JPH08310155A - 製本用接着剤供給材及びそれを用いた製本方法、製本機 - Google Patents

製本用接着剤供給材及びそれを用いた製本方法、製本機

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JPH08310155A
JPH08310155A JP14961095A JP14961095A JPH08310155A JP H08310155 A JPH08310155 A JP H08310155A JP 14961095 A JP14961095 A JP 14961095A JP 14961095 A JP14961095 A JP 14961095A JP H08310155 A JPH08310155 A JP H08310155A
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JP
Japan
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bookbinding
case
adhesive
supply material
melt adhesive
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Withdrawn
Application number
JP14961095A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshio Kishimoto
芳男 岸本
Eiichi Sugiura
栄一 杉浦
Mikihiro Endou
幹大 遠藤
Kazutoshi Haraguchi
和俊 原口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nichiban Co Ltd
Original Assignee
Nichiban Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ホットメルト接着剤を分離供給して製本する
場合に、短時間で手軽に美観の優れた製本物を得ること
ができ、更に製本機を小型、軽量化できる製本用接着剤
供給材を提供する。またこの製本用接着剤供給材を用い
て簡単且つ適切に製本できる製本方法、製本機を提供す
る。 【構成】 製本用接着剤供給材10は、所定の厚さの被
製本物8の背面8a側が挿入される浅くて細長い断面U
字形のケース11を備え、ケース11の内部の底11a
にホットメルト接着剤3をシート状に設けると共に、両
側部11bに被製本物8の両側面8bの余剰接着剤3a
を除去する掻き取り部12を設けてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、被製本物を製本ファ
イルの背部分に接着して製本する場合の製本用接着剤供
給材、及びそれを用いた製本方法、製本機に関し、詳し
くは、ホットメルト接着剤を分離供給して製本する方式
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】製本ファイルの背部分に被製本物を接着
して製本する製本物では、接着剤として常温で固化し、
加熱することで溶融するホットメルト接着剤が使用され
ている。ここで製本物は、被製本物の厚さが例えば5m
m位の薄いものもあり、このためこの薄い被製本物でも
接着剤を使用して製本することが試みられている。この
場合は、製本ファイルの背部分や被製本物の背面が薄い
ため、それらにホットメルト接着剤をいかに過不足無く
塗布するかが重要になる。
【0003】このホットメルト接着剤を使用した簡便な
製本方法として、製本ファイルの内側背部分にホットメ
ルト接着剤を載せて被製本物を挟む。そして製本ファイ
ルの外部からヒータによりホットメルト接着剤を加熱し
て溶融し、且つその接着剤をファイルの背部分と被製本
物に塗布して接着する方法がある(例えば特開平7−9
6686号公報)。ところで、この方法によると、ファ
イル外側の背部分をヒータにより加熱するので、ホット
メルト接着剤に伝熱しにくくて製本時間が多くかかる。
また被製本物の厚さの種類によりホットメルト接着剤の
幅を幾種類も用意しなければならない等の欠点がある。
【0004】またホットメルト接着剤の加熱溶融を促進
する方法として、電磁誘導コイルを使用したものが提案
されている。この方法は、金属箔の発熱体にホットメル
ト接着剤を積層した接着材料を製本ファイルの背部分に
接着固定し、電磁誘導コイルの交番磁界により発熱体を
発熱して接着剤を効果的に溶融するものである。ところ
で、この方法によると、被製本物の厚さが例えば5mm
の薄い場合に、発熱体とホットメルト接着剤の幅も5m
mにすると、発熱効率が極端に落ちてホットメルト接着
剤が溶融しなくなる。そこで発熱体等の幅を10mmま
たはそれ以上にすると、発熱効率は良くなるが、被製本
物に対して製本ファイルの背幅が広くなり過ぎて、仕上
がり外観が悪くなる欠点がある。
【0005】上記欠点の解決策として、本発明者らによ
り以下の製本方法が提案されている(特開平7−477
84号公報)。この方法は、例えば背幅10mmの製本
ファイルに、幅がいずれも10mmの発熱体とホットメ
ルト接着剤を挟んで、厚さが5mmの薄い被製本物を載
せる。そしてホットメルト接着剤を電磁誘導加熱により
効率良く溶融し、且つ接着剤の余剰部分は製本ファイル
と一緒に折り曲げて背幅が5mmの製本物を得るもので
ある。この方法によると、被製本物の厚さに応じて製本
ファイルの背幅を任意に調整でき、このため2〜3種類
の背幅の製本ファイルを用意すれば良い利点がある。し
かし被製本物の片側に余剰の接着剤が付いて、糊のはみ
出し、糊溜りによる凹凸ができて仕上がりが悪くなった
り、製本物の見開きが悪くなるおそれがある。
【0006】上述の方法は、いずれもホットメルト接着
剤を予め製本ファイルと被製本物にセットして供給する
方法であるが、これ以外にホットメルト接着剤を製本フ
ァイルから分離して供給する方法がある。従来、この分
離供給方法は、例えば図11のようになっている。
【0007】即ち、(a)のように製本機に製本用接着
剤供給材として容量の大きい容器40が装着されて、そ
の容器40に多量のホットメルト接着剤3が入ってい
る。そこで製本時にはヒータ41により容器40を加熱
または保温して接着剤3を溶融し、その容器40に被製
本物8を入れてその背面8aに(b)のように接着剤3
を塗布する。そして接着剤3が固化する前に(c)のよ
うに被製本物8の背面8aを製本ファイル9の背部分9
aに接触し、更に(d)のようにファイル背部分9aの
両側を折り曲げて、表紙9bと裏表紙9cを形成する。
この方法によると、種々の厚さの被製本物8に接着剤を
供給できて、薄い被製本物8の製本に有利になる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術のものにあっては、以下のような不都合がある。
即ち、多量のホットメルト接着剤3を貯える容量の大き
い容器40、この容器40を加熱する発熱量の大きいヒ
ータ41を使用するので、製本機が大型化し、重量も重
くなる。容器40のホットメルト接着剤3が固化した場
合には完全に溶融するまでに多くの時間がかかり、保温
状態に保つ場合はヒータ41に電流を流し続ける必要が
あって、短時間に手軽に製本できない。容器40の接着
剤3は固化と加熱溶融が繰り返されて、劣化し易い。
【0009】更に、重大な不都合として、上述の製本時
において被製本物8を容器40から単に引き上げると、
被製本物8の左右両側面8bに(b)のように余剰接着
剤3aが付着する。このため(d)のように製本ファイ
ル9を折り曲げた際にその余剰接着剤3aがはみ出して
表紙9bと裏表紙9cの内側に付き、これにより外観仕
上がり、見開きが悪くなることが多い。
【0010】この発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、ホットメルト接着剤を分離供給して製本する場合
に、短時間で手軽に美観の優れた製本物を得ることがで
き、更に製本機を小型、軽量化できる製本用接着剤供給
材を提供する。またこの製本用接着剤供給材を用いて簡
単且つ適切に製本できる製本方法、製本機を提供するこ
とを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明の請求項1に係る製本用接着剤供給材は、
所定の厚さの被製本物の背面側が挿入される浅くて細長
い断面U字形のケースを備え、該ケースの内部の底にホ
ットメルト接着剤をシート状に設けると共に、両側部に
上記被製本物の両側面の余剰接着剤を除去する掻き取り
部を設けてなることを特徴とする。
【0012】請求項2に係る製本用接着剤供給材は、ケ
ース素材の中央にホットメルト接着剤をシート状に積層
して形成される供給素材を備え、該ケース素材を折り曲
げることによりケースが形成されると共に、該ケース内
の底にホットメルト接着剤が設けられることを特徴とす
る。
【0013】請求項3に係る製本用接着剤供給材は、上
記供給素材のホットメルト接着剤の下に電磁誘導発熱体
が設けられることを特徴とする。
【0014】請求項4に係る製本用接着剤供給材は、上
記供給素材のケース素材が電磁誘導発熱体であることを
特徴とする。
【0015】請求項5に係る製本方法は、所定の厚さの
被製本物の背面側が挿入される浅くて細長い断面U字形
のケースを備え、該ケースの内部の底にホットメルト接
着剤をシート状に設けると共に、両側部に上記被製本物
の両側面の余剰接着剤を除去する掻き取り部を設けてな
る製本用接着剤供給材を有し、先ず該製本用接着剤供給
材のケースに所定の厚さの被製本物を、その背面側がホ
ットメルト接着剤上に載るように挿入して圧締め保持
し、次に上記ケースを加熱してホットメルト接着剤を溶
融すると共に該接着剤を上記被製本物の背面側に塗布
し、次に該被製本物をケースから引き上げて、このとき
掻き取り部により被製本物の両側面の余剰接着剤を除去
し、上記接着剤が固化する前に上記被製本物の背面を製
本ファイルの背部分に接触し、更に該製本ファイルの背
部分の両側を折り曲げて製本することを特徴とする。
【0016】請求項6に係る製本機は、所定の厚さの被
製本物の背面側が挿入される浅くて細長い断面U字形の
ケースを備え、該ケースの内部の底にホットメルト接着
剤をシート状に設けると共に、両側部に上記被製本物の
両側面の余剰接着剤を除去する掻き取り部を設けてなる
製本用接着剤供給材と、該製本用接着剤供給材のケース
が加熱及び着脱可能に載置されるヒータと、該ヒータに
隣接して製本ファイルが設置される製本台と、上記ケー
スに挿入される被製本物を圧締め保持する圧締め装置
と、該ケースを固定する固定装置と、上記圧締め装置と
共に被製本物をケースから製本ファイルに移動する移動
機構と、該被製本物をケースから引き上げ、且つ製本フ
ァイルに接触する昇降手段とを備えることを特徴とす
る。
【0017】請求項7に係る製本機は、所定の厚さの被
製本物の背面側が挿入される浅くて細長い断面U字形の
ケースを備え、該ケースの内部の底にホットメルト接着
剤をシート状に設けると共に、両側部に上記被製本物の
両側面の余剰接着剤を除去する掻き取り部を設け、更に
ケース側に電磁誘導発熱体を備えてなる製本用接着剤供
給材と、該製本用接着剤供給材のケースと製本ファイル
が隣接して着脱可能に載置されるプレートと、該プレー
トのケース下方に配置される誘導コイルと、上記ケース
に挿入される被製本物を圧締め保持する圧締め装置と、
該ケースを固定する固定装置と、上記圧締め装置と共に
被製本物をケースから製本ファイルに移動する移動機構
と、該被製本物をケースから引き上げ、且つ製本ファイ
ルに接触する昇降手段とを備えることを特徴とする。
【0018】
【作用】従って、この発明の請求項1にあっては、製本
用接着剤供給材によりホットメルト接着剤を被製本物
に、手軽に分離供給することが可能になる。そしてケー
スに被製本物の背面側を挿入してヒータや電磁誘導加熱
により加熱すると、シート状のホットメルト接着剤が短
時間で加熱溶融して、この接着剤が被製本物の背面等に
塗布され、これにより製本時間が短くて済む。またケー
スから被製本物を引き上げる際に、掻き取り部により被
製本物の両側面の余剰接着剤が除去される。このため種
々の厚さの被製本物に対して、その必要な背面のみに接
着剤が短時間に手軽に塗布され、これにより仕上がり外
観等の良い製本物が得られる。一方、製本用接着剤供給
材を新しいものと交換することで、繰返し接着剤供給し
て製本することができ、ケースを使い捨てる際に余剰接
着剤も一緒に除去されて、製本環境を清潔に保つことが
可能になる。
【0019】請求項2にあっては、供給素材がケース素
材の中央にホットメルト接着剤をシート状に積層した簡
単な構成で容易に製造され、不使用時の取扱い、保管等
も容易化する。そしてケース素材を折り曲げることによ
り製本用接着剤供給材のケースが容易に形成されて、使
い易い。
【0020】請求項3にあっては、ホットメルト接着剤
の下に電磁誘導発熱体を設けることで、供給素材が電磁
誘導加熱方式に適したものになる。そして誘導コイル等
により電磁誘導発熱体が効率良く発熱して、ホットメル
ト接着剤が短時間で加熱溶融される。
【0021】請求項4にあっては、電磁誘導発熱体のケ
ース素材により、電磁誘導加熱方式に適した供給素材が
簡単な構成で容易に製造され、ケースも堅牢になる。そ
して表面積の大きい発熱体により発熱効率が大きくて、
ホットメルト接着剤が短時間で加熱溶融される。
【0022】請求項5にあっては、先ず製本用接着剤供
給材のケースに所定の厚さの被製本物を、その背面側が
ホットメルト接着剤上に載るように挿入することで、被
製本物を容易に揃えることができ、この状態で被製本物
を圧締め保持して、その背面側に接着剤を塗布すること
が可能になる。次にケースを加熱すると、ホットメルト
接着剤が溶融すると共にその接着剤が被製本物の背面側
に直ちに塗布される。その後被製本物をケースから引き
上げると、このとき掻き取り部により被製本物の両側面
の余剰接着剤が除去され、これにより種々の厚さの被製
本物に対して、その必要な背面のみに接着剤が短時間で
塗布される。そこで接着剤が固化する前に被製本物の背
面を製本ファイルの背部分に接触し、更に製本ファイル
の背部分の両側を折り曲げて製本すると、製本ファイル
の背部分にのみ接着剤が付いて糊溜り等を生じなくな
り、これにより仕上がり外観等の良い製本物が得られ
る。
【0023】請求項6にあっては、ヒータの上に製本用
接着剤供給材のケースを載せ、そのケースに被製本物の
背面側を挿入して圧締め装置によりその被製本物を圧締
め保持し、且つ固定装置によりケースを固定することに
より、ヒータ方式で加熱することが可能になる。そこで
ヒータに所定時間だけ通電すると、ヒータ上のケースの
ホットメルト接着剤が短時間で加熱溶融して、その接着
剤が被製本物の背面側に塗布される。その後昇降手段に
より圧締め装置と共に被製本物をケースから引き上げる
ことで、被製本物の両側面の余剰接着剤が掻き取り部に
より除去され、更に移動機構により被製本物を製本ファ
イルに移動して接着することで、短時間で仕上がり良く
製本される。またヒータ上のケースの使い捨てにより余
剰接着剤も一緒に除去され、製本用接着剤供給材を新し
いものと交換することにより、繰返して製本できる。
【0024】請求項7にあっては、プレートの上に製本
用接着剤供給材のケースを誘導コイルと対向して載せ、
そのケースに被製本物の背面側を挿入して圧締め装置に
よりその被製本物を圧締め保持し、且つ固定装置により
ケースを固定することにより、電磁誘導方式で加熱する
ことが可能になる。そこで誘導コイルに所定時間だけ通
電すると、交番磁界によりケースの電磁誘導発熱体が発
熱し、その熱によりホットメルト接着剤が短時間で加熱
溶融して、その接着剤が被製本物の背面側に塗布され
る。その後昇降手段により圧締め装置と共に被製本物を
ケースから引き上げることで、被製本物の両側面の余剰
接着剤が掻き取り部により除去され、更に移動機構によ
り被製本物を製本ファイルに移動して接着することで、
短時間で仕上がり良く製本される。またプレート上のケ
ースの使い捨てにより余剰接着剤も一緒に除去され、製
本用接着剤供給材を新しいものと交換することにより、
繰返して製本できる。
【0025】
【実施例】以下にこの発明の実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。図1はヒータ方式の製本用接着剤供給材
の一例を示す斜視図、図2は同供給材の生成方法の一例
を示す図、図3と図4は変形例を示す断面図、図5は同
供給材の作用と製本方法を示す工程図、図6はヒータ方
式の製本機の一例を示す断面図である。
【0026】図1において、ヒータ方式の製本用接着剤
供給材について説明すると、この製本用接着剤供給材1
0は、伝熱し易い薄い紙等を用いて、浅くて細長い断面
U字形に形成されるケース11を備えている。このケー
ス11は、例えば厚さ10mmの被製本物8の背面8a
の側の厚さ、長さより若干大きい幅や長さと、その被製
本物8の一部が挿入する深さを有する。そして厚さ10
mm以下の被製本物8の全ての背面8a側の一部を挿入
することが可能な大きさに形成される。
【0027】そしてケース11内の底11aの略全域に
1回または数回分のホットメルト接着剤3が、ヒータ等
により短時間で加熱溶融するように薄くて均一なシート
状に設けられる。またケース11の両側部11bに掻き
取り部12が被製本物8の両側面8bに接して、その両
側面8bの余剰接着剤3aを掻き取り除去するように設
けられる。
【0028】こうして製本用接着剤供給材10は、ホッ
トメルト接着剤3を被製本物8に手軽に分離供給するこ
とが可能になる。また厚さ5mm等の種々の厚さの被製
本物8にホットメルト接着剤3を、短時間で余剰接着剤
3aを除去して塗布することができる。更に製本用接着
剤供給材10を新しいものと交換することで、繰返し接
着剤供給して製本することができ、ケース11を使い捨
てる際に余剰接着剤3aも一緒に除去されて、製本環境
を清潔に保つことが可能になる。
【0029】図2において、上記製本用接着剤供給材1
0の生成方法について説明すると、(a)のように薄い
シート状に形成される供給素材1を有する。この供給素
材1は、ケース11全体の大きさのケース素材としての
紙2を有し、この紙2の中央にホットメルト接着剤3を
積層し、接着剤3の両側に折り目4を入れた簡単な構成
で形成される。そして供給素材1の紙2を、(b)のよ
うに折り目4によりU字形に折り曲げることで、紙製の
ケース11が断面U字形に形成され、且つケース11内
の底11aにホットメルト接着剤3が設置される。
【0030】このときケース11の両側部11bがスト
レート形状であるので、被製本物8を容易に挿入でき
る。また被製本物8を、その背面8aが固化するホット
メルト接着剤3の上に載るように挿入することで、被製
本物8を容易に揃えて圧締めして接着剤塗布することが
可能になる。
【0031】その後上記ケース11を、(c)のように
ケース11内に被製本物8を挿入した状態で両側部11
bに押圧部材等を押付けると、紙製の両側部11bが容
易にく字形に変形して絞られ、この絞りにより掻き取り
部12が被製本物8の両側面8bに接するように形成さ
れる。この場合に被製本物8が薄いほど掻き取り部12
が深く絞られ、これにより種々の厚さの被製本物8に対
して掻き取り部12が、常にその両側面8bに接して余
剰接着剤等を確実に除去することが可能になる。
【0032】こうして紙2とホットメルト接着剤3の供
給素材1は容易に大量生産され、不使用時には省スペー
スで取扱い、保管することができる。また使用後は接着
剤3を紙2で包んできれいに取扱うことができ、使い捨
てに適する。そして使用時には供給素材1を折り曲げ、
変形して製本用接着剤供給材10が迅速且つ容易に生成
される。
【0033】この具体例について説明すると、厚さ14
0μm、幅25mm、長さ290mmの上質紙2に、厚
さ1mm、幅15mm、長さ285mmのエチレン酢酸
ビニル系ホットメルト接着剤3を積層した。これにより
厚さ10mm以下の被製本物8のヒート加熱に適した供
給素材1が得られた。
【0034】尚、製本用接着剤供給材10のケース11
は、図3のように上端開口部にテーパ部11cを設ける
ことができ、このテーパ部11cにより被製本物8の挿
入が容易化する。
【0035】また掻き取り部12は、他の方法で形成す
ることもできる。例えば図4(a)のようにケース11
両側部11bの上端を内側に水平に折り曲げ、(b)の
ように両側部11bをハ字形に折り曲げ、または(c)
のように上端をV字形に折り曲げて、両側部11bの上
端に掻き取り部12を形成しても良い。
【0036】図5において、上記ヒータ方式の製本用接
着剤供給材10を用いて接着剤分離供給する場合につい
て説明する。先ず(a)のケース組立て工程では、供給
素材1の紙2を折り曲げて、両側部11bがストレート
なケース11を形成する。次に、(b)の被製本物挿入
工程では、被製本物8の背面8a側の一部をケース11
内に挿入し、このとき被製本物8を底11aのホットメ
ルト接着剤3の上に直接載せて揃え、且つ圧締め具24
により圧締めするのであり、こうして被製本物8が簡単
な作業で接着剤3に塗布可能に載置される。
【0037】その後(c)の固定工程では、ケース11
の両側部11bに押圧部材26を押付けて掻き取り部1
2が、種々の厚さの被製本物8に対して余剰接着剤を掻
き取ることが可能に形成される。また押圧部材26でケ
ース11が動かないように固定される。
【0038】この状態で(d)の溶融工程に進み、ケー
ス11の下部のヒータ22に通電すると、紙2によりホ
ットメルト接着剤3が短時間で加熱して溶融する。そし
てホットメルト接着剤3が溶融すると同時に、その接着
剤3が被製本物8の背面8a等に塗布、含浸される。そ
の後(e)の引き上げ工程で、被製本物8を圧締め保持
して引き上げると、接着剤3が被製本物8の背面8aと
その左右両側面8bに付着した状態で剥離される。
【0039】そして(f)の掻き取り工程で被製本物8
を更に引き上げると、その両側面8bが掻き取り部12
に接した状態で上昇して、両側面8bに付着する余剰接
着剤3aが掻き取り部12に付着するように掻き取って
除去される。こうして製本用接着剤供給材10を用いて
種々の厚さ被製本物8の必要な背面8aのみに接着剤3
が、短時間に手軽に塗布される。
【0040】次に、製本用接着剤供給材10を用いて製
本する場合について説明する。この場合は、上述の接着
剤分離供給において(f)の掻き取り工程で被製本物8
の背面8aのみに接着剤3を塗布した後、その接着剤3
が固化しない前に(g)の接着工程に進む。この接着工
程では、被製本物8を圧締め保持した状態で製本ファイ
ル9の方に移動し、その製本ファイル9の背部分9aに
被製本物8の背面8aを接触する。そこで製本ファイル
9の背部分9aに被製本物8が、そこにのみ接着剤3を
塗布して接着される。
【0041】そして(h)のファイル折り曲げ工程で、
製本ファイル9の背部分9aの両側を直角に折り曲げ、
表紙9bと裏表紙9cを形成して製本作業を終了する。
この場合に接着剤3が製本ファイル9の背部分9aにの
み塗布されているため、余剰接着剤が表紙9bや裏表紙
9cの内側にはみ出して接着することが回避され、糊溜
り等による凹凸を生じなくなる。このため仕上がり外観
が良く、見開きの良い製本物が得られる。
【0042】図6において、ヒータ方式の製本機につい
て説明する。この製本機20は、水平な製本台21に製
本ファイル9が、中央の背部分9aを製本位置に一致し
て開いて設置される。また製本台21から外れた接着剤
供給位置に加熱手段としてのヒータ22が配置される。
ヒータ22は、供給材10より大きい形状で水平に固定
され、このヒータ22の上に製本用接着剤供給材10が
加熱及び着脱可能に載置される。
【0043】接着剤供給位置の供給材10の上方には圧
締め装置23が、供給材10の途中には固定装置25が
それぞれ配置される。圧締め装置23は、左右の一対の
圧締め具24を互いに接離して、被製本物8を圧締め保
持するように構成される。固定装置25は、左右一対の
押圧部材26を互いに接離して、供給材10のケース1
1をく字形に変形して掻き取り部12を形成すると共
に、その掻き取り部12に押圧部材26を係止してケー
ス11を固定するように構成される。
【0044】圧締め装置23は昇降手段27に連結し
て、被製本物8を圧締め保持した状態で上昇または下降
するようになっている。また昇降手段27は移動機構2
8に連結して、圧締め装置23と共に被製本物8を接着
剤供給位置と製本位置とに移動することが可能に構成さ
れる。
【0045】従って、上記構成の製本機20にあって
は、製本時に先ず供給素材1の紙2を折り曲げて断面U
字形のケース11を形成した製本用接着剤供給材10
を、ヒータ22の上に直接載せることで、ケース11が
安定して設置される。その後ケース11内に例えば厚さ
5mmの薄い被製本物8の背面8a側を挿入して揃え、
一対の圧締め具24を互いに接近動作することで、被製
本物8が圧締め具24により挟んで圧締め保持される。
また一対の押圧部材26を互いに接近動作すると、ケー
ス11の両側部11bの途中が押圧部材26により左右
両側から同時に押圧される。このためケース11を動か
さない状態で両側部11bがく字形に変形して、掻き取
り部12が被製本物8の両側面8bにそれぞれ接するよ
うに形成され、且つこれら押圧部材26によりケース1
1が固定される。
【0046】その後ヒータ22に所定時間だけ通電する
と、ケース11内の底11aのホットメルト接着剤3が
短時間で加熱して溶融し、この接着剤3が被製本物8の
背面8a等に塗布、含浸される。そこで昇降手段27に
より圧締め装置23を上昇すると、被製本物8が圧締め
保持した状態でケース11から上方外部に引き上げら
れ、このとき掻き取り部12により被製本物8の余剰接
着剤3aが除去される。その後直ちに移動機構28を作
動すると、昇降手段27、圧締め装置23と共に被製本
物8が製本ファイル9の製本位置に移動し、この位置で
昇降手段27を下降動作すると、圧締め装置23と共に
被製本物8が下降する。そして被製本物8の背面8aが
製本ファイル9の背部分9aに接触して、その背面8a
のみの接着剤3により製本ファイル9に適切に接着され
る。
【0047】一方、接着剤3が固化した後に一対の圧締
め具24を互いに離間動作すると、被製本物8が直ちに
フリーになって、製本ファイル9を折り曲げることが可
能となる。また一対の押圧部材26を互いに離間動作す
ると、ケース11は固定が解かれてヒータ22から直ち
に除去される。このときケース11の底11aと両側部
11bの内側に残留する余剰接着剤3aも一緒に除去さ
れる。従って、製本機20には接着剤が残らなくなっ
て、製本機20自体が清潔に保持される。
【0048】次回の製本では、新しい製本用接着剤供給
材10をヒータ22にセットし、同様に作用して繰返し
製本される。このとき常に新しいホットメルト接着剤3
により良好に接着される。
【0049】実施結果について説明する。製本用接着剤
供給材10は、上述の供給素材1の具体例で形成したも
のである。ヒータ22は、幅30mm、長さ300m
m、容量1.2kwである。被製本物8は、A4サイズ
で厚さ10mmである。そこでヒータ22に通電したと
ころ、約7秒でホットメルト接着剤3が溶融して被製本
物8に塗布し、その被製本物8を引き上げたところ、両
側面8bに付着する余剰接着剤3aは僅かであった。ま
た被製本物8の背面8aには充分な接着剤3が塗布、含
浸して、接着強度は充分であった。そして背張りテープ
を貼り付けても、全く違和感のない製本物が得られた。
【0050】図7は電磁誘導方式の供給素材と製本用接
着剤供給材の一例を示す斜視図と断面図、図8と図9は
変形例を示す斜視図と断面図、図10は電磁誘導方式の
製本機の一例を示す断面図である。
【0051】図7(a)において、電磁誘導方式の供給
素材について説明する。供給素材1’は、ケース素材と
して紙2を備え、この紙2の中央にホットメルト接着剤
3を積層し、ホットメルト接着剤3の下に電磁誘導発熱
体のアルミ箔5を接着剤3と略同じ幅、即ち発熱効率の
良い10mm以上の幅で挟んで形成される。また紙2の
接着剤3等の両側に折り目4が同様に設けられる。
【0052】そして上記供給素材1’の紙2を上述と同
様に折り曲げて、電磁誘導方式の製本用接着剤供給材1
0’のケース11が、(b)のように断面U字形に形成
される。このときケース11内の底11aでホットメル
ト接着剤3の下の全域にアルミ箔5が設置され、このた
めケース11の下方から誘導コイル32により交番磁界
を付与することで、アルミ箔5が効率良く発熱してホッ
トメルト接着剤3を加熱溶融することが可能になる。ま
たケース11の両側部11bを押圧して、掻き取り部1
2が容易に形成される。
【0053】こうして電磁誘導方式の供給素材1’がヒ
ータ方式を利用した簡単な構成で容易に製造できる。ま
た使用時に紙2を折り曲げ、変形して、電磁誘導方式の
製本用接着剤供給材10’が迅速且つ容易に生成され
る。
【0054】この具体例1について説明すると、厚さ1
40μm、幅25mm、長さ290mmの上質紙2に、
厚さ1mm、幅15mm、長さ285mmのエチレン酢
酸ビニル系ホットメルト接着剤3を積層し、両者の間に
厚さ50μm、幅15mm、長さ285mmのアルミ箔
5を挟んだ。これにより電磁誘導加熱に適した供給素材
1’が得られた。
【0055】電磁誘導方式の製本用接着剤供給材10’
の変形例について説明する。図8(a)の変形例は、供
給素材1’がケース素材として発熱体のアルミ箔5を備
え、このアルミ箔5にホットメルト接着剤3を積層して
形成される。そこでこの供給素材1’のアルミ箔5を折
り曲げることにより、製本用接着剤供給材10’のケー
ス11が(b)のように形成され、アルミ箔製のケース
11により同様に電磁誘導加熱することが可能になる。
この場合は、ケース11がアルミ箔製で堅牢になり、ア
ルミ箔製の両側部11bを押圧して掻き取り部12が容
易に形成される。またアルミ箔5の表面積が非常に大き
いため、発熱効率が大きくなる。
【0056】この具体例2について説明すると、厚さ5
0μm、幅25mm、長さ290mmのアルミ箔5に、
厚さ1mm、幅15mm、長さ285mmのエチレン酢
酸ビニル系ホットメルト接着剤3を積層した。これによ
り電磁誘導加熱に適した供給素材1’が得られた。
【0057】図9(a)の変形例は、供給素材1’がケ
ース素材のアルミ箔5にホットメルト接着剤3を積層
し、且つホットメルト接着剤3の周囲のアルミ箔5の上
に紙2を重ねて形成される。そこでこの供給素材1’の
アルミ箔5と紙2を一緒に折り曲げることにより、製本
用接着剤供給材10’のケース11が(b)のように形
成され、アルミ箔製のケース11により同様に電磁誘導
加熱することが可能になる。この場合は、ケース11の
両側部11bの内側が紙2で覆われるため、アルミ箔製
のケース11が発熱した状態でも、紙2により被製本物
8の余剰接着剤を良好に掻き取って接着保持できる。
【0058】上記電磁誘導方式の製本用接着剤供給材1
0’により接着剤分離供給する場合は、図5のヒータ方
式と同様に作用する。またヒータに代り誘導コイルに電
流を流して交番磁界を与えると、図7ではアルミ箔5
が、図8と図9ではアルミ箔製のケース11が発熱し
て、この熱によりホットメルト接着剤3が短時間で加熱
溶融し、この接着剤3が被製本物8の背面8a等に塗布
される。またケース11から被製本物8を引き上げる際
に掻き取り部12により余剰接着剤等が除去されて、被
製本物8の背面8aのみに接着剤3を塗布するように供
給される。
【0059】図10において、電磁誘導方式の製本機に
ついて説明する。この製本機30は、電磁誘導により発
熱しない水平なテフロン板31を有し、テフロン板31
の上に製本ファイル9が水平に開いて設置される。また
テフロン板31の一端に製本用接着剤供給材10’が着
脱可能に載置され、その下方に複数個の誘導コイル32
が直列に並べて対向配置される。そして供給材10’の
上方に図6と同様に圧締め装置23、固定装置25が配
置され、圧締め装置23が昇降手段27を備えて移動機
構28に連結される。
【0060】従って、上記構成の製本機にあっては、製
本時に例えば図8の製本用接着剤供給材10’のアルミ
箔製のケース11をテフロン板31の上に載せて設置さ
れる。そしてケース11に挿入した被製本物8が圧締め
装置23により圧締め保持され、固定装置25によりケ
ース11に掻き取り部12を形成して、そのケース11
がテフロン板31上に固定される。その後誘導コイル3
2に所定時間だけ電流を流すと、交番磁界を生じてアル
ミ箔製のケース11が効率良く発熱して、その熱により
ホットメルト接着剤3が短時間で加熱溶融し、この接着
剤3が被製本物8の背面8a等に塗布、含浸する。これ
以降は、図6の場合と同様に被製本物8を製本ファイル
9の方に移動して接着される。
【0061】実施結果について説明する。製本用接着剤
供給材10’は、上述の供給素材1’の具体例2で形成
したものである。誘導コイル32は、直径20mm、長
さ20mm、周波数22.5kHzのものを、10個直
列に並べた。被製本物8は、A4サイズで厚さ5mmで
ある。そこで誘導コイル32に通電したところ、約5秒
でホットメルト接着剤3が溶融して被製本物8に塗布
し、その被製本物8を引き上げたところ、両側面8bに
付着する余剰接着剤3aは僅かであった。また被製本物
8の背面8aには充分な接着剤3が塗布、含浸して、接
着強度は充分であった。
【0062】尚、この発明は上記実施例のみに限定され
ない。例えば製本用接着剤供給材のケースは、両端を閉
じた形状であっても良い。
【0063】
【発明の効果】以上に説明したように、この発明の請求
項1に係る製本用接着剤供給材では、所定の厚さの被製
本物の背面側が挿入される浅くて細長い断面U字形のケ
ースを備え、ケースの内部の底にホットメルト接着剤を
シート状に設けると共に、両側部に被製本物の両側面の
余剰接着剤を除去する掻き取り部を設けてなるので、ホ
ットメルト接着剤を被製本物に手軽に分離供給すること
ができる。種々の厚さの被製本物に対して、その必要な
背面のみに接着剤が塗布、含浸されるので、仕上がり外
観、見開き等の良い製本物を得ることができる。ホット
メルト接着剤を瞬時に溶融できるので、製本時間が短縮
化する。複雑な機構を必要としないので、製本機を低コ
ストで製造できる。
【0064】軽量、コンパクトな構成であるから、製本
機の大幅な小型、軽量化が図れる。ケースを使い捨てる
際に余剰接着剤も一緒に除去されて、製本環境を清潔に
保つことができる。ホットメルト接着剤は瞬時に溶融す
るので、保温ヒータ等が不要になる。ヒータ方式のみな
らず、電磁誘導発熱体を付加して電磁誘導方式にも容易
に適応できる。
【0065】請求項2に係る製本用接着剤供給材では、
ケース素材の中央にホットメルト接着剤をシート状に積
層して形成される供給素材を備え、ケース素材を折り曲
げることによりケースが形成されると共に、ケース内の
底にホットメルト接着剤が設けられる構成であるから、
供給素材により製本用接着剤供給材を容易に生成でき
て、使い易い。供給素材は、簡単な構成で製造が容易で
あり、取扱いや保管も容易化する。
【0066】請求項3に係る製本用接着剤供給材では、
供給素材のホットメルト接着剤の下に電磁誘導発熱体が
設けられるため、電磁誘導方式の供給素材をヒータ方式
を利用して容易にできる。
【0067】請求項4に係る製本用接着剤供給材では、
供給素材のケース素材が電磁誘導発熱体であるので、表
面積の大きい発熱体により発熱効率が大きくて、ホット
メルト接着剤の加熱溶融が一層促進する。
【0068】請求項5に係る製本方法では、先ず製本用
接着剤供給材のケースに所定の厚さの被製本物を、その
背面側がホットメルト接着剤上に載るように挿入して圧
締め保持し、次にケースを加熱してホットメルト接着剤
を溶融すると共に接着剤を被製本物の背面側に塗布し、
次に被製本物をケースから引き上げて、このとき掻き取
り部により被製本物の両側面の余剰接着剤を除去するの
で、種々の厚さの被製本物の必要な背面のみに接着剤を
短時間で手軽に塗布、含浸できる。また接着剤が固化す
る前に被製本物の背面を製本ファイルの背部分に接触
し、更に製本ファイルの背部分の両側を折り曲げて製本
するので、仕上がりの良い製本物を迅速に得ることがで
きる。
【0069】請求項6に係る製本機では、製本用接着剤
供給材と、製本用接着剤供給材のケースが加熱及び着脱
可能に載置されるヒータと、ヒータに隣接して製本ファ
イルが設置される製本台と、ケースに挿入される被製本
物を圧締め保持する圧締め装置と、ケースを固定する固
定装置と、圧締め装置と共に被製本物をケースから製本
ファイルに移動する移動機構と、被製本物をケースから
引き上げ、且つ製本ファイルに接触する昇降手段とを備
える構成であるから、ヒータ方式の製本機が小型、軽量
化する。
【0070】請求項7に係る製本機では、電磁誘導方式
の製本用接着剤供給材と、製本用接着剤供給材のケース
と製本ファイルが隣接して着脱可能に載置されるプレー
トと、プレートのケース下方に配置される誘導コイル
と、ケースに挿入される被製本物を圧締め保持する圧締
め装置と、ケースを固定する固定装置と、圧締め装置と
共に被製本物をケースから製本ファイルに移動する移動
機構と、被製本物をケースから引き上げ、且つ製本ファ
イルに接触する昇降手段とを備える構成であるから、電
磁誘導方式の製本機が小型、軽量化する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のヒータ方式の製本用接着剤供給材の
一例を示す斜視図である。
【図2】製本用接着剤供給材の生成方法の一例を示す図
である。
【図3】製本用接着剤供給材のケースの変形例を示す断
面図である。
【図4】同ケースの掻き取り部の変形例を示す断面図で
ある。
【図5】製本用接着剤供給材の作用と製本方法を示す工
程図である。
【図6】ヒータ方式の製本機の一例を示す断面図であ
る。
【図7】電磁誘導方式の供給素材と製本用接着剤供給材
の一例を示す斜視図と断面図である。
【図8】供給素材と製本用接着剤供給材の変形例を示す
斜視図と断面図である。
【図9】供給素材と製本用接着剤供給材の他の変形例を
示す斜視図と断面図である。
【図10】電磁誘導方式の製本機の一例を示す断面図で
ある。
【図11】従来のホットメルト接着剤の分離供給による
製本方法を示す図である。
【符号の説明】
1,1’ 供給素材 3 ホットメルト接着剤 3a 余剰接着剤 5 アルミ箔 8 被製本物 8a 背面 8b 側面 10,10’ 製本用接着剤供給材 11 ケース 11a 底 11b 側部 12 掻き取り部 22 ヒータ 23 圧締め装置 25 固定装置 26 押圧部材 27 昇降手段 28 移動機構 32 誘導コイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原口 和俊 東京都文京区関口二丁目3番3号 ニチバ ン株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の厚さの被製本物の背面側が挿入さ
    れる浅くて細長い断面U字形のケースを備え、該ケース
    の内部の底にホットメルト接着剤をシート状に設けると
    共に、両側部に上記被製本物の両側面の余剰接着剤を除
    去する掻き取り部を設けてなることを特徴とする製本用
    接着剤供給材。
  2. 【請求項2】 ケース素材の中央にホットメルト接着剤
    をシート状に積層して形成される供給素材を備え、該ケ
    ース素材を折り曲げることによりケースが形成されると
    共に、該ケース内の底にホットメルト接着剤が設けられ
    ることを特徴とする請求項1記載の製本用接着剤供給
    材。
  3. 【請求項3】 上記供給素材のホットメルト接着剤の下
    に電磁誘導発熱体が設けられることを特徴とする請求項
    2記載の製本用接着剤供給材。
  4. 【請求項4】 上記供給素材のケース素材が電磁誘導発
    熱体であることを特徴とする請求項2記載の製本用接着
    剤供給材。
  5. 【請求項5】 所定の厚さの被製本物の背面側が挿入さ
    れる浅くて細長い断面U字形のケースを備え、該ケース
    の内部の底にホットメルト接着剤をシート状に設けると
    共に、両側部に上記被製本物の両側面の余剰接着剤を除
    去する掻き取り部を設けてなる製本用接着剤供給材を有
    し、先ず該製本用接着剤供給材のケースに所定の厚さの
    被製本物を、その背面側がホットメルト接着剤上に載る
    ように挿入して圧締め保持し、次に上記ケースを加熱し
    てホットメルト接着剤を溶融すると共に該接着剤を上記
    被製本物の背面側に塗布し、次に該被製本物をケースか
    ら引き上げて、このとき掻き取り部により被製本物の両
    側面の余剰接着剤を除去し、上記接着剤が固化する前に
    上記被製本物の背面を製本ファイルの背部分に接触し、
    更に該製本ファイルの背部分の両側を折り曲げて製本す
    ることを特徴とする製本方法。
  6. 【請求項6】 所定の厚さの被製本物の背面側が挿入さ
    れる浅くて細長い断面U字形のケースを備え、該ケース
    の内部の底にホットメルト接着剤をシート状に設けると
    共に、両側部に上記被製本物の両側面の余剰接着剤を除
    去する掻き取り部を設けてなる製本用接着剤供給材と、
    該製本用接着剤供給材のケースが加熱及び着脱可能に載
    置されるヒータと、該ヒータに隣接して製本ファイルが
    設置される製本台と、上記ケースに挿入される被製本物
    を圧締め保持する圧締め装置と、該ケースを固定する固
    定装置と、上記圧締め装置と共に被製本物をケースから
    製本ファイルに移動する移動機構と、該被製本物をケー
    スから引き上げ、且つ製本ファイルに接触する昇降手段
    とを備えることを特徴とする製本機。
  7. 【請求項7】 所定の厚さの被製本物の背面側が挿入さ
    れる浅くて細長い断面U字形のケースを備え、該ケース
    の内部の底にホットメルト接着剤をシート状に設けると
    共に、両側部に上記被製本物の両側面の余剰接着剤を除
    去する掻き取り部を設け、更にケース側に電磁誘導発熱
    体を備えてなる製本用接着剤供給材と、該製本用接着剤
    供給材のケースと製本ファイルが隣接して着脱可能に載
    置されるプレートと、該プレートのケース下方に配置さ
    れる誘導コイルと、上記ケースに挿入される被製本物を
    圧締め保持する圧締め装置と、該ケースを固定する固定
    装置と、上記圧締め装置と共に被製本物をケースから製
    本ファイルに移動する移動機構と、該被製本物をケース
    から引き上げ、且つ製本ファイルに接触する昇降手段と
    を備えることを特徴とする製本機。
JP14961095A 1995-05-24 1995-05-24 製本用接着剤供給材及びそれを用いた製本方法、製本機 Withdrawn JPH08310155A (ja)

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