JPH08210680A - 実験動物飼育容器及び飼育装置並びに飼育システム - Google Patents

実験動物飼育容器及び飼育装置並びに飼育システム

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JPH08210680A
JPH08210680A JP1722295A JP1722295A JPH08210680A JP H08210680 A JPH08210680 A JP H08210680A JP 1722295 A JP1722295 A JP 1722295A JP 1722295 A JP1722295 A JP 1722295A JP H08210680 A JPH08210680 A JP H08210680A
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弦夫 久原
Shozo Hiramatsu
正造 平松
Koichi Sakano
公一 阪野
Takashi Yoshizaki
隆 吉崎
Akira Oosakaya
彰 大阪谷
Yukitada Murae
行忠 村江
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 病気感染と室内への悪臭拡散を大幅に低減し
つつ、装置の構成を簡単にし、且つ換気に要する設備費
及び維持費を節減することのできる実験動物飼育容器及
び飼育装置並びに飼育システムを提供する。 【構成】 容器本体1及び蓋部4から構成される実験動
物飼育容器において、蓋部4に広口開口からなる吸気部
5と広口開口からなる排気部6とを有し、その排気部6
にシート状またはプリーツ状のフィルタ10が被装さ
れ、フィルタ10出側に空隙12aを残してこれを覆う
ようにして蓋部4に排気部カバー12が設けられ、その
排気部カバー12に排気口13が形成され、排気口13
に排気用細管14が接続されてなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、動物相互あるいは動物
と人との病気感染を防止して室内を清浄に保つように構
成された実験動物飼育容器及び飼育装置並びに飼育シス
テムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、マウスやラット等の小型実験動物
は、一般的に、透明樹脂製オープンケージに収容され、
複数段からなる飼育棚に格納された状態で飼育されてい
る。このような飼育環境では、実験動物から排泄される
糞尿等の悪臭が室内に拡散してしまうため、オールフレ
ッシュで15回/hr程度の強力な換気を実施しているも
のの、室内に悪臭が残るという問題があり、また、実験
動物相互あるいは実験動物と人との病気感染が起こり易
いという問題もある。更に、室内全体を換気する必要が
あるため、大風量の排気を年中24時間連続して行わな
ければならず、動物飼育設備における換気のための費用
は膨大なものとなっている。
【0003】このような問題に対する対策の一つとし
て、セフティラック、ネガティブラック等と称される換
気方式を備えた飼育棚を使用する方法がある。この方法
は、ラットやマウス等の小型実験動物を、床敷を敷いた
オープンケージ内に収容して上記飼育棚に格納し、飼育
棚内部の空気を強制的に屋外に排気するというものであ
る。この方法によれば、悪臭と病気感染を防止するには
有効となるものの、汚染空気が飼育棚から室内に逆流し
ないように大風量の排気を連続して行う必要があるた
め、省エネルギーを期待することはできない。
【0004】これら以外の対策としては、主に感染動物
飼育用に使われるもので、図5に示すようなアイソレー
ションボックスと称される実験動物飼育装置がある。こ
の装置では、小型実験動物をオープンケージ40内に収
容した上で、これを扉41付きの気密カプセル42内に
収容し、このカプセル内の空気を強制的に屋外に排気す
るようにしている。なお、図中符号43はエアフィル
タ、44は排気管接続ジョイントである。この方式にお
いても、その構造からして、オープンケージより遥かに
嵩張り、重量が重くなることは避けられない。従って、
実験動物の世話や装置のオートクレーブ滅菌のためにカ
プセルを移動させるのは容易ではない。仮に、カプセル
を固定した状態のままで、扉を開けて日常の床敷交換な
どを行えば、当然清浄であるべき室内を汚染してしまう
ことになる。また、部屋面積当たりの動物収容数がオー
プンラック方式に比較して少なくなる。さらには、特別
の棚や設備を必要とするため設備費が割高となる欠点が
ある。なお、床敷交換は、飼育の条件によっても異なる
が、通常3日毎、長くとも5日毎に行う必要があるた
め、床敷の交換が煩雑であり、それに係わる付帯作業、
例えば蒸気殺菌等も必要となるため作業員の負担は多大
なものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な従来技術の問題点に着目してなされたもので、病気感
染と室内への悪臭拡散を大幅に低減しつつ、装置の構成
を簡単にし、且つ換気に要する設備費及び維持費を節減
することのできる実験動物飼育容器及び飼育装置並びに
飼育システムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、容器
本体及び蓋部から構成される実験動物飼育容器におい
て、蓋部に広口開口からなる吸気部と広口開口からなる
排気部とを有し、その排気部にシート状またはプリーツ
状のフィルタが被装され、フィルタ出側に空隙を残して
これを覆うようにして蓋部に排気部カバーが設けられ、
その排気部カバーに排気口が形成され、排気口に排気用
細管が接続されてなる実験動物飼育容器である。
【0007】上記実験動物飼育容器において、排気用細
管は、内径が12mm以下であり、その長さは前記内径の
10倍以上であることが好ましい。また、吸気部にシー
ト状またはプリーツ状のフィルタが被装されていること
が好ましい。さらにまた、吸気部と排気部の開口面積の
比は1:1から2:1の間であることが好ましい。
【0008】本発明は、複数の上記実験動物飼育容器
と、その各飼育容器の排気用細管に分岐接続され、排気
用細管から排出される空気を集合する排気集合管と、か
ら構成される実験動物飼育装置である。上記実験動物飼
育装置において、排気集合管の後段には、排出空気の脱
臭を行うための脱臭触媒を備えることが好ましい。
【0009】本発明は、上記実験動物飼育装置と、排気
集合管の出側に接続され排気部カバー内の空隙から排気
用細管および排気集合管を介して空気を吸引することに
より、飼育用容器内の汚染空気をフィルタを介して層流
の状態で吸引する吸引手段と、から構成される実験動物
飼育システムである。
【0010】本発明においては、クリーンラック、セフ
ティラック等を使用する場合のように、飼育容器以外の
余分な空間の換気が不要となり、飼育容器内だけを直接
且つ最適な気流で換気することができるため、一飼育動
物当りの排気量を従来より大幅に削減することができ
る。即ち、吸気部から取り入れた空気は、吸気部に取り
付けられた広い面積のフィルターによって層流となり、
実験動物に快適なゆっくりとした気流となって真下に流
下し、飼育容器の底部を流れて床敷を乾燥し、湿気を伴
って上昇し、排気部に取り付けられたフィルタを通過し
て排気用細管(チューブ)に排出される。そして飼育容
器内を流れる空気は常に層流の状態で移動する。
【0011】このように、飼育容器内を層流で換気する
ことが、少ない風量で効率の良い床敷の乾燥をもたらし
ている。このことは、実験動物から排出される糞尿中の
尿素の分解によるアンモニアの発生を遅らせて、床敷交
換の期間を大幅に延長することができるという効果をも
たらしている。このことは、床敷を節約することができ
るだけでなく、作業員の工数を大幅に削減できることに
なる。
【0012】本発明において、日常運転時はもちろんの
こと、飼育容器の開閉もセフティキャビネット内で行う
ようにすれば、臭気及び人体に有害な物質が室内に漏れ
る恐れが全くない。そのため、室内の換気回数は、室内
各所の温湿度差が許容される範囲内で、極限にまで減ら
すことができ、大きな省エネルギー効果がもたらされ
る。同時に、オープン飼育方式に比較し、脱臭処理すべ
き排気風量が1/5〜1/10と大幅に削減できる。
【0013】また、吸気部と排気部に設けたそれぞれの
フィルタは、排気管を外して飼育容器をセフティキャビ
ネット等に移動する際に、室内汚染を防止する役割を果
たしている。さらに、本発明に使用する排気用細管は、
飼育容器に接続する部分の内径が12mm以下であり、
長さはその内径の10倍以上であるチューブを使用する
ことが好ましい。このような排気用細管を使用すれば、
多数の排気用細管を集合する排気集合管内の圧力が10
〜50mmAqであるような通常の空調圧力で運転され
る際に、全ての飼育容器からの排気風量をほぼ等しく調
節でき、また、いくつかの排気用細管が飼育容器から外
れたままで放置されている場合であっても、他の飼育容
器への影響を最小限に抑えることができる。すなわち、
排気用細管からも漏れが少ないため、他の飼育容器にお
いて換気性能が低下することを軽減するよう機能してい
る。
【0014】
【実施例】以下実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明
するが、下記実施例は本発明を制限するものではなく、
前・後記の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施することは
全て本発明の技術的範囲に包含される。
【0015】図1は本発明の実験動物飼育容器(以下単
に飼育容器と呼ぶ)の第一の実施例を示したものであ
る。本実施例の飼育容器Aは、容器本体及び蓋部から構
成されており、蓋部に広口開口からなる吸気部と広口開
口からなる排気部とを有し、その排気部にシート状また
はプリーツ状のフィルタが被装され、フィルタ出側に空
隙を残してこれを覆うようにして蓋部に排気部カバーが
設けられ、その排気部カバーに排気口が形成され、排気
口に排気用細管が接続されているものである。
【0016】以下各部の構成について詳しく説明する。
図1において、飼育容器Aは被験小動物の飼育に使用さ
れている従来の透明樹脂製ケージ1と、そのケージ1内
に装着され固形餌,給水瓶入れを兼ねた金網2と、ケー
ジ1に対し気密を保つためのパッキン3を備えた蓋部4
とから構成されている。この蓋部4頂面には、吸気部5
と排気部6とが仕切板7を境として形成されている。具
体的には、吸気部5の開口面積と排気部6の開口面積と
は2:1の割合で開口している。
【0017】吸気部5には、その吸気部5を覆うように
してシート状の吸気部用フィルタ8が設けられている。
詳しくは、上方から挿入した吸気部用フィルタ8を吸気
部5の周縁に係止させ、フィルタ押え9で固定してい
る。また排気部6には排気部用フィルタ10が設けられ
ており、この排気部用フィルタ10は下方から挿入して
フィルタ押え11で固定している。
【0018】上記排気部6に設けられた排気部カバー1
2は、排気部用フィルタ10の上面との間に空隙12a
を形成する箱体から構成されている。この排気部カバー
12の頂面には接続口13が穿設され、この接続口13
に軟質樹脂チューブからなる排気用細管14が接続され
ている。なお、飼育容器Aを感染実験等に使用する場合
には、接続口13の出口にチューブジョイント15が装
着される(図2参照)。
【0019】また、上記排気用細管14は、外径が6〜
10mmのものを使用しており、別のチューブジョイン
ト16を介して大口径の集合排気管17と接続されてい
る。図3は、多数の上記飼育容器Aの各排気用細管14
を集合排気管17に接続した状態を示しており、実験動
物飼育装置Bを構成している。なお、排気用細管14
は、内径が12mm以下であればよく、その長さは内径の
10倍以上の長さのものが使用される。各飼育容器Aか
らの排気は上記集合排気管17によって集合させられ屋
外に排気されるようになっている。
【0020】上記のように構成された実験動物飼育装置
Bにおいて、集合排気管17の出口には、感染実験等に
適用する場合においては超高性能フィルタ17aが設け
られ、その超高性能フィルタ17aの出口は吸引手段と
してのブロア18に接続され、さらにそのブロア18の
出口はオゾン分解脱臭触媒19と接続され、全体として
実験動物飼育システムを構成している。上記脱臭触媒1
9としては例えば、特開昭62−132546号に示される触媒
を使用することができる。また、上記超高性能フィルタ
17aとしては、東洋濾紙( 株) 製のエアーフィルター
AF-1010 をプリーツ状に折り畳んだものを使用するこ
とができる。そして、吸引手段としてのブロアが吸引動
作を開始すると、排気部カバー12内の空隙12aから
排気用細管14へ空気が吸引され、それにより、飼育容
器A内の空気はフィルタ10を介して層流の状態で排気
部6側に吸引される。
【0021】このように構成された実験動物飼育システ
ムでは、吸気部用フィルタ8を通過して飼育容器A内に
流入した空気は、真下に流下し、ケージ1下部を水平方
向に流れ、向きを上に変えて上昇気流となり、排気部用
フィルタ10を通過して排気用細管14から吸引排出さ
れる。このような換気において、排気用細管14を細管
で構成しているため、飼育容器A内の空気が局部的に吸
引されることがなく、しかも面状の排気部用フィルタ1
0を介して吸引を行っているため、空隙12a内は負圧
となり、上昇気流は層流の状態でゆるかに排出される。
したがって、飼育容器A内の空気は飼育容器上部にて短
絡的且つ局部的に循環することなく、飼育容器A下部ま
で循環させることができる。
【0022】なお、吸気側と排気側に設けられる二つの
フィルタは、飼育容器A内の気流が層流となるに十分な
面積であることが望ましい。フィルタの種類は、HEP
A、高性能、中性能、粗麈用の中から必要に応じて適宜
選択されるが、HEPA及び高性能フィルターを使用す
れば、室内へ供給する空気が清浄化されていない一般空
調の部屋にも本実施例の実験動物飼育装置を設置するこ
とが可能となる。
【0023】また、飼育容器Aにおける蓋部は、ケージ
1に載せるだけのものでも利用することができるが、実
験の危険度に応じて例えばパッチン錠等のように本体に
強く固定して気密を確実にできるものを使用することも
できる。また、この飼育容器Aは、図3の(a)の正面
図、及び同図の(b)の側面図に示すような通常のオー
プンな飼育棚20に多段に収容して使用できる。この棚
20は特別に製作したものを使用する必要なく、既設の
ものをそのまま使用できる。また、そのようなオープン
棚に設置できるため、実験動物の種類や数が変わり、飼
育容器の大きさが変わっても、飼育棚や集合排気管17
がそのまま使用できるという利点がある。また、図4は
飼育容器の他の実施例を示したものである。なお、同図
において図1と同じ構成要素については同一符号を付し
てその説明を省略する。
【0024】図4において、枠部30の内壁には、後述
する樹脂製カバーを支持するための窓枠状支持板30
a、その窓枠状支持板30aに架設される仕切支持板3
0bが備えられている。この支持板30a,30b上に
フィルタ31が敷設される。このフィルタ31は着脱が
容易なように枠部30内側寸法より若干小さいサイズに
形成されている。
【0025】樹脂製カバー32は枠部30の上側開口を
閉塞し得る長方形板からなり、その底面には窓枠状部3
2aが下向きに突設されており、その窓枠状部32aに
よって囲まれる面積を2:1に分割するようにして仕切
部32bが突設されている。これら樹脂製カバー32,
窓枠状部32a,仕切部32bは一体成形されており、
吸気側には複数の貫通孔32cが設けられ、排気側には
排気用細管14と連通する貫通孔32dが設けられてい
る。
【0026】上記窓枠状部32a,仕切部32bの底面
にはそれぞれパッキン33が取り付けられており、樹脂
製カバー32を枠部30に係合させた際は、窓枠状部3
2aが窓枠状支持板30aと、仕切部32bが仕切支持
板30bとそれぞれ対応し、フィルタ31を挟んだ状態
でパッキン33が変形し、それによりフィルタ31は領
域31aと領域31bとに仕切られ、独立した吸気部3
4及び排気部35が形成される。
【0027】図4の(b)に示す矢印“FL”は飼育容
器内の空気の流れを示したものであり、ブロア18が吸
引動作を開始すると、本実施例においても吸気側フィル
タ31aから流入した空気は層流の状態で下降し、ケー
ジ1下部を水平方向に流れ、向きを上に変えて上昇気流
となり、排気側フィルタ31bを通過して排気用細管1
4から吸引排出される。
【0028】図5は上記シート状フィルタをプリーツ状
フィルタで構成し、枠無30内に装着した場合を示す要
部断面図である。同図に示すプリーツ状フィルタ50を
用いれば、シート状フィルタに比べ、表面積を大きくす
ることができるため圧力損失を小さくすることができ
る。なお、このプリーツ状フィルター50には例えば東
洋濾紙 AF-992等を使用することができる。
【0029】以下実施例をさらに具体的に説明する。 [実施例1]幅200mm,奥行300mm,深さ135mm
からなる市販のマウス用の容器に、80mm高さの密閉蓋
を取付けて飼育容器(内容積:10リットル)を構成し
た。吸気部用フィルタ及び排気部用フィルタは、それぞ
れ有効濾過面積が120cm2、60cm2 の中性能フイ
ルター(東洋濾紙 AF-750)を使用した。蓋部へ接続す
る排気用細管は、内径6mm、外径8mm、長さ200mmの
ウレタン樹脂製チューブを使用している。実地に298
2 の部屋に3850個の飼育ケージでマウスを飼育す
る想定のもとに、飼育実験は約50分の1スケールの5
6m2 の部屋に6段×12列で計72個の飼育ケージを
棚に格納した。
【0030】集合排気管の圧力を−20mmAqに調節し
たところ、全排気量は28m3/minであり、飼育ケージ
毎の排気量は6.5±0.5リットル/min の範囲内で
一定した。なお、ケージ内は約1mmAqの負圧となって
いた。室内は、換気回数5回/hrの一般空調を行い、室
温は平均24℃、相対湿度は45±5%であった。この
飼育ケージ内に市販のソフトチップ床敷25gを敷き詰
め、ddY系マウス(7週齢の雌)を5匹づつ収容して
飼育したところ、排気中のアンモニア濃度は、床敷交換
後9日間、10ppm を越えなかった。また、床敷の濡れ
の状態も被験動物が快適に生活できる程度であった。ま
た飼育ケージ内は、温度で約1℃、相対湿度で約10%
室内環境より高かった。なお、室内のアンモニア濃度は
検出されなかった。
【0031】[実施例2]実施例1と同一の条件で、集
合排気管の圧力を−35mmAqに設定し、1つの飼育ケ
ージ当たりの風量を平均で10リットル/min に高くし
て飼育したところ、排気中のアンモニア濃度は、床敷交
換後、14日間10ppm を越えなかった。また、飼育ケ
ージ内は、温度で約1℃、相対湿度で約7%室内環境よ
りも高かった。
【0032】[比較例1]実施例1と同じ大きさのオー
プンケージを使用して、実施例1と同一の条件でマウス
を飼育したところ、部屋の中のアンモニア濃度は、床敷
交換後4日目で5ppm となり、6日目には50ppm を越
えて作業者に不快感をもたらした。床敷は尿が滲み出る
程度に濡れた状態となっていた。このことから、従来標
準とされてきたオープン飼育方式では、やはり15回/
hr程度の換気回数が必要なことが確認できた。
【0033】[比較例2]実施例1と同じ大きさのオー
プンケージに市販のフィルターキャップ取付けて、実施
例1と同一の条件でマウスを飼育したところ、部屋の中
のアンモニア濃度は、床敷交換後4日目で30ppm とな
り、5日目には200ppm を越えた。この飼育方式を3
回繰り返したマウスの解剖所見では、肺に鬱血が認めら
れ、良好な飼育方式でないことが明らかにされた。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、病気感染と室内への悪
臭拡散を大幅に低減しつつ、実験動物飼育装置の構成を
簡単にし、且つ換気に要する設備費及び維持費を節減す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実験動物飼育容器の一実施例を示す構
成図である。
【図2】図1に示す蓋部の拡大図である。
【図3】本発明の実験動物飼育装置及びシステムの構成
を示す説明図である。
【図4】実験動物飼育容器の他の実施例を示す一部切欠
き平面図及び断面図である。
【図5】本発明のプリーツ状フィルタを示す要部断面図
である。
【図6】従来例のアイソレーションボックス方式を示す
説明図である。
【符号の説明】
A 実験動物飼育容器 B 実験動物飼育装置 FL 空気の流れ 1 ケージ 2 金網 3 パッキン 4 蓋部 5 吸気部 6 排気部 7 仕切板 8 吸気部用フィルタ 9 フィルタ押え 10 排気部用フィルタ 11 フィルタ押え 12 排気部カバー 12a 空隙 13 接続口 14 排気用細管 17 集合排気管 17a 超高性能フィルタ 18 ブロア 19 オゾン分解脱臭触媒 50 プリーツ状フィルタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阪野 公一 茨城県つくば市観音台1丁目25−12 株式 会社日本触媒筑波研究所内 (72)発明者 吉崎 隆 東京都中央区京橋1−7−1 戸田建設株 式会社本社内 (72)発明者 大阪谷 彰 東京都中央区京橋1−7−1 戸田建設株 式会社本社内 (72)発明者 村江 行忠 東京都中央区京橋1−7−1 戸田建設株 式会社本社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器本体及び蓋部から構成される実験動
    物飼育容器において、 前記蓋部に広口開口からなる吸気部と広口開口からなる
    排気部とを有し、該排気部にシート状またはプリーツ状
    のフィルタが被装され、該フィルタ出側に空隙を残して
    これを覆うようにして前記蓋部に排気部カバーが設けら
    れ、該排気部カバーに排気口が形成され、該排気口に排
    気用細管が接続されてなることを特徴とする実験動物飼
    育容器。
  2. 【請求項2】 前記排気用細管は、内径が12mm以下で
    あり、その長さは前記内径の10倍以上である請求項1
    記載の実験動物飼育容器。
  3. 【請求項3】 前記吸気部にシート状またはプリーツ状
    のフィルタが被装されている請求項1または2に記載の
    実験動物飼育容器。
  4. 【請求項4】 前記吸気部の開口面積が、前記排気部の
    開口面積と同等か若しくはより広く形成されている請求
    項1〜3のいずれかに記載の実験動物飼育容器。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の実験動物飼育容器の複数
    個と、 該各飼育用容器の排気用細管に分岐接続され、該排気用
    細管から排出される汚染空気を集合する排気集合管と、 から構成されることを特徴とする実験動物飼育装置。
  6. 【請求項6】 前記排気集合管の後段に、排出空気の脱
    臭を行う脱臭触媒が備えられている請求項5記載の実験
    動物飼育装置。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の実験動物飼育装置と、 前記排気集合管の出側に接続され、前記排気部カバー内
    の空隙から前記排気用細管および前記排気集合管を介し
    て空気を吸引することにより、前記実験動物飼育容器内
    の空気を前記フィルタを介して層流の状態で吸引する吸
    引手段と、 から構成されることを特徴とする実験動物飼育システ
    ム。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001346468A (ja) * 2000-06-06 2001-12-18 Nippon Kurea Kk 小動物飼育装置
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