JPH08234791A - 音楽再生装置 - Google Patents

音楽再生装置

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JPH08234791A
JPH08234791A JP7062111A JP6211195A JPH08234791A JP H08234791 A JPH08234791 A JP H08234791A JP 7062111 A JP7062111 A JP 7062111A JP 6211195 A JP6211195 A JP 6211195A JP H08234791 A JPH08234791 A JP H08234791A
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JP
Japan
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chorus
information
tempo
unit
music
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Application number
JP7062111A
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English (en)
Inventor
Osamu Yoshino
治 吉野
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Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
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Publication date
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  • Reverberation, Karaoke And Other Acoustics (AREA)
  • Electrophonic Musical Instruments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 伴奏音楽のテンポが変化した時に、それに同
期してコーラスのテンポも、ピッチを変えることなく変
化させることができる音楽再生装置を提供する。 【構成】 伴奏音楽情報S6とコーラス情報S1を再生
する音楽再生装置において、再生時のテンポの変更を指
示することができるテンポ入力部11Aと、前記伴奏音
楽情報を再生する伴奏音楽再生部35と、前記コーラス
情報の周期性を分析して周期性の強い部分を認識する周
期性分析部37と、この周期性分析部の結果に基づいて
前記コーラス情報の周期性の強い部分の単位周期データ
S2を記憶する単位周期データ記憶部38と、前記テン
ポ入力部からのテンポ変更信号S3と前記単位周期デー
タ記憶部からの単位周期データに基づいて前記コーラス
情報から再生コーラス信号S4を形成するコーラス伸長
・間引部39とを備えるように構成する。これにより、
コーラスのテンポを早めるときには、単位周期データを
間引き、逆にテンポを遅くするときには単位周期データ
を付加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カラオケ演奏装置等の
音楽再生装置に係り、特にMIDI情報による伴奏音楽
のテンポが変化した時に、それに同期してコーラスの音
のテンポも、ピッチを変えることなく変化させることが
できる音楽再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、飲食店や家庭等に設置されるカ
ラオケ演奏装置等の音楽再生装置においては、所望する
楽曲の伴奏音楽情報、背景映像情報、歌詞文字情報がレ
ーザディスク等の記憶媒体に予め記憶されている。そし
て、利用者が所望する楽曲を選曲すると、バックコーラ
スがある場合には、再生伴奏音に合わせてバックコーラ
スが重ねられ、そして、背景映像が写しだされると同時
にこの映像に歌詞文字が表示され、利用者が歌唱し易い
ように歌詞文字の色が伴奏に合わせて変化していくよう
になされたものが広く知られている。このようなカラオ
ケ演奏装置にあっては、レーザディスクに記憶されてい
る以外の楽曲については、利用することができないし、
また、利用頻度が高い楽曲のみならず、利用頻度が低い
楽曲も全部揃えるとなるとそれに伴う費用も膨大なもの
となり、現実的ではない。
【0003】更には、新曲が登場して、その曲をカラオ
ケ演奏装置の伴奏で歌いたい場合にあっても、その新曲
が、カラオケ演奏装置用のレーザディスクとしてカッテ
ィングされ、市販されるまでは歌うことはできず、利用
できるまでに例えば数ヵ月も待たなければならない。そ
こで、これらの問題点を一気に解決するための手段とし
て、通信カラオケ装置が最近開発されるに至った。この
通信カラオケ装置は、既発売の楽曲はもとより逐次発表
される多種類の楽曲に関する情報を情報センタがデータ
ベースとして持ち、これから選択したものを必要に応じ
て電話回線を介して個々の利用者に配信し、この配信さ
れた楽曲の中から利用者が選択して利用するものであ
る。この通信カラオケ装置には、利用者が選曲を行なう
毎に、選曲された楽曲に関する情報をセンタ側から配信
するようにした非蓄積型の装置や利用者が容量の大きな
記憶媒体、例えばハードディスクを備えておき、これに
使用頻度の高い楽曲に関する情報を蓄積しておき、この
蓄積データから所望の楽曲を選択して利用するようにし
た蓄積型の装置がある。この蓄積型の装置は、通信回線
の費用が非蓄積型の装置と比較して少なくて済むことか
ら、広く利用される傾向にある。
【0004】この蓄積型装置の記憶媒体のデータは、夜
間等の電話回線の利用率が低い時に、毎日或いは必要に
応じてアップデートされ、早期に配信することができ
る。ところで、シンセサイザや電子ピアノ等の電子楽器
は、技術進歩により音質なでの性能が格段に向上してお
り、これを駆動する情報は、音楽情報の伝達用に規定さ
れたMIDI(Musical Instrument
DigitalInterface)規格に則って伝
送される。ここで、MIDIとは、シンセサイザや電子
ピアノ等の楽器等の音源と連結して情報の交換を可能と
すべく定められたハードウエアとソフトウエアの規格を
いう。
【0005】このMIDI規格を用いることにより、電
子楽器制御信号を効率的に伝送することが可能となっ
た。また、このMIDI規格に属さない他の情報、例え
ば歌詞文字情報と静止画情報は可逆算術圧縮法による信
号で送信され、コーラス情報はPCM(Pulse C
ode Modulation)信号やMPEG(Mo
ving Picture Image Cordin
g Experts Group)のオーディオ信号が
コーディング方法でフォーマット化された信号により送
信されることになる。カラオケ演奏装置の記憶装置へ蓄
積された情報は、利用者の選曲に応じて読み出されて、
再生され、利用者は再生される伴奏音楽に合わせて且つ
ディスプレイに表示された歌詞文字を参照しつつ歌唱す
ることになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、カラオケに
おける肉声のバックコーラスは、そのカラオケの楽曲と
しての質を高めるために是非とも必要であるが、前述の
ようにバックコーラスはMIDI規格で取り扱うことが
できないことからMIDI情報とは別情報として配信さ
れている。電子楽器で再生される伴奏音楽とコーラスと
しての人の声を再生する場合には、当然のこととしてそ
れらは時間的に同期していなければならない。そして、
MIDI情報は音そのものを扱うのではなく、楽器音な
どにおける音の音程や強弱などを表現するものである。
従って、利用者の好みに合わせてピッチ(周波数)を変
えることなく楽曲のテンポ(曲のスピード)を変えるこ
とは容易である。
【0007】しかしながら、MIDI規格では扱えない
コーラス情報の音響信号は、上記したように伴奏音楽の
テンポを変化させた際に、この音声信号をそのまま出力
すると伴奏音楽に対してコーラスのテンポがずれてしま
い或いはクロックを可変させたりするとピッチが変化
し、楽曲として聞き苦しいものとなってしまう。
【0008】本発明は、以上のような問題点に着目し、
これを有効に解決すべく創案されたものであり、その目
的はMIDI情報による伴奏音楽のテンポが変化した時
にそれに同期してコーラスのテンポも、ピッチを変える
ことなく変化させることができる音楽再生装置を提供す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、この種の音
楽再生装置について鋭意研究の結果、母音と子音とで構
成される肉声コーラスを早く歌ったり、緩やかに歌った
りした場合、全体的に伸び縮みするのは母音の部分であ
り、子音の部分は時間的にはほとんど変化せず、従って
周期性の強い信号である母音の部分を操作することによ
り、ピッチ(周波数)を変化させることなくコーラスの
テンポを変化させることができる、という知見を得るこ
とにより本発明に至ったものである。すなわち、本発明
は、伴奏音楽情報とコーラス情報を再生する音楽再生装
置において、再生時のテンポの変更を指示することがで
きるテンポ入力部と、前記伴奏音楽情報を再生する伴奏
音楽再生部と、前記コーラス情報の周期性を分析して周
期性の強い部分を認識する周期性分析部と、この周期性
分析部の結果に基づいて前記コーラス情報の周期性の強
い部分の単位周期データを記憶する単位周期データ記憶
部と、前記テンポ入力部からのテンポ変更信号と前記単
位周期データ記憶部からの単位周期データに基づいて前
記コーラス情報から再生コーラス信号を形成するコーラ
ス伸長・間引部とを備えるように構成したものである。
【0010】
【作用】本発明は、以上のように構成したので、コーラ
ス情報は周期性分析部にて周期性の強い部分(母音)と
周期性の弱い部分(子音)とに分類されて、周期性の強
い部分の1周期分、すなわち単位周期データを単位周期
データ記憶部に記憶しておく。そして、テンポ入力部か
ら再生時のテンポを変更するテンポ変更信号が入力され
るとコーラス伸長・間引部は、テンポを遅くして緩やか
にする指示の時には、上記単位周期データを必要数だけ
付加してコーラス部を引き伸ばし、逆にテンポを速くし
てスピードを上げる指示の時には上記した周期性の強い
部分から必要個数の単位周期データを間引き、コーラス
部分を短くする。すなわち、コーラス情報の周期性を分
析した結果、周期性があると判断した部分を、一周期を
単位としてゼロクロスを抽出し、これを元にして、テン
ポを伸ばす時にはコピーをし、逆にテンポを短くする時
にはカットする。
【0011】従って、伴奏音楽再生部から出力される伴
奏音楽のテンポが変化しても、これに同期させて再生コ
ーラス信号のテンポを、ピッチ(周波数)を変えること
なく追従させて変化させることが可能となる。
【0012】
【実施例】以下に、本発明に係る音楽再生装置の一実施
例を添付図面に基づいて詳述する。図1はMIDI規格
に適合した本発明の音楽再生装置を具体的に適用したシ
ステムのブロック構成図、図2は再生手段を主に示すブ
ロック構成図、図3は本発明に係る音楽再生装置を示す
ブロック構成図である。
【0013】まず、図1に基づいて具体的な音楽再生装
置の全体構成について説明する。蓄積型のカラオケ演奏
装置等の音楽再生装置1にて必要とされる情報を提供す
る情報センタ2は、多数の楽曲についての伴奏音楽情
報、歌詞文字情報、コーラスを付加する場合にはコーラ
ス情報、静止画情報等を蓄積した大容量の記憶媒体3を
有し、各楽曲はデータベース化されている。上記伴奏音
楽情報は、電子楽器を駆動するための情報であり、MI
DI規格によりフォーマット化されており、これをMI
DI情報と称す。
【0014】センタ制御部4は、この情報センタ2の全
体の動作を管理するものであり、このデータベースは、
必要に応じて、インターフェース5から公衆の電話回線
6を介して所定の音楽再生装置1に対して配信される。
情報センタ2は複数の音楽再生装置を管理下におき、図
示例ではその内の1つを示している。情報センタ2から
配信された情報は、音楽再生装置1側のインターフェー
ス7を介して装置内へ取り込まれる。制御手段8は、例
えばマイクロコンピュータ等よりなり、この音楽再生装
置全体の動作を制御するものである。
【0015】主記憶手段9は、情報センタ2から配信さ
れた多数の楽曲に関する情報、すなわちMIDI情報、
歌詞文字情報、コーラス情報、静止画情報等を記憶する
ための記憶媒体であり、多量のデータを記憶することか
ら、安価で且つ記憶容量の大きな記憶媒体、例えばハー
ドディスク等により構成される。動画情報蓄積手段10
は、例えば多数のレーザディスク等よりなり、この中に
多数の動画が予め記憶されており、各動画は演歌、フォ
ーク、ポップス等の曲種に対応して、必要に応じて読み
出される。キーボード及びリモコン装置よりなる入力手
段11は、利用者が選曲を行なったり、曲のテンポ(速
さ)を設定する情報を入力するものであり、そのための
テンポ入力部11A等を有している。
【0016】再生手段12は、入力手段11からの選曲
情報に基づいて、制御手段8を介して主記憶手段9から
読み出してきたMIDI情報、コーラス情報、歌詞文字
情報等を再生するものであり、再生された伴奏音楽、コ
ーラスは、ミキサ部14にてミックスされた後にマイク
ロフォン13より入力された歌声と共に増幅器19にて
更にミキシングされ、スピーカ15にて音響として出力
することになる。また、選曲された楽曲の再生と同時
に、その曲種に応じて選択された動画情報が制御手段8
を介して動画情報蓄積手段10から読み出され、ディス
プレイ16にこれを表示しつつ上記再生手段12にて再
生した歌詞文字情報をスーパーインポーズしてこれを重
ね合わせて表示するようになっている。尚、動画情報蓄
積手段10は、スタンドアローン方式で構築され、独立
して動作可能になっている。
【0017】次に、図2に基づいて、図1中の再生手段
12を主体とした具体的な構成について説明する。本発
明の特徴的部分は、伴奏音楽のテンポ変更があった時に
は、コーラス再生時に周期性の強い部分を繰り返しコピ
ーしたり、カットしたりすることによりテンポを変化さ
せるようにした点にある。まず、再生手段12は、制御
手段8に接続されるバス17を有し、このバス17に
は、書き込み・読み出し動作が早い高速のアクセス用記
憶手段として、例えば再生用DRAM(Dynamic
Random Access Memory)18が
接続されている。
【0018】この再生用DRAM18は、主記憶手段9
から読み出した、選択された楽曲に関する情報を静止画
情報を除いて一時的に蓄積するものであり、従って、こ
の内部には、歌詞文字情報を記憶する歌詞文字エリア2
0、MIDI情報(伴奏音楽情報)を記憶するMIDI
エリア21、コーラス情報を記憶するコーラスエリア2
2等が確保されている。尚、1つの再生用DRAM中に
上記各エリアを確保するようにしたが、各エリア毎に再
生用DRAMを設けてもよいし、適当数のエリア毎に1
つのDRAMを設けるようにしてもよい。
【0019】主フォント記憶手段24は、主たる言語或
いは文字数の少ない言語のフォント情報を固定的に記憶
する媒体であり、例えばROMよりなり、フォント情報
がこの中に予め記憶される。そして、表示すべき歌詞文
字に対応するフォント情報が引き出されることになる。
ここに記憶されるフォント情報としては、使用頻度の高
い日本語は勿論のこと、文字数の少ない英語、フランス
語、ハングル文字等に関するフォント情報を記憶する。
【0020】フォント展開部25は、先の主フォント記
憶手段24から引き出された情報を展開してドット情報
に変換するものであり、例えばOFG(Outline
Font Generator)により構成される。
歌詞文字ビデオ信号形成部26は上記フォント展開部2
5にて展開して形成されたドット情報に基づいて実際の
ビデオ信号を形成する部分であり、このビデオ信号形成
部26は歌詞文字用VDP(Video Displa
y Processor)27と、ここで形成されたビ
デオ信号を一時的に記憶する歌詞文字ビデオRAM28
を有している。このビデオRAM28は、歌詞文字再生
に要する時間を考慮して複数枚、例えば4枚分の画面に
対応する歌詞文字を記憶できる容量を持ち、蓄積した情
報を順次ビデオ信号として出力するようになっている。
【0021】静止画ビデオ信号形成部29は、静止画用
のビデオ信号を形成する部分であり、このビデオ信号形
成部29は、前記主記憶手段9から読み出された静止画
情報を直接取り込んでビデオ信号を形成する静止画用V
DP(Video Display Processo
r)30と、ここで形成されたビデオ信号を一時的に記
憶する静止画ビデオRAM31を有している。このビデ
オRAM31は、表画面用の静止画を記憶する部分の外
に裏画面用のタイトル等を記憶する部分を有し、例えば
2画面の分の記憶容量を備えている。
【0022】スイッチ手段32は、上記歌詞文字ビデオ
信号形成部26から送られてきたビデオ信号と上記静止
画ビデオ信号形成部29から送られたビデオ信号或いは
前記動画情報蓄積手段10から送られたビデオ信号を選
択して重畳して出力するものであり、これによりディス
プレイ16上には、静止画或いは動画と歌詞文字が重ね
合わせて表示されることになる。
【0023】MIDI再生手段33はシンセサイザ等の
音源を有しており、MIDIエリア21から引き出され
たMIDI情報に基づいて順次、電子音を合成して再生
し、伴奏音楽を形成するものである。コーラス再生手段
34は、コーラスエリア22から引き出されたコーラス
情報に基づいてコーラス音を再生するものである。コー
ラス情報は、例えばPCM信号化したものをMPEG等
の情報圧縮手法を用いて圧縮された状態で先のコーラス
エリア22に記憶されており、このコーラス再生手段3
にて伸張して復号化し、再生する。そして、このMID
I再生手段33及びコーラス再生手段34にて再生され
たオーディオ信号は、ミキサ部14にてミックスされ、
このミックス信号はマイクロフォン13からの音声信号
と増幅器19にて更に混合・増幅されて、スピーカ15
から音響として再生するようになっている。
【0024】さて、ここで本発明に特徴とするコーラス
再生手段34及びMIDI再生手段33について図3を
参照して説明する。MIDI再生手段33は、例えばマ
イクロコンピュータ等により構成された伴奏音楽再生部
35よりなり、前述のようにMIDI規格に則ってフォ
ーマット化された伴奏音楽情報(MIDI情報)を再生
して電子楽器を駆動するオーディオ信号を形成するもの
である。コーラス再生手段34も同様に例えばマイクロ
コンピュータ等により構成されており、伸張部36、周
期性分析部37、単位周期データ記憶部38及びコーラ
ス伸長・間引部39を有する。
【0025】伸張部36は、例えばMPEG等のデータ
圧縮手法で圧縮されてきたコーラス情報をPCM符号化
されたオーディオ信号に伸張して変換するものである。
コーラス情報がデータ圧縮されていない場合には、この
伸張部36を不要にすることができる。周期性分析部3
7は、コーラス情報の周期性の強い部分を認識するもの
であり、周期性の強い部分の1周期を抽出する。ここで
の動作を具体的に説明する。一般に、人間が歌を歌うと
きに緩やかに歌ったり早く歌ったりした場合、音声とし
て伸び縮みするのは母音の部分であり、子音の長さは時
間的には略変化しない。
【0026】そのため、子音の部分は周期性が弱い信号
になっているのに対して母音の部分は周期性の強い信号
になっている。図4は例えば「ホー」を発音したときの
周波数の分析グラフを示しており、「ホ」の子音の部分
はほとんど周期性がないのに対して「オー」の母音の部
分は非常に周期性があり、本発明では、この周期性があ
ると判断した部分の1周期を単位にしてゼロクロスを取
り出して単位周期データとする。周期性の判断に際して
は、例えば周知の手法として下記式で示される自己相関
C(i)をとればよい。
【0027】すなわち一定の長さの時間内を時間的に均
等にN個に分割し、その時のN個のデータxを上記式に
基づいて処理する。この自己相関を正規化して分析する
と、相関がある場合には、周期的にピークが生じ、相関
がない場合には、ほとんどピークが生じない。従って、
このピーク値間が周期性のあるデータの一周期となり、
単位周期データを認識することができる。尚、これ以外
の方法で、単位周期データを認識しても勿論かまわな
い。単位周期データ記憶部38は、上記分析部37にて
抽出された単位周期データを記憶するものである。
【0028】コーラス伸長・間引部39は、上記テンポ
入力部11Aから入力されたテンポ変更信号と上記抽出
された単位周期データに基づいてコーラス情報から再生
コーラス信号を形成するものである。例えば、テンポ変
更を行なっていない場合には、入力したコーラス情報に
データを付加したりこれより間引いたりすることなく、
そのままオーディオ信号として出力するが、テンポ変更
信号がテンポの増加を指示している時には、その増加量
に対応させた数だけの単位周期データを周期性の強い部
分から間引いてテンポを縮め、逆に、テンポ変更信号が
テンポの減少を指示している時には、その減少量に対応
させた数だけの単位周期データを、周期性の強い部分に
付加してテンポを伸ばす。これにより、伴奏音楽のテン
ポが変化しても、コーラスのピッチを変えることなくこ
のテンポを追従させて変化させることが可能となる。
【0029】次に、以上のように構成された本実施例の
動作について説明する。まず、再生時における一般的な
流れについて説明する。ハードディスク等よりなる主記
憶手段9には、情報センタ2から必要に応じて配信され
た多数の楽曲のそれぞれに対する情報、例えば伴奏音楽
用のMIDI情報、歌詞文字情報、コーラス情報、静止
画情報等が記憶されている。
【0030】入力手段11を用いて利用者が楽曲を選択
し、且つテンポ入力部11Aよりそのテンポを選択する
と、制御手段8は、選択された楽曲に対する1曲分の一
連の情報を主記憶手段9から読み出して、再生手段12
の高速アクセス用記憶手段、すなわち再生用DRAM1
8の所定のエリアに転送される。歌詞文字の転送の際に
は、展開時に参照されるシフトJISコード等が個々の
文字情報に付される。尚、静止画像情報に関しては、再
生用DRAM18ではなくて、静止画ビデオ信号形成部
29の静止画ビデオRAM31へ直接転送される。
【0031】伴奏情報としてのMIDI情報には、伴奏
音楽に関する情報の外に、その曲に対するテンポ情報、
歌詞文字の表示タイミング及び消去タイミング及びコー
ラスの開始タイミング情報等も含まれており、制御手段
8は、このテンポ情報に基づいてこの装置全体の動作基
準をなすMIDIクロックを形成する。このMIDIク
ロックの速さは、例えば4分音符の長さに対して24カ
ウントするような速さに設定されている。歌詞文字情報
には、表示すべき歌詞文字に関する情報の外に、フェー
ドイン或いはフェードアウトに関する情報、スクロール
に関する情報、色変わり位置に関する情報等も含まれて
いる。
【0032】次に、制御手段8は、再生用DRAM18
に記憶された情報を再生するものであり、歌詞文字エリ
ア20からは、歌詞文字情報が読み出され、これに付加
したシフトJISコード等に基づいて主フォント記憶手
段からフォント情報を読み出し、この情報に基づいてフ
ォント展開部25にてドット情報に展開する。この歌詞
文字情報のドット情報への展開は、一文字毎に繰り返し
て行われる。展開されたドット情報は、歌詞文字ビデオ
信号形成部26へ送られて、ここで通常のビデオ信号に
変換されて、歌詞文字ビデオRAM28に蓄積されつつ
送出される。
【0033】歌詞文字ビデオ信号形成部26より送出さ
れた歌詞文字ビデオ信号は、動画情報蓄積手段10にて
再生された動画ビデオ信号と或いは静止画ビデオ信号形
成部29から再生された静止画ビデオ信号とスイッチ手
段32により重畳されて、ディスプレイ16に表示され
ることになる。これと同時に、MIDIエリア21から
読み出したMIDI情報に基づいて前述のようにMID
Iクロックを形成しつつ、MIDI再生手段33にて電
子楽器による伴奏音楽を再生し、また、コーラスエリア
22からの情報に基づいてコーラス再生手段34にてコ
ーラス情報を復調する。
【0034】これらの伴奏音楽及びコーラス音は、マイ
クロフォン13からの歌声と混合されてスピーカ15か
ら音響として出力される。これにより、利用者は、ディ
スプレイ16上の動画或いは静止画の下部に表示された
歌詞文字を参照しつつ伴奏音楽に合わせて歌唱すること
になる。
【0035】ここで、上記コーラス再生手段34におけ
る再生過程を、図5及び図6も参照して説明する。図5
(A)は単位周期データを付加した時の状態を示し、図
5(B)は単位周期データを間引いたときの状態を示
す。また、図6はコーラス情報再生時のフローチャート
を示す。
【0036】まず、利用者が入力手段11を用いて曲の
選択及びテンポの選択等を行なうと(ステップ1)、そ
れに対応する楽曲の再生が、設定されたテンポに合った
速さで開始される(ステップ2)。従って、伴奏音楽再
生部35ではテンポの変更があれば、それに応じて再生
された伴奏のテンポも変化する。制御手段8(図2参
照)が曲を進行させつつMIDI情報S6を解析した結
果、コーラス情報の再生タイミングを検出すると(ステ
ップ3)、コーラスエリア22からコーラス再生手段3
4に向けてコーラス情報S1を転送する。このコーラス
情報S1は、例えばMPEG等の手法で圧縮されている
ことから、伸張部36にて伸張され、次に、周期性分析
部37にてコーラス情報S1の周期性を分析することに
なる(ステップ4)。この分析部37においては、前述
のように周期性の強い信号部分と周期性の弱い信号部分
の判断を自己相関手法を用いて行い、その部分の1周期
を単位としてゼロクロスを求め、結果的に母音に相当す
る部分の単位周期データを抽出する。
【0037】ここで得られた単位周期データS2は、単
位周期データ記憶部38にて記憶されることになる(ス
テップ5)。コーラス伸長・間引部39には、テンポ入
力部11Aからのテンポ変更信号S3が入力されてお
り、ここで選曲時にテンポの変更があったか否かが判断
され(ステップ6)、NOの場合すなわちテンポ変更が
なく、標準のテンポで再生が行なわれている場合には、
コーラス伸長・間引部39は、入力したコーラス情報に
何らデータを付加することも、これよりデータを間引く
こともなく、そのまま再生オーディオ信号S4として出
力する(ステップ7)。
【0038】これに対して、ステップ6にてYESの場
合、すなわち選曲時にテンポの変更指示が合った場合に
は、テンポの増加の指示がなされているのか、減少の指
示がなされているのかの判断を行い(ステップ8)、減
少の場合、すなわち緩やかに歌を歌う場合には、減少に
よりテンポが遅くなった量に見合った数の単位周期デー
タをコーラスの周期性の強い部分に付加し、テンポを延
ばす処理を行なって、再生コーラス信号S4を形成する
(ステップ9)。図5(A)はテンポを伸ばす時の状況
を示しており、例えば伸ばす前のコーラスデータA,
B,C,D,E,で示されるようなデータの周期性があ
ると仮定すると、その内の1つ、例えばデータCをコピ
ーして付加することにより伸ばした後のデータA,B,
C,C′,D,Eを得ることができ、結果的にコーラス
のピッチ(周波数)を変えることなくテンポを緩やかに
することが可能となる。ここでは、データを1回だけコ
ピーした例を示しているが、テンポが緩やかになるにし
たがって、このコピー回数を増加させるようにすればよ
い。
【0039】一方、ステップ8にて増加の場合、すなわ
ち早く歌を歌う場合には、増加によってテンポが速くな
った量に見合った数の単位周期データを、コーラスの周
期性の強い部分から間引き、テンポを縮める処理を行な
って再生コーラス信号S4を形成する(ステップ1
0)。図5(B)はテンポを縮める時の状況を示してお
り、例えば縮める前のコーラスデータがA、B、C、
D、Eで示されるようなデータの周期性があると仮定す
ると、その内の1つ、例えばデータCをカットして間引
くことにより、データA、B、D、Eを得ることがで
き、結果的にコーラスのピッチを変えることなくテンポ
を速くすることが可能となる。ここでは、データCのみ
をカットした例を示しているが、テンポが速くなるに従
って、カットするデータ数を増加させればよい。
【0040】このようにして出力された再生コーラス信
号S4は、ミキサ部14にて伴奏音楽情報S5とミック
スされて(ステップ11)、スピーカ15側から出力さ
れることになる。このように、本実施例では、コーラス
情報の周期性を判断して単位周期データを抽出し、テン
ポを緩やかにする場合には周期性の強い部分にその単位
周期データを必要量だけ付加してテンポを遅くし、逆に
テンポを早める場合には、周期性の強い部分から必要量
だけ単位周期データを間引いてテンポを速くしており、
従って、再生伴奏音楽のテンポが変更された場合には、
ピッチを変えることなくコーラスのテンポも自然な感じ
で変化させることが可能となる。
【0041】尚、本発明は、上記実施例に限定されるこ
となく、本発明の趣旨の範囲で様々な応用が可能であ
る。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の音楽再生
装置によれば、次のように優れた作用効果を発揮するこ
とができる。楽曲の再生時のテンポの変更に対応させて
コーラス情報の周期性の強い部分を部分的に付加したり
或いは間引いたりすることにより、ピッチを変えること
なくコーラスのテンポを変更させることができる。従っ
て、伴奏音楽とコーラスのテンポがずれたりすることも
なく、利用者にコーラスの違和感を感じさせることなく
自然な感じでコーラスのテンポを変えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】MIDI規格に適合した本発明の音楽再生装置
を具体的に適用したシステムのブロック構成図である。
【図2】再生手段を主に示すブロック構成部である。
【図3】本発明に係る音楽再生装置を示すブロック構成
図である。
【図4】コーラス情報の周期性を示す図である。
【図5】コーラス情報のテンポを変化させた時の状況を
説明するための図である。
【図6】コーラス情報の再生工程を示すフローチヤート
である。
【符号の説明】
2…情報センタ、6…電話回線、8…制御手段、11…
入力手段、11A…テンポ入力部、12…再生手段、1
3…マイクロフォン、14…ミキサ部、15…スピー
カ、21…MIDIエリア、22…コーラスエリア、3
3…MIDI再生手段、34…コーラス再生手段、35
…伴奏音楽再生部、37…周期性分析部、38…単位周
期データ記憶部、39…コーラス伸長・間引部、S1…
コーラス情報、S2…単位周期データ、S3…テンポ変
更信号、S4…再生コーラス信号、S5…伴奏音楽信
号、S6…MIDI情報(伴奏音楽情報)。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 伴奏音楽情報とコーラス情報を再生する
    音楽再生装置において、再生時のテンポの変更を指示す
    ることができるテンポ入力部と、前記伴奏音楽情報を再
    生する伴奏音楽再生部と、前記コーラス情報の周期性を
    分析して周期性の強い部分を認識する周期性分析部と、
    この周期性分析部の結果に基づいて前記コーラス情報の
    周期性の強い部分の単位周期データを記憶する単位周期
    データ記憶部と、前記テンポ入力部からのテンポ変更信
    号と前記単位周期データ記憶部からの単位周期データに
    基づいて前記コーラス情報から再生コーラス信号を形成
    するコーラス伸長・間引部とを備えるように構成したこ
    とを特徴とする音楽再生装置。
  2. 【請求項2】 前記コーラス伸長・間引部は、前記テン
    ポ変更信号がテンポ増加を指示している時にはその増加
    量に対応させた数だけの前記単位周期データを前記コー
    ラス情報から間引いて前記再生コーラス信号を形成し、
    前記テンポ変更信号がテンポの減少を指示している時に
    はその減少量に対応させた数だけの前記単位周期データ
    を前記コーラス情報に付加して前記再生コーラス信号を
    形成することを特徴とする請求項1記載の音楽再生装
    置。
JP7062111A 1995-02-24 1995-02-24 音楽再生装置 Pending JPH08234791A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7888581B2 (en) * 2008-08-11 2011-02-15 Agere Systems Inc. Method and apparatus for adjusting the cadence of music on a personal audio device
US7915512B2 (en) * 2008-10-15 2011-03-29 Agere Systems, Inc. Method and apparatus for adjusting the cadence of music on a personal audio device

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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