JPH08307753A - カメラと表示装置から成る映像システム及び表示装置 - Google Patents

カメラと表示装置から成る映像システム及び表示装置

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JPH08307753A
JPH08307753A JP7110604A JP11060495A JPH08307753A JP H08307753 A JPH08307753 A JP H08307753A JP 7110604 A JP7110604 A JP 7110604A JP 11060495 A JP11060495 A JP 11060495A JP H08307753 A JPH08307753 A JP H08307753A
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image
video
display
video signal
signal
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JP7110604A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Otsuka
博司 大塚
Hiroshi Mukai
弘 向井
Shigeto Omori
滋人 大森
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 魚眼レンズを用いて撮影したムービー映像を
歪みなく表示するとともに、一部範囲の映像を観察者の
希望に応じて提示する映像装置を提供する。 【構成】 魚眼レンズを備えたムービーカメラによって
画角180゜の映像を撮影し、記録媒体に記録する。表
示装置に、記録媒体25から読み出した映像の一部範囲
を取り出すエリア選択回路100L、100R、映像を歪
みなく平面に表示するための変換を行う整形回路104
L、104R、変換による映像の荒れを補う補完回路10
2L、102R、映像の振れを検出する回路101、検出
した映像振れに基づいて画素ずらしを行う回路103
L、103Rを備え、各回路で処理された映像をLCD8
8L、88Rに表示する。エリア選択回路は、角速度セン
サー85で検出した観察者の頭部の向きに対応する映像
範囲を取り出す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カメラと該カメラで撮
影された映像を再生する表示装置とから成る映像システ
ム、及びそれに利用できる表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ムービー映像を表示する映像装
置では、ムービーカメラで撮影した映像の全範囲を表示
装置に表示することが行われ、観賞者に提示される映像
は撮影時に決定されている。このため、特定の被写体を
大きく観たい、あるいは広範囲の映像を観賞したい等
の、映像観賞者の希望が満足されない場合も多々生じ
る。
【0003】ムービーカメラで撮影される範囲は、撮影
レンズの焦点距離、撮像素子の大きさ、撮影レンズと撮
像素子の距離等のカメラの幾何学的条件で決定される画
角に制限される。撮影レンズの焦点距離が短いときに
は、画角が大きくなって広範囲の映像が撮影され、映像
内の個々の被写体は小さくなる。逆に、撮影レンズの焦
点距離が長いときには、画角が小さくなって狭い範囲の
映像が撮影され、被写体が大きく撮影される。
【0004】最も画角の広いレンズは魚眼レンズであ
り、画角180゜以上の広い範囲の映像を撮影すること
ができる。しかしながら、180゜以上の視野を完全に
相似形の像として有限の平面上に結像させることは原理
的に不可能であり、魚眼レンズには通常のレンズとは異
なる射影方式が採用されて、たる型に歪曲する像を形成
するように構成されている。このため、魚眼レンズで撮
影した映像を平面上に表示するには、射影方式を考慮し
て歪みの除去を行う必要が生じる。
【0005】公開特許公報・平2−127877号に
は、魚眼レンズを用いた電子スチルカメラの画像に歪曲
補正を行って表示する技術が開示されている。ここで
は、画像に対して予め区切られた領域を設定しておき、
記憶している全画像データの中から、キー操作によって
指定された領域の画像データを取り出して、歪み補正処
理を行った後、映像信号として出力する構成としてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
電子スチルカメラの映像を歪みなく表示する技術では、
撮影した全画像のうち表示する範囲が予め設定されてい
るため、任意の方向、任意の大きさの範囲を表示するこ
とはできない。
【0007】また、魚眼レンズを用いて撮影した映像を
歪みなく観賞者に提示する方法は、歪み補正処理を施し
た映像を平面上に表示することに限られるものではな
い。
【0008】本発明は、魚眼レンズを用いて撮影したム
ービー映像を歪みなく表示するとともに、一部範囲の映
像を観察者の希望に応じて提示する映像装置を提供する
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、映像を撮影するカメラとその映像を再生
表示する表示装置から成る映像装置において、カメラ
は、魚眼レンズと、アレイ状に配列された複数の光電変
換素子から成り、魚眼レンズを透過して入射する光を受
光して光電変換素子ごとに映像信号を出力する撮像素子
と、撮像素子から出力される映像信号を記録媒体に記録
する記録装置とを備え、表示装置は、記録装置によって
記録された映像信号を記録媒体から読み出す読み出し装
置と、読み出し装置によって読み出された映像信号のう
ち、撮像素子の一部領域にある光電変換素子の映像信号
を選出する映像信号選出手段と、映像信号選出手段によ
って選出された信号の映像を表示する表示素子と、表示
素子に表示される映像を観察する観察者の頭部の向きを
検出する方向検出手段と、映像信号選出手段が方向検出
手段によって検出される観察者の頭部の向きに対応する
撮像素子の領域の映像信号を選出するように、映像信号
選出手段を制御する制御手段とを備える構成とする。
【0010】上記構成のカメラを、魚眼レンズと撮像素
子から成るカメラを左右を1対備えて、左右のカメラに
より映像を撮影する構成としてもよい。
【0011】表示装置は、映像信号選出手段によって選
出された信号の映像が平面に表示されたときに歪みなく
表示されるように、映像信号選出手段によって選出され
た映像信号に補正を行う歪み補正手段と、歪み補正手段
によって補正された映像信号に補完を行う補完手段とを
備え、表示素子は平面に形成されて、補完手段によって
補完された信号の映像を表示する構成とする。
【0012】表示装置を、球面に形成された凹面反射鏡
と魚眼レンズとを有し、魚眼レンズを介して表示素子の
映像を凹面反射鏡に投影する構成としてもよい。
【0013】表示装置を、頭部に装着するHMDとして
形成してもよい。
【0014】また、連続したフィールドに撮影された動
画像を表示する表示装置において、各フィールドの一部
範囲の映像を選出する映像選出手段と、映像選出手段に
よって選出された映像を表示する表示素子と、映像選出
手段によって選出された映像をフィールド間で比較し
て、映像の振れを検出する映像振れ検出手段と、映像選
出手段によって選出された映像を、映像振れ検出手段で
検出した映像の振れに応じてシフトさせ、シフトさせた
後の映像を前記表示素子に表示させる映像シフト手段と
を備える構成とする。
【0015】上記構成において、映像シフト手段は、映
像振れ検出手段によって検出された映像の振れの量が所
定量以下であるときに、映像をシフトさせて表示素子に
表示させ、映像振れ検出手段によって検出された映像の
振れの量が前記所定量を超えるときに、映像をシフトさ
せずに前記表示素子に表示させる。
【0016】
【作用】映像を撮影するカメラとその映像を再生表示す
る表示装置から成る映像装置において、カメラに、魚眼
レンズと、アレイ状に配列された複数の光電変換素子か
ら成り、魚眼レンズを透過して入射する光を受光して光
電変換素子ごとに映像信号を出力する撮像素子と、撮像
素子から出力される映像信号を記録媒体に記録する記録
装置とを備え、表示装置に、記録装置によって記録され
た映像信号を記録媒体から読み出す読み出し装置と、読
み出し装置によって読み出された映像信号のうち、撮像
素子の一部領域にある光電変換素子の映像信号を選出す
る映像信号選出手段と、映像信号選出手段によって選出
された信号の映像を表示する表示素子と、表示素子に表
示される映像を観察する観察者の頭部の向きを検出する
方向検出手段と、映像信号選出手段が方向検出手段によ
って検出される観察者の頭部の向きに対応する撮像素子
の領域の映像信号を選出するように、映像信号選出手段
を制御する制御手段とを備えた構成では、撮影時には、
魚眼レンズによって広い範囲からの光が撮像素子に導か
れて広範囲の映像が撮影され、記録媒体に記録される。
再生表示時には、撮影された全範囲のうちの一部の映像
の信号が、映像信号選出手段によって選出され、その映
像が表示素子に表示される。方向検出手段は表示素子に
表示される映像を観察する観察者の頭部の向きを検出
し、制御手段は観察者の頭部の向きに対応する撮像素子
の領域の映像信号を映像信号選出手段に選出させる。し
たがって、広範囲の映像のうち、観察者の向き対応する
一部範囲の映像が表示される。
【0017】魚眼レンズと撮像素子から成るカメラを左
右を1対備えて、左右のカメラにより映像を撮影する構
成では、視差のある左右像が撮影されて、映像は立体映
像となる。
【0018】映像信号選出手段によって選出された信号
の映像が平面に表示されたときに歪みなく表示されるよ
うに、映像信号選出手段によって選出された映像信号に
補正を行う歪み補正手段と、歪み補正手段によって補正
された映像信号に補完を行う補完手段とを表示装置に備
え、表示素子を平面に形成して、補完手段によって補完
された信号の映像を表示する構成では、魚眼レンズによ
って撮影された映像を平面に表示することによって生じ
る映像の歪みが、歪み補正手段によって補正される。こ
の歪み補正によって生じる映像信号の欠落は補完手段に
よって補完される。したがって、平面に形成された表示
素子に、歪みがなくかつ細密な映像が表示される。
【0019】球面に形成された凹面反射鏡と魚眼レンズ
とを表示装置に備えて、魚眼レンズを介して表示素子の
映像を凹面反射鏡に投影する構成とすると、カメラの魚
眼レンズで撮影され表示素子に表示された歪みのある映
像が、再び魚眼レンズを介して凹面反射鏡に投影される
ため、その投影映像は歪みのないものとなる。
【0020】表示装置を頭部に装着するHMDとして形
成すると、複数の観察者がそれぞれ表示装置を装着した
ときに、各観察者には頭部の向きに応じて異なる映像が
提示される。
【0021】また、連続したフィールドに撮影された動
画像を表示する表示装置において、各フィールドの一部
範囲の映像を選出する映像選出手段と、映像選出手段に
よって選出された映像を表示する表示素子と、映像選出
手段によって選出された映像をフィールド間で比較し
て、映像の振れを検出する映像振れ検出手段と、映像選
出手段によって選出された映像を、映像振れ検出手段で
検出した映像の振れに応じてシフトさせ、シフトさせた
後の映像を前記表示素子に表示させる映像シフト手段と
を備えると、動画像の一部範囲の映像が表示素子に表示
されるとともに、表示される映像が映像振れ検出手段に
よってフィールド間で比較されて、映像の振れが検出さ
れる。映像シフト手段が検出された映像の振れに応じて
映像をシフトさせることにより、表示素子には振れのな
い映像が表示される。
【0022】映像シフト手段が、映像振れ検出手段によ
って検出された映像の振れの量が所定量以下であるとき
に、映像をシフトさせて表示素子に表示させ、検出され
た映像の振れの量が前記所定量を超えるときに、映像を
シフトさせずに前記表示素子に表示させると、映像撮影
時におけるカメラ振れと撮影範囲の変更とが区別され
て、カメラ振れに起因する映像振れのみが除去される。
また、表示範囲を外部からの入力に基づいて設定すると
きには、入力の意図せぬ変動による映像振れと表示範囲
の意図的な変更とが区別されて、入力の意図せぬ変動に
起因する映像振れのみが除去される。
【0023】
【実施例】本発明の第1の実施例について図面を参照し
て説明する。図1に、立体映像を撮影するムービーカメ
ラの外観を示す。ムービーカメラ1は左カメラ11Lと
右カメラ11R、および映像信号を出力し制御信号を入
力するための信号線29を有している。ムービーカメラ
1は、撮影者が手で保持して撮影することができるほ
か、図13に示したようにヘルメットに装着して使用す
ることや、図14に示したように自動車に取り付けて使
用することもできるように構成されている。
【0024】図2に左右カメラ11L、11Rの構成を示
す。左右カメラ11L、11Rは同一の構成であり、図2
には一方のみが示してある。カメラ11は、撮影レンズ
としての魚眼レンズ12、絞り13、および撮像素子と
してのCCD14から成る。絞り13は絞り駆動部15
によって駆動され、CCD14はCCD駆動部16によ
って駆動される。
【0025】魚眼レンズ12は負および正の2群構成で
180゜の画角を有している。魚眼レンズ12は、光軸
(一点鎖線で図示)と一致する入射角0゜の光から、光
軸に直交する入射角90゜の光までをCCD14に導き
結像させる。この魚眼レンズ12は、結像位置の光軸か
らの距離が入射角の大きさに比例する等距離射影方式で
ある。
【0026】図15にCCD14の受光範囲を示す。C
CD14はアスペクト比が3:4の長方形に形成されて
おり、中央の円形領域に魚眼レンズ12からの光が結像
するように、魚眼レンズ12の光軸に対して垂直に配設
されている。
【0027】左右カメラ11L、11Rは光軸が互いに平
行になるように設定されている。なお、魚眼レンズは被
写界深度が極めて深く近距離から無限遠までの距離に対
して焦点が合うという特性を考慮して、カメラ11L、
11Rには焦点調節機構を設けていない。
【0028】ムービーカメラ1は、左右のカメラ11
L、11Rによる立体映像の撮影と、一方のカメラ(右カ
メラ11R)のみによる平面映像の撮影とを切り換えて
行うことができるように構成されている。ムービーカメ
ラ1の回路構成を図3に示す。
【0029】図において、17は立体撮影と平面撮影の
切り換えを行うためのスイッチであり、立体映像の撮影
を指示する信号または平面映像の撮影を指示する信号を
出力する。垂直同期回路18は立体/平面スイッチ17
の信号に基づいて、所定の周期信号を出力する。スイッ
チャー19は垂直同期回路18からの信号を受けて、左
右のCCD14L、14Rからの映像信号を切り換えて、
画像処理回路20に出力する。
【0030】画像処理回路20は、絞り駆動部15を介
して絞り13L、13Rの制御を行い、CCD駆動部16
を介して、CCD14L、14Rの積分やデータ出力のタ
イミングの制御を行う。これらの制御は立体/平面スイ
ッチ17からの信号に基づいてなされる。立体撮影のと
きは左右両カメラ11L、11Rが駆動され、平面撮影の
ときは右カメラ11Rのみが駆動される。したがって、
平面撮影においては、左カメラ11Lは駆動されず無駄
な電力消費が避けられる。
【0031】画像処理回路20はスイッチャー19を経
て入力されるアナログの映像信号に対して増幅、サンプ
ル・ホールド等の所定の信号処理を行い、処理後の映像
信号をA/D変換回路21に出力する。識別信号生成回
路22は、立体/平面スイッチ17からの信号を受け
て、立体映像または平面映像を示すデジタル信号と右映
像または左映像を示すデジタル信号を作成し、これらを
識別信号として出力する。
【0032】A/D変換回路21によってデジタル化さ
れた映像信号と、識別信号生成回路22で作成された識
別信号は、加算器23によって加算される。具体的に
は、加算器23は識別信号を映像信号の垂直ブランキン
グ期間に挿入する。加算された信号は記録装置24によ
って記録媒体25に記録される。したがって、記録され
た映像信号には立体映像であるか平面映像であるか、お
よび右映像であるか左映像であるかを示す識別信号が、
フィールドごとに付加されており、識別信号を参照して
映像の適切な再生表示を行うことが可能になっている。
【0033】立体映像撮影のときの、左右カメラ11
L、11Rの映像の切り換えについて説明する。図16
に、左右CCD14L、14Rからスイッチャー19に入
力される映像信号のタイミングを示す。(A)は右CC
D14Rに蓄積される映像信号、(B)は左CCD14L
に蓄積される映像信号、(C)はスイッチャー19に入
力される映像信号である。左右のCCD14L、14R
は、ともに60Hzの周期で1フィールド分の映像信号
の蓄積、出力を行うが、その周期は互いに半周期ずらし
て設定されている。したがって、スイッチャー19には
120Hzの周期で映像信号が入力され、右の映像信号
と左の映像信号とが交互に入力されることになる。スイ
ッチャー19への入力周期に合わせて、記録装置24も
1フィールド120Hzの周期で、左右の映像信号を交
互に記録媒体25に記録する。
【0034】なお、平面映像撮影のときには、CCD1
4Rによる映像信号の蓄積、スイッチャー19への信号
出力、および記録装置24による信号の記録は、いずれ
も60Hzの周期で行う。
【0035】上記ムービーカメラ1で撮影した映像を再
生表示する表示装置の概略構成を図4に示す。表示装置
3は、半球形のドーム型スクリーン31、左右の投影部
32L、32R、制御部33、観賞者用眼鏡34から成
り、投影部32L、32Rによって映像をスクリーン31
に投影表示して、その映像を眼鏡34を通して観賞する
ように構成されている。
【0036】観賞者用眼鏡34は、電界の印加の有無に
応じて光を透過または遮断する性質を有する左右の物性
シャッタ35L、35Rと、物性シャッタ35L、35Rへ
の電界印加を制御するシャッタ駆動部36を備えてい
る。このような物性シャッタとしては、例えば、PLZ
Tセラミックスを用いることができる。
【0037】制御部33は、ムービーカメラ1で撮影さ
れた左右映像をそれぞれ左右投影部32L、32Rによっ
て投影表示させるとともに、投影部32L、32Rによる
映像投影を左右交互に切り換える。また、制御部33は
映像投影の切り換えに同期した切換信号を観賞者用眼鏡
34に無線で送信する。観賞者用眼鏡34のシャッタ駆
動部36は受信した切換信号に応じて左右の物性シャッ
タ35L、35Rの光の透過と遮断を交互に切り換える。
【0038】図5に左右投影部32L、32Rの構成を示
す。左右投影部32L、32Rは同一の構成であり、図5
には一方のみが示してある。投影部32は投影レンズと
しての魚眼レンズ36と映像を表示する表示部37から
成る。表示部37としては透過型の液晶表示装置(LC
D)が用いられ、表示駆動部38によって映像が表示さ
れる。LCDパネルに表示された映像は、不図示のバッ
クライト光源からの光によって、魚眼レンズ36を介し
てスクリーン31に投影される。左右投影部32L、3
2Rは光軸が互いに平行になるように設定されている。
【0039】投影レンズとしての魚眼レンズ36は、前
述の撮影レンズとしての魚眼レンズ12とほぼ同様の構
成であり、等距離射影方式であって180゜の投射角を
有している。また、投影部32L、32Rはドーム型スク
リーン31の半球の中心に設置される。したがって、左
右カメラ11L、11Rで撮影された画角180゜の映像
の全範囲が、歪みなくスクリーン32に投影表示される
ことになる。
【0040】図6に表示装置3の回路構成を示す。制御
部33は、記録媒体25に記録された信号を読み出して
映像信号と識別信号とに分離する再生装置39を備えて
いる。再生装置39によって分離された映像信号はスイ
ッチャー40に入力され、識別信号は垂直同期回路41
に入力される。垂直同期回路41は識別信号に基づいて
スイッチャー40の出力先を切り換えて、左右の映像信
号の分離を行う。また、送信部42から切換信号を観賞
者用眼鏡34に送信させる。
【0041】記録されている映像が立体映像であるとき
の、映像信号の出力の切り換えを、図17に示す。
(A)はスイッチャー40に入力される映像信号であ
る。この信号の周期は120Hzであり、左右映像が交
互に含まれている。(B)および(C)はそれぞれスイ
ッチャー40から出力される右映像および左映像の信号
である。分離された左右の映像信号は、ともに60Hz
の周期をもち、互いに半周期ずれている。左右の映像信
号は、この後60Hz周期で制御される。
【0042】記録されている映像が平面映像のときは、
右の映像信号のみが出力される。この場合、スイッチャ
ー40には周期が60Hzの映像信号が入力され、以降
も映像信号は60Hz周期で制御される。
【0043】左右の映像信号はそれぞれ対応する画素ず
らし回路44L、44Rに入力され、右の映像信号は映像
振れ検出回路43にも入力される。これらの回路は、撮
影時のムービーカメラ1の振れによる映像の質の低下を
補償するものである。
【0044】映像振れ検出回路43は、60Hzの周期
で入力されてくるフィールド間の映像の相関を求めて、
映像のずれの量を検出する。すなわち、現在処理しよう
としているフィールドと1つ前のフィールドとの画素ご
との相関を求め、前フィールドに対する現フィールドの
映像の上下方向および左右方向のずれを検出する。検出
されたずれ量は画素数単位で画素ずらし回路44L、4
4Rに出力される。
【0045】画素ずらし回路44L、44Rは、映像振れ
検出回路43から入力されるずれ量に基づいて、スイッ
チャー40から入力された映像信号に対して、上下、左
右方向の画素ずらし処理を行う。画素ずらしは、ずれ量
が所定画素数以下のときに行われ、ずれ量が所定画素数
を超えているときには行われない。これは、カメラ振れ
と、撮影時における撮影範囲の意図的な変更とを区別す
るためである。上記所定画素数は、本実施例では2画素
に設定されているが、カメラ振れと撮影範囲の変更とを
区別し得る数であれば他の値でもよい。画素ずらし回路
44L、44Rの映像信号は投影部32L、32Rに出力さ
れる。
【0046】観賞者用眼鏡34は送信部42からの切換
信号を受信部45で受信する。この切換信号には、左右
物性シャッタ35L、35Rのどちらを開くかを指示する
情報が含まれており、シャッタ駆動部36は指示された
方の物性シャッタに光を透過させ、他方に光を遮断させ
る。これにより、投影される映像に対応したシャッタが
開かれて、スクリーン31に左映像が表示されていると
きには左眼による観察、右映像が表示されているときに
は右眼による観察がなされる。
【0047】なお、シャッタ駆動部36には不図示の遅
延回路が含まれており、切換信号の受信から切り換えの
実行までを所定時間遅らせるように設定されている。こ
れにより、制御部33の映像振れ検出回路43や画素ず
らし回路44L、44Rでの信号処理による表示の遅延に
対処することができ、表示の切り換えと同時に左右物性
シャッタ35L、35Rの切り換えが行われる。
【0048】以上説明したように、本実施例のムービー
カメラ1と表示装置3によると、画角180゜の広い映
像が撮影され、その映像の全範囲が歪みなく再生され
る。映像は立体的観察が可能であるうえ、観賞者の前方
のみならず左右、上下方向にも提示されるため、観賞者
は極めて高い臨場感を得ることができる。
【0049】本発明の第2の実施例について説明する。
本実施例では、映像の再生表示を行う表示装置が第1の
実施例と異なり、映像の撮影は前述のムービーカメラ1
によって行う。
【0050】図7に表示装置の概略構成を示す。表示装
置5はヘルメット型のHMD51と再生制御部52とか
ら成り、映像をHMD51に内蔵の球面反射鏡に投影表
示するものである。HMD51は投影部53、制御駆動
部54、角速度センサー55、音響部56およびズーム
指示部57を備えている。ズーム指示部57は表示され
る映像の拡大を指示するもので、HMD装着者によって
操作される。再生制御部52は、カメラ1によって撮影
された映像の再生信号と、音声信号を制御駆動部54に
無線送信する。音声は撮影と同時に録音するようにして
おいてもよいし、背景音楽として撮影後に付加するよう
にしてもよい。
【0051】制御駆動部54は、受信した映像信号を投
影部53に与えて映像を再生表示させ、音声信号を音響
部56に与えて音声を再生させる。ここで、投影部53
で再生表示される映像の範囲は、ムービーカメラ1によ
って撮影された180゜の画角の全範囲ではなく、その
一部範囲のみである。表示する範囲は、HMD装着者の
頭部の向きに応じて決定する。頭部の向きは、角速度セ
ンサー55によって回転速度を検出することによって検
知する。
【0052】図18に頭部の回転運動と、それを検出す
る角速度センサー55との関係を示す。角速度センサー
55は水平方向の回転の角速度を検出するセンサー55
Hと垂直方向の回転の角速度を検出するセンサー55Vか
ら成る。これらのセンサー55H、55Vとしては圧電振
動ジャイロを用いる。圧電振動ジャイロは柱状に形成さ
れており、軸方向に対して垂直方向の回転運動の角速度
を検出し、検出した角速度の大きさに対応する電圧を出
力する。頭部の左右方向の回転は水平方向角速度センサ
ー55Hで検出され、上下方向の回転は垂直方向角速度
センサー55Vで検出される。
【0053】角速度センサー55からの出力は制御駆動
部54に入力され、制御駆動部54は検出された角速度
に基づいてHMD装着者の頭部の方位変化を算出する。
さらに、制御駆動部54は、その方位の変化量から基準
方向に対する頭部の向きを求め、映像信号の中から頭部
の向きに対応する一部範囲の映像信号を選出する。投影
部53ではこの一部範囲の映像が表示される。
【0054】投影部53の構成を図8に示す。投影部5
3は、透過型LCD58、LCD駆動部59、魚眼レン
ズ60、球面反射鏡61、および一方向からの光を透過
させ逆方向からの光を反射させるビームスプリッタ62
から成る。LCD駆動部59によってLCD58に表示
された映像は、不図示のバックライト光源からの光によ
って、魚眼レンズ60およびビームスプリッタ62を介
して球面反射鏡61に投影される。球面反射鏡61で反
射された映像光は、ビームスプリッタ62によって再度
反射され、HMD装着者の眼Eに入射する。魚眼レンズ
60は等距離射影方式で、投射角は100゜である。
【0055】撮影された映像範囲と投影される映像範囲
の一例を図19に示す。半球SAは画角180゜の撮影
範囲を表し、VAが投影範囲である。半球SAの天頂P
は撮影時のカメラの光軸に対応する。この図に示したよ
うに、投影される映像は長方形の四隅を丸くしたような
略楕円形である。観察者が映像を観察するときの視野角
は、長径に相当する横方向が100゜、短径に相当する
縦方向が56゜である。球面反射鏡61はLCD58か
ら投影されるこの略楕円形の映像光を過不足なく受けら
れる大きさ、形状に形成されている。
【0056】図19に示した投影範囲VAは、HMD装
着者が正面を向いており、かつ拡大指示をしていない状
態に対応したものである。この場合、撮影された全映像
範囲のうち中央部の、横方向の最大画角が100゜、縦
方向の最大画角が56゜の範囲がLCD58に表示され
て、投影される。HMD装着者が頭部を回転させたとき
には、それに応じて他の範囲が投影される。また、ズー
ム指示部57の操作により拡大表示が指示されたときに
は、視野角の縦横の比が14:25になる、より小さな
範囲がLCD58に拡大表示されて、投影される。
【0057】投影部53は左右1対設けられており、左
右の映像をそれぞれ左右の眼で観察することによって、
映像を立体的に認識することができる。なお、上記投影
部53は、ビームスプリッタ62によって光路を折り曲
げる構成としているため、LCD58を上方に球面反射
鏡61を下方に配設することが可能になって、小型に形
成されている。
【0058】本実施例の表示装置5による映像表示の原
理を図20、21を参照して説明する。図20は等距離
射影方式による結像の様子を表している。レンズL1
入射する光LTは平面Z上の一点Aに結像する。このと
き、レンズL1の光軸Axと結像面Zとの交点Cから結
像位置Aまでの距離aは、レンズL1の焦点距離をf、
光LTの入射角をθとすると、fθで表される。したが
って、入射角θと距離aは比例する。
【0059】ムービーカメラ1のCCD14は実際は平
面であるが、等距離射影方式の魚眼レンズ12で撮影し
た映像は、上述のように映像の中心から結像位置までの
距離が入射角に比例するため、半球上にCCDを配設し
てその球面に対して垂直に入射する光のみを撮影するこ
とと等価となる。
【0060】このようにして撮影した映像と投影範囲の
関係を図21に示す。半円Hは画角180゜の映像であ
り、円弧A1、A2およびA3は投影表示される範囲を表
す。円弧A1は中心の入射角が0゜の映像範囲であり、
全映像の中心に位置する。円弧A1の映像は、等距離射
影方式の魚眼レンズL2を介して球面Sに投影すると、
歪みのない像となる。
【0061】円弧A2の映像はA1と同じ大きさでありそ
の中心の入射角はαである。円弧A2はαだけ回転させ
ることで円弧A1と重なり、円弧A2の映像も魚眼レンズ
2を介して球面Sに投影すると歪みのない像となる。
この角度αの回転は、実際のCCD14では距離fαの
平行移動に対応する。円弧A3は拡大投影される映像範
囲を表すもので、円弧A1、A2よりも短い。円弧A3
映像範囲は、A1と同じ大きさに拡大された後に投影さ
れる。円弧A3の映像範囲を歪みなく拡大するには、円
弧A3の中心角を線形拡大すればよい。
【0062】このように、魚眼レンズ60によって球面
反射鏡61に映像を投影する表示装置5では、特殊な変
換を行うことなく任意の方向の映像を投影表示すること
ができる。ただし、拡大投影においては映像が粗くなる
ため、補完処理を行なって映像を細密化する。
【0063】表示装置5の回路構成を図9に示す。再生
制御部52は、記録媒体25に記録された信号を読み出
す再生装置63と、読み出された信号を送信する送信装
置64を備えている。前述のように、ムービーカメラ1
によって記録された記録媒体25には映像信号と制御信
号が加算されて記録されており、再生装置63は加算さ
れた映像信号と制御信号とを、1フィールドずつ順次読
み出していく。送信装置64は、その信号を無線によっ
て制御駆動部54に送信する。
【0064】制御駆動部54は、送信装置64からの無
線信号を受信する受信装置65と、受信した信号を映像
信号と識別信号とに分離する分離回路66を有してお
り、分離された映像信号と識別信号はそれぞれスイッチ
ャー67と垂直同期回路68に入力される。スイッチャ
ー67には左映像信号を記憶するメモリー69Lと、右
映像信号を記憶するメモリー69Rとが接続されてお
り、垂直同期回路68は識別信号に基づいてスイッチャ
ー67の出力先を切り換えて、左右映像をそれぞれ対応
するメモリー69L、69Rに記憶させる。スイッチャー
67からメモリー69L、69Rへの映像信号の出力は、
図17を参照して第1の実施例で説明したとおりであ
る。
【0065】メモリー69L、69Rの映像信号は、エリ
ア選択回路70L、70Rに入力される。エリア選択回路
70L、70Rは、角速度センサー55からの出力に基づ
いてHMD装着者の頭部の向きを検出し、ズーム指示部
57からの信号に基づいて短径と長径の比が14:25
の略楕円形の投影範囲の大きさを決定する。そして、頭
部の向きに対応する方向を中心とする投影範囲を決定
し、後に行われる画素ずらし処理を考慮して、投影範囲
よりも縦方向、横方向ともに所定画素数だけ広い範囲の
映像信号を取り出す。
【0066】角速度センサー55にはHMD装着者によ
って操作されるリセットスイッチ74が設けられてお
り、リセットスイッチ74が操作されたときには、エリ
ア選択回路70L、70Rは、頭部の向きを入射角0゜の
映像の方向、すなわち撮影された画角180゜の映像の
中心に対応させる。リセットスイッチ74操作後はこの
方向を基準として、頭部の向きの変化に応じて投影範囲
を決定する。
【0067】エリア選択回路70L、70Rによって取り
出された左右の映像信号は、それぞれ左右の補完回路7
2L、72Rに入力される。また、右の映像信号は映像振
れ検出回路71に入力される。補完回路72L、72R
は、拡大表示を行う際に、映像が粗くなるのを補完して
細密な映像にするものである。補完は映像信号に線形ま
たは非線形の平均化を施して行う。補完回路72L、7
2Rの映像信号は画素ずらし回路73L、73Rに入力さ
れる。
【0068】映像振れ検出回路71および画素ずらし回
路73L、73Rは、撮影時のムービーカメラ1の振れに
よる映像の質の低下を補償することに加え、HMD装着
者の頭部の意図せぬ微小な動きによる投影範囲の無用な
変動を抑制するものである。これらの回路は第1の実施
例で説明した処理と同じ信号処理を行う。本実施例にお
いても、処理中のフィールドの前フィールドに対するず
れ量が、2画素以内のときにのみ画素ずらしを行う。し
たがって、撮影範囲の意図的な変更や投影範囲の意図的
な変更はずれとして扱われず、ムービーカメラ1の振動
やHMD装着者の頭部の無意識な微小な動きのみが、ず
れとして扱われて除去される。
【0069】なお、所定量以上の回転運動を検出したと
きにのみ信号を出力するように角速度センサー55を構
成して、HMD装着者の頭部の無意識な微小な動きが投
影範囲に反映されないようにしてもよい。この場合に
も、映像振れ検出回路71および画素ずらし回路73
L、73Rを設けることにより、さらに確実に投影範囲の
無用な変動を防止することができる。
【0070】画素ずらし回路73L、73Rによって処理
された映像信号は投影部53L、53Rに出力される。立
体映像のときには左右のLCD58L、58Rに映像が表
示され、平面映像のときには右のLCD58Rにのみ映
像が表示される。LCD58L、58Rに表示される映像
は、魚眼レンズによる撮影のため歪みを有するが、魚眼
レンズ60L、60Rを介して球面反射鏡61L、61Rに
投影されることによって歪みは光学的に除去され、HM
D装着者は歪みのない映像を観察することができる。
【0071】このように構成されている表示装置5で
は、歪みのない左右映像が提示されるため、観察者は自
然な立体感を得ることができる。さらに、広い範囲を撮
影した映像の中から観察者の頭部の向きに対応した映像
が提示されるため、高い臨場感が得られる。また、射影
方式の変換が不要であるため、映像信号の処理時間が短
くなって、観察者の頭部の向きの変化が投影される映像
の範囲に速やかに反映される。
【0072】なお、ムービーカメラ1で撮影した映像信
号を一旦記録媒体25に記録し、その映像信号を表示装
置5で読み出して再生する構成としたが、ムービーカメ
ラ1の映像信号を表示装置5に直接送信して、撮影と映
像の表示を同時に行うようにしてもよい。この場合、例
えば、図9の送信装置64を図3のムービーカメラ1に
組み込み、加算器23の出力信号を送信装置64から表
示装置5の受信装置65に送信する構成とする。このよ
うな構成では、ムービーカメラ1の記録装置24と、表
示装置5の再生制御部52を必ずしも必要としない。
【0073】また、カメラはムービーとしているが、電
子スチルにも応用できる。ただし、フィールド比較によ
る振れ補正はできない。
【0074】本発明の第3の実施例について説明する。
本実施例においても映像の撮影は第1の実施例のムービ
ーカメラ1によって行う。表示装置の概略構成を図10
に示す。表示装置8は、第2の実施例の表示装置5と同
様に、ヘルメット型のHMD81と再生制御部82とか
ら成るが、平面上に表示された映像を、球面に投影する
ことなくそのまま観察する構成としている。HMD81
は表示部83、制御駆動部84、角速度センサー85、
音響部86およびズーム指示部87を備えている。再生
制御部82、角速度センサー85、音響部86およびズ
ーム指示部87の構成と機能は、第2の表示装置5で説
明したもの同一であり、重複する説明は省略する。
【0075】図11は、表示部83の構成と、表示部8
3による映像表示の制御を行う制御駆動部84の概略構
成を示すブロック図である。表示部83はLCD88と
拡大レンズ89から成り、LCD88に表示される映像
を拡大レンズ89を介してHMD装着者の眼Eに導く。
LCD88は、横方向の視野角が100゜、縦方向の視
野角が56゜の長方形に設定されており、ハイビジョン
に対応している。LCD88と拡大レンズ89は左右1
対備えられている。
【0076】制御駆動部84は、大別して表示範囲設定
部90、射影方式変換部91および映像補正部92から
構成される。表示範囲設定部90は、LCD88に表示
する映像の範囲を決定するものであり、角速度センサー
85の出力信号とズーム指示部87からの信号が与えら
れる。表示範囲設定部90は、角速度センサー85から
の信号に基づいて、HMD装着者の頭部の向きを算出
し、頭部の向きに応じて表示範囲の中心点を決定する。
また、ズーム指示部87からの信号に基づいて、表示す
る映像範囲の大きさを決定する。そして、こうして決定
した表示範囲に対応する映像信号を取り出す。表示範囲
設定部90による表示範囲の設定の原理は、図21によ
って第2の実施例で説明したとおりである。
【0077】射影方式変換部91は、魚眼レンズによっ
て等距離射影方式で撮影された映像を、平面上に歪みな
く表示するための変換を行う。この変換について、図2
2を参照して説明する。
【0078】図22において、半円Hは撮影された画角
180゜の映像であり、半円Hの中心点Eは観察者の眼
に対応する。映像の中心C’と点Eを結ぶ直線Ax’は
撮影時のレンズの光軸に相当する。直線DはHMDを装
着した観察者の頭部の向きを表す。直線Dと半円Hの交
点Q0は表示する映像範囲の中心であり、円弧Q12
範囲の映像を、直線Dに対して垂直な平面P上に表示す
る。
【0079】半円H上の点Q0、Q1、Q2に対応する平
面P上の位置は、それぞれQ0’、Q1’、Q2’とな
る。円弧Q12上の点Qと点Eを結ぶ直線D’が直線D
となす角をθ’とし、点Qに対応する平面P上の位置を
Q’とすると、点Q0’から点Q’までの距離bは正接
関数で表され、tanθ’に比例する。射影方式変換部9
1はθ’からtanθ’への変換を行うことによって、f
θの映像を歪みのない平面映像に変換するものである。
【0080】なお、ズーム指示部87からの信号によっ
て表示範囲設定部90が小さな映像範囲を設定していた
ときには、射影方式変換部91は変換に先だって、図2
1で説明した線形の拡大処理を行っておく。
【0081】射影方式変換部91により変換がなされる
と、表示範囲の中心から離れるほど映像は粗くなり、補
完処理が必要となる。この補完処理は映像補正部92に
よって行われる。映像補正部92は拡大表示のための補
完も合わせて行う。さらに、映像補正部92は、撮影時
のカメラ振れや観察時のHMD81の微動に起因する映
像振れの補償処理も行うものである。
【0082】表示装置8の具体的な回路構成を図12に
示す。再生制御部82、および制御駆動部84の受信装
置95からメモリー99L、99Rまでの構成と機能は第
2の実施例と同じである。すなわち、記録媒体25の信
号は、再生装置93によってフィールドごとに順次読み
出され、送信装置94から受信装置95に送信されて、
分離回路96によって映像信号と識別信号とに分離され
る。映像信号は識別信号に基づいた垂直同期回路98の
制御によりスイッチャー97を経て左右の映像信号に分
離されて、メモリー99L、99Rに記憶される。
【0083】メモリー99L、99Rの映像信号は、エリ
ア選択回路100L、100Rに入力される。エリア選択
回路100L、100Rには角速度センサー85からの出
力およびズーム指示部87からの信号も入力される。エ
リア選択回路100L、100Rは、角速度センサー85
からの出力に基づいてHMD装着者の頭部の向きを検出
し、ズーム指示部87からの信号に基づいて縦横の画角
比が14:25となる長方形の表示範囲の大きさを決定
する。
【0084】そして、頭部の向きに対応する方向を中心
とする表示範囲を決定する。エリア選択回路100L、
100Rは、後に行われる画素ずらし処理を考慮して、
決定した表示範囲よりも縦方向、横方向ともに所定画素
数だけ広い範囲の映像信号を取り出し、整形回路104
L、104Rに出力する。
【0085】整形回路104L、104Rは、拡大表示の
際の拡大処理と、等距離射影方式によって撮影された映
像を歪みのない平面映像に変換する整形処理を行う。こ
の整形処理は前述のように正接関数に従ったものであ
る。整形された映像信号は補完回路102L、102Rに
出力される。
【0086】補完回路102L、102Rは、整形回路1
04L、104Rで粗くなった映像の補完を行う。この補
完処理は、線形または非線形の平均化によって行うこと
ができるが、整形が正接関数に従った変換で行われてい
ることを考慮して、非線形の平均化を行うことが望まし
い。さらに、処理しようとしているフィールドの前のフ
ィールドの映像を参照して、時間的平均化を行うように
してもよい。
【0087】補完回路102L、102Rの映像信号は、
画素ずらし回路103L、103Rに入力される。また、
整形処理がなされる前の右のエリア選択回路100Rの
映像信号は、映像振れ検出回路101に入力される。映
像振れ検出回路101および画素ずらし回路103L、
103Rは、撮影時のムービーカメラ1の振れによる映
像の質の低下を補償することに加え、HMD装着者の頭
部の微小な動きによる投影範囲の無用な変動を抑制する
ものである。
【0088】これらの回路は第1の実施例で説明した処
理と同じ信号処理を行う。本実施例においても、処理中
のフィールドの前フィールドに対するずれ量が、2画素
以内のときにのみ画素ずらしを行う。したがって、撮影
範囲の意図的な変更や投影範囲の意図的な変更はずれと
して扱われず、ムービーカメラ1の振動やHMD装着者
の頭部の無意識な微小な動きのみが、ずれとして扱われ
て除去される。
【0089】画素ずらし回路103L、103Rによる処
理の前後の画像の範囲を図23に示す。G1は補完回路
102L、102Rから画素ずらし回路103L、103R
に入力される映像範囲である。映像振れ検出回路101
によって検出された映像のずれ量が2画素を超えると
き、または、ずれ量が0であるときには、中央の映像範
囲G2が画素ずらし回路103L、103Rから出力され
る。点線で示した範囲G3は、処理中のフィールドが前
フィールドに対して、右に2画素、下に1画素ずれてい
るときの出力範囲である。
【0090】範囲G2の横方向方向および縦方向の画素
数をそれぞれM、Nとすると、MとNの比は、前述のよ
うに25:14である。画素ずらし回路103L、10
3Rに入力される映像範囲G1の画素数は、2画素までの
ずれを処理できるように、横方向が(M+4)、縦方向
が(N+4)に設定されている。
【0091】画素ずらし回路103L、103Rの映像信
号は、表示部83L、83Rに出力され、LCD88L、
88Rに歪みのない映像が表示される。HMD装着者は
LCD88L、88Rの映像を拡大レンズ89L、89Rを
介して観察する。
【0092】なお、上記構成の回路では、エリア選択回
路100L、100Rが表示範囲設定部90に、整形回路
104L、104Rが射影方式変換部91に、補完回路1
02L、102R、映像振れ検出回路101および画素ず
らし回路103L、103Rが映像補正部92に対応す
る。
【0093】上記構成の表示装置8では、広い範囲を撮
影した映像の中から観察者の頭部の向きに対応した映像
が歪みなく表示されるため、観察者は自然でかつ高い臨
場感の立体映像を観賞することができる。
【0094】本実施例の表示装置8の制御駆動部84
は、歪みのない平面映像の信号を生成するものであるか
ら、HMDに限らず、テレビや平面スクリーンに投影表
示する投影装置と組み合わせて使用することも可能であ
る。
【0095】図12において、200はテレビ受像機で
あり、201は投影装置202および平面スクリーン2
03から成る投影式表示装置である。テレビ受像機20
0および投影装置202と制御駆動部84との間には、
入出力装置150が設けられている。入出力装置150
には、拡大表示を指示するズームキー151、表示範囲
の左右方向と上下方向をそれぞれ指示する左右キー15
2と上下キー153、映像の出力先を切り換えるスイッ
チャー155、およびスイッチャー155による出力先
の切り換えを指示する切換スイッチ154が設けられて
いる。
【0096】スイッチャー155は制御駆動部84の右
画素ずらし回路103Rに接続されており、右の映像信
号が入力される。スイッチャー155には出力先として
テレビ受像機200と投影装置202が接続されてお
り、切換スイッチ154からの信号に応じて映像信号を
テレビ受像機200または投影装置202に出力する。
ズームキー151、左右キー152および上下キー15
3からの信号は、制御駆動部84の左右のエリア選択回
路100L、100Rに入力される。左右キー152およ
び上下キー153はHMD81の角速度センサー85に
相当し、ズームキー151はズーム指示部87に相当す
る。エリア選択回路100L、100Rは、これらのキー
からの信号に基づいて全映像範囲のうち表示する範囲を
決定する。
【0097】この構成では、右映像のみが表示されるた
め平面映像となる。しかしながら、画角180゜という
広い映像範囲のうち、観察者のキー操作に応じた範囲の
映像が表示されるため、家庭においても、従来のビデオ
観賞装置以上に臨場感の高い映像観賞を行うことができ
る。
【0098】上記第1〜第3の実施例の映像振れ検出回
路43、71、101による映像の振れの検出につい
て、図24を参照してより詳しく説明する。映像の振れ
を感度よく検出するためには、魚眼レンズの結像の特性
を考慮して映像振れ検出のための画素の配置を設定する
必要がある。
【0099】図24はレンズの光軸に対して垂直な平面
上に等角度(10゜)間隔で引かれた縦横の平行線を、
等距離射影方式の魚眼レンズで撮影したときのCCD上
での結像の様子を示したものである。図は、CCDに結
像する全範囲の1/4を表しており、x、yがともに0
゜の原点はレンズの光軸とCCDの交点である。円弧C
1は撮影される範囲の最外周を表しており、入射角すな
わち光軸となす角度が90゜の光の結像位置である。x
軸はレンズ光軸と直交する横方向の直線を表し、y軸は
レンズ光軸と直交する縦方向の直線の像を表す。
【0100】レンズ光軸から外れた位置にある縦方向の
平行な直線はCCD上ではx軸と交わる曲線像となり、
レンズ光軸から外れた位置にある横方向の直線はy軸と
交わる曲線像となって、歪みが生じる。図から明らかな
ように、入射光のレンズ光軸からのずれが大きくなるほ
ど、像が圧縮されて歪みが大きくなる。縦方向の歪みが
最も小さいのはx軸上の像であり、横方向の歪みが最も
小さいのはy軸上の像である。
【0101】このため、本発明においては、x軸上の画
素を横方向の像の振れを検出するために用い、y軸上の
画素を縦方向の像の振れの検出に用いる。ここで、x軸
上およびy軸上の全ての画素、すなわち入射角が0゜か
ら90゜までの各軸上の像を用いて振れ検出を行っても
よいが、入射角が大きい像は圧縮の度合いが大きいため
振れ検出から除外するのが望ましい。本発明では、入射
角が0゜から70゜までの像、すなわち、図24の太線
で示したSxおよびSyの画素列を用いて横方向および
縦方向の映像振れを検出する。図ではCCDの1/4の
範囲のみが示されているが、画素列Sx、Syはx軸お
よびy軸に関して対称に設けられており、x、yの負の
領域にも存在する。
【0102】映像振れ検出回路43、71、101は、
処理中のフィールドの画素列Sxの像と前のフィールド
の画素列Sxの像との相関演算を行って、横方向の映像
の振れ量を算出する。同様に、画素列Syの像につい
て、処理中のフィールドと前のフィールドとの相関演算
を行って、縦方向の映像の振れ量を算出する。これらの
振れ量が画素ずらし回路44L、44R、73L、73R、
103L、103Rに入力される。映像振れが斜め方向に
生じた場合であっても、画素列Sxによる横方向の振れ
検出と画素列Syによる縦方向の振れ検出から、真の振
れを検出することが可能である。この相関演算は1次元
であるため、所要時間が短く、映像振れ検出のために像
表示が遅延することを抑制することができる。
【0103】映像振れは、縦方向、横方向または両者が
組合わさった斜め方向等の、並進に限られるものではな
い。撮影レンズの光軸を中心とするカメラの回転運動も
映像振れとなるものであり、これを映像振れ検出回路4
3、71、101で検出して、画素ずらし回路44L、
44R、73L、73R、103L、103Rで補正するよ
うにしてもよい。
【0104】この回転による映像振れは、図24の破線
円弧C2で示したように、画素列SxおよびSyに垂直
な方向になるため、これらの画素列によって検出するこ
とはできない。回転による映像振れは、円周上に等間隔
で配列された画素によって検出することが望ましく、例
えば、入射角30゜に対応する円周上(円弧C2はその
円の1/4に相当する)に等間隔で画素を配設すれば正
確に検出される。しかしながら、縦横に等間隔に規則正
しく配設された画素の中に、そのような配列の検出用画
素を設けることはできない。
【0105】そこで、本発明では回転方向に沿った線分
上の画素によって回転による映像振れを検出する。具体
的には、図24において太実線で示した、入射角30゜
の点でy軸と直交する線分Rx、および入射角30゜の
点でx軸と直交する線分Ry上の画素を用いる。画素列
Rx、Ryの長さは入射角が0゜から約15゜の像に対
応する。図ではCCDの1/4の範囲のみが示されてい
るが、画素列Rx、Ryはx軸およびy軸に関して対称
に設けられており、全部で4つ存在する。
【0106】映像振れ検出回路43、71、101で
は、これら画素列Rx、Ryの4つ全てについて処理中
のフィールドと前のフィールドとの1次元相関演算を行
って、映像の回転量を算出する。これにより、回転によ
る映像振れが検出される。
【0107】なお、ここでは、画素列Rx、Ryを入射
角30゜の位置でx軸またはy軸と交わる点に設けて、
長さを入射角0〜15゜の範囲としたが、この数値に限
定されるものではない。原点を中心とする円の接線とほ
ぼ一致する範囲内であれば、位置も長さも他の値として
よい。
【0108】カメラ振れに起因する映像振れを抑制する
ための、ムービーカメラ1の支持機構について、図25
を参照して説明する。図において、(A)はカメラ支持
装置300の正面図、(B)は側面図、(C)は(A)
におけるA部位の拡大図である。魚眼レンズおよびCC
Dから成る左右のカメラが、それぞれ支持装置300内
部に保持される。図では左右の支持装置のうち一方のみ
を示している。支持装置300は、内部にカメラを固定
した鏡筒301、前後の固定支持部302、鏡筒301
を保持する前後の外筒303、外筒303を固定支持部
302内に支持するサスペンション304、および鏡筒
301の外面下部に固着された重り305を有してい
る。
【0109】固定支持部302はムービーカメラの外枠
と固定するための固定板302aを下部に備えている。
前後の固定支持部302内にはそれぞれ、円筒形の外筒
303が配設されており、外筒303は上下左右の4個
所をサスペンション304によって支持されている。鏡
筒301は外形が円柱状に形成されており、前後の外筒
303に挿入されている。鏡筒301の外周と外筒30
3の内周には溝308が設けられており、鏡筒301は
溝308に装填された玉309を介して外筒303に保
持されている。
【0110】この玉軸受け機構により、鏡筒301は魚
眼レンズの光軸を中心として回動自在となっている。ま
た、重り305は、前後の固定支持部302が水平に設
置されているときにレンズ光軸が水平になる位置に設け
られているとともに、変位速度が(π/2)rad/2
0msec以上である回転運動を吸収する重さに設定さ
れている。したがって、固定支持部302のレンズ光軸
回りの回転運動は鏡筒301に伝わらない。
【0111】サスペンション304はバネ306とダン
パー307から成り、上下方向や左右方向の60Hz以
上の振動を吸収するように設定されている。このサスペ
ンション機構により、レンズ光軸に対して垂直方向の固
定支持部302の振動は鏡筒301に伝わらない。
【0112】このように構成されたカメラ支持装置30
0では、ムービーカメラがほぼ水平に静置されていると
きには、レンズの光軸が常に水平となる。カメラ振れ等
が生じた場合でも、光軸に対して垂直方向の振動はサス
ペンション機構に吸収され、光軸回りの回転運動は玉軸
受け機構と重りによって吸収されるため、鏡筒301へ
の伝達が抑制される。したがって、カメラ振れによる映
像振れを著しく低減することができる。
【0113】本発明の映像システムでは、カメラ振れに
起因する撮影時の映像振れが抑制されるとともに、たと
え映像に振れが生じた場合でも、それを検出して補正が
なされるため、高品質の映像を提供することができる。
【0114】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の映像装置
によるときには、映像は魚眼レンズを用いたカメラによ
って撮影されるため、人間の視野角よりも大きい画角の
映像が撮影される。表示装置は、その広範囲の映像のう
ち観察者の頭部の向きに対応した範囲の映像を表示する
ため、観察者は頭部を回動させることにより任意の方向
の映像を観察することができる。このため、観察者はあ
たかも撮影現場にいるかのような臨場感を得ることがで
きる。
【0115】請求項2の映像装置では、左右のカメラに
よって視差のある左右像が撮影されるため、観察者は立
体映像を観賞することができ、臨場感が一層高くなる。
【0116】請求項3の構成の映像装置によるときは、
魚眼レンズを用いて撮影した映像を、歪みなくかつ細密
に平面上に表示することができるため、広範囲の映像を
家庭用のテレビ受像器等を用いて簡便に観賞することが
可能になる。
【0117】請求項4の映像装置では、魚眼レンズで撮
影された映像は魚眼レンズを介して球面の凹面反射鏡に
投影されるため、射影方式の変換を行うことなく、歪み
のない映像を提示することができる。このため、映像信
号に対して射影方式の変換処理や補完処理を行う必要が
なく、提示される映像の範囲を観察者の頭部の向きの変
化に迅速に対応して変更することができる。
【0118】請求項5の構成では、室内、屋外を問わず
任意の場所で臨場感の高い映像観賞をすることができ
る。また、表示装置を複数用意することにより、それを
装着した各観察者は、同一の映像の中から自分の希望す
る映像範囲を自由に選んで観察することができる。
【0119】請求項6の表示装置によるときは、フィー
ルド間の映像振れを除去することができるため、鮮明な
動画観賞を行うことができる。
【0120】請求項7の表示装置では、カメラ振れと撮
影範囲の変更とが区別されて、カメラ振れに起因する映
像振れのみを除去することが可能になり、撮影範囲の変
更に対応し得るとともに、カメラ振れによる映像の質の
劣化が抑制される。また、表示範囲を外部から入力に基
づいて設定するときには、入力の意図せぬ変動による映
像振れと表示範囲の意図的な変更が区別されて、入力の
意図せぬ変動に起因する映像振れのみが除去される。特
に、映像観察者の頭部の向きの変化を検出して、頭部の
向きに応じて表示範囲を設定する場合、頭部の回動によ
る表示範囲の変更に対応し得る一方で、頭部の微動によ
る表示範囲の変動を除去することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のムービーカメラの外観を示す図。
【図2】 ムービーカメラの構成を示す図。
【図3】 ムービーカメラの回路構成を示す図。
【図4】 第1の実施例の表示装置の概略構成を示す
図。
【図5】 第1の実施例の表示装置の投影部の構成を示
す図。
【図6】 第1の実施例の表示装置の回路構成を示す
図。
【図7】 第2の実施例の表示装置の概略構成を示す
図。
【図8】 第2の実施例の表示装置の投影部の構成を示
す図。
【図9】 第2の実施例の表示装置の回路構成を示す
図。
【図10】 第3の実施例の表示装置の概略構成を示す
図。
【図11】 第3の実施例の表示装置の表示部と制御駆
動部の構成を示す図。
【図12】 第3の実施例の表示装置の回路構成を示す
図。
【図13】 ムービーカメラの使用態様例を示す図。
【図14】 ムービーカメラの他の使用態様例を示す
図。
【図15】 ムービーカメラの撮像素子と受光範囲の関
係を示す図。
【図16】 ムービーカメラの左右の映像信号の合成を
説明する図。
【図17】 左右の映像信号の分離を説明する図。
【図18】 頭部の回動とそれを検出する角速度センサ
ーの関係を示す図。
【図19】 第2の実施例の表示装置により投影される
映像範囲を示す図。
【図20】 魚眼レンズへの光の入射角と結像位置の関
係を示す図。
【図21】 第2の実施例の表示装置における投影範囲
の設定の原理を示す図。
【図22】 第3の実施例の表示装置による歪み除去の
原理を示す図。
【図23】 第3の実施例の表示装置における画素ずら
しを説明する図。
【図24】 映像振れ検出を行うための画素の配置を示
す図。
【図25】 カメラの支持機構を示す図。
【符号の説明】
1 ムービーカメラ 3、5、8 表示装置 11L 左カメラ 11R 右カメラ 12、12L、12R 魚眼レンズ (撮影レンズ) 14、14L、14R CCD (撮像素子) 24 記録装置 25 記録媒体 31 ドーム型スクリーン 32L、32R 投影部 34 観賞者用眼鏡 36 魚眼レンズ (投影レンズ) 39 再生装置 (読み出し装置) 43 映像振れ検出回路 44L、44R 画素ずらし回路(映像シフト手
段) 51 HMD 53、53L、53R 投影部 55 角速度センサー(方向検出手段) 57 ズーム指示部 58、58L、58R LCD (表示素子) 60、60L、60R 魚眼レンズ (投影レンズ) 61 球面反射鏡 (凹面反射鏡) 62 ビームスプリッター 63 再生装置 (読み出し装置) 70L、70R エリア選択回路(映像信号選出手
段、制御手段) 71 映像振れ検出回路 72L、72R 補完回路 73L、73R 画素ずらし回路(映像シフト手
段) 81 HMD 83、83L、83R 表示部 85 角速度センサー(方向検出手段) 87 ズーム指示部 88、88L、88R LCD (表示素子) 93 再生装置 (読み出し装置) 100L、100R エリア選択回路(映像信号選出
手段、制御手段) 101 映像振れ検出回路 102L、102R 補完回路 103L、103R 画素ずらし回路(映像シフト手
段) 104L、104R 整形回路 (歪み補正手
段) 300 カメラ支持装置

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 映像を撮影するカメラと該カメラで撮影
    した映像を再生表示する表示装置から成る映像装置にお
    いて、 前記カメラは、 魚眼レンズと、 アレイ状に配列された複数の光電変換素子から成り、前
    記魚眼レンズを透過して入射する光を受光して、前記複
    数の光電変換素子ごとに映像信号を出力する撮像素子
    と、 前記撮像素子から出力される映像信号を記録媒体に記録
    する記録装置とを備え、 前記表示装置は、 前記記録装置によって記録された映像信号を記録媒体か
    ら読み出す読み出し装置と、 前記読み出し装置によって読み出された映像信号のう
    ち、前記撮像素子の一部領域にある光電変換素子の映像
    信号を選出する映像信号選出手段と、 前記映像信号選出手段によって選出された信号の映像を
    表示する表示素子と、 前記表示素子に表示される映像を観察する観察者の頭部
    の向きを検出する方向検出手段と、 前記映像信号選出手段が、前記方向検出手段によって検
    出される観察者の頭部の向きに対応する前記撮像素子の
    領域の映像信号を選出するように、前記映像信号選出手
    段を制御する制御手段とを備えることを特徴とする映像
    装置。
  2. 【請求項2】 前記カメラは、前記魚眼レンズと前記撮
    像素子から成るカメラを左右を1対備えて、左右のカメ
    ラにより映像を撮影することを特徴とする請求項1に記
    載の映像装置。
  3. 【請求項3】 前記表示装置は、前記映像信号選出手段
    によって選出された信号の映像が平面に表示されたとき
    に歪みなく表示されるように、前記映像信号選出手段に
    よって選出された映像信号に補正を行う歪み補正手段
    と、前記歪み補正手段によって補正された映像信号に補
    完を行う補完手段とを備え、 前記表示素子は平面に形成されて、前記補完手段によっ
    て補完された信号の映像を表示することを特徴とする請
    求項1に記載の映像装置。
  4. 【請求項4】 前記表示装置は、球面に形成された凹面
    反射鏡と魚眼レンズとを有し、該魚眼レンズを介して前
    記表示素子の映像を前記凹面反射鏡に投影することを特
    徴とする請求項1に記載の映像装置。
  5. 【請求項5】 前記表示装置は、頭部に装着するHMD
    として形成されていることを特徴とする請求項1に記載
    の映像装置。
  6. 【請求項6】 連続したフィールドに撮影された動画像
    を表示する表示装置において、 各フィールドの一部範囲の映像を選出する映像選出手段
    と、 前記映像選出手段によって選出された映像を表示する表
    示素子と、 前記映像選出手段によって選出された映像をフィールド
    間で比較して、映像の振れを検出する映像振れ検出手段
    と、 前記映像選出手段によって選出された映像を、前記映像
    振れ検出手段で検出した映像の振れに応じてシフトさ
    せ、シフトさせた後の映像を前記表示素子に表示させる
    映像シフト手段とを備えることを特徴とする表示装置。
  7. 【請求項7】 前記映像シフト手段は、前記映像振れ検
    出手段によって検出された映像の振れの量が所定量以下
    であるときに、映像をシフトさせて前記表示素子に表示
    させ、前記映像振れ検出手段によって検出された映像の
    振れの量が前記所定量を超えるときに、映像をシフトさ
    せずに前記表示素子に表示させることを特徴とする請求
    項6に記載の表示装置。
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