JPH0849856A - ガスコンロバーナーのフード装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 屋外でガスコンロバーナーを用いる際に、風
の影響でバーナーの火力が低下したり、炎が消えたりす
るのを防止するガスコンロバーナーのフード装置を提供
することを目的とする。 【構成】 円筒状のアウターカバー２ｂの外周面に複数
個の通気孔１０を設け、このアウターカバー２ｂ内側の
上方位置に、タングステン等の金属線をコイル状に形成
したインナー部材３ａを配設してガスコンロバーナーの
フード装置１を形成する。そして、このフード装置１を
ガスコンロバーナーのバーナー部に装着すると、アウタ
ーカバー２ｂが風防の役目をし、またインナー部材３ａ
が加熱されて赤熱し熱を放射して火力を低下させること
がない。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、キャンプ等の際に、屋
外で用いるガスコンロバーナーのフード装置に関し、更
に詳しくは、屋外でガスコンロバーナーを用いる際に、
風の影響で、バーナーの火力が低下したり、炎が消えた
りするのを防止するためのガスコンロバーナーのフード
装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】一般に、ガスコンロバーナーは、家庭の
台所、厨房等、屋内で使用される場合が多い。しかし、
近年のアウトドアライフの流行により、キャンプやバー
ベキュー等の際に、ガスコンロバーナーを屋外で使用す
るケースが増加している。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来、ガスコンロバー
ナーを屋外で使用した場合には、バーナーの炎が風に煽
られて、発生した熱が逃げてしまい、火力が低下した
り、更には、強い風が吹くと、バーナーの炎が風に吹き
消されて、使用できなくなるという問題点を有してい
た。

【０００４】特に、カセット式のガスコンロの場合は、
ガス圧が低いため、風が吹くと炎が煽られ易く、火力が
極端に低下し、お湯を沸かす事さえ困難な状態になると
いう不都合があった。

【０００５】また、バーナーの炎が風に吹き消されたこ
とを気付かずに、ガスコンロバーナーを使用し続けた場
合には、ガス中毒事故や引火事故が起こる危険性があ
り、安全性の面からも問題点を有していた。

【０００６】従って、従来例においては、ガスコンロバ
ーナーを屋外で使用した場合に、バーナーの炎が風に煽
られず、発生した熱を逃がさずに、火力を低下させない
ことと、風の影響によって、バーナーの炎が吹き消され
ないようにすることとに解決しなければならない課題を
有している。

【０００７】

【課題を解決するための手段】前記従来例の課題を解決
する具体的手段として本発明は、外周面に多数個の通気
孔を設けた円筒状のアウターカバーと、該アウターカバ
ー内に収納されバーナーとアウターカバーとの間に装填
され且つ前記バーナーで加熱されるインナー部材とから
なるガスコンロバーナーのフード装置を提供するもので
ある。

【０００８】また、前記アウターカバーには、位置調整
手段が設けられている構成とし、前記位置調整手段は、
アウターカバーに橋渡し状に設けられた係止棒である構
成とし、更に、前記位置調整手段は、アウターカバーの
下端縁に延長して設けた脚部である構成としたものであ
る。

【０００９】そして、前記インナー部材は、耐熱性ガラ
ス繊維、炭素繊維、又は金属細線を編組又は絡めた金属
繊維体から形成した構成とし、また、前記インナー部材
は、コイル状の金属線からなり、該金属線を少なくとも
一條配設した構成とし、更に、前記インナー部材は、金
網状の金属線である構成とし、また、前記アウターカバ
ーの外周面に、多数の通気孔を有する風量調整部材を摺
動自在に取り付けた構成としたものである。

【００１０】

【作用】本発明に係るガスコンロバーナーのフード装置
は、外周面に多数個の通気孔を設けた円筒状のアウター
カバーと、該アウターカバー内に収納されバーナーとア
ウターカバーとの間に装填され且つ前記バーナーで加熱
されるインナー部材とからなることにより、ガスコンロ
バーナーを屋外で使用する際に、バーナーにこのフード
装置を装着すれば、風の影響を防ぐことができる。

【００１１】そして、アウターカバーには、位置調整手
段が設けられおり、この位置調整手段は、アウターカバ
ーに橋渡し状に設けられた係止棒であることにより、ガ
スコンロバーナーのバーナーに、フード装置を装着した
時に、このフード装置がバーナーの下方に落ち込むこと
がない。

【００１２】また、この位置調整手段は、アウターカバ
ーの下端縁に延長して設けた脚部であることにより、ガ
スコンロバーナーのバーナーに、フード装置を装着する
時に、この脚部を所定の位置で折り曲げれば、フード装
置を適宜の高さに調整して載置することができる。

【００１３】更に、インナー部材は、耐熱性ガラス繊
維、炭素繊維、又は金属細線を編組又は絡めた金属繊維
体から形成し、また、インナー部材は、コイル状の金属
線からなり、該金属線を少なくとも一條配設し、そし
て、インナー部材は、金網状の金属線であることによ
り、このインナー部材がバーナーの炎によって加熱され
て赤熱し、インナー部材自体から熱を放射するので、風
の影響でバーナーの火力が低下することがない。

【００１４】また、アウターカバーの外周面に、多数の
通気孔を有する風量調整部材を摺動自在に取り付けたこ
とにより、ガスコンロバーナーを屋外で使用する際に、
バーナーにこのフード装置を装着すれば、風の影響を防
ぐことができると共に、風の強弱に合わせて、風量調整
部材を摺動状態に回転移動させれば、通気孔の大きさを
適宜に調整することができる。

【００１５】

【実施例】次に、本発明を実施する一例について図面を
参照しながら説明する。まず、図１において符号１は、
ガスコンロバーナーのフード装置を示し、該ガスコンロ
バーナーのフード装置１は、金属又はセラミックス等の
耐熱性を有するアウターカバー２と、このアウターカバ
ー２内に収納されるインナー部材３とから構成される。

【００１６】アウターカバー２は、円筒状に形成され、
その外周面には、多数個の通気孔４が設けられている。
また、アウターカバー２の外周面における上方位置に
は、対称位置に長穴５、５が各々設けられており、該長
穴５、５には位置調整手段、即ち、落込み防止用の係止
棒６が橋渡し状に設けられている。尚、この係止棒６の
端部６ｂには、指で摘み易いように、膨出部を設けても
良い（図示せず）。

【００１７】そして、図２及び図３に示すように、この
アウターカバー２をガスコンロバーナーのバーナー部７
に装着した時に、この係止棒６がバーナー部７の頂部７
ａに当接され、アウターカバー２の落込みを防止するの
で、ガスコンロバーナーのフード装置１を常に安定した
状態で装着することができるのである。

【００１８】尚、この係止棒６は、図１又は図３に示す
ように、クランク状に形成されており、このクランク状
の係止棒６を１８０度回転させて、バーナー部７の頂部
７ａに当接させれば、フード装置１の装着高さｈを変え
ることができる。この時、係止棒６は、インナー部材３
に隙間なく覆われているので、固定状態に維持されてい
るのである。また、係止棒６を、段差６ａの異なるもの
に取り替えて、長穴５、５に橋渡せば、フード装置１の
装着高さｈを適宜に変えることができる。

【００１９】インナー部材３は、耐熱性のガラス繊維、
炭素繊維、又は金属線を編組又は絡めた金属繊維体から
形成されている。尚、金属繊維体は、例えば、ステンレ
ス又はニクロム線を圧延して平線状にしたものが好都合
である。また、このインナー部材３は、ドーナツ形状に
形成されており、アウターカバー２内に収納されると、
該アウターカバー２内の内周面に沿って装着される。

【００２０】そして、インナー部材３は、ガスコンロバ
ーナーのフード装置１をバーナー部７に装着して使用し
た時に、バーナー部７とアウターカバー２との間に隙間
なく装填されると共に、バーナーの炎によって、インナ
ー部材３が加熱されて赤熱し、このインナー部材３自体
から熱を放射するので、風の影響でバーナーの火力が低
下することがなく、常に安定した状態で加熱することが
できるのである。

【００２１】次に、このように構成されたガスコンロバ
ーナーのフード装置１の使用方法に付いて説明する。ま
ず、図１に示すように、インナー部材３をアウターカバ
ー２内に収納し、ガスコンロバーナーのフード装置１を
形成する。

【００２２】そして、図３に示すように、このフード装
置１をガスコンロバーナーのバーナー部７に装着して使
用する。このように用いることによって、アウターカバ
ー２と、インナー部材３とが風防の役目をし、風の影響
を防ぎ、また、アウターカバー２の通気孔４から空気が
適宜に流入するので、バーナー部７の燃焼を妨げること
がないのである。更に、上述のように、インナー部材３
が加熱され赤熱し、このインナー部材３自体から熱を放
射するので、火力を低下させることがないのである。

【００２３】尚、ガスコンロバーナーのバーナー部７に
は、アウターカバー２のみを単独で装着してもよく、ま
た、インナー部材３のみを単独で、装着してもよいこと
は勿論である。

【００２４】次に、図４、図５に第２実施例を示す。こ
の第２実施例において、前記第１実施例と同一部分には
同一符号を付してその詳細は省略する。ガスコンロバー
ナーのフード装置１は、図４に示すように、金属又はセ
ラミックス等の耐熱性を有するアウターカバー２ａと、
このアウターカバー２ａに保持されるインナー部材３
と、アウターカバー２ａの外周面に沿って摺動自在に取
り付けられる風量調整部材９とから構成される。

【００２５】アウターカバー２ａは、円筒状に形成さ
れ、その外周面には、複数個の通気孔１０が一列状態で
所定の間隔をもって設けられている。また、アウターカ
バー２ａの下端には、後述する風量調整部材９を係止す
る段部１１が複数箇所設けられており、そして、この段
部１１の下方には位置調整手段、即ち、脚部１２が折り
曲げ自在に各々設けられている。従って、ガスコンロバ
ーナーのバーナー部に、フード装置１を装着する時に、
この脚部１２を各々所定の箇所で折り曲げることによっ
て、このフード装置を適宜の高さに調整して載置するこ
とができるのである。

【００２６】また、アウターカバー２ａの上端には、保
持片１３が内側に向かって複数箇所設けられており、こ
の保持片１３により、後述するインナー部材３が保持さ
れている。

【００２７】インナー部材３は、前記第１実施例と同様
に、耐熱性のガラス繊維、炭素繊維、又は金属線を編組
又は絡めた金属繊維体から形成されている。尚、金属繊
維体は、例えば、ステンレス又はニクロム線を圧延して
平線状にしたものが好都合である。また、このインナー
部材３は、ドーナツ形状に形成されており、アウターカ
バ２ａ内に収納される際に、該アウターカバー２ａ内の
内周面に沿って装着される。

【００２８】そして、インナー部材３は、ガスコンロバ
ーナーのフード装置１をバーナー部に装着して使用した
時に、バーナーの炎によって、インナー部材３が加熱さ
れ赤熱し、このインナー部材３自体から熱を放射するの
で、風の影響でバーナーの火力が低下することがなく、
常に安定した状態で加熱することができるのである。

【００２９】風量調整部材９は、前記アウターカバー２
ａと略同じ幅を有し、また、その外周面には、空気量調
整用の通気孔１４が、アウターカバー２ａの通気孔１０
と略同一の大きさで且つ略同一の間隔をもって設けられ
ている。また、風量調整部材９の外周面には、リング連
結用のリベットが摘み１５として設けられている。

【００３０】従って、この摘み１５を持って、風量調整
部材９を摺動状態に回転移動させることにより、風量調
整用の通気孔１４と、アウターカバー２ａの通気孔１０
とが重なり合う幅を調整することができるので、この通
気孔１０からの空気の流入量を適宜に調整することがで
きる。即ち、風の強弱に合わせて、風量調整部材９を回
転移動させ、空気流入量を適宜に調整すれば、常に安定
した状態でバーナーを燃焼させることができるのであ
る。

【００３１】次に、このように構成された第２実施例の
ガスコンロバーナーのフード装置１の使用方法に付いて
説明する。まず、予めインナー部材３をアウターカバー
２ａ内に収納させておき、このアウターカバー２ａに、
風量調整部材９を取り付けて、ガスコンロバーナーのフ
ード装置１を形成しておく。

【００３２】そして、このフード装置１をガスコンロバ
ーナーのバーナー部に装着して使用する。このように用
いることによって、アウターカバー２ａ、及びインナー
部材３が風防の役目をし、風の影響を防ぎ、また、上述
のように、インナー部材３が加熱されて赤熱し、このイ
ンナー部材３自体から熱を放射するので、火力を低下さ
せることがないのである。更に、風量調整部材９を回転
移動させ、空気流入量を適宜に調整すれば、風の強弱に
影響されないで、常に安定した状態でバーナーを燃焼さ
せることができるのである。

【００３３】尚、ガスコンロバーナーのバーナー部に
は、インナー部材３が装着されたアウターカバー２ａを
単独で装着してもよいこと勿論である。

【００３４】次に、図６、図７に第３実施例を示す。こ
の第３実施例において、前記第１及び第２実施例と同一
部分には同一符号を付してその詳細は省略する。ガスコ
ンロバーナーのフード装置１は、図６に示すように、金
属又はセラミックス等の耐熱性を有するアウターカバー
２ｂと、このアウターカバー２ｂに保持されるインナー
部材３ａとから構成される。

【００３５】アウターカバー２ｂは、円筒状に形成さ
れ、その外周面には、複数個の通気孔１０が一列状態で
所定の間隔をもって設けられている。尚、アウターカバ
ー２ｂの下端縁には、前記第２実施例と同様に位置調整
手段、即ち、脚部を折り曲げ自在に複数個設けても良
く、この場合には、ガスコンロバーナーのバーナー部に
フード装置１を装着する時に、この脚部を各々所定の箇
所で折り曲げることによって、このフード装置を適宜の
高さに調整して載置することができる（図示せず）。

【００３６】また、アウターカバー２ｂの上端には、押
え片１６が内側に向かって複数箇所設けられており、こ
の押え片１６の下面には、後述するインナー部材３ａが
当接している。そして、ガスコンロバーナーのバーナー
部にフード装置１を装着した時に、バーナー部の頂部周
縁がインナー部材３ａに当接し、そしてこのインナー部
材３ａは押え片１６に保持されるので、従ってフード装
置１が下方に脱落するのを防止しているのである。

【００３７】インナー部材３ａは、タングステン又はニ
クロム線等の金属線をコイル状に形成したものであり、
図６及び図７で示すように、このコイル状の金属線をド
ーナツ形状に形成して、前記アウターカバー２ｂ内側の
上方位置に配設している。また、このインナー部材３ａ
は、自身の弾性力によって、アウターカバー２ｂ内側に
係止されているのである。尚、インナー部材３ａは、複
数本のコイル状の金属線を一本に纏めて用いても良く、
この場合には、インナー部材３ａの密度を高めることが
でき、強度アップを図ることができる。

【００３８】そして、インナー部材３ａは、ガスコンロ
バーナーのフード装置１をバーナー部に装着して使用し
た時に、バーナーの炎によって、インナー部材３ａが加
熱され赤熱し、このインナー部材３ａ自体から熱を放射
するので、風の影響でバーナーの火力が低下することが
なく、常に安定した状態で加熱することができるのであ
る。

【００３９】次に、このように構成された第３実施例の
ガスコンロバーナーのフード装置１の使用方法に付いて
説明する。まず、予めインナー部材３ａをアウターカバ
ー２ｂ内に収納させて、ガスコンロバーナーのフード装
置１を形成しておく。

【００４０】そして、このフード装置１をガスコンロバ
ーナーのバーナー部に装着して使用する。このように用
いることによって、アウターカバー２ｂ、及びインナー
部材３ａが風防の役目をし、風の影響を防ぎ、また、ア
ウターカバー２ｂの通気孔１０から空気が適宜に流入す
るので、バーナーの燃焼を妨げることがないのである。
更に、上述のように、インナー部材３ａが加熱されて赤
熱し、このインナー部材３ａ自体から熱を放射するの
で、火力を低下させることがないのである。

【００４１】尚、ガスコンロバーナーのバーナー部に
は、アウターカバー２ｂのみを単独で装着してもよく、
また、インナー部材３ａのみを単独で、装着してもよい
ことは勿論である。

【００４２】次に、図８に第４実施例を示す。この第４
実施例において、前記第１、第２及び第３実施例と同一
部分には同一符号を付してその詳細は省略する。この第
４実施例は、実質的に前記第３実施例に更に加工を施し
たものである。

【００４３】即ち、アウターカバー２ｃの上端に形成さ
れた押え片１６ａと、この押え片１６ａの下方に位置す
るインナー部材３ａとの間に、金網状の第２インナー部
材３ｂを配設したものである。

【００４４】この金網状の第２インナー部材３ｂは、タ
ングステン又はニクロム線等の金属線からなり、この金
網状の金属線を略ドーナツ形状に形成している。

【００４５】そして、インナー部材３ａと、第２インナ
ー部材３ｂとは、ガスコンロバーナーのフード装置１を
バーナー部に装着して使用した時に、バーナーの炎によ
って、加熱され赤熱し、このインナー部材３ａ及び第２
インナー部材３ｂ自体から熱を放射するので、風の影響
でバーナーの火力が低下することがなく、常に安定した
状態で加熱することができるのである。

【００４６】尚、この第４実施例におけるガスコンロバ
ーナーのフード装置１においては、アウターカバー２ｃ
内に、コイル状のインナー部材３ａを取り付けずに、金
網状の第２インナー部材３ｂのみを配設した構成であっ
ても良い。

【００４７】また、アウターカバー２ｃの外周面には、
複数個の通気孔１０ａが一列状態で所定の間隔をもって
設けられており、この通気孔１０ａには、金網１７が各
々配設されている。

【００４８】次に、本発明に係る第１実施例、第２実施
例、第３実施例及び第４実施例のガスコンロバーナーの
フード装置１を使用して、湯を沸かした場合と、使用し
ない場合との比較実験例を示す。図９に示すグラフは、
屋外における実験例であり、外気温度１８度の状態で、
扇風機で強制的に送風した場合に、水温１３度の１リッ
トルの水の温度が上昇する時間を示したものである。

【００４９】即ち、フード装置１を使用した場合には、
風の影響を受けないので、約１５分程度で水温が約９５
度に上昇するが、フード装置１を使用しない場合には、
バーナーの炎が風に煽られて、発生した熱が逃げてしま
うために、約１５分経過しても、約７５度程度にしか上
昇せず、その後、水温の上昇が殆どないことが判るので
ある。

【００５０】

【発明の効果】以上説明したように本発明に係るガスコ
ンロバーナーのフード装置は、外周面に多数個の通気孔
を設けた円筒状のアウターカバーと、該アウターカバー
内に収納されバーナーとアウターカバーとの間に装填さ
れ且つ前記バーナーで加熱されるインナー部材とからな
ることによって、ガスコンロバーナーを屋外で使用する
際に、バーナーにこのフード装置を装着すれば、風の影
響を防ぐことができるので、バーナーの炎が風に煽られ
ず、発生した熱を逃がすことなく、火力を低下させるこ
とがない。また、バーナーの炎が風に吹き消されること
がないという優れた効果を奏する。

【００５１】そして、アウターカバーには、位置調整手
段が設けられおり、この位置調整手段は、アウターカバ
ーに橋渡し状に設けられた係止棒であることによって、
ガスコンロバーナーのバーナーに、フード装置を装着し
た時に、このフード装置がバーナーの下方に落ち込むこ
とがないので、常に安定した状態で装着することができ
るという優れた効果を奏する。

【００５２】また、この位置調整手段は、アウターカバ
ーの下端縁に延長して設けた脚部であることによって、
ガスコンロバーナーのバーナーに、フード装置を装着す
る時に、この脚部を所定の位置で折り曲げれば、フード
装置を適宜の高さに調整して載置することができるの
で、常に安定した状態で装着することができるという優
れた効果を奏する。

【００５３】更に、インナー部材は、耐熱性ガラス繊
維、炭素繊維、又は金属細線を編組又は絡めた金属繊維
体から形成し、また、インナー部材は、コイル状の金属
線からなり、該金属線を少なくとも一條配設し、そし
て、インナー部材は、金網状の金属線であることによっ
て、このインナー部材がバーナーの炎によって加熱され
て赤熱し、インナー部材自体から熱を放射するので、風
の影響でバーナーの火力が低下することがなく、常に安
定した状態で加熱することができるという優れた効果を
奏する。

【００５４】また、アウターカバーの外周面に、多数の
通気孔を有する風量調整部材を摺動自在に取り付けたこ
とによって、ガスコンロバーナーを屋外で使用する際
に、バーナーにこのフード装置を装着すれば、風の影響
を防ぐことができ、バーナーの炎が風に煽られず、火力
を低下させないことは勿論、風の強弱に合わせて、風量
調整部材を摺動状態に回転移動させれば、通気孔の大き
さを適宜に調整することができるので、常に安定した状
態で加熱することができるという種々の優れた効果を奏
する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る第１実施例のガスコンロバーナー
のフード装置を分離した状態を示す斜視図である。

【図２】本発明に係る第１実施例のガスコンロバーナー
のフード装置の平面図である。

【図３】本発明に係る第１実施例のガスコンロバーナー
のフード装置を使用している状態を示す断面図である。

【図４】本発明に係る第２実施例のガスコンロバーナー
のフード装置を分離した状態を示す斜視図である。

【図５】本発明に係る第２実施例のガスコンロバーナー
のフード装置の斜視図である。

【図６】本発明に係る第３実施例のガスコンロバーナー
のフード装置の一部を切欠した斜視図である。である。

【図７】第３実施例のガスコンロバーナーのフード装置
に用いられるインナー部材の一部分を示す斜視図であ
る。

【図８】本発明に係る第４実施例のガスコンロバーナー
のフード装置の一部を切欠した斜視図である。

【図９】本発明に係るガスコンロバーナーのフード装置
を使用した場合と、使用しない場合との比較実験例を示
す図である。

【符号の説明】

１ ガスコンロバーナーのフード装置 ２ アウターカバー ２ａ アウターカバー ２ｂ アウターカバー ２ｃ アウターカバー ３ インナー部材 ３ａ インナー部材 ３ｂ 第２インナー部材 ４ 通気孔 ５ 長穴 ６ 係止棒 ６ａ 段差 ６ｂ 端部 ７ バーナー部 ７ａ 頂部 ９ 風量調整部材 １０ 通気孔 １０ａ通気孔 １１ 段部 １２ 脚部 １３ 保持片 １４ 風量調整用の通気孔 １５ 摘み １６ 押え片 １６ａ押え片 １７ 金網

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 外周面に多数個の通気孔を設けた円筒状
   のアウターカバーと、該アウターカバー内に収納されバ
   ーナーとアウターカバーとの間に装填され且つ前記バー
   ナーで加熱されるインナー部材とからなるガスコンロバ
   ーナーのフード装置。
2. 【請求項２】 アウターカバーには、位置調整手段が設
   けられていることを特徴とする請求項１に記載のガスコ
   ンロバーナーのフード装置。
3. 【請求項３】 位置調整手段は、アウターカバーに橋渡
   し状に設けられた係止棒であることを特徴とする請求項
   １又は２に記載のガスコンロバーナーのフード装置。
4. 【請求項４】 位置調整手段は、アウターカバーの下端
   縁に延長して設けた脚部であることを特徴とする請求項
   １又は２に記載のガスコンロバーナーのフード装置。
5. 【請求項５】 インナー部材は、耐熱性ガラス繊維、炭
   素繊維、又は金属細線を編組又は絡めた金属繊維体から
   形成したことを特徴とする請求項１、２、３又は４に記
   載のガスコンロバーナーのフード装置。
6. 【請求項６】 インナー部材は、コイル状の金属線から
   なり、該金属線を少なくとも一條配設したことを特徴と
   する請求項１、２、３、４又は５に記載のガスコンロバ
   ーナーのフード装置。
7. 【請求項７】 インナー部材は、金網状の金属線である
   ことを特徴とする請求項１、２、３、４、５又は６に記
   載のガスコンロバーナーのフード装置。
8. 【請求項８】 アウターカバーの外周面に、多数の通気
   孔を有する風量調整部材を摺動自在に取り付けたことを
   特徴とする請求項１、２、３、４、５、６又は７に記載
   のガスコンロバーナーのフード装置。