JPH084768A - 静圧回転軸受装置 - Google Patents

静圧回転軸受装置

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JPH084768A
JPH084768A JP13877694A JP13877694A JPH084768A JP H084768 A JPH084768 A JP H084768A JP 13877694 A JP13877694 A JP 13877694A JP 13877694 A JP13877694 A JP 13877694A JP H084768 A JPH084768 A JP H084768A
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JP
Japan
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bearing
rotary shaft
turbine
supply hole
static pressure
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Pending
Application number
JP13877694A
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English (en)
Inventor
Shiro Yamazaki
志郎 山崎
Akira Sasaki
昌 佐々木
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Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】回転軸5と軸受1との隙間6に気体を供給して
回転軸5を支持するようにした静圧回転軸受装置におい
て、上記軸受1及び回転軸5の摺動面1a、5aの表面
粗さ(Rmax)を1.5〜8μmとする。 【効果】摺動面1a、5a上に境界層が形成されること
を防止して回転抵抗を減少させられるため、回転軸5を
最も効率よく回転させることができ、特に10万回転/
分以上の高速回転を高精度に行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高速回転用の静圧回転
軸受装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、回転軸と軸受の隙間に気体を
供給して支持するようにした静圧回転軸受装置が使用さ
れている。
【0003】例えば、最も一般的で広く用いられている
オリフィス絞り型・自成絞り型静圧回転軸受は、図2に
示すように、回転軸21を支持する軸受22に複数の給
気孔23を設けたものである。この給気孔23から圧縮
気体を供給し、回転軸21と軸受22の互いの摺動面2
1a、22aを非接触とした状態で回転軸21を回転さ
せれば、摺動抵抗が小さいことから、極めて高速、高精
度の回転を可能とできる。
【0004】また、図3に示すように、軸受22を多孔
質材料で製作してその気孔より気体を供給させることに
より、流体抵抗によって絞りの効果を得る多孔質絞り型
の静圧回転軸受装置もある。さらに、図4に示すよう
に、自成絞り型の給気口23を軸受22内面で円周方向
に細長く引き延ばした形のスロット絞り型や、図5に示
すように、隙間の非常に小さな静圧気体軸受を実現する
ために、回転軸21側にも溝21bを備えた表面絞り型
などの気体軸受がある。
【0005】また、これら回転軸21や軸受22の材質
としては、高剛性で熱膨張係数が小さく、加工歪みの小
さいセラミックスが用いられるようになっている(例え
ば実開昭59−149092号、59−149093号
公報等参照)。そして、回転軸21の摺動面21aの表
面粗さ(Rmax)は0.4〜1.5μm、軸受22の
摺動面22aの表面粗さ(Rmax)は0.8〜1.5
μmと、いずれも滑らかな表面に仕上げている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の如き
静圧回転軸受装置において、低速回転時には問題がない
が、10万回転/分程度の高速回転領域になると、駆動
力を増加させても回転数が上昇しなくなるという問題点
があった。
【0007】そのため、高速回転モータや、糸の製造工
程中におけるフリクションディスク等の縒りをかける装
置において、回転数を高くすることができないという不
都合があった。
【0008】そこで、10万回転/分程度の高速回転を
行う場合は、接触型の玉軸受等を用いていたが、摩耗が
激しいため寿命が極めて短いものであった。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで本発明では、回転
軸と軸受との隙間に気体を供給して、回転軸を支持する
ようにした静圧回転軸受装置において、上記回転軸及び
軸受の摺動面の表面粗さ(Rmax)を1.5〜8μm
としたことを特徴とするものである。
【0010】つまり、従来の回転軸受装置において、回
転軸あるいは軸受の摺動面上のごく薄い範囲には境界層
と呼ばれる乱れた空気の流れ(乱流)が生じる。そし
て、回転数を上げるとこの境界層の回転抵抗が大きくな
って、回転数はある値に収束してしまうのである。
【0011】そこで、本発明者らが種々実験の結果、回
転軸及び軸受の摺動面に上記境界層の厚み以上の凹凸を
存在させれば、境界層が形成されにくくなって、回転抵
抗が減り、より回転数を高められることを見出したので
ある。
【0012】そして、上記の効果を奏するためには摺動
面の表面粗さ(Rmax)を1.5μm以上とすれば良
いことがわかった。ただし、摺動面の表面粗さ(Rma
x)が8μmを超えると、軸受の静圧剛性が低下するた
め、高速回転中の回転軸に発生する遠心力によって回転
軸と軸受が接触しやすくなり、回転数が上昇しなくなっ
てしまう。
【0013】したがって、回転軸及び軸受の摺動面の表
面粗さ(Rmax)を1.5〜8μm、より好ましくは
2〜6μmの範囲とすれば、軸受の静圧剛性を確保しつ
つ、回転軸又は軸受の摺動面上における空気の境界層形
成を防止することができ、軸の回転速度をより高速化さ
せることができるのである。
【0014】なお、静圧回転軸受装置では回転軸と軸受
が接触摺動することはないが、本発明では便宜上互いの
対向する面を摺動面と言う。
【0015】
【実施例】以下本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。
【0016】図1は、本発明に係る静圧回転軸受装置の
一例であり、軸受1によって回転軸5を回転自在に保持
した構造となっている。そして、軸受1には外周側面に
開口する給気孔2と、該給気孔2から軸受1内面の摺動
面1aに連通する供給孔3を備えている。また、軸受1
の摺動面1a及び回転軸5の摺動面5aは、いずれも表
面粗さ(Rmax)1.5〜8μmの比較的粗い面とし
てある。
【0017】さらに、上記回転軸5の中央部にはタービ
ン7及びその両端にスペーサ8を固着してあり、軸受1
のタービン7と対向する部分にタービン側給気孔9及び
タービン吹き付けノズル10を備えて、エアータービン
を構成している。
【0018】この気体軸受装置を作動させる場合は、ま
ず給気孔2から圧縮気体を供給すれば、供給孔3を経由
して軸受1内部の溝4に気体が流れ込んでスペーサ8と
の間でスラスト方向に静圧支持し、一方供給された気体
は軸受1と回転軸5との隙間6を通ってラジアル方向に
も静圧支持することとなる。
【0019】この状態でタービン側給気孔9より圧縮気
体を供給してタービン7を回転させれば回転軸5を回転
させることができる。上記のように回転軸5は軸受1と
は非接触状態に静圧支持されていることから、高速、高
精度の回転ができる。
【0020】そして、軸受1の摺動面1a及び回転軸5
の摺動面5aが表面粗さ(Rmax)1.5〜8μmの
比較的粗い面となっていることから、この摺動面1a、
5a上に境界層が形成されにくく、回転抵抗を小さくで
きることから、10万回転/分以上の高速回転が可能と
なる。
【0021】また、上記軸受1、回転軸5の材質として
は、セラミックス、金属、樹脂等さまざまなものを用い
ることができる。これらの中でも、高剛性、低熱膨張係
数、耐食性、軽量等の点からセラミックスを用いること
が好ましく、特にアルミナまたは窒化珪素を主成分とす
るセラミックスが最適である。そして、軸受1や回転軸
5をセラミックスで形成した場合、研磨工程で用いる砥
粒の粒径を調整することによって、容易に摺動面1a、
5aの表面粗さを調整することができる。
【0022】なお、図1の実施例ではエアータービンに
より回転軸5を回転駆動させる構造であるため、回転軸
5をより高速に回転させることができるが、この他に電
気モータ等に回転軸を連結して回転させても良い。
【0023】また、図2〜図5に示す一般的な静圧回転
軸受装置についても、同様に本発明を適用できることは
言うでもない。
【0024】そして、本発明の静圧回転軸受装置は、各
種工作機械装置、糸製造工程における縒りをかける装置
等に好適に用いることができる。
【0025】実験例 ここで、図1に示す気体軸受装置を試作し、摺動面1
a、5aの表面粗さと回転数との関係を調べる実験を行
った。
【0026】軸受1、回転軸5をいずれもアルミナセラ
ミックスで形成して、回転軸5の摺動面5aの表面粗さ
(Rmax)を4μmとし、軸受1の摺動面1aの表面
粗さを種々に変化させたものを用意した。それぞれ、給
気孔2から加える軸受圧力を4.0kg/cm2 、ター
ビン側給気孔9から加えるタービン圧力を3.0kg/
cm2 としたときの回転軸5の回転数を測定した。軸受
1の摺動面1aの表面粗さと回転軸5の回転数の関係は
表1及び図6に示す通りである。
【0027】この結果より、従来例である表面粗さ1.
0μmのもの(No.1)に比べ、摺動面1aの表面粗
さを1.5μm以上に大きくすることによって、同じ条
件でも回転数を高くできることがわかる。これは上述し
たように摺動面1a上の境界層の発生を防止し、回転抵
抗を減らせるためであると考えられる。ただし、表面粗
さを8μmよりも大きくするとNo.1の従来例と同程
度の回転数となってしまうため、結局摺動面1aの表面
粗さは1.5〜8μmの範囲が良く、特に2〜6μmの
範囲が良いことがわかった。
【0028】
【表1】
【0029】次に、上記と同様にして、軸受1の摺動面
1aの表面粗さ(Rmax)を3μmとし、回転軸5の
摺動面5aの表面粗さを種々に変化させたものを用意し
た。それぞれ、給気孔2から加える軸受圧力を4.0k
g/cm2 、タービン側給気孔9から加えるタービン圧
力を3.5kg/cm2 としたときの回転軸5の回転数
を測定した。軸受1の摺動面1aの表面粗さと回転軸5
の回転数の関係は図7に示す通りである。
【0030】前記実験例と同様に、回転軸5の摺動面5
aの表面粗さを1.5〜8μmの範囲、より好適には2
〜6μmの範囲内とすることによって、回転軸5の回転
数を向上させられることがわかる。
【0031】なお、以上の実験例は一例であって、軸受
圧力やタービン圧力等は、静圧回転軸受装置の構造、大
きさ、使用条件等によって最適のものとすれば良い。
【0032】
【発明の効果】上述のように本発明は、回転軸と軸受と
の隙間に気体を供給して回転軸を支持するようにした静
圧回転軸受装置において、上記回転軸及び軸受の摺動面
の表面粗さ(Rmax)を1.5〜8μmとしたことに
よる攪拌作用でもって、摺動面上に空気の境界層が形成
されることを防止して回転抵抗を減少させられるため、
回転軸を最も効率よく回転させることができ、特に10
万回転/分以上の高速回転を高精度に行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る静圧回転軸受装置の一実施例を示
す概略断面図である。
【図2】一般的な静圧回転軸受装置を示しており、
(a)は横断面図、(b)は縦断面図である。
【図3】一般的な静圧回転軸受装置を示しており、
(a)は横断面図、(b)は縦断面図である。
【図4】一般的な静圧回転軸受装置を示しており、
(a)は横断面図、(b)は縦断面図である。
【図5】一般的な静圧回転軸受装置を示しており、
(a)は横断面図、(b)は縦断面図である。
【図6】軸受の摺動面の表面粗さと回転数との関係を示
すグラフである。
【図7】回転軸の摺動面の表面粗さと回転数との関係を
示すグラフである。
【符号の説明】
1:軸受 2:給気孔 3:供給孔 4:溝 5:回転軸 6:隙間 7:タ−ビン 8:スペーサ 9:タービン側給気孔 10:タービン吹き付けノズル

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転軸と軸受との隙間に気体を供給して回
    転軸を支持するようにした静圧回転軸受装置において、
    上記回転軸及び軸受の双方の摺動面の表面粗さ(Rma
    x)を1.5〜8μmとしたことを特徴とする静圧回転
    軸受装置。
JP13877694A 1994-06-21 1994-06-21 静圧回転軸受装置 Pending JPH084768A (ja)

Priority Applications (1)

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JP13877694A JPH084768A (ja) 1994-06-21 1994-06-21 静圧回転軸受装置

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JP13877694A JPH084768A (ja) 1994-06-21 1994-06-21 静圧回転軸受装置

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Publication Number Publication Date
JPH084768A true JPH084768A (ja) 1996-01-09

Family

ID=15229936

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JP13877694A Pending JPH084768A (ja) 1994-06-21 1994-06-21 静圧回転軸受装置

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JP (1) JPH084768A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107269702A (zh) * 2017-07-20 2017-10-20 中国工程物理研究院机械制造工艺研究所 一种静压气体径向轴承

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107269702A (zh) * 2017-07-20 2017-10-20 中国工程物理研究院机械制造工艺研究所 一种静压气体径向轴承

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A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

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A02 Decision of refusal

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Effective date: 20060328