寸法の2層のウェブ(例 20に記載のもの)の間に押入れ、0.14cmの厚さのテープにした。このシートをコ アーを使用することなく再度延ばし、そして使用まで耐水性パウチの中に貯蔵し た。キャスチングテープとして評価するため、この巻いたものをパウチから取り 出し、15秒間23℃の水浴に浸し、次いでマンドレルに巻いた。この物質は成形す るのに十分なクリーム状であって、触ると柔らかく感じ、そして硬化すると10分 間で硬質なギブスを生成した。 例23 複合物質のスクリムへの別途の適用 例22の複合物質の少量を、パスタ製造機のスパゲティ製造部分を通すことによ って、約0.635cm幅そして0.25cm厚さの長い複合物質のコードを製造した。この 複合物質のコードを、スクリムの幅に対して直角にして6本のコードを使用し、 例20のウェブ(8.25cm×1m)の上に長さ方向に置いた。同寸法の他の試料のウ ェブを複合物質の上に置き、そしてこの物質をぎざぎざの金属ロール(7.6cmの 直径、18cmの長さであって、約0.1cmの深さ、0.2cmの幅そして0.85cmの間隙のロ ールの長さ方向に走っているリッジ(うね)を有する)で延ばして共に押圧した 。2層のスクリムの間にサンドイッチされた複合物質のコードは、次いでパスタ 製造機を通して押圧し、0.18cmの厚さのテープとした。このテープを再度延ばし て、そして使用するまで耐水性パウチの中に貯蔵した。キャスチングテープとし て評価するため、試料をパウチから取り出し、5秒間23℃の水浴に浸し、そして マンドレルに巻いた。巻いたものに対しての水の透過は、優れていた。更に、こ の物質はクリーム状であって、そして容易に成形されて、10分間で硬質のギブス となった。
【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1995年4月18日 【補正内容】 請求の範囲 1.水硬化性樹脂、並びに該樹脂と共に複合物質を形成でき充填剤を含む複合 物品であって、ここで該充填剤は30から85容積%の量で該複合物質の中に存在し 、該複合物質は十分な気孔率を有しこのために硬化後この複合物質は多孔質であ って水蒸気を移行することができ、またここで該複合物質は硬化前にはギブスを 巻いている過程で生ずる引張応力に対して十分な引張強さを有する複合物品。 2.該複合物質は硬化後少なくとも7%の気孔率を有し、そして該複合物質は 硬化前0.0175N/mm幅以上の引張強さを有する請求項1記載の物品。 3.該充填剤は5μmから500μmの間の平均粒径を有する粒状充填剤を含む 請求項1記載の物品。 4.該充填剤は、ガラス、非晶質及び結晶性シリカ(SiO2)、ソーダライム硼 珪酸塩、非晶質ソーダ/カリウム/アルミニウム珪酸塩ガラス、アルミナ、酸化 鉄、カルシウムメタシリケート、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム(粒状又はマ イクロ繊維状のいづれか)、カオリン、雲母、タルク、硫酸バリウム、硼素繊維 、炭素繊維、ガラス繊維、グランドガラス繊維、フレークガラス、金属繊維、長 石、バリウムヘライト、酸化チタン、セラミックス及びセラムセル(Ceramcel) の如き同効物の如き無機充填剤から成る群から選ばれる請求項2記載の物品。 5.該充填剤は、商品名ScotchliteのガラスバブルH50/10000 EPX,H50/10000 (酸で洗浄)、及びS60/10000、商品名Extendosphere SG,CG、及びSF-12、商品 名Zeeosphere 200,400,600,800及び850、商品名Zeolite W1000,W1012,W130 0,W1600,G3400,G3500、並びに商品名Dicaperl HP-820,HP-720,HP-520,HP- 220,HP- 120,HP-900,HP-920,CS-10-400,CS-10-200,CS-10-125,CSM-10-300及びCSM- 10-150の如きガラス並びにセラミックバブルから成る群から選ばれる請求項2記 載の物品。 6.該充填剤は、商品名Primax UH-1080,UH-1060及びUH-1250の如きポリオレ フィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリアクリレート、ポリカー ボネート、ポリウレタン並びに上記物質の共重合体、Expancel 461 DE 20微小球 の如き発泡性バブル、エポキシドの如き熱硬化性充填剤物質、Ucar Thermosetマ イクロバルーンBJO-0950,BJO-0820,BJO-0900,BJO-0840、及びBJO-09300の如 きアルデヒド縮合生成物、アクリレート並びにメタクリレートの如き有機充填剤 から成る群から選ばれる請求項2記載の物品。 7.該硬化性樹脂は、10から30容積%の量で該複合物品に存在する請求項2記 載の物品。 8.該充填剤は中性又は酸性であり、そして実質的に無機塩基性不純物を含ま ない請求項3記載の物品 9.該充填剤は、シラン、チタネート及びジルコネートから成る群から選ばれ る表面処理剤を使用して表面処理されている請求項3記載の物品。 10.該樹脂は、少なくとも3のNCO/OH比を有する水硬化性イソシアネート官能 初期重合体である請求項1記載の物品。 11.該樹脂は、水硬化性であり、そして液状有機金属化合物及びアルコキシラ ン官能ポリウレタンオリゴマーから成る群から選ばれる請求項2記載の物品。 12.該樹脂は、更に水溶性高分子量の第二の重合体を含み該樹脂と該重合体の 混合物は1.0rad/secにおいて20より低いtanδ(tan delta)を有し、そして該 重合体は100,000から3,000,000の間の重量平均分子量を有する請求項1記載の物 品。 13.該重合体は複合物質中に存在する樹脂の量をベースにして1から30%の間 の量で存在する請求項12記載の物品。 14.該重合体は、ポリビニルピロリドン、イソオクチルアクリレート及びN− ビニルピロリドンの共重合体、イソオクチルアクリレートとN−ビニルピロリド ンの共重合体、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、イソオクチルアク リレート、イソオクチルメタクリレート、アクリル酸メタクリル酸、アクリルア ミド及びメタクリルアミドの如きC1−C14のアクリレート及びメタクリレート の共重合体、ブチルアクリレートとヒドロキシエチルメタクリレートの共重合体 、N−ビニルポリピロリドン、ビニルアセテート及びその加水分解重合体誘導体 、スチレンオレフィン、アクリロニトリルの如き単量体から得られた重合体、並 びにポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド及びポリブチレンオキシド の如きポリアルキレンオキシドから成る群から選ばれる請求項12記載の物品。 15.該重合体はポリビニルピロリドンであり、そして該ポリビニルピロリドン 重合体は未乾燥の状態で該樹脂と混合されている請求項13記載の物品。 16.第二の反応性単量体又はオリゴマーが重合された時に該樹脂と該重合され た第二の反応性単量体又はオリゴマーの混合物は、1.0rad/secにおいて10より 低いtanδ(tan delta)を有するように、該樹脂は更に第二の反応性単量体又は オリゴマーを含む請求項2記載の物品。 17.該樹脂は、更にウレタン、尿素又は該樹脂が1.0rad/secにおいて20より 低いtanδを有するように、水素結合を促進することができるか若しくは重合体 鎖と相互作用することのできる水素結合促進する群を含む請求項1記載の物品。 18.該複合物質は、更に複数のマイクロ繊維成分を含み、そして 該複合物質は0.0875N/mm幅以上の引張強さを有する請求項2記載の物品。 19.該マクロ繊維成分は、ニット、織布、不織布及び押出多孔質シートから選 ばれる軽量のスクリムの形態である請求項18記載の物品。 20.該複合物質は2層の該軽量スクリムの間にサンドイッチされている請求項 19記載の物品。 21.該物品はロールの形状であり、該複合物質はシートの形状であって更に該 複合物質の中に少なくとも部分的に埋め込まれている軽量のスクリムを含み、そ して該シートは液体を該ロールの内部に移行できるように複数のでこぼこの表面 を有する請求項1記載の物品。 22.該複合物質はシートの形状であって更に該シートの一面又は両面に付着す る一時的の水溶性ライナーを含む請求項2記載の物品。 23.該物品はロールの形状であり、また該水溶性ライナーはポリビニルアルコ ールのフィルムを含みまた該ロールの円筒形の表面を覆っている請求項22記載の 物品。 24.熱可塑性重合体、並びに該重合体と共に複合物質を形成でき充填剤を含む 複合物品であって、ここで該充填剤は30から85容積%の量で該複合物質の中に存 在し、該複合物質は十分な気孔率を有しこのために硬化後この複合物質は多孔質 であって水蒸気を移行することができ、またここで該複合物質は硬化前であって 溶融状態である間ギブスを巻いている過程で生ずる引張応力に対して十分な引張 強さを有する複合物品。 25.該複合物質は硬化後少なくとも7%の気孔率を有し、そして該複合物質は 硬化前0.0175N/mm幅以上の引張強さを有する請求項 24記載の物品。 26.該充填剤は5μmから500μmの間の平均粒径を有する粒状充填剤を含み 、そして該充填剤は、ガラス、非晶質及び結晶性シリカ(SiO2)、ソーダライム 硼珪酸塩、非晶質ソーダ/カリウム/アルミニウム珪酸塩ガラス、アルミナ、酸 化鉄、カルシウムメタシリケート、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム(粒状又は マイクロ繊維状のいづれか)、カオリン、雲母、タルク、硫酸バリウム、硼素繊 維、炭素繊維、ガラス繊維、グランドガラス繊維、フレークガラス、金属繊維、 長石、バリウムヘライト、酸化チタン、セラミックス及びセラムセル(Ceramcel )の如きセラミック粒子の如き無機充填剤から成る群から選ばれる請求項24記載 の物品。 27.該充填剤は5μmから500μmの間の平均粒径を有する粒状充填剤を含み 、そして該充填剤は、商品名ScotchliteのガラスバブルH50/10000 EPX,H50/100 00(酸で洗浄)、及びS60/10000、商品名Extendosphere SG,CG、及びSF-12、商 品名Zeeosphere 200,400,600,800及び850、並びに商品名Dicaperl HP-820,H P-720,HP-520,HP-220,HP-120,HP-900,HP-920,CS-10-400,CS-10-200,CS- 10-125,CSM-10-300及びCSM-10-150の如きガラス並びにセラミックバブルから成 る群から選ばれる請求項24記載の物品。 28.該熱可塑性重合体は、ポリウレタン(特に半結晶質ポリエステルポリオー ルをベースにしたポリウレタン)、ポリエチレン、エチレンビニルアセテート、 シス及びトランスポリイソプレン並びにポリカプロラクトンの如きポリエステル から成る群から選ばれる請求項24記載の物品。 29.該充填剤は、30から85容積%の量で該複合物質の中に存在する請求項24記 載の物品。 30.該複合物質は、更に複数のマイクロ繊維成分を含み、そして 該複合物質は0.0875N/mm幅以上の引張強さを有する請求項24記載の物品。 31.該マクロ繊維成分は、ニット、織布、不織布及び押出多孔質シートから選 ばれる軽量のスクリムの形態である請求項30記載の物品。 32.水硬化性樹脂、並びに該樹脂と共に複合副木を形成でき充填剤を含む複合 副木であって、ここで該充填剤は30から85容積%の量で該複合物質の中に存在し 、該複合物質は十分な気孔率を有しこのために硬化後この副木は多孔質であって 水蒸気を移行することができる複合副木物品。 33.更にパッドを含む請求項32記載の物品。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),BR,CA,CN,JP,U S (72)発明者 エドガー,ジェイソン エル. アメリカ合衆国,ミネソタ 55420,ブル ーミントン,オークランド アベニュ サ ウス 9707 (72)発明者 コーリンナン,アンドリュー ジェイ. アメリカ合衆国,ミネソタ 55422,ロビ ンスデイル,ベアード アベニュ ノース 4250 (72)発明者 アースフェルド,ディーン エー. アメリカ合衆国,ミネソタ 55109,メイ プルウッド,プロスペリティ ロード 1764 (72)発明者 ミンデイエ,ワーク エー. アメリカ合衆国,ミネソタ 55016,コテ イジ グローブ,アイゼン アベニュ サ ウス 6958 (72)発明者 マーラー,アンドリュー ジェイ.ジュニ ア アメリカ合衆国,ミネソタ 55082,ステ ィルウォーター,ワンハンドレッドトゥエ ンティファースト ストリート 11277

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.硬化性樹脂、並びに該樹脂と共に複合物質を形成でき充填剤を含む複合物 品であって、ここで該複合物質は十分な気孔率を有しこのために硬化後この複合 物質は多孔質であって水蒸気を移行することができ、またここで該複合物質は硬 化前にはギブスを巻いている過程で生ずる引張応力に対して十分な引張強さを有 する複合物品。 2.該樹脂は水硬化性であり、該複合物質は硬化後少なくとも7%の気孔率を 有し、そして該複合物質は硬化前0.0175N/mm幅以上の引張強さを有する請求項 1記載の物品。 3.該充填剤は5μmから500μmの間の平均粒径を有する粒状充填剤を含む 請求項1記載の物品。 4.該充填剤は、ガラス、非晶質及び結晶性シリカ(SiOz)、ソーダライム硼 珪酸塩、非晶質ソーダ/カリウム/アルミニウム珪酸塩ガラス、アルミナ、酸化 鉄、カルシウムメタシリケート、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム(粒状又はマ イクロ繊維状のいづれか)、カオリン、雲母、タルク、硫酸バリウム、硼素繊維 、炭素繊維、ガラス繊維、グランドガラス繊維、フレークガラス、金属繊維、長 石、バリウムヘライト、酸化チタン、セラミックス及びセラムセル(Ceramcel) の如き同効物の如き無機充填剤から成る群から選ばれる請求項2記載の物品。 5.該充填剤は、商品名ScotchliteのガラスバブルH50/10000 EPX,H50/10000 (酸で洗浄)、及びS60/10000、商品名Extendosphere SG,CG、及びSF-12、商品 名Zeeosphere 200,400,600,800及び850、商品名Zeolite W10O0,W1012,W130 0,W1600,G3400,G3500、並びに商品名Dicaperl HP-820,HP-720,HP-520,HP- 220,HP- 120,HP-900,HP-920,CS-10-400,CS-10-200,CS-10-125,CSM-10-300及びCSM- 10-150の如きガラス並びにセラミックバブルから成る群から選ばれる請求項2記 載の物品。 6.該充填剤は、商品名Primax UH-1080,UH-1060及びUH-1250の如きポリオレ フィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリアクリレート、ポリカー ボネート、ポリウレタン並びに上記物質の共重合休、Expancel 461 DE 20微小球 の如き発泡性バブル、エポキシドの如き熱硬化性充填剤物質、Ucar Thermosetマ イクロバルーンBJO-0950,BJO-0820,BJO-0900,BJO-0840、及びBJO-09300の如 きアルデヒド縮合生成物、アクリレート並びにメタクリレートの如き有機充愼剤 から成る群から選ばれる請求項2記載の物品。 7.該充填剤は、30から85容積%の量で該複合物質に存在ずる請求項1記載の 物品。 8.該硬化性樹脂は、10から30容積%の量で該複合物品に存在する請求項2記 載の物品。 9.該充填剤は中性又は酸性であり、そして実質的に無機塩基性不純物を含ま ない請求項3記載の物品 10.該充填剤は、シラン、チタネート及びジルコネー トから成る群から選ばれる表面処理剤を使用して表面処理されている請求項3記 載の物品。 11.該樹脂は、少なくとも3のNCO/OH比を有する水硬化性イソシアネート官能 初期重合体である請求項1記載の物品。 12.該樹脂は、水硬化性であり、そして液状有機金属化合物及びアルコキシラ ン官能ポリウレタンオリゴマーから成る群から選ばれる請求項2記載の物品。 13.該樹脂は、更に水溶性高分子量の第二の重合体を含み該樹脂と該重合体の 混合物は1.0rad/secにおいて20より低いtan δ(tan delta)を有し、そして該重合体は100,000から3,000,000の間の重量平 均分子量を有する請求項1記載の物品。 14.該重合体は複合物質中に存在する樹脂の量をベースにして1から30%の間 の量で存在する請求項13記載の物品。 15.該重合体は、ポリビニルピロリドン、イソオクチルアクリレート及びN− ビニルピロリドンの共重合体、イソオクチルアクリレートとN−ビニルピロリド ンの共重合体、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、イソオクチルアク リレート、イソオクヂルメタクリレート、アクリル酸メタクリル酸、アクリルア ミド及びメタクリルアミドの如きC1−C14のアクリレート及びメタクリレート の共重合体、ブチルアクリレートとヒドロキシエチルメタクリレートの共重合体 、N−ビニルポリピロリドン、ビニルアセテート及びその加水分解重合体誘導体 、スチレンオレフィン、アクリロニトリルの如き単量体から得られた重合体、並 びにポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド及びポリブヂレンオキシド の如ぎボリアルキレンオキシドから成る群から選ばれる請求項13記載の物品。 16.該重合体はポリビニルピロリドンであり、そして該ポリビニルピロリドン 重合体は未乾燥の状態で該樹脂と混合されている請求項14記載の物品。 17.第二の反応性単量体又はオリゴマーが重合された時に該樹脂と該重合され た第二の反応性単量体又はオリゴマーの混合物は、1.0rad/secにおいて10より 低いtanδ(tan delta)を有するように、該樹脂は更に第二の反応性単量体又は オリゴマーを含む請求項2記載の物品。 18.該樹脂は、更にウレタン、尿素又は該樹脂が1.0rad/secにおいて20より 低いtanδを有するように、水素結合を促進することができるか若しくは重合体 鎖と相互作用することのできる水素結合 促進する群を含む請求項1記載の物品。 19.該複合物質は、更に複数のマイクロ繊維成分を含み、そして該複合物質は 0.0875N/mm幅以上の引張強さを有する請求項2記載の物品。 20.該マクロ繊維成分は、ニット、織布、不織布及び押出多孔質シートから選 ばれる軽量のスクリムの形態である請求項19記載の物品。 21.該複合物質は2層の該軽量スクリムの間にサンドイッチされている請求項 20記載の物品。 22.該物品はロールの形状であり、該複合物質はシートの形状であって更に該 複合物質の中に少なくとも部分的に埋め込まれている軽量のスクリムを含み、そ して該シートは液体を該ロールの内部に移行できるように複数のでこぼこの表面 を有する請求項1記載の物品。 23.該複合物質はシートの形状であって更に該シートの一面又は両面に付着す る一時的の水溶性ライナーを含む請求項2記載の物品。 24.該物品はロールの形状であり、また該水溶性ライなーはポリビニルアルコ ールのフィルムを含みまた該ロールの円筒形の表面を覆っている請求項23記載の 物品。 25.熱可塑性重合体、並びに該重合体と共に複合物質を形成でき充填剤を含む 複合物品であって、ここで該複合物質は十分な気孔率を有しこのために硬化後こ の複合物質は多孔質であって水蒸気を移行することができ、またここで該複合物 質は硬化前であって溶融状態である間ギブスを巻いている過程で生ずる引張応力 に対して十分な引張強さを有ずる複合物品。 26.該複合物質は硬化後少なくとも7%の気孔率を有し、そして 該複合物質は硬化前0.0175N/mm幅以上の引張強さを有する請求項25記載の物品 。 27.該充填剤は5μmから500μmの間の平均粒径を有する粒状充填剤を含み 、そして該充填剤は、ガラス、非晶質及び結晶性シリカ(SiO2)、ソーダライム 硼珪酸塩、非晶質ソーダ/カリウム/アルミニウム珪酸塩ガラス、アルミナ、酸 化鉄、カルシウムメタシリケート、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム(粒状又は マイクロ繊維状のいづれか)、カオリン、雲母、タルク、硫酸バリウム、硼素繊 維、炭素繊維、ガラス繊維、グランドガラス繊維、フレークガラス、金属繊維、 長石、バリウムヘライト、酸化チタン、セラミックス及びセラムセル(Ceramcel )の如きセラミック粒子の如き無機充填剤から成る群から選ばれる請求項25記載 の物品。 28.該充填剤は5μmから500μmの間の平均粒径を有ずる粒状充填剤を含み 、そして該充填剤は、商品名ScotchliteのガラスバブルH50/10000 EPX,1150/10 000(酸で洗浄)、及びS60/10000、商品名Extendosphere SG,CGN及びSF-12、商 品名Zeeosphere 200,400,600,800及び850、並びに商品名Dicaperl HP-820,H P-720,HP-520,HP-220,HP-120,HP-900,HP-920,CS-10-400,CS-10-200,CS- 10-125,CSM-10-300及びCSM-10-150の如きガラス並びにセラミックバブルから成 る群から選ばれる請求項25記載の物品。 29.該熱可塑性重合体は、ポリウレタン(特に半結晶質ポリエステルポリオー ルをベースにしたポリウレタン)、ポリエチレン、エチレンビニルアセテート、 シス及びトランスポリイソプレン並びにポリカプロラクトンの如きポリエステル から成る群から選ばれる請求項25記載の物品。 30.該充填剤は、30から85容積%の量で該複合物質の中に存在する請求項25記 載の物品。 31.該複合物質は、更に複数のマイクロ繊維成分を含み、そして該複合物質は 0.0875N/mm幅以上の引張強さを有する請求項25記載の物品。 32.該マクロ繊維成分は、ニット、織布、不織布及び押出多孔質シートから選 ばれる軽量のスクリムの形態である請求項31記載の物品。 33.硬化性樹脂、並びに該樹脂と共に複合副木を形成でき充填剤を含む複合副 木であって、ここで該複合物質は十分な気孔率を有しこのために硬化後この複合 副木は多孔質であって水蒸気を移行することができる複合副木物品。 34.更にパッドを含む請求項33記載の物品。
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