JPH08250290A - 広告用放電灯の自動段調光装置 - Google Patents

広告用放電灯の自動段調光装置

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JPH08250290A
JPH08250290A JP8855595A JP8855595A JPH08250290A JP H08250290 A JPH08250290 A JP H08250290A JP 8855595 A JP8855595 A JP 8855595A JP 8855595 A JP8855595 A JP 8855595A JP H08250290 A JPH08250290 A JP H08250290A
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JP
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circuit
lighting
discharge lamp
resistor
phase control
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JP8855595A
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Hiroshi Sakamura
博 坂村
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 広告用の放電灯に於て、定格点灯と調光点灯
を自動的に順次切り替えて完全な消灯状態のない段調光
を行て、従来にない照度変化の富んだものにし、小型で
軽量且つ安価に製作できる自動段調光装置を提供するも
のである。 【構成】 蛍光灯点灯回路の入力側にトライアック
(5)を用いた位相制御回路を接続し、初期状態設定回
路(1)に依り交流電源投入時から設定時間以内は、前
記トライアック(5)を強制的に交流電源(AC)のゼ
ロクロスポイント近傍で点弧させて、蛍光灯(7)の定
格点灯状態を保持する手段と、設定時間以後は、発振回
路(2)の出力で電子スイッチ「フォト・カプラ」
(3)を制御して、定格点灯状態と、調光用に設定され
た位相角での調光点灯状態を順次切り替えるようにした
手段を設けて構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、放電灯「蛍光灯、ネ
オン灯、スリムライン灯、水銀灯」に関するもので、定
格点灯状態と調光点灯状態を順次切り替えるようにし、
放電灯の完全な消灯状態をなくした段調光を連続的に行
うようにした広告用放電灯の自動段調光装置である。
【0002】
【従来の技術】従来、次のような装置があった。ラピッ
ドスタート形始動方式を用いた蛍光灯の自動点滅制御装
置。蛍光管の発光色が赤、青、緑の3原色を用いて、こ
の3原色の蛍光管を順次位相制御して混合色を作る3原
色自動調光装置。蛍光灯の自動照度制御装置。ネオン灯
の位相制御に依る自動調光装置。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】蛍光灯の自動点滅制御
装置に於ては、店名や図柄を書いた内照式看板の光源と
して使用した場合、ネオンサインのように文字や図柄そ
のものが発光しないから、消灯状態から点灯状態に又は
点灯状態から消灯状態に反転した時に照度変化が大きい
ので、人目に対する刺激が強く、店名や図柄が見にくい
ことである。また、この装置に於ては、フィラメント用
予熱トラスが必要であり、装置が大型で重く且つ配線が
複雑化してコスト高になる等の欠点があった。蛍光灯の
3原色自動調光装置に於ては、放電灯であるが故に調光
するのが難しく、使用時間が長くなるに連れて蛍光管の
点灯特性の変化や調光装置に於ける各回路の時定数の変
化等に依って、3原色が順次変化するタイミングにずれ
を起こし易く、時々再調整が必要であった。また、この
装置に於ては、フィラメント用予熱トラスが必要であ
り、装置が大型で重く且つ配線が複雑化してコスト高に
なる等の欠点があった。蛍光灯の自動照度制御装置に於
ては、30ワット以下の蛍光灯で安定器にチョークコイ
ルを用いた点灯回路に使用するものである。2個のチョ
ークコイルを直列に接続し、電子スイッチに依って点灯
回路に接続されるチョークコイルを、1個→2個→1個
→2個→‥‥と順次切り替えて照度を制御するものであ
る。この装置は、チークコイルを2個用いているので装
置が大きくなり、且つ重くなる欠点があった。ネオン灯
の位相制御に依る自動調光装置に於ては、点滅するネオ
ン灯に比べて、少し変わった感じはするもののアクショ
ンとアピール性に乏しく現在では余り使用されていな
い。この装置は、低照度での点灯を容易にする為に、ネ
オントランスの二次側の巻線を巻き上げて巻線数を多く
し、通常の電圧より高くする必要が有り、ネオントラン
スが大きくなり、且つ重くなると共にコスト高になる欠
点があった。
【0004】本発明は上記諸問題や欠点を解決する為に
なされたもので、その目的とするところは、放電灯に於
て、完全な消灯状態をなくし、照度の異なる定格点灯状
態と調光点灯状態を有し、この照度の異なる点灯状態を
自動的に順次切り替えて、放電灯の照度変化を富んだも
のにし、且つ装置の小型化と軽量化ができて低コストで
生産出来る広告用放電灯の自動段調光装置を提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】放電灯点灯回路の入力側
に双方向性サイリスタを用いた位相制御回路を接続し、
前記位相制御回路内の時限抵抗と時限コンデンサでなる
時定数回路に於て、時限コンデンサに接続される時限抵
抗を定格点灯用と調光点灯用の複数個に分割する。この
複数個に分割された各時限抵抗は並列接続、あるいは直
列接続し、各時限抵抗と時限コンデンサとの断続は電子
スイッチで行い、前記電子スイッチを発振回路の出力で
順次切り替えるように回路が構成されている。
【0006】放電灯点灯回路の入力側に双方向性サイリ
スタを用いた位相制御回路を接続し、前記双方向性サイ
リスタのゲート端子には、アノードファイア方式に依る
点弧回路も接続して位相制御方式とアノードファイア方
式とを併用する。この位相制御方式とアノードファイア
方式に依る点弧回路は電子スイッチで切り替えて、放電
灯の定格点灯はアノードファイア方式で行い、調光点灯
は位相制御方式で行う様に回路が構成されている。
【0007】放電灯点灯回路の入力側に接続された双方
向性サイリスタを用いた位相制御回路に於て、前記双方
向性サイリスタと並列に電流補給素子「抵抗、あるいは
コンデンサ」を接続して回路が構成されている。
【0008】放電灯点灯回路の入力側に接続された双方
向性サイリスタを制御するのに、位相制御方式に依る点
弧回路、あるいは位相制御方式とアノードファイア方式
に依る点弧回路を併用したものに於て、交流電源投入時
から設定時間以内は、初期状態設定回路の出力に依り、
前記双方向性サイリスタを強制的に交流電源のゼロクロ
スポイント近傍で点弧させて、放電灯の定格点灯状態を
一定時間保持するように回路が構成されている
【0009】
【作用】交流電源を投入すると、一方では、時限コンデ
ンサに接続されている時限抵抗とトリガー素子に依り設
定される位相角で双方向性サイリスタが点弧して、放電
灯が点灯する。他方では、発振回路が設定された周期で
方形波を出力し、電子スイッチを制御する。電子スイッ
チの作動に依り、時限コンデンサに接続される抵抗値の
異なる時限抵抗を順次切り替えて時定数を変化させ、双
方向性サイリスタが点弧する位相角を変える。このよう
に双方向性サイリスタの点弧する位相角が順次切り替わ
るので、放電灯は連続的に段調光を行うのである。上記
段調光に於て、電子スイッチが作動しない時は、時限コ
ンデンサに直接接続されている時限抵抗に依り設定され
る位相角で双方向性サイリスタが点弧して放電灯が点灯
するので、放電灯の完全な消灯状態は起らない。
【0010】放電灯を定格点灯させるのに、双方向性サ
イリスタをアノードファイア方式で点弧するので、位相
制御回路方式に比べて時限コンデンサを含まない分だけ
交流電源に近い波形で点灯するので、放電灯を明るく点
灯することが出来る。
【0011】放電灯点灯回路に供給する交流電源を位相
制御する場合、制御する位相角を大きくして交流電源の
供給を断絶する時間を長くすると、放電灯は放電の維持
が不安定になりチラツキと立ち消えを起こす。電流補給
素子「抵抗(IR),コンデンサ(IC)」を接続して
少量の電流を放電灯に常時供給してやることに依り、位
相制御中でも電流の供給を断絶することが無くなるで、
放電灯は安定した点灯状態を維持できると共に、制御す
る位相角の幅を拡張できる。
【0012】交流電源投入時より初期状態設定回路の設
定時間以内は、電子スイッチを強制的にオン状態にし
て、双方向性サイリスタが交流電源のゼロクロスポイン
ト近傍での点弧状態を保持し、放電灯は定格点灯状態を
一定時間保持する。設定時間以後は、初期状態設定回路
の拘束状態から解放され、発振回路の出力で、双方向性
サイリスタが交流電源のゼロクロスポイント近傍での点
弧状態と調光用に設定された位相角での点弧状態が順次
切り替えられるので、放電灯は、定格点灯状態と調光点
灯状態の段調光を連続的に繰り返すのである。
【0013】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例により説明
する。 実施例1 図1は、本発明を、安定器(6)にチョークコイルを用
いた20ワット蛍光灯(7)の点灯装置に組み込んだ例
を示すものである。初期状態設定回路(1)は、交流電
源(AC)の投入時より設定時間の間は出力電圧が
「高」レベルに保持され、設定時間以後は出力電圧が
「低」レベルに固定されるように回路が構成されてい
る。この初期状態設定回路(1)は、従来より知られて
いる回路で、抵抗とコンデンサを直列に接続した充放電
回路に於て、コンデンサに充電された電圧の高低をとら
えて出力が反転するゲート素子(デジタル IC、イン
バータ等)、あるいは電圧比較器等により出力電圧を取
り出すように回路が構成されている。この初期状態設定
回路(1)の時間設定に当っては、次のような蛍光灯
(7)の点灯特性を考慮する必要がある。電源を投入し
て定格点灯し、定格電流が流れる迄の立ち上り時間が周
囲温度に依り異なることである。実験での1例を示す
と、周囲温度9度Cで立ち上り時間が3分30秒、周囲
温度22度Cで立ち上り時間が10秒であった。初期状
態設定回路(1)の設定時間は、電源を投入してほぼ定
格電流が流れるようになる迄の時間を持たせると良い。
【0014】発振回路(2)は、方形波を出力し、可変
抵抗器で発振周期を自在に変えられる非安定マルチバイ
ブレータである。この非安定マルチバイブレータは、従
来より知られている回路で、デジタルIC(出力が反転
するゲート素子)、抵抗、コンデンサで回路が構成され
たものである。この発振回路(2)には、方形波を出力
するものであれば、前記の非安定マルチバイブレータ以
外のものを使用しても良い。初期状態設定回路(1)と
発振回路(2)の各出力は、ORゲート(OR)の入力
にそれぞれ接続されている。
【0015】トランジスタ(Q)のベース(B)はベー
ス抵抗(R2)を介してORゲート(OR)の出力に、
コレクタ(C)は電子スイッチ(3)に内蔵されている
発光ダイオードと電流制限抵抗(R1)を介して直流電
源の正極(+)に、エミッタ(E)は直接直流電源の負
極(−)にそれぞれ接続されている。電子スイッチ
(3)は、発光ダイオードとフォトトライアックが内蔵
されているフォト・カプラである。
【0016】トライアック(5)、安定器(6)、フィ
ラメント(8a)、スターター(9)、フィラメント
(8b)は直列に接続して、交流電源(AC)に接続さ
れている。調光点灯用時限抵抗(RT2)と時限コンデ
ンサ(CT)は直列接続し、調光点灯用時限抵抗(RT
2)の他端はトライアック(5)のT2端子と安定器
(6)の接続箇所に接続し、時限コンデンサ(CT)の
他端はトライアック(5)のT1端子と交流電源(A
C)の接続箇所に接続されている。
【0017】ダイアック「トリガー素子」(4)の一端
は、調光点灯用時限抵抗(RT2)と時限コンデンサ
(CT)の接続箇所に接続し、他端はトライアック
(5)のゲート端子「G」に接続されている。
【0018】定格点灯用時限抵抗(RT1)は電子スイ
ッチ(3)に内蔵されているフォトトライアックと直列
接続して、定格点灯用時限抵抗(RT1)の他端は調光
点灯用時限抵抗(RT2)とトライアック(5)のT2
端子との接続箇所に接続し、フォトトライアックの他端
は調光点灯用時限抵抗(RT2)と時限コンデンサ(C
T)及びダイアック(4)の接続箇所に接続されてい
る。定格点灯用時限抵抗(RT1)と時限コンデンサ
(CT)に依る位相制御の時は、蛍光灯(7)を定格点
灯させる為に、トライアック(5)を交流電源(AC)
のゼロポイント近傍で点弧するように時定数を設定す
る。調光点灯用時限抵抗(RT2)と時限コンデンサ
(CT)に依る位相制御の時は、蛍光灯(7)を調光点
灯するので、定格点灯時の管電流の50%位に時定数を
設定する事が必要である。50%位より少なくするとチ
ラツキが生じたり、立ち消えが起き易くなる。実験例で
示せば、定格点灯時の管電流が300mAの場合、調光
点灯時の管電流が150mA位にすると良い。調光点灯
用時限抵抗(RT2)は制御する位相角を調整するため
に、固定抵抗器と可変抵抗器を組み合わせると良い。
【0019】定格点灯用時限抵抗(RT1)、調光点灯
用時限抵抗(RT2)、時限コンデンサ(CT)、ダイ
アック(4)、トライアック(5)に依る回路は、交流
電源(AC)の半波毎に定格点灯用時限抵抗(RT
1)、調光点灯用時限抵抗(RT2)を介して、時限コ
ンデンサ(CT)を充放電する。前記時限コンデンサ
(CT)の充電電圧に依りダイアック(4)を作動させ
ててトライアック(5)の導通期間「位相角」を制御
し、交流電圧の一部を切り欠いた波形にして出力し、交
流電源(AC)依り蛍光灯(7)に供給する電力を制御
するもので、これは、従来より知られている位相制御回
路である。
【0020】本発明は以上のように回路が構成されてい
るから、交流電源(AC)を投入すると、初期状態設定
回路(1)の出力電圧は「高」レベルを保持するので、
ORゲート(OR)の出力電圧も「高」レベルを保持
し、トランジスタ(Q)はオン状態を保持する。トラン
ジスタ(Q)がオン状態であるから、電子スイッチ
(3)もオン状態を保持し、定格点灯用時限抵抗(RT
1)と時限コンデンサ(CT)に依る位相制御を行い、
トライアック(5)は交流電源(AC)のゼロクロスポ
イント近傍での点弧状態を保持し、蛍光灯(7)は通常
に近い定格点灯をする。初期状態設定回路(1)に於
て、設定時間を過ぎると出力電圧は「高」レベルから
「低」レベルに反転して固定されるので、設定時間以後
は、ORゲート(OR)の出力電圧は発振回路(2)の
出力電圧と同一波形になる。発振回路(2)の出力電圧
が「低」レベルの時は、トランジスタ(Q)はオフ状態
になるから電子スイッチ(3)もオフ状態になり、定格
点灯用時限抵抗(RT1)は時限コンデンサ(CT)よ
り切り離されて、調光点灯用時限抵抗(RT2)と時限
コンデンサ(CT)に依る調光用位相制御が行われる。
依って、蛍光灯(7)は定格点灯した後は、定格点灯状
態と調光点灯状態を連続的に順次繰り返すことになる。
上記実施例に於ては、初期状態設定回路(1)を用い
て、交流電源(AC)の投入初期時に蛍光灯(7)を強
制的に定格点灯させ、後に定格点灯と調光点灯とを順次
行う様にしたものに就いて詳記した。初期状態設定回路
(1)を用いない場合でも、発振回路(2)の出力の移
行に伴い定格点灯状態と調光点灯状態が順次切り替わる
ので、交流電源(AC)投入後の最初の定格点灯状態時
に点灯しなかった場合は、2番目の定格点灯状態、3番
目の定格点灯状態‥‥と続くので、蛍光灯(7)を点灯
させて、本発明の主目的である自動段調光装置として作
動させることができる。併し、蛍光灯(7)は低電圧で
点灯するように回路が構成されていて、起動方法は定格
点灯用コイル「安定器」(6)とスタータ(9)に依り
瞬時的に高電圧を発生させて行っている。であるからし
て、点灯用回路に調光用回路が接続されている状態の時
は高電圧を発生することが出来ず、スタータ(9)に電
流が流れてパカパカ断続を繰り返すようになる。スター
タ(9)が断続を繰り返すと蛍光灯(7)のフィラメン
ト(8a,8b)に必要以上の電流を流すようになるこ
と、スターター(9)の接点を必要以上に断続すること
等の問題かあって好ましいとは言えない。
【0021】実施例2 図2は、本発明を、安定器に漏洩変圧器(6a)を用い
た40ワット蛍光灯(10)の点灯装置に組み込んだ例
を示すものである。説明に当たって、前記実施例1と同
一構成部分には同一符号を付して重複する説明を簡略、
又は省略する。漏洩変圧器(6a)は、一次側コイル
(L1)と二次側コイル(L1+L2)で構成され、コ
イル(L1)は一次側と二次側で共用されている。一次
側コイル(L1)の一方の端子「巻き始め端子又は巻き
終り端子どちらでも良い」は、トライアック(5)を介
して交流電源(AC)に接続し、他方の端子は直接交流
電源(AC)に接続されている。ニ次側コイル(L1+
L2)の端子は、フィラメント(11a)、スターター
(12)、フィラメント(11b)とループ状に接続さ
れている。上記トライアック(5)を制御する回路は図
1で示すものと全く同じであるから説明を省略する。
【0022】本発明は以上のように回路構成されている
から、蛍光灯(10)は、交流電源(AC)投入時には
定格点灯し、設定時間以後は定格点灯状態と調光点灯状
態を連続的に繰り返すのである。この実施例2に於ても
実施例1で説明したように、調光用位相制御時は、蛍光
(10)を調光点灯するので、定格点灯時の管電流の6
0%位に時定数を設定する事が必要である。60%位よ
り少なくするとチラツキが生じたり、立ち消えが起き易
くなる。実験例で示せば、定格点灯時の管電流が350
mAの場合、調光点灯時の管電流が210mA位にする
と良い。40ワット蛍光灯(10)の場合も、実施例1
で説明した20ワット蛍光灯(7)の場合と同様に、初
期状態設定回路(1)を用いない場合でも多少の問題点
は有るものの、本発明の主目的である自動段調光装置と
して作動させることができる。
【0023】図3は、図1及び図2に於ける各部の電圧
波形と蛍光灯(7,10)の照度状態を波形で示したも
のである。(A)は、初期状態設定回路(1)の出力電
圧波形で、時間(tS)は交流電源(AC)の投入時
(tO)依り設定した時間で、この間出力電圧は「高」
レベルに保持され、設定時間(tS)以後は「低」レベ
ルに固定される。(B)は、発振回路(2)の出力電圧
波形である。(C)は、初期状態設定回路(1)の出力
電圧波形(A)と発振回路(2)の出力電圧波形(B)
を合成したORゲート(OR)の出力電圧波形である。
(L)は、トライアック(5)が位相制御に依って制御
された蛍光灯(7,10)の照度状態を示したもので、
実線で示す高い部分は定格状態で点灯した場合で、低い
部分は調光用に位相制御されて点灯した時の状態であ
る。一点鎖線は電源オフ時のもので、本発明の照度の変
化状態を理解し易くする為に描いたものである。
【0024】実施例3 図1で示す実施例1及び図2で示す実施例2に於ては、
蛍光灯(7,10)を定格点灯する場合に、位相角が小
さくなるように時限抵抗(RT1)の値を設定して、ト
ライアック(5)の点弧を行った。図4は、トライアッ
ク(5)を点弧するのに位相制御回路方式(13)とア
ノードファイア方式(14)を併用し、蛍光灯(7,1
0)を定格点灯する場合にはアノードファイア(14)
を用いて行う様にしたものである。サイリスタ(SC
R、トライアック)は、ゲートに電流を流すことによっ
てオフ状態から、オン状態に移行する。ゲートに電流を
流す方法として、従来より、DCゲートドライブ、
パルスゲートドライブ、アノードファイア等の方式が
ある。前記アノードファイア方式は、SCRのアノード
側もしくは、トライアックのT2端子側からゲート直列
抵抗(RGS)を通して、ゲートに電流を流しサイリス
タを制御するものである。説明に当たって、前記実施例
1及び前記実施例2と同一構成部分には同一符号を付し
て重複する説明を簡略、又は省略する。位相制御回路
(13)は、調光点灯用時限抵抗(RT2)と時限コン
デンサ(CT)とダイアック「トリガー素子」(4)で
構成されている。アノードファイア(14)は、ゲート
直列抵抗(RGS)と電子スイッチ「フォト・カプラ」
(3)に内蔵されているフォトトライアック及びゲート
並列抵抗(RGK)が直列に接続されて構成されてい
る。ゲート直列抵抗(RGS)の一端は、トライアック
(5)のT2端子と時限抵抗(RT2)の接続箇所に接
続されている。ゲート並列抵抗(RGK)の一端は、ト
ライアック(5)のT1端子と時限コンデンサ(CT)
の接続箇所に接続されている。電子スイッチ(3)に内
蔵されているフォトトライアックとゲート直列抵抗(R
GK)の接続箇所は、トライアック(5)のゲート端子
「G」とダイアック(4)の接続箇所に接続されてい
る。
【0025】上記した位相制御回路(13)及びアノー
ドファイア(14)は従来より良く知られているトライ
アック点弧方式である。電子スイッチ(3)には、トラ
イアック(5)を点弧するスイッチング形態に於て、交
流電源ゼロクロス型と交流電源非ゼロクロス型がある
が、どちらを使用しても良い。アノードファイア(1
4)でトライアック(5)を点弧すると、時限コンデン
サ(CT)を回路に含まない分だけ、交流電源(AC)
に近い波形で定格点灯が行えるので、蛍光灯(7,1
0)を明るく点灯する事が出来る。20ワット蛍光灯の
実験では、交流電源「電圧が100V,周波数50サイ
クル」を蛍光灯点灯回路に直接接続して定格点灯した
時、管電流は330mAであった。蛍光灯点灯回路にト
ライアック(5)を接続し、定格用時限抵抗(RT1=
1KΩ)、時限コンデンサ(CT)及びダイアック
(4)に依る位相制御方式で定格点灯した時、管電流は
300mAで、交流電源を直接接続した時の管電流は3
30mAと比べて30mA程少なくなることが解った。
蛍光灯点灯回路にトライアック(5)を接続し、ゲート
直列抵抗(RGS)、ゲート並列抵抗(RGK)に依る
アノードファイア方式で定格点灯した時、管電流は32
0mAで、交流電源を直接接続した時の管電流は330
mAと比ベて10mA程少なくなることが解った。位相
制御方式での定格点灯時の管電流は300mAで、アノ
ードファイア方式での定格点灯時の管電流は320mA
であるから、アノードファイア方式の方が明るく点灯す
ることが数字の上からも理解できる。
【0026】実施例4 図5は、図4で示した実施例3のアノードファイア(1
4)回路に於て、電子スイッチ(3)にフォトトライア
ックカプラを用いたが、代わりに定格電流の小さいトラ
イアック(15)を用いたものである。説明に当たっ
て、前記実施例3と同一構成部分には同一符号を付して
重複する説明を簡略、又は省略する。ゲート直列抵抗
(RGS)にトライアック(15)のT2端子を接続
し、ゲート並列抵抗(RGK)にはトライアック(1
5)のT1端子か接続されている。トライアック(1
5)のゲート端子(G)は、電流制限抵抗(R3)を介
してトランジスタ(Q)のコレクタ(C)に接続されて
いる。トライアック(15)のT1端子とゲート並列抵
抗(RGK)の接続箇所は、直流電源「図示せず」のプ
ラス極と、トライアック(5)のゲート端子(G)とダ
イアック(4)の接続箇所にそれぞれ接続されている。
トランジスタ(Q)のエミッタ(E)は直流電源「図示
せず」のマイナス極に接続し、ベース(B)は電流制限
抵抗(R2)を介してORゲートの出力に接続されてい
る。この回路は、トランジスタ(Q)がオン状態になる
と、直流電源の正極側よりトライアック(15)の端子
(T1)、ゲート端子(G)、トランジスタ(Q)のコ
レクタ(C)、エミッタ(E)を通して直流電源の負極
えと電流が流れてトライアック(15)は点弧するもの
で従来より良く知られている回路である。
【0027】実施例5 図6は、図4で示した実施例3のアノードファイア(1
4)回路に於て、電子スイッチ(3)にフォトトライア
ックカプラを用いたが、代わりに高耐圧のトランジスタ
(17)を用いたものである。説明に当たって、前記実
施例3と同一構成部分には同一符号を付して重複する説
明を簡略、又は省略する。ゲート直列抵抗(RGS)と
ゲート並列抵抗(RGK)に整流回路(16)の交流入
力側を接続し、整流回路(16)のプラス極はトランジ
スタ(17)のコレクタ(C)に接続し、マイナス極は
エミッタ(E)に接続されている。トランジスタ(1
7)のベース(B)は電流制限抵抗(R2)を介してO
Rゲートの出力に接続し、エミッタ(E)は直流電源
「図示せず」のマイナス極に接続されている。この回路
は交流を整流回路(16)で直流化し、トランジスタ
(17)でオン・オフ制御するもので従来より良く知ら
れている回路である。
【0028】実施例6 図7は、図4で示した実施例3のアノードファイア(1
4)回路に於て、電子スイッチ(3)にフォトトライア
ックカプラを用いたが、代わりに定格電流の小さいSC
R「サイリス」(18)を用いたものである。説明に当
たって、前記実施例3と同一構成部分には同一符号を付
して重複する説明を省略する。ゲート直列抵抗(RG
S)とゲート並列抵抗(RGK)に整流回路(16)の
交流入力側を接続し、整流回路(16)のプラス極はS
CR(18)のアノード端子(A)に接続し、マイナス
極はカソード端子(K)に接続されている。SCR(1
8)のゲート端子(G)は電流制限抵抗(R2)を介し
てORゲートの出力に接続されている。SCR(18)
のゲート端子(G)とアノード端子(A)間にはゲート
並列抵抗(RG)を接続し、カソード端子(K)は直流
電源「図示せず」のマイナス極に接続されている。この
回路は交流を整流回路(16)で直流化し、SCR(1
8)でオン・オフ制御するもので従来より良く知られて
いる回路である。
【0029】実施例7 図8は、図1で示す実施例1、及び図2で示す実施例2
の位相制御に依る蛍光灯(7,10)の自動段調光装置
に接続されたトライアック(5)に、図4で示す実施例
3のアノードファイア(14)に依る点弧回路を接続し
て、蛍光灯(7,10)の照度変化を三段階にしたもの
である。説明に当たって、前記実施例1、実施例2、実
施例3と同一構成部分には同一符号を付して重複する説
明を簡略、又は省略する。調光点灯用時限抵抗(RT
1)と(RT2)は並列接続し、一方の接続端はトライ
アック(5)のT2端子に、他方の接続端は時限コンデ
ンサ(CT)とダイアック(4)の接続箇所にそれぞれ
接続されている。前記調光点灯用時限抵抗(RT1)に
は電子スイッチ「フォト・カプラ」3bが直列接続され
ている。調光点灯用時限抵抗(RT1)は定格点灯時の
ほぼ半分位の明るさになるように抵抗値を設定する。調
光点灯用時限抵抗(RT2)の抵抗値は、調光点灯用時
限抵抗(RT1)より大きくし安定して点灯する範囲内
で、調光点灯用時限抵抗(RT1)での点灯時より暗く
なるに調整する。
【0030】ゲート直列抵抗(RGS)、電子スイッチ
「フォト・カプラ」(3a)、ゲート並列抵抗(RG
K)は直列接続して、ゲート直列抵抗(RGS)はトラ
イアック(5)のT2端子に接続し、ゲート並列抵抗
(RGK)はトライアック(5)のT1端子に接続され
ている。前記電子スイッチ(3a)とゲート並列抵抗
(RGK)の接続箇所はトライアック(5)のゲート端
子(G)に接続されている。この場合は実施例3で説明
したように、交流電源に近い波形で点灯するので蛍光灯
(7,8)は明るく点灯する。前記電子スイッチ(3
a)はトランジスタ(Q0)に依りオン・オフ制御さ
れ、前記電子スイッチ(3b)はトランジ(Q1)に依
ってオン・オフ制御されるように回路が構成されてい
る。初期状態設定回路(1)は、交流電源投入時より設
定時間の間は出力電圧が「高」レベルに保持され、設定
時間以後は出力電圧が「低」レベルに固定されるように
回路が構成されている。この初期状態設定回路(1)の
時間設定に当っては、次のような蛍光灯の点灯特性を考
慮する必要がある。電源を投入して定格点灯し、定格電
流が流れる迄の立ち上り時間が周囲温度に依り異なるこ
とである。実験での1例を示すと、周囲温度9度Cで立
ち上り時間が3分30秒、周囲温度22度Cで立ち上り
時間が10秒であった。初期状態設定回路(1)の設定
時間は、電源を投入してほぼ定格電流が流れるようにな
る迄の時間を持たせると良い。発振回路(2)は、方形
波を出力し、可変抵抗器で発振周期を自在に変えられる
非安定マルチバイブレータである。
【0031】リングカウンタ(19)は、入力にクロッ
ク(CK)、クリア(CL)を、出力に(S0)、(S
1)、(S2)の機能を有する三進アップカウンタで、
カウントはクロックパルスの立ち上がで行う。クロック
(CK)入力は発振回路(2)の出力に接続し、クリア
(CL)入力は初期状態設定回路(1)出力に接続され
ている。出力(S0)は電流制限抵抗(R6)を介し
て、トランジスタ(Q0)のベース(B)に接続されて
いる。出力(S1)は電流制限抵抗(R7)を介して、
トランジスタ(Q1)のベース(B)に接続されてい
る。出力(S2)は開放してある。前記リングカウンタ
(19)には、他にダウンカウンタやアップとダウンを
自動的に反転するものが有り、それらを用いても良い。
【0032】図9は、図8に於ける各部の電圧波形と蛍
光灯(7,10)の照度状態を波形で示したものであ
る。(A) は、初期状態設定回路(1)の出力電圧波
形で、時間(tS)は交流電源(AC)の投入時(t
0)依り設定した時間で、この間出力電圧は「高」レベ
ルに保持され、設定時間(tS)以後は「低」レベルに
固定される。(B)は、発振回路(2)の出力電圧波形
である。(S0)は、リングカウンタ(19)の出力
(S0)の電圧波形である。(S1)は、リングカウン
タ(19)の出力(S1)の電圧波形である。(S2)
は、リングカウンタ(19)の出力(S2)の電圧波形
である。(L)は、蛍光灯(7,10)の照度状態を示
したものである。実線で示す高い部分はトライアック
(5)をゲート直列抵抗(RGS)、電子スイッチ(3
a)、ゲート並列抵抗(RGK)に依るアノードファイ
ア方式で点弧した定格点灯状態である。実線で示す中間
の部分はトライアック(5)を調光点灯用時限抵抗(R
T1)、電子スイッチ(3a)、時限コンデンサ(C
T)、ダイアック(4)に依る位制御方式で点弧した調
光点灯状態である。実線で示す低い部分はトライアック
(5)を調光点灯用時限抵抗(RT2)、時限コンデン
サ(CT)、ダイアック(4)に依る位相制御方式で点
弧した調光点灯状態である。一点鎖線は電源オフ時のも
ので、本発明に依る照度の変化状態を理解し易くする為
に描いたものである。
【0033】実施例8 図10は、図1で示した第1実施例、図2で示した第2
実施例、図4で示した第3実施例、図5で示した第4実
施例、図6で示した第5実施例、図7で示した第6実施
例、図8で示した第7実施例の各制御回路に於て、トラ
イアック(5)に電流補給素子(IR)、あるいは(I
C)を並列接続したものである。電流補給素子(IR)
は抵抗で、一端は時限抵抗(RT2)とトライアック
(5)のT2端子の接続箇所(P1)に、他端は時限コ
ンデンサ(CT)とトライアック(5)のT1端子の接
続箇所(P2)にそれぞれ接続されている。電流補給素
子(IC)はコンデンサで、電流補給素子(IR)の代
わりに使用するものである。電流補給素子(IC)を用
いる時は、電流補給素子(IR)を外して電流補給素子
(IC)の両端を接続箇所(P1)と接続箇所(P2)
に接続する。なお、電流補給素子(IC)を用いる時に
は、コンデンサの急激な充放電による劣化防止のため
に、数百オームの抵抗をコンデンサと直列接続して使用
すると良い。
【0034】先ず、図1に示す20ワット蛍光灯の点灯
回路に於ける、各種実験結果を説明する。各蛍光灯は点
灯特性に於て、各々が異なるので数値は実験例のもので
ある。定格点灯時の管電流は300mAであった。位相
制御されるトライアック(5)に於て、制御する位相角
を徐々に大きくして管電流の量と点灯状態を見ると、管
電流を150mA以上にしないとチラツキと立ち消えが
起り易いことが解った。位相制御とは、トライアック
(5)の導通期間を制御し、交流電源(AC)の半波毎
に電圧の一部を切り欠いた波形にして出力し、電力を制
御することであから、交流電源(AC)の半波毎に電源
の一部供給を瞬時断絶することになる。制御する位相角
を大きくして、交流電源(AC)の半波毎に一部供給を
断絶する時間が長くなると、蛍光灯(7)は放電の維持
が不安定になりチラツキと立ち消えが起こると考えられ
る。位相制御されるトライアック(5)に電流補給素子
「抵抗」(IR)1KΩを並列接続し、制御位相角を徐
々に大きくして管電流の量と点灯状態を見ると、管電流
を100mA位まで落としても、蛍光灯(7)の点灯状
態は安定していた。この時の、電流補給素子「抵抗」
(IR)を流れる電流は15mAであった。電流補給素
子「抵抗」(IR)1KΩの代わりに、電流補給素子
「コンデンサ」(IC)1.0μFを接続して位相制御
したところ、管電流を100mA位まで落としても蛍光
灯(7)の点灯状態は安定していた。蛍光灯の場合、管
電流を100〜120mA位まで落して安定した点灯状
態を維持することが出来れば効果のある段調光装置とし
て充分である。
【0035】次に、図2に示す40ワット蛍光灯(1
0)に於ける、各種実験結果を説明する。各蛍光灯は点
灯特性に於て各々が異なるので、数値は実験例のもので
ある。定格点灯時の管電流は350mAであった。位相
制御されるトライアック(5)に於て、制御する位相角
を徐々に大きくして管電流の量と点灯状態を見ると、管
電流を210mA以上にしないとチラツキと立ち消えが
起り易いことが解った。又、管電流が210mA位まで
減少すると漏洩変圧器にうなり音が発生することも解っ
た。位相制御とは、トライアック(5)の導通期間を制
御し、交流電源(AC)の半波毎に電圧の一部を切り欠
いた波形にして出力し、電力を制御することであから、
交流電源(AC)の半波毎に電源の一部供給を瞬時断絶
することになる。制御する位相角を大きくして、交流電
源(AC)の半波毎に一部供給を断絶する時間が長くな
ると、蛍光灯(10)は放電の維持が不安定になりチラ
ツキと立ち消えが起こると共にうなり音が発生すると考
えられる。位相制御されるトライアック(5)に電流補
給素子「抵抗」(IR)1.5KΩを並列接続し、制御
位相角を徐々に大きくして管電流の量と点灯状態を見る
と、管電流を100mA位まで落としても、蛍光灯(1
0)の点灯状態は安定していた。そして、うなり音は消
えたのである。この時の、電流補給素子「抵抗」(I
R)を流れる電流は20mAであった。電流補給素子
「抵抗」(IR)1.5KΩの代わりに、電流補給素子
「コンデンサ」(IC)0.47μFを接続して位相制
御したところ、管電流を100mA位まで落としても蛍
光灯(10)の点灯状態は安定していた。蛍光灯の場
合、管電流を100〜120mA位まで落して安定した
点灯状態を維持することが出来れば効果のある段調光装
置として充分である。
【0036】上記の20ワット及び40ワットの位相制
御回路に於て、トライアック(5)に並列接続した電流
補給素子「抵抗」(IR)に就いて実験結果を追記す
る。制御位相角を徐々に大きくして蛍光灯(7、10)
の管電流を100mAまで落とした時に、蛍光灯(7、
10)が安定した点灯状態を保持できる電流補給素子
「抵抗」(IR)の抵抗値を調べたら20ワットの場合
は1.5KΩ、40ワットの場合は2.5KΩ前後であ
った。この場合の電流補給素子「抵抗」(IR)を通し
て流れる電流は、20ワットと40ワット共に10mA
前後である事が解った。電流補給素子「抵抗」(IR)
を通して流れる電流10mAは、最小限度の電流である
から、実用に当たっては10mA以上の電流を流すよう
に、電流補給素子「抵抗」(IR)の抵抗値を設定する
必要が有る。電流補給素子「抵抗」(IR)は、トライ
アック(5)が非導通時だけ電流が流れ、しかも20V
以下の低電圧であるから小ワット数のもので良い。位相
制御されるトライアック(5)に電流補給素子「抵抗」
(IR)、あるいは、電流補給素子「コンデンサ」(I
C)を並列接続することに依り、交流電源(AC)の半
波毎に電源の供給を断絶することことがなくなる。故
に、放電による電子の流れが遮断されずに放電維持電流
が保持されるので、制御する位相角を大きくしても立ち
消えせずに安定した点灯状態を維持できると考えられ
る。故に、フイラメント用予熱トランスを用いなくと
も、安定した幅の広い照度制御が出来るのである。
【0037】実施例9 図11は、本発明をネオントランス(21)用いたネオ
ン灯(22)の点灯装置に組み込んだ例を示すものであ
る。説明に当たって、図1に示した実施例1の制御回路
にネオン灯点灯回路を接続しても良いのであるが、図4
に示した実施例3のトライアック(5)を点弧するの
に、位相制御方式とアノードファイア方式とを併用した
制御回路にネオン灯点灯回路を接続した例で詳記する。
前記実施例と同一構成部分には同一符号を付して重複す
る説明簡略、又は省略する。ネオン灯(22)に接続さ
れたネオントランス(21)の入力側に双方向性サイリ
スタ「トライアック」(5)を接続し、このトライアッ
ク(5)の端子(T1)と端子(T2)には、電流補給
素子「抵抗」(IR)が接続されている。前記トライア
ック(5)の端子(T1)と端子(T2)及びゲート端
子(G)には、調光点灯用時限抵抗(RT2)、時限コ
ンデンサ(CT)、ダイアック「トリガー素子」(4)
で構成された位相制御方式と、ゲート直列抵抗(RG
S)、ゲート並列抵抗(RGK)で構成されたアノード
ファイア方式が接続されている。前記位相制御方式に於
て、時限抵抗(RT2)と時限コンデンサ(CT)に依
る時定数を設定する場合、ネオン灯(22)の放電開始
電圧以上の電圧に成るようにすることが必要である。放
電開始電圧以下の電圧にすると消灯してらまうからであ
る。前記アノードファイア方式に於て、ゲート直列抵抗
(RGS)には電子スイッチ「フォト・カプラ」(3)
が直列に接続されている。発振回路(20)の出力でト
ランジスタ(Q)を作動させ、このトランジスタ(Q)
に依り前記電子スイッチ(3)をオン・オフの制御をす
るように回路が構成されている。
【0038】本発明は以上のように回路が構成されてい
るから、交流電源(AC)を投入すると、一方では、時
限抵抗(RT2)、時限コンデンサ(CT)、ダイアッ
ク(4)で構成される位相制御方式で前記トライアック
(5)を点弧する。他方では、発振回路(20)が設定
された周期で発振して方形波を出力してトランジスタ
(Q)を作動させ、このトランジスタ(Q)がオン状態
時のみ電子スイッチ(3)をオン状態にしてアノードフ
ァイア方式で前記トライアック(5)を点弧する。位相
制御方式に依る点弧回路は、常時作動して前記トライア
ック(5)を点弧するのであるが、電子スイッチ(3)
がオン状態になってアノードファイア方式に依る点弧回
路が作動すると、前記トライアック(5)を点弧する位
相角は小さくなり制御波形は交流電源(AC)に近いも
のになる。故に、位相制御方式に依る点弧時のネオン灯
(22)は低照度状態で点灯し、アノードファイア方式
に依る点弧時のネオン灯(22)は高照度状態で点灯す
るのである。発振回路(20)の出力で、トランジスタ
(Q)を介して電子スイッチ(3)をオン・オフ制御す
る事に依り、ネオン灯(22)は消灯状態のない低照度
状態と高照度状態が連続的に順次切り替わるのである。
【0039】従来、ネオン灯点灯回路を位相制御する場
合、低照度状態から高照度状態えの移行時間、又は、高
照度状態から低照度状態えの移行時間が1秒以下と短時
間で行う時や、低照度状態を放電開始電圧よりかなり高
い電圧に設定する場合、通常のネオントランスを用いて
も問題のない調光ができるが、低照度状態と高照度状態
の移行時間を数秒以上に長くすると、低照度部分でチラ
ツキを生じ易くなり消灯してしまう場合がある。そこで
従来は、安定した調光をスムーズに行う為に、ネオン灯
の単位長さ当たりの電圧をかなり引き上げて高電圧にし
たネオントランスを用いて行っていた。
【0040】本発明は、トライアック(5)の端子(T
1)と端子(T2)に、電流補給素子「抵抗」(IR)
を接続して、低照度部分の制御時間を数秒以上に長くし
ても通常のネオントランスを用いて安定した制御が出来
る様にしたものである。ネオン灯(22)の場合も、実
施例8の蛍光灯の説明した実験例と同じことが言えるの
である。位相制御とは、トライアック(5)の導通期間
を制御し、交流電源(AC)の半波毎に電圧の一部を切
り欠いた波形にして出力し、電力を制御することであか
ら、交流電源(AC)の半波毎に電源の一部供給を瞬時
断絶することになる。制御する位相角を大きくして、交
流電源(AC)の半波毎に一部供給を断絶する時間が長
くなると、ネオン灯(22)は放電の維持が不安定にな
りチラツキと立ち消えが起こると考えられる。位相制御
されるトライアック(5)に電流補給素子「抵抗」(I
R)を並列接続することに依って、交流電源(AC)の
半波毎に一部供給を断絶することがなくなるから、放電
による電子の流れが遮断されることなく放電維持電流が
保持されるので、制御する位相角を大きくしてもチラツ
キと立ち消えせずに安定した点灯状態を維持できると考
えられる。故に、高電圧を出力する特殊ネオントランス
を使用しなくとも、通常のネオントランスを用いて安定
した幅の広い照度制御が出来るのである。前記説明で
は、トライアック(5)に電流補給素子「抵抗」(I
R)を接続した例を示したが、制御する位相角を小さく
設定して、低照度部分を高めにすれば、電流補給素子
「抵抗」(IR)を接続しなくとも安定した段調光を行
うにとが出来る。上記実施例に於ては、トライアック
(5)に電流補給素子である抵抗(IR)を並列接続し
たものを詳記した。ネオン灯(22)の場合は、蛍光灯
と違って、ネオントランス(21)に依りネオン管の長
さ1mあたり、1,000V位の高電圧を発生させて印
加し点灯させている。ネオン灯(22)の安定した段調
光を行う場合、定格点灯状態及び調光点灯状態が順次切
り替わる周期「時間」と、調光用に設定した位相角の大
小が互いに関連をもっている。周期を1秒以下位に短く
した場合は、位相角を大きくして調光点灯時の照度を低
くしても安定した段調光が出来る。周期を1秒から数秒
と長くした場合は、位相角を小さくして調光点灯時の照
度を高めにしないと安定した段調光が出来ない。である
からして、周期を1秒以下位に短くして、位相角を大き
めに設定した時は電流補給素子「抵抗」(IR)を接続
しなくとも安定した段調光を行うことが出来る。併し、
周期を1秒から数秒以上に長くして、位相角を大きく設
定したい時は電流補給素子「抵抗」(IR)を接続しな
いと安定した段調光を行うことが出来ない。前記説明で
は、初期状態設定回路(1)を接続しない例を示した
が、図4に示した実施例3の様に、初期状態設定回路
(1)を接続して、交流電源投入初期にアノードファイ
ア方式に依って、ネオン灯(22)を定格点灯すればス
タートをスムースに行うことが出来る。
【0041】図12は、図11のネオン灯制御回路に於
ける発振回路(20)の波形と、この発振回路(20)
の出力で制御されたネオン灯(22)の照度状態を示し
たものである。(A)は、発振回路(20)の波形であ
る。(L)は、アノードファイア方式と位相制御方式に
依ってトライアック(5)を制御した時のネオン灯(2
2)の照度状態を示したものである。実線で示す高い部
分はアノードファイア方式に依る高照度状態で点灯した
場合で、低い部分は位相制御方式に依る低照度状態で点
灯した時である。一点鎖線は電源オフ時のもので、本発
明の照度の変化状態を理解し易くする為に描いたもので
ある。
【0042】図12では、図11のネオン灯制御回路に
於て、発振回路(20)が一回路で制御するものを説明
した。図13は、発振周期が大きく異なる二回路の発振
回路(図示せず)を合成して制御信号としたものであ
る。(A)は、発振周期を大きく設定した第1発振回路
の波形である。(B)は、発振周期を小さく設定した第
2発振回路の波形である。(C)は、第1発振回路と第
2発振回路の各出力を合成した波形である。(L)は、
(C)で示す合成した信号波形で、図11に示すネオン
灯制御回路を作動した時のネオン灯(22)の照度状態
を示したものである。実線で示す高い部分はアノードフ
ァイア方式に依る高照度状態で点灯した場合で、低い部
分は位相制御方式に依る低照度状態で点灯した時であ
る。一点鎖線は電源オフ時のもので、本発明の照度の変
化状態を理解し易くする為に描いたものである。
【0043】実施例10 図14は、図1で示す実施例1、図2で示す実施例2、
図4で示す実施例3、図5で示す実施例4、図6で示す
実施例5、図7で示す実施例6、図8で示す実施例7、
に於て、調光点灯用時限抵抗(RT2)、時限コンデン
サ(CT)、双方向性トリガ素子「ダイアック」
(4)、双方向性サイリスタ「トライアック」(5)で
構成された基本位相制御回路に、ヒステリシス現象「時
限抵抗(RT2)の増減に依って、動作開始点と動作終
止点が異なる現象」を除去する為に抵抗(R8)、(R
9)と整流ダイオード(D1)、(D2)、(D3)、
(D4)、を付加した従来より知られた実用回路例であ
る。この回路は従来のものであり作動説明は省略する。
双方向性トリガ素子(4)はダイアックの代わりにSB
S「シリコンバイラテラルスイッチ」を用いても良い。
このヒステリシス現象を除去した位相制御回路は、基本
位相制御回路に比べて放電灯の明るさの変化をスムーズ
に行う事が出来る。前記各実施例では基本位相制御回路
を用いて説明をしたが、ヒステリシス現象を除去した位
相制御回路を用いても良い。併し、トライアック(5)
に電流補給素子(IR,IC)を並列接続した場合には
基本位相制御回路でも放電灯の明るさの変化をスムーズ
に行う事が出来る。
【0044】実施例11 図15は、トリガ素子「ダイアック,SBS」(4)が
双方向性であるのに対し、単方向性のトリガ素子である
UJT「ユニジャンクショントランジスタ」を用いた位
相制御用回路例である。交流電源(AC)を整流回路
(23)で整流し、直流にした脈流を電流制限抵抗(R
10)を介してツェナーダイオード(24)に供給し、
低圧の台形波を作り、この低圧の台形波を時限抵抗(R
T)、時限コンデンサ(CT)、ベース抵抗(RB
1)、ベース抵抗(RB2)、トリガ素子「UJT」
(25)で構成された発振回路に供給して、ベース抵抗
(RB2)の両端に交流電源(AC)に同期した出力パ
ルス(VO)を発生させるのである。この回路は従来の
ものであり作動説明は省略する。前記出力パルス(V
O)をトランジスタやSCRを用いての直流ゲートドラ
イブ、パルストランスを用いてのパルスゲートドライ
ブ、フォトトライアックカプラを用いてのアノードファ
イアゲートドライブ等の点弧方式でトライアックを制御
する事は従来より知られているので実用化に当たっては
これらの方式のものを使用しても良い。単方向性トリガ
素子(25)はUJTの代わりにPUT「プログラマブ
ルユニジャンクショントランジスタ」を用いても良い。
この回路を使用しても、時限抵抗(RT2)の抵抗値を
変化する事により放電灯の明るさを自由に変えられるの
である。
【0045】実施例12 図16に就いて説明をする。図1に於ては、定格点灯用
時限抵抗(RT1)と調光点灯用時限抵抗(RT2)に
分割したものを並列接続して用いた例を説明したが、図
16は、前記定格点灯用時限抵抗(RT1)と調光点灯
用時限抵抗(RT2)を直列接続した例である。定格点
灯用時限抵抗(RT1)と調光点灯用時限抵抗(RT
2)と時限コンデンサ(CT)が直列接続されている。
この定格点灯用時限抵抗(RT1)の一端は電源(a)
に、時限コンデンサ(CT)の一端は電源(d)にそれ
ぞれ接続されている。26は電子スイッチで、定格点灯
用時限抵抗(RT1)と調光用時限抵抗(RT2)の接
続点(b)及び調光用時限抵抗(RT2)と時限コンデ
ンサ(CT)の接続点(c)にそれぞれ接続されてい
る。27はトリガ素子で、調光点灯用時限抵抗(RT
2)と時限コンデンサ(CT)接続点(c)に接続され
ている。この図16に示すものは、交流電源と直流電源
(交流電源に同期が取れるようにした台形波)に利用で
きるが、直流電源の場合は、点(a)を正極にして点
(d)を負極にする。電子スイッチ(26)は、交流電
源の場合はフォトトライアックカプラ等を用い、直流電
源の場合はフォトトランジスタカプラ等を用いる。トリ
ガ素子(27)は、交流電源の場合は双方向性のダイア
ック「DIAC」、SBS等を用い、直流電源の場は単
方向性のUJT、PUT等を用いる。電子スイッチ(2
6)がオン状態の時は、時限コンデンサ(CT)には定
格点灯用時限抵抗(RT1)だけが接続されるので、制
御位相角は小さく放電灯は定格点灯をする。電子スイッ
チ(26)がオフ状態の時は、時限コンデンサ(CT)
には定格点灯用時限抵抗(RT1)と調光点灯用時限抵
抗(RT2)が直列に接続されるので、制御位相角は大
きく放電灯は調光点灯をする。
【0046】実施例13 図17は、図16に示したものと同じ発想のもとに回路
を変えた例である。説明に当たって、同じものには同一
符号を付して説明を簡略、又は省略する。図16に示し
たものは、定格点灯用時限抵抗(RT1)を電源(a)
に、調光点灯用時限抵抗(RT2)を時限コンデンサ
(CT)にそれぞれ接続したのであるが、図17に示し
たものは、これらを逆に接続したものである。すなわ
ち、調光点灯用時限抵抗(RT2)電源(a)に、定格
点灯用時限抵抗(RT1)を時限コンデンサ(CT)に
それぞれ接続したものでああ。電子スイッチ(26)
は、電源(a)及び調光点灯用時限抵抗(RT2)と定
格点灯用時限抵抗(RT1)との接続点(b)に接続さ
れている。27はトリガ素子で、定格点灯用時限抵抗
(RT1)と時限コンデンサ(CT)接続点(c)に接
続されている。この図16に示すものは、交流電源と直
流電源(交流電源に同期が取れるようにした台形波)に
利用できるが、直流電源の場合は、点(a)を正極にし
て点(d)を負極にする。電子スイッチ(26)は、交
流電源の場合はフォトトライアックカプラ等を用い、直
流電源の場合はフォトトランジスタカプラ等を用いる。
トリガ素子(27)は、交流電源の場合は双方向性のダ
イアック「DIAC」、SBS等を用い、直流電源の場
は単方向性のUJT、PUT等を用いる。電子スイッチ
(26)がオン状態の時は、時限コンデンサ(CT)に
は定格点灯用時限抵抗(RT1)だけが接続されるの
で、制御位相角は小さく放電灯は定格点灯をする。電子
スイッチ(26)がオフ状態の時は、時限コンデンサ
(CT)には定格点灯用時限抵抗(RT1)と調光点灯
用時限抵抗(RT2)が直列に接続されるので、制御位
相角は大きく放電灯は調光点灯をする。
【0047】実施例14 図18に示すものは、トリガ素子(27)に単方向性の
UJT(ユニジャンクショントランジスタ)、あるいは
PUT(プログラマブルユニジャンクショントランジス
タ)等を用いた回路である。定格点灯用時限抵抗(RT
1)と時限コンデンサ(CT)を直列接続し、定格点灯
用時限抵抗(RT1)の一端を直流電源(交流電源に同
期が取れるようにした台形波)プラス極(a)に、時限
コンデンサ(CT)の一端を直流電源マイナス極(c)
にそれぞれ接続してある。調光点灯用時限抵抗(RT
2)と電子スイッチ(26)は直列接続し、調光点灯用
時限抵抗(RT2)の一端を、定格点灯用時限抵抗(R
T1)と時限コンデンサ(CT)の接続点(b)に接続
し、電子スイッチ(26)の一端を直流電源マイナス極
(c)にそれぞれ接続してある。電子スイッチ(26)
は、フォトトランジスタカプラ等を用いる。トリガ素子
27は、定格点灯用時限抵抗(RT1)と時限コンデン
サ(CT)接続点(b)に接続されている。電子スイッ
チ(26)がオン状態の時は、直流電源のプラス側
(a)より定格点灯用時限抵抗(RT1)を通して時限
コンデンサ(CT)電流が流れ込むのであるが、調光点
灯用時限抵抗(RT2)を通してマイナス側(c)に転
流されるので制御位相角は小さく放電灯は定格点灯をす
る。電子スイッチ(26)がオフ状態の時は、直流電源
のプラス側(a)より定格点灯用時限抵抗(RT1)を
通して流れる電流の全てが時限コンデンサ(CT)に流
れ込むので、制御位相角は大きく放電灯は定格点灯をす
る。
【0048】実施例では、スリムライン灯に就いて図示
して説明をしていないが、図2の第2実施例で説明した
ものと同じ様に点灯回路に漏洩変圧器を用いているの
で、本発明に依って段調光を行うことが出来るのは勿論
の事である。
【0049】実施例では、水銀灯に就いて図示して説明
をしていないが、点灯回路に於て、安定器にチョークコ
イルあるいは漏洩変圧器を使用しているのは蛍光灯と同
じであるから、本発明に依って段調光を行うことが出来
るのは勿論の事である。ただし、交流電源投入時より安
定点灯するまでの時間が蛍光灯に比べてかなり長いこと
である。であるからして、初期状態設定回路の設定時間
を長くできるように回路を構成をする必要がある。
【0050】実施例では、トライアック「双方向性サイ
リスタ」を用いた例で説明したが、SCR「単方向性サ
イリスタ」を順方向が逆向きにして並列接続したものを
用いても良い。
【0051】実施例では、発振回路(2)及び(20)
の出力波形が一定周期のものを用いた例を説明したが、
発振周期が自動的に変化するようにしたもの等を用いる
と、放電灯の照度を更に変化に富んだものにすることが
出来る。
【0052】
【発明の効果】双方向性サイリスタを用いた位相制御回
路に於て、時限抵抗を複数個に分割し、この分割した時
限抵抗のうち1個の時限抵抗だけは常に時限コンデンサ
に接続し、他の時限抵抗は電子スイッチにより時限コン
デンサえの接続と切り離しの切り替えを順次行う様にし
たことより、放電灯の定格点灯と調光点灯が順次切り替
わる過程で完全に消灯することがなく明るさが残るの
で、従来にない照度の変化を富んだものに出来ると共
に、目に対する刺激がソフトであり、人目に近い所での
使用ができ、社名や店名及び宣伝文字が見易い効果があ
る。双方向性サイリスタを点弧するのに、位相制御回路
とアノードファイア方式を併用し、放電灯の定格点灯を
アノードファイア方式で行う様にしたことにより、位相
制御方式に比べて時限コンデンサを含まない分だけ交流
電源に近い波形で電力を供給できるので、放電灯を明る
く点灯することが出来る効果がある。双方向性サイリス
タを用いた位相制御回路に於て、前記双方向性サイリス
タに電流補給素子「抵抗、あるいは、コンデンサ」を並
列接続したことにより、調光点灯時の安定と調光範囲の
拡張が出来る。特に蛍光灯に於ては、フィラメント用予
熱トランスが不用になること、更に点灯回路に漏洩変圧
器を用いた場合は、うなり音を軽減することが出来る効
果がある。双方向性サイリスタを用いた制御回路に於
て、初期状態設定回路を設けて、交流電源の投入時より
設定時間以内は、前記双方向性サイリスタを強制的に交
流電源のゼロクロスポイント近傍で点弧させて、放電灯
が定格点灯状態を保持するようにしたことにより、放電
灯を確実に点灯させ、次の定格点灯と調光点灯を順次切
り替える制御を容易にすることが出来る効果がある。本
発明は、照度変化に富み、且つ安定した制御ができる広
告用放電灯の自動段調光装置とすることが出来ること、
装置の小型化と軽量化が可能になり低コストで生産でき
る等の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す電気回路図。
【図2】本発明の第2実施例を示す電気回路図。
【図3】図1で示した第1実施例及び図2で示した第2
実施例の電気回路図内の出力電圧波形図と蛍光灯の照度
が変化する状態を示す図。
【図4】本発明の第3実施例を示す電気回路図。
【図5】本発明の第4実施例を示す電気回路図。
【図6】本発明の第5実施例を示す電気回路図。
【図7】本発明の第6実施例を示す電気回路図。
【図8】本発明の第7実施例を示す電気回路図。
【図9】図8で示した第7実施例の電気回路図内の出力
電圧波形図と蛍光灯の照度が変化する状態を示す図。
【図10】本発明の第8実施例を示す電気回路図。
【図11】本発明の第9実施例を示す電気回路図。
【図12】図11で示した第9実施例の電気回路図内の
出力電圧波形図で、一つの発振回路に依るネオン灯の照
度が変化する状態を示す図。
【図13】図11で示した第9実施例の電気回路図内の
出力電圧波形図で、発振周期の異なる二つの発振回路に
依るネオン灯の照度が変化する状態を示す図。
【図14】従来のもので第10実施例を示す電気回路
図。
【図15】従来のもので第11実施例を示す電気回路
図。
【図16】位相制御回路に於ける時限抵抗と時限コンデ
ンサの接続図。
【図17】位相制御回路に於ける時限抵抗と時限コンデ
ンサの接続図。
【図18】位相制御回路に於ける時限抵抗と時限コンデ
ンサの接続図。
【符号の説明】
1・・初期状態設定回路、2・・発振回路、3・・電子
スイッチ(フォト・カプラ)、4・・ダイアック(トリ
ガー素子)、5・・双方方向性サイリスタ(トライアッ
ク)、6・・安定器、6a・・安定器(漏洩変圧器)、
7・・蛍光灯(20W)、8a,8b・・フイラメン
ト、9・・スターター(20W用)、10・・蛍光灯
(40W)、11a,11b・・フイラメント、12・
・スターター(40W用)、13・・位相制御回路、1
4・・アノードファイア、15・・定格電流の小さいト
ライアック、16・・整流回路、17・・高耐圧のトラ
ンジスタ、18・・定格電流の小さいSCR、19・・
リングカウンタ、20・・発振回路、21・・ネオント
ランス、22・・ネオン灯、23・・整流回路、24・
・ツェナーダイオード、25・・UJT(ユニジャンク
ショントランジスタ)、AC・・交流電源、Q,Q0,
Q1・・トランジスタ、R1・・電流制限抵抗、R2・
・ベース抵抗、RT1・・定格点灯用時限抵抗、RT2
・・調光点灯用時限抵抗、CT・・時限コンデンサ、I
R・・電流補給素子「抵抗」、IC・・電流補給素子
「コンデンサ」、RB1,RB2・・ベース抵抗、R1
0・・電流制限抵抗、RGS・・ゲート直列抵抗、RG
K・・ゲート並列抵抗。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放電灯点灯回路の入力側に双方向性サイ
    リスタを用いた位相制御回路を接続し、前記位相制御回
    路内の時限抵抗と時限コンデンサでなる時定数回路に於
    て、時限コンデンサに接続される時限抵抗を定格点灯用
    と調光点灯用の複数個に分割し、この複数個に分割され
    た各時限抵抗は並列接続、あるいは直列接続し、各時限
    抵抗と時限コンデンサとの断続は、電子スイッチで順次
    切り替えて制御するようにした手段を有することを特徴
    とする広告用放電灯の自動段調光装置。
  2. 【請求項2】 放電灯点灯回路の入力側に双方向性サイ
    リスタを用いた位相制御回路を接続し、前記双方向性サ
    イリスタのゲート端子にはアノードファイア方式に依る
    点弧回路も接続して、位相制御方式とアノードファイア
    方式とを併用し、この位相制御方式とアノードファイア
    方式に依る点弧回路は電子スイッチで切り替えて、放電
    灯の定格点灯はアノードファイア方式で行い、調光点灯
    は位相制御方式で行う様にしたことを特徴とする広告用
    放電灯の自動段調光装置。
  3. 【請求項3】 放電灯点灯回路の入力側に接続された双
    方向性サイリスタを用いた位相制御回路に於て、前記双
    方向性サイリスタと並列に電流補給素子を接続し、この
    電流補給素子に抵抗を用いたことを特徴とする請求項1
    記載、請求項2記載の広告用放電灯の自動段調光装置。
  4. 【請求項4】 放電灯点灯回路の入力側に接続された双
    方向性サイリスタを用いた位相制御回路に於て、前記双
    方向性サイリスタと並列に電流補給素子を接続し、この
    電流補給素子にコンデンサを用いたことを特徴とする請
    求項1記載、請求項2記載の広告用放電灯の自動段調光
    装置。
  5. 【請求項5】 放電灯点灯回路の入力側に接続された双
    方向性サイリスタを制御するのに、位相制御方式に依る
    点弧回路、あるいは位相制御方式に依る点弧回路とアノ
    ードファイア方式に依る点弧回路を併用したものに於
    て、交流電源投入時から設定時間以内は、初期状態設定
    回路の出力に依り、前記双方向性サイリスタを強制的に
    交流電源のゼロクロスポイント近傍で点弧させて、放電
    灯の定格点灯状態を一定時間保持する手段を有したこと
    を特徴とする請求項1記載、請求項2記載、請求項3記
    載、請求項4記載の広告用放電灯の自動段調光装置。
JP8855595A 1995-03-10 1995-03-10 広告用放電灯の自動段調光装置 Pending JPH08250290A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100256730B1 (ko) * 1998-04-07 2000-05-15 최성원 형광등을 이용한 간판 광고방법 및 그 시스템
JP2010081336A (ja) * 2008-09-26 2010-04-08 Oki Data Corp 点滅回路

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KR100256730B1 (ko) * 1998-04-07 2000-05-15 최성원 형광등을 이용한 간판 광고방법 및 그 시스템
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