JPH08200325A - 緊張材の張力調節方法ならびにその装置 - Google Patents
緊張材の張力調節方法ならびにその装置Info
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- JPH08200325A JPH08200325A JP5028395A JP5028395A JPH08200325A JP H08200325 A JPH08200325 A JP H08200325A JP 5028395 A JP5028395 A JP 5028395A JP 5028395 A JP5028395 A JP 5028395A JP H08200325 A JPH08200325 A JP H08200325A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】大きな張力が与えられている状態下でもターン
バックルの回動操作が軽力で行え、しかも正確な微調整
も容易に成し得てターンバックル張力調整方式の利点を
十分活用することが可能である緊張材の張力調節方法な
らびにその張力調節装置を提供する。 【構成】中間部にターンバックル2が介挿され、ターン
バックル2の両端部から突出する各ねじ部に加力ナット
3A,3Bがそれぞれ螺嵌合されてなる緊張材の張力を
調節するに際し、一対の加力ナット3A,3Bをターン
バックル2の端部と間隔をあけて定置し、この両加力ナ
ット3A,3B間に緊張材1A,1Bの引張力に略均衡
する圧縮力を与えて、ターンバックル2にその回転を拘
束する大きな引張、圧縮および曲げの力が作用しない状
態を保たせながら、ターンバックル2を回動操作するこ
とによって、緊張材1A,1Bに張力を導入し、または
解放する張力調節方法。
バックルの回動操作が軽力で行え、しかも正確な微調整
も容易に成し得てターンバックル張力調整方式の利点を
十分活用することが可能である緊張材の張力調節方法な
らびにその張力調節装置を提供する。 【構成】中間部にターンバックル2が介挿され、ターン
バックル2の両端部から突出する各ねじ部に加力ナット
3A,3Bがそれぞれ螺嵌合されてなる緊張材の張力を
調節するに際し、一対の加力ナット3A,3Bをターン
バックル2の端部と間隔をあけて定置し、この両加力ナ
ット3A,3B間に緊張材1A,1Bの引張力に略均衡
する圧縮力を与えて、ターンバックル2にその回転を拘
束する大きな引張、圧縮および曲げの力が作用しない状
態を保たせながら、ターンバックル2を回動操作するこ
とによって、緊張材1A,1Bに張力を導入し、または
解放する張力調節方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ブレース材、張弦梁構
造の張弦材、または吊構造の吊材などに用いられる、ロ
ッド状またはケーブル状の緊張材に対して張力を導入
し、または解放するための緊張材の張力調節方法ならび
に該方法の実施に使用して好適な張力調節装置に関す
る。
造の張弦材、または吊構造の吊材などに用いられる、ロ
ッド状またはケーブル状の緊張材に対して張力を導入
し、または解放するための緊張材の張力調節方法ならび
に該方法の実施に使用して好適な張力調節装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、緊張材に張力を導入する方法とし
て、ロッド状緊張材の場合は該緊張材の端部にねじを螺
刻し、ケーブル状緊張材の場合は端部にソケット等の受
止具の固着加工を行って、端部からジャッキを用いて緊
張材に張力を与え、ナットまたはシムプレート等を用い
て定着するのが一般的な方法である。また、ブレース材
または耐風材として使用される緊張材などで、施工時に
大きな初期張力を与える必要がない場合には、ターンバ
ックルを緊張材の中間部に取付けて、このターンバック
ルを回動操作することによって、弛みを除去する程度の
軽微な張力を与える方法が用いられている。
て、ロッド状緊張材の場合は該緊張材の端部にねじを螺
刻し、ケーブル状緊張材の場合は端部にソケット等の受
止具の固着加工を行って、端部からジャッキを用いて緊
張材に張力を与え、ナットまたはシムプレート等を用い
て定着するのが一般的な方法である。また、ブレース材
または耐風材として使用される緊張材などで、施工時に
大きな初期張力を与える必要がない場合には、ターンバ
ックルを緊張材の中間部に取付けて、このターンバック
ルを回動操作することによって、弛みを除去する程度の
軽微な張力を与える方法が用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】緊張材を張弦梁構造の
張弦材として用いる場合などにおいて、緊張材の端部か
らジャッキを用いて張力を導入することが困難または不
可能であったり、端部にジャッキ取付け用空間を確保す
ると、緊張材の取付け位置が構造的に不利な位置となる
ので好ましくなかったりする場合がしばしばあり、その
ために緊張材の中間部から正確なかつ大きな張力を導入
することができる手段の開発が斯界において望まれてい
る。
張弦材として用いる場合などにおいて、緊張材の端部か
らジャッキを用いて張力を導入することが困難または不
可能であったり、端部にジャッキ取付け用空間を確保す
ると、緊張材の取付け位置が構造的に不利な位置となる
ので好ましくなかったりする場合がしばしばあり、その
ために緊張材の中間部から正確なかつ大きな張力を導入
することができる手段の開発が斯界において望まれてい
る。
【0004】この要望に応え得る手段の一つとして、前
述したような中間部にターンバックルを取付けた緊張材
で、ターンバックルを回動操作することによって緊張材
に張力を与えるようにしたものが考えられるところか
ら、これを用いたとした場合、これでは張力が増加すれ
ばするほど、ターンバックルの回転が拘束され、ターン
バックルを回すのに強大な力が必要となる。このため、
ターンバックルを回すことによって与える張力は、一般
に1〜5×103kgf程度の軽微な張力に限られ、任
意の大きさの張力を与えることはもとより、与える張力
を正確に制御することも困難であった。
述したような中間部にターンバックルを取付けた緊張材
で、ターンバックルを回動操作することによって緊張材
に張力を与えるようにしたものが考えられるところか
ら、これを用いたとした場合、これでは張力が増加すれ
ばするほど、ターンバックルの回転が拘束され、ターン
バックルを回すのに強大な力が必要となる。このため、
ターンバックルを回すことによって与える張力は、一般
に1〜5×103kgf程度の軽微な張力に限られ、任
意の大きさの張力を与えることはもとより、与える張力
を正確に制御することも困難であった。
【0005】一方、ブレースで補強された鉄骨構造等の
構造物において、完成後に地盤の不等沈下などによって
ブレース材に大きな張力が作用し、ターンバックルを回
して張力を調整することが不可能となった場合に、ブレ
ースの張力を調整するための適切な方法が提案されてい
なかった。
構造物において、完成後に地盤の不等沈下などによって
ブレース材に大きな張力が作用し、ターンバックルを回
して張力を調整することが不可能となった場合に、ブレ
ースの張力を調整するための適切な方法が提案されてい
なかった。
【0006】本発明は、このような問題点の解消を図る
ために成されたものであり、本発明の目的は、大きな張
力が与えられている状態下でもターンバックルの回動操
作が軽力で行え、しかも正確な微調整も容易に成し得て
ターンバックル張力調整方式の利点を十分活用すること
が可能である緊張材の張力調節方法ならびにその張力調
節装置を提供することにある。
ために成されたものであり、本発明の目的は、大きな張
力が与えられている状態下でもターンバックルの回動操
作が軽力で行え、しかも正確な微調整も容易に成し得て
ターンバックル張力調整方式の利点を十分活用すること
が可能である緊張材の張力調節方法ならびにその張力調
節装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するため以下に述べる構成としたものである。即
ち、本発明の特徴は、緊張材の緊張力を仮保持部材に保
持させている間に、緊張材の緊張長さの調節を行った
後、仮保持を解放することにより所定の緊張力を得るこ
とを特徴とする緊張材の張力調節方法である。
達成するため以下に述べる構成としたものである。即
ち、本発明の特徴は、緊張材の緊張力を仮保持部材に保
持させている間に、緊張材の緊張長さの調節を行った
後、仮保持を解放することにより所定の緊張力を得るこ
とを特徴とする緊張材の張力調節方法である。
【0008】本発明はまた、中間部にターンバックルが
螺合により介挿され、ターンバックルの両端部から突出
する各ねじ部に加力ナットがそれぞれ螺嵌合されてなる
緊張材の張力を調節するに際し、一対の前記加力ナット
をターンバックルの端部と間隔をあけて定置し、この両
加力ナット間に緊張材の引張力に略均衡する圧縮力を与
えて、ターンバックルにその回転を拘束する大きな引
張、圧縮および曲げの力が作用しない状態を保たせなが
ら、ターンバックルを回動操作することによって、緊張
材に張力を導入し、または解放することを特徴とする緊
張材の張力調節方法である。
螺合により介挿され、ターンバックルの両端部から突出
する各ねじ部に加力ナットがそれぞれ螺嵌合されてなる
緊張材の張力を調節するに際し、一対の前記加力ナット
をターンバックルの端部と間隔をあけて定置し、この両
加力ナット間に緊張材の引張力に略均衡する圧縮力を与
えて、ターンバックルにその回転を拘束する大きな引
張、圧縮および曲げの力が作用しない状態を保たせなが
ら、ターンバックルを回動操作することによって、緊張
材に張力を導入し、または解放することを特徴とする緊
張材の張力調節方法である。
【0009】本発明はまた、中間部にターンバックルが
螺合により介挿され、ターンバックルの両端部から突出
する各ねじ部に加力ナットがそれぞれ螺嵌合されてなる
緊張材の張力を調節する装置であって、ターンバックル
の端部と間隔をあけて各ねじ部に定置される一対の前記
加力ナットの反ターンバックル側端面に当接させて、タ
ーンバックルの両側の各緊張材に側方から挟むように取
付けられる一対の反力ビームと、緊張材の軸線に平行に
延設され、一対の前記反力ビーム間に亘らせて取付けら
れるテンションバーと、このテンションバーに連設さ
れ、一対の反力ビームに対しその間隔を狭める方向の圧
縮力をテンションバーを介して与える流体圧アクチュエ
ータと、この流体圧アクチュエータに接続される流体圧
源とを含み、流体圧アクチュエータの作動によって緊張
材の引張力に略均衡する圧縮力が一対の反力ビーム間に
与えられることを特徴とする緊張材の張力調節装置であ
る。
螺合により介挿され、ターンバックルの両端部から突出
する各ねじ部に加力ナットがそれぞれ螺嵌合されてなる
緊張材の張力を調節する装置であって、ターンバックル
の端部と間隔をあけて各ねじ部に定置される一対の前記
加力ナットの反ターンバックル側端面に当接させて、タ
ーンバックルの両側の各緊張材に側方から挟むように取
付けられる一対の反力ビームと、緊張材の軸線に平行に
延設され、一対の前記反力ビーム間に亘らせて取付けら
れるテンションバーと、このテンションバーに連設さ
れ、一対の反力ビームに対しその間隔を狭める方向の圧
縮力をテンションバーを介して与える流体圧アクチュエ
ータと、この流体圧アクチュエータに接続される流体圧
源とを含み、流体圧アクチュエータの作動によって緊張
材の引張力に略均衡する圧縮力が一対の反力ビーム間に
与えられることを特徴とする緊張材の張力調節装置であ
る。
【0010】本発明はまた、上述の緊張材の張力調節装
置において、センターホール型流体圧ジャッキから成る
一対の流体圧アクチュエータおよび一対のテンションバ
ーが備えられ、一方、反力ビームがターンバックルおよ
び加力ナットの径に比し長い長方形状の盤体に形成さ
れ、この反力ビームには、緊張材が介挿される切欠穴が
周縁の一箇所から長手側の中央部まで延びて設けられる
とともに、テンションバーが挿通される穴が長手側の両
端部寄り位置にそれぞれ設けられることを特徴とする。
置において、センターホール型流体圧ジャッキから成る
一対の流体圧アクチュエータおよび一対のテンションバ
ーが備えられ、一方、反力ビームがターンバックルおよ
び加力ナットの径に比し長い長方形状の盤体に形成さ
れ、この反力ビームには、緊張材が介挿される切欠穴が
周縁の一箇所から長手側の中央部まで延びて設けられる
とともに、テンションバーが挿通される穴が長手側の両
端部寄り位置にそれぞれ設けられることを特徴とする。
【0011】本発明はまた、同じく上述の緊張材の張力
調節装置において、流体圧アクチュエータがセンターホ
ール型流体圧ジャッキから成り、両端部かねじ部に形成
されナットが螺嵌合されるコンプレッションバーがテン
ションバーと対で備えられ、一方、反力ビームがターン
バックルおよび加力ナットの径に比し長い長方形状の盤
体に形成され、この反力ビームには、緊張材が介挿され
る切欠穴が長手側の一端部に、コンプレッションバーが
挿通される穴が長手側の他端部寄り位置にそれぞれ設け
られ、テンションバーが挿通される穴が長手側の中央部
に設けられることを特徴とする。
調節装置において、流体圧アクチュエータがセンターホ
ール型流体圧ジャッキから成り、両端部かねじ部に形成
されナットが螺嵌合されるコンプレッションバーがテン
ションバーと対で備えられ、一方、反力ビームがターン
バックルおよび加力ナットの径に比し長い長方形状の盤
体に形成され、この反力ビームには、緊張材が介挿され
る切欠穴が長手側の一端部に、コンプレッションバーが
挿通される穴が長手側の他端部寄り位置にそれぞれ設け
られ、テンションバーが挿通される穴が長手側の中央部
に設けられることを特徴とする。
【0012】本発明はまた、同じく上述の緊張材の張力
調節装置において、加力ナットと反力ビームとの間に介
挿して緊張材に取付けられる大略U字形状の板片から成
る一対の曲面プレートが反力ビームと対で備えられ、こ
の曲面プレートは、反力ビームに接触する面が平坦面
に、加力ナットに接触する面が湾曲凸面にそれぞれ形成
されることを特徴とする。
調節装置において、加力ナットと反力ビームとの間に介
挿して緊張材に取付けられる大略U字形状の板片から成
る一対の曲面プレートが反力ビームと対で備えられ、こ
の曲面プレートは、反力ビームに接触する面が平坦面
に、加力ナットに接触する面が湾曲凸面にそれぞれ形成
されることを特徴とする。
【0013】
【作用】本発明に従えば、緊張材の中間部にターンバッ
クルが取付けられ、ターンバックルから突出する緊張材
のねじ部に、ターンバックルとの間に間隔をあけて、右
ねじおよび左ねじの一対の加力ナットが定置される。張
力を導入する場合、ターンバックルとの間にあける間隔
は片側につき緊張材の伸び量の1/2以上とするのが適
当である。
クルが取付けられ、ターンバックルから突出する緊張材
のねじ部に、ターンバックルとの間に間隔をあけて、右
ねじおよび左ねじの一対の加力ナットが定置される。張
力を導入する場合、ターンバックルとの間にあける間隔
は片側につき緊張材の伸び量の1/2以上とするのが適
当である。
【0014】緊張材に定置される2つの加力ナットに対
して圧縮力を与える機構である張力調節装置を取付け
て、徐々に圧縮力を与えながら、緊張材の伸びを吸収す
る方向に、即ちターンバックルと緊張材ねじ部の螺合長
が長くなる方向にターンバックルを回す。このようにす
れば、ターンバックルのねじ部には引張、圧縮および曲
げの力が殆ど作用しない状態が保たれながら、所定の張
力に達するまで張力調節装置の荷重を増加させることが
できる。
して圧縮力を与える機構である張力調節装置を取付け
て、徐々に圧縮力を与えながら、緊張材の伸びを吸収す
る方向に、即ちターンバックルと緊張材ねじ部の螺合長
が長くなる方向にターンバックルを回す。このようにす
れば、ターンバックルのねじ部には引張、圧縮および曲
げの力が殆ど作用しない状態が保たれながら、所定の張
力に達するまで張力調節装置の荷重を増加させることが
できる。
【0015】所定の張力に達すると、張力調節装置の荷
重を解放する。ターンバックルがそれまでの緊張材の伸
びを吸収しているので、緊張材の張力はそのまま残さ
れ、張力調節装置に作用していた荷重はターンバックル
が担持することになって、張力調節装置を容易に取外す
ことが可能である。
重を解放する。ターンバックルがそれまでの緊張材の伸
びを吸収しているので、緊張材の張力はそのまま残さ
れ、張力調節装置に作用していた荷重はターンバックル
が担持することになって、張力調節装置を容易に取外す
ことが可能である。
【0016】標準的な張力調節装置を挙げれば、一対の
反力ビームと、一対のテンションバーと、センターホー
ル型流体圧ジャッキで実現される一対の流体圧アクチュ
エータと、流体圧ポンプで実現される流体圧源とを含ん
で構成される。この張力調節装置の取付け手順は、まず
一対の反力ビームと1本のテンションバーと1台の流体
圧ジャッキとを組付けて、これを緊張材に取付け、次に
他の1組のテンションバーと流体圧ジャッキを反力ビー
ムに取付けて、2台の流体圧ジャッキと流体圧源とをホ
ースで接続する。
反力ビームと、一対のテンションバーと、センターホー
ル型流体圧ジャッキで実現される一対の流体圧アクチュ
エータと、流体圧ポンプで実現される流体圧源とを含ん
で構成される。この張力調節装置の取付け手順は、まず
一対の反力ビームと1本のテンションバーと1台の流体
圧ジャッキとを組付けて、これを緊張材に取付け、次に
他の1組のテンションバーと流体圧ジャッキを反力ビー
ムに取付けて、2台の流体圧ジャッキと流体圧源とをホ
ースで接続する。
【0017】張力導入方法は次のように行われる。まず
流体圧ポンプを作動させて2つの加力ナット間に徐々に
圧縮力をかけながら、緊張材の伸びを吸収する方向にタ
ーンバックルを手で回すことができる範囲で回し、大き
な力を必要として手では回らなくなれば加力ナット間の
圧縮力を増加させ、常に緊張材の張力と張力調節装置の
圧縮力とが均衡する(釣り合う)状態、即ち、ターンバ
ックルのねじ部に殆ど力が作用しない状態を保ちながら
緊張材に所定の張力が導入されるまでこれを繰り返す。
そして、張力導入が終了すると、張力調節装置を取り外
して、加力ナットをターンバックル側に寄せて締め付け
る。
流体圧ポンプを作動させて2つの加力ナット間に徐々に
圧縮力をかけながら、緊張材の伸びを吸収する方向にタ
ーンバックルを手で回すことができる範囲で回し、大き
な力を必要として手では回らなくなれば加力ナット間の
圧縮力を増加させ、常に緊張材の張力と張力調節装置の
圧縮力とが均衡する(釣り合う)状態、即ち、ターンバ
ックルのねじ部に殆ど力が作用しない状態を保ちながら
緊張材に所定の張力が導入されるまでこれを繰り返す。
そして、張力導入が終了すると、張力調節装置を取り外
して、加力ナットをターンバックル側に寄せて締め付け
る。
【0018】また本発明に従えば、反力ビームの加力ナ
ットが当たる部分には、曲面プレートを介挿して取付け
る。反力ビームおよび曲面プレートは、周縁部の一箇所
から切欠き穴が設けられているため、緊張材への着脱を
速やかに、かつ容易に行うことができる。一方、曲面プ
レートは、加力ナットに接触する面が湾曲凸面に形成さ
れる。このような曲面プレートを用いることによって、
ターンバックルのねじ部に曲げが作用して回転が拘束さ
れるのを防ぐことができる。即ち、反力ビームと緊張材
の交差角が直角に対して多少ずれることかあっても、加
力ナットと曲面プレートとの接触面積が小さいため、曲
げ方向の圧力が加力ナットに作用しなく、加力ナットに
は軸線方向の圧縮力だけが伝達され、従って、ターンバ
ックルの回転を拘束するような顕著な曲げが作用しな
い。
ットが当たる部分には、曲面プレートを介挿して取付け
る。反力ビームおよび曲面プレートは、周縁部の一箇所
から切欠き穴が設けられているため、緊張材への着脱を
速やかに、かつ容易に行うことができる。一方、曲面プ
レートは、加力ナットに接触する面が湾曲凸面に形成さ
れる。このような曲面プレートを用いることによって、
ターンバックルのねじ部に曲げが作用して回転が拘束さ
れるのを防ぐことができる。即ち、反力ビームと緊張材
の交差角が直角に対して多少ずれることかあっても、加
力ナットと曲面プレートとの接触面積が小さいため、曲
げ方向の圧力が加力ナットに作用しなく、加力ナットに
は軸線方向の圧縮力だけが伝達され、従って、ターンバ
ックルの回転を拘束するような顕著な曲げが作用しな
い。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例について添付図面を参
照しながら説明する。図1は本発明の実施例に係る鉄骨
構造のブレースとして用いられるロッド状緊張材の主要
部を示す部分図であり、このロッド状緊張材は、右ねじ
が螺刻されたねじ部10Aを一端部に有する緊張材1A
と、左ねじが螺刻されたねじ部10Bを一端部に有する
緊張材1Bと、両ねじ部10A,10Bに螺合されて両
緊張材1A,1Bを連結するためのターンバックル2
と、両ねじ部10A,10Bにそれぞれ螺嵌合される加
力ナット3A,3Bとを含んで構成される。
照しながら説明する。図1は本発明の実施例に係る鉄骨
構造のブレースとして用いられるロッド状緊張材の主要
部を示す部分図であり、このロッド状緊張材は、右ねじ
が螺刻されたねじ部10Aを一端部に有する緊張材1A
と、左ねじが螺刻されたねじ部10Bを一端部に有する
緊張材1Bと、両ねじ部10A,10Bに螺合されて両
緊張材1A,1Bを連結するためのターンバックル2
と、両ねじ部10A,10Bにそれぞれ螺嵌合される加
力ナット3A,3Bとを含んで構成される。
【0020】上記ロッド状緊張材は、例えば地盤の不等
沈下によって生じたブレースの張力の変動を調整するた
めに利用され、緊張材1A,1Bは直径が28〜46m
mの高強度棒鋼で、構造物の柱と柱の間の距離は約7
m、プレースの長さは約8m、隣接する柱間の相対的な
沈下量の差は最大で20mm程度であり、これによって
ブレースには最大で15×103kgf程度の張力が作
用するため、ターンバックル2を人力で回すことは不可
能である。従って、このロッド状緊張材に本発明が実施
されるのであって、この場合、加力ナット3A,3B
は、2つ割れ構造で2本のボルトで一体化可能なナット
が用いられ、張力調整の際にこの2つ割れの加力ナット
3A,3Bと後述の張力調整装置とが取付けられ、張力
調整終了後はこれらが取外されるようになっている。
沈下によって生じたブレースの張力の変動を調整するた
めに利用され、緊張材1A,1Bは直径が28〜46m
mの高強度棒鋼で、構造物の柱と柱の間の距離は約7
m、プレースの長さは約8m、隣接する柱間の相対的な
沈下量の差は最大で20mm程度であり、これによって
ブレースには最大で15×103kgf程度の張力が作
用するため、ターンバックル2を人力で回すことは不可
能である。従って、このロッド状緊張材に本発明が実施
されるのであって、この場合、加力ナット3A,3B
は、2つ割れ構造で2本のボルトで一体化可能なナット
が用いられ、張力調整の際にこの2つ割れの加力ナット
3A,3Bと後述の張力調整装置とが取付けられ、張力
調整終了後はこれらが取外されるようになっている。
【0021】図2には、本発明の第1実施例に係る張力
調節装置が示され、(イ)は正面図、(ロ)は右側面図
である。この張力調節装置は、一対の反力ビーム4A,
4Bと、一対のテンションバー5A,5Bと、センター
ホール型の油圧ジャッキで実現される一対の油圧アクチ
ュエータ6A,6Bと、油圧ポンプで実現される油圧源
9とを含んで構成される。反力ビーム4A,4Bは、耐
圧構造の金属製の盤体に形成されて、例えば鋳鋼製でリ
ブが縦横四方に張り巡らされた縦長の長方形状を成す盤
体が使用される。この反力ビーム4A,4Bには、切欠
穴11と穴12とが1個ずつ設けられる。切欠穴11は
緊張材1A,1Bをそれぞれ介挿するために、さらに一
方のテンションバー5Bの端部分を介挿するために設け
られたものであって、長手側の一端縁から長手方向に沿
って中央部まで延びて切欠いで設けられる。穴12は他
方のテンションバー5Aを挿通するために設けられたも
のであって、長手側の他端部寄り位置にテンションバー
5Aの径よりも稍大径の丸穴で設けられる。
調節装置が示され、(イ)は正面図、(ロ)は右側面図
である。この張力調節装置は、一対の反力ビーム4A,
4Bと、一対のテンションバー5A,5Bと、センター
ホール型の油圧ジャッキで実現される一対の油圧アクチ
ュエータ6A,6Bと、油圧ポンプで実現される油圧源
9とを含んで構成される。反力ビーム4A,4Bは、耐
圧構造の金属製の盤体に形成されて、例えば鋳鋼製でリ
ブが縦横四方に張り巡らされた縦長の長方形状を成す盤
体が使用される。この反力ビーム4A,4Bには、切欠
穴11と穴12とが1個ずつ設けられる。切欠穴11は
緊張材1A,1Bをそれぞれ介挿するために、さらに一
方のテンションバー5Bの端部分を介挿するために設け
られたものであって、長手側の一端縁から長手方向に沿
って中央部まで延びて切欠いで設けられる。穴12は他
方のテンションバー5Aを挿通するために設けられたも
のであって、長手側の他端部寄り位置にテンションバー
5Aの径よりも稍大径の丸穴で設けられる。
【0022】テンションバー5A,5Bとしては、φ2
3mmのPC鋼棒が用いられ、両端部にねじが螺刻され
てその長さは後述する要領で組付けられる張力調節装置
の実効長に適合するように設定される。油圧ジャッキ6
A,6Bは、10×103kgfの容量のものが用いら
れ、テンションバー5A,5Bの一端側のねじ部に連結
される。
3mmのPC鋼棒が用いられ、両端部にねじが螺刻され
てその長さは後述する要領で組付けられる張力調節装置
の実効長に適合するように設定される。油圧ジャッキ6
A,6Bは、10×103kgfの容量のものが用いら
れ、テンションバー5A,5Bの一端側のねじ部に連結
される。
【0023】反力ビーム4A,4Bには、曲面プレート
7A,7Bがそれぞれ取付けられる。この実施例では、
反力ビーム4A,4Bの中央部の所定個所に曲面プレー
ト7A,7Bを合着してねじ締めにより固定している
が、必ずしも固定することを要しなく、別体で使用時に
組付けるようにしたものであってもよい。この曲面プレ
ート7A,7Bは、方形板の一辺からほぼ中心部に向け
て切欠き穴が切削されてなる大略U字形状を成す板片で
あって、前記切欠き穴が反力ビーム4A,4Bの切欠穴
11に合致するように反力ビーム4A,4Bに取付けら
れる。さらに曲面プレート7A,7Bは、反力ビーム4
A,4Bに接触する面が平坦面に、加力ナット3A,3
Bに接触する面が湾曲凸面にそれぞれ形成されていて、
前記の作用の項で述べたような機能が発揮されるように
なっている。
7A,7Bがそれぞれ取付けられる。この実施例では、
反力ビーム4A,4Bの中央部の所定個所に曲面プレー
ト7A,7Bを合着してねじ締めにより固定している
が、必ずしも固定することを要しなく、別体で使用時に
組付けるようにしたものであってもよい。この曲面プレ
ート7A,7Bは、方形板の一辺からほぼ中心部に向け
て切欠き穴が切削されてなる大略U字形状を成す板片で
あって、前記切欠き穴が反力ビーム4A,4Bの切欠穴
11に合致するように反力ビーム4A,4Bに取付けら
れる。さらに曲面プレート7A,7Bは、反力ビーム4
A,4Bに接触する面が平坦面に、加力ナット3A,3
Bに接触する面が湾曲凸面にそれぞれ形成されていて、
前記の作用の項で述べたような機能が発揮されるように
なっている。
【0024】次にこの実施例を使用した張力調節方法を
説明する。実施例の張力調節装置を図2(イ)に示すよ
うに緊張材1A,1Bに取付け、油圧ジャッキ6A,6
Bはラムが5〜10cm程度伸びた状態でセットする。
油圧ジャッキ6A,6Bに接続した油圧ポンプ9を駆動
させて、2つの加力ナット3A,3B間に徐々に圧縮力
をかけながらターンバックル2に回転力を与える。緊張
材1A,1Bに作用していた張力と張力調節装置の圧縮
力とが釣り合うと、ターンバックル2が軽く回るように
なるので、緊張材1A,1Bが伸びる方向にターンバッ
クル2を回しながら、油圧ポンプ9の圧抜き弁を操作し
て徐々に張力調節装置の圧縮力を下げる。このようにタ
ーンバックル2のねじ部10A,10Bに力が殆ど作用
しない状態を保ちなから緊張材1A,1Bの張力が解放
されるまでこれを繰り返す。
説明する。実施例の張力調節装置を図2(イ)に示すよ
うに緊張材1A,1Bに取付け、油圧ジャッキ6A,6
Bはラムが5〜10cm程度伸びた状態でセットする。
油圧ジャッキ6A,6Bに接続した油圧ポンプ9を駆動
させて、2つの加力ナット3A,3B間に徐々に圧縮力
をかけながらターンバックル2に回転力を与える。緊張
材1A,1Bに作用していた張力と張力調節装置の圧縮
力とが釣り合うと、ターンバックル2が軽く回るように
なるので、緊張材1A,1Bが伸びる方向にターンバッ
クル2を回しながら、油圧ポンプ9の圧抜き弁を操作し
て徐々に張力調節装置の圧縮力を下げる。このようにタ
ーンバックル2のねじ部10A,10Bに力が殆ど作用
しない状態を保ちなから緊張材1A,1Bの張力が解放
されるまでこれを繰り返す。
【0025】図3には、本発明の第2実施例に係る張力
調節装置が示され、(イ)は正面図、(ロ)は右側面図
である。この張力調節装置は前記第1実施例に類似して
いて対応する部材には同一の参照符号が付けられる。図
示の張力調節装置は、一対の反力ビーム4A,4Bと、
1本のテンションバー5と、センターホール型の油圧ジ
ャッキで実現される一対の油圧アクチュエータ6Aと、
両端部がねじ部に形成されナットが螺嵌合される1本の
コンプレッションバー8と、油圧ポンプで実現される油
圧源9とを含んで構成される。
調節装置が示され、(イ)は正面図、(ロ)は右側面図
である。この張力調節装置は前記第1実施例に類似して
いて対応する部材には同一の参照符号が付けられる。図
示の張力調節装置は、一対の反力ビーム4A,4Bと、
1本のテンションバー5と、センターホール型の油圧ジ
ャッキで実現される一対の油圧アクチュエータ6Aと、
両端部がねじ部に形成されナットが螺嵌合される1本の
コンプレッションバー8と、油圧ポンプで実現される油
圧源9とを含んで構成される。
【0026】一対の反力ビーム4A,4Bは、切欠穴1
1と穴12と穴13とが1個ずつ設けられる。切欠穴1
1は緊張材1A,1Bをそれぞれ介挿するために設けら
れたものであって、長手側の一端部に切欠いで設けられ
る。穴12はテンションバー5を挿通するために設けら
れたものであって、長手側の中央部位置にテンションバ
ー5の径よりも稍大径の丸穴で設けられる。穴13はコ
ンプレッションバー8を挿通するために設けられたもの
であって、長手側の他端部寄り位置にコンプレッション
バー8の径よりも稍大径の丸穴で設けられる。コンプレ
ッションバー8は、テンションバー5に対応させて反力
ビーム4A,4B間に亘って介設される部材であって、
例えばφ23mmのPC鋼棒が用いられる。
1と穴12と穴13とが1個ずつ設けられる。切欠穴1
1は緊張材1A,1Bをそれぞれ介挿するために設けら
れたものであって、長手側の一端部に切欠いで設けられ
る。穴12はテンションバー5を挿通するために設けら
れたものであって、長手側の中央部位置にテンションバ
ー5の径よりも稍大径の丸穴で設けられる。穴13はコ
ンプレッションバー8を挿通するために設けられたもの
であって、長手側の他端部寄り位置にコンプレッション
バー8の径よりも稍大径の丸穴で設けられる。コンプレ
ッションバー8は、テンションバー5に対応させて反力
ビーム4A,4B間に亘って介設される部材であって、
例えばφ23mmのPC鋼棒が用いられる。
【0027】この実施例の張力調節装置は図3(イ)に
示すように緊張材1A,1Bに取付けて使用されるが、
この場合、緊張材1A,1Bへの張力調節装置の取付け
が1工程となり簡単である。また、油圧ジャッキは1台
でよいが、その容量は緊張材1A,1Bに与える張力の
2倍以上であることが必要である。なお、緊張材1A,
1Bの伸びが大きい場合、反力ビーム4A,4Bと緊張
材1A,1Bの交差角度の直角とのずれが余り大きくな
らないように、調節操作の途中でコンプレッションバー
8の長さを調整する必要がある。従って、この実施例の
装置の場合は、緊張材1A,1Bの長さが比較的短い
か、または与える張力が小さい場合に特に適合する装置
である。
示すように緊張材1A,1Bに取付けて使用されるが、
この場合、緊張材1A,1Bへの張力調節装置の取付け
が1工程となり簡単である。また、油圧ジャッキは1台
でよいが、その容量は緊張材1A,1Bに与える張力の
2倍以上であることが必要である。なお、緊張材1A,
1Bの伸びが大きい場合、反力ビーム4A,4Bと緊張
材1A,1Bの交差角度の直角とのずれが余り大きくな
らないように、調節操作の途中でコンプレッションバー
8の長さを調整する必要がある。従って、この実施例の
装置の場合は、緊張材1A,1Bの長さが比較的短い
か、または与える張力が小さい場合に特に適合する装置
である。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、緊張材の端部から張力
を導入するのが構造的に困難または不利な場合に、中間
のターンバックル部から任意の大きさの初期張力を正確
に、かつ軽力で導入することができる。また、構造物の
基礎の不等沈下などによって、中間部にターンバックル
を有するブレース材に大きな張力が作用した場合にも同
様に、ブレース材の張力を簡単に、かつ軽力操作で解放
または調節することが可能である。
を導入するのが構造的に困難または不利な場合に、中間
のターンバックル部から任意の大きさの初期張力を正確
に、かつ軽力で導入することができる。また、構造物の
基礎の不等沈下などによって、中間部にターンバックル
を有するブレース材に大きな張力が作用した場合にも同
様に、ブレース材の張力を簡単に、かつ軽力操作で解放
または調節することが可能である。
【図1】本発明の実施例に係るロッド状緊張材の主要部
を示す部分図である。
を示す部分図である。
【図2】本発明の第1実施例に係る張力調節装置を示
し、(イ)は正面図、(ロ)は右側面図である。
し、(イ)は正面図、(ロ)は右側面図である。
【図3】本発明の第2実施例に係る張力調節装置を示
し、(イ)は正面図、(ロ)は右側面図である。
し、(イ)は正面図、(ロ)は右側面図である。
1A,1B…緊張材、 2…ター
ンバックル、3A,3B…加力ナット、 4
A,4B…反力ビーム、5,5A,5B…テンションバ
ー、 6A,6B…流体圧アクチュエータ 7A,7B…曲面プレート、 8…コン
プレッションバー、9…流体圧源、 10A,1
0B…ねじ部、11…切欠穴、 12,1
3…穴。
ンバックル、3A,3B…加力ナット、 4
A,4B…反力ビーム、5,5A,5B…テンションバ
ー、 6A,6B…流体圧アクチュエータ 7A,7B…曲面プレート、 8…コン
プレッションバー、9…流体圧源、 10A,1
0B…ねじ部、11…切欠穴、 12,1
3…穴。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 芳彦 東京都港区元赤坂一丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内 (72)発明者 小川 浩 東京都港区元赤坂一丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内 (72)発明者 石井 貞美 東京都港区元赤坂一丁目3番8号 鹿島建 設株式会社東京支店内
Claims (5)
- 【請求項1】 中間部にターンバックルが螺合により介
挿され、ターンバックルの両端部から突出する各ねじ部
に加力ナットがそれぞれ螺嵌合されてなる緊張材の張力
を調節するに際し、一対の前記加力ナットをターンバッ
クルの端部と間隔をあけて定置し、この両加力ナット間
に緊張材の引張力に略均衡する圧縮力を与えて、ターン
バックルにその回転を拘束する大きな引張、圧縮および
曲げの力が作用しない状態を保たせながら、ターンバッ
クルを回動操作することによって、緊張材に張力を導入
し、または解放することを特徴とする緊張材の張力調節
方法。 - 【請求項2】 中間部にターンバックル2が螺合により
介挿され、ターンバックル2の両端部から突出する各ね
じ部に加力ナット3A,3Bがそれぞれ螺嵌合されてな
る緊張材の張力を調節する装置であって、ターンバック
ル2の端部と間隔をあけて各ねじ部に定置される一対の
前記加力ナット3A,3Bの反ターンバックル側端面に
当接させて、ターンバックル2の両側の各緊張材1A,
1Bに側方から挟むように取付けられる一対の反力ビー
ム4A,4Bと、緊張材1A,1Bの軸線に平行に延設
され、一対の前記反力ビーム4A,4B間に亘らせて取
付けられるテンションバー5A,5Bと、このテンショ
ンバー5A,5Bに連設され、一対の反力ビーム4A,
4Bに対しその間隔を狭める方向の圧縮力をテンション
バー5A,5Bを介して与える流体圧アクチュエータ6
A,6Bと、この流体圧アクチュエータ6A,6Bに接
続される流体圧源9とを含み、流体圧アクチュエータ6
A,6Bの作動によって緊張材1A,1Bの引張力に略
均衡する圧縮力が一対の反力ビーム4A,4B間に与え
られることを特徴とする緊張材の張力調節装置。 - 【請求項3】 センターホール型流体圧ジャッキから成
る一対の流体圧アクチュエータ6A,6Bおよび一対の
テンションバー5A,5Bが備えられ、一方、反力ビー
ム4A,4Bがターンバックル2および加力ナット3
A,3Bの径に比し長い長方形状の盤体に形成され、こ
の反力ビーム4A,4Bには、緊張材1A,1Bが介挿
される切欠穴11が周縁の一箇所から長手側の中央部ま
で延びて設けられるとともに、テンションバー5A,5
Bが挿通される穴が長手側の両端部寄り位置にそれぞれ
設けられる請求項2記載の緊張材の張力調節装置。 - 【請求項4】 流体圧アクチュエータ6Aがセンターホ
ール型流体圧ジャッキから成り、両端部がねじ部に形成
されナットが螺嵌合されるコンプレッションバー8がテ
ンションバー5と対で備えられ、一方、反力ビーム4
A,4Bがターンバックル2および加力ナット3A,3
Bの径に比し長い長方形状の盤体に形成され、この反力
ビーム4A,4Bには、緊張材1A,1Bが介挿される
切欠穴が長手側の一端部に、コンプレッションバー8が
挿通される穴が長手側の他端部寄り位置にそれぞれ設け
られ、テンションバー5が挿通される穴が長手側の中央
部に設けられる請求項2記載の緊張材の張力調節装置。 - 【請求項5】 加力ナット3A,3Bと反力ビーム4
A,4Bとの間に介挿して緊張材1A,1Bに取付けら
れる大略U字形状の板片から成る一対の曲面プレート7
A,7Bが反力ビーム4A,4Bと対で備えられ、この
曲面プレート7A,7Bは、反力ビーム4A,4Bに接
触する面が平坦面に、加力ナット3A,3Bに接触する
面か湾曲凸面にそれぞれ形成される請求項3または4に
記載の緊張材の張力調節装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5028395A JPH08200325A (ja) | 1995-01-30 | 1995-01-30 | 緊張材の張力調節方法ならびにその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5028395A JPH08200325A (ja) | 1995-01-30 | 1995-01-30 | 緊張材の張力調節方法ならびにその装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08200325A true JPH08200325A (ja) | 1996-08-06 |
Family
ID=12854605
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5028395A Granted JPH08200325A (ja) | 1995-01-30 | 1995-01-30 | 緊張材の張力調節方法ならびにその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08200325A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006517641A (ja) * | 2003-02-14 | 2006-07-27 | ティーエムディー フリクション サーヴィシズ ゲーエムベーハー | ブレーキ・キャリパ |
CN102744339A (zh) * | 2012-07-14 | 2012-10-24 | 成都生辉电子科技有限公司 | 一种可拆卸张放装置及控制方法 |
JP2020122542A (ja) * | 2019-01-31 | 2020-08-13 | 株式会社ネクスコ・メンテナンス新潟 | 連結紐体の連結解除装置及びその連結解除方法 |
-
1995
- 1995-01-30 JP JP5028395A patent/JPH08200325A/ja active Granted
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006517641A (ja) * | 2003-02-14 | 2006-07-27 | ティーエムディー フリクション サーヴィシズ ゲーエムベーハー | ブレーキ・キャリパ |
US7958975B2 (en) | 2003-02-14 | 2011-06-14 | Tmd Friction Service Gmbh | Brake caliper |
CN102744339A (zh) * | 2012-07-14 | 2012-10-24 | 成都生辉电子科技有限公司 | 一种可拆卸张放装置及控制方法 |
JP2020122542A (ja) * | 2019-01-31 | 2020-08-13 | 株式会社ネクスコ・メンテナンス新潟 | 連結紐体の連結解除装置及びその連結解除方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20011204 |