JPH08304958A - 多色ネガ写真要素 - Google Patents

多色ネガ写真要素

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JPH08304958A
JPH08304958A JP8107626A JP10762696A JPH08304958A JP H08304958 A JPH08304958 A JP H08304958A JP 8107626 A JP8107626 A JP 8107626A JP 10762696 A JP10762696 A JP 10762696A JP H08304958 A JPH08304958 A JP H08304958A
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dye
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JP8107626A
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Paul B Merkel
バレット マーケル ポール
James P Merrill
パーカー メリル ジェームス
Jeffrey Walter Schmoeger
ウォルター シュモーガー ジェフリー
Jared B Mooberry
ベン ムーベリー ジャレッド
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Eastman Kodak Co
Original Assignee
Eastman Kodak Co
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C1/00Photosensitive materials
    • G03C1/76Photosensitive materials characterised by the base or auxiliary layers
    • G03C1/825Photosensitive materials characterised by the base or auxiliary layers characterised by antireflection means or visible-light filtering means, e.g. antihalation
    • G03C1/83Organic dyestuffs therefor
    • G03C1/831Azo dyes

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 カラーバランスの良好な色素を含む写真要素
を提供する。 【解決手段】 青感性イエロー色素形成性ハロゲン化銀
乳剤層、緑感性マゼンタ色素形成性ハロゲン化銀乳剤
層、および赤感性シアン色素形成性ハロゲン化銀乳剤層
を担持する支持体を含有する多色ネガ写真要素であっ
て、前記要素が、下記(I)式 (前記式中、R1 、R2 、R3 、R4 およびR5 は、4
30〜465nmの範囲に分光吸収極大を与えるように
選ばれる特定の基である)のイエローまたはオレンジ−
イエローアゾアニリン色素を含有する層を含んでなり、
そして感青色光層も感緑色光層のいずれも、支持体と、
前記のアゾアニリンが位置する層の間に位置しない多色
ネガ写真要素。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハレーション防止
色素またはダミー色素として、ある種のイエロローまた
はオレンジ−イエローアゾアニリン色素を含んでなる写
真要素、およびそのような要素に画像を形成する方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】近代のカラーネガフィルムは,通常、各
種の目的のために、1層またはそれ以上の層に塗布され
た色素を含有する。分光増感に利用する以外に、色素
は、露光用の光のうち特定波長をフィルターにかけるた
めに(粒子間吸収剤として、またはハロゲン化銀を含有
しない別の層中の)、ハレーション防止のために、そし
てプリント目的のカラーネガフィルムのバックグラウン
ド濃度(Dmin)の調整のために用いてもよい。カラ
ーネガフィルムにおけるプリントのために、そしてハレ
ーション防止のために、Dminを調整するために用い
られる色素は、ダミー色素と称されることがある。ハレ
ーション防止用そしてDmin調整用にカラーネガフィ
ルムに用いられるのイエローおよびオレンジ色素は、分
散性が乏しいこと、不適当な色相および長期保存もしく
は高温での保存の際、不安定であること等の、多くの欠
点を有する。色素の不安定性に基づく青色濃度の低下
は、現像前または現像後のかなりの期間保存したネガか
らプリントを作成する場合、カラーバランスが不適当に
なることがある。
【0003】それ自身は安定なある種のイエローダミー
色素は、他の成分、例えば、現像主薬酸化体のためのス
キャベンジャーとして役立つ還元剤と同じ層に塗布され
た場合、不安定になる。したがって、カラーネガフィル
ム中に典型的に包含される他の化学品の存在下で安定性
を保持するイエロー色素に対するニーズがある。ある種
のプリンターで作成されたカラープリンターのカラーバ
ランスを改良するために、ある種のカラーネガフィル
ム、例えば、KODACOLOR GOLDフィルムに
オレンジ色素を添加する。多くのカラープリンターは、
カラーネガの平均赤色、緑色および青色の濃度を走査
し、そしてこれらの読み取りを用いて、適当な濃度およ
びカラーバランスを自動的に調整する。プリンタースキ
ャナーのピーク分光感度は、カラー印画紙のピーク感度
と常にマッチするとは限らない。例えば、KODAK
3510 Printersのピーク青色感度は約44
0nmにあり、一方、多くのカラー印画紙のピーク青色
感度は約480nmにある。440nm対480nmで
の濃度比が異なる、異なる色素セットを有する2種類の
カラーネガフィルムを一緒に、KODAK 3510
Printerのようなプリンターを用いてプリントす
ると、得られるプリントは異なるカラーバランスを有す
ることになり、これらの2種類のカラーネガフィルムは
プリンター非適合性であるといわれる。440nmと比
較して、480nmでさらなる吸収を有するオレンジ色
素を、より低い吸収を480nmに有するフィルムに添
加して、前記の2種類のカラーネガフィルムをさらにプ
リンター適合性にすることもある。オレンジ色素C3は
この目的のために用いられてきた。しかしながら、この
色素は、良好な安定性を有さず、この色素を含有するネ
ガを長期間保存後にプリントすると、カラーバランス不
良が認められる。
【0004】色素C3:
【0005】
【化2】
【0006】C3のような色素に伴う不安定性の課題を
解決する1方法は、さらに安定なオレンジ色素を見いだ
すことである。別の方法は、より強い吸収を480nm
範囲に有する安定なイエローまたはオレンジ−イエロー
色素を見いだして、従来組み合わせて用いてきたイエロ
ーおよびオレンジダミー色素の両者と取り代えて用いる
ことである。このようなイエローまたはイエロー−オレ
ンジダミー色素が容易に分散して、しかも製造するのに
高価でないことがさらに望まれる。
【0007】特開昭63−064044号は、アゾアニ
リン色素含有写真材料を開示しているが、そこに教示さ
れている色素は470nmに吸収極大を有し、したがっ
て本発明の目的を達成するための適切な色素色相を与え
る構造を有しない。米国特許第4,619,893号
は、アゾアニリンハレーション防止色素を開示している
が、この特許は、本発明の特許請求の範囲内のアゾアニ
リン色素であって、適当な色相を与える構造上の特徴を
有する色素を含有する写真要素を具体的に開示してはい
ない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】解決すべき課題は、適
切なカラーバランスのプリントが得られ、そして長期保
存の際、色素の分解に基づく大幅な変化がないカラーバ
ランスが得られる色素を含有する写真要素を提供するこ
とである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、青感性イエロ
ー色素形成性ハロゲン化銀乳剤層、緑感性マゼンタ色素
形成性ハロゲン化銀乳剤層、および赤感性シアン色素形
成性ハロゲン化銀乳剤層を担持する支持体を含有する多
色ネガ写真要素であって、前記要素が、構造I:
【0010】
【化3】
【0011】(前記式中、R1 は、アルキル基またはフ
ェニル基であり;R2 は、水素またはアルキル基であ
り;R3 は、R2 が水素の場合は、アルコキシ、アリー
ルオキシもしくはアルキル基であるか、またはR2 がア
ルキル基の場合は、水素であり;R1 およびR2 または
1 およびR3 は、一緒になって環を形成してもよく;
4 は、アゾ基に対してパラ位または一方のメタ位にあ
ってよく、トリフルオロメチル、シアノ、ハロゲン、ア
ルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アシ
ルオキシ、カルボンアミド、スルホンアミド、カルバモ
イル、スルファモイル、アルキルスルホニル、アリール
スルホニル、スルホニルオキシ(−OSO3 R)、アル
コキシスルホニル、アリールオキシスルホニルおよびス
ルホキシド基からなる群より選ばれる電子吸引基であ
り;R5 は、水素であるか、またはR4 がアゾ基に対し
てパラ位の塩素の場合は、アゾ基に対して一方のメタ位
にある塩素であることができ;そしてR1 、R2 、R3
およびR4 全体の炭素原子総数が少なくとも9である)
のイエローまたはオレンジ−イエローアゾアニリン色素
を含有する層を含んでなり、前記置換基は、430nm
〜465nmの範囲に分光吸収極大を与えるように選ば
れ;そして青感性層も緑感性層のいずれも、支持体と、
前記のアゾアニリンが位置する層との間に位置しない、
多色ネガ写真要素を提供する。本発明は、また本発明要
素に画像を形成する方法をも提供する。
【0012】本発明は、適切なカラーバランスのプリン
トが得られ、そして長期保存の際、色素の分解に基づく
大幅な変化がないカラーバランスが得られる色素を含有
する写真要素を提供する。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の写真要素は、青感性層お
よび緑感性層の下側に(露光方向に対して)塗布された
1種またはそれ以上のアゾアニリン色素を含有するカラ
ーネガフィルムを含む。本発明色素は、本発明のカラー
ネガフィルムの赤感性層の下側のハレーション防止層に
塗布してもよい。本発明のアゾアニリン色素は、緑感性
層および赤感性層の間、または支持体の感光性層と反対
の側上にあってもよい。イエローまたはオレンジ−イエ
ローダミー色素を含んでなるカラーネガ写真要素は、高
い被覆力を有し、そのため塗布量は少なくてよい。従来
のイエローおよびオレンジダミー色素を単一のイエロー
またはオレンジ−イエローダミー色素と取り替えること
も可能である。アゾアニリンダミー色素は、製造するの
費用がかからず、しかも容易に分散する。
【0014】本発明のアゾアニリン色素について有用な
吸収極大は、スペクトルバンドの形状に依存する。本発
明のイエローまたはオレンジ−イエローアゾアニリンダ
ミー色素についてのスペクトルの吸収極大は、430〜
465nmの範囲であり、435〜460nmが好まし
い範囲である。本発明のアゾアニリン色素の構造は、水
溶解性が低く、油相溶解性が良好であるように選ばれ
る。この理由のために、本発明のアゾアニリンダミー色
素は、荷電基または容易にイオン化されうるカルボキシ
ル(−COOH)またはスルホネート(SO3 H)基を
含有しない。
【0015】本発明の好ましいイエローまたはイエロー
−オレンジアゾアニリン色素は、以下の式IIにより表
される:
【0016】
【化4】
【0017】(前記式中、R6 は、アルキル基であり;
7 は、アルキル基であり;そしてR8 は、アルコキシ
カルボニル基またはカルバモイル基である)。R1 、R
2 、R3 、R6 およびR7 のアルキル基は、非枝状、枝
状または環状であってよく、そして置換もしくは非置換
であってよい。R3 のアルコキシ基は、非枝状または枝
状であってよく、そして置換もしくは非置換であってよ
い。R 1 のフェニル基およびR3 のフェノキシ基は置換
もしくは非置換であってよい。R4 およびR8 の電子吸
引基もまたさらに置換されていてもよい。アルキル、ア
ルコキシ、フェニルおよびフェノキシ並びに電子吸引基
については、本発明の写真材料の性能に悪影響を与えな
い任意の置換基を選ぶことができる。適切な置換基とし
ては、ハロゲン原子、例えば、塩素、アリール基、ヒド
ロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル
基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、アリー
ルオキシカルボニル基、カルボンアミド基(アルキル
−、アリール−、アルコキシ−、アリールオキシーおよ
びアルキルアミノ−カルボンアミド基を含む)、カルバ
モイル基、カルバモイルオキシ基、スルホンアミド基、
スルファモイル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、
スルホキシド基、スルホニル基、スルホニルオキシ基、
アルコキシスルホニル基、アリールオキシスルホニル
基、トリフルオロメチル基、シアノ基、イミド基、アル
ケニル基、アルキニル基および複素環式基、例えば、2
−フリル、2−チエニル、1−ピロリルおよびN−スク
シンイミジル基が挙げられる。R1 のフェニル基および
3 のフェノキシ基もまた、1個またはそれ以上の非枝
状、枝状または環状のアルキル基で置換されていてもよ
い。
【0018】本発明のイエローおよびオレンジ−イエロ
ー色素は、本発明の写真材料に、通常の方法、例えば、
第一に色素含有油相を、バインダー、例えば、ゼラチ
ン、および1種もしくはそれ以上の界面活性剤を含有す
る水相に分散させることにより包含せしめる。次に、こ
の色素含有分散体を、適切な支持体上の多層のうちの適
当な層に塗布する。前記油相は、通常、1種またはそれ
以上の高沸点溶剤に溶解せしめた色素からなる。これ
を、典型的にゼラチンおよび界面活性剤の水溶液に添加
し、次いでこの混合物を微粉砕もしくは均質化して、油
相を水相中に小粒子として分散させる。除去可能な(洗
浄または蒸発により)補助溶剤、例えば、酢酸エチルま
たはシクロヘキサノンも、このような分散体の調製の
際、油相への色素の溶解を容易にするために用いてもよ
い。しかしながら、本発明の好ましい色素は、分散体調
製のために、除去可能な補助溶剤の使用を要しない。
【0019】本発明の実施に有用な高沸点溶剤として
は、アリルホスフェート(例えば、トリトリルホスフェ
ート)、アルキルホスフェート(例えば、トリオクチル
ホスフェート)、混合アリールアキルホスフェート(例
えば、ジフェニル−2−エチルヘキシルホスフェー
ト)、アリール、アルキルまたは混合アリールアルキル
ホスフェート、ホスフィン酸化物(例えば、トリオクチ
ルホスフィンオキシド)、芳香族酸エステル(例えば、
ジブチルフタレート)、脂肪族酸エステル(例えば、ジ
ブチルセバケート)、アルコール(例えば、2−ヘキシ
ル−1−デカノール)、フェノール(例えば、p−ドデ
シルフェノール)、カルビンアミド(例えば、、N,N
−ジブチルドデカンアミドまたはN−ブチルアセトアナ
リド)、スルホキシド(例えば、、ビス(2−エチルヘ
キシル)スルホキシド)、スルホンアミド(例えば、
N,N−ジブチル−p−トルエンスルホンアミド)また
は炭化水素(例えば、ドデシルンベンゼン)が挙げられ
る。さらなる高沸点溶剤および補助溶剤は、Resea
rch Disclosure,1989年12月、I
tem 308119、第993頁に記載されている。
有用色素:高沸点溶剤の重量比は、約1:0.1〜1:
10の範囲であり、1:0.2〜1:4.0が好まし
い。本発明のアゾアニリン色素は、持久性高沸点溶剤を
使用することなく分散させてもよい。
【0020】本発明のアゾアニリン色素は、本発明の写
真材料に、単独で1層もしくはそれ以上の層に、または
他の色素もしくは添加物と共に同一の層(複数の層も含
む)に塗布してもよい。本発明の写真材料においては、
アゾアニリン色素は、多層フィルムの青感性および緑感
性の層の下に(すなわち、露光方向からさらに離れた)
塗布する。これらのアゾアニリンダミー色素は 通常、
透明フィルム支持体に隣接した層中であって、多層フィ
ルムのすべての感光性層の下に塗布する。しかしなが
ら、本発明のアゾアニリン色素は、支持体の感光性ハロ
ゲン化銀含有層が塗布されている側とは反対側の側上に
塗布してもよい。本発明のアゾアニリン色素は、本発明
のカラーネガフィルムの緑感性層と赤感性層の間に塗布
してもよい。本発明のアゾアニリン色素は、カラーネガ
フィルムの1層またはそれ以上の赤感性層中に、または
2層もしくはそれ以上の赤感性層間に塗布してもよい。
本発明のイエローおよびオレンジ−イエローアゾアニリ
ン色素の有用な塗布レベルは、0.002g/m2
0.150g/m2 の範囲であり、0.004g/m2
〜0.080g/m2 の範囲の塗布レベルが好ましい。
【0021】本発明のイエローおよびオレンジ−イエロ
ーアゾアニリン色素は、1種もしくはそれ以上の還元剤
または1種もしくはそれ以上の現像剤酸化体スキャベン
ジャーと同一層中にまたは同一分散体中に塗布してもよ
い。本発明のアゾアニリン色素と同一層または同一の分
散体中に塗布してもよい還元剤またはスキャベンジャー
としては、ハイドロキノン、例えば、2,5−ジ−t−
オクチルハイドロキノン、並びにアミドフェノール、例
えば、2,4−(p−ドデシルオキシフェニル)スルホ
ンアミドフェノールが挙げられる。
【0022】本発明の非拡散性のイエローおよびオレン
ジ−イエローアゾアニリン色素としては、以下(D1〜
D16)が挙げられるが、これらに限定されない:
【0023】
【化5】
【0024】
【化6】
【0025】
【化7】
【0026】特に断らない限り、本明細書における分子
上に置換可能な置換基としては、置換もしくは非置換
の、写真用途に必要な特性を失わせない任意の基が挙げ
られる。用語”基”は置換可能な水素を含有する置換基
の定義に適用される場合は、置換基の非置換形のみなら
ず、また本明細書に挙げた任意の基(複数を含む)でさ
らに置換された形のものも包含することを意図する。適
切には、基は、ハロゲンであるか、または炭素、珪素、
酸素、窒素、リンもしくはイオウ原子により分子の残基
に結合していてもよい。これら置換基は、例えば、ハロ
ゲン、例えば、塩素、臭素もしくはフッ素;ニトロ;ヒ
ドロキシ;シアノ;カルボキシル;またはさらに置換さ
れていてもよい基、例えば、アルキル(直鎖もしくは枝
状アルキル、例えば、メチル、トリフルオロメチル、エ
チル、t−ブチル、3−(2,4−ジ−t−ペンチルフ
ェノキシ)プロピルおよびテトラデシル;アルケニル、
例えば、エチレン、2−ブテン;アルコキシ、例えば、
メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、2−メト
キシエトキシ、sec−ブトキシ、ヘキシルオキシ、2
−エチルヘキシルオキシ、テトラデシルオキシ、2−
(2,4−ジ−t−ペンチルフェノキシ)エトキシおよ
び2−ドデシルオキシエトキシ;アリール、例えば、フ
ェニル、4−t−ブチルフェニル、2,4,6−トリメ
チルフェニル、ナフチル;アリールオキシ、例えば、フ
ェノキシ、2−メチルフェノキシ、α−もしくはβ−ナ
フチルオキシおよび4−トリルオキシ;カルボンアミ
ド、例えば、アセトアミド、ベンゾアミド、ブチルアミ
ド、テトラデカンアミド、α−(2,4−ジ−t−ペン
チルフェノキシ)アセトアミド、α−(2,4−ジ−t
−ペンチルフェノキシ)ブチルアミド、α−(3−ペン
タデシルフェノキシ)ヘキサンアミド、α−(4−ヒド
ロキシ−3−t−ブチルフェノキシ)テトラデカンアミ
ド、2−オキソ−ピロリジン−1−イル、2−オキソ−
5−テトラデシルピロリン−1−イル、N−メチルテト
ラデカンアミド、N−スクシンイミド、N−ナフタルイ
ミド、2,5−ジオキソ−1−オキサゾリジニル、3−
ドデシル−2,5−ジオキソ−1−イミダゾリルおよび
N−アセチル−N−ドデシルアミノ、エトキシカルボニ
ルアミノ、フェノキシカルボニルアミノ、ベンジルオキ
シカルボニルアミノ、ヘキサデシルオキシカルボニルア
ミノ、2,4−ジ−t−ブチルフェノキシカルボニルア
ミノ、フェニルカルボニルアミノ、2,5−(ジ−t−
ペンチルフェニル)カルボニルアミノ、p−ドデシルフ
ェニルカルボニルアミノ、p−トルイルカルボニルアミ
ノ、N−メチルウレイド、N,N−ジメチルウレイド、
N−メチル−N−ドデシルウレイド、N−ヘキサデシル
ウレイド、N,N−ジオクタデシルウレイド、N,N−
ジオクチル−N’−エチルウレイド、N−フェニルウレ
イド、N,N−ジフェニルウレイド、N−フェニル−N
−p−トルイルウレイド、N−(m−ヘキサデシルフェ
ニル)ウレイド、N,N−(2,5−ジ−t−ペンチル
フェニル)−N’−エチルウレイドおよびt−ブチルカ
ルボンアミド;スルホンアミド、例えば、メチルスルホ
ンアミド、ベンゼンスルホンアミド、p−トルイルスル
ホンアミド、p−ドデシルベンゼンスルホンアミド、N
−メチルテトラデシルスルホンアミド、N,N−ジプロ
ピルスルファモイルアミノおよびヘキサデシルスルホン
アミド;スルファモイル、例えば、N−メチルスルファ
モイル、N−エチルスルファモイル、N,N−ジプロピ
ルスルファモイル、N−ヘキサデシルスルファモイル、
N,N−ジメチルスルファモイル;N−〔3−(ドデシ
ルオキシ)プロピル〕スルファモイル、N−〔4−
(2,4−ジ−t−ペンチルフェノキシ)ブチル〕スル
ファモイル、N−メチル−N−テトラデシルスルファモ
イルおよびN−ドデシルスルファモイル;カルバモイ
ル、例えば、N−メチルカルバモイル、N,N−ジブチ
ルカルバモイル、N−オクタデシルカルバモイル、N−
〔4−(2,4−ジ−t−ペンチルフェノキシ)ブチ
ル〕カルバモイル、N−メチル−N−テトラデシルカル
バモイルおよびN、N−ジオクチルカルバモイル;カル
ボニル、例えば、アセチル、(2,4−ジ−t−アミル
フェノキシ)アセチル、フェノキシカルボニル、p−ド
デシルオキシフェノキシカルボニル、メトキシカルボニ
ル、ブトキシカルボニル、テトラデシルオキシカルボニ
ル、エトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、
3−ペンタデシルオキシカルボニルおよびドデシルオキ
シカルボニル;スルホニル、例えば、メトキシスルホニ
ル、オクチルオキシスルホニル、テトラデシルオキシス
ルホニル、2−エチルヘキシルオキシスルホニル、フェ
ノキシスルホニル、2,4−ジ−t−ペンチルフェノキ
シスルホニル、メチルスルホニル、オクチルスルホニ
ル、2−エチルヘキシルスルホニル、ドデシルスルホニ
ル、ヘキサデシルスルホニル、フェニルスルホニル、4
−ノニルフェニルスルホニルおよびp−トルイルスルホ
ニル;スルホニルオキシ、例えば、ドデシルスルホニル
オキシおよびヘキサデシルスルホニルオキシ;スルフィ
ニル、例えば、メチルスルフィニル、オクチルスルフィ
ニル、2−エチルヘキシルスルフィニル、ドデシルスル
フィニル、ヘキサデシルスルフィニル、フェニルスルフ
ィニル、4−ノニルフェニルスルフィニルおよびp−ト
ルイルスルフィニル;チオ、例えば、エチルチオ、オク
チルチオ、ベンジルチオ、テトラデシルチオ、2−
(2、4−ジ−t−ペンチルフェノキシ)エチルチオ、
フェニルチオ、2−ブトキシ−5−t−オクチルフェニ
ルチオおよびp−トリルチオ;アシルオキシ、例えば、
アセチルオキシ、ベンゾイルオキシ、オクタデカノイル
オキシ、p−ドデシルアミドベンゾイルオキシ、N−フ
ェニルカルバモイルオキシ、N−エチルカルバモイルオ
キシおよびシクロヘキシルカルボニルオキシ;アミン,
例えば、フェニルアニリノ、2−クロロアニリノ、ジエ
チルアミン、ドデシルアミン;イミノ、例えば、1−
(N−フェニルイミド)エチル、N−スクシンイミドま
たは3−ベンジルヒダントイニル;ホスフェート、例え
ば、ジメチルホスフェートおよびエチルブチルホスフェ
ート;ホスファイト、例えば、ジエチルおよびジヘキシ
ルホスファイト;複素環式基、複素環式オキシ基または
複素環式チオ基であって、その各々が置換されていても
よく、炭素原子並びに酸素、窒素およびイオウからなる
群より選ばれる少なくとも1個のヘテロ原子からなる3
〜7員の複素環式環を含有するもの、例えば、2−フリ
ル、2−チエニル、2−ベンゾイミダゾリルオキシまた
は2−ベンゾチアゾリル;第四アンモニウム、例えば、
トリエチルアンモニウム;並びにシリルオキシ、例え
ば、トリメチルシリルオキシであってよい。
【0027】必要に応じて、これらの置換基はそれ自身
前記置換基で一回以上さらに置換されてもよい。用いら
れる特定の置換基は、特定用途に望ましい写真特性を得
るために当業者により選択されてよく、例えば、疎水性
基、可溶化基、ブロック基、離脱性基もしくは離脱可能
基等を挙げることができる。一般に、前記基およびその
置換基は48個までの炭素原子、典型的に1〜36個の
炭素原子、通常は、24個未満の炭素原子のものが挙げ
られるが、選択された特定の置換基に応じてそれ以上の
数も可能である。
【0028】望ましい場合には、本発明の写真要素は、
Research Disclosure、1992年
11月、Item 34390、(Kenneth M
ason Publication,Ltd.,Dud
ley Annex,12aNorth Stree
t,Emsworth,Hampshire P010
7DQ,England発行、およびHatsume
i KyoukaiKoukai Gihou No.
94−6023、1994年3月15日発行に記載され
ているような塗布磁性層と関連付けて用いることもでき
る(その内容は、引用することにより本明細書に包含す
る)。本発明材料を小さいフォーマットで用いるのが望
ましい場合は、Research Disclosur
、1994年6月、Item 36230に適切な実
施態様がある。
【0029】本発明の乳剤および要素に用いるのに適切
な材料の以下の検討は、Research Discl
osure、1994年9月、Item 36544を
参考にして行うであろう。Research Disc
losureは、前記より入手可能であり、以下、”
esearch Disclosure”と称し、その
内容は、引用することにより、そこに引用されている特
許および刊行物も含めて本明細書に包含し、以下の節は
Research Disclosureの節である。
【0030】前記した以外では、本発明に用いるハロゲ
ン化銀乳剤含有要素は、この要素と共に用意されている
このタイプの処理指示書(すなわち、カラーネガ、反転
または直接ポジ処理)に示されているように、ネガティ
ブ作動性乳剤、またはポジティブ作動性乳剤であること
ができる。適切な乳剤およびそれらの調製並びに化学増
感および分光増感の方法は第I節〜第V節に記載されて
いる。各種添加物、例えば、UV色素、蛍光増白剤、カ
ブリ防止剤、安定剤、光吸収剤および散乱剤、物性改質
性添加物、例えば、硬膜剤、塗布助剤、可塑剤、潤滑剤
およびマット剤は、例えば、第II節および第VI節〜
第VIII節に記載されている。発色材料は第X節〜第
XIII節に記載されている。走査促進は、第XIV節
に記載されている。支持体、露光、現像方式、処理方法
および処理剤は、第XV節〜第XX節に記載されてい
る。本発明の写真要素に用いるのに適切な他の成分を含
む望ましい写真要素および処理工程は、Researc
h Disclosure,1995年2月、Item
37038、に記載されている。
【0031】Research Disclosur
,1979年11月、Item 18716(Ken
neth Mason Publication,Lt
d.,Dudley Annex,12a North
Street,Emsworth,Hampshir
e P010 7DQ,Englandより入手可能で
あり、引用することにより本明細書に包含する)に記載
されているような反射カラープリントを得るのに、本発
明の概念を用いることができることもまた意図してい
る。
【0032】ネガティブ作動性ハロゲン化銀では、この
処理工程によりネガ画像をもたらす。前記要素は、Th
e British Journal of Phot
ography Annual (1988年)、19
1〜198頁に記載されているように、既知のKoda
kC−41発色処理により処理することができる。適用
可能な場合は、前記写真要素は、カラープリント処理、
例えば、the British Journal o
f Photography Annual(1988
年)、198〜199頁に記載されているように、Ea
stman Kodak CompanyのRA−4処
理に従って処理してもよい。このようなネガティブ作動
性乳剤は、典型的にカラーネガ方法、例えば、前記のC
−41またはRA−4処理を用いる処理に対する指示書
と共に販売されている。ポジ画像(または反転画像)を
得るためには、発色現像工程は非発色現像主薬でまず現
像処理して露光されたハロゲン化銀を現像(色素は生じ
ない)し、次いでその要素を均一にカブらせて未露光ハ
ロゲン化銀を現像可能にすることができる。このような
反転乳剤は、典型的にカラー反転方法、例えば、E−6
を用いる処理に対する指示書と共に販売されている。あ
るいは、直接ポジ乳剤を用いてポジ画像を得ることもで
きる。
【0033】好ましい発色現像主薬はp−フェニレンジ
アミン類であり、例えば、以下を挙げることができる:
4−アミノ−N,N−ジエチルアニリン塩酸塩、4−ア
ミノ−3−メチル−N,N−ジエチルアニリン塩酸塩、
4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−(2−メタ
ンスルホンアミド−エチル)アニリンセスキ硫酸塩水和
物、4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−(2−
ヒドロキシエチル)アニリン硫酸塩、4−アミノ−3−
(2−メタンスルホンアミド−エチル)−N,N−ジエ
チルアニリン塩酸塩および4−アミノ−N−エチル−N
−(2−メトキシエチル)−m−トルイジン ジ−p−
トルエンスルホン酸。
【0034】現像後に、銀またはハロゲン化銀除去のた
めの漂白、定着もしくは漂白−定着、洗浄および乾燥を
行う。本明細書に引用されている同時係属出願、特許お
よび他の刊行物の内容全体を、引用することにより本明
細書中に包含する。本発明のアゾアニリン色素およびこ
のような色素をダミー色素として含むカラーネガ写真材
料の利点を、以下の比較例において具体的に説明する。
これらの例は、従来例の色素と比較して、本発明のアゾ
アニリンダミー色素は安定性が向上し、色相が向上し、
プリンター適合性の維持効率が向上することを示してい
る。これらの例において用いた高沸点溶剤S−1および
S−2は、それぞれトリトリルホスフェート(混合異性
体)およびジブチルフタレートを指す。特に断らない限
り、重量部で表す。例1 本発明のアゾアニリン色素の色素安定性の向上に
ついての説明 本例では、単一層色素塗膜を調製し、ついで色素熱安定
性および色素被覆力を評価した。本発明のD1およびD
2、並びに比較イエロー色素C1およびC2(その構造
は以下に示す)、および比較オレンジ色素C3を塗布し
た。D1およびC1を、また同一塗布量の還元剤R−1
(以下の構造を有する)と共に塗布した。すべての塗膜
は、S−1に対する色素の重量比1:2で高沸点溶剤S
−1を含有した。色素C1、C2およびC3はすべて、
市販のカラーネガフィルムにダミー色素として用いられ
ている。
【0035】D1の分散体は以下のように調製した。
0.03gのD1、0.06gのS−1および1.6m
Lの酢酸エチルからなる油相を、水19.9mL中の
1.0gのゼラチンおよび0.1gの界面活性剤(トリ
−イソプロピルナフタレンスルホン酸ナトリウム)から
なる水相に添加した。当該技術分野において知られてい
る方法でこの混合物をコロイドミルを通過させることに
より、前記油相を水相中に小粒子の状態で分散させた。
展開剤およびホルムアルデヒド硬化剤(.0075g)
を添加した後、この分散体を0.10L/m2 の塗布量
で塗布して、色素塗布量約0.135g/m2 およびゼ
ラチン塗布量約4.4g/m2 とした。酢酸エチル補助
溶剤を乾燥により塗膜から蒸発させた。他の分散体およ
び塗膜を同様に調製した。色素吸収極大で約0.7の光
学濃度を生じるのに十分な色素を塗布した。
【0036】
【化8】
【0037】硬化後、これらの塗膜を5分間25℃で洗
浄し、次いで乾燥した。色素吸収スペクトルをPerk
in Elmer Lambda 2S分光光度計で測
定した。色素C1、C2、C3、D1およびD2につい
ての分光吸収極大を、それぞれ434nm、448n
m、486nm、448nmおよび439nmとして測
定した。次にフィルム試料を70℃/50%RHで1週
間および7週間インキュベートし、次いでスペクトルを
再測定した。インキュベーションによる色素褪色に基づ
く濃度低下を算出し、第I表に列挙した。色素被覆力値
(m2 /g)もまた第I表に示す。1.0g/m2 の色
素を含有するフィルムは、被覆力と等しい、吸収極大で
の濃度を生じるであろう。このように、被覆力は、それ
らの色素が所望波長の光を吸収する効率の目安を与え
る。
【0038】
【表1】
【0039】第I表の比較データは、本発明のアゾアニ
リン色素の二つの主な利点を明らかに示している。第一
に、D1およびD2により表される本発明のアゾアニリ
ン色素は、単独および還元剤(R−1で表される)の存
在下の両条件下で優れた安定性を有する。D1およびD
2それだけでいずれも、70℃/50%RHで1または
7週間の保存後に濃度低下は見られず、そしてR−1の
存在下でのD1もまた70℃/50%RHで1週間後に
濃度低下は見られない。C1、C2、C3それ自身につ
いては、70℃/50%RHでの保存で濃度低下が見ら
れ、C3についての僅か1週間後の50%濃度低下は特
に深刻である。C1の濃度低下は、D1/R−1の組み
合わせとは異なり、R−1と共に塗布した場合、著しく
増加する。さらに、本発明の色素D1およびD2は、比
較のイエローダミー色素C1またはC2と比較して、被
覆力が実質的により高く、D1の塗布レベルを遙に低く
することができる。例2 除去可能な補助溶剤の使用なしの本発明アゾアニ
リン色素D1分散体の調製 本発明のアゾアニリン色素を、補助溶剤を使用すること
なく分散させることができる。このような分散体(直接
分散体と称されることがある)では、洗浄または蒸発に
より補助溶剤を除去する必要がない。0.20gのD1
および0.20gのS−1からなる油相を、水19.8
3mL中の1.25gのゼラチンおよび0.12gの界
面活性剤(トリ−イソプロピルナフタレンスルホン酸ナ
トリウム)からなる水相に添加した。当該技術分野にお
いて知られている方法で、この混17をコロイドミルを
通過させることにより、前記油相を水相中に小粒子の状
態で分散させた。この分散体は冷却保存または24時間
45℃で保存しても結晶は生じないままであった。この
分散体を、例1と同様な方法で塗布して均一なイエロー
オレンジフィルムを作成した。同様にして、D1とa)
ジブチルフタレート(S−2)、b)トリ−2−エチル
ヘキシルホスフェート、c)ジブチルドデカンアミドお
よびd)ジブチルセバケートとの1:1直接分散体を調
製し、次いで塗布した。例3 多層フィルムにおける本発明アゾアニリン色素の
利点についての説明 本例に用いる多層フィルム構造の概要を示す。他で示さ
れていない成分の構造は、以下の記載の直後に示す。特
に示さない限り、成分塗布量はg/m2 で表す。各種フ
ィルム層においてはバインダーとしてゼラチンを用い
た。イエローダミー色素C1(0.081g/m2 )お
よびオレンジダミー色素C3(0.014)をフィルム
Aのハレーション防止層(12)に使用した。フィルム
Bについては、これらの色素の代わりに、僅か0.04
8g/m2 レベルの本発明の単一ダミー色素D1を用い
た。これらのフィルムをKODAK FLEXICOL
ORC−41化学品を用いて処理した。Dmin(未露
光)について測定したスペクトルは、処理フィルムのも
のと同様であり、大部分の濃度はダミー色素によるもの
である。フィルムAおよびBについては、Dminスペ
クトルは極めて類似していた。処理フィルム試料を、次
に70℃/50%RHでインキュベートし、その後にD
minスペクトルを再測定した。イエローおよびオレン
ジダミー色素の崩壊に基づく470nm範囲の青色濃度
の低下を測定し、第II表に示す。比較フィルムAにつ
いての濃度の実質的低下は、保存ネガをプリントした
際、不適切なカラーバランスの原因となることがある。
本発明の色素D1を含有するフィルムBについては、こ
の課題は認められなかった。これはインキュベーション
の際青色濃度の低下が全く認められないからである。
【0040】
【表2】
【0041】
【表3】
【0042】
【表4】
【0043】
【化9】
【0044】
【化10】
【0045】
【化11】
【0046】
【化12】
【0047】
【化13】
【0048】
【化14】
【0049】
【化15】
【0050】例4 別の多層フィルムにおける本発明ア
ゾアニリン色素の利点についての説明 本例に用いる多層フィルム構造の概要を示す。他で示さ
れていない成分の構造は、以下の記載の直後に示す。特
に断らない限り、成分塗布量はg/m2 で表す。各種フ
ィルム層においてバインダーとしてゼラチンを用いた。
イエローダミー色素C1(0.081g/m2 )をフィ
ルムAのハレーション防止層(13)に使用した。イエ
ローダミー色素C1(0.081g/m2 )およびオレ
ンジダミー色素C3(0.014g/m2 )を一緒にフ
ィルムBのハレーション防止層に使用した。フィルムC
については、これらの色素と代えて、僅か0.038g
/m2 レベルの本発明の単一ダミー色素D1を使用し
た。これらのフィルムを、段階露光し、次いでKODA
K FLEXICOLOR C−41化学品を用いて処
理した。処理フィルムのDmin(未露光)についての
スペクトルを測定したが、大部分の濃度はダミー色素に
よるものである。第III表に、フィルムA、Bおよび
Cについての440nm、460nm、480nmおよ
び500nmでのDminスペクトル濃度を列挙する。
フィルムBは、大部分のKODAK KODACOLO
RフィルムのDminスペクトルに類似のDminスペ
クトルを生じるように設計されて、先に検討したよう
な、プリント目的に適合させることができる。第III
表のスペクトルデータに示されているように、オレンジ
ダミー色素C3なしのフィルムAのDmin濃度は、特
に480nmの範囲(ここでは多くのカラー印画紙の青
色記録は最も感度が高い)では、フィルムBのものとは
全く異なる。この理由から、オレンジダミー色素C3な
しのフィルムAは、フィルムBまたは市販のフィルムと
適合性を有する多くのプリンターとは、プリンター適合
性がない。しかしながら、本発明アゾアニリンダミー色
素D1を含むフィルムCはフィルムBのものとさらに類
似したDmin濃度を生じるので、プリンター適合性が
向上する。
【0051】
【表5】
【0052】
【表6】
【0053】
【表7】
【0054】
【化16】
【0055】フィルムA、BおよびC,並びにKODA
COLOR GOLD SUPER200フィルムの試
料を中性露光し、処理し、次いでKODACOLOR
GOLD SUPER 200ネガにとって最適のカラ
ーバランスを与えるように調整したKODAK 351
0Aの自動プリンターを用いて、EKTACOLOR
EDGE印画紙上にプリントした。プリントの赤色、緑
色および青色ステータスA濃度を測定し、フィルムA、
BおよびCから作成したプリントの濃度を、KODAC
OLOR GOLD SUPER 200ネガから作成
したチェックプリントの濃度と比較した。本発明のダミ
ー色素D1を含有するフィルムCから作成したプリント
の濃度偏差は、一般にイエローダミー色素C1を含有す
るフィルムAから作成したものより低く、イエローおよ
びオレンジダミー色素の両者を含有するフィルムBから
作成したプリントの濃度と略同じほど少なかった。プリ
ント非適合性は、露光不足において最も認められ、第I
V表のデータは、中性露光未満の2ストップ点でのKO
DACOLOR GOLD SUPER 200チェッ
クフィルムと比較した、フィルムA、BおよびCから作
成した’中性’プリントからの赤色、緑色および青色濃
度偏差を示す。3種類すべての濃度差が0.10未満で
あることが望ましい。本発明の単一のダミー色素を有す
るフィルムCは、この要件に合致するが、単一の比較ダ
ミー色素を有するフィルムAは合致しない。
【0056】
【表8】
【0057】470nmでのフィルムA、BおよびCの
Dmin濃度を、60℃/50%RHで3日間インキュ
ベーションの前後に測定した。第V表において、観察さ
れた濃度低下を比較した。比較の多層フィルムAは、
0.07濃度単位の低下を示した。極めて不安定な色素
C3を含有する、比較多層フィルムBは、0.13濃度
単位の低下を示した。しかしながら、本発明の多層フィ
ルムCは、インキュベーション後、470nmでの濃度
低下は示さなかった。
【0058】
【表9】
【0059】<追加の実施態様> <態様1> 前記アゾアニリン色素が、式II:
【0060】
【化17】
【0061】(前記式中、R6 はアルキル基であり;R
7 はアルキル基であり;R8 はアルコキシルボニル基ま
たはカルバモイル基である)を有する請求項1記載のカ
ラーネガ写真要素。 <態様2> R8 が、アルコキシカルボニル基である態
様1記載の写真要素。 <態様3> 前記アゾアニリン色素が、式D1:
【0062】
【化18】
【0063】を有する態様2記載の写真要素。 <態様4> 前記アゾアニリン色素が、支持体に隣接す
るハレーション防止層に位置する請求項1記載の写真要
素。 <態様5> 前記アゾアニリン色素が、緑感性層と赤感
性層の間に位置する請求項1記載の写真要素。 <態様6> 前記アゾアニリン色素が、0.002〜
0.150g/m2 のレベルで塗布される請求項1記載
の写真要素。 <態様7> 前記アゾアニリン色素が、0.004〜
0.08g/m2 のレベルで塗布される態様6記載の写
真要素。 <態様8> 前記アゾアニリン色素が、0.1〜10.
0の色素:溶剤重量比で、高沸点溶剤と共に分散されて
いる請求項1記載の写真要素。 <態様9> 前記アゾアニリン色素が、除去可能な補助
溶剤を使用せずに調製された分散体として塗布される請
求項1記載の写真要素。 <態様10> 前記アゾアニリン色素が、トリトリルホ
スフェート、ジブチルフタレート、トリ−2−エチルヘ
キシルホスフェート、N,N−ジブチルドデカンアミド
またはジブチルセバケートと共に分散される請求項1記
載の写真要素。 <態様11> 前記アゾアニリン色素が、還元剤または
酸化現像剤スキャベンジャーと同一の層または同一の分
散体で塗布される請求項1記載の写真要素。 <態様1
2> 前記還元剤またはスキャベンジャーがバラスト化
ハイドロキノン誘導体である態様11記載の写真要素。 <態様13> 前記ハイドロキノン誘導体が、2,5−
ジ−t−オクチルハイドロキノンである態様12記載の
写真要素。 <態様14> 前記要素が、本発明のアゾアニリン色素
の他にイエローまたはオレンジ色素を含有しない請求項
1記載の写真要素。
【0064】本発明の具体例を説明するために先の例を
示したが、本発明の組成または材料の範囲を限定する意
図はない。特許請求の範囲内での追加の実施態様および
利点は、当業者に明らかであろう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジェフリー ウォルター シュモーガー アメリカ合衆国,ニューヨーク 14612, ロチェスター,クロスビー レーン 295 (72)発明者 ジャレッド ベン ムーベリー アメリカ合衆国,ニューヨーク 14622, ロチェスター,ハンティントン ヒルズ サウス 175

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 青感性イエロー色素形成性ハロゲン化銀
    乳剤層、緑感性マゼンタ色素形成性ハロゲン化銀乳剤
    層、および赤感性シアン色素形成性ハロゲン化銀乳剤層
    を担持する支持体を含有する多色ネガ写真要素であっ
    て、前記要素が、構造I: 【化1】 (前記式中、 R1 は、アルキル基またはフェニル基であり;R2 は、
    水素またはアルキル基であり;R3 は、R2 が水素の場
    合は、アルコキシ、アリールオキシもしくはアルキル基
    であるか、またはR2 がアルキル基の場合は、水素であ
    り;R1 およびR2 またはR1 およびR3 は、一緒にな
    って環を形成してもよく;R4 は、アゾ基に対してパラ
    位または一方のメタ位にあってよく、トリフルオロメチ
    ル、シアノ、ハロゲン、アルコキシカルボニル、アリー
    ルオキシカルボニル、アシルオキシ、カルボンアミド、
    スルホンアミド、カルバモイル、スルファモイル、アル
    キルスルホニル、アリールスルホニル、スルホニルオキ
    シ(−OSO3 R)、アルコキシスルホニル、アリール
    オキシスルホニルおよびスルホキシド基からなる群より
    選ばれる電子吸引基であり;R5 は、水素であるか、ま
    たはR4 がアゾ基に対してパラ位の塩素の場合は、アゾ
    基に対して一方のメタ位にある塩素であることができ;
    そしてR1 、R2 、R3 およびR4 全体の炭素原子総数
    が少なくとも9である)のイエローまたはオレンジ−イ
    エローアゾアニリン色素を含有する層を含んでなり、 前記置換基は、430nm〜465nmの範囲に分光吸
    収極大を与えるように選ばれ;そして青感性層も緑感性
    層のいずれも、支持体と、前記のアゾアニリンが位置す
    る層との間に位置しない、多色ネガ写真要素。
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