JPH08282752A - 耐食性エアゾール缶用キャップ - Google Patents

耐食性エアゾール缶用キャップ

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JPH08282752A
JPH08282752A JP7089448A JP8944895A JPH08282752A JP H08282752 A JPH08282752 A JP H08282752A JP 7089448 A JP7089448 A JP 7089448A JP 8944895 A JP8944895 A JP 8944895A JP H08282752 A JPH08282752 A JP H08282752A
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JP
Japan
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resin layer
resin
thermally
cap
aluminum plate
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JP7089448A
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English (en)
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Norio Yoshiga
法夫 吉賀
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Mitsubishi Plastics Inc
Original Assignee
Mitsubishi Plastics Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 アルミニウムまたは鋼板の少なくとも片面に
エポキシ樹脂又は樹脂酸又はヒドロキシ置換フェノール
からなる薄膜を350℃以上の温度で熱処理した熱変性
被膜を介してアルミニウム側からポリアミド樹脂、ポリ
オレフィン系接着性樹脂、ポリアミド樹脂、エチレンと
ビニルアルコールとの共重合体樹脂層の順に被覆したア
ルミニウム板または鋼板を樹脂層が内面となるように絞
り加工してなる耐食性エアゾール缶用キャップ。 【効果】 耐食性に優れているため、ジメチルエーテル
(DME)や液化石油ガス(LPG)を噴射剤として内
容物を霧状もしくはムース状で散布するエアゾール缶の
上部に嵌着して使用するキャップに好適に使用できると
いう利点がある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ジメチルエーテル(D
ME)や液化石油ガス(LPG)を噴射剤として内容物
を霧状もしくはムース状で散布するエアゾール缶の上部
に嵌着して使用するキャップに関するものである。
【0002】
【従来技術とその課題】ジメチルエーテル(DME)や
液化石油ガス(LPG)を噴射剤として内容物を霧状も
しくはムース状で散布して使用するエアゾール製品は、
その使用のしやすさから殺虫剤・塗料・各種クリーナー
・洗濯糊等の家庭用品、ヘアースプレー・泡状ヘアーケ
アー剤・育毛トニック剤等の人体用品や水虫薬・筋肉疲
労回復剤等の医薬品等その他多岐に渡っている。
【0003】そしてそれらに使用される容器としては、
容器本体としてブリキやアルミニウムの金属単体から形
成された後、内容物により内面にエポキシフェノール、
PVCゾル、ポリアミドイミド等の塗料をスプレーコー
ティングしたり、プラスチック製の袋を内装した2重容
器等が使用され、エアーゾール缶の上部に嵌着されるキ
ャップとしては、ブリキやアルミニウムの金属単体を成
形した後エポキシフェノール、ポリアミドイミド等の塗
料をスプレーコートしたり(アルミニウムに関してはス
プレーコーティングの前に陽極酸化処理を施すこともあ
る)、耐食性を改良するためポリプロピレン膜を被覆し
た金属板から成形加工することが知られている(実開昭
55−76064号)。
【0004】従来、クリーム状・液状等で使用されてい
た内容物をエアゾール化する場合、その内容物がブリキ
やアルミニウム等の金属に対して腐食性が強いもので
は、その内容物の効能を落としてエアゾール化するか、
容器側を耐食性のあるポリアミドイミド等の高価な塗料
を3回以上コートする等の方法で対処していた。又除毛
剤のように強アルカリで腐食性の強い内容物に対して
は、ステンレス製のキャップが使用されていた。さらに
クリーム状・液状等で使用されている酸性染毛剤に対し
ては、その腐食性からエアゾール化されていなかった。
【0005】本発明者は、特願平6−130582にて
酸性染毛剤に耐えるものとして、アルミニウムの少なく
とも片面にエポキシ樹脂又は樹脂酸又はヒドロキシ置換
フェノールからなる薄膜を350℃以上の温度で熱処理
した熱変性被膜を介してアルミニウム側からポリアミド
樹脂、接着性樹脂、ポリオレフィン樹脂層の順に被覆し
たアルミニウム板樹脂層が内面となるように絞り加工し
てなるエアゾール缶用キャップを提案した。
【0006】しかし、この構成のものでは、絞り加工時
とか絞り加工後の洗浄工程にて表層のポリオレフィン樹
脂層に傷がつきやすく、その傷の部分から内容物が浸透
し、その被膜部分が剥離しやすいという問題があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点を解
消し耐食性に優れたキャップを見出したものでありその
要旨とするところは、アルミニウムまたは鋼板の少なく
とも片面にエポキシ樹脂又は脂肪酸又はヒドロキシ置換
フェノールからなる薄膜を350℃以上の温度で熱処理
した熱変性被膜を介してアルミニウム側からポリアミド
樹脂、ポリオレフィン系接着性樹脂、ポリアミド樹脂、
エチレンとビニルアルコールとの共重合体樹脂層の順に
被覆したアルミニウム板を樹脂層が内面となるように絞
り加工してなる耐食性エアゾール缶用キャップにある。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
使用するアルミニウム板は、加工性や強度面からアルミ
ニウムとマグネシウムとの合金(JISH0001によ
る5000系)が好適に使用できる。又アルミニウム板
の表面には通常のクロメート処理、ジルコニウム処理や
チタネート処理等の化成処理や電解エッチング等の物理
的表面処理を施してもよい。板厚は、0.2mm〜0.
7mm、好ましくは0.3mm〜0.6mmのものが好
適に使用できる。
【0009】本発明で使用する鋼板は、両面にめっき被
膜を有するSnめっき鋼板、Niめっき鋼板、あるいは
これらの表面に化成処理を施した鋼板、下層が金属クロ
ム、上層がクロム水和酸化物の2層構造を有するティン
フリースチールなどが好適に使用される。厚みは0.2
mm〜0.7mm好ましくは0.3mm〜0.6mmの
ものが使用される。
【0010】上記アルミニウム板もしくは鋼板の少なく
とも片面には特定の熱変性被膜を介してポリアミド樹
脂、ポリオレフィン系接着性樹脂、ポリアミド樹脂、エ
チレンとビニルアルコールとの共重合体樹脂層を順次被
覆する必要がある。熱変性被膜は、エポキシ樹脂、脂肪
酸またはヒドロキシ置換フェノールからなる薄膜を35
0℃以上の温度で熱処理して得られるものであり、熱処
理温度が350℃未満ではポリアミド樹脂層との接着性
の改良がみられない。
【0011】ここで、薄膜に使用するエポキシ樹脂とし
ては、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンからなる
ビスフェノール型エポキシ樹脂で分子量が330〜3,
000のものが好適に使用でき、脂肪酸としては、パル
ミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ヒドロキシメチ
ルクレゾール等が挙げられる。薄膜は通常のロールコー
ターにより塗布すればよい。
【0012】本発明で使用するポリアミド樹脂として
は、ナイロン6、ナイロン11、ナイロン12、ナイロ
ン66、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン6
とナイロン66との共重合体等が好適に使用でき、さら
にポリアミド系エラストマー、耐衝撃性ナイロン等も使
用できる。ポリオレフィン系接着性樹脂としては、無水
マレイン酸等の酸成分で変性した酸変性ポリオレフィン
樹脂、エチレンとアクリル酸コポリマー樹脂、エチレン
とメタクリル酸コポリマー樹脂、エチレンとメタクリル
酸の共重合体をナトリウム・亜鉛等の金属イオンで部分
的に架橋したいわゆるアイオノマー樹脂、エチレンとエ
チルアクリレートのコポリマー樹脂、エチレンとエチル
アクリレートと無水マレイン酸とのコポリマー等が挙げ
られるがこれらに限定されたものではない。
【0013】本発明で使用するエチレンとビニルアルコ
ールとの共重合体(以下「EVOH」という)は、エチ
レン含量が20モル%〜60モル%好ましくは、30モ
ル%〜50モル%のものが好適に使用できる。厚みは、
5μm〜50μm、好ましくは、10μm〜30μmの
範囲のものが使用できる。
【0014】本発明の被覆樹脂層はポリアミド樹脂/ポ
リオレフィン系接着性樹脂/ポリアミド樹脂/EVOH
の順とする必要があり、このような層構成にすること
で、互いに接着性の良い樹脂同士が隣接するように構成
され、またポリアミド樹脂層の間にポリオレフィン系接
着性樹脂を介在させることで耐湿性を付与できる。被覆
樹脂層の厚みとしては、総厚として20μm〜150μ
m、好ましくは30μm〜100μmの範囲のものが好
適に使用できる。
【0015】各層の厚み比率としては、 ポリアミド樹脂層の総厚み:接着性樹脂層厚み:EVO
H層厚み=1:1:1〜1:2:1 の範囲が好ましい、接着性樹脂層の厚みが上記の範囲よ
り少なくなると、水溶性内容物に対する耐性が劣り、上
記範囲以上になると加工性に劣り易い傾向がある。
【0016】上記樹脂は、熱変性被膜を介してアルミニ
ウム板表面に被覆されるが、被覆方法は通常の溶融ラミ
ネート法によればよい。又、被覆樹脂層は、予め共押し
出製膜装置にて4層にしたフイルムを用いてもよいし、
ラミネートする際に順次ラミネートし4層化してもよ
い。
【0017】得られた積層体は樹脂層がキャップの内面
となるように絞り加工する必要がある。絞り加工はキャ
ップ形状に応じて通常の冷間加工法により行えばよい。
本発明のキャップとしてはエアゾール缶上部に嵌着させ
るものであり、噴射用バルブを取り付けるための最上部
のキャップや本体との中間部分の肩部にも使用できる。
【0018】以下、本発明を実施例により説明する。
【0019】
【実施例】
[実施例1]表面をクロメート処理したアルミニウム板
(A5052−O 厚み0.43mm)の片面に1,
1,1−トリクロロエタンで溶解したビスフェノール型
エポキシ樹脂(分子量380、エポキシ当量180〜2
00)をロールコーターにて、塗布乾燥後の厚みが1μ
mとなるように、塗布した。上記アルミニウム板を40
0℃で熱処理して変性させた後、ナイロン樹脂6/酸変
性直鎖状低密度ポリエチレン樹脂/ナイロン樹脂6/E
VOH樹脂(10μm/20μm/10μm/20μ
m)からなる複合フイルム(総厚;80μm)を溶融ラ
ミネートした。
【0020】得られた積層体を用いて樹脂が内面となる
ように最終製品形状のキャップを絞り成形した後、塩素
系溶剤にて洗浄を行った。キャップ成形時および洗浄時
での表層フイルムへの傷入りは見られなかった。ついで
このキャップにバルブを取り付けた後、エアゾール缶本
体(40mm径×96mm高、インパクト成形法により
成形後、内面にポリアミドイミド塗料をトリプルコーテ
ィングしたもの)の上部に嵌着させた。
【0021】このエアゾール缶に各種内容物を充填した
後、倒立状態で雰囲気温度45℃×3ヵ月保存し、キャ
ップ内面の状態を観察した。その結果、噴射剤をLPG
とDMEとの混合系のベンジルアルコール・クエン酸・
水・N−メチルビロリドンを主成分とする腐食性の強い
酸性染毛剤および、強アルカリ性の除毛剤(PH12.
6 噴射剤LPG)を内容物とするものとも全く異常が
なかった。
【0022】[実施例2]下層が金属クロム、上層がク
ロム水和酸化物の2層の化成被膜を有するティンフリー
スチールをアルミの代わりに用いること以外実施例1と
同様にして得られたエアゾール缶用キャップを実施例1
と同様な方法でエアゾール缶に取りつけ、実施例1と同
様な方法で保存テストを行ったが、結果は実施例1と同
様に良好であった。
【0023】[比較例1]アルミニウム板表面に被覆す
る樹脂層が、ナイロン樹脂6/酸変性直鎖状低密度ポリ
エチレン樹脂/直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(30μ
m/10μm/40μm)からなる複合フイルム(総
厚:80μm)であること以外は実施例1と同一内容で
エアゾール缶を構成した後、実施例1と同様得られた積
層板を用いて樹脂面が内面側になるように最終製品形状
のキャップを絞り成形した後、アルカリ性水溶液にて洗
浄を行ない、熱風乾燥炉にて乾燥を行った。洗浄乾燥済
みのキャップの表面をよく観察すると傷入りのものが数
%の割合であることが分かった。
【0024】また、実施例1と同様な方法で保存テスト
を行ったところ、噴射剤をLPGにしたベンジルアルコ
ール・クエン酸・水・N−メチルピロリドンを主成分と
する酸性染剤でも、傷入りのないものは全く異常なかっ
たが傷入りのものは、傷の部分から内容物が侵入し被膜
の一部に剥離が観察された。
【0025】
【発明の効果】上述したように、本発明によれば耐食性
に優れているため、ジメチルエーテル(DME)や液化
石油ガス(LPG)を噴射剤として内容物を霧状もしく
はムース状で散布するエアゾール缶の上部に嵌着して使
用するキャップに好適に使用できるという利点がある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウムまたは鋼板の少なくとも片
    面にエポキシ樹脂又は樹脂酸又はヒドロキシ置換フェノ
    ールからなる薄膜を350℃以上の温度で熱処理した熱
    変性被膜を介してアルミニウム側からポリアミド樹脂、
    ポリオレフィン系接着性樹脂、ポリアミド樹脂、エチレ
    ンとビニルアルコールとの共重合体樹脂層の順に被覆し
    たアルミニウム板または鋼板を樹脂層が内面となるよう
    に絞り加工してなる耐食性エアゾール缶用キャップ。
JP7089448A 1995-04-14 1995-04-14 耐食性エアゾール缶用キャップ Pending JPH08282752A (ja)

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