JPH0848724A - 環状オレフィン系重合体及び環状オレフィン系重合体の製造方法 - Google Patents

環状オレフィン系重合体及び環状オレフィン系重合体の製造方法

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JPH0848724A
JPH0848724A JP18557694A JP18557694A JPH0848724A JP H0848724 A JPH0848724 A JP H0848724A JP 18557694 A JP18557694 A JP 18557694A JP 18557694 A JP18557694 A JP 18557694A JP H0848724 A JPH0848724 A JP H0848724A
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cyclic olefin
titanium
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olefin
cyclic
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Application number
JP18557694A
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English (en)
Inventor
Yasunori Kadoi
泰憲 門井
Junichi Matsumoto
淳一 松本
Tomoo Miyagawa
知男 宮川
Toshinori Tazaki
稔典 田崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Idemitsu Kosan Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 引張強度などの機械物性に優れ、かつ溶融流
動性が向上し、成形加工性に優れる環状オレフィン系重
合体を提供すること。 【構成】 α−オレフィン単位と環状オレフィン単位
と、場合により導入される環状ジエン単位とから成る環
状オレフィン系共重合体、環状オレフィンの開環(共)
重合体、又はこれらの水素添加物であって、荷重21.6
kgでのメルトフローレート(MFR21)と荷重2.16
kgでのメルトフローレート(MFR2 )との比MFR
21/MFR2 が30以上で、〔η〕が0.1〜5.0(13
5℃デカリン)である環状オレフィン系重合体、並びに
(A)CpMLx-1 (各記号は明細書に記載のとおりで
ある。)で表される遷移金属化合物と(B)アルミニウ
ムオキシ化合物とを主成分とする触媒を用い、上記環状
オレフィン系共重合体を製造する方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、環状オレフィン系重合
体及び環状オレフィン系重合体の製造方法に関する。さ
らに詳しくは、本発明は、引張強度などの機械物性に優
れ、かつ溶融流動性が向上し、メルトフラクチャーが起
こりにくく、成形加工性に優れる環状オレフィン系重合
体、及び上記特性を有するα−オレフィンと環状オレフ
ィンとの共重合体又はα−オレフィンと環状オレフィン
と環状ジエン化合物との共重合体を、高価なアルミニウ
ム化合物の使用量が少なくてコストが低く、かつ高い活
性と優れた共重合性を有する触媒系を用い、効率よく製
造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】α−オレフィンと環状オレフィンとの共
重合体、あるいはα−オレフィンと環状オレフィンと環
状ジエン化合物との共重合体などの環状オレフィン系共
重合体は、透明性などの光学特性,柔軟性,弾性回復性
などに優れることから、医療,包装,食料品分野などの
種々の分野におけるフィルムやシートなどとして利用可
能であり、本発明者らのグループは、先にこの環状オレ
フィン系共重合体を提案している(特開平5−2301
44号公報、特開平5−261875号公報など)。さ
らにエチレンと特定の環状オレフィンとを共重合するこ
とによって、機械的特性、光学特性、耐熱性などがバラ
ンスよく優れた環状オレフィン系ランダム共重合体が提
案されている(特開昭60−168708号公報,特開
平61−98780号公報など)。
【0003】ところで、オレフィン系重合体の成形方法
は多岐にわたり、代表的な成形方法としては、射出成
形,押出し成形,ブロー成形,インフレーション成形,
圧縮成形,真空成形などが知られている。このような成
形方法においては、加工特性を向上して加工コストを低
下させるために、高速成形性の付与や成形加工の低エネ
ルギー化の試みが長年にわたって行われてきており、そ
れぞれの用途に合った最適な物性を付与し、最適な加工
特性でもって成形することが重要な課題となっている。
また、近年、均一系メタロセン系触媒は、オレフィン間
の共重合性に優れ、得られるポリマーの分子量分布が狭
く、かつ従来のバナジウム系触媒と比較して極めて高い
触媒活性を示すことが明らかにされた。したがって、こ
のような特徴を生かして様々な用途分野への展開が期待
されている。しかしながら、一方メタロセン系触媒によ
り得られたポリオレフィンは、その成形加工特性に問題
が多く、ブロー成形やインフレーション成形の際には制
限を免れないという欠点を有している。
【0004】一方、本発明者らのグループは、特定のガ
ラス転移温度(Tg)を有する環状オレフィン系共重合
体のうち、極限粘度〔η〕が異なるもの二種類を用いて
組成物を形成することにより、溶融粘度が下がり、メル
トフラクチャーが生じにくく、成形加工性に優れる環状
オレフィン系共重合体組成物が得られることを見出し、
先に提案した(特開平5−271485号公報)。しか
しながら、極限粘度〔η〕が異なるもの二種類を用いて
組成物を形成すると、分子量分布が広くなり、フィルム
の機械物性、特にフィルムインパクトが低下したり、透
明性が低下するなどの問題が生じる。
【0005】また、α−オレフィンと特定のノルボルネ
ン誘導体と特定の環状オレフィンとを、特定の割合で共
重合させた環状オレフィン系ランダム多元系共重合体が
開示されているが(特開平5−310845号公報)、
ノルボルネン誘導体を共重合させることにより、共重合
体のガラス転移温度(Tg)が低下することは明らかで
あり,これを防止するためには、共重合させるノルボル
ネン誘導体と環状オレフィンの合計量を増加させなけれ
ばならず、この場合、製造コストの増加及び製造プロセ
スの煩雑化を招来するという問題が生じる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
状況下で、引張強度などの機械物性や透明性に優れ、か
つ溶融流動性が向上し、メルトフラクチャーが起こりに
くく、成形加工性にも優れた新規な環状オレフィン系重
合体、及び上記特性を有するα−オレフィンと環状オレ
フィンとの共重合体又はα−オレフィンと環状オレフィ
ンと環状ジエン化合物との共重合体を、高価なアルミニ
ウム化合物の使用量が少なくてコストが低く、高い活性
と優れた共重合性を有する触媒系を用い、効率よく製造
する方法を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、α−オレフィ
ン単位と特定の構造の環状オレフィン単位と、場合によ
り導入される環状ジエン単位とからなる環状オレフィン
系共重合体、特定の構成単位を含む環状オレフィンの開
環重合体や開環共重合体、及びこれらの水素添加物の中
ら選ばれる環状オレフィン系重合体であって、特定の溶
融流動特性及び極限粘度を有するものが、引張強度など
の機械物性や透明性に優れ、かつ溶融流動性が向上し、
メルトフラクチャーが起こりにくく、成形加工性にも優
れているこを見出した。また、特定の遷移金属化合物と
アルミニウムオキシ化合物とを含有し、かつ該遷移金属
化合物に対するアルミニウムオキシ化合物の割合が従来
の触媒系に比べて低い特定の範囲にある重合用触媒が、
高い活性と優れた共重合性を有すること、そしてこの重
合用触媒の存在下、α−オレフィンと環状オレフィンと
場合により環状ジエン化合物とを共重合させることによ
り、上記の好ましい性質を有する環状オレフィン系共重
合体が効率よく得られることを見出した。本発明は、か
かる知見に基づいて完成したものである。
【0008】すなわち、本発明は、(a)(イ)α−オ
レフィン単位の少なくとも一種と、(ロ)一般式(I)
【0009】
【化4】
【0010】〔式中、R1 〜R12は、それぞれ水素原
子,ハロゲン原子,炭素数1〜20の炭化水素基又は酸
素原子若しくは窒素原子を含む置換基を示し、それらは
たがいに同一でも異なっていてもよく、R9 又はR10
11又はR12とは、たがいに結合して環を形成してもよ
く、nは0以上の整数を示す。〕及び一般式(II)
【0011】
【化5】
【0012】〔式中、R13〜R27は、それぞれ水素原
子,ハロゲン原子,炭素数1〜20の炭化水素基又は酸
素原子若しくは窒素原子を含む置換基を示し、それらは
たがいに同一であっても異なっていもよく、R17又はR
18とR21又はR19とは、炭素数1〜3のアルキレン基を
介して、あるいは基を介さずに直接に結合していてもよ
く、mは0又は1、p及びqは0,1又は2である。〕
で表される環状オレフィン単位の中から選ばれた少なく
とも一種とからなる環状オレフィン系共重合体、(b)
(イ)α−オレフィン単位の少なくとも一種と、(ロ)
上記一般式(I)及び(II) で表される環状オレフィン
単位の中から選ばれた少なくとも一種と、(ハ)環状ジ
エン単位の少なくとも一種とからなる環状オレフィン系
共重合体、(c)一般式(III)
【0013】
【化6】
【0014】〔式中、R28〜R39は、それぞれ水素原
子,ハロゲン原子,炭素数1〜20の炭化水素基又は酸
素原子若しくは窒素原子を含む置換基を示し、それらは
たがいに同一でも異なっていてもよく、R36又はR37
38又はR39とは、たがいに結合して環を形成してもよ
く、kは0以上の整数を示す。〕で表される構成単位を
少なくとも含む環状オレフィンの開環重合体又は開環共
重合体、及び(d)これらの重合体の水素添加物の中か
ら選ばれる環状オレフィン系重合体であって、温度19
0〜230℃〔ただし、測定温度は、共重合体の組成に
よって、流動可能な条件を適宜選定する。〕における荷
重21.6kgでのメルトフローレート(MFR21)と荷
重2.16kgでのメルトフローレート(MFR2)との比
MFR21/MFR2 が30以上であり、かつ温度135
℃のデカリン中で測定した極限粘度〔η)が0.1〜5.0
デシリットル/gであることを特徴とする環状オレフィ
ン系重合体を提供するものである。
【0015】また、本発明は、(A)一般式(IV) CpMLx-1 ・・・(IV)
【0016】〔式中、Mは周期律表第3〜10族又はラ
ンタノイド系列の金属元素を示し、Cpはシクロペンタ
ジエニル又は置換シクロペンタジエニル骨格を有する炭
素数5〜30の環状化合物基、Lはσ配位子であり、x
はMの価数を示す。〕で表される遷移金属化合物、及び
(B)アルミニウムオキシ化合物を、(B)成分/
(A)成分モル比(金属原子換算)が2〜500になる
ような割合で含有する重合用触媒の存在下、α−オレフ
ィンと環状オレフィンとを、又はα−オレフィンと環状
オレフィンと環状ジエン化合物とを共重合させることを
特徴とする上記(a)又は(b)の環状オレフィン系共
重合体の製造方法をも提供するものである。
【0017】本発明の環状オレフィン系重合体は(a)
(イ)α−オレフィン単位の少なくとも一種と、(ロ)
一般式(I)
【0018】
【化7】
【0019】〔式中、R1 〜R12及びnは、前記と同じ
である。〕及び一般式(II)
【0020】
【化8】
【0021】〔式中、R13〜R27,m,p及びqは、前
記と同じである。〕で表される環状オレフィン単位の中
から選ばれた少なくとも一種とからなる環状オレフィン
系共重合体、(b)(イ)α−オレフィン単位の少なく
とも一種と、(ロ)上記一般式(I)及び(II) で表さ
れる環状オレフィン単位の中から選ばれた少なくとも一
種と、(ハ)環状ジエン単位の少なくとも一種とからな
る環状オレフィン系共重合体、(c)一般式(III)
【0022】
【化9】
【0023】〔式中、R28〜R39及びkは、前記と同じ
である。〕で表される構成単位を少なくとも含む環状オ
レフィンの開環重合体又は開環共重合体、及び(d)こ
れらの重合体の水素添加物の中から選ばれるものであ
る。本発明の環状オレフィン系重合体は、温度190〜
230℃における荷重21.6kgでのメルトフローレー
ト(MFR21)と荷重2.16kgでのメルトフローレー
ト(MFR2)との比MFR21/MFR2 が30以上であ
ることが必要である。この比が30未満では、非ニュー
トン性が小さくなり高速成形時にポリマーの流動性が悪
くなる。好ましいMFR21/MFR2 は35以上であ
る。さらに、温度135℃のデカリン中で測定した極限
粘度〔η〕は0.1〜5.0デシリットル/gの範囲にある
ことが必要である。この極限粘度〔η〕が0.1デシリッ
トル/g未満では、機械物性に劣るし、5.0デシリット
ル/gを超えると、成形加工性が低下する。好ましい極
度粘度〔η〕は0.3〜3.0デシリットル/gの範囲であ
る。
【0024】また、本発明の環状オレフィン系重合体
は、前記極限粘度〔η〕とMFR2 とが、式 −0.298×log(MFR2)+0.805≦〔η〕≦−0.6
02×log(MFR2)+1.427 の関係を満たし、かつゲルパーミエーションクロマトグ
ラフィー(GPC)法により求めた分子量分布、すなわ
ち重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との
比Mw/Mnが1.5〜40の範囲にあるものが好適であ
る。該〔η〕が〔−0.602×log(MFR2)+1.4
27〕を超えると、成形時にメルトフラクチャーを生じ
るなど、成形加工性が悪化する。一方、〔η〕が〔−0.
298×log(MFR2)+0.805〕未満では、弾性
率等の機械物性が低下する。また、Mw/Mnが40を
超えると、フィルムに用いた際に機械物性が悪化した
り、透明性が低下するし、1.5未満では、分子量分布が
狭すぎて成形加工性に劣る。好ましいMw/Mnは1.6
〜30の範囲であり、特に好ましくは1.6〜15の範囲
である。
【0025】本発明の環状オレフィン系重合体(a)〜
(d)の中で、(a)又は(b)が好ましく、特にα−
オレフィン単位と前記一般式(I)で表される環状オレ
フィン単位とからなり、かつα−オレフィン単位と一般
式(I)で表される環状オレフィン単位とのモル比が
5:95〜99.9:0.1の範囲にあるものが好適であ
る。さらに、キャスト成形やインフレーション成形用に
用いる場合には、該α−オレフィン単位と一般式(I)
で表される環状オレフィン単位とのモル比は70:30
〜99.9:0.1の範囲が好ましい。また、エチレン単位
とエチレン以外のα−オレフィン単位と前記一般式
(I)で表される環状オレフィンとからなり、かつエチ
レン単位とエチレン以外のα−オレフィン単位と一般式
(I)で表される環状オレフィン単位とのモル比が5〜
99.8:0.1〜75:0.1〜95の範囲にあるものも好
ましく、各単位のモル比を変化させて、種々の用途に対
応することができる。
【0026】本発明の環状オレフィン系重合体における
(a)及び(b)の環状オレフィン系共重合体におい
て、α−オレフィン単位を形成する単量体としては、例
えば、エチレン;プロピレン;ブテン−1;ペンテン−
1;ヘキセン−1;ヘプテン−1;オクテン−1;ノネ
ン−1;デセン−1;4−フェニルブテン−1;6−フ
ェニルヘキセン−1;3−メチルブテン−1;4−メチ
ルペンテン−1;3−メチルペンテン−1;3−メチル
ヘキセン−1;4−メチルヘキセン−1;5−メチルヘ
キセン−1;3,3−ジメチルペンテン−1;3,4−
ジメチルペンテン−1;4,4−ジメチルペンテン−
1;3,5,5−トリメチルヘキセン−1;ビニルシク
ロヘキサンなどのα−オレフィン、ヘキサフルオロプロ
ペン;テトラフルオロエチレン;2−フルオロプロペ
ン;フルオロエチレン;1,1−ジフルオロエチレン;
3−フルオロプロペン;トリフルオロエチレン;3,4
−ジクロロブテン−1などのハロゲン置換α−オレフィ
ンが挙げられる。これらのα−オレフィン類はそれぞれ
単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いても
よい。
【0027】また、前記一般式(I)で表される環状オ
レフィン単位を形成する単量体は、一般式(V)
【0028】
【化10】
【0029】〔式中、R1 〜R12及びnは、前記と同じ
である。〕で表される環状オレフィンであって、具体例
としては、ノルボルネン;5−メチルノルボルネン;5
−エチルノルボルネン;5−プロピルノルボルネン;
5,6−ジメチルノルボルネン;1−メチルノルボルネ
ン;7−メチルノルボルネン;5,5,6−トリメチル
ノルボルネン;5−フェニルノルボルネン;5−ベンジ
ルノルボルネン;1,4,5,8−ジメタノ−1,2,
3,4,4a,5,8,8a,−オクタヒドロナフタレ
ン;2−メチル−1,4,5,8−ジメタノ−1,2,
3,4,4a,5,8,8a,−オクタヒドロナフタレ
ン;2−シクロヘキシル−1,4,5,8−ジメタノ−
1,2,3,4,4a,5,8,8a,−オクタヒドロ
ナフタレン;2,3−ジクロロ−1,4,5,8−ジメ
タノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a,−オクタ
ヒドロナフタレン;2−イソブチル−1,4,5,8−
ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a,−オ
クタヒドロナフタレン;1,2−ジヒドロジシクロペン
タジエン;5−クロロノルボルネン;5,5−ジクロロ
ノルボルネン;5−フルオロノルボルネン;5,5,6
−トリフルオロ−6−トリフルオロメチルノルボルネ
ン;5−クロロメチルノルボルネン;5−メトキシノル
ボルネン;5,6−ジカルボキシルノルボルネンアンヒ
ドレート;5−ジメチルアミノノルボルネン;5−シア
ノノルボルネン;2−エチル−1,4,5,8−ジメタ
ノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a,−オクタヒ
ドロナフタレン;2,3−ジメチル−1,4,5,8−
ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a,−オ
クタヒドロナフタレン;2−ヘキシル−1,4,5,8
−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a,−
オクタヒドロナフタレン;2−フルオロ−1,4,5,
8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a,
−オクタヒドロナフタレン;1,5−ジメチル−1,
4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,
8,8a,−オクタヒドロナフタレンなどを挙げること
ができる。これらの中では、ノルボルネン及びその誘導
体が特に好適である。
【0030】さらに、前記一般式(II) で表される環状
オレフィン単位を形成する単量体は、一般式(VI)
【0031】
【化11】
【0032】〔式中、R13〜R27,m,p及びqは、前
記と同じである。〕で表される環状オレフィンであっ
て、具体例としては、5−トリルノルボルネン;5−
(エチルフェニル)ノルボルネン;5−(イソプロピル
フェニル)ノルボルネン;1,4−メタノ−1,1a,
4,4a−テトラヒドロフルオレン;1,4−メタノ−
1,4,4a,5,10,10a−ヘキサヒドロアント
ラセン;シクロペンタジエン−アセナフチレン付加物;
5−(α−ナフチル)ノルボルネン;5−(アントラセ
ニル)ノルボルネンなどを挙げることができる。前記一
般式(V) ,(VI)で表される環状オレフィンは一種用い
てもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0033】また、(b)の環状オレフィン系共重合体
において、環状ジエン単位を形成する単量体としては、
例えば、1,3−シクロペンタジエン;1,4−シクロ
ヘキサジエン;1,5−シクロオクタジエン;1,5−
シクロドデカジエン;1,2−ジビニルシクロヘキサ
ン;1,3−ジビニルシクロヘキサンなどの単環脂環式
ジエン化合物、ジシクロペンタジエン;テトラヒドロイ
ンデン,メチルテトラヒドロインデン,ビシクロ−
(2,2,1)−ヘプタ−2,5−ジエン,5−メチル
−2,5−ノルボルナジエン、さらにはアルケニル,ア
ルキリデン,シクロアルケニル及びシクロアルキリデン
のノルボルネンであって、例えば、5−エチリデン−2
−ノルボルネン,5−イソプロピリデン−2−ノルボル
ネン,5−ビニルノルボルネン,5−ブテニルノルボル
ネン,5−(4−シクロペンテニル)−2−ノルボルネ
ン,5−シクロヘキシリデン−2−ノルボルネン、及び
【0034】
【化12】
【0035】で示される化合物などの多環式ジエン化合
物を挙げることができる。これらの環状ジエン化合物は
一種用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよ
い。
【0036】本発明の環状オレフィン系重合体の中で、
前記(a)又は(b)の環状オレフィン系共重合体は、
本発明の方法によると、以下に示すように、重合用触媒
として、(A)遷移金属化合物と(B)アルミニウムオ
キシ化合物とを必須成分として含有するものを用い、前
記のα−オレフィンと環状オレフィン、又はα−オレフ
ィンと環状オレフィンと環状ジエン化合物とを共重合さ
せることにより、製造することができる。該(A)成分
の遷移金属化合物は、一般式(IV) CpMLx-1 ・・・(IV) で表されるものである。上記一般式(IV) において、M
は周期律表第3〜10族又はランタノイド系列の金属元
素を示す。CpはMとη5 −結合様式でπ結合により配
位するシクロペンタジエニル又は置換シクロペンタジエ
ニル骨格を有する炭素数5〜30の環状化合物基であ
り、Lはσ結合により該Mに配位するσ配位子である。
このσ配位子としては、例えば、R’,OR’,S
R’,SO3 R’,NR’2 ,NO2 ,ハロゲン原子,
1−ピロリル及び1−ピロリジニルを好ましく挙げるこ
とができる。ここで、R’は炭素数1〜20の炭化水素
基である。このσ配位子が複数ある場合は、各配位子は
同一でも異なってもよいが、その少なくとも2つが同じ
であることが好ましい。そして、σ配位子の2つ、ある
いは3つが、OR’又はNR’2 であることがより好ま
しい。さらに、共重合性の点からは、σ配位子の2つ、
あるいは3つが、同一のOR’であることが特に好まし
い。また、xはMの価数を示す。
【0037】前記のMとη5 −結合様式でπ結合により
配位するシクロペンタジエニル又は置換シクロペンタジ
エニル骨格を有する炭素数5〜30の環状化合物からな
る基は、一つであり、また置換シクロペンタジエニル骨
格上の置換基同士がたがいに結合して新たな環状構造を
形成していても差し支えない。すなわち、インデニル骨
格、置換インデニル骨格、フルオレニル骨格、置換フル
オレニル骨格を有する基も、該環状化合物基に包含され
る。また、前記のR’、すなわち炭素数1〜20の炭化
水素基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル
基、アリール基、アラルキル基などが挙げられる。アル
キル基としては、例えば、メチル基,エチル基,n−プ
ロピル基,イソプロピル基,n−ブチル基,イソブチル
基,sec−ブチル基,t−ブチル基,ペンチル基,ヘ
キシル基,オクチル基,デシル基,ドデシル基などを、
シクロアルキル基としては、例えば、シクロペンチル基
やシクロヘキシル基などを、アリール基としては、例え
ば、フェニル基やトリル基などを、アラルキル基として
は、例えば、ベンジル基やフエネチル基などを挙げるこ
とができる。OR’の具体例としては、メトキシ基,エ
トキシ基,n−プロポキシ基,イソプロポキシ基,n−
ブトキシ基,イソブトキシ基,sec−ブトキシ基,t
−ブトキシ基,ペンチロキシ基,ヘキシロキシ基,オク
チロキシ基,シクロヘキシロキシ基などのアルコキシ
基、フェノキシ基などのアリーロキシ基などを挙げるこ
とができる。また、SR’の具体例としては、メチルチ
オ基,エチルチオ基,シクロヘキシルチオ基,フェニル
チオ基などを挙げることができる。そして、SO3 R’
の具体例としては、メタンスルホニル基,エタンスルホ
ニル基,n−プロパンスルホニル基,イソプロパンスル
ホニル基,n−ブタンスルホニル基,sec−ブタンス
ルホニル基,t−ブタンスルホニル基,イソブタンスル
ホニル基などのアルキルスルホニル基、ベンゼンスルホ
ニル基などのアリールスルホニル基などを挙げることが
できる。さらに、NR’2 の具体例としては、ジメチル
アミノ基,ジエチルアミノ基,ジ(n−プロピル)アミ
ノ基,ジイソプロピルアミノ基,ジ(n−ブチル)アミ
ノ基,ジイソブチルアミノ基,ジ(sec−ブチル)ア
ミノ基,ジ(t−ブチル)アミノ基,ジペンチルアミノ
基,ジヘキシルアミノ基,ジオクチルアミノ基,ジフェ
ニルアミノ基,ジベンジルアミノ基などを挙げることが
できる。また、ハロゲン原子としては、塩素、臭素、ヨ
ウ素を挙げることができる。
【0038】前記一般式(IV) で表される遷移金属化合
物としては、例えば、シクロペンタジエニルチタントリ
メチル;シクロペンタジエニルチタントリエチル;シク
ロペンタジエニルチタントリ(n−プロピル);シクロ
ペンタジエニルチタントリイソプロピル;シクロペンタ
ジエニルチタントリ(n−ブチル);シクロペンタジエ
ニルチタントリイソブチル;シクロペンタジエニルチタ
ントリ(sec−ブチル);シクロペンタジエニルチタ
ントリ(t−ブチル);メチルシクロペンタジエニルチ
タントリメチル;1,2−ジメチルシクロペンタジエニ
ルチタントリメチル;1,2,4−トリメチルシクロペ
ンタジエニルチタントリメチル;1,2,3,4−テト
ラメチルシクロペンタジエニルチタントリメチル;ペン
タメチルシクロペンタジエニルチタントリメチル;ペン
タメチルシクロペンタジエニルチタントリエチル;ペン
タメチルシクロペンタジエニルチタントリ(n−プロピ
ル);ペンタメチルシクロペンタジエニルチタントリイ
ソプロピル;ペンタメチルシクロペンタジエニルチタン
トリ(n−ブチル);ペンタメチルシクロペンタジエニ
ルチタントリイソブチル;ペンタメチルシクロペンタジ
エニルチタントリ(sec−ブチル);ペンタメチルシ
クロペンタジエニルチタントリ(t−ブチル);シクロ
ペンタジエニルチタントリメトキシド;シクロペンタジ
エニルチタントリエトキシド;シクロペンタジエニルチ
タントリ(n−プロポキシド);シクロペンタジエニル
チタントリイソプロポキシド;シクロペンタジエニルチ
タントリフェノキシド;メチルシクロペンタジエニルチ
タントリメトキシド;(n−ブチル)シクロペンタジエ
ニルチタントリメトキシド;ジメチルシクロペンタジエ
ニルチタントリメトキシド;ジメチルシクロペンタジエ
ニルチタントリエトキシド;ジメチルシクロペンタジエ
ニルチタントリ(n−プロポキシド);ジメチルシクロ
ペンタジエニルチタントリイソプロポキシド;ジメチル
シクロペンタジエニルチタントリフェノキシド;ジ(t
−ブチル)シクロペンタジエニルチタントリメトキシ
ド;ジ(t−ブチル)シクロペンタジエニルチタントリ
エトキシド;ジ(t−ブチル)シクロペンタジエニルチ
タントリ(n−プロポキシド);ジ(t−ブチル)シク
ロペンタジエニルチタントリイソプロポキシド;ジ(t
−ブチル)シクロペンタジエニルチタントリフェノキシ
ド;ビス(ジメチルシリル)シクロペンタジエニルチタ
ントリメトキシド;ビス(ジメチルシリル)シクロペン
タジエニルチタントリエトキシド;ビス(ジメチルシリ
ル)シクロペンタジエニルチタントリ(n−プロポキシ
ド);ビス(ジメチルシリル)シクロペンタジエニルチ
タントリイソプロポキシド;ビス(ジメチルシリル)シ
クロペンタジエニルチタントリフェノキシド;トリメチ
ルシクロペンタジエニルチタントリメトキシド;トリメ
チルシクロペンタジエニルチタントリエトキシド;トリ
メチルシクロペンタジエニルチタントリ(n−プロポキ
シド);トリメチルシクロペンタジエニルチタントリイ
ソプロポキシド;トリメチルシクロペンタジエニルチタ
ントリフェノキシド;トリエチルシクロペンタジエニル
チタントリメトキシド;〔ビス(ジメチルシリル),メ
チル〕シクロペンタジエニルチタントリメトキシド;
〔ジ(t−ブチル,メチル)〕シクロペンタジエニルチ
タントリエトキシド;テトラメチルシクロペンタジエニ
ルチタントリメトキシド;テトラメチルシクロペンタジ
エニルチタントリエトキシド;テトラメチルシクロペン
タジエニルチタントリ(n−プロポキシド);テトラメ
チルシクロペンタジエニルチタントリイソプロポキシ
ド;テトラメチルシクロペンタジエニルチタントリ(n
−ブトキシド);テトラメチルシクロペンタジエニルチ
タントリイソブトキシド;テトラメチルシクロペンタジ
エニルチタントリ(sec−ブトキシド);テトラメチ
ルシクロペンタジエニルチタントリ(t−ブトキシ
ド);テトラメチルシクロペンタジエニルチタントリフ
ェノキシド;〔テトラメチル,4−メトキシフェニル〕
シクロペンタジエニルチタントリメトキシド;〔テトラ
メチル,4−メトキシフェニル〕シクロペンタジエニル
チタントリエトキシド;〔テトラメチル,4−メトキシ
フェニル〕シクロペンタジエニルチタントリ(n−プロ
ポキシド);〔テトラメチル,4−メトキシフェニル〕
シクロペンタジエニルチタントリイソプロポキシド;
〔テトラメチル,4−メトキシフェニル〕シクロペンタ
ジエニルチタントリフェノキシド;〔テトラメチル,4
−メチルフェニル〕シクロペンタジエニルチタントリメ
トキシド;〔テトラメチル,4−メチルフェニル〕シク
ロペンタジエニルチタントリエトキシド;〔テトラメチ
ル,4−メチルフェニル〕シクロペンタジエニルチタン
トリ(n−プロポキシド);〔テトラメチル,4−メチ
ルフェニル〕シクロペンタジエニルチタントリイソプロ
ポキシド;〔テトラメチル,4−メチルフェニル〕シク
ロペンタジエニルチタントリフェノキシド;〔テトラメ
チル,ベンジル〕シクロペンタジエニルチタントリメト
キシド;〔テトラメチル,ベンジル〕シクロペンタジエ
ニルチタントリエトキシド;〔テトラメチル,ベンジ
ル〕シクロペンタジエニルチタントリ(n−プロポキシ
ド);〔テトラメチル,ベンジル〕シクロペンタジエニ
ルチタントリイソプロポキシド;〔テトラメチル,ベン
ジル〕シクロペンタジエニルチタントリフェノキシド;
〔テトラメチル,2−メトキシフェニル〕シクロペンタ
ジエニルチタントリメトキシド;〔テトラメチル,2−
メトキシフェニル〕シクロペンタジエニルチタントリエ
トキシド;〔テトラメチル,2−メトキシフェニル〕シ
クロペンタジエニルチタントリフェノキシド;〔テトラ
メチル,エチル〕シクロペンタジエニルチタントリメト
キシド;〔テトラメチル,エチル〕シクロペンタジエニ
ルチタントリエトキシド;〔テトラメチル,エチル〕シ
クロペンタジエニルチタントリ(n−プロポキシド);
〔テトラメチル,エチル〕シクロペンタジエニルチタン
トリイソプロポキシド;〔テトラメチル,エチル〕シク
ロペンタジエニルチタントリフェノキシド;〔テトラメ
チル,n−ブチル〕シクロペンタジエニルチタントリメ
トキシド;〔テトラメチル,n−ブチル〕シクロペンタ
ジエニルチタントリエトキシド;〔テトラメチル,n−
ブチル〕シクロペンタジエニルチタントリ(n−プロポ
キシド);〔テトラメチル,n−ブチル〕シクロペンタ
ジエニルチタントリイソプロポキシド;〔テトラメチ
ル,n−ブチル〕シクロペンタジエニルチタントリフェ
ノキシド;〔テトラメチル,フェニル〕シクロペンタジ
エニルチタントリメトキシド;〔テトラメチル,フェニ
ル〕シクロペンタジエニルチタントリエトキシド;〔テ
トラメチル,フェニル〕シクロペンタジエニルチタント
リフェノキシド;〔テトラメチル,ジメチルシリル〕シ
クロペンタジエニルチタントリメトキシド;〔テトラメ
チル,ジメチルシリル〕シクロペンタジエニルチタント
リフェノキシド;ペンタメチルシクロペンタジエニルチ
タントリメトキシド;ペンタメチルシクロペンタジエニ
ルチタントリエトキシド;ペンタメチルシクロペンタジ
エニルチタントリ(n−プロポキシド);ペンタメチル
シクロペンタジエニルチタントリイソプロポキシド;ペ
ンタメチルシクロペンタジエニルチタントリ(n−ブト
キシド);ペンタメチルシクロペンタジエニルチタント
リイソブトキシド;ペンタメチルシクロペンタジエニル
チタントリ(sec−ブトキシド);ペンタメチルシク
ロペンタジエニルチタントリ(t−ブトキシド);ペン
タメチルシクロペンタジエニルチタントリ(シクロヘキ
シロキシド);ペンタメチルシクロペンタジエニルチタ
ントリフェノキシド;シクロペンタジエニルチタントリ
ベンジル;インデニルチタントリメトキシド;インデニ
ルチタントリエトキシド;インデニルチタントリメチ
ル;インデニルチタントリベンジル;シクロペンタジエ
ニルチタントリ(メタンスルホニル);トリメチルシク
ロペンタジエニルチタン(トリベンゼンスルホニル);
テトラメチルシクロペンタジエニルチタントリ(エタン
スルホニル);ペンタメチルシクロペンタジエニルチタ
ントリ(メタンスルホニル);シクロペンタジエニルチ
タントリス(ジメチルアミン);トリメチルシクロペン
タジエニルチタントリス(ジメチルアミン);ペンタメ
チルシクロペンタジエニルチタントリス(ジベンジルア
ミン);シクロペンタジエニルチタントリ(ニトロ);
ペンタメチルシクロペンタジエニルチタントリ(ニト
ロ)など、並びにこれらの化合物におけるチタンをジル
コニウム,ハフニウム,クロムなど、さらには周期律表
第8〜10族及びランタノイド系列の金属元素に置換し
た化合物が挙げられる。
【0039】さらには、シクロペンタジエニルチタンジ
メチルモノクロリド;シクロペンタジエニルチタンモノ
エチルジクロリド;シクロペンタジエニルチタンジ(n
−プロピル)モノクロリド;シクロペンタジエニルチタ
ンジイソプロピルモノクロリド;シクロペンタジエニル
チタンジ(n−ブチル)モノクロリド;シクロペンタジ
エニルチタンジイソブチルモノクロリド;シクロペンタ
ジエニルチタンジ(sec−ブチル)モノクロリド;シ
クロペンタジエニルチタンジ(t−ブチル)モノクロリ
ド;1,2−ジメチルシクロペンタジエニルチタンジメ
チルモノクロリド;1,2,4−トリメチルシクロペン
タジエニルチタンジメチルモノクロリド;1,2,3,
4−テトラメチルシクロペンタジエニルチタンジメチル
モノクロリド;ペンタメチルシクロペンタジエニルチタ
ンジメチルモノクロリド;シクロペンタジエニルチタン
モノクロロジメトキシド;シクロペンタジエニルチタン
ジクロロモノエトキシド;シクロペンタジエニルチタン
モノクロロジ(n−プロポキシド);シクロペンタジエ
ニルチタンモノクロロジイソプロポキシド;シクロペン
タジエニルチタンモノクロロジフェノキシド;ジメチル
シクロペンタジエニルチタンモノクロロジメトキシド;
ジメチルシクロペンタジエニルチタンモノクロロジエト
キシド;ジメチルシクロペンタジエニルチタンモノクロ
ロジ(n−プロポキシド);ジメチルシクロペンタジエ
ニルチタンモノクロロジイソプロポキシド;ジメチルシ
クロペンタジエニルチタンモノクロロジフェノキシド;
ジ(t−ブチル)シクロペンタジエニルチタンモノクロ
ロジメトキシド;ビス(ジメチルシリル)シクロペンタ
ジエニルチタンモノクロロジメトキシド;トリメチルシ
クロペンタジエニルチタンモノクロロジメトキシド;ト
リメチルシクロペンタジエニルチタンモノクロロジフェ
ノキシド;トリエチルシクロペンタジエニルチタンモノ
クロロジメトキシド;〔ビス(ジメチルシリル),メチ
ル〕シクロペンタジエニルチタンモノクロロジメトキシ
ド;テトラメチルシクロペンタジエニルチタンモノクロ
ロジメトキシド;テトラメチルシクロペンタジエニルチ
タンモノクロロジ(n−ブトキシド);テトラメチルシ
クロペンタジエニルチタンモノクロロジイソブトキシ
ド;テトラメチルシクロペンタジエニルチタンモノクロ
ロジ(sec−ブトキシド);テトラメチルシクロペン
タジエニルチタンモノクロロジ(t−ブトキシド);
〔テトラメチル,4−メトキシフェニル〕シクロペンタ
ジエニルチタンモノクロロジメトキシド;〔テトラメチ
ル,4−メチルフェニル〕シクロペンタジエニルチタン
モノクロロジメトキシド;〔テトラメチル,ベンジル〕
シクロペンタジエニルチタンモノクロロジメトキシド;
〔テトラメチル,ベンジル〕シクロペンタジエニルチタ
ンモノクロロジフェノキシド;〔テトラメチル,2−メ
トキシフェニル〕シクロペンタジエニルチタンモノクロ
ロジメトキシド;〔テトラメチル,エチル〕シクロペン
タジエニルチタンモノクロロジメトキシド;〔テトラメ
チル,エチル〕シクロペンタジエニルチタンモノクロロ
ジエトキシド;〔テトラメチル,n−ブチル〕シクロペ
ンタジエニルチタンモノクロロジエトキシド;〔テトラ
メチル,n−ブチル〕シクロペンタジエニルチタンモノ
クロロジ(n−プロポキシド);〔テトラメチル,n−
ブチル〕シクロペンタジエニルチタンモノクロロジイソ
プロポキシド;〔テトラメチル,フェニル〕シクロペン
タジエニルチタンモノクロロジメトキシド;〔テトラメ
チル,ジメチルシリル〕シクロペンタジエニルチタンモ
ノクロロジメトキシド;ペンタメチルシクロペンタジエ
ニルチタンモノクロロジメトキシド;ペンタメチルシク
ロペンタジエニルチタンモノクロロジエトキシド;ペン
タメチルシクロペンタジエニルチタンモノクロロジ(シ
クロヘキソキシド);ペンタメチルシクロペンタジエニ
ルチタンモノクロロジフェノキシド;インデニルチタン
モノクロロジメトキシド;シクロペンタジエニルチタン
モノクロロジ(メタンスルホニル);ペンタメチルシク
ロペンタジエニルチタンモノクロロビス(ジエチルアミ
ン);ペンタメチルシクロペンタジエニルチタンモノク
ロロビス〔ジ(n−ブチル)アミン〕など、並びにこれ
らの化合物におけるチタンをジルコニウム、ハフニウ
ム、クロムなど、さらには周期律表第8〜10族及びラ
ンタノイド系列の金属元素に置換した化合物が挙げられ
る。これらの中でも、4族、具体的には、チタン又はジ
ルコニウム化合物が好適である。本発明においては、上
記(A)成分の遷移金属化合物は一種用いてもよく、二
種以上組み合わせて用いてもよい。
【0040】本発明における重合用触媒において、
(B)成分として用いられるアルミニウムオキシ化合物
としては、一般式(VII)
【0041】
【化13】
【0042】〔式中、R40は炭素数1〜20、好ましく
は1〜12のアルキル基,アルケニル基,アリール基,
アリールアルキル基などの炭化水素基を示し、それらは
たがいに同一でも異なっていてもよい(例えば、複数の
アルキルアルミニウムの加水分解物など)。sは重合度
を示し、通常2〜50、好ましくは3〜40の整数であ
る。〕で表される鎖状アルミノキサン、及び一般式(VII
I)
【0043】
【化14】
【0044】〔式中、R40は前記と同じであり、tは重
合度を示し、通常3〜50、好ましくは7〜40の整数
である。〕で表される環状アルミノキサンを好ましく挙
げることができる。前記アルミノキサンの製造法として
は、アルキルアルミニウムと水などの縮合剤とを接触さ
せる方法が挙げられるが、その手段については特に限定
はなく、公知の方法に準じて反応させればよい。例え
ば、有機アルミニウム化合物を有機溶剤に溶解してお
き、これを水と接触させる方法、重合時に当初有機ア
ルミニウム化合物を加えておき、後に水を添加する方
法、金属塩などに含有されている結晶水、無機物や有
機物の吸着水を有機アルミニウム化合物と反応させる方
法、テトラアルキルジアルミノキサンにトリアルキル
アルミニウムを反応させ、さらに水を反応させる方法な
どがある。なお、アルミノキサンとしては、トルエン不
溶性のものであってもよい。
【0045】これらのアルミノキサンは、以下に示すよ
うに分類することができる。 (イ)単一のアルキルアルミニウム(有機アルミニウ
ム)化合物を用いて製造したアルキルアルミノキサン、
例えば、メチルアルミノキサン、エチルアルミノキサ
ン、n−プロピルアルミノキサン、イソプロピルアルミ
ノキサン、n−ブチルアルミノキサン、イソブチルアル
ミノキサン、sec−ブチルアルミノキサン、t−ブチ
ルアルミノキサンなど。 (ロ)上記(イ)で製造したアルキルアルミノキサンの
中から二種以上を選び、これらを所定比率で混合した混
合アルキルアルミノキサン。 (ハ)上記〜の方法における製造時に、二種以上の
アルキルアルミニウム(有機アルミニウム)化合物を所
定比率で混合して得られた共重合型アルキルアルミノキ
サン、例えば、メチル−エチルアルミノキサン,メチル
−n−プロピルアルミノキサン,メチル−イソプロピル
アルミノキサン,メチル−n−ブチルアルミノキサン,
メチル−イソブチルアルミノキサン,エチル−n−プロ
ピルアルミノキサン,エチル−イソプロピルアルミノキ
サン,エチル−n−ブチルアルミノキサン,エチル−イ
ソブチルアルミノキサンなど。これらのアルミノキサン
は一種用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いても
よい。また、アルミノキサンの中では、アルキルアルミ
ノキサンが特に好適である。
【0046】この重合用触媒における上記(A)触媒成
分と(B)触媒成分との使用割合は、(B)成分/
(A)成分モル比(金属原子換算)が2〜500の範囲
になるように選ぶ必要があるが、(A)成分の金属原子
がチタンである場合には、該モル比は好ましくは5〜2
50、より好ましくは5〜200、最も好ましくは10
〜200の範囲である。また、チタン以外の金属原子で
ある場合には、好ましくは5〜500、より好ましくは
10〜500、最も好ましくは20〜500の範囲であ
る。該重合用触媒は、上記(A)成分及び(B)成分を
必須成分として含有するものであるが、所望により、さ
らに(C)成分として有機アルミニウム化合物を含有す
るものであってもよい。ここで、(C)成分の有機アル
ミニウム化合物としては、一般式(IX) R41 r AlQ3-r ・・・(IX) 〔式中、R41は炭素数1〜10のアルキル基、Qは水素
原子,炭素数1〜20のアルコキシ基,炭素数6〜20
のアリール基又はハロゲン原子を示し、rは1〜3の整
数である。〕で表される化合物が用いられる。
【0047】前記一般式(IX) で示される化合物の具体
例としては、トリメチルアルミニウム,トリエチルアル
ミニウム,トリイソプロピルアルミニウム,トリイソブ
チルアルミニウム,ジメチルアルミニウムクロリド,ジ
エチルアルミニウムクロリド,メチルアルミニウムジク
ロリド,エチルアルミニウムジクロリド,ジメチルアル
ミニウムフルオリド,ジイソブチルアルミニウムヒドリ
ド,ジエチルアルミニウムヒドリド,エチルアルミニウ
ムセスキクロリドなどが挙げられる。これらの有機アル
ミニウム化合物は一種用いてもよく、二種以上を組合せ
て用いてもよい。前記(A)触媒成分と(C)触媒成分
との使用割合は、モル比で好ましくは1:0.01〜1:
30、より好ましくは1:0.02〜1:25、さらに好
ましくは1:0.02〜1:10の範囲が望ましい。該
(C)触媒成分を用いることにより、遷移金属当たりの
重合活性を向上させることができるが、あまり多いと有
機アルミニウム化合物が無駄になるとともに、重合体中
に多量に残存し、好ましくない。
【0048】本発明の方法においては、触媒成分の少な
くとも一種を、例えば、炭化水素系溶媒に不溶の固体状
の無機担体や有機担体に担持して用いることができる。
無機担体としては、例えば、SiO2 ,Al2 3 ,M
gO,ZrO2 ,TiO2 ,Fe2 3 ,B2 3 ,C
aO,ZnO,BaO,ThO2 やこれらの混合物、例
えば、シリカアルミナ,ゼオライト,フェライト,セピ
オライト,グラスファイバーなど、さらにはMgCl2
やMg(OC2 5)2 などのマグネシウム化合物などが
挙げられる。一方、有機担体としては、例えば、ポリス
チレン,スチレン−ジビニルベンゼン共重合体,ポリエ
チレン,ポリプロピレン,置換ポリスチレン,ポリアリ
レートなどの重合体やスターチ,カーボンなどが挙げら
れる。なお、気相重合法などにおいては、特に炭化水素
系溶媒に不溶である担体に限定されない。これらの担体
の中では、特にMgCl2 ,Mg(OC2 5)2 ,Si
2 ,Al2 3 などが好適である。また、担体の平均
粒径は1〜300μm、好ましくは10〜200μm、
より好ましくは20〜100μmの範囲が望ましい。
【0049】重合温度は、通常−100〜300℃、好
ましくは、−50〜200℃、より好ましくは10〜1
90℃の範囲で選ばれ、また重合圧力は、通常常圧〜1
00kg/cm2 Gの範囲で選ばれる。重合方法につい
ては、特に制限はなく、スラリー重合法、気相重合法、
塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法などのいずれの方
法を用いてもよい。重合溶媒を用いる場合、例えば、ベ
ンゼン,トルエン,キシレン,エチルベンゼンなどの芳
香族炭化水素、シクロペンタン,シクロヘキサン,メチ
ルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素,ペンタン,ヘ
キサン,ヘプタン,オクタンなどの脂肪族炭化水素、ク
ロロホルム,ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素
などを用いることができる。これらの溶媒は一種を単独
で用いてもよく、二種以上のものを組み合わせてもよ
い。また、α−オレフィンなどのモノマーを溶媒として
用いてもよい。なお、重合方法によっては無溶媒で行う
ことができる。重合体の分子量の調節方法としては、各
触媒成分の種類,使用量,重合温度及びエチレン圧力の
選択などが挙げられる。
【0050】本発明の環状オレフィン系重合体の中で、
(c)の重合体は、前記一般式(III)で表される構成単
位を少なくとも含む環状オレフィンの開環重合体又は開
環共重合体であって、一般式(X)
【0051】
【化15】
【0052】〔式中、R28〜R39及びkは、前記と同じ
である。〕で表される環状オレフィンを、公知の方法に
より、単独で開環重合させることにより,あるいは二種
以上用いて開環共重合させることにより、製造すること
ができる。この一般式(X)で表される環状オレフィン
としては、前記一般式(V)で表される環状オレフィン
として例示したものと同じものを挙げることができる。
また、本発明の環状オレフィン系重合体の中で、(d)
の重合体は、前記(a),(b)及び(c)の環状オレ
フィン系重合体の水素添加物であって、水素添加処理に
ついては、特に制限はなく、従来公知の方法を用いるこ
とができる。
【0053】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定さ
れるものではない。なお、共重合体の物性は、次のよう
にして求めた。 (1)極限粘度〔η〕 135℃のデカリン中で測定。 (2)融点(Tm) パーキンエルマー社製7シリーズのDSCによって、1
0℃/分の昇温速度で−50〜150℃の範囲で測定し
た。 (3)ノルボルネン単位含有量13 C−NMRの30ppm付近に現れるエチレンに基づ
くピークとノルボルネンの5及び6位のメチレン基に基
づくピークとの和と、32.5ppm付近に現れるノルボ
ルネンの7位のメチレン基に基づくピークとの比から求
めた。 (4)分子量分布(Mw/Mn) ウォターズ社製 ALC/GPC 150C〔カラム;
東ソー(株)製TSKHM+GMH6×2〕を用い、溶
媒1,2,4−トリクロロベンゼン、温度135℃の条
件で、GPC法によりポリエチレン換算で分子量の測定
を行い、重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(M
n)を求め、さらにMw/Mnを求めた。 (5)メルトフローレート(MFR2 ,MFR21) ASTM D−1238に準拠し,190℃、荷重2.1
6kg及び21.6kgで測定した。 (6)ダイスウェル比 MFR2 におけるダイ径とスウェル径との比より求め
た。 (7)引張試験 JIS Z−1702の方法に準拠して引張試験を行
い、弾性率,破断強度,破断伸び及び弾性回復率を求め
た。
【0054】参考例1 メチルアルミノキサンの調製 アルゴン置換した内容積500ミリリットルのガラス製
容器に、トルエン200ミリリットル,硫酸銅5水塩
(CuSO4 ・5H2 O)17.8g(71ミリモル)お
よびトリメチルアルミニウム24ミリリットル(250
ミリモル)を入れ、40℃で8時間反応させた。その
後、固体成分を除去して得られた溶液から、さらにトル
エンを減圧留去して触媒生成物(メチルアルミノキサ
ン)6.7gを得た。次いで、これを120℃、減圧下で
10時間熱処理を行い、トルエン中に分散させた。
【0055】参考例2 テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸ジメチルア
ニリニウムの製造 ブロモペンタフルオロベンゼン(152ミリモル)とブ
チルリチウム(152ミリモル)より調製したペンタフ
ルオロフェニルリチウムと三塩化硼素45ミリモルとを
ヘキサン中で反応させて、トリス(ペンタフルオロフェ
ニル)硼素を白色固体として得た。このトリス(ペンタ
フルオロフェニル)硼素41ミリモルとペンタフルオロ
フェニルリチウム41ミリモルとを反応させ、リチウム
テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸を白色固体
として得た。次いで、リチウムテトラキス(ペンタフル
オロフェニル)硼酸16ミリモルとジメチルアニリン塩
酸塩16ミリモルとを水中で反応させることにより、テ
トラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸ジメチルアニ
リニウムを白色固体として11.4ミリモル得た。生成物
が目的物であることは、 1H−NMR、13C−NMRで
確認した。
【0056】参考例3 (ペンタメチルシクロペンタジエニル)チタニウムトリ
メトキシドの製造 100ミリリットルのナスフラスコを乾燥、窒素置換し
たのち、トルエン30ミリリットル及びn−ブチルリチ
ウムのヘキサン溶液(1.66モル/リットル)3.6ミリ
リットルを入れ、−78℃に冷却した。これにメタノー
ル0.19gを滴下したのち、60分間を要して−50℃
に昇温した。次いで、これにペンタメチルシクロペンタ
ジエニルトリクロリドチタニウムのトルエン溶液(0.0
77モル/リットル)26ミリットルを60分間かけて
滴下した。さらに、−25℃まで昇温して120分間反
応を行ったのち、20℃に昇温し、24時間放置した。
この溶液をろ過後、ろ液を乾固して粗生成物を得た。こ
れをトルエン2ミリリットルに溶解させ、n−ヘキサン
を加えて再結晶することにより、目的物である(ペンタ
メチルシクロペンタジエニル)チタニウムトリメトキシ
ド0.50gを得た。生成物が目的物であることは、 1
−NMR及び13C−NMRにより確認した。
【0057】実施例1 エチレンと2−ノルボルネンとの共重合 窒素雰囲気下、150℃に昇温した2リットルのオート
クレーブに、乾燥ヘキサン620ミリリットル、参考例
1で得られたメチルアルミノキサン1.0ミリモル,2−
ノルボルネンを70重量%含有するヘキサン溶液200
ミリリットル(2−ノルボルネンとして1.16モル)
を、この順番に仕込んだ。次いで、触媒投入管に乾燥ヘ
キサン120ミリリットル,メチルアルミノキサン1.0
ミリモル,参考例3で得られた(ペンタメチルシクロペ
ンタジエニル)チタニウムトリメトキシド20マイクロ
モルをこの順番に加えた。次に、水素分圧が0.5kg/
cm2 になるように水素を導入し、エチレン分圧が20
kg/cm2 になるようにエチレンを導入したのち、触
媒投入管より触媒溶液を投入し、エチレン分圧が20k
g/cm2 になるように連続的にエチレンを導入しなが
ら、5分間反応を行った。反応終了後、イソプロピルア
ルコールにより重合を停止し、フラッシュドラムにフラ
ッシュさせて粉末状の共重合体5.8gを得た。重合活性
は6.1kg/g・Tiであった。また、この共重合体
は、ノルボルネン単位含有量11.2モル%,極限粘度
〔η〕1.66デシリットル/g,融点(Tm)117℃
(ブロード)であり,GPC法により測定した分子量
は、Mwが63,200、Mnが7,400で、Mw/Mn
が8.50であった。また、MFR21/MFRは128、
MFR2 におけるダイスウェル比は1.23であった。重
合条件,重合結果及び共重合体の物性を第1表に示す。
【0058】実施例2〜7 重合条件を第1表に示すように変えた以外は、実施例1
と同様にして共重合体を得た。重合結果及び共重合体の
物性を第1表に示す。
【0059】比較例1 窒素雰囲気下、150℃に昇温した2リットルのオート
クレーブに乾燥ヘキサン420ミリリットル,トリイソ
ブチルアルミニウム1.2ミリモル,2−ノルボルネンを
70重量%含有するヘキサン溶液を400ミリリットル
(2−ノルボルネンとして2.32ミリモル)をこの順番
に仕込んだ。次いで、触媒投入管に乾燥ヘキサン120
ミリリットル,トリイソブチルアルミニウム0.6ミリモ
ル,テトラブトキシジルコニウム6マイクロモル,参考
例2で得られたテトラキス(ペンタフルオロフェニル)
硼酸ジメチルアニリニウム12マイクロモル,ピリジン
18マイクロモルをこの順番に加えた。次にエチレン分
圧が40kg/cm2 になるようにエチレンを導入した
のち、触媒投入管より触媒溶液を投入し、エチレン分圧
が40kg/cm2 になるように連続的にエチレンを導
入しながら5分間反応を行った。反応終了後、イソプロ
ピルアルコールにより重合を停止し、フラッシュドラム
にフラッシュさせて粉末状の共重合体14.6gを得た。
重合結果および得られた共重合体の物性を第1表に示
す。
【0060】
【表1】
【0061】(注) a1:(ペンタメチルシクロペンタジエニル)チタニウ
ムトリメトキシド a2:(ペンタメチルシクロペンタジエニル)チタニウ
ムトリイソプロポキシド a3:テトラブトキシジルコニウム b1:メチルアルミノキサン b2:テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸ジメ
チルアニリニウム TIBA:トリイソブチルアルミニウム
【0062】
【表2】
【0063】
【表3】
【0064】
【表4】
【0065】
【表5】
【0066】
【表6】
【0067】
【発明の効果】本発明の環状オレフィン系重合体は、引
張強度などの機械物性に優れ、かつ溶融流動性が向上
し、メルトフラクチャーが起こりにくく、成形加工性に
優れている。また、本発明の方法によると、高価なアル
ミニウム化合物の使用量が少なくてコストが低く、かつ
高い活性と優れた共重合性を有する触媒系を用い、上記
の優れた特性を有するα−オレフィンと環状オレフィン
と、場合により用いられる環状ジエン化合物との共重合
体を効率よく製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田崎 稔典 千葉県袖ケ浦市上泉1280番地 出光興産株 式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)(イ)α−オレフィン単位の少な
    くとも一種と、(ロ)一般式(I) 【化1】 〔式中、R1 〜R12は、それぞれ水素原子,ハロゲン原
    子,炭素数1〜20の炭化水素基又は酸素原子若しくは
    窒素原子を含む置換基を示し、それらはたがいに同一で
    も異なっていてもよく、R9 又はR10とR11又はR12
    は、たがいに結合して環を形成してもよく、nは0以上
    の整数を示す。〕及び一般式(II) 【化2】 〔式中、R13〜R27は、それぞれ水素原子,ハロゲン原
    子,炭素数1〜20の炭化水素基又は酸素原子若しくは
    窒素原子を含む置換基を示し、それらはたがいに同一で
    あっても異なっていてもよく、R17又はR18とR21又は
    19とは、炭素数1〜3のアルキレン基を介して、ある
    いは基を介さずに直接に結合していてもよく、mは0又
    は1、p及びqは、0,1又は2である。〕で表される
    環状オレフィン単位の中から選ばれた少なくとも一種と
    からなる環状オレフィン系共重合体,(b)(イ)α−
    オレフィン単位の少なくとも一種と、(ロ)上記一般式
    (I)及び(II) で表される環状オレフィン単位の中か
    ら選ばれた少なくとも一種と、(ハ)環状ジエン単位の
    少なくとも一種とからなる環状オレフィン系共重合体、
    (c)一般式(III) 【化3】 〔式中、R28〜R39は、それぞれ水素原子,ハロゲン原
    子,炭素数1〜20の炭化水素基又は酸素原子若しくは
    窒素原子を含む置換基を示し、それらはたがいに同一で
    も異なっていてもよく、R36又はR37とR38又はR39
    は、たがいに結合して環を形成してもよく、kは0以上
    の整数を示す。〕で表される構成単位を少なくとも含む
    環状オレフィンの開環重合体又は開環共重合体、及び
    (d)これらの重合体の水素添加物の中から選ばれる環
    状オレフィン系重合体であって、温度190〜230℃
    〔ただし、測定温度は、共重合体の組成によって、流動
    可能な条件を適宜選定する。〕における荷重21.6kg
    でのメルトフローレート(MFR21)と荷重2.16kg
    でのメルトフローレート(MFR2)との比MFR21/M
    FR2 が30以上であり、かつ温度135℃のデカリン
    中で測定した極限粘度〔η〕が0.1〜5.0デシリットル
    /gであることを特徴とする環状オレフィン系重合体。
  2. 【請求項2】 極限粘度〔η〕とMFR2 とが、式 −0.298×log(MFR2)+0.805≦〔η〕≦−0.6
    02×log(MFR2)+1.427 の関係を満たし、かつゲルパーミエーションクロマトグ
    ラフィー(GPC)法により求めた分子量分布が1.5〜
    40である請求項1記載の環状オレフィン系重合体。
  3. 【請求項3】 (a)又は(b)の環状オレフィン系共
    重合体である請求項1又は2記載の環状オレフィン系重
    合体。
  4. 【請求項4】 α−オレフィン単位と一般式(I)で表
    される環状オレフィン単位とからなり、かつα−オレフ
    ィン単位と一般式(I)で表される環状オレフィン単位
    とのモル比が5:95〜99.9:0.1である請求項3記
    載の環状オレフィン系重合体。
  5. 【請求項5】 (A)一般式(IV) CpMLx-1 ・・・(IV) 〔式中、Mは周期律表第3〜10族又はランタノイド系
    列の金属元素を示し、Cpはシクロペンタジエニル又は
    置換シクロペンタジエニル骨格を有する炭素数5〜30
    の環状化合物基、Lはσ配位子であり、xはMの価数を
    示す。〕で表される遷移金属化合物、及び(B)アルミ
    ニウムオキシ化合物を、(B)成分/(A)成分モル比
    (金属原子換算)が2〜500になるような割合で含有
    する重合用触媒の存在下、α−オレフィンと環状オレフ
    ィンとを、又はα−オレフィンと環状オレフィンと環状
    ジエン化合物とを共重合させることを特徴とする請求項
    3記載の環状オレフィン系重合体の製造方法。
  6. 【請求項6】 σ配位子が、R’,OR’,SR’,S
    3 R’,NR’2〔式中、R’は炭素数1〜20の炭
    化水素基を示す。〕,NO2 ,ハロゲン原子,1−ピロ
    リル又は1−ピロリジニルである請求項5記載の環状オ
    レフィン系重合体の製造方法。
  7. 【請求項7】 σ配位子が、その少なくとも2つが同一
    である請求項5記載の環状オレフィン系重合体の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 (B)成分が主としてアルキルアルミノ
    キサンである請求項5記載の環状オレフィン系重合体の
    製造方法。
  9. 【請求項9】 重合用触媒が、触媒成分の少なくとも一
    種を炭化水素系溶媒に不溶の固体状の担体に担持したも
    のである請求項5記載の環状オレフィン系重合体の製造
    方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3578581A1 (en) * 2016-02-12 2019-12-11 ExxonMobil Chemical Patents Inc. Polyethylene compositions comprising cyclic olefin copolymers

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