JPH0821122B2 - 自動販売機における原料混合装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は原料粉を湯で溶いで払出す調理方式、あるい
は原料と湯との混合液をフイルタで濾過して抽出液を払
出す調理方式の自動販売機に関するものである。

従来の技術 この種の調理方式を採用している自動販売機として
は、コーヒの粉末を湯で溶いて払出すコーヒの自動販売
機や、リーフティー原料と湯との混合液を濾過している
紅茶の自動販売機を挙げることができる。

従来の紅茶の自動販売機は、第10図に示すように構成
されており、リーフティー原料Ａと熱湯Ｂとを混合容器
１に投入するとともに羽根２をモータ３によって回転さ
せることによって払出口４からの払出しが止められてお
り、羽根２の回転中にリーフティー原料Ａから熱湯Ｂの
中へ紅茶エキスが溶け込んでいる。羽根２が停止する
と、紅茶エキスが溶け込んだ湯Ｂ′とリーフティー原料
の滓Ａ′との混合物（Ａ′＋Ｂ′）が混合容器１の払出
口４からフイルタ５の上に払出される。

フイルタ５では濾過されて、紅茶エキスが溶け込んだ
湯Ｂ′がフイルタ５を通過して受皿６で受けてカップ
〔図示せず〕へ払出される。フイルタ５の上に残った滓
Ａ′はスクレーパ片７によって滓受け容器８に掻き落さ
れる。

混合容器１は固定側の保持具９に対して着脱できるよ
う構成されており、装着時には第11図に示すように固定
金具10を引いて固定金具10の孔11と前記保持具９の孔12
とを合わせておき、下方より混合容器１を持ち上げて混
合容器１の係合突起13を孔12、11に通し、このように混
合容器１を持ち上げた状態で前記固定金具10を第10図に
実線で示す位置まで押し込んで、混合容器１が保持具９
に取り付けられている。

発明が解決しようとする問題点 このような従来の構成では、混合容器１の装着を行う
ときには一方の手で混合容器１を掴んで、他方の手で、
固定金具10を操作するといった両手での作業が強いら
れ、メンテナンスの操作性が悪いものである。

本発明は混合容器１の装着が従来よりも簡単な原料混
合装置を提供することを目的とする。

問題点を解決するための手段 本発明の原料混合装置は、固定側にモータを取り付
け、撹拌用の羽根を内蔵した混合容器を固定側に着脱自
在に取り付け、混合容器を固定側に取り付けた状態で前
記羽根の駆動軸が前記モータの出力軸に取り付けられた
ジョイントに係合する原料混合装置であって、 混合容器の側壁の後端部に第１の突起を設け、 混合容器の側壁の前端部に第２の突起を設け、 前記固定側には混合容器を両側壁から挟持する保持具
を設け、 保持具の奥端には前記第１の突起に係合する第１の受
部を設け、 保持具の開口端には前記第１の受部と前記第１の突起
との係合箇所を支点として上方へ回動した混合容器が正
規の取付位置に達したときに前記第２の突起に係合する
第２の受部を設け、 混合容器の側壁で第１の突起と第２の突起の間に第３
の突起を設け、 保持具の第１の受部と第２の受部の間に、混合容器が
正規の取付位置に達したときに第３の突起が係合する切
欠きを設け、 保持具に形成された切欠きの第１の突起の側のコーナ
ー部分を円弧面で形成して、保持具の第１の受部に第１
の突起を係合させて第２の突起が保持具の第２の受部に
係合する方向に向かって混合容器を回動させた途中で、
混合容器の第３の突起が保持具に形成された前記コーナ
ー部分に当接して保持具の開口端の方向に押し出される
ように構成したことを特徴とする。

作用 この構成によると、混合容器の装着時には、片手で持
ち上げている混合容器の第１の突起を保持具の第１の受
部に係合させ、この状態で混合容器の前端部を引き上げ
るように回動させることによって、混合容器の第２の突
起が保持具の第２の受部に係合して装着が完了する。こ
の際に混合容器は、第３の突起が保持具に形成されたコ
ーナー部分に当接して保持具の開口端の方向に押し出さ
れて、混合容器の羽根の駆動軸がモータの出力軸に取り
付けられたジョイントにスムーズに係合する。

実施例 以下、本発明の一実施例を第１図〜第９図に基づいて
説明する。なお、従来例を示す第10図と同様の作用をな
すものには同一符号を付けて説明する。

第１図は装着過程を示し、第２図は装着完了の状態を
示す。固定側のベース板14の上にはモータ３が取り付け
られており、ベース板14の底面には保持具15が取り付け
られている。

保持具15の平面形状は第５図に示すように奥端部が連
結片16で接続された略Ｕ字形で、第６図に示すように保
持具15の奥端部には、混合容器１の後端部の側壁17に形
成された第１の突起18に係合する第１の受部としての第
１の切欠き19が形成されている。保持具15の開口端に
は、混合容器１の前端部の側壁17に形成された第２の突
起20に係合する第２の受部としての孔21が形成されてい
る。さらに保持具15の下辺で前記切欠き19と前記孔21の
中間位置には、混合容器１の第３の突起22に係合する第
２の切欠き23が形成されている。

このように構成したため、装着時には、第１図に示す
ように混合容器１の第１の突起18を保持具15の第１の切
欠き19の奥端側Ｃに係合させて、第１の突起18と第１の
切欠き19との係合部を支点として混合容器１の前端部を
持ち上げていくと、混合容器１の第３の突起22が保持具
15の第２の切欠き23の奥端側の端面24に当接し、さらに
混合容器１を回動させると、混合容器１は第３の突起22
を介して第２の切欠き23の端面24で押し出されて、保持
具15に対して混合容器１が手前側〔矢印Ｄ方向〕にわず
か移動して、第４図に示すように羽根２の駆動軸25がモ
ータ３の出力軸26に取り付けられたジョイント27に入り
込む。このとき、保持具15の開口端では、混合容器１の
第２の突起20が折り曲げ片28に当接して押し拡げられ
て、第２図に示すように第２の突起20が保持具15の孔21
に係合して装着が完了する。このとき、混合容器１の上
面開口を覆う蓋体29は保持具15の切り起し片30によって
押圧されている。

さらに、上記の混合容器１の装置の際に、混合容器１
は第３の突起22が保持具15の第２の切欠き23の端面24で
押し出されて手前側にわずか移動しながら回動している
ため、ジョイント27への駆動軸25の係合がスムーズに行
われる。つまり、このときの駆動軸25の先端の軌跡は、
ほぼ真下からジョイント27に接近し、駆動軸25に打ち込
まれたピン28がジョイント27の突起29に衝突しても、突
起29の斜面にピン28が当接することによってジョイント
27がピン28から受ける押し上げ力で回転して逃げるよう
に作用するため、前記の係合がスムーズに行われる。

混合容器１には第７図に示すように蓋体29に穿設され
ている原料投入口31を介してリーフティー原料Ａが投入
され、熱湯Ｂは保持具15の孔32と溝33に係合して取り付
けられた給湯ノズル34を介して蓋体29に穿設された給湯
口35から投入される。第８図と第９図に給湯ノズル34の
構成を示す。

混合容器１の取り外しは、保持具15の開口端の先端部
36、37を両側へ押し拡げることによって行える。

上記実施例ではフイルタで濾過する調理方式の場合を
例に挙げて説明したが、投入された原料を熱湯で完全に
溶かして払出す調理方式のものにおいても同様である。

発明の効果 以上のように本発明によると、混合容器の側壁の後端
部と前端部に第１、第２の突起を設け、固定側保持具に
は前記第１、第２の突起に係合する第１、第２の受部を
設けたため、混合容器を、第１の受部と第１の突起との
係合箇所を支点として上方へ回動させるだけで、第２の
受部に第２の突起が係合して装着が完了し、このような
係合と回動操作は片手で混合容器を掴んで実行できるた
め、従来よりもメンテナンスの作業性が向上するもので
ある。また、混合容器の側壁で第１の突起と第２の突起
の間に第３の突起を設け、保持具の第１の受部と第２の
受部の間に、混合容器が正規の取付位置に達したときに
第３の突起が係合する切欠きを設け、保持具に形成され
た切欠きの第１の突起の側のコーナー部分を円弧面で形
成して、保持具の第１の受部に第１の突起を係合させて
第２の突起が保持具の第２の受部に係合する方向に向か
って混合容器を回動させた途中で、混合容器の第３の突
起が保持具に形成された前記コーナー部分に当接して保
持具の開口端の方向に押し出されるように構成したた
め、混合容器を保持具に装着する際には、第３の突起が
保持具に形成されたコーナー部分に当接して保持具の開
口端の方向に押し出されて、混合容器の羽根の駆動軸が
モータの出力軸に取り付けられたジョイントにスムーズ
に係合させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第９図は本発明の原料混合装置の一実施例を示
し、第１図は装着途中の混合容器と保持具の側面図、第
２図は装着完了状態の側面図、第３図と第４図はそれぞ
れ第１図と第２図の縦断面図、第５図は第２図のＸ−Ｘ
矢視図、第６図は保持具の第５図におけるＹ−Ｙ矢視
図、第７図は給湯ノズルの装着状態を示す断面図、第８
図と第９図は給湯ノズルの正面図と側面図、第10図は従
来の自動販売機の構成図、第11図は第10図における混合
容器の装着状態を示す説明図である。 １……混合容器、15……保持具、18……第１の突起、19
……第１の切欠き〔第１の受部〕、20……第２の突起、
21……孔〔第２の受部〕。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】固定側にモータ（３）を取り付け、撹拌用
   の羽根（２）を内蔵した混合容器（１）を固定側に着脱
   自在に取り付け、混合容器を固定側に取り付けた状態で
   前記羽根の駆動軸が前記モータの出力軸（25）に取り付
   けられたジョイント（27）に係合する原料混合装置であ
   って、 混合容器の側壁の後端部に第１の突起（18）を設け、 混合容器の側壁の前端部に第２の突起（20）を設け、 前記固定側には混合容器を両側壁から挟持する保持具
   （15）を設け、 保持具の奥端には前記第１の突起に係合する第１の受部
   （19）を設け、 保持具の開口端には前記第１の受部と前記第１の突起と
   の係合箇所を支点として上方へ回動した混合容器が正規
   の取付位置に達したときに前記第２の突起に係合する第
   ２の受部（21）を設け、 混合容器の側壁で第１の突起（18）と第２の突起の間に
   第３の突起（22）を設け、 保持具の第１の受部と第２の受部の間に、混合容器が正
   規の取付位置に達したときに第３の突起（22）が係合す
   る切欠き（23）を設け、 保持具に形成された切欠き（23）の第１の突起（18）の
   側のコーナー部分（24）を円弧面で形成して、 保持具の第１の受部（19）に第１の突起を係合させて第
   ２の突起（20）が保持具の第２の受部（21）に係合する
   方向に向かって混合容器（17）を回動させた途中で、混
   合容器（17）の第３の突起（22）が保持具に形成された
   前記コーナー部分（24）に当接して保持具の開口端の方
   向に押し出されるように構成した自動販売機における原
   料混合装置。