JPH0833005A - 模擬画像を利用した視覚センサの試験方法 - Google Patents

模擬画像を利用した視覚センサの試験方法

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JPH0833005A
JPH0833005A JP6183055A JP18305594A JPH0833005A JP H0833005 A JPH0833005 A JP H0833005A JP 6183055 A JP6183055 A JP 6183055A JP 18305594 A JP18305594 A JP 18305594A JP H0833005 A JPH0833005 A JP H0833005A
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visual
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JP6183055A
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English (en)
Inventor
Keiichiro Monno
啓一郎 門野
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Fanuc Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 視覚センサの動作試験の効率化。 【構成】 ワーク40を位置決め予定位置で静止させ
(コンベア30を停止)、カメラ1に撮影指令を送り、
ワーク40の画像を背景画像と共に取り込む。そして、
取り込まれた画像に対して、画像明度修正フィルタ処理
[OUT(x,y)=ak *IN(x,y)]を行ない
模擬画像を生成する。ak は明暗変化を段階的に表現す
る係数パラメータである。これにより、実際の画像の取
り込み時よりも明かるい環境(ak >1)から徐々に暗
くなった環境下(ak <1)に至る条件変化がシミュレ
ートされる。作成された模擬画像に対して、角穴43の
画像を抽出し、角穴43の位置、姿勢、サイズを計算
し、試験結果データとしてデータメモリ17に記憶す
る。kがkmax に達するまで処理を繰り返し、最後に得
られた試験結果をモニタ画面に表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、工場における作業の
自動化等の目的で用いられる視覚センサの試験方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、工場における作業の自動化等の目
的で、CCDカメラ等のカメラ手段を備えた視覚センサ
が広く利用されている。このような視覚センサによる対
象物の視覚は、視覚されるべき対象を視覚センサに教示
した上で、カメラ手段で撮影された被検対象物の画像を
一旦画像処理装置内に取り込み、適当な画像信号処理
(画像処理プロセッサを用いたソフトウェア処理)を施
すことによって所定の部分(例えばワークの稜線、凹
部、凸部、頂点等の特徴部分)を抽出し、それに基づい
て位置、形状、寸法など必要な情報を得るという形をと
ることが通常である。
【0003】しかし、実システムの稼働が教示時の条件
と同じ条件下で行なわれることはむしろ稀であり、視覚
センサの設置条件の変化、対象物の位置決め状態の変動
による視野内の対象物位置・姿勢の変化、作業空間の明
るさ変化、陰影が出来る場所の変化、対象物や背景の汚
れなど多様なファクタによって、視覚環境が変動し、稼
働中に視覚センサの視覚機能が正常に作動しなくなるこ
とが起こり得る。
【0004】従って、視覚センサを実システムで稼働さ
せるにあたっては、視覚されるべき対象を視覚センサに
教示した後、画像処理装置によって安定して対象抽出
(特徴部分等)以降の処理が実行されるか否かの確認
(視覚センサの試験)を行なう必要がある。
【0005】従来より採用されていた視覚センサの試験
方法では、稼働中で遭遇することが想定される範囲で視
覚条件の変化を実際に作り出し、視覚センサによる視覚
状況をモニタ画面、位置検出信号等を通して確認するこ
とが行なわれていた。その為に、照明条件を変えたり
(昼夜条件の再現など)、また、対象物をカメラ視野内
で実際に移動(並進、回転)させたり、稼働中で遭遇す
ることが想定される範囲で形状、色等の異なる類似対象
物と交換したりする毎に、視覚センサによる視覚動作を
繰り返す作業が要求されていた。
【0006】しかし、このような作業には多大な時間と
労力を要するので、実際には十分な事前チェックなしに
実システムによる稼働状態に入るケースが多く、トラブ
ルの原因となっていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本願発明の目
的は、対象物の位置決め状態のばらつき(予定された位
置・姿勢からの並進、回転ずれ)、対象物毎の形状や寸
法の小さな変動、明暗条件の変化(例えば、昼夜、天候
等による明暗差による全体的な変化、背景の汚れや異物
の存在等による局所的な変化)等が異なった種々の条件
を実際の環境上で作り出さなくとも、それら諸条件の下
における視覚センサの動作状態の正否を推定することが
出来る視覚センサのい試験方法を提供することにある。
【0008】また、本願発明はそのことを通して、視覚
センサを実システムで稼働開始前、あるいはメンテナン
ス時における視覚センサ動作確認の作業負担を軽減する
と共に、稼働中の視覚センサの誤動作、視覚不能等のト
ラブルを未然に防止することを企図するものである。
【0009】
【問題点を解決するための手段】本願発明は、上記技術
課題を解決する基本的な技術手段として、「ある視覚条
件の下で視覚対象物の画像を含む画像を視覚センサのカ
メラ手段を通して画像処理装置内に取り込む段階と、前
記画像取り込み時の視覚条件の変化に対応した画像処理
を前記取り込まれた画像に対して施すことによって視覚
環境を模擬する画像を生成する段階と、前記生成された
模擬画像に対して前記視覚センサを利用する実システム
稼働時と同等の画像処理を行なう段階を含み、前記視覚
条件の変化には、全体的あるいは局所的な明暗に関連し
た環境条件の変化、前記視覚対象物に関する幾何学的な
状態に関連した条件の変化に関連した覧の内少なくとも
一方を伴うものであることを特徴とする、模擬画像を利
用した視覚センサの試験方法。」(請求項1の構成)を
提案したものである。
【0010】また、特に、画像取り込み時の視覚条件の
変化を段階的にシミュレートし得る構成要件として、上
記基本構成に対し、更に「前記画像取り込み時の視覚条
件の変化に対応した画像処理が、前記視覚条件の段階的
な変化に対応した複数の同種の画像処理を含む」という
条件を課したものである(請求項2の構成)。
【0011】
【作用】本願発明は、従来行なわれてきたように視覚セ
ンサの稼働中の視覚センサが遭遇すると考えられる諸条
件を実際の環境で作り出すのではなく、1つの条件下で
画像処理装置内に取り込まれた画像に対して適当な処理
を施すことによって、条件変化があった場合の等価的な
状況を作り出すことが出来るという知見に基礎をおくも
のである。
【0012】即ち、視覚センサのカメラを通して画像処
理装置内に取り込まれた画像を表わす画像信号に対して
あるルールに従った処理を施せば、そのルールに対応し
た作業条件変化を与えて画像の取り込みを行なった場合
とほぼ等価の結果が得られるであろうということに着目
し、視覚センサの稼働中の視覚センサが遭遇すると想定
される諸条件を上記映像信号処理によって模擬的に実現
し、この処理後の映像信号(模擬画像信号)に対して視
覚センサが稼働時に実行する本来の信号処理(例えば、
特徴点抽出等以降の処理)を行なえば、その等価な諸条
件の下における視覚センサの動作の良否(特に、特徴点
抽出等以降の処理の良否)を推定することが出来るとい
う考えに到達したものである。
【0013】視覚センサの稼働中の視覚センサが遭遇す
ると想定される諸条件は、視覚対象面の明るさに関連し
た条件(照明条件、対象物の光反射特性、背景の色変化
や汚れなど)、幾何学的な量に関連した条件(位置、姿
勢、形状、寸法等の条件)、に大別することが出来る。
前者の明暗に関連した条件変化は、画素平面上の画像信
号値レベルの高低変化でシミュレートすることが可能で
あり、また、後者の幾何学的な量に関連した条件の変化
は、画素平面上の画像信号値レベル分布の平行移動、回
転、拡大/縮小等に相当する処理によってシミュレート
することが出来る。
【0014】以後、画素平面に対応した座標系(O−X
Y)を考え、視覚センサのカメラを通して取り込まれた
画像の画素位置(x,y)における画像信号レベル(画
素値)をIN(x,y)、視覚条件変化を表現する信号
処理を行なった後の画素位置(x,y)における画像信
号レベル(画素値)をOUT(x,y)等で表わすこと
にする。模擬画像を生成する為の画像信号処理は、一般
にIN(x,y)からOUT(x,y)を得る変換処理
で表わされることになる。
【0015】即ち、通常の視覚動作に際しては、画像取
り込み(撮影);IN(x,y)→視覚センサ本来の処
理、というプロセスをとるのに対し、本願発明に従った
視覚センサの試験時には、画像取り込み(撮影);IN
(x,y)→OUT(x,y)に変換→視覚センサ本来
の処理というプロセスで視覚センサを動作させる。
【0016】一般に、IN(x,y)→OUT(x,
y)の変換内容については、想定される条件変化の種
類、変化量の大きさ等に対応させて複数のものが準備さ
れる。同種の視覚条件変化を表現した一連の変換内容に
ついて逐次的に動作シミュレーションを実行するには、
変換処理に含まれるパラメータを段階的に変化させるこ
とで対応出来るから、1種類の条件変化(例えば、明暗
変化)について小刻みな段階的な条件変化に対応した動
作試験を行なうことも容易である(実施例参照)。
【0017】本願発明で必要とするような画像信号処理
は、通常の視覚センサに組み込まれている画像処理装置
の画像処理機能(ソフトウェア処理)によって実行でき
る簡便なものであるから、特に高価で複雑な装置を新し
く準備する必要もない。
【0018】
【実施例】図1は、本願発明の方法を実施する際に使用
される視覚センサのシステム構成の一例を示した要部ブ
ロック図である。これを説明すると、10は画像処理装
置であり、中央演算処理装置(以下、CPUという。)
11を有し、該CPU11には、カメラ1に接続された
カメラインターフェイス12、該カメラインターフェイ
ス12を介して取り込まれた画像信号をグレイスケール
で記憶するフレームメモリ13、画像処理プロセッサ1
4、CPU11を介して画像処理システム各部の動作を
制御する為のプログラムを格納したプログラムメモリ1
5、画像処理の各段階における画像を表示するモニタ2
0(例えばモニタCRT)に接続されたモニタインター
フェイス16、各種設定値等のデータが格納され、ま
た、CPU11による演算実行時のデータ一時記憶手段
としても使用されるデータメモリ17及びプロセスコン
トローラ等の外部信号源に接続された汎用信号インター
フェイス18が、各々バス19を介して接続されてい
る。
【0019】以上の述べた構成は、従来の視覚センサの
システム構成と基本的に変わるところはないが、本実施
例では更に、下記に述べる各種の視覚センサ試験用の処
理を実行する為のプログラム及び関連設定値がプログラ
ムメモリ15とデータメモリ17に格納されている。
【0020】ここでは、視覚センサの使用態様として図
2に示されたものを例にとり、上記システム構成を有す
る視覚センサに対する試験を本願発明の技術思想に従っ
て実行するケースについて説明する。図2において、符
号40は、例えばロボットによる嵌め合い作業の一方の
対象ワークであり、コンベア30上によって図示した位
置まで搬送されて位置決めされる。但し、視覚センサ稼
働時に搬送されてくる個々のワーク40については、位
置決め精度に限界があり、コンベア30上の平面内で多
少の位置・姿勢のずれが予測されているものとする。
【0021】ワーク40は円筒形状をなし、円形の縁部
42を有する頂面41の中央部には正方形の角穴43が
形成されている。但し、角穴43のサイズには多少の加
工誤差が存在するものとする。視覚センサのカメラ1
は、ワーク40の位置決め予定位置の垂直上方に固定的
に配置され、その視野1’内にワーク40を捕捉する。
ワーク40の位置決め誤差は視野4’からワーク40が
はずれてしまう程は大きくないもととする。
【0022】視覚センサの本来の使用目的は、コンベア
30上の平面内における角穴43の位置(角穴対角線の
交点位置)・姿勢(例えば、コンベア進行方向前方側の
辺の延在方向)及びサイズ(一辺の長さ)を検出するこ
とにあるものとする。角穴43の位置・姿勢の検出結果
は、例えば、嵌め合い作業を行なうロボットの位置制御
に利用され、サイズの検出結果は嵌め合い作業の安全確
認等に利用される。
【0023】その為、視覚センサの稼働中には、図3の
フローチャートに示したように、概略次の処理(「本作
業処理」と言う。)を実行するプログラムと関連設定値
がプログラムメモリ15及びデータメモリ17に格納さ
れている。
【0024】ステップS1;図示しないプロセスコント
ローラ(外部装置)から、ワーク40の到来(図示)を
表わす信号を受ける。 ステップS2;カメラ1に撮影指令を送り、ワーク40
の画像を背景画像(コンベア30の表面画像)とともに
取り込む。 ステップS3;ワーク40の角穴43の画像を抽出す
る。 ステップS4;角穴43の位置(角穴対角線の交点位
置)、姿勢(コンベア進行方向前方側の辺の延在方向)
及びサイズ(一辺の長さ)を計算し、視覚結果データと
してデータメモリ17に記憶すると共に、視覚センサの
視覚結果を利用する外部装置(例えば、ロボット制御装
置)に出力する。 以下、視覚センサ試験の手順と処理について述べる。こ
こでは、次の3種類の試験について説明する。 [試験例1]昼夜、天候、照明の強弱等、全体的な明る
さに関連した視覚条件変化に関する試験(図4のフロー
チャート参照); 視覚条件変化指標k=1の初期設定の下で試験処理1を
開始する。先ず、ワーク40を位置決め予定位置で静止
させ(コンベア30を停止)、カメラ1に撮影指令を送
り、ワーク40の画像Wを背景画像BG(ワーク40の
陰になる部分は含まれず。)と共に取り込む(ステップ
T1−1)。
【0025】次に、ステップT1−1で取り込まれた画
像に対して、画像明度修正フィルタ処理を行なう(ステ
ップT1−2)。ここでは、処理後の画素値について、
OUT(x,y)=ak *IN(x,y)で表わされる
処理を行なう。ak は明暗変化を段階的に表現する係数
パラメータで、例えば、k=1,2,3・・・10とし
て、a1 =2.0,a2 =1.5,a3 =0.8,a4
=0.6,a5 =0.4,a6 =0.2,a7 =0.
1,a8 =0.05,a9 =0.02,a10=0.01
のように段階的に変化した値が設定される。
【0026】これにより、実際の画像の取り込み時(ス
テップT1−1)の条件よりも明かるい環境(ak >
1)から徐々に暗くなった環境下(ak <1)に至る条
件変化がシミュレートされる。
【0027】なお、係数パラメータak を定数とせず、
画素位置の関数ak (x,y)で設定すれば、明るさ勾
配や陰影のシミュレーションを行なうことが出来る。例
えば、関数ak (x,y)を1次関数とすれば直線的な
明暗勾配を表現した模擬画像が得られ、画素平面内の特
定の領域で相対的に小さな値をとる関数ak (x,y)
を設定すれば陰影の効果を表現することが可能である。
【0028】ステップT1−3以下では、作成された模
擬画像に対して、本作業処理(図3参照)と同等の処理
を実行する。即ち、ステップT1−3で角穴43の画像
を抽出し、ステップT1−4で角穴43の位置、姿勢、
サイズを計算し、試験結果データとしてデータメモリ1
7に記憶する。この段階で、試験結果をモニタ20に出
力しても良い。
【0029】次いで、視覚条件変化指標kを1カウント
アップし(ステップT1−5)、予め設定された視覚条
件変化指標kの最大値kmax を越えていないことを確認
した上で(ステップT1−6)、ステップT1−2へ戻
る。以下、kがkmax に達するまでkmax 個の段階的に
変化するシミュレーション条件の下でステップT1−2
〜ステップT1−6が繰り返される。最後に、得られた
試験結果をモニタ画面20に表示して(ステップT1−
7)、試験1の処理を終了する。
【0030】試験1では、明暗変化のみのシミュレーシ
ョンであるから、kのすべての値に対して視覚センサが
正常に動作したならば、角穴43の位置、姿勢、サイズ
について同じ正常値が得られる筈である。
【0031】上記したa1 =2.0,a2 =1.5,a
3 =0.8,a4 =0.6,a5 =0.4,a6 =0.
2,a7 =0.1,a8 =0.05,a9 =0.02,
a10=0.01としたケースで、例えば、a1 〜a7 で
は正常値が検出されたがa8,a9 ,a10では、異常値
が検出あるいは検出不能の結果が得られたとすると、実
際の稼働時の明るさがこの試験1のステップT1−1の
画像取り込み時の10分の1程度になると、誤動作の危
険性が極めて高くなると推定することが出来る。
【0032】[試験例2]位置決め状態の変動に関連し
た試験(図5のフローチャート参照); 視覚条件変化指標k=1の初期設定の下で試験処理2を
開始する。先ず、ワーク40をカメラ1の視野外におい
た状態でカメラ1に撮影指令を送り、ワーク40の存在
しない背景BG’を取り込む(ステップT2−1)。
【0033】次に、ワーク40を位置決め予定位置に置
き、再度カメラ1に撮影指令を送り、ワーク40の画像
Wを背景画像BG(ワーク40の陰になる部分は含まれ
ず。)と共に取り込む(ステップT2−2)。
【0034】次に、ステップT2−2で取り込まれた画
像から、ワーク40の画像Wを抽出する(ステップT2
−3)。そして、ワーク画像Wを画素平面上で移動させ
た画像W’を得る。移動として、X方向に−bk 、Y方
向に−ck の並進移動を考えれば、画素値分布は、W’
(x,y)=W(x+bk ,y+ck ) となる(ステ
ップT2−4)。
【0035】続く、ステップT2−5では、画像W’を
ステップT2−1で取り込んだ背景画像BG’と合成す
る。ステップT2−6以下では、作成された合成模擬画
像に対して、本作業処理(図3参照)と同等の処理を実
行する。即ち、ステップT2−6で角穴43の画像を抽
出し、ステップT2−7で角穴43の位置、姿勢、サイ
ズを計算し、試験結果データとしてデータメモリ17に
記憶する。この段階で、試験結果をモニタ20に出力し
ても良い。
【0036】次いで、視覚条件変化指標kを1カウント
アップし(ステップT2−8)、予め設定された視覚条
件変化指標kの最大値kmax を越えていないことを確認
した上で(ステップT2−9)、ステップT2−4へ戻
る。以下、kがkmax に達するまでkmax 個の段階的に
変化するシミュレーション条件の下でステップT2−2
〜ステップT2−9が繰り返される。最後に、得られた
試験結果をモニタ画面20に表示して(ステップT2−
10)、試験1の処理を終了する。
【0037】試験2では、ワーク40の並進移動のシミ
ュレーションが行なわれるから、kのすべての値に対し
て視覚センサが正常に動作したならば、角穴43の位置
はそれに対応した同じベクトル量だけ変化する筈であ
る。しかし、姿勢、サイズについてすべてのkについ
て、同じ正常値が得られる筈である。
【0038】また、ある範囲のk値について、異常値が
検出あるいは検出不能の結果が得られたとすると、実際
の稼働時の位置ずれがそれに対応した程度になると、視
覚センサ誤動作の危険性が極めて高くなると推定するこ
とが出来る。
【0039】なお、ステップT2−4における変換を画
像の回転、XY各方向への画像伸縮等を表わすものに置
き換えれば、ワーク40の姿勢、形状、サイズの変化な
どをシミュレートすることが出来る。
【0040】[試験例3]視覚条件変化の要因が複合的
な場合をシミュレートする試験の例。ここでは、明暗条
件の変化と背景(コンベア30)の汚れが同時に生じる
ケースを考える(図6のフローチャート参照); 視覚条件変化指標k=1の初期設定の下で試験処理3を
開始する。先ず、ワーク40をカメラ1の視野外におい
た状態でカメラ1に撮影指令を送り、ワーク40の存在
しない背景BG’を取り込む(ステップT3−1)。
【0041】そして、コンベア30のベルトの汚れ(あ
るいは疲労によるまだら模様の発生、異物の付着等)を
シミュレートする為に、背景画像BG’(x,y)に乱
数αk (x,y)を乗ずる処理を行なう(ステップT3
−2)。但し、乱数は指標kに応じて段階的に変化する
平均値βk 及び分散γk を有し、(x,y)に関してラ
ンダムに変化する正の値をとるものとする。平均値βk
及び分散γk は、例えば、k=1で共に最小、k=kma
x で最大となるように設定される。これにより、種々の
程度のコンベア30のベルトの汚れ等がシミュレートさ
れる。
【0042】続く、ステップT3−3では、ワーク40
を位置決め予定位置に置き、再度カメラ1に撮影指令を
送り、ワーク40の画像Wを背景画像BG(ワーク40
の陰になる部分は含まれず。)と共に取り込む)。そし
て、ステップT3−3で取り込まれた画像から、ワーク
40の画像Wを抽出する(ステップT3−4)。
【0043】更に、ステップT3−5では、この抽出画
像Wに対して、W”(x,y)=dk W(x,y)で表
わされる画像明度修正フィルタ処理を行なう。dk は明
暗変化を段階的に表現する係数パラメータで、例えば、
試験処理1におけるak と同様に、k=1,2,3・・
・10として、d1 =1.0(明暗条件無変化),d2
=0.8,d3 =0.8,d4 =0.6,d5 =0.
4,d6 =0.3,d7=0.2,d8 =0.1,d9
=0.05,d10=0.01のように段階的に変化した
値が設定される。続く、ステップT3−6では、ステッ
プT3−5で得られた画像W”をステップT3−2で処
理された背景画像BG”と合成する。これにより、背景
に外乱的な明暗が生じた状況下でワーク40の明るさが
変化した場合をシミュレートした模擬画像が生成された
ことになる。
【0044】ステップT3−7以下では、作成された模
擬画像に対して、本作業処理(図3参照)と同等の処理
を実行する。即ち、ステップT3−7で角穴43の画像
を抽出し、ステップT3−8で角穴43の位置、姿勢、
サイズを計算し、試験結果データとしてデータメモリ1
7に記憶する。この段階で、試験結果をモニタ20に出
力しても良い。
【0045】次いで、視覚条件変化指標kを1カウント
アップし(ステップT3−9)、予め設定された視覚条
件変化指標kの最大値kmax を越えていないことを確認
した上で(ステップT3−10)、ステップT3−2へ
戻る。以下、kがkmax に達するまでkmax 個の段階的
に変化するシミュレーション条件の下でステップT3−
2〜ステップT3−10が繰り返される。最後に、得ら
れた試験結果をモニタ画面20に表示して(ステップT
3−11)、試験1の処理を終了する。
【0046】試験3では、コンベア30の汚れ等の条件
変化とワーク40の明暗変化(照明強度変化、明色/暗
色の変化)が同時に発生した場合のシミュレーションが
行なわれる。従って、kのすべての値に対して視覚セン
サが正常に動作したならば、角穴43の位置、姿勢、サ
イズについてすべてのkについて、同じ正常値が得られ
る筈である。
【0047】また、ある範囲のk値について、異常値が
検出あるいは検出不能の結果が得られたとすると、コン
ベア30の汚れ等の外乱要因とワーク40の明度低下
(場合によっては上昇)に対する視覚センサの耐性の限
度が推測出来る。なお、試験処理3のように、シミュレ
ートしたい視覚条件が複合的である場合には、視覚条件
変化指標を2個以上(k,k’等)設定し、すべてのk
及びk’値の組合せについて、模擬画像を生成すること
がより好ましい。図6のフローチャートで言えば、ステ
ップT3−2とステップT3−5におけるkを別の指標
k,k’として、kmax ×k’max 個の模擬画像を生成
して、kmax ×k’max 個の試験結果データを得ること
がこれに相当する。
【0048】以上、図2に示した事例について、3種類
の試験プロセスを説明したが、本願発明の技術思想は、
これ以外の多様な事例に対して種々の視覚条件をシミュ
レートした模擬画像を生成し、種々の視覚条件を想定し
た視覚センサの動作試験を行なうケースについても適用
し得ることは言うまでもない。
【0049】
【発明の効果】本願発明によれば、対象物の位置決め状
態のばらつき(予定された位置・姿勢からのずれ)、対
象物毎の形状や寸法の変動、明暗条件の変化(昼夜、天
候等による明暗差による全体的な変化、背景の汚れや異
物の存在等による局所的な変化)等が異なる種々の条件
を実際の環境上で作り出さなくとも、簡単な画像処理に
よって得られる模擬画像に対する処理結果から推定する
ことが出来るので、視覚センサの動作試験が効率化され
る。
【0050】従って、視覚センサを実システムで稼働開
始前、あるいはメンテナンス時における視覚センサ動作
確認の作業負担が軽減される。また、段階的な視覚条件
変化に対応した多数の模擬画像を生成することで、きめ
細かな試験が可能となるので、稼働中の視覚センサの誤
動作、視覚不能等のトラブルを未然に防止することが容
易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の方法を実施する際に使用される視覚
センサシステムの一例を示した要部ブロック図である。
【図2】実施例における視覚センサの使用態様を表わし
た見取り図である。
【図3】実施例における視覚センサの本来の使用目的を
達成する為の本作業処理の概要を表わしたフローチャー
トである。
【図4】実施例における視覚センサの試験1の為の処理
の概要を表わしたフローチャートである。
【図5】実施例における視覚センサの試験2の為の処理
の概要を表わしたフローチャートである。
【図6】実施例における視覚センサの試験3の為の処理
の概要を表わしたフローチャートである。
【符号の説明】
1 カメラ 2 カメラの視野 10 画像処理装置 11 中央演算処理装置(CPU) 12 カメラインターフェイス 13 フレームメモリ 14 画像処理プロセッサ 15 プログラムメモリ 16 モニタインターフェイス 17 データメモリ 18 汎用信号インターフェイス 19 バス 20 モニタ 30 コンベア 40 ワーク 41 頂面 42 縁部 43 角穴
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G06T 7/00

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ある視覚条件の下で視覚対象物の画像を
    含む画像を視覚センサのカメラ手段を通して画像処理装
    置内に取り込む段階と、前記画像取り込み時の視覚条件
    の変化に対応した画像処理を前記取り込まれた画像に対
    して施すことによって視覚環境を模擬する画像を生成す
    る段階と、前記生成された模擬画像に対して前記視覚セ
    ンサを利用する実システム稼働時と同等の画像処理を行
    なう段階を含み、 前記視覚条件の変化には、全体的あるいは局所的な明暗
    に関連した環境条件の変化、前記視覚対象物に関する幾
    何学的な状態に関連した条件の変化に関連した覧の内少
    なくとも一方を伴うものであることを特徴とする、模擬
    画像を利用した視覚センサの試験方法。
  2. 【請求項2】 前記画像取り込み時の視覚条件の変化に
    対応した画像処理が、前記視覚条件の段階的な変化に対
    応した複数の同種の画像処理を含むことを特徴とする請
    求項1に記載された模擬画像を利用した視覚センサの試
    験方法。
JP6183055A 1994-07-13 1994-07-13 模擬画像を利用した視覚センサの試験方法 Withdrawn JPH0833005A (ja)

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