JPH0829396A - 渦電流探傷プローブ - Google Patents

渦電流探傷プローブ

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JPH0829396A
JPH0829396A JP6167199A JP16719994A JPH0829396A JP H0829396 A JPH0829396 A JP H0829396A JP 6167199 A JP6167199 A JP 6167199A JP 16719994 A JP16719994 A JP 16719994A JP H0829396 A JPH0829396 A JP H0829396A
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克之 荒
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 直列接続された複数個の平面コイルを円筒上
物体の円周上にリング状に配置した渦電流探傷プローブ
であって、検出すべき傷に対して検出感度がゼロとなる
死角がないプローブを提供する。 【構成】 本渦電流探傷プローブは、直列接続された複
数個の二辺の夾角が直角でない平行四辺形型平面コイル
群901,901’が円筒状物体の外周面に円周方向に
リング状に並べて配置されている。また、プローブの軸
方向の長さの短いものを提供する等のため新規な磁束検
出用コイルの構成配置等を開示している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は金属管の欠陥及び傷割れ
を検査するための渦電流探傷プローブに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図1は従来の方形型平面コイル101
と、複数個の当該方形型平面コイルの直列接続と配列を
説明する図面である。図1の(B)及び(C)では6個
の方形型平面コイルが直列接続されて配列されている場
合を例として示した。以下の説明でもこの場合を例とす
る。図1の(A)の左図は方形型平面コイルの巻線形式
と巻線に流れる電流の方向を示す図面で、右図はこの略
図を示す図面である。このような方形型平面コイルの複
数個の直列接続には(B)のように上端部及び下端部に
流れる電流の向きが、交互に逆になるもの(101a,
101a’,101b,101b’,101c,101
c’)と、(C)のように同方向になるもの(101
a,101b,101c,101d,101e,101
f)とがある。このように直列接続された複数個の方形
型平面コイルは円筒状物体の円周上にリング状に配置さ
れ、このリングの上辺又は下辺に沿って磁束検出用コイ
ルが配置され、従来の探傷プローブが構成されている。
【0003】図2はこのような従来の探傷プローブの例
を示す図面である。201は探傷プローブ本体、20
2、202’はそれぞれ探傷プローブ本体に配置された
直列接続された複数個の方形型平面コイルの上辺又は下
辺に配置された磁束検出用コイルである。
【0004】図3は探傷プローブ本体に配置された一連
の方形型平面コイル群と磁束検出用コイルの平面展開図
である。ここに、磁束検出用コイルは、図3の(A)に
示すように、高透磁率の磁性線302にコイル301を
施したもので、(B)または(C)のように方形型平面
コイル群101の上辺に沿って配置されている。また、
その代替として、下辺に沿って配置されているもの(3
01’)もある。
【0005】ここで、図4により、このようなコイル群
と磁束検出用コイルの位置関係において探傷能力の欠落
する死角について説明する。図4においてzは探傷プロ
ーブが被探傷金属管内を走行する方向を示し、θは円周
方向の位置を示す相対角度である。さて、コイル群の上
辺または下辺に磁束検出用コイルを配置する場合におい
ては、傷検出に寄与するコイル電流は図4の(A)に示
すように磁束検出用コイルに近接している電流成分のみ
である。さて、この電流成分の大きさは空間配置の位相
角60n゜[n=0〜6の整数]において実効的にゼロ
となるので、(B)に示すように、この位相角{60n
゜,[n=0〜6の整数]}の位置においては傷検出感
度はゼロとなり、いはゆる傷検出の死角(×)となる。
なお、図面において×の印は死角を示す。磁束検出用コ
イルが方形型平面コイルの下辺にある場合も同様であ
る。一方、コイル群と磁束検出用コイルの位置関係にお
いては、(C)に示すように、位相角{(30゜+60
n゜),[n=0〜5の整数]}が傷検出の死角(×)
となる。
【0006】この詳しい説明を図5を用いて行う。図5
の(A)は、一つの方形型平面コイル101において、
磁束検出用コイルに接近して流れるコイル電流を示す。
この電流に対して、コイルが対面している金属部には
(B)のような逆向きの渦電流501が流れている。こ
のとき、(C)に示すように、金属部に流れている渦電
流分布の中央部に対称形の傷502が現われ、(C)の
ように渦電流が乱されると、その渦電流の乱れ成分50
3は(D)のように中心線a−a’に対して対称に流
れ、したがってこの乱れ成分が作る磁束504、50
4’は(E)に示すように中心線a−a’に対して極性
が逆で大きさが同じものとなる。したがって、この乱れ
によって磁束検出コイルに誘起する電圧505、50
5’も極性が逆で大きさが同じものとなり、互いに打ち
消し合って、出力信号となって現われない。すなわち、
中央線a−a’上は傷検出の死角となる。すなわち図4
の(B)及び(C)を合わせて、位相角{30n゜,
[n=0〜12の整数]}の位置において円周方向に対
称形をした傷が存在すると死角となり、傷の検出が不可
能となる。磁束検出用コイルが方形型平面コイルの下辺
にある場合も同様である。すなわち、方形型平面コイル
を複数個の直列接続した従来の渦電流プローブの上辺円
周および下辺円周において、同じ位相角で周期的に死角
が生じる。
【0007】図6は従来のプローブにおける検出センサ
の配置のもう一つの例を示す図である。すなわち、直列
接続された複数個の方形型平面コイルが円筒状物体の円
周上にリング状に配置されたとき、このリングの中心円
周に沿って磁束検出用コイル601が配置されたもので
ある。この場合の傷検出に有効な電流は図7に示すよう
に検出コイルに接近した中央部の電流となり、図4の
(B)に示した場合と同様に実効的に電流の大きさがゼ
ロとなる位置に死角(×)が生じる。ただし、電流と検
出コイルが直交しているため、図4の(C)に示したよ
うな電流と検出コイルの位置関係に基づく死角は生じな
い。
【0008】このような死角を回避するために、従来の
プローブでは図8のように、二組のコイル群101(a
〜f)及び101(a’〜f’)を用い、互いの位置を
ずらして、コイル群101(a〜f)の死角をコイル群
101(a’〜f’)が補い、またコイル群101
(a’〜f’)の死角をコイル群101(a〜f)が補
うようにしなければならなかった。図8は図4のように
検出コイルを方形型平面コイル群の上辺(または下辺)
に沿って配置する場合で、コイル群101(a〜f)及
び101(a’〜f’)の間の配置上の位相差は15゜
である。また、図7の(A)の場合も15゜となり、図
7の(B)では30゜となる。このように二組のコイル
を必要とするところからプローブの軸方向の長さが長く
なり、曲管部のプローブ走行に支障をきたしていた。さ
らに、たとえ二組のコイル群を用いたとしても、図3の
(B)の構成においては、上辺部及び下辺部における電
流の向きが方形型コイル間で交互に変わり、したがっ
て、被探傷金属管の全円周にわたって均一に割れが生じ
ている場合には、隣どうしの方形型コイルは差動に働
き、したがってこの場合の傷の検出はできなかった。
【0009】また、渦電流探傷法においては探傷部に流
れる渦電流の方向に対して同方向の割れ傷の検出感度が
悪いという一般的な性質がある。金属管に発生する割れ
傷には円周方向の割れ傷(横割れ)と軸方向の割れ傷
(縦割れ)があり、したがって、図4のように検出コイ
ルを方形型平面コイル群の上辺または下辺に沿って配置
する場合には有効な渦電流の方向は管の円周方向となる
ので、この場合には円周方向の割れ傷に対する検出感度
が低いという欠点が生じる。また、図7のように検出コ
イルを中心円周に沿って配置する場合の有効渦電流の向
きは管の軸方向となるので、この場合には軸方向の割れ
傷に対する検出感度が低いという欠点が生じる。すなわ
ち従来の方形型コイルの渦電流探傷プローブにはその形
状において、縦割れに感度がよく横割れに感度の悪い位
置と逆に横割れに感度がよく縦割れに感度の悪い位置が
生じた。
【0010】さて、ここで従来の直列接続された方形型
平面コイルから成る渦電流探傷プローブに高周波電源を
接続し、方形型平面コイルに高周波電流を流して励磁す
る場合を考えよう。図24は、従来の直列接続された方
形型平面コイルから成る渦電流探傷プローブに高周波電
源を接続し、方形型平面コイルに高周波電流を流して励
磁するための説明図で、(A)は渦電流探傷プローブと
高周波電源の接続を示す図であり、(B)はこの接続の
状態であって、かつ渦探傷プローブを被探傷金属管内に
挿入したときの等価電気回路を示す図である。ここに、
2001は高周波電源、2002及び2002’はプロ
ーブの高周波電源接続端子である。またVsは高周波電
源電圧、rsは高周波電源の内部抵抗、r1とL1はそれ
ぞれプローブの直列接続された方形型平面コイル101
の内部抵抗とインダクタンス、I1は方形型平面コイル
101に流れる高周波励磁電流、L2及びr2は被探傷金
属管に流れる高周波渦電流の分布を等価回路で表したと
きのインダクタンス及び抵抗、MはL1とL2の結合係数
である。このとき、このプローブの探傷時における出力
信号の大きさは励磁電流の大きさI1とプローブの方形
型平面コイルの巻数NとI1の積であるアンペアターン
1N、検出コイルの巻数Ndに比例する。そこで、十分
に信号対雑音比(S/N比)の大きな出力信号を得るた
めにはNを大きくする必要があるが、Nを大きくすると
1が大きくなり、結果としてプローブの方形型平面コ
イルのインピーダンスが増大し、そのため方形型平面コ
イルに流れる高周波電流I1の値が低下し、アンペアタ
ーンI1Nはそれほど増大せず、したがってS/N比の
向上にいたらないという問題がある。そこで、Nを増加
せずS/N比を向上させるにはI1の値を大きくする必
要があり、そのためには電源電圧Vsを大きくする必要
があった。しかるに、電源電圧Vsを大きくするとプロ
ーブの絶縁破壊の恐れが増大し、プローブの寿命が低下
するという問題が生じてくる。
【0011】一方、限られた空間内で検出コイルの巻数
dを多くするには、直径の小さい巻線材を使用する必
要があり、そのため検出コイルの断線などの故障率が増
大するという問題があった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】直列接続された複数個
の方形型平面コイルを円筒上物体の円周上にリング状に
配置し、このリングの上辺又は下辺又は中心円周に沿っ
て磁束検出用コイルを設けた従来の探傷プローブには次
の問題点がある。
【0013】(イ)直列接続された複数個の方形型平面
コイルを円筒上物体の円周上にリング状に配置し、且つ
磁束検出用コイルを方形型平面コイル群の上辺又は下辺
に沿って配置した従来の渦電流探傷プローブの構成にお
いて、方形型平面コイルの幾何学的特徴及び方形型平面
コイルと磁束検出用コイルの間の幾何学的配置関係によ
り検出すべき傷に対して検出感度がゼロとなる死角が方
形型平面コイル上辺及び下辺の同じ位置に周期的に生じ
るという欠点があった。
【0014】(ロ)直列接続された複数個の方形型平面
コイルを円周上物体の円周上にリング状に配置し、磁束
検出用コイルを方形型平面コイル群の中心線に沿って配
置した従来の渦電流探傷プローブの構成において、方形
型平面コイルの幾何学的特徴により検出すべき傷に対し
て検出感度がゼロとなる死角が方形型平面コイルの中心
円周に沿って周期的に生じるという欠点があった。
【0015】(ハ)従来の渦電流探傷プローブにおいて
は、上記の(イ)、(ロ)の問題点を解決するために、
円筒状物体の円周上に配置された直列接続された複数個
の方形型平面コイル群と磁束検出用コイルの組合せに対
して、全く同じ構成のもう一組の方形型平面コイル群と
磁束検出用コイルを用意し、この二組の円周方向の空間
配置をずらして、互いの死角を相補うようにする必要が
あった。このため、プローブの軸方向の長さが長くな
り、被探傷管内の曲管部におけるプローブの走行性を阻
害するという欠点が生じた。
【0016】(ニ)従来の渦電流探傷プローブにおいて
は、方形型平面コイル群と磁束検出用コイルを円周上に
配置するという幾何学的構成により、金属管の探傷にお
いて、金属管の全円周にわたって均一に割れが生じてい
る場合の探傷ができない場合があった。
【0017】(ホ)従来の渦電流探傷プローブにおける
方形型平面コイルの形状には、縦割れに感度がよく横割
れに感度の悪い位置と逆に横割れに感度がよく縦割れに
感度の悪い位置が生じた。
【0018】(ヘ)従来の渦電流探傷プローブにおいて
は、十分な出力信号を得るために規定の高周波励磁電流
を流そうとすると、大きな高周波電源電圧を必要とし、
プローブの絶縁破壊や寿命低下を招く恐れがあった。
【0019】(ト)従来の渦電流探傷プローブにおいて
は、十分な出力信号を得るために検出コイルの巻数を増
やそうとすると、直径の小さな巻線材を使用する必要が
あり、そのため検出コイルの断線などの故障率が増大す
る恐れがあった。
【0020】本発明は、以上の欠点を解決することを目
的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
(イ)直列接続された複数個の二辺の夾角が直角でない
平行四辺形型平面コイル群を円筒状物体の外周面に円周
方向にリング状に並べて配置した渦電流探傷プローブと
する。
【0022】(ロ)「課題を解決するための手段
(イ)」において、各平行四辺形型平面コイル上辺及び
下辺のそれぞれに沿って磁束検出のための検出コイルを
それぞれ一個づつ設け、これらの検出コイル全てを直列
接続した渦電流探傷プローブとする。
【0023】(ハ)「課題を解決するための手段
(イ)」において、全ての相隣合う二つの平行四辺形型
平面コイルの互いに接する側辺部のそれぞれに沿って磁
束検出のための検出コイルをそれぞれ一個づつ設け、こ
れらの検出コイル全てを直列接続した渦電流探傷プロー
ブとする。
【0024】(ニ)「課題を解決するための手段
(イ)」において、全ての平行四辺形型平面コイルの一
つの対角線にそれぞれに沿って磁束検出のための検出コ
イルをそれぞれ一個づつ設け、これらの検出コイル全て
を直列接続した渦電流探傷プローブとする。
【0025】(ホ)「課題を解決するための手段
(ロ)」において、各平行四辺形型平面コイルの中心を
横切る中心円周に沿って検出コイルを各平行四辺形型平
面コイルにつきそれぞれ一個づつ設け、これらの検出コ
イル全てを直列接続した渦電流探傷プローブとする。
【0026】(ヘ)「課題を解決するための手段(ロ)
〜(ホ)」において、検出コイルが一対の差動コイルで
ある渦電流探傷プローブとする。
【0027】(ト)「課題を解決するための手段(イ)
〜(ヘ)」において、直列接続された平行四辺形型平面
コイル群を高周波電源に接続して高周波電流を流すと
き、当該平行四辺形型平面コイル群に直列にコンデンサ
を接続して、当該平行四辺形型平面コイル群に最大の電
流が流れるように高周波電源の周波数に対して共振させ
た渦電流探傷プローブとする。
【0028】(チ)「課題を解決するための手段(イ)
〜(ヘ)」において、直列接続された平行四辺形型平面
コイル群を高周波電源に接続して高周波電流を流すと
き、当該平行四辺形型平面コイル群に並列にコンデンサ
を接続して、当該平行四辺形型平面コイル群に最大の電
流が流れるように高周波電源の周波数に対して共振させ
た渦電流探傷プローブとする。
【0029】(リ)「課題を解決するための手段(イ)
〜(チ)」において、直列接続された検出コイルと並列
共振回路を構成するように直列接続された検出コイルの
両端に並列にコンデンサを接続し、高周波電源の周波数
に対して共振させた渦電流探傷プローブとする。
【0030】(ヌ)「課題を解決するための手段(イ)
〜(チ)」において、直列接続された平行四辺形型平面
コイル群の個々の平行四辺形型平面コイルが作る磁界分
布において、磁界の強さが最大となる位置又はその周辺
部に直列接続された検出コイルの個々の検出コイルを配
置した渦電流探傷プローブとする。
【0031】
【作用】本発明の作用を図面と共に説明する。
【0032】図9は、本発明による、直列接続された複
数個の二辺の夾角が直角でない平行四辺形型平面コイル
群を円筒状物体の外周面に円周方向にリング状に並べて
配置した渦電流探傷プローブにおける、平行四辺形型平
面コイル群の平面展開図である。図9の(A)及び
(B)は、図1の(B)及び(C)に示されるように接
続された方形型コイル群に対応させて、6個の平行四辺
形型平面コイル群における2通りの直列接続例をそれぞ
れ示している。なお、本発明は、いずれも方形型コイル
の個数に限定されるものではない。
【0033】このような平行四辺形型平面コイル群の上
辺及び下辺に磁束検出コイルを配置した場合に生じる探
傷の死角を図4の(B)及び(C)の従来の方形型コイ
ル群の場合と対応させて、それぞれ図10の(A)及び
(B)に示す。すなわち、平行四辺形型平面コイルにお
いて、鋭角である二辺の夾角をα、高さをh、上下辺の
長さをaとすると、図10の(A)における実効的に電
流がゼロとなる点に生じる死角(×)は、上辺において
は位相角{60n゜,[n=0〜6の整数]}の位置、
また下辺においては位相角{[60n゜−β゜),[n
=0〜6の整数]}の位置となる。ここにβは上辺と下
辺の位相差である。つぎに、平行四辺形型平面コイル群
と磁束検出センサの位置関係によって生じる死角は、図
10の(B)に示すように、上辺では位相角{(30゜
+60n゜),[n=0〜5の整数]}の位置、下辺で
は{(30゜+60n゜−β゜),[n=0〜5の整
数]}の位置となる。すなわち、図10の(A)及び
(B)を合わせて、上辺では位相角{30n゜,[n=
0〜12の整数]}の位置が、また下辺では位相角
{[30n゜−β゜),[n=0〜12の整数]}の位
置が死角となる。したがって、β≠30゜、とすること
によって、死角が上辺及び下辺において同じ位置(同じ
位相角の位置)に現われることはない。すなわち、「課
題を解決するための手段(イ):直列接続された複数個
の二辺の夾角が直角でない平行四辺形型平面コイル群を
円筒状物体の外周面に円周方向にリング状に並べて配置
した渦電流探傷プローブとする」によって、「発明が解
決しようとする課題(イ):直列接続された複数個の方
形型平面コイルを円筒上物体の外周面に円周上にリング
状に配置し、且つ磁束検出コイルを方形型平面コイル群
の上辺又は下辺に沿って配置した従来の渦電流探傷プロ
ーブの構成において、方形型平面コイルの幾何学的特徴
及び方形型平面コイルと磁束検出コイルの間の幾何学的
配置関係により検出すべき傷に対して検出感度がゼロと
なる死角が方形型平面コイル上辺及び下辺の同じ位置に
周期的に生じる」という欠点が解決される。
【0034】したがって、図11に示すように本発明に
よる各平行四辺形型平面コイルの上辺及び下辺のそれぞ
れに沿って磁束検出のための検出コイル(1101a〜
1101f及び1102a〜1102f)を設け、これ
らの検出コイル全てを直列接続した渦電流探傷プローブ
において、探傷プローブが被探傷金属管内を走行すると
きに上辺に生じる死角は下辺によって補うことができ、
また下辺に生じる死角は上辺によって補うことができる
ので、図8に示したような従来の探傷プローブのように
二つのコイル群を必要とせず、プローブの軸方向の長さ
の短い探傷プローブが提供でき、曲管部のおける探傷プ
ローブの走行性を阻害することもない。(なお、図11
の(A)は複数個の方形型平面コイルがそれらの上端部
及び下端部に流れる電流の向きが交互に逆になるように
直列接続された場合を、また図11の(B)は複数個の
方形型平面コイルがそれらの上端部及び下端部に流れる
電流の向きが同方向になるように直列接続された場合を
それぞれ示す。)すなわち、「課題を解決するための手
段(ロ):各平行四辺形型平面コイルの上辺及び下辺の
それぞれに沿って磁束検出のための検出コイルをそれぞ
れ一個づつ設け、これらの検出コイル全てを直列接続し
た渦電流探傷プローブとする」によって、「発明が解決
しようとしている課題(イ):直列接続された複数個の
方形型平面コイルを円筒上物体の円周上にリング状に配
置し、且つ磁束検出用コイルを方形型平面コイル群の上
辺又は下辺に沿って配置した従来の渦電流探傷プローブ
の構成において、方形型平面コイルの幾何学的特徴及び
方形型平面コイルと磁束検出用コイルの間の幾何学的配
置関係により検出すべき傷に対して検出感度がゼロとな
る死角が方形型平面コイル上辺及び下辺の同じ位置に周
期的に生じるという欠点」が解決され、また「発明が解
決しようとしている課題(ロ):直列接続された複数個
の方形型平面コイルを円筒上物体の円周上にリング状に
配置し、磁束検出用コイルを方形型平面コイル群の中心
線に沿って配置した従来の渦電流探傷プローブの構成に
おいて、方形型平面コイルの幾何学的特徴により検出す
べき傷に対して検出感度がゼロとなる死角が方形型平面
コイルの中心円周に沿って周期的に生じるという欠点」
も解除され、したがって、「発明が解決しようとしてい
る課題(ハ):従来の渦電流探傷プローブにおいては、
周期的に死角が生じるという問題点を解決するために、
円筒状物体の円周上に配置された直列接続された複数個
の方形型平面コイル群と磁束検出用コイルの組合せに対
して、全く同じ構成のもう一組の方形型平面コイル群と
磁束検出用コイルを用意し、この二組の円周方向の空間
配置をずらして、互いの死角を相補うようにする必要が
あり、このため、プローブの軸方向の長さが長くなり、
被探傷管内の曲管部におけるプローブの走行性を阻害す
るという欠点」が解決される。
【0035】図12は本発明に基づき、平行四辺形型平
面コイル群において、全ての相隣合う二つの平行四辺形
型平面コイルの互いに接する側辺部のそれぞれに沿って
磁束検出用コイルをそれぞれ一個づつ設け、これらの検
出用コイル全てを直列接続した渦電流探傷プローブを示
す図である。なお、図12の(A)は複数個の方形型平
面コイルがそれらの上端部及び下端部に流れる電流の向
きが交互に逆になるように直列接続された場合を、また
図12の(B)は複数個の方形型平面コイルがそれらの
上端部及び下端部に流れる電流の向きが同方向になるよ
うに直列接続された場合をそれぞれ示す。図12におい
て1201a〜1201fは磁束検出用コイルで、丸の
中に+あるいは−を記した符号は磁束検出用コイルの極
性(巻線の巻始めと巻終わり)である。図12におい
て、検出用コイルの直列接続の仕方は、それぞれの検出
用コイルにおいてその上辺又は下辺近傍で同形の傷を検
出したときの出力電圧が同極性に加算されるようにして
ある。したがって、金属管の全円周にわたっての均一な
割れが平行四辺形型平面コイル群を通過する場合におい
ても、各検出用コイルは和動的に働き、傷割れを検出す
ることができる。
【0036】つぎに、図13は本発明に基づき、平行四
辺形型平面コイル群において、全ての平行四辺形型平面
コイルの一つの対角線のそれぞれに沿って磁束検出のた
めの検出コイルをそれぞれ一個づつ設け、これらの検出
コイル全てを直列接続した渦電流探傷プローブを示す図
である。なお、図13において、(A)及び(B)双方
の(イ)は複数個の方形型平面コイルがそれらの上端部
及び下端部に流れる電流の向きが交互に逆になるように
直列接続された場合を、また(A)及び(B)の双方の
(ロ)は複数個の方形型平面コイルがそれらの上端部及
び下端部に流れる電流の向きが同方向になるように直列
接続された場合をそれぞれ示す。また、図13の(A)
は、磁束検出のための検出コイルが長い方の対角線のみ
に配置された場合を示す。なお、当該検出コイルは短い
対角線のみに配置し得る。図13の(B)は、磁束検出
のための検出コイルが長い対角線と短い対角線に交互に
配置された場合を示す。図13に示されるこれらの場合
も、図12の場合と同様に、検出用コイルの直列接続の
仕方は、それぞれの検出用コイルにおいてその上辺又は
下辺近傍で同形の傷を検出したときの出力電圧が同極性
に加算されるようにしてある。したがって、金属管の全
円周にわたっての均一な割れが平行四辺形型平面コイル
群を通過する場合においても、各検出用コイルは和動的
に働き、傷割れを検出することができる。
【0037】すなわち、「課題を解決するための手段
(ハ):全ての相隣合う二つの平行四辺形型平面コイル
の互いに接する側辺部のそれぞれに沿って磁束検出のた
めの検出コイルをそれぞれ一個づつ設け、これらの検出
コイル全てを直列接続した渦電流探傷プローブとする」
ことにより、また「課題を解決するための手段(ニ):
全ての平行四辺形型平面コイルの一つの対角線のそれぞ
れに沿って磁束検出のための検出コイルをそれぞれ一個
づつ設け、これらの検出コイル全てを直列接続した渦電
流探傷プローブとする」ことにより、「発明が解決しよ
うとしている課題(ニ):従来の渦電流探傷プローブに
おいては、方形型平面コイル群と磁束検出用コイルを円
周上に配置するという幾何学的構成により、金属管の探
傷において、金属管の全円周にわたって均一に割れが生
じている場合の探傷ができない場合があった」という問
題が解決できる。
【0038】図14は本発明による直列接続された平行
四辺形型平面コイル群において、中心円周上の電流の向
きに注目した図である。なお、図14において、(A)
の(イ)は複数個の方形型平面コイルがそれらの上端部
及び下端部に流れる電流の向きが交互に逆になるように
直列接続された場合を、また(A)の(ロ)は複数個の
方形型平面コイルがそれらの上端部及び下端部に流れる
電流の向きが同方向になるように直列接続された場合を
それぞれ示す。図14の(A)に示すように、中心円周
上の電流の向きは斜めに傾いている。したがって、この
傾斜した電流は縦割れ傷が通過してもまた横割れ傷が通
過してもその流れが乱され、したがって、この中心円周
上の電流を有効に利用することにより、縦割れ傷と横割
れ傷の両方に検出感度を有する渦電流プローブが実現で
きる。その例を図14の(B)に示す。すなわち、各平
行四辺形型平面コイルの中心を横切る中心円周に沿って
検出コイル1401a〜fを各平行四辺形型平面コイル
につきそれぞれ一個づつ設け、これらの検出コイル全て
を直列接続した渦電流探傷プローブとしたものである。
この場合、それぞれの検出用コイルにおいてその中心部
を同形の傷が通過するとき、各出力電圧が同極性に加算
されるようにしてある。したがって、金属管の全円周に
わたっての均一な割れが平行四辺形型平面コイル群を通
過する場合においても、各検出用コイルは和動的に働
き、傷割れを検出することができる。すなわち、「課題
を解決するための手段(ホ):各平行四辺形型平面コイ
ルの中心を横切る中心円周に沿って検出コイルを各平行
四辺形型平面コイルにつきそれぞれ一個づつ設け、これ
らの検出コイル全てを直列接続した渦電流探傷プローブ
とする」により、「発明が解決しようとしている課題
(ニ):従来の渦電流探傷プローブにおいては、方形型
平面コイル群と磁束検出用コイルを円周上に配置すると
いう幾何学的構成により、金属管の探傷において、金属
管の全円周にわたって均一に割れが生じている場合の探
傷ができない場合があった」という問題と、「発明が解
決しようとしている課題(ホ):従来の渦電流探傷プロ
ーブにおける方形型平面コイルの形状には、縦割れに感
度がよく横割れに感度の悪い位置と逆に横割れに感度が
よく縦割れに感度の悪い位置が生じた」という欠点が解
決できる。
【0039】図15は、図10の(B)において説明し
た平行四辺形型平面コイル群と磁束検出用コイルの位置
関係で生じた死角を解消できることを示す図面である。
例として図11における磁束検出用コイル1101cと
1102cをそれぞれ一対の差動コイル(1101c−
1、1101c−2)と(1102c−1、1102c
−2)に置き換えたものである。図5での説明より明ら
かなように、この平行四辺形型平面コイルの上辺及び下
辺のそれぞれの中央に生じた死角が解消される。すなわ
ち、「課題を解決するための手段(ヘ):検出コイルが
一対の差動コイルである渦電流探傷プローブ」とするこ
とにより、「発明が解決しようとしている課題(イ):
直列接続された複数個の方形型平面コイルを円筒上物体
の円周上にリング状に配置し、且つ磁束検出用コイルを
方形型平面コイル群の上辺又は下辺に沿って配置した従
来の渦電流探傷プローブの構成において、方形型平面コ
イルの幾何学的特徴及び方形型平面コイルと磁束検出用
コイルの間の幾何学的配置関係により検出すべき傷に対
して検出感度がゼロとなる死角が方形型平面コイル上辺
及び下辺の同じ位置に周期的に生じる」という欠点のう
ち、「方形型平面コイルと磁束検出用コイルの間の幾何
学的配置関係により検出すべき傷に対して検出感度がゼ
ロとなる死角が方形型平面コイル上辺及び下辺に生じ
る」という欠点が解決される。
【0040】次に、図24の(B)の等価電気回路の解
析を示す。図24の(B)において、交流回路に関する
回路方程式を求めると、
【数1】 Vs=(rs+r1+jωL1)I1+jωMI2 (1)
【数2】 0=jωMI1+(r2+jωL2)I2 (2) ここに、ω=2πf,で、fは高周波励磁電流I1の周
波数である。
【0041】(1)、(2)式により
【数3】 ここに、
【数4】
【数5】 したがって、I1の大きさ|I1|は、
【数6】 さて、本発明による渦電流プローブの直列接続された平
行四辺形型平面コイル(例えば図9の901または90
1’)の高周波電流励磁に関しても、図24の(B)と
同様の等価電気回路が成立する。そこで、改めてこの等
価電気回路を図25の(A)に示すと、(3)式よりこ
の等価回路はさらに等価的に同図の(B)のようにな
る。すなわち、平行四辺形型平面コイル・プローブの高
周波電源接続端子2102及び2101’からみたイン
ピーダンスは抵抗R1とインダクタンスX1のリラクタン
スωX1との直列接続で表すことができる。
【0042】さて、図26に示すように、プローブの平
行四辺形型平面コイルに直列に電気容量Cのコンデンサ
を接続した場合を考える。この図より、
【数7】 故に、
【数8】 ここで、|Vs|=一定、として、Cに対する|I1|の
変化を調べると図27のようになる。ここに、|I10
はC→∞、すなわちコンデンサCの値が十分に大きく、
C≫1/ω21、を満足する場合の|I1|の値で、
【数9】 となり、(6)式と一致する。また、Cfは|I1|を最
大とするコンデンサCの値である。
【0043】(8)式より、
【数10】
【数11】 すなわち、|I1|を最大とするコンデンサCの値とは
|Z|2を最小にするコンデンサCの値なので、
【数12】 [d|Z|2/dC;C=Cf]=0 (11) となる。(10)、(11)より
【数13】 1−ω21f=0 (12) が得られる。これより、Cf=1/ω21が得られ、こ
のときの|I1|の値、すなわち|I1maxは、
【数14】 となる。
【0044】以上のことをまとめると、高周波励磁電流
の周波数がfのとき、C=1/(4π221)、を満
足するコンデンサを図26に示すようにプローブの平行
四辺形型平面コイルに直列に接続すると、回路は共振状
態となって高周波励磁電流が最大となる。この最大値|
1maxは(13)式に示したものとなる。これは、
(6)式で示した従来の方式において流れる高周波励磁
電流に比べて大きく、したがって大きな出力信号を得る
ことができる。また、規定の同じ大きさの高周波励磁電
流を流す場合は、共振させれば小さな高周波電源電圧で
よいことになる。
【0045】すなわち、「発明が解決しようとする課題
(ヘ):従来の渦電流探傷プローブにおいては、十分な
出力信号を得るために規定の高周波励磁電流を流そうと
すると、大きな高周波電源電圧を必要とし、プローブの
絶縁破壊や寿命低下を招く恐れがあった」という問題
は、「課題を解決するための手段(ト):直列接続され
た平行四辺形型平面コイル群を高周波電源に接続して高
周波電流を流すとき、当該平行四辺形型平面コイル群に
直列にコンデンサを接続して、当該平行四辺形型平面コ
イル群に最大の電流が流れるように高周波電源の周波数
に対して共振させた渦電流探傷プローブとする」ことに
よって解決される。
【0046】次に、図28の回路について考察する。こ
の回路は、プローブの平行四辺形型平面コイルに並列に
電気容量Cのコンデンサを接続したものである。この回
路方程式は、
【数15】 Vs−V1=rss (14)
【数16】 V1=(Is−I1)/(jωC) (15)
【数17】 V1=(R1+jωX1)I1 (16) これよりI1を求めると、
【数18】 故に、|I12
【数19】 したがって、|I1|の最大値|I1maxは(18)式
の分母を最小とするコンデンサの値Cfによって与えら
れ、(18)式の分母を|Z|2とすると、
【数20】 [d|Z|2/dC;C=Cf]=0 (19) これより、
【数21】 このとき、
【数22】 以上の結果から、Cの値による|I1|の値の変化の様
子を図29に示す。ここに|I10はC→0のとき、す
なわち、C≦(rs+R1)/ω21s、且つ、C≦X1
/rs1、を満足するようにCが小さい場合の|I1
の値で、(6)式と一致する。
【0047】以上のことをまとめると、(20)式を満
足するコンデンサを図28に示すようにプローブの平行
四辺形型平面コイルに並列に接続すると、回路は共振状
態となって高周波励磁電流が最大となる。この最大値|
1maxは(21)式に示したものとなる。これは、
(6)式で示した従来の方式において流れる高周波励磁
電流に比べて大きく、したがって大きな出力信号を得る
ことができる。また、規定の同じ大きさの高周波励磁電
流を流す場合は、共振させれば小さな高周波電源電圧で
よいことになる。
【0048】すなわち、「発明が解決しようとする課題
(ヘ):従来の渦電流探傷プローブにおいては、十分な
出力信号を得るために規定の高周波励磁電流を流そうと
すると、大きな高周波電源電圧を必要とし、プローブの
絶縁破壊や寿命低下を招く恐れがあった」という問題
は、「課題を解決するための手段(チ):直列接続され
た平行四辺形型平面コイル群を高周波電源に接続して高
周波電流を流すとき、当該平行四辺形型平面コイル群に
並列にコンデンサを接続して、当該平行四辺形型平面コ
イル群に最大の電流が流れるように高周波電源の周波数
に対して共振させた渦電流探傷プローブとする」ことに
よって解決される。
【0049】図32は検出コイルに誘起する出力信号を
説明するための図である。同図の(イ)において、Ld
は直列接続された検出コイルのインダクタンス、rd
直列接続された検出コイルの抵抗、Vdは検出コイル両
端に誘起した出力信号、Mは励磁側の等価インダクタン
スX1と直列接続された検出コイルのインダクタンスLd
との間の等価相互インダクタンスである。したがって、
【数23】Vd=jωMI1 (22) となり、傷がないときには直列接続された検出コイル全
体を通過する磁束の空間的な対称性及び差動コイル構成
による誘起電圧の相互打ち消しなどにより、実効的に、
M=0、となり、Vd=0、となる。プローブが傷を検
出するということは、傷によって平衡状態が乱され、M
≠0、となり、Vd≠0、となって検出コイル両端に出
力信号が誘起されることである。
【0050】さて、(22)式よりVdを大きくするに
はI1を大きくすれば良く、図26に示した直列共振あ
るいは図28に示した並列共振よりI1を最大にできる
ことが示された。ここで、図32の(ロ)に示すように
直列接続された検出コイルの両端にコンデンサCdを接
続した場合を考えよう。この場合の回路方程式は
【数24】 Id(rd+jωLd+(1/jωCd))+jωMI1=0 (23)
【数25】 VS=(rS+R1+jωX1)I1+jωMId (24)
【数26】 Vd=Id/jωCd (25) となる。(25)式より、Vdが最大となるにはIdが最
大となればよい。
【0051】さて、図32の(ロ)は等価的に図33の
ように表すことができる。ここに、Lmは、[M=−k
(X1d1/2,0<k<1:kは結合係数]とする
と、
【数27】 Lm=k(X1d1/2/2 (26) である。この回路は一種の並列共振回路であり、図34
に示すように共振状態(Cd=Cf)において|Vd|を
最大|Vdmaxにすることができる。
【0052】すなわち、「発明が解決しようとする課題
(ヘ):従来の渦電流探傷プローブにおいては、十分な
出力信号を得るために規定の高周波励磁電流を流そうと
すると、大きな高周波電源電圧を必要とし、プローブの
絶縁破壊や寿命低下を招く恐れがあった」という問題
は、「課題を解決するための手段(リ):直列接続され
た検出コイルと並列共振回路を構成するように直列接続
された検出コイルの両端に並列にコンデンサを接続し、
高周波電源の周波数に対して共振させた渦電流探傷プロ
ーブとする」ことによって解決される。
【0053】さて、ここで直列接続された平行四辺形型
平面コイル群の個々の平行四辺形型平面コイルが作る磁
界分布を考える。図36に平行四辺形型平面コイル32
01と当該コイルに流れる電流3202を示し、これら
がx−x’及びy−y’線上に作る磁界分布を図37に
示す。すなわち、平行四辺形がた平面コイルの外縁より
内側に磁界が最大となる位置が存在し、その周辺部にお
いても磁界の大きさは十分大きく、外縁部あたりでは磁
界の空間勾配が最大となって磁界の大きさそのものは急
激に減衰する。したがって、磁界が最大あるいは十分に
大きな領域は平行四辺形型平面コイルにおいて、図38
の3401で示す領域となり、この領域近傍に検出コイ
ルを配置すれば、検出コイルの巻数を増大させることな
しに、大きな出力信号を得ることが可能となる。すなわ
ち、「発明が解決しようとする課題(ト):従来の渦電
流探傷プローブにおいては、十分な出力信号を得るため
に検出コイルの巻数を増やそうとすると、直径の小さな
巻線材を使用する必要があり、そのため検出コイルの断
線などの故障率が増大する恐れがあった」という問題
は、「課題を解決するための手段(ヌ):直列接続され
た平行四辺形型平面コイル群の個々の平行四辺形型平面
コイルが作る磁界分布において、磁界の強さが最大とな
る位置又はその周辺部に直列接続された検出コイルの個
々の検出コイルを配置した渦電流探傷プローブとする」
ことによって、解決される。
【0054】
【実施例】図16〜図18に本発明の1実施例を示す。
1601は渦電流探傷プローブ本体、1602は直列接
続された6個の二辺の夾角が直角でない平行四辺形型平
面コイルで渦電流探傷プローブ本体のコイル収納部の外
周に円周方向にリング状に並べて配置されている[課題
を解決するための手段(イ)]。1603aと1603
cはそれぞれ平行四辺形型平面コイル群の上辺及び下辺
に沿って配置された直列接続された6個の磁束検出用コ
イルでさらに1603aと1603cは直列接続されて
おり[課題を解決するための手段(ロ)]、1603b
は平行四辺形型平面コイル群の中心線に沿って配置され
た直列接続された6個の磁束検出用コイル[課題を解決
するための手段(ホ)]で、これらの個々の磁束検出用
コイルは一対の差動コイルより構成されている[課題を
解決するための手段(ヘ)]。1604は平面コイル群
1602のリード線、1605は直列接続された磁束検
出用コイル1603a及び1603cのリード線、16
06は磁束検出用コイル1603bのリード線である。
図16の(A)は側面図、図16の(A’)は図16の
(A)の断面図である。図17の(A)は平行四辺形型
平面コイル1602を取り除いたときの側面図、図17
の(A’)は図17の(A)の断面図である。図18の
(A)は渦電流探傷プローブ本体1601の側面図、図
18の(A’)は図18の(A)の断面図である。な
お、上記実施例及び以下に説明する実施例における磁束
検出コイルとしては、従来の技術の欄で述べた図3の
(A)に示される検出コイルを用い得る。
【0055】本発明の別の実施例を図19〜図22に示
す。これは、図16〜図18に示された実施例における
磁束検出用コイル1603bの代わりに、全ての平行四
辺形型平面コイルの対角線のそれぞれに沿って6個の磁
束検出用コイルを配置してこれらを直列接続したもの
[課題を解決するための手段(ニ)]で、これらの個々
の磁束検出用コイルは一対の差動コイルより構成されて
いる[課題を解決するための手段(ヘ)]。これらの磁
束検出用コイルは平行四辺形型平面コイルの対角線に沿
って配置する代わりに、相隣合う二つの平行四辺形型平
面コイルの互いに接する側辺部の全てに沿って配置させ
てもよい[課題を解決するための手段(ハ)]。170
1は渦電流探傷プローブ本体、1702a〜1702f
は各平行四辺形型平面コイルの対角線に配置された磁束
検出用コイル、1703は直列接続された磁束検出用コ
イル1702a〜1702fのリード線である。図19
の(A)は側面図、図19の(A’)は図19の(A)
の断面図である。図20の(A)は平行四辺形型平面コ
イル1602を取り除いたときの側面図、図20の
(A’)は図20の(A)の断面図である。図21の
(A)は渦電流探傷プローブ本体1701の側面図、図
21の(A’)は図21の(A)の断面図で、図21の
(A”)は図21の(A)を30゜回転させた断面図で
ある。なお、図19〜図21の参照番号で図16〜図1
8と同一の参照番号は同一のものを表す。
【0056】なお、図19〜図21に示した実施例にお
いては、各平行四辺形型平面コイルの対角線に配置され
た磁束検出用コイル1702a〜1702fを平行四辺
形型平面コイル群の中心線に沿って配置された直列接続
された磁束検出用コイル1603bの代替例として示し
たが、本発明においては、磁束検出用コイル1702a
〜1702fを平行四辺形型平面コイル群の上辺及び下
辺に沿って配置された直列接続された磁束検出用コイル
1603a及び1603c(なお、双方は直列接続され
ている)の代替とし得る。
【0057】図22および図23に直列接続された平行
四辺形型平面コイル1602と磁束検出用コイルの位置
関係、個々の磁束検出用コイルの直列接続関係及び個々
の磁束検出用コイルの差動結合関係を、平面展開図とし
て示す。図において、・はコイルの巻線方向(極性)が
右巻(+)であることを表している。ここで、右巻と
は、例えば、図3の(A)に示される検出コイルにおい
て左端から右端方向をみたとき、コイル301が右巻き
に見える状態をいい、当該左端側を+としている。平行
四辺形型平面コイル1602の対角線に沿って配置した
磁束検出用コイル1702a〜1702fは、図22の
(B)に示すように、長い方の対角線に沿わせ、且つそ
の長さは、各コイルのθ方向の展開において重なること
なく且つ隙間が生じないように工夫してある。図22の
例では、直列接続された磁束検出用差動コイルにおい
て、各差動コイルの極性は隣どうしで互に逆になるよう
になっており、また図23の例では互いに同じ極性にな
っている。すなわち、図22の例では、両端が+極の差
動コイルの隣は両端が−(無印)極の差動コイルとなる
ように直列接続されているのに対し、図23ではすべて
の差動コイルの両端が+極となるように直列接続されて
いる。
【0058】図30と図31とに本発明のさらに別の実
施例を示す。2601、2701は渦電流探傷プローブ
本体、2602、2702は直列接続された6個の二辺
の夾角が直角でない平行四辺形型平面コイルで渦電流探
傷プローブ本体のコイル収納部の外周に円周方向にリン
グ状に並べて配置されている。2603、2703は従
来より使用されている高周波電源である。2604は平
行四辺形型平面コイルに直列に接続されてコンデンサ
で、2605は高周波電源周波数に対して共振させて平
行四辺形型平面コイルに流れる励磁電流を最大にするた
めの共振調整用トリマコンデンサである。2704は平
行四辺形型平面コイルに並列に接続されたコンデンサ
で、2705は高周波電源周波数に対して共振させて平
行四辺形型平面コイルに流れる励磁電流を最大にするた
めの共振調整用トリマコンデンサである。
【0059】図35に直列に接続された検出コイルにコ
ンデンサを並列接続させた高周波電源の周波数に対して
共振させた本発明の実施例を示す。3101は渦電流探
傷プローブ本体、3102は直列接続された6個の二辺
の夾角が直角でない平行四辺形型平面コイルで渦電流探
傷プローブ本体のコイル収納部の外周に円周方向にリン
グ状に並べて配置されている。3103は高周波電源で
ある。3104は直列接続された検出コイル、3105
及び3105’は直列接続された検出コイルの出力端
子、3106は直列接続された検出コイルに並列に接続
されたコンデンサ、3107は直列接続された検出コイ
ルの出力を最大にするための共振調整用トリマコンデン
サである。3108及び3108’は直列接続された検
出コイルからの出力信号の取出し端子である。
【0060】図39は個々の平行四辺形型平面コイルが
作る磁界分布において、磁界の強さが最大となる位置又
はその周辺部に直列接続された検出コイルの個々の検出
コイルを配置した実施例である。図39の(A)はその
外観図、(B)はプローブ本体3501の外周上に配置
された直列接続された平行四辺形型平面コイル3502
a〜d及び検出コイル3503a〜d、3504a〜d
の平面展開図である。検出コイルは平行四辺形型平面コ
イルの裏側(内側)に配置されているが、表側(外側)
に配置してもよい。
【0061】
【発明の効果】従来の渦電流プローブにおいては探傷感
度の死角となる箇所があり、これを補うために二組の平
面コイル群が必要であったが、請求項1に係る発明によ
れば一組の平行四辺形型平面コイル群のみを用いても死
角が生ぜず、かつ一組故小型で金属管の曲管部への挿入
・走行が可能な渦電流探傷プローブが提供出来る。
【0062】また、請求項5に係る発明によれば、各平
行四辺形型平面コイルの中心を横切る中心円周に沿って
検出コイルを各平行四辺形型平面コイルにつきそれぞれ
一個づつ設け、これらの検出コイル全てを直列接続した
ことにより縦割れ及び横割れの両方の傷に対して探傷感
度をもつ渦電流探傷プローブが提供出来る。
【0063】従来の渦電流探傷プローブにおいては、十
分な出力信号を得るために規定の高周波励磁電流を流そ
うとすると、大きな高周波電源電圧を必要とし、プロー
ブの絶縁破壊や寿命低下を招く恐れがあったが、請求項
7又は請求項8に係る発明によれば、渦電流探傷プロー
ブの平行四辺形型平面コイルに直列または並列にコンデ
ンサを接続し、平行四辺形型平面コイルに流れる高周波
励磁電流を共振させることが可能となり、比較的小さな
高周波電源電圧でも規定の高周波励磁電流を流すことが
できるので、プローブの絶縁破壊や寿命低下の恐れのな
い渦電流探傷プローブが提供出来る。
【0064】更に、請求項10に係る発明によれば、検
出コイルを平行四辺形型平面コイルが作る磁界の最大と
なる位置或いはその周辺に配置するので、検出コイルの
巻数を増やさなくても十分な出力信号が得られ、検出コ
イルの断線などの恐れのない渦電流探傷プローブが提供
出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は従来の方形型平面コイルと、複数個方形
型平面コイルの直列接続と配列を説明する図面である。
【図2】図2は従来の探傷プローブの例である。
【図3】従来の探傷プローブ本体に配置された一連の方
形型平面コイル群と磁束検出用コイルの平面展開図であ
る。
【図4】従来の探傷プローブにおける平面コイル群と磁
束検出用コイルの位置関係において有効な電流成分と探
傷能力の欠落する死角について説明するための図であ
る。
【図5】傷検出の死角が現われることを説明するための
図である。
【図6】図6は従来のプローブにおける検出センサの配
置を示す図である。
【図7】磁束検出センサを平面コイル群の中心線に沿っ
て配置した場合の傷検出に有効な電流を流す図である。
【図8】二組のコイル群を用い従来のプローブを説明す
るための図である。
【図9】本発明による直列接続された複数個の二辺の夾
角が直角でない平行四辺形型平面コイルを説明するため
の図である。
【図10】平行四辺形型平面コイル群の上辺及び下辺に
磁束検出コイルを配置した場合に生じる探傷の死角を説
明するための図である。
【図11】本発明による各平行四辺形型平面コイルとそ
の上辺及び下辺に配置された磁束検出用コイルの動作を
説明するための図である。
【図12】全ての相隣合う二つの平行四辺形型平面コイ
ルの互いに接する側辺部のそれぞれに沿って磁束検出用
コイルをそれぞれ一個づつ設けた本発明を説明するため
の図である。
【図13】全ての平行四辺形型平面コイルの一つの対角
線のそれぞれに沿って磁束検出のための検出コイルをそ
れぞれ一個づつ設けた本発明を説明するための図であ
る。
【図14】各平行四辺形型平面コイルの中心を横切る中
心円周に沿って検出コイルを各平行四辺形型平面コイル
につきそれぞれ一個づつ設けた本発明を説明するための
図である。
【図15】平行四辺形型平面コイル群と磁束検出用コイ
ルの位置関係で生じた死角を解消できることを説明する
ための図である。
【図16】本発明の1実施例を説明するための図であ
る。
【図17】図16に示す本発明の1実施例において、平
行四辺形型平面コイルを取り除いたときの側面及び断面
を示す図である。
【図18】図16に示す本発明の1実施例における、渦
電流探傷プローブ本体の側面及び断面を示す図である。
【図19】本発明の別の実施例を説明するための図であ
る。
【図20】図19に示す本発明の別の実施例において、
平行四辺形型平面コイルを取り除いたときの側面及び断
面を示す図である。
【図21】図19に示す本発明の別の実施例における、
渦電流探傷プローブ本体の側面及び断面を示す図であ
る。
【図22】本発明による1実施例を説明するための図で
ある。
【図23】本発明による別の実施例を説明するための図
である。
【図24】従来の直列接続された方形型平面コイルから
成る渦電流探傷プローブに高周波電源を接続し、方形型
平面コイルに高周波電流を流して励磁する説明図で、
(A)は渦電流探傷プローブと高周波電源の接続図、
(B)はこの接続における等価電気回路図である。
【図25】渦電流探傷プローブを高周波電源に接続して
動作させたときの等価電気回路図である。
【図26】渦電流探傷プローブの平行四辺形型平面コイ
ルに直列に電気容量Cのコンデンサを接続した説明図で
ある。
【図27】渦電流探傷プローブの平行四辺形型平面コイ
ルに直列に電気容量Cのコンデンサを接続したときのC
の値による高周波励磁電流の変化を示す図である。
【図28】渦電流探傷プローブの平行四辺形型平面コイ
ルに並列に電気容量Cのコンデンサを接続した説明図で
ある。
【図29】渦電流探傷プローブの平行四辺形型平面コイ
ルに並列に電気容量Cのコンデンサを接続したときのC
の値による高周波励磁電流の変化を示す図である。
【図30】本発明の1実施例を示す図である。
【図31】本発明の別の実施例を示す図である。
【図32】直列接続された検出コイルに並列にコンデン
サを接続した効果を説明するための図である。
【図33】直列接続された検出コイルに並列にコンデン
サを接続したときの等価回路を示す図である。
【図34】直列された検出コイルに並列に電気容量Cd
のコンデンサを接続したときのCdの値による直列接続
された検出コイル両端部に誘起する出力電圧の変化を示
す図である。
【図35】本発明の1実施例を示す図である。
【図36】平行四辺形型平面コイルが作る磁界分布を説
明するための図である。
【図37】平行四辺形型平面コイルが作る磁界分布を説
明するための図である。
【図38】平行四辺形型平面コイルが作る磁界分布にお
いて、磁界が最大となる領域を示すための図である。
【図39】本発明による1実施例を示す図である。
【符号の説明】
101:方形型平面コイル 201,801,1601,1701:探傷プローブ本
体 202,202’,601,1101a〜f,1102
a〜f,1201a〜f,1301a〜1301f,1
301a’〜c’,1401a〜f,1603a〜c,
1702a〜f:磁束検出用コイル 301:コイル 302:高透磁率の磁性線 502:傷 503:渦電流の乱れ成分 504,504’:磁束 901,901’:平行四辺形型平面コイル群の平面展
開図 1602:平行四辺形型平面コイル 1604,1605,1606:リード線 2001,2603,2703,3103:高周波電源 2002,2002’:プローブの高周波電源接続端子 2601,2701,3101,3501:渦電流探傷
プローブ本体 2602,2702,3102,3201,3502a
〜d:平行四辺形型平面コイル 2604,2704,3106:コンデンサ 2605,2705,3107:共振調整用トリマコン
デンサ 3104,3503a〜d,3504a〜d:直列接続
された検出コイル 3105,3105’:直列接続された検出コイルの出
力端子 3108,3108’:直列接続された検出コイルから
の出力信号の取出し端子 3202:電流 3401:平行四辺形型平面コイルが作る磁界分布にお
いて、磁界が最大となる或いは十分に大きい領域
フロントページの続き (72)発明者 荒 克之 茨城県那珂郡東海村白方字白根2番地の4 日本原子力研究所東海研究所内 (72)発明者 竹内 信次郎 福岡県北九州市八幡東区枝光2−1−15 株式会社エムティアイ内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直列接続された複数個の二辺の夾角が直
    角でない平行四辺形型平面コイル群を円筒状物体の外周
    面に円周方向にリング状に並べて配置した渦電流探傷プ
    ローブ。
  2. 【請求項2】 各平行四辺形型平面コイル上辺及び下辺
    のそれぞれに沿って磁束検出のための検出コイルをそれ
    ぞれ一個づつ設け、これらの検出コイル全てを直列接続
    した請求項1記載の渦電流探傷プローブ。
  3. 【請求項3】 全ての相隣合う二つの平行四辺形型平面
    コイルの互いに接する側辺部のそれぞれに沿って磁束検
    出のための検出コイルをそれぞれ一個づつ設け、これら
    の検出コイル全てを直列接続した請求項1記載の渦電流
    探傷プローブ。
  4. 【請求項4】 全ての平行四辺形型平面コイルの一つの
    対角線のそれぞれに沿って磁束検出のための検出コイル
    をそれぞれ一個づつ設け、これらの検出コイル全てを直
    列接続した請求項1記載の渦電流探傷プローブ。
  5. 【請求項5】 各平行四辺形型平面コイルの中心を横切
    る中心円周に沿って検出コイルを各平行四辺形型平面コ
    イルにつきそれぞれ一個づつ設け、これらの検出コイル
    全てを直列接続した請求項2記載の渦電流探傷プロー
    ブ。
  6. 【請求項6】 それぞれの検出コイルが一対の差動コイ
    ルである請求項2ないし5のいずれか一項に記載の渦電
    流探傷プローブ。
  7. 【請求項7】 直列接続された平行四辺形型平面コイル
    群を高周波電源に接続して高周波電流を流すとき、当該
    平行四辺形型平面コイル群に直列にコンデンサを接続し
    て、当該平行四辺形型平面コイル群に最大の電流が流れ
    るように高周波電源の周波数に対して共振させた請求項
    1ないし6のいずれか一項に記載の渦電流探傷プロー
    ブ。
  8. 【請求項8】 直列接続された平行四辺形型平面コイル
    群を高周波電源に接続して高周波電流を流すとき、当該
    平行四辺形型平面コイル群に並列にコンデンサを接続し
    て、当該平行四辺形型平面コイル群に最大の電流が流れ
    るように高周波電源の周波数に対して共振させた請求項
    1ないし6のいずれか一項に記載の渦電流探傷プロー
    ブ。
  9. 【請求項9】 直列接続された検出コイルと並列共振回
    路を構成するように直列接続された検出コイルの両端に
    並列にコンデンサを接続した請求項1ないし8のいずれ
    か一項に記載された渦電流探傷プローブ。
  10. 【請求項10】 直列接続された平行四辺形型平面コイ
    ル群の個々の平行四辺形型平面コイルが作る磁界分布に
    おいて、磁界の強さが最大となる位置又はその周辺部に
    直列接続された検出コイルの個々の検出コイルを配置し
    た請求項1ないし9のいずれか一項に記載された渦電流
    探傷プローブ。
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