JPH0822915A - 軟磁性薄膜、それを用いた磁気ヘッドおよび磁気記録装置 - Google Patents

軟磁性薄膜、それを用いた磁気ヘッドおよび磁気記録装置

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JPH0822915A
JPH0822915A JP15482094A JP15482094A JPH0822915A JP H0822915 A JPH0822915 A JP H0822915A JP 15482094 A JP15482094 A JP 15482094A JP 15482094 A JP15482094 A JP 15482094A JP H0822915 A JPH0822915 A JP H0822915A
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JP
Japan
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thin film
soft magnetic
magnetic
magnetic thin
soft
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JP15482094A
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Fumiyoshi Kirino
文良 桐野
Yoshitsugu Koiso
良嗣 小礒
Hidetoshi Moriwaki
英稔 森脇
Moichi Otomo
茂一 大友
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/127Structure or manufacture of heads, e.g. inductive
    • G11B5/187Structure or manufacture of the surface of the head in physical contact with, or immediately adjacent to the recording medium; Pole pieces; Gap features
    • G11B5/1875"Composite" pole pieces, i.e. poles composed in some parts of magnetic particles and in some other parts of magnetic metal layers
    • G11B5/1877"Composite" pole pieces, i.e. poles composed in some parts of magnetic particles and in some other parts of magnetic metal layers including at least one magnetic thin film
    • G11B5/1878"Composite" pole pieces, i.e. poles composed in some parts of magnetic particles and in some other parts of magnetic metal layers including at least one magnetic thin film disposed immediately adjacent to the transducing gap, e.g. "Metal-In-Gap" structure
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
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    • G11B5/31Structure or manufacture of heads, e.g. inductive using thin films
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 軟磁気特性を維持しながら軟磁性薄膜の熱安
定性を向上する。 【構成】 磁性元素としてFeとTaを含み、これにS
i,B,CおよびNよりなる第1群から選ばれた少なく
とも1種類の第1元素を添加してなる軟磁性薄膜に、前
記磁性元素とは異なる原子半径を有する非磁性の第2元
素を添加する。第2元素としては、Al,Ti,Cr,
Nb,Ru,Rh,Pt,Pd,MoおよびWよりなる
第2群から選ばれる少なくとも1種類の元素が使用す
る。 【効果】 軟磁気特性を維持しながら熱安定性が向上し
た軟磁性薄膜が得られる。磁気ヘッドおよび磁気記録装
置の信頼性が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、軟磁性薄膜、磁気ヘ
ッドおよび磁気記録装置に関し、さらに言えば、磁性元
素としてFeとTaを含み、これにSi,B,Cおよび
Nよりなる群から選ばれた少なくとも1種類の元素を添
加してなる軟磁性薄膜と、その軟磁性薄膜を用いた磁気
ヘッドおよび磁気記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、高度情報化社会の進展に伴い、小
型で高密度な情報記録装置へのニーズが高まっている。
このような状況下、磁気記録装置は高密度記録、ダウン
サイジングへの研究が急速に進められている。
【0003】高密度記録を実現するには、高保磁力を有
する磁気記録媒体と、高飽和磁束密度を有する磁気ヘッ
ドとが必要である。この種磁気ヘッド材料として現在知
られているものにはFe−C系、Fe−N系などがあ
る。これらの材料は、使用中に大気中の酸素や水と反応
して水酸化物および酸化物を生成し、磁気特性(特に保
磁力や飽和磁束密度)が変動するという問題点を有して
いる。
【0004】そこで、これらの材料を用いた磁気ヘッド
の実用化には、磁気特性の変動を抑制することが必要で
あり、そのために従来、磁性元素以外の元素を添加して
耐食性を向上させた磁気ヘッド材料が提案されている
(例えば特開平3−20444号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術では、耐
食性を向上させるために特定元素の添加を行なっている
が、軟磁気特性と耐食性の双方を向上させるように添加
元素の濃度を最適化するのが困難であるという問題があ
る。すなわち、耐食性を確保しようとすると、磁気特性
(特に、飽和磁束密度及び保磁力)が劣化し、磁気ヘッ
ドの性能を低下させてしまう。このヘッドを用いた磁気
記録装置により磁気記録を行なうと、エラーやノイズを
生じる場合がある。
【0006】逆に、磁気特性を確保しようとすると、耐
食性が十分でなくなり、磁性膜の腐食により磁気特性が
変動しやすい。この場合も、このヘッドを用いた磁気記
録装置により磁気記録を行なうと、エラーやノイズを生
じる場合がある。
【0007】また、Fe−C系、Fe−N系などの前記
磁気ヘッド材料では、スパッタリング法などにより非晶
質薄膜を成膜後、その薄膜を熱処理により微結晶化して
軟磁気特性を発現させている。このため、この軟磁性薄
膜を、例えばメタル・イン・ギャップ(MIG)型の磁
気ヘッドに使用する場合、ヘッド製作工程に含まれる熱
処理工程(例えばガラスボンディング工程)においてそ
の軟磁気特性が変化しないことが必要である。しかし、
前記従来技術では、この点の配慮が必ずしも十分になさ
れていないという問題がある。
【0008】高飽和磁束密度を有する軟磁性材料とし
て、FeとTaを磁性元素とし、これにSi,B,Cお
よびNの中から選ばれる少なくとも1種類の元素を添加
した軟磁性合金薄膜が、従来より知られている。この軟
磁性合金薄膜も、Fe−C系、Fe−N系などの前記磁
気ヘッド材料と同様に、得られた非晶質薄膜を熱処理し
て結晶化させることにより軟磁気特性を発現させるが、
軟磁気特性発現後の薄膜を600゜C付近でさらに熱処
理した場合、軟磁気特性が劣化する場合があるという問
題がある。
【0009】この問題は特に、高い飽和磁束密度を得る
ためにFeの濃度を高くした場合に顕著である。例え
ば、成膜時にすでに結晶化していたり、成膜時には結晶
化しなくても、軟磁気特性発現後の熱処理により急激に
結晶成長が生じて軟磁気特性が劣化する。
【0010】そこで、この発明の目的は、磁性元素とし
てFeとTaを含み、これにSi,B,CおよびNより
なる群から選ばれた少なくとも1種類の元素を添加して
なる軟磁性薄膜において、その優れた軟磁気特性を維持
しながらその軟磁気特性の熱安定性を改善することにあ
る。
【0011】この発明の他の目的は、磁性元素としてF
eとTaを含み、これにSi,B,CおよびNよりなる
群から選ばれた少なくとも1種類の元素を添加してなる
軟磁性薄膜において、耐食性を改善することにある。
【0012】この発明のさらに他の目的は、従来より信
頼性の高い磁気ヘッドおよび磁気記録装置を提供するこ
とにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
(1) この発明の第1の軟磁性薄膜は、磁性元素とし
てFeとTaを含み、これにSi,B,CおよびNより
なる第1群から選ばれた少なくとも1種類の第1元素を
添加してなる軟磁性薄膜において、前記磁性元素とは異
なる原子半径を有する非磁性の第2元素を含むことを特
徴とする。
【0014】この軟磁性薄膜は結晶質であるのが好まし
い。結晶質でない場合よりも良好な、軟磁気特性が得ら
れるからである。
【0015】前記第2元素としては、前記磁性元素とは
異なる原子半径を有する非磁性元素であれば任意のもの
が使用できるが、熱安定性の改善効果の点から、Al,
Ti,Cr,Nb,Ru,Rh,Pt,Pd,Moおよ
びWよりなる第2群から選ばれる少なくとも1種類の元
素が好ましい。この場合、熱安定性の改善効果に加えて
耐食性の向上効果も得られる。
【0016】前記第2群の元素の中では、耐食性および
熱安定性の点からAl,Cr,NbおよびRuがより好
ましい。
【0017】(2) この発明の第2の軟磁性薄膜は、
磁性元素としてFeとTaを含み、これにSi,B,C
およびNよりなる第1群から選ばれた少なくとも1種類
の第1元素を添加してなる軟磁性薄膜において、Al,
Ti,Cr,Nb,Ru,Rh,Pt,Pd,Moおよ
びWよりなる第2群から選ばれる少なくとも1種類の第
2元素を含むことを特徴とする。
【0018】この軟磁性薄膜は結晶質であるのが好まし
い。結晶質でない場合よりも良好な軟磁気特性が得られ
るからである。
【0019】前記第2群の元素の中では、耐食性および
熱安定性の点からAl,Cr,NbおよびRuがより好
ましい。
【0020】(3) 上記(1)(2)の軟磁性薄膜
は、前記磁性元素FeとTaの炭化物、窒化物、硼素化
物および珪素化物から選ばれる少なくとも1種類の化合
物の相を含んでいるのが好ましい。加熱処理の際に、各
相(例えばα−Fe相、FeCrNb合金相、FeNb
合金相、FeCr合金相など)の結晶成長が抑制される
からである。これらの化合物相は、通常、非晶質の薄膜
に対して軟磁気特性発現のための加熱処理を行なった際
に生成される。
【0021】これら化合物としては、例えば次のような
ものが挙げられる。◆ (炭化物)Fe−Ta−C−Al, Fe−Ta
−C−Cr−Ru,Fe−Ta−C−Cr−Nb, F
e−Ta−C−Cr−Pt,Fe−Ta−C−Nb−A
l, Fe−Ta−C−Al−Ru,Fe−Ta−C−
Al−Pd, Fe−Ta−C−Al−Pt,Fe−T
a−C−W−Cr, Fe−Ta−C−Mo−Cr,
Fe−Ta−C−Nb−Pt, Fe−Ta−C−Nb
−Ru,Fe−Ta−C−Al−Cr, Fe−Ta−
C−Al−Nb, (窒化物)Fe−Ta−N−Al, Fe−Ta
−N−Cr−Ru,Fe−Ta−N−Cr−Nb, F
e−Ta−N−Cr−Pt,Fe−Ta−N−Nb−A
l, Fe−Ta−N−Al−Ru,Fe−Ta−N−
Al−Pd, Fe−Ta−N−Al−Pt,Fe−T
a−N−W−Cr, Fe−Ta−N−Mo−Cr,
Fe−Ta−N−Nb−Pt, Fe−Ta−N−Nb
−Ru,Fe−Ta−N−Al−Cr, Fe−Ta−
N−Al−Nb, (硼素化物)Fe−Ta−B−Al, Fe−T
a−B−Cr−Ru,Fe−Ta−B−Cr−Nb,
Fe−Ta−B−Cr−Pt,Fe−Ta−B−Nb−
Al, Fe−Ta−B−Al−Ru,Fe−Ta−B
−Al−Pd, Fe−Ta−B−Al−Pt,Fe−
Ta−B−W−Cr, Fe−Ta−B−Mo−C
r,Fe−Ta−B−Nb−Pt, Fe−Ta−B−
Nb−Ru,Fe−Ta−B−Al−Cr, Fe−T
a−B−Al−Nb, (珪素化物)Fe−Ta−Si−Al, Fe−
Ta−Si−Cr−Ru,Fe−Ta−Si−Cr−N
b, Fe−Ta−Si−Cr−Pt,Fe−Ta−S
i−Nb−Al, Fe−Ta−Si−Al−Ru,F
e−Ta−Si−Al−Pd, Fe−Ta−Si−A
l−Pt,Fe−Ta−Si−W−Cr, Fe−T
a−Si−Mo−Cr,Fe−Ta−Si−Nb−P
t, Fe−Ta−Si−Nb−Ru,Fe−Ta−S
i−Al−Cr, Fe−Ta−Si−Al−Nb,こ
れらの化合物相のうち、少なくとも1相が結晶性を有す
るのが好ましい。より良好な軟磁気特性が得られるから
である。
【0022】(4) 上記(1)(2)の軟磁性薄膜
は、好ましくは、(a)α−Fe相、または前記第1元
素または第2元素とFeとの金属間化合物もしくは固溶
体の微結晶と、(b)前記第1元素または第2元素の炭
化物、窒化物、硼素化物および珪素化物の中から選ばれ
る少なくとも1種類の化合物相の微結晶とを含む。この
場合、例えば700゜Cで熱処理しても軟磁気特性がほ
とんど劣化しないようにすることができる。
【0023】前記第1元素または第2元素とFeとの金
属間化合物としては、例えば、NbFe2,Nb3
5,Nb2Fe3,TaFe,TiFe3,TiFe,T
iFe2,Ti2Feなどが挙げられる。
【0024】前記第1元素または第2元素とFeとの固
溶体としては、例えば、Fe−Ru,Fe−Al,Fe
−Cr,Fe−Rh,Fe−Pt,Fe−Pdなどが挙
げられる。
【0025】前記第1元素または第2元素とFeとの炭
化物としては、例えば、TiC,NbC,MoC,W
C,CrC,Fe3C,Fe−Cなどが挙げられる。
【0026】前記第1元素または第2元素とFeとの窒
化物としては、例えば、TaN,TiN,AlN,Fe
−N,NbN,CrN,WN,MoNなどが挙げられ
る。
【0027】前記第1元素または第2元素とFeとの硼
素化物としては、例えば、AlB,NbB,Ti34
どが挙げられる。
【0028】前記第1元素または第2元素とFeとの珪
素化物としては、例えば、Fe−Si,Ti−Si,C
r−Si,Nb−Si,Al−Siなどが挙げられる。
【0029】(5) α−Fe相の微結晶の結晶粒径、
あるいは前記第1元素または第2元素とFeとの金属間
化合物または固溶体の微結晶の結晶粒径は、1nm以
上、20nm以下であるのが好ましい。1nm未満であ
ると、非晶質に近く磁気特性が劣化するからである。特
に飽和磁束密度が小さくなる。20nmを越えると、大
きな飽和磁束密度が得られるが、磁性膜の耐食性が劣化
するからである。
【0030】また、前記第1元素または第2元素の炭化
物、窒化物および硼素化物から選ばれる少なくとも1種
類の化合物相の微結晶の結晶粒径は、1nm以上、10
nm以下であるのが好ましい。1nm未満であると、α
−Feの成長を抑制できず耐熱性が確保できないからで
ある。10nmを越えると、磁性膜の耐食性、磁気特性
が劣化してしまうからである。
【0031】(6) この発明の磁気ヘッドは、上記
(1)〜(5)の軟磁性薄膜を用いたことを特徴とす
る。軟磁性薄膜以外の磁気ヘッドの構成および材質は、
特に制限されるものではない。
【0032】前記軟磁性薄膜は、磁気ヘッドのコアに形
成されたギャップ中に配置されているのが好ましい。す
なわち、いわゆるMIG(Metal In Gap)型磁気ヘ
ッドとされるのが好ましい。
【0033】(7) この発明の磁気記録装置は、上記
(6)の磁気ヘッドを備えたことを特徴とする。
【0034】この磁気記録装置では、使用する磁気記録
媒体の種類や構成は、特に制限されない。例えば、磁気
テープでもよいし磁気ディスクでもよい。また、磁気記
録媒体の磁化容易軸が基板と平行方向にあるものでもよ
いし、垂直方向にあるものでもよい。さらに、磁気ヘッ
ドが磁気記録媒体に接触してもよいし離れていてもよ
い。
【0035】
【作用】磁性元素としてFeとTaを含み、これにS
i,B,CおよびNよりなる第1群から選ばれた少なく
とも1種類の第1元素を添加してなる薄膜では、加熱に
より結晶化させると軟磁気特性が発現する。この軟磁性
薄膜を600゜C付近まで加熱すると、その軟磁気特性
は劣化する。
【0036】しかし、この発明の第1の軟磁性薄膜で
は、磁性元素としてのFeおよびTaとは異なる原子半
径の第2元素を含んでいるので、軟磁気特性発現後の加
熱処理において含有元素が移動し難い。その結果、軟磁
性薄膜中の微結晶の結晶成長が抑制される。よって、軟
磁気特性の熱安定性が改善される。
【0037】また、この発明の第1の軟磁性薄膜は、F
eおよびTaと前記第1元素を含む薄膜に、非磁性の前
記第2元素を添加したものであるから、当初の優れた軟
磁気特性を維持するのは容易である。
【0038】この発明の第2の軟磁性薄膜では、Al,
Ti,Cr,Nb,Ru,Rh,Pt,Pd,Moおよ
びWよりなる第2群から選ばれる少なくとも1種類の第
2元素を含んでいる。これら第2元素は、Feとの金属
間化合物として、もしくはそれら第2元素の炭化物、窒
化物、硼素化物あるいは珪素化物として、または元素単
体として、結晶粒界に存在する。これらは、加熱処理時
の軟磁性薄膜中の微結晶の結晶成長を抑制する作用を持
つ。
【0039】よって、優れた軟磁気特性を維持しながら
その軟磁気特性の熱安定性を改善することができる。
【0040】また、前記のような第2元素の単体あるい
は化合物の相の存在により、軟磁性薄膜の耐食性(特
に、塩化物孔食や湿気腐食に対する耐食性)が改善され
る。
【0041】この発明の磁気ヘッドおよび磁気記録装置
では、軟磁気特性の熱安定性および耐食性が改善された
上記第1または第2の軟磁性薄膜を用いているので、従
来より信頼性を向上することができる。
【0042】
【実施例】以下、添付図面を用いてこの発明の実施例を
説明する。◆ [実施例] (軟磁性薄膜)この実施例の軟磁性薄膜は、磁性元素と
してのFeおよびTaに、第1元素としてCを、第2元
素としてCrおよびNbを添加したものであり、その組
成はFeTaCCrNbで表わされる。
【0043】この軟磁性薄膜は、スパッタリング法を用
いて次のようにして形成した。◆スパッタリング用ター
ゲットとして、Fe,Ta,C,NbおよびCrの各元
素の粉体を熱間静圧プレス法(HIP法)により成型し
たものを用いた。このターゲット中の不純物酸素濃度は
400ppmであった。このターゲットの組成はFe73
Ta78Cr7Nb5であった。
【0044】次に、この合金ターゲットを用い、放電ガ
スとしてArを用いて、放電ガス圧力:5mTorr、
投入RF電力:400Wでスパッタリングを行ない、軟
磁性薄膜(膜厚5μm)を基板上に形成した。なお、ス
パッタリングの条件はこれらの値に限定されるものでは
なく、使用する装置等に応じて任意に変更可能である。
【0045】得られた非晶質薄膜の組成は、合金ターゲ
ットのそれとほぼ同じであった。この薄膜の磁気特性を
測定したところ、飽和磁束密度は1.5T、保磁力は
0.20Oe、1MHzにおける比透磁率は3000以
上、磁歪定数は7×10-7であった。
【0046】(軟磁性薄膜の加熱試験)この非晶質のF
eTaCCrNb薄膜を各種温度で加熱処理したときの
保磁力の変化を図1に示す。この加熱処理により、非晶
質のFeTaCCrNb薄膜は結晶化し、軟磁気特性が
発現した。
【0047】図1より分かるように、500゜Cから7
00゜Cの温度範囲で加熱処理しても、このFeTaC
CrNb合金膜の保磁力は0.2Oeであり、変化しな
かった。
【0048】この結晶化したFeTaCCrNb薄膜の
構造を透過型電子顕微鏡により観察したところ、Fe相
の結晶粒のサイズは10nmから20nmの間にあり、
平均値は13nmであった。また、TaC相の結晶粒の
サイズは5nmから8nmの間にあった。
【0049】また、この結晶化したFeTaCCrNb
薄膜の格子定数を電子線回折の結果から求めたところ、
そのFe相はα−Fe相とはやや異なっており、FeC
rNb合金、FeNb合金もしくはFeCr合金を形成
していることが分かった。
【0050】よって、この実施例の軟磁性薄膜によれ
ば、700゜C程度の高温処理が可能になる。その結
果、例えば、この実施例の軟磁性薄膜をMIG型磁気ヘ
ッドに適用する場合、用いる低融点ガラスの種類を増や
すことができ、また、磁気ヘッドの強度自体も増加する
ことができる。さらに、磁気ヘッド加工工程が安定化さ
れるため、歩留り向上にも効果がある。
【0051】(軟磁性薄膜の耐食性試験)次に、この軟
磁性薄膜を、室温(15゜C)で0.5規定の塩化ナト
リウム水溶液中に500時間浸漬させ、室温で腐食試験
を行なった。浸漬後の軟磁性薄膜を目視観察すると、腐
食の発生はまったく見られなかった。また、この時の磁
気特性は、試験前の磁気特性と同じであった。
【0052】他方、この軟磁性薄膜を、温度80゜C、
相対湿度(RH)95%の環境中に2000時間以上放
置し、高温高湿環境で腐食試験を行なった。放置後の軟
磁性薄膜を目視観察すると、この場合も腐食の発生は見
られなかった。また、磁気特性も試験前と同じであっ
た。
【0053】よって、この実施例の軟磁性薄膜は、成膜
当初の磁気特性を維持していると共に、耐食性にも優れ
ていることが確認された。
【0054】(磁気ヘッド)この実施例の結晶化したF
eTaCCrNb軟磁性薄膜を用いて、図2に示すよう
なVTR(Video Tape Recorder)装置用のMIG型磁
気ヘッドを作製した。 図2において、MIG型磁気ヘ
ッドは、互いに対向して配置された2個のフェライト基
板2を備えている。各フェライト基板2の断面略V字状
の対向面には、この実施例の軟磁性薄膜(膜厚5μm)
1が形成されている。軟磁性薄膜1の上には、SiO2
膜(膜厚200nm)(図示せず)が形成され、その上
にさらにCr膜(膜厚100nm)(図示せず)が形成
されている。
【0055】両フェライト基板2は、それら軟磁性薄膜
1を互いに対向させて、鉛ガラス4により互いに接合・
一体化されている。磁気ヘッドの摺動面では、対向する
軟磁性薄膜1の間に記録/再生用のギャップ3が形成さ
れている。
【0056】鉛ガラス4と軟磁性薄膜1には、透孔5が
形成されていて、その透孔5を利用してフェライト基板
2にコイル(図示せず)が巻き付けられる。
【0057】以上の構成を持つ磁気ヘッドは、次のよう
にして作製した。◆まず、この実施例のFeTaCCr
Nb薄膜(膜厚5μm)1を単結晶のフェライト基板2
の上に形成した。その後、軟磁性薄膜1の上に、SiO
2膜(膜厚200nm)およびCr膜(膜厚100n
m)を順に形成した。
【0058】続いて、同一構成の2個のフェライト基板
2の間に鉛ガラス4を介在させてから、これを窒素気流
中にて600゜Cで1時間熱処理し、両基板2をボンデ
ィングした。こうして図2の構成の磁気ヘッドを得た。
【0059】ここでは、熱処理温度を600゜Cとして
いるが、使用する鉛ガラス4の種類などにより、この温
度は任意に変更可能である。フェライト基板2と軟磁性
薄膜1との間には、両者の接着性向上のための接合層を
設けてもよい。
【0060】(VTR装置)図2のMIG型磁気ヘッド
を用いて、図3に示すようなVTR装置を作製した。
【0061】図3において、磁気ヘッド20としては、
図2のMIG型磁気ヘッドが用いられている。この磁気
ヘッド20は、記録/再生時には磁気ヘッド操作機構
(図示せず)により変位し、所定速度で走行する磁気テ
ープTに接触せしめられる。磁気テープTの駆動は、磁
気テープ駆動系(図示せず)により行なわれる。
【0062】記録時には、入力ビデオ信号はまずプリ・
エンファシス31に送られ、さらにFM変調器32、記
録イコライザ33、記録増幅器34を介して回転トラン
ス35に送られる。さらに、回転トランス35から磁気
ヘッド20に伝達され、その磁気ヘッド20によりそれ
に接触して走行する磁気テープTに記録される。
【0063】再生時には、磁気テープTに記録されたビ
デオ信号は、まず磁気ヘッド20により読み取られてか
ら回転トランス35に伝達される。さらに、回転トラン
ス35から、再生前置増幅器36、再生イコライザ3
7、リミッタ38、FM復調器39、低域フィルタ40
およびタイムベース・コレクタ41を介して出力ビデオ
信号となる。
【0064】(VTR装置の耐食性試験)次に、図3の
VTR装置を用いて次のような耐食性試験を行なった。
◆まず、磁気テープTを走行させ、ハイビジョンのディ
ジタル画像情報を記録した。磁気テープTの相対速度は
36m/s、データレートは46.1Mbps、トラッ
ク幅は40μmとした。その際のS/Nは40dBであ
った。
【0065】このVTR装置の磁気ヘッド20の耐食性
を、0.5規定の塩化ナトリウム水溶液中への浸漬試験
法と、高温高湿度環境(60゜C、相対湿度95%)中
での結露試験法により評価した。
【0066】磁気ヘッド20をVTR装置から取り外
し、0.5規定塩化ナトリウム水溶液中へ1000時間
浸漬した。その後、この磁気ヘッド20を再びVTR装
置にセットし、記録/再生特性を測定した。その結果、
浸漬前と記録/再生特性になんら違いは見られなかっ
た。
【0067】他方、磁気ヘッド20をVTR装置から取
り外し、ペルチェ素子上に固定した。この状態で10゜
Cに保ってから、これをペルチェ素子と共に60゜C、
相対湿度95%の環境中へ放置した。磁気ヘッド20の
全体に結露が生じた。この状態で2000時間以上放置
した。その結果、腐食の発生や記録/再生信号の劣化は
見られなかった。
【0068】よって、この実施例の磁気ヘッドおよびV
TR装置によれば、信頼性が大きく向上することが確認
された。
【0069】この実施例では、使用した結晶質の軟磁性
薄膜の組成はFe73Ta78Cr7Nb5であるが、これ
に限定されず、TaおよびCが Ta:1〜20原子%、 C:5〜20原子%の範囲内
にあればよい。
【0070】[比較例] (軟磁性薄膜)比較例の軟磁性薄膜は、磁性元素として
のFeおよびTaに、第1元素としてCを添加したもの
であり、第2元素は添加していない。その組成はFeT
aCで表わされる。
【0071】この軟磁性薄膜は、上記実施例と同様のス
パッタリング装置を用いて、次のようにして形成した。
【0072】スパッタリング用ターゲットとして、F
e,TaおよびCの各元素の粉体をHIP法により成型
したものを用いた。このターゲットの組成はFe78Ta
814であった。
【0073】次に、この合金ターゲットを用い、上記実
施例と同じ条件でスパッタリングを行ない、軟磁性薄膜
を基板上に形成した。得られた非晶質の軟磁性薄膜の組
成は、合金ターゲットのそれとほぼ同じであった。この
薄膜の磁気特性を測定したところ、飽和磁束密度は1.
6T、保磁力は0.8Oe、1MHzにおける比透磁率
は2000以上、磁歪定数は4×10-7であった。
【0074】(軟磁性薄膜の加熱試験)この非晶質のF
eTaC薄膜を各種温度で加熱処理したときの保磁力の
変化を図1に示す。この加熱処理により、非晶質のFe
TaC薄膜は結晶化し、軟磁気特性が発現した。
【0075】図1より分かるように、FeTaC薄膜の
保磁力は、500゜Cおよび550゜Cでは上記実施例
のFeTaCCrNb薄膜と同じ値を持つが、600゜
Cでは2.8Oeまで増加した。600゜Cでの飽和磁
束密度は1.5T、1MHzにおける透磁率は120
0、磁歪定数は2×10-6であった。
【0076】また、700゜Cでの保磁力は、8.0O
e、飽和磁束密度は1.6T、1MHzにおける透磁率
は300、磁歪定数は3×10-7であった。
【0077】したがって、比較例のFeTaC薄膜は、
600゜C以上の温度で熱処理すると、上記実施例のF
eTaCCrNb薄膜よりも軟磁気特性が大きく劣化す
ることが分かる。換言すれば、この結果より、上記実施
例は、軟磁気特性の熱安定性が改善され、耐熱性が大き
く向上していることが分かる。
【0078】結晶化した比較例のFeTaC薄膜の構造
を透過型電子顕微鏡により観察したところ、Fe相の結
晶粒サイズは15nmから30nmの間にあり、平均値
は22nmであった。また、TaC相の結晶粒のサイズ
は7nmから14nmの間にあり、この平均値は11n
mであった。
【0079】よって、比較例のFeTaC薄膜では、F
e相およびTaC相の結晶粒サイズは、いずれも上記実
施例のFeTaCCrNb薄膜よりも大きいことが分か
った。換言すれば、上記実施例のFeTaCCrNb薄
膜では、比較例のFeTaC薄膜よりも、結晶粒のサイ
ズを小さく抑えることが可能となる。
【0080】また、この結晶化したFeTaC薄膜の格
子定数を電子線回折の結果から求めたところ、そのFe
相はα−Fe相と同じであることが分かった。
【0081】(軟磁性薄膜の耐食性試験)比較例のFe
TaC薄膜について、室温(15゜C)で0.5規定の
塩化ナトリウム水溶液中に浸漬させ、室温で腐食試験を
行なった。浸漬後の軟磁性薄膜を目視観察すると、薄膜
の全面に孔食が発生していた。また、50時間浸漬の前
後で磁気特性の変化を測定したところ、飽和磁束密度が
浸漬前の75%に減少していた。保磁力、1MHzにお
ける比透磁率および磁歪定数は不変であった。
【0082】(磁気ヘッドおよびVTR装置)この比較
例のFeTaC薄膜を用いて、上記実施例と同様のMI
G型磁気ヘッドを作製し、その磁気ヘッドを用いてVT
R装置を作製した。そして、上記実施例と同様に、磁気
テープTを走行させてハイビジョンのディジタル画像情
報を記録した。
【0083】このVTR装置の磁気ヘッドの耐食性を、
上記実施例と同様の浸漬試験法により評価した。まず、
磁気ヘッドをVTR装置から取り外し、0.5規定塩化
ナトリウム水溶液中へ1000時間浸漬した後、再びV
TR装置にセットして記録/再生特性を測定した。その
結果、記録時に記録波形が歪み、正常な記録ができなか
った。
【0084】[変形例]上記実施例は、第1元素として
Cを、第2元素としてCrおよびNbを用いたFeTa
CNbCr薄膜であるが、この発明はこの材料に限定さ
れるものではない。
【0085】第1元素としては、Cに代えてB,Siま
たはNを用いても、同様の効果が得られる。また、C,
B,SiおよびNのうち2種類以上の元素を添加しても
よい。
【0086】第1元素としてB,SiまたはNを用いた
場合でも、Cを用いた場合と同様に、Feとの金属間化
合物や固溶体、あるいはそれぞれの化合物(硼素化物、
珪素化物、窒化物等)が結晶粒界に析出する。これらの
化合物は、上記実施例の場合と同様に、加熱処理におけ
る結晶粒の成長を抑制する機能を持つ。
【0087】使用する結晶質の軟磁性薄膜の組成は、第
1元素としてBを用いた場合、TaおよびBが Ta:5〜15原子%、 B:5〜20原子%の範囲内
にあればよい。
【0088】第1元素としてSiを用いた場合は、Ta
およびSiが Ta:5〜15原子%、 Si:5〜20原子%の範囲
内にあればよい。
【0089】第1元素としてNを用いた場合は、Taお
よびNが Ta:5〜15原子%、 N:5〜20原子%の範囲内
にあればよい。
【0090】第2元素としては、Nb,Crに代えて、
Al,Ti,Ru,Rh,Pt,Pd,MoおよびWの
中から選ばれる1種類もしくは2種類以上の元素を用い
ても、同様の効果が得られる。
【0091】また、上記実施例ではVTR用の磁気ヘッ
ドについて説明したが、この発明は他の磁気記録装置
(例えば、磁気ディスクやヘリカルスキャンを用いた磁
気テープ装置)にも適用可能である。
【0092】
【発明の効果】この発明の第1の軟磁性薄膜によれば、
磁性元素としてFeとTaを含み、これにSi,B,C
およびNよりなる群から選ばれた少なくとも1種類の元
素を添加してなる軟磁性薄膜において、その優れた軟磁
気特性を維持しながらその軟磁気特性の熱安定性を改善
することができる。
【0093】この発明の第2の軟磁性薄膜によれば、磁
性元素としてFeとTaを含み、これにSi,B,Cお
よびNよりなる群から選ばれた少なくとも1種類の元素
を添加してなる軟磁性薄膜において、その優れた軟磁気
特性を維持しながらその軟磁気特性の熱安定性を改善す
ることができ、さらに耐食性も改善することができる。
【0094】この発明の磁気ヘッドおよび磁気記録装置
によれば、従来より信頼性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例および比較例の軟磁性薄膜の
加熱処理温度と保磁力との関係を示すグラフである。
【図2】この発明の実施例のMIG型磁気ヘッドの概略
斜視図である。
【図3】この発明の実施例のVTR装置の概略構成図で
ある。
【符号の説明】
1 軟磁性薄膜 2 フェライト基板 3 ギャップ 4 鉛ガラス 5 透孔 20 磁気ヘッド 31 プリ・エンファシス 32 FM変調器 33 記録イコライザ 34 記録増幅器 35 回転トランス 36 再生前置増幅器 37 再生イコライザ 38 リミッタ 39 FM復調器 40低域フィルタ 41 タイムベース・コレクタ T 磁気テープ
フロントページの続き (72)発明者 大友 茂一 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性元素としてFeとTaを含み、これ
    にSi,B,CおよびNよりなる第1群から選ばれた少
    なくとも1種類の第1元素を添加してなる軟磁性薄膜に
    おいて、 前記磁性元素とは異なる原子半径を有する非磁性の第2
    元素を含むことを特徴とする軟磁性薄膜。
  2. 【請求項2】 前記第2元素が、Al,Ti,Cr,N
    b,Ru,Rh,Pt,Pd,MoおよびWよりなる第
    2群から選ばれる少なくとも1種類の元素である請求項
    1に記載の軟磁性薄膜。
  3. 【請求項3】 前記第2元素が、Al,Cr,Nbおよ
    びRuよりなる第2群から選ばれる少なくとも1種類の
    元素である請求項1または2に記載の軟磁性薄膜。
  4. 【請求項4】 磁性元素としてFeとTaを含み、これ
    にSi,B,CおよびNよりなる第1群から選ばれた少
    なくとも1種類の第1元素を添加してなる軟磁性薄膜に
    おいて、 Al,Ti,Cr,Nb,Ru,Rh,Pt,Pd,M
    oおよびWよりなる第2群から選ばれる少なくとも1種
    類の第2元素を含むことを特徴とする軟磁性薄膜。
  5. 【請求項5】 磁性元素としてFeとTaを含み、これ
    にSi,B,CおよびNよりなる第1群から選ばれた少
    なくとも1種類の第1元素を添加してなる軟磁性薄膜に
    おいて、 Al,Cr,NbおよびRuよりなる第2群から選ばれ
    る少なくとも1種類の第2元素を含むことを特徴とする
    軟磁性薄膜。
  6. 【請求項6】 FeとTaの炭化物、窒化物、硼素化物
    および珪素化物から選ばれる少なくとも1種類の化合物
    の相を含んでいる請求項1〜5のいずれかに記載の軟磁
    性薄膜。
  7. 【請求項7】 前記化合物相のうち少なくとも1相が結
    晶性を有している請求項6に記載の軟磁性薄膜。
  8. 【請求項8】 (a)α−Fe相、または前記第1元素
    または第2元素とFeとの金属間化合物もしくは固溶体
    の微結晶と、 (b)前記第1元素または第2元素の炭化物、窒化物、
    硼素化物および珪素化物の中から選ばれる少なくとも1
    種類の化合物相の微結晶とを含んでいる請求項1〜7の
    いずれかに記載の軟磁性薄膜。
  9. 【請求項9】 前記のα−Fe相の微結晶の結晶粒径、
    あるいは前記第1元素または第2元素とFeとの金属間
    化合物または固溶体の微結晶の結晶粒径が、1nm以
    上、20nm以下である請求項8に記載の軟磁性薄膜。
  10. 【請求項10】 前記第1元素または第2元素の炭化
    物、窒化物および硼素化物から選ばれる少なくとも1種
    類の化合物相の微結晶の結晶粒径が、1nm以上、10
    nm以下である請求項8または9に記載の軟磁性薄膜。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれかに記載の軟
    磁性薄膜を用いたことを特徴とする磁気ヘッド。
  12. 【請求項12】 メタル・イン・ギャップ型として構成
    されている請求項11に記載の磁気ヘッド。
  13. 【請求項13】 請求項11または12に記載の磁気ヘ
    ッドを備えたことを特徴とする磁気記録装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006090712A (ja) * 2004-09-21 2006-04-06 Hiroshima Univ 腐食試験装置

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