JPH0829881A - インデックスプリント作成装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明はインデックスプリント作成装置に関
し、各コマの写真を十分に確認することができると共
に、見やすいインデックスプリントを提供することがで
きるインデックスプリント作成装置を提供することを目
的としている。 【構成】 写真フィルムに記録されている画像情報及び
／又は付加情報を読み取ってインデックスプリントを作
成するインデックスプリント作成装置において、インデ
ックスプリント時の縮小・拡大倍率を部位によって変更
するように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はインデックスプリント作
成装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】カメラにより撮影されたフィルム（通常
はネガフィルム）を焼き付けする場合、通常は顧客がそ
の写真フィルムをＤＰＥ店に持ち込み、同時プリントを
依頼することが多い。現像所（ラボ）では、ネガフィル
ムを現像し、所定の引き伸ばし倍率で印画紙へ露光し、
写真を顕像化させる。同時プリントされた印画紙とネガ
フィルムはＤＰＥ店に返却され、顧客に引き渡される。

【０００３】顧客は、写真を見て、焼き増しを頼むこと
があるが、従来はネガフィルムを見て焼き付けるコマを
指定する必要があり、光源にフィルムをかざして見る必
要があり、非常に面倒であった。

【０００４】そこで、近年、１枚のシート状の印画紙等
の記録紙上に、ネガフィルムに記録された全画像コマの
画像をべた焼きしたり、所定の方法で縮小した画像を記
録紙上に適宜配置してプリントしたもの（インデックス
プリント）を、顧客にネガフィルムを引き渡す時に渡す
方法が採用されはじめてきている。このインデックスプ
リントは、画像がポジ画像であるので、顧客は第何コマ
目にどのような画像が写っているかを速やかに認識する
ことができ、非常に便利である。

【０００５】図９はインデックスプリントの例を示す図
である。図に示す例は、横方向に５コマ、縦方向に４コ
マの計２０コマの画像がプリントされた例を示してい
る。図１０はこのようなインデックスプリントを作成す
る装置の従来の構成例を示す図である。写真フィルム
（以下単にフィルムと略す）１は、供給リール２から巻
取リール３に巻きとられるようになっている。そして、
巻取リール３に全てのフィルムが巻きとられたら、再度
供給リール２に巻き戻され、保存される。

【０００６】フィルム１に記録されている画像情報は、
スキャナ５により順次読み取られ、電気信号に変換され
た後、Ａ／Ｄ変換器６に入り、ディジタルデータに変換
される。ディジタルデータに変換された画像データは、
順次インデックスプリント記憶部８に記憶される。一
方、フィルム１が透明磁性層を有している場合には、画
像情報の他にコマ番号や各種の情報が記録されており、
情報読取部１１はその情報を読み取ってインデックスプ
リント記憶部８に与える。この結果、前記画像データ
は、コマ毎に順次インデックスプリント記憶部８に記憶
されていくことになる。制御部７は、インデックスプリ
ント記憶部８に画像データが記憶されていく時のアドレ
ス指定や、タイミング調整等を行なう。Ａ／Ｄ変換器６
の出力は、制御部７にも入力されており、該制御部７
は、Ａ／Ｄ変換器６の出力データを受けて写真焼き付け
時の露光量調整を行なう。

【０００７】次に、制御部７はインデックスプリント記
憶部８に記憶されているコマ毎の画像データを読み出
し、ハードコピー装置９により記録紙に各コマ毎の画像
を縮小してプリントする。この結果、図に示すような、
フィルム１に記録されている全コマの画像がプリントさ
れたインデックスプリント１０が得られる。

【０００８】一方、供給リール２から引き出されたフィ
ルム１は、プリントステーション２０に入る。スキャナ
５とプリントステーション２０の間には、それぞれの領
域におけるフィルム搬送速度差を調整するためのバッフ
ァステージ４が設けられている。

【０００９】プリントステーション２０において、制御
部７はコマ毎に最適な露光量制御データを光源２１に与
える。光源２１の上部には、供給リール２３から供給さ
れる印画紙２２が配置されている。この印画紙２２は巻
取リール２４により巻き取られる。光源２１により発光
された光はフィルム１を通過し、印画紙２２に画像情報
を記録する。つまり、印画紙２２は、フィルム１の透過
光により露光されることになり、写真ができあがること
になる。なお、露光感光された印画紙２２は、図示しな
い定着装置により定着された後、巻取リール２４に巻き
取られる。このようにして、巻取リール２４に巻き取ら
れた画像は、コマ毎にカッティングされ、顧客に引き渡
す写真が作成されることになる。

【００１０】図１０に示す従来例では、インデックスプ
リントをハードコピー装置９で作成する場合を示した
が、別途光学系を用いた所謂べた焼き法により作成して
もよい。

【００１１】

【発明が解決しようとする課題】前記した従来のインデ
ックスプリント作成装置では、フィルム１から画像情報
を読み取り、そのままインデックスプリントとして出力
している。そして、１２枚，２４枚，３６枚のコマ数の
画像を所定サイズの記録紙に縮小してプリントしてい
る。この画像サイズの縮小は、インデックスプリントの
場合、不可避のものである。

【００１２】このように、画像が縮小してプリントされ
ているため、その写真内の被写体も小さく、認識・識別
しづらいし、現画像の構図によっては、インデックスプ
リントとしての機能を十分に果たせない場合もある。ま
た、各コマが一律で縮小されており、コマによっては見
づらいし、若しくは写真に記録された日付等の情報を確
認できない場合もある。

【００１３】本発明は、このような課題に鑑みてなされ
たものであって、各コマの写真を十分に確認することが
できると共に、見やすいインデックスプリントを提供す
ることができるインデックスプリント作成装置を提供す
ることを目的としている。

【００１４】

【課題を解決するための手段】前記した課題を解決する
第１の発明は、写真フィルムに記録されている画像情報
及び／又は付加情報を読み取ってインデックスプリント
を作成するインデックスプリント作成装置において、イ
ンデックスプリント時の縮小・拡大倍率を部位によって
変更することを特徴としている。

【００１５】前記した課題を解決する第２の発明は、磁
性層を有する写真フィルムの画像情報及び前記磁性層に
記録された磁気記録情報を読み取り、画像データ及び磁
気記録情報を得る読み取り手段と、読み取った画像デー
タを処理する処理手段と、処理された画像データにより
インデックスプリントを作成するプリント手段とを具備
し、前記プリント手段は、読み取った磁気記録情報中の
撮影時の倍率情報に応じてインデックスプリントを作成
することを特徴としている。

【００１６】前記した課題を解決する第３の発明は、写
真フィルムの画像情報を読み取り、画像データを得る読
み取り手段と、読み取った画像データを処理する処理手
段と、処理された画像データによりインデックスプリン
トを作成するプリント手段とを具備し、前記処理手段に
て、原画像内の指定領域を指定外領域に対して拡大処理
してプリントすることを特徴としている。

【００１７】前記した課題を解決する第４の発明は、写
真フィルムの画像情報を読み取り、画像データを得る読
み取り手段と、読み取った画像データを処理する処理手
段と、処理された画像データによりインデックスプリン
トを作成するプリント手段とを具備し、前記処理手段に
て、前記画像データの特定の被写体及び／又は特定の被
写体を含んだ領域の画像データを認識して、認識された
画像データについて拡大倍率を決定し、拡大処理を行な
うことを特徴としている。

【００１８】前記した課題を解決する第５の発明は、磁
性層を有する写真フィルムの画像情報及び前記磁性層に
記録された磁気記録情報を読み取り、画像データ及び磁
気記録情報を得る読み取り手段と、読み取った画像デー
タを処理する処理手段と、処理された画像データにより
インデックスプリントを作成するプリント手段とを具備
し、前記プリント手段は、前記磁気記録情報を通常プリ
ント時のサイズより大きいサイズでプリントすることを
特徴としている。

【００１９】前記した課題を解決する第６の発明は、写
真フィルムの画像情報を読み取り、画像データを得る読
み取り手段と、読み取った画像データを処理する処理手
段と、処理された画像データによりインデックスプリン
トを作成するプリント手段とを具備し、前記プリント手
段は、前記処理手段により原画像内の情報が書き込まれ
ている領域をマスクし、前記マスクした領域に前記情報
を拡大してプリントすることを特徴としている。

【００２０】この場合において、前記情報が日付情報，
天気情報のいずれかであることが、プリント画像の撮影
状況を知る上で好ましい。前記した課題を解決する第７
の発明は、写真フィルムの画像情報を読み取り、画像デ
ータを得る読み取り手段と、読み取った画像データを処
理する処理手段と、処理された画像データによりインデ
ックスプリントを作成するプリント手段とを具備し、前
記プリント手段は、前記画像データに対して前記処理手
段によりエッジ強調処理を行なってからプリントするこ
とを特徴としている。

【００２１】前記した課題を解決する第８の発明は、写
真フィルムの画像情報を読み取り、画像データを得る読
み取り手段と、読み取った画像データを処理する処理手
段と、処理された画像データによりインデックスプリン
トを作成するプリント手段とを具備し、前記プリント手
段は、前記画像データに対して前記処理手段により階調
処理を行なってからプリントすることを特徴としてい
る。

【００２２】

【作用】

（第１の発明）コマ或いは領域等の部位によって縮小・
拡大倍率を変更して、インデックスプリントを作成する
ことにより、部位によって最も好ましいプリント画像を
得ることができる。

【００２３】（第２の発明）プリント手段は、読み取っ
た磁気記録情報中の撮影時の倍率情報に応じてインデッ
クスプリントを作成する。磁気記録情報には、カメラに
よる撮影時の条件（例えばズーム撮影の有無，ズーム倍
率等）が記録されているので、この倍率情報に応じてイ
ンデックスプリントを作成すれば、インデックスプリン
トのプリント状態はカメラによる撮影時の倍率情報を加
味したものとなり、見やすいものとなる。

【００２４】（第３の発明）プリント手段によりインデ
ックスプリントをプリントする時、指定された領域のみ
を拡大してプリントするようにする。これにより、指定
された領域がインデックスプリントでも拡大してプリン
トされ、見やすいものとなる。

【００２５】（第４の発明）処理手段により、画像デー
タの特定の被写体及び／又は特定の被写体を含んだ領域
を認識し、認識した領域のみ拡大してプリントするよう
にする。これにより、指定された領域がインデックスプ
リントでも拡大してプリントされ、見やすいものとな
る。

【００２６】（第５の発明）磁性層に日付情報等が記録
されており、この日付情報等を通常のプリント時のサイ
ズよりも拡大してインデックスプリントのコマの画面内
にプリントするようにする。これにより、画像情報では
ない付加情報が画面内に相対的に拡大してプリントされ
る結果、見やすいものとなる。

【００２７】（第６の発明）日付等の付加情報が画面内
に直接焼き付け記録されている画像を、インデックスプ
リントする場合、そのまま縮小印刷したのでは付加情報
が読み取りにくい。そこで、この付加情報部のみをマス
クしたプリントを行ない、その後でマスクした領域に付
加情報を拡大プリントすることにより、付加情報が見や
すいものとなる。特に、付加情報が日付情報，天気情報
のいずれかである場合、撮影日時乃至は撮影時の天気情
報がはっきりわかり、好ましい。

【００２８】（第７の発明）フィルムのコマを単に縮小
してプリントするだけでは、インデックスプリントを作
成した時に、画像の種類によっては見にくい場合があ
る。このような場合には、画像のエッジを強調する処理
を行った後、プリントするようにすれば、見やすくな
る。

【００２９】（第８の発明）フィルムのコマを単に縮小
してプリントするだけでは、インデックスプリントを作
成した時に、画像の種類によっては見にくい場合があ
る。このような場合には、画像の階調を変化させる処理
を行った後、プリントするようにすれば、見やすくな
る。

【００３０】

【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。図１は本発明の一実施例を示す構成ブロッ
ク図である。図において、３０は磁性層を有する写真フ
ィルム（ネガでもポジでもよい）又は磁性層を含まない
写真フィルム（ネガでもポジでもよい）から画像情報及
び／又は磁気記録層に記録された磁気記録情報を読み取
り、画像データ及び磁気記録情報を得るフィルム情報読
取装置である。該フィルム情報読取装置３０としては、
例えばカラースキャナや、フィルムに記録されている磁
気情報を読み取るための磁気センサ等が用いられる。４
０はフィルム情報読取装置３０で読み取った画像データ
を処理する他、各種制御を行なう処理装置である。該処
理装置４０は、演算処理部（ＣＰＵ）４１とＲＯＭ，Ｒ
ＡＭ等よりなるメモリ４２から構成されている。

【００３１】３１は処理装置４０により処理された画像
データに対してインデックスプリントを作成するプリン
ト装置である。該プリント装置３１としては、例えばレ
ーザプリンタ，インクジェットプリンタ，サーマルプリ
ンタ，ＣＲＴプリンタ等のハードコピー装置が用いられ
る。３３は、処理装置４０で処理された画像データを表
示する表示装置である。該表示装置３３としては、例え
ばＣＲＴ，液晶表示器等が用いられる。３２は処理装置
４０に対して各種情報，コマンド等を入力する操作部で
ある。該操作部３２としては、例えばキーボードやマウ
ス等が用いられる。このように構成された装置を用い
て、本発明の実施例を説明すれば、以下のとおりであ
る。

【００３２】（実施例１）撮影者の意図するコマの画像
の部分を拡大してプリントするものである。本実施例で
用いる写真フィルム（図示せず）には磁性層が設けられ
ており、通常の画像情報の他に、コマ番号，日付，シャ
ッタスピード，絞り，ズームの有無及びその倍率，スト
ロボの有無等の付加情報が記録できるようになってい
る。そして、このような付加情報は、カメラで写真を撮
る時に、フィルムに記録されるようになっているものと
する。

【００３３】フィルムに記録された画像情報と磁気記録
情報は、フィルム情報読取装置３０で読み取られる。読
み取られた画像情報はフィルム情報読取装置内でＡ／Ｄ
変換器によりディジタル情報に変換され、画像データと
なる。一方、磁気記録情報は、磁気センサで読み取ら
れ、同様に２値化されディジタルデータとなる。

【００３４】このようにして得られた画像データと磁気
記録情報データは演算処理部４１に入力され、それぞれ
演算処理部４１によりメモリ４２のＲＡＭ領域に記憶さ
れる。なお、メモリ４２内のＲＯＭ領域には、演算処理
部４１の制御手順が記憶されており、該演算処理部４１
はこのＲＯＭ内の制御手順に従って動作するようになっ
ている。演算処理部４１は、メモリから磁気記録情報デ
ータを読み出して解読し、コマ毎にズームで撮影された
か否か、またズーム倍率は何倍であるか等を認識する。

【００３５】一方、必要に応じて操作部３２からインデ
ックスプリント作成時の縮小倍率（以下、インデックス
用倍率ということがある）が入力され、メモリ４２に記
憶される。なお、インデックス用倍率は、通常固定され
ている。その他に、インデックスプリントの記録紙サイ
ズ，配置（レイアウト），記録文章等が操作部３２から
入力され、メモリ４２に記憶される。演算処理部４１
は、これらメモリ４２に格納された情報を基に、プリン
ト装置３１に画像情報と必要なその他の情報を送出し、
コマ毎の画像情報と必要なその他の情報をプリントさせ
る。

【００３６】図２はこの実施例の動作説明図である。
（ａ）は１コマの画像である。Ａは実際にフィルムに撮
影された範囲を示し、Ａ’は撮影者が意図する撮影範囲
である。磁性層フィルムの撮影においては、領域Ａ’を
撮影範囲とする場合でも、カメラの光学系（ズーム鏡筒
等）を変更し、領域Ａ’をＡの大きさにして撮影する必
要はない。範囲ＡからＡ’への拡大倍率（ズーム倍率）
のみを磁性層に記録し、プリントする時点でそのズーム
倍率で拡大プリントを行えばよいからである。つまり、
（ａ）に示す画像の領域Ａ’は、ズーム倍率により
（ｂ）に示すように拡大プリントされ、領域Ａと同じ範
囲になる。この（ｂ）に示す画像を、更に設定されたイ
ンデックス用倍率でインデックスプリント用紙にプリン
トする。この時の画像倍率は、（ズーム倍率）×（イン
デックス用倍率）で与えられる。この結果、このコマに
ついては、撮影者の意図する領域が拡大された状態で
（ｃ）に示すようにプリントされ、見やすいものとな
る。なお、この場合、出来上がりインデックスプリント
の様子は、表示装置３３に表示され確認することができ
る。図では、インデックスプリント１０の１コマ目にプ
リントした場合を示すが、どのコマ位置であってもよ
い。なお、（ｃ）に示す例では、表題として「旅行の思
い出」という文字も併せてプリントされ、インデックス
プリントとして整理する場合に、検索しやすくしてい
る。（ｄ）は、（ｃ）に示すコマの配置を変えたもので
ある。そして、表題はインデックスプリント１０の真ん
中にプリントされている。

【００３７】この実施例によれば、全て同一のインデッ
クス用倍率でプリントする場合に比較して、撮影者の意
図する被写体像が大きくなり、明確になり見やすくな
る。なお、インデックスプリント１０のサイズとして
は、通常のＤＰＥ時に使用される例えばＥサイズ（サー
ビスサイズ）等を用いてもよいが、操作部３２からの指
定により、縦○ｍｍ×横○ｍｍというように任意の大き
さとすることができる。なお、上記変更内容等（例えば
インデックス用倍率やプリント上に記録する文字等）が
全て固定の場合、操作部３２のキーボード，表示装置３
３は不要である。

【００３８】（実施例２）インデックスプリントを作成
する時に、操作者が操作部３２から原画像内の特定の領
域を指定してやり、その指定領域を指定外領域に対して
拡大してプリントするものである。この場合のフィルム
からは、画像情報のみを読み取るので、フィルムは付加
情報を記憶する磁性層を有している必要はない。

【００３９】操作者は、操作部３２からプリントする領
域を指定してやる。この時、該当する原画像の情報は、
演算処理部４１により表示装置３３に表示されているの
で、操作者は、この表示装置３３に表示されている原画
像をモニタしながら、特定の領域を指定してやる。領域
の指定の方法としては、以下のような方法が用いられ
る。

【００４０】 操作部３２のキーボードで表示装置３
３の画面を見ながら、座標で指定する方法。この場合
は、領域の４隅の座標を指定するか、或いは対角の２隅
の座標のみ指定してやればよい。

【００４１】 操作部３２のマウスで表示装置３３の
画面を見ながら、領域の４隅（或いは対角の２隅）をク
リックして指定する方法。 操作部３２のマウス又はキーボードで拡大中心点を
指定し、次にキーボードで拡大倍率を入力してやる方
法。

【００４２】 予め、指定エリアを図３に示すように
いくつか設定しておき、エリア枠を選択する方法。図３
において、５０は表示装置３３に表示されているコマ画
像、５１〜５４は予め決められているエリア枠である。
キーボードでこのエリア枠を指定（例えば番号入力）し
てやることにより、指定されたエリア枠のみ拡大してプ
リントすることができる。

【００４３】指定された領域情報は、演算処理部４１に
与えられる。該演算処理部４１は、指定されたエリア枠
のみ、操作部３２から指定された倍率で拡大された画像
情報をプリント装置３１に出力する。この結果、プリン
ト装置３１は、（拡大倍率）×（全体のインデックス用
倍率）で規定される倍率で指定された領域をプリントす
る。この結果、指定された領域がインデックスプリント
に拡大プリントされ、見やすいものとなる。

【００４４】図４はこの実施例の動作説明図である。
（ａ）は、１コマの画像である。Ａは実際にフィルムに
撮影された範囲を示しており、Ｂは操作部３２から指定
されたエリアを示している。この指定エリアＢが、所定
の倍率でインデックスプリント１０上の特定のコマにプ
リントされる。図では、１コマ目にプリントしている場
合を示しているが、プリントするコマは任意のコマであ
ってよい。

【００４５】この実施例によれば、被写体が画面の端に
寄っていたり、全体に対して小さい場合でも、被写体像
を比較的大きくプリントすることができる。また、この
実施例では、フィルムは前述したように磁性層を具備す
る必要は必ずしもないが、透明磁性層を具備するもので
ある場合には、指定したエリアの情報をこの磁性層に書
き込んでやると、インデックスプリントでない通常のプ
リントを行なう場合でも、その情報に基づいてプリント
すれば、良いプリントが得られる。

【００４６】（実施例３）実施例２では、特定領域を操
作部３２からオペレータが指定してやる場合を示した
が、この実施例ではエリア認識を画像認識により行な
い、特定の被写体を検出するものである。

【００４７】インデックスプリントを作成するに当た
り、操作部３２から特定の被写体として「人間」を指定
する。この指定情報は、演算処理部４１に入力される。
演算処理部４１は、メモリ４２から読み出した画像の中
から、画面中の人間を適宜の画像認識処理により捜す。
演算処理部４１は、画面中の例えば肌色をしている領域
を検索し、画面中の人間と思われる領域を中心としたエ
リアを表示装置３３に表示するようにしてもよい。オペ
レータは、その表示を見ながら、選択したエリアがＯＫ
かＮＧかの指示を操作部３２から行なう。

【００４８】ＯＫの場合には、演算処理部４１は、指定
されたエリア枠のみ、操作部３２から指定された倍率で
拡大された画像情報をプリント装置３１に出力する。こ
の結果、プリント装置３１は、（拡大倍率）×（全体の
インデックス用倍率）で規定される倍率で指定された領
域をプリントする。この結果、指定された領域がインデ
ックスプリントにインデックス用倍率のみでプリントす
る場合に比べ、拡大プリントされ、見やすいものとな
る。若し、ＮＧの場合には、演算処理部４１は、更に画
像認識により人間と思われるエリアを捜し、他のエリア
の候補を検索する。

【００４９】（実施例４）この実施例は、フィルムとし
て透明磁性層付きのものを用い、透明磁性層に記録され
ている磁気記録情報（付加情報）を相対的に拡大してプ
リントコマの画面内にプリントするようにしたものであ
る。

【００５０】演算処理部４１は、該当コマの画像と付加
情報をメモリ４２から読み出す。そして、付加情報とし
て、日付，天気等の情報が記録されている場合、これら
情報を相対的に拡大したものをコマ画像内の特定の領域
に入れ込み、プリント装置３１に対してプリント指令を
出す。この結果、プリント装置３１は、画面内に付加情
報を相対的に拡大したコマのプリントを行なう。これに
より、付加情報が見やすいものとなる。

【００５１】図５はこの実施例の動作説明図である。
（ａ）は通常のプリントを示している。通常は、図
（ａ）に示すように付加情報Ｃは画面の隅に通常の倍率
でプリントされる。（ａ）の画像をそのままの縮小倍率
でインデックスプリントにプリントすると、付加情報は
小さくなりすぎて見にくくなり、付加情報としての役割
を果たさないことになる。そこで、（ｂ）に示すように
インデックスプリント１０にコマをプリントする時に、
付加情報Ｃのみを相対的に拡大してプリントする。この
結果、インデックスプリントにより全体の画像が小さく
なっても、付加情報は相対的に拡大してプリントされる
結果、見やすいものとなる。

【００５２】なお、付加情報Ｃを画面内にプリントする
のは、以下の理由に基づく。例えば、付加情報Ｃを画面
外にプリントすると、インデックスプリントの場合、図
６に示すように、その付加情報がどのコマのものである
か、分からなくなるからである。図において、コマ１と
コマ５の間にプリントされている付加情報Ｃはどちらの
コマに関する情報であるかわかりにくい。そこで、付加
情報Ｃは、画面内にプリントするようにしている。

【００５３】（実施例５）この実施例は、日付情報等の
付加情報が撮影時にコマ内に焼き付けられる現行のフィ
ルムを使用した場合に、その付加情報をインデックスプ
リント時に、画像よりも相対的に拡大してプリントする
ものである。

【００５４】日付情報等の付加情報が撮影時にコマ内に
焼き付けられる現行のフィルムを使用した場合に、イン
デックスプリントを作成すると、実施例４に示した場合
と同様に、付加情報が小さくて見にくいという問題が生
じる。

【００５５】演算処理部４１は、該当コマの画像をメモ
リ４２から読み出す。そして、付加情報として、日付，
天気等の情報が画面内に記録されていることを認識する
と、先ず、付加情報が記録されている領域を先ずマスク
して、プリント装置３１に送り、画像をプリントする。
この結果、付加情報がマスクされたプリントが得られ
る。次に、マスク領域を相対的に拡大したものをプリン
ト装置３１に送り、付加情報を記録している部分を、同
一のコマのマスク領域にプリントする。これにより、付
加情報が拡大されたプリントが得られ、見やすくなる。

【００５６】図７はこの実施例の動作説明図である。
（ａ）は通常のプリント状態を示している。付加情報Ｃ
は通常の倍率でプリントされている。この画像をそのま
ま縮小してインデックスプリントすると、付加情報が小
さくなって見にくくなる。そこで、先ず付加情報Ｃが含
まれる領域Ｄをマスク領域とし、領域Ｄを除いた部分を
通常の縮小倍率ｎでインデックスプリント１０にプリン
トする。その後、領域Ｄの付加情報を相対的に大きい倍
率ｍ（ｍ＞ｎ）で前記プリントのマスク領域にプリント
する。この結果、付加情報のみが周りの画像よりも大き
くプリントされ、見やすいものとなる。

【００５７】（実施例６）この実施例は、インデックス
プリントする時に、エッジ強調処理を行なってからプリ
ントするものである。これにより、インデックスプリン
ト時に縮小プリントされた場合でもエッジが強調された
画像が得られるので、見やすいものとなる。この実施例
では、フィルムは磁性層を有していなくてもよい。

【００５８】演算処理部４１は、該当コマの画像をメモ
リ４２から読み出す。そして、読み出した画像データに
対してエッジ強調処理を行なう。エッジ強調処理の例と
しては、例えば画像データを高周波成分が強調された周
波数フィルタに通すとか、その他のエッジ強調用の公知
の技術を用いることができる。演算処理部４１は、エッ
ジ強調処理を行った画像をプリント装置３１に送り、イ
ンデックスプリントを行わせる。この結果、縮小プリン
トされた画像でも、被写体がきわ立った画像となるた
め、見やすいものとなる。

【００５９】図８はこの実施例の動作説明図である。
（ａ）は１コマの画像である。この画像のラインＬの画
像の濃度をプロットすると、（ｂ）に示すようなものと
なる。ここで、横軸は位置である。被写体とその周囲と
の画像濃度の差があまりないことがわかる。この画像デ
ータを、（ｃ）に示すような特性を持つ周波数フィルタ
にかける。（ｃ）において、縦軸はゲイン、横軸は周波
数ｆである。図で明らかなように、高周波領域がゲイン
が拡大された特性となっている。（ｂ）に示す濃度デー
タを（ｃ）に示す周波数フィルタにかけると、（ｄ）に
示すように被写体が周囲の画像よりも濃度が強調された
特性が得られる。これにより、インデックスプリントに
プリントされた場合でも、被写体がきわ立つため、見や
すいインデックスプリントが得られる。

【００６０】（実施例７）この実施例は、インデックス
プリントする時に、階調処理を行なってからプリントす
るものである。これにより、インデックスプリント時に
縮小プリントされた場合でも階調特性が改善された画像
が得られるので、見やすいものとなる。この実施例で
も、フィルムは磁性層を有していなくてもよい。

【００６１】演算処理部４１は、該当コマの画像をメモ
リ４２から読み出す。そして、読み出した画像データに
対して階調処理を行なう。階調処理としては、公知の技
術を用いることができる。演算処理部４１は、階調処理
を行った画像をプリント装置３１に送り、インデックス
プリントを行わせる。この結果、縮小プリントされた画
像でも、被写体がきわ立った画像となるため、見やすい
ものとなる。

【００６２】なお、実施例６，７において、処理内容
（例えば、エッジ強調，階調処理，反転処理等）をイン
デックスプリント１０の所定の場所（例えばフレーム部
や裏面）に、印刷したり、磁性層付きフィルムの場合、
該磁性層に記録するようにすると、顧客が同様の処理を
通常のプリントにおいても、指示することができ、都合
がよい。

【００６３】

【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、写真フィルムに記録されている画像情報及び／
又は付加情報を読み取ってインデックスプリントを作成
するインデックスプリント作成装置において、インデッ
クスプリント時の縮小・拡大倍率を部位によって変更す
ることにより、部位によって最も好ましいプリント画像
を得ることができる。

【００６４】また、磁性層を有する写真フィルムの画像
情報及び前記磁性層に記録された磁気記録情報を読み取
り、画像データ及び磁気記録情報を得る読み取り手段
と、読み取った画像データを処理する処理手段と、処理
された画像データによりインデックスプリントを作成す
るプリント手段とを具備し、前記プリント手段は、読み
取った磁気記録情報中の撮影時の倍率情報に応じてイン
デックスプリントを作成することにより、見やすい画像
を得ることができる。

【００６５】また、写真フィルムの画像情報を読み取
り、画像データを得る読み取り手段と、読み取った画像
データを処理する処理手段と、処理された画像データに
よりインデックスプリントを作成するプリント手段とを
具備し、前記処理手段にて、原画像内の指定領域を指定
外領域に対して拡大処理してプリントすることにより、
見やすい画像を得ることができる。

【００６６】また、写真フィルムの画像情報を読み取
り、画像データを得る読み取り手段と、読み取った画像
データを処理する処理手段と、処理された画像データに
よりインデックスプリントを作成するプリント手段とを
具備し、前記処理手段にて、前記画像データの特定の被
写体及び／又は特定の被写体を含んだ領域の画像データ
を認識して、認識された画像データについて拡大倍率を
決定し、拡大処理を行なうことにより、見やすい画像を
得ることができる。

【００６７】また、磁性層を有する写真フィルムの画像
情報及び前記磁性層に記録された磁気記録情報を読み取
り、画像データ及び磁気記録情報を得る読み取り手段
と、読み取った画像データを処理する処理手段と、処理
された画像データによりインデックスプリントを作成す
るプリント手段とを具備し、前記プリント手段は、前記
磁気記録情報を通常プリント時のサイズより大きいサイ
ズでプリントすることにより見やすい画像を得ることが
できる。

【００６８】また、写真フィルムの画像情報を読み取
り、画像データを得る読み取り手段と、読み取った画像
データを処理する処理手段と、処理された画像データに
よりインデックスプリントを作成するプリント手段とを
具備し、前記プリント手段は、前記処理手段により原画
像内の情報が書き込まれている領域をマスクし、前記マ
スクした領域に前記情報を拡大してプリントすることに
より見やすい画像を得ることができる。

【００６９】この場合において、前記情報が日付情報，
天気情報のいずれかの場合、撮影された時の状況を確認
することができ、都合がよい。また、写真フィルムの画
像情報を読み取り、画像データを得る読み取り手段と、
読み取った画像データを処理する処理手段と、処理され
た画像データによりインデックスプリントを作成するプ
リント手段とを具備し、前記プリント手段は、前記画像
データに対して前記処理手段によりエッジ強調処理を行
なってからプリントすることにより見やすい画像を得る
ことができる。

【００７０】更に、写真フィルムの画像情報を読み取
り、画像データを得る読み取り手段と、読み取った画像
データを処理する処理手段と、処理された画像データに
よりインデックスプリントを作成するプリント手段とを
具備し、前記プリント手段は、前記画像データに対して
前記処理手段により階調処理を行なってからプリントす
ることにより見やすい画像を得ることができる。

【００７１】このように、本発明によれば各コマの写真
を十分に確認することができると共に、見やすいインデ
ックスプリントを提供することができるインデックスプ
リント作成装置を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す構成ブロック図であ
る。

【図２】実施例１の動作説明図である。

【図３】領域の指定方法の説明図である。

【図４】実施例２の動作説明図である。

【図５】実施例４の動作説明図である。

【図６】付加情報を画面外にプリントする時の問題点の
説明図である。

【図７】実施例５の動作説明図である。

【図８】実施例６の動作説明図である。

【図９】インデックスプリントの例を示す図である。

【図１０】従来装置の構成例を示す図である。

【符号の説明】

３０ フィルム情報読取装置 ３１ プリント装置 ３２ 操作部 ３３ 表示装置 ４０ 処理装置 ４１ 演算処理装置 ４２ メモリ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北原 淳 東京都日野市さくら町１番地 コニカ株式 会社内

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 写真フィルムに記録されている画像情報
   及び／又は付加情報を読み取ってインデックスプリント
   を作成するインデックスプリント作成装置において、 インデックスプリント時の縮小・拡大倍率を部位によっ
   て変更することを特徴とするインデックスプリント作成
   装置。
2. 【請求項２】 磁性層を有する写真フィルムの画像情報
   及び前記磁性層に記録された磁気記録情報を読み取り、
   画像データ及び磁気記録情報を得る読み取り手段と、 読み取った画像データを処理する処理手段と、 処理された画像データによりインデックスプリントを作
   成するプリント手段とを具備し、 前記プリント手段は、読み取った磁気記録情報中の撮影
   時の倍率情報に応じてインデックスプリントを作成する
   ことを特徴とするインデックスプリント作成装置。
3. 【請求項３】 写真フィルムの画像情報を読み取り、画
   像データを得る読み取り手段と、 読み取った画像データを処理する処理手段と、 処理された画像データによりインデックスプリントを作
   成するプリント手段とを具備し、 前記処理手段にて、原画像内の指定領域を指定外領域に
   対して拡大処理してプリントすることを特徴とするイン
   デックスプリント作成装置。
4. 【請求項４】 写真フィルムの画像情報を読み取り、画
   像データを得る読み取り手段と、 読み取った画像データを処理する処理手段と、 処理された画像データによりインデックスプリントを作
   成するプリント手段とを具備し、 前記処理手段にて、前記画像データの特定の被写体及び
   ／又は特定の被写体を含んだ領域の画像データを認識し
   て、認識された画像データについて拡大倍率を決定し、
   拡大処理を行なうことを特徴とするインデックスプリン
   ト作成装置。
5. 【請求項５】 磁性層を有する写真フィルムの画像情報
   及び前記磁性層に記録された磁気記録情報を読み取り、
   画像データ及び磁気記録情報を得る読み取り手段と、 読み取った画像データを処理する処理手段と、 処理された画像データによりインデックスプリントを作
   成するプリント手段とを具備し、 前記プリント手段は、前記磁気記録情報を通常プリント
   時のサイズより大きいサイズでプリントすることを特徴
   とするインデックスプリント作成装置。
6. 【請求項６】 写真フィルムの画像情報を読み取り、画
   像データを得る読み取り手段と、 読み取った画像データを処理する処理手段と、 処理された画像データによりインデックスプリントを作
   成するプリント手段とを具備し、 前記プリント手段は、前記処理手段により原画像内の情
   報が書き込まれている領域をマスクし、前記マスクした
   領域に前記情報を拡大してプリントすることを特徴とす
   るインデックスプリント作成装置。
7. 【請求項７】 前記情報が日付情報，天気情報のいずれ
   かであることを特徴とする請求項６記載のインデックス
   プリント作成装置。
8. 【請求項８】 写真フィルムの画像情報を読み取り、画
   像データを得る読み取り手段と、 読み取った画像データを処理する処理手段と、 処理された画像データによりインデックスプリントを作
   成するプリント手段とを具備し、 前記プリント手段は、前記画像データに対して前記処理
   手段によりエッジ強調処理を行なってからプリントする
   ことを特徴とするインデックスプリント作成装置。
9. 【請求項９】 写真フィルムの画像情報を読み取り、画
   像データを得る読み取り手段と、 読み取った画像データを処理する処理手段と、 処理された画像データによりインデックスプリントを作
   成するプリント手段とを具備し、 前記プリント手段は、前記画像データに対して前記処理
   手段により階調処理を行なってからプリントすることを
   特徴とするインデックスプリント作成装置。