JPH0827720A - 道路ローラ用操縦桿 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 アスファルトに剥離を生じる連続した割れ目
や跡をつけることのない一定の速度でゆっくりと減速、
加速することが可能なアスファルトロ−ラの操縦方法及
び装置を提供する。 【構成】 道路ロ−ラ、特にアスファルト舗装面を繰り
返し往復するアスファルト舗装用ロ−ラの運転方法およ
び装置に係り、制御盤（８）を通して、ロ−ラ推進モ−
タ駆動用油圧ポンプ（１５）を作動するサ−ボを制御す
る油圧バルブ（１０、１１、１３）に電子的に作用する
操縦桿（１）により、ロ−ラの速度、加速、減速、進行
方向、前進、あるいは後退を選択し、その操縦桿はニュ
−トラル位置から最高変位位置まで移動可能で、前進、
後退の進行方向を切り替えるスイッチ（２）が備えら
れ、さらにこのスイッチにより、ロ−ラ速度は停止する
までプログラム化された減速率で減少し、その後、反対
方向にプログラム化された速度に至るまでプログラム化
された加速率で加速し、その操縦桿が引き戻されるとロ
−ラは最大許容減速率で停止する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、道路ロ−ラ、特にアス
ファルトロ−ラの運転方法および装置に係り、操縦桿の
手段により、調整可能な加速度で調整可能な最高速度を
達成し、前進、あるいは後退の進行方向を選択し、進行
方向が前進から後退へ切り替えられたときにはロ−ラは
調整可能な減速度で自動的に停止し、進行方向が逆転
し、あらかじめ定められた加速度で、あらかじめ定めら
れた最高速度まで加速する。これに対応する操作を、ロ
−ラを後退から前進に切り替えるときに行う。操縦桿
は、ニュ−トラル位置から最高速度位置まで移動可能
で、前進、後退の進行方向切り替えはスイッチで行う。
必要なとき、操縦桿をニュ−トラル位置に戻すことによ
ってロ−ラを停止出来る。

【０００２】長さ約２０メ−トルから１００メ−トルの
道路にアスファルトを敷き詰めてから、その上をアスフ
ァルトロ−ラが、約２回から８回、前進後退を繰り返
す。この操作は、ロ−ラの進行方向の頻繁な切り替えを
必要とする。この際、満足すべきアスファルトの押し固
めを得るためには、一定の速度でゆっくりと減速、加速
することが不可欠である。急速な減速と加速は、結果と
してアスファルトに連続した割れ目や跡をつけて、剥離
を生じる危険性を増大させる。

【０００３】

【従来の技術】これまで知られているように、建設用車
両には、車両の舵を右、あるいは左へ制御する操縦桿が
設けられており、さらにその操縦桿には舵を右、あるい
は左へと切り替えるスイッチが設けられており、操縦桿
は、その操縦桿の変位が車両の速度に比例する変位範囲
で操作される。前進から後退への切り替えは、操縦桿に
集約されたスイッチで行われる。これらの従来技術によ
る操縦桿は、車両の運転者の判断と技量に依存し、車両
の加速、減速、最高速度は、操縦桿を最高変位に移動す
る早さに依存する。アスファルト舗装においては、前に
も述べたが、道路ロ−ラを一定の速度でゆっくりと加
速、減速することが特に重要である。道路ロ−ラの運転
速度も、また、満足すべきアスファルトの押し固めを得
る作業のために選定した一定の速度を守らなければなら
ない。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記の観点から、本発
明は、特許請求の範囲に示したロ−ラの運転方法を達成
することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明に係るロ−ラの運
転方法は、特に、ニュ−トラル位置から最大操縦桿変位
位置まで移動可能な操縦桿によるものであり、進行方向
は操縦桿のハンドル部分に集約された前進／後退スイッ
チにより選択され、望ましい加速、減速、最高速度は、
操縦桿に組み込まれた電子装置のボタンを押すことによ
って容易にプログラム化が可能であり、操縦桿がニュ−
トラル位置から最大操縦桿変位位置まで移動されたと
き、ロ−ラが操縦桿の変位位置に比例した加速度で、あ
らかじめ定められた速度にまで加速されるロ−ラの運転
方法である。このあらかじめ定められた速度は、前進／
後退スイッチが次に押されるまで持続する。前進／後退
スイッチが押されると、ロ−ラはあらかじめ定められた
率で減速して停止する。続いて、ロ−ラは、逆方向へあ
らかじめ定められた最高速度に到達するまで、あらかじ
め定められた率で加速する。運転者は、いつでも操縦桿
をニュ−トラル位置に移動することによって、ロ−ラを
完全に停止させることが出来る。操縦桿がニュ−トラル
位置にくると、ロ−ラは最大許容減速率で停止する。最
大許容減速率は、普通、前進／後退スイッチが操作され
て生じるゆっくりとした減速率とは非常に異なる。した
がって、非常事態では、運転者は最初に自動運転モ−ド
を壊す必要がなく、操縦桿の自然な動きを用いて車両を
急速に停止出来る。電子装置は、また、非常時に車両を
ただちに停止する非常停止機能を内蔵する。不注意で操
縦桿が操作されたとき、あるいは操縦桿がニュ−トラル
位置にないときに車両が動くことのないように、前進／
後退スイッチは、最初に、車両を意図的に運転するため
の付加的な解錠位置に動かす必要がある。

【０００６】

【実施例】以下、本発明の実施例を添付図を用いて説明
する。添付図において、図１は操縦桿、およびそれに装
着された電子装置の種々な機能を示すブロックダイアグ
ラムであり、図２は操縦桿の変位と電流との関係の一例
を示すグラフであり、図３は加速／減速スロ−プの一例
を示すグラフであり、図４はロ−ラ駆動油圧系統のダイ
アグラムである。

【０００７】図１において、操縦桿１はニュ−トラル位
置の０から最大変位位置ＭＡＸまでの間を動く。二つの
固定位置、すなわち、前進（Ｆ）および後退（Ｒ）を有
する前進／後退スイッチ２は、操縦桿のハンドルに設け
られる。そのスイッチの両位置には、操縦桿をニュ−ト
ラル位置から動かすときに、前進あるいは後退を選定す
る前に最初に選定すべき付加的な解錠位置が設けられ
る。これは、操縦桿が不注意で操作されても車両が動く
ことのないようにするためである。前進／後退スイッチ
２は、油圧バルブ、１０、１１（図４）のどちらが油圧
バルブ１３に油圧を供給し、それによって、油圧バルブ
１３が作動してポンプサ−ボ機構１４に作動油を送り込
むこむかを決定する。操縦桿１が前方に動かされると、
時間の経過と共にバルブ、１０、１１に対する電流が増
大する。その後、バルブ、１０、１１の作用および油圧
は、電流の大きさに比例して増大する。バルブ１３が作
動してサ−ボ機構１４に作動油を送り込み、それにより
油圧ポンプ１５を作動させる。圧力の増加によってプン
プの角度が増加し、それによってロ−ラの推進モ−タへ
の流体の流れが増加し、その結果、ロ−ラの速度が増大
する。

【０００８】運転速度は、２ｋｍ／ｈからロ−ラの最高
速度まで調節可能であり、電子装置６の制御ボタン３を
押すことによって調節できる。すなわち、電流として、
０．６から１．２アンペアまで調節できる。メモボタン
７は、運転速度のプログラム化に使用する。車両が希望
の運転速度に到達したとき、メモボタン７を押すと、そ
の時の速度が記憶装置に記憶される。操縦桿１が最大変
位位置にあるとき、ロ−ラ運転中に限定スイッチ４をＯ
Ｎ位置にすると、この記憶はロ−ラをプログラム化され
た運転速度にする。しかし、もし、限定スイッチ４がＯ
ＦＦ位置にあると、最大変位位置にある操縦桿によって
ロ−ラは最高速度で運転される。ロ−ラ運転中に運転者
がスイッチ４をＯＦＦ位置からＯＮ位置にすると、ロ−
ラはあらかじめ設定された勾配にしたがって減速し、操
縦桿変位位置に比例した速度となり、その速度を維持す
る。もし、ロ−ラ運転中に運転者がスイッチ４をＯＮ位
置からＯＦＦ位置にすると、同様に作動する。すなわ
ち、ロ−ラはあらかじめ設定された勾配にしたがって加
速し、操縦桿変位位置に比例した速度となる。加速／減
速の割合（勾配）は、それぞれ５＋および５−ボタンに
よって増大あるいは減少できる。もし、表示装置１２が
ボタン６によってＡモ−ドに設定されていると、その割
合は表示装置１２に表示される。この割合は、バルブ１
０、１１への電流をいかに急速に減少するか、あるいは
増大するかを決定する。表示装置１２がＡモ−ドに設定
されてなく、かつスイッチがＯＮ位置にある場合には、
表示装置には、プログラム化された運転速度が使用可能
であることを示すＬが表示される。

【０００９】図２は、操縦桿変位の増加によって、バル
ブ、１０、１１に対する電流がどのように増大するかを
示すグラフである。上部の曲線はスイッチ４がＯＦＦ位
置にある場合の電流の増加具合を示し、下部の曲線はス
イッチ４がＯＮ位置にある場合の勾配の一例である。操
縦桿を最大変位位置にすると、電流を０．６から１．２
アンペアまでの範囲に限定できる。

【００１０】図３は、時間に対する電流の増大、すなわ
ち加速／減速の勾配を示すグラフである。上部の曲線は
加速／減速の最大可能な割合を示し、下部の曲線は限定
された割合を示す。

【００１１】図４は、ロ−ラ推進の油圧回路の系統図で
あり、油圧バルブ１０はバルブ１３に作用して前進運転
を、またバルブ１１に作用して後退運転をさせる。バル
ブ１３からの油圧はサ−ボ１４に作用して前に述べたよ
うにポンプ１５を作動させる。 本発明は、上記図面に
示した場合に限らず、特許請求の範囲を逸脱することな
しに変更が可能である。したがって、本発明の技術は、
他のポンプ制御、サ−ボ、たとえば機械的サ−ボの比例
バルブ、およびそれに類するものに適用可能である。勿
論、上記以外の制御方式、たとえば、ハンドル、握り
手、あるいは電位計も使用可能である。

【００１２】

【発明の効果】本発明により、アスファルトに剥離を生
じる連続した割れ目や跡をつけることのない一定の速度
でゆっくりと減速、加速することが可能なアスファルト
ロ−ラが提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】操縦桿、およびそれに装着された電子装置の種
々な機能を示すブロックダイアグラムである。

【図２】操縦桿の変位と電流との関係の一例を示すグラ
フである。

【図３】加速／減速スロ−プの一例を示すグラフであ
る。

【図４】ロ−ラ駆動油圧系統のダイアグラムである。

【符号の説明】

１ 操縦桿 ２ 前進／後退スイッチ ３ 制御ボタン ４ 限定スイッチ ６ 電子装置 ７ メモボタン ８ 制御盤 １０、１１、１３ 油圧バルブ １２ 表示装置 １４ ポンプサ−ボ １５ 油圧ポンプ

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】主にアスファルト突き固め用の油圧駆動道
   路ロ−ラの運転方法に関連し、そのロ−ラはアスファル
   ト舗装上を繰り返し往復し、その際にロ−ラの速度、加
   速、減速、進行方向、前進、後退は、制御盤を介して、
   ロ−ラの推進モ−タを駆動する油圧ポンプに作用するサ
   −ボ（１４）を制御する油圧バルブ（１０、１１、１
   ３）に電気的に作用する操縦桿（１）によって選定され
   るロ−ラにおいて、 操縦桿（１）は、ニュ−トラル位置から最大操縦桿変位
   位置まで移動可能であり、 進行方向を選択する前進／後退スイッチ（２）は、操縦
   桿（１）のハンドル部分に集約されており、 操縦桿（１）がニュ−トラル位置から最大操縦桿変位位
   置まで移動されたとき、操縦桿の変位位置に比例した速
   度でロ−ラが加速され、 操縦桿（１）が最大操縦桿変位位置にあり、ロ−ラがプ
   ログラム化された駆動速度で前進しているとき、前進／
   後退スイッチ（２）が後退位置になると、ロ−ラはプロ
   グラム化された速さで停止し、次に、反対方向にプログ
   ラム化された速さでプログラム化された速度まで加速
   し、 上記のように応答するロ−ラにおいて、操縦桿が最大変
   位ではない変位位置にあってロ−ラがプログラム化され
   た駆動速度で前進しているとき、前進／後退スイッチ
   （２）が後退位置になって到達する反対方向のプログラ
   ム化された速度は、操縦桿変位位置に比例して限定さ
   れ、 ロ−ラ運転者は、いつでも、操縦桿をニュ−トラル位置
   に移動することによって、ロ−ラを最大許容減速率でロ
   −ラを停止させることが可能であり、 操縦桿の種々の機能は、必要な電子装置と、プログラム
   化された速度と現在の速度を表示する表示装置（１２）
   とを備えた制御盤（８）の押しボタン（３、４、５、
   ６、７）によって、制御及び調節されることを特徴とす
   る油圧駆動道路ロ−ラの運転方法。
2. 【請求項２】上記前進／後退スイッチ（２）の二つの位
   置が、操縦桿（１）をニュ−トラル位置からロ−ラを前
   進駆動させるためのスタ−ト位置に移動させたときに、
   第一に手動で作動する非固定接触位置を追加して有する
   ことを特徴とする請求項１記載の油圧駆動道路ロ−ラの
   運転方法。
3. 【請求項３】制御スイッチ（限定スイッチ、４）がオ
   ン、オフの二つの位置を有し、オン位置においては二つ
   の象徴で表示したボタン（３）すなわち、加速用の兎の
   マ−クのついたボタンと減速用の亀のマ−クのついたボ
   タンで駆動速度の設定が可能であり、設定された駆動速
   度はメモボタン（７）で記憶装置に記憶可能であること
   を特徴とする請求項１記載の油圧駆動道路ロ−ラの運転
   方法。
4. 【請求項４】制御スイッチ（４）がオン位置のとき、操
   縦桿（１）を最大変位位置に移動すると、到達すべくプ
   ログラム化された駆動速度を生じ、オフ位置の場合は、
   運転者はプログラム化された速さに無関係にロ−ラを最
   大速度に至るまで駆動可能であり、表示装置（１２）の
   Ｌの文字は、オン位置が可能になったことを示すことを
   特徴とする請求項１および３記載の油圧駆動道路ロ−ラ
   の運転方法。
5. 【請求項５】ロ−ラの加速あるいは減速は、ボタン（加
   速／減速、６）によって設定可能であり、加速／減速の
   増加あるいは減少は、二つのボタン（５＋および５−）
   で行われ、その速さは表示装置（１２）に表示されるこ
   とを特徴とする請求項１記載の油圧駆動道路ロ−ラの運
   転方法。
6. 【請求項６】ロ−ラの前進／後退スイッチ（２）が、制
   御盤（８）上、あるはその近傍に交互に設けられている
   ことを特徴とする請求項２記載の油圧駆動道路ロ−ラの
   運転方法。
7. 【請求項７】操縦桿（１）が操作可能となるためには、
   運転席の中にあるスイッチ（表示せず）が運転者の体重
   によって始動する必要があることを特徴とする請求項１
   記載の油圧駆動道路ロ−ラの運転方法。