JPH0819550A - トロカール管及びそれを備えたトロカール - Google Patents
トロカール管及びそれを備えたトロカールInfo
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- JPH0819550A JPH0819550A JP6157733A JP15773394A JPH0819550A JP H0819550 A JPH0819550 A JP H0819550A JP 6157733 A JP6157733 A JP 6157733A JP 15773394 A JP15773394 A JP 15773394A JP H0819550 A JPH0819550 A JP H0819550A
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Abstract
ロカール管及びそれを備えたトロカールの提供。 【構成】トロカール管10は、管状部材20が通常は、
基端部21の径より先端部22の径の方が小さいので、
ブレード40を挿入して体壁に刺入する際に、刺入抵抗
が少なく穿刺し易い。また、処置器具等を挿入する際に
は、処置器具の外径に適した内径の拡張用トロカール管
50を挿入して、トロカール管10の先端部22の径を
拡張することができるので、術中においても、新たに別
のトロカール管を腹腔内に刺入しなくても、処置器具等
に適した内径を有するトロカール管を使用することがで
きる。
Description
いて、体腔内に内視鏡、鉗子、電気メス等を出し入れす
るのに用いられるトロカール(套管針)に関し、特にト
ロカール管(外套管)に関するものである。
開腹せずに胆嚢摘出や腸吻合等を行う腹腔鏡下外科手術
が行われている。この術式は、開腹しない低侵襲のもの
で、短期間の入院で済み、患者の負担は少ないものであ
る。
内視鏡、鉗子、電気メス等の手術器具を挿入するのに用
いられる外科用器具であり、一般に、管状のトロカール
管(外套管)と、先端が鋭く尖ったブレード(栓子)と
からなる。使用時には、ブレードをトロカール管に挿入
した状態で、ブレードの先端により体壁を穿通して腹腔
内に刺入し、その後トロカール管を残してブレードのみ
を抜去するものであり、残されたトロカール管により、
腹腔内に内視鏡、鉗子、電気メス、ガス等を出し入れす
ることを可能とするものである。
用いて説明する。図9は、従来の腹腔鏡下外科手術の様
子を示す断面図である。腹腔鏡下外科手術においては、
腹壁7に気腹針の穿刺を行い、CO2 等のガスを注入し
て腹腔内を膨らませる気腹法、或いは体壁に針金を串刺
して体壁を持ち上げる吊り上げ法により、腹腔内8に術
空間を確保する。その後、腹壁7に小切開を加え、この
部分よりトロカールの穿刺を行い、ブレード(図示せ
ず)を抜去した後、トロカール管3にて確保された通路
から軟性鏡や、硬性鏡のような内視鏡1を腹腔内8に挿
入し、腹腔内8を内視鏡1で撮影したモニタ画面2を観
察しながら、複数箇所にトロカールの穿刺を行い、同様
にトロカール管3にて確保された通路から、鉗子4、把
持鉗子5、電気メス6等の長尺の処置器具を挿入し、胆
嚢摘出や腸吻合を行う。
ス鋼等の金属や硬質プラスッチク樹脂のような硬度の高
い材料により構成されていた。しかしながら、このよう
な硬質材料で構成さらたトロカール管を通過できる器具
は、トロカール管の内径寸法以下の径を持つ棒状の器具
に限られてしまう。
構成することにより、湾曲した形状の器具等を通過可能
とする軟質のトロカール管が、例えば、特開平5−20
0041号公報に記載されている。
ようなトロカール管は、湾曲した形状の器具等の通過を
可能としたが、内径が固定されているので、処置器具の
外径に適したトロカール管を用いなければならない。す
なわち、予め術者は、手術の内容に応じて、手術に用い
る処置器具に適した様々な径を持つ複数のトロカール管
を腹腔内に刺入するが、術中にトロカール管の径が小さ
くて、処置器具が挿入できなかったり、腹腔内から臓器
等を取り出すことができないということが生じる。ま
た、そのような場合には、新たに大径のトロカール管を
刺入しなければならないので、使用するトロカール管の
数が多くなる、術時間が長くなる、手技が煩雑になるな
どの問題点がある。
端の径が腹壁に穿刺する際においても、使用する処置器
具等を挿入できる程度の径を有するため、腹壁に刺入す
る際にかなりの抵抗を受け穿刺の妨げとなる、トロカー
ル管の径と同程度の瘡痕を残すという問題点がある。
てなされたものであって、様々な径を持つ処置器具等に
対応でき、刺入し易く、大きな瘡痕を残さない低侵襲で
あるトロカール管及びそれを備えたトロカールを提供す
ることを目的とする。
明のトロカール管及びそれを備えたトロカールにより達
成される。
部材と、該管状部材の基端部に接続されたグリップ部材
とからなるトロカール管であって、前記管状部材は、通
常は、基端部より先端部の径が小さく、また、処置器具
等を挿入する際には、先端部の径が拡張するものであ
る。
数の板状体と、該複数の板状体の少なくとも外周面を覆
う伸縮性を有するチューブとから構成されるものである
ことが好ましい。
側の幅の方が大きい台形形状であることが好ましい。
挿入する際には、該トロカール管の該管状部材の通常の
先端部の内径より大きい外径を有する第2の管状部材及
び該第2の管状部材の基端部に接続された第2のグリッ
プ部材により構成される拡張用トロカール管を該トロカ
ール管に挿入することにより、該トロカール管の先端部
の径を拡張することが好ましい。
トロカール管と、前記トロカール管に挿入され、穿刺端
を有するブレードとからなるトロカールであって、該ト
ロカール管の前記管状部材は、通常は、基端部より先端
部の径が小さく、また、処置器具等を挿入する際には、
先端部の径が拡張するものである。
ロカール管の通常における前記管状部材の内腔形状と略
同形状である基端よりも先端の径の方が小さい略円錐形
状であることが好ましい。
挿入する際には、該トロカール管の該管状部材の通常の
先端部の内径より大きい外径を有する第2の管状部材及
び該第2の管状部材の基端部に接続された第2のグリッ
プ部材により構成される拡張用トロカール管を該トロカ
ール管に挿入することにより、該トロカール管の先端部
の径を拡張することが好ましい。
ールは、管状部材が通常は、基端部の径より先端部の径
の方が小さいので、ブレードを挿入して体壁に穿刺する
ときの抵抗が小さい。また、ブレードのシャフトがトロ
カール管の管状部材の内腔と略同形状であるので、トロ
カール管が変形し刺入が困難になることを防止する。ま
た、体壁への侵襲が小さく、トロカールを抜去した後に
は、瘡痕が小さい。さらに、処置器具等を挿入する際に
は、処置器具の外径に適した内径の拡張用トロカール管
を挿入して、該トロカール管の先端部の径を拡張するこ
とができるので、術中においても、新たに別のトロカー
ル管を腹腔内に刺入しなくても、処置器具等に適した内
径を有するトロカール管を使用することができる。
えたトロカールは、複数の板状体が環状に連結した管状
部材と、該複数の板状体の少なくとも外周面を覆う伸縮
性を有するチューブとから構成されるので、トロカール
管を腹腔内に穿刺する際に、体壁を損傷することがな
く、刺入し易い。
備えたトロカールは、管状部材の板状体が先端の幅より
基端の幅が大きい細長い台形形状であるため、管状部材
の先端部の外径が基端部の外径に比べて小さいので、ト
ロカール管を腹腔内に穿刺する際の抵抗が小さい。
に示す好適実施例に基づいて詳細に説明する。
管の通常の状態を示す外観図である。図のように、本発
明の構成例に係るトロカール管10は、管状部材20
と、管状部材20の基端部21に接続されたグリップ部
材30とからなるトロカール管であって、管状部材20
は、通常は、基端部21の径よりも先端部22の径の方
が小さい略円錐形状に構成されている。そして、トロカ
ール管10の先端部22の内径は、後述する拡張用トロ
カール管の外径に合わせて拡張するように構成されてい
る。また、例えば、クリップ鉗子のように処置部(クリ
ップ部材)やシャフトが硬質材料からなり略均一な外径
からなる処置器具等をトロカール管に挿入するときに
は、拡張用トロカール管を用いずにトロカール管10の
先端部22の内径を拡張することができる。
数の板状体23と、複数の板状体23の外周面を覆うチ
ューブ24とから構成される。さらに、板状体23は、
先端側の幅よりも基端側の幅の方が大きい台形形状であ
り、チューブ24は、伸縮性を有し、トロカール管10
を腹腔内に穿刺するときに体壁を損傷することを防止す
ると共に、気密性を保つものである。
内に穿刺する際の衝撃、或いは体壁から受ける圧力に耐
えられる程度の強度を有する材質であれば特に限定され
ないが、例えば、ステンレス綱、アルミ合金、超弾性金
属、形状記憶合金などの金属材料およびポリアミド、ポ
リ塩化ビニル、ポリカーボネート、ABS、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、テフロン、アクリル樹脂などの合
成樹脂材料等を挙げることができる。また、電気メス等
の電気的器具を用いることがあることを考えれば、非導
電性である上述の合成樹脂材料で構成されることが好ま
しく、特に、ポリカーボネート、ABS等で構成される
ことがより好ましい。
が、0.05mm〜3.0mm程度、0.1mm〜1.
5mm程度が好ましく、特に0.5mm程度がより好ま
しい。板状体23の肉厚が0.05mm以下であると、
体壁から受ける圧力に耐えられない恐れがあり、3.0
mm以上であると体壁に穿刺する際の抵抗が大きくなり
穿刺することができない恐れがある。
を構成する板状体23の枚数にもよるが、例えば、板状
体23が6枚の場合は、6.0mm以下程度、特に、
4.0mm以下程度が好ましく、特に1.5mm程度が
好ましい。6.0mm以上であると、管状部材20の先
端部22の内径および外径が大きくなり、体壁に穿刺す
る際の抵抗が大きくなり穿刺することができない恐れが
ある。4.0mm以下であれば、体壁に穿刺することが
十分可能である。
材20を構成する板状体23の枚数にもよるが、例え
ば、板状体23が6枚の場合は、3.0mm〜50mm
程度、特に、5.0mm〜20mm程度が好ましく、特
に6.0mm程度が好ましい。板状体23の基端側の幅
が3.0mm以下であると、用いる材質にもよるが管状
部材20の強度が弱くなり、体壁に刺入する際にトロカ
ール管が変形し刺入することが困難になる恐れがある。
50mm以上であると管状部材20の基端部21の外径
が大きくなり、体壁に穿刺する際の抵抗が大きくなり穿
刺しにくくなる。
縮性、気密性、耐久性を有する材質であれば特に限定さ
れないが、例えば、シリコーンゴム、ラテックスゴム、
ポリウレタン、エチレン酢酸ビニル共重合体などを挙げ
ることができるが、特に、シリコーンゴム等で構成され
ることが好ましい。
る管状部材20の径にもよるが、0.03mm〜2.0
mm程度、0.05mm〜0.5mm程度が好ましく、
特に0.2mm程度であることがより好ましい。チュー
ブ24の肉厚が0.03mm以下であると、管状部材2
0に処置器具等を挿入する際に破れる恐れがあり、2.
0mm以上であると、腹腔内に穿刺する際の抵抗が大き
くなり穿刺することができない恐れがある。
よるが、例えば、4枚〜50枚程度、好ましくは6〜1
2枚、特に好ましくは6枚〜8枚を用いられる。
する処置器具等の外径によるが、4.0mm〜50mm
程度、4.5mm〜30mm程度が好ましく、特に5.
0mm〜10mm程度がより好ましい。基端部21の内
径が4.0mm以下であると、使用することのできる処
置器具が限られてしまい、50mm以上であると、患者
に与える侵襲が大きく、回復に時間を要する。
0mm程度以上、好ましくは2.0mm以上、特に、
2.5mm程度に構成することがより好ましい。1.0
mm以下であると、後述する拡張用トロカール管が挿入
できない恐れがある。
mm程度、特に、50mm〜200mm程度が好まし
く、特に100mm程度が好ましい。管状部材20の全
長が30mm以下であると、肥大した体壁を穿通できな
い恐れがあり、250mm以上であると、処置器具の操
作が困難になる恐れがある。
管の通常の状態を示す図1のA−A断面図である。図の
ように、通常の状態では、チューブ24が縮んだ状態で
あり、また、複数の板状体23の側面が互いに接した状
態である。
腔部25の気密性を保つと共に、板状体23が体壁など
を傷つけるのを防止する。
管のグリップ部材の構成を示す図1の部分断面図であ
る。図のように、グリップ部材30は、主に、後述する
拡張用トロカール管を挿入するための挿入口31と、気
腹圧を低下させないために気密性を保つ逆止弁32と、
管状部材20の基端部21を固定する係合部35と、管
状部材20の内腔部25に連通する連通部36とからな
る。 そして、逆止弁32は、トロカール管10を体壁
に穿刺し後述するブレードを抜去した後に気密性を保つ
開口弁33と、トロカール管10に後述する拡張用トロ
カール管を挿入したときに気密性を保つスリット弁34
からなる。また、係合部35は、係合軸からなり、この
係合軸に管状部材20の板状体23の基端が巻き付けら
れるように固定されている。なお、管状部材20のチュ
ーブ24は、グリップ部材30の外壁37に接着され、
管状部材20の内腔部25および連通部36に気体およ
び液体が侵入することを防止する。
や開口弁33の材質にもよるが、1.0mm〜50mm
が好ましく、特に1.5mm〜30mmがより好まし
い。挿入口31の直径が1.0mm以下であると、使用
することのできる処置器具が限られてしまい、50mm
以上であると、管状部材20の内径も大きくなるため、
患者に与える侵襲が大きく、回復に時間を要する。
質としては、例えば、ステンレス鋼、アルミ合金等の金
属材料、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネー
ト、ABS、ポリエチレン、ポリプロピレン、テフロ
ン、アクリル樹脂等の合成樹脂材料が好ましく、特に、
ポリカーボネートにより構成されることがより好まし
い。
しては、例えば、シリコーンゴム、ラテックスゴム、ポ
リウレタン、エチレン酢酸ビニル共重合体等の伸縮性を
有する材料が好ましく、特に、シリコーンゴムで構成さ
れることがより好ましい。
〜2.0mm程度、0.05mm〜0.5mmが好まし
く、特に、0.3mm程度がより好ましい。開口弁33
の肉厚が0.03mm以下であると、後述する拡張用ト
ロカール管を挿入する際に破れてしまう恐れがあり、
2.0mm以上であると、後述する拡張用トロカール管
を挿入することが困難である。
質としては、開口弁33を構成する材料と同様、例え
ば、シリコーンゴム、ラテックスゴム、ポリウレタン、
エチレン酢酸ビニル共重合体等の伸縮性を有する材料が
好ましく、特に、シリコーンゴムで構成されることがよ
り好ましい。
m〜3.0mm程度、0.2mm〜2.0mmが好まし
く、特に、1.0mm程度がより好ましい。スリット弁
34の肉厚が0.1mm以下であると、耐圧性が劣るこ
とや後述する拡張用トロカール管を挿入する際に破れて
しまうことが考えられる。また、3.0mm以上である
と、後述する拡張用トロカール管を挿入することが困難
である。
を構成するブレードを示す外観図である。図のように、
ブレード40は、シャフト41と、シャフト41の基端
部42に接続されたグリップ44と、シャフト41の先
端部43の先端側に一体成形された穿刺端45とを有す
るものである。
ップ部材30の挿入口31からトロカール管10の内腔
部25に挿入すると、トロカール管10の先端部22か
ら穿刺端45が突出した状態となる。この状態でブレー
ド40の穿刺端45により体壁を穿通して腹腔内に刺入
し、その後トロカール管10を残してブレード40のみ
を抜去するものであり、残されたトロカール管10に後
述する拡張用トロカール管を挿入し、この拡張用トロカ
ール管を介して、腹腔内に内視鏡、鉗子、電気メス等を
出し入れする。
40のみが腹腔内に貫通し、トロカール管10の管状部
材20は体壁を穿通することができずに軸方向に縮んで
しまう恐れがあるので、ブレード40の形状は、トロカ
ール管10の通常の状態の内腔に適合する形状であるこ
とが好ましく、特にシャフト41の先端部43がトロカ
ール管10の先端部22の内壁に接するように構成され
ている。図4においては、シャフト41の形状が基端よ
りも先端の径が小さい略円錐形状のものを挙げたが、シ
ャフト41の形状は、体壁を穿刺する際の衝撃に耐えら
れる強度を有する形状であり、トロカール管10の通常
における前記管状部材の内腔部25の形状と略同形状で
ある基端よりも先端の径の方が小さい略多角錐形状、或
いはその形状に近似する形状であってもよい。
えば、ステンレス鋼、アルミ合金、超弾性合金、形状記
憶合金等の金属材料や、ポリカーボネート、アクリル樹
脂、ABS、ポリプロピレン、ポリエチレン、テフロ
ン、PEK、PEEKが好ましく、特に、ステンレス鋼
がより好ましい。
mm程度、特に、60mm〜250mm程度が好まし
く、特に150mm程度が好ましい。シャフト41の全
長が40mm以下であると、穿刺端45がトロカール管
10の先端から突出しない、また、300mm以上であ
ると、ブレード40を必要以上に腹腔内に刺入すること
っとなり、腹腔内臓器等を傷つけてしまう恐れがある。
カール管10の基端部21の内径に適した大きさで、
5.0mm〜50mm程度、6.0mm〜30mm程度
が好ましく、特に7.5mm程度がより好ましい。
は、トロカール管10の先端部22の内径に適した大き
さで、1.0mm〜15mm程度、2.0mm〜10m
m程度が好ましく、特に2.0mm程度がより好まし
い。
えば、ステンレス鋼、アルミ合金等の金属材料、ポリア
ミド、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ABS、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、テフロン、アクリル樹脂
等の合成樹脂材料が好ましく、特に、ポリカーボネート
等により構成されることがより好ましい。
管を拡張するための拡張用トロカール管を示す外観図で
ある。図のように、拡張用トロカール管50は、主に処
置器具等を腹腔内に挿入するための管状部材51と、管
状部材51の基端部52に接続されたグリップ部材54
とからなるものである。
したグリップ部材30の挿入口31から使用する処置器
具(術具)等の外径に適した内径を有する拡張用トロカ
ール管50をトロカール管10の内腔部25に挿入し
て、トロカール管10の管状部材20を拡張するもので
ある。
の異なる拡張用トロカール管50を用意し、術具等に適
した内径の拡張用トロカール管50をトロカール管10
に挿入し、管状部材20の先端部22を拡張して術具等
を使用する。なお、拡張用トロカール管50として、従
来より使用されているトロカール管(外套管)を用いる
ことは可能である。
部(クリップ部材)やシャフトが硬質材料からなり略均
一な外径からなる処置器具等をトロカール管に挿入する
ときには、拡張用トロカール管50を用いずにトロカー
ル管10の先端部22の内径を拡張することができる
が、例えば、把持鉗子のように腹腔内から胆嚢等の任意
の臓器或いは臓器の一部分を把持して腹腔外に取り出す
ことに用いる処置器具を用いるときには、トロカール管
により一定内径を有する通路を確保する必要があるた
め、拡張用トロカール管50を用いることが有効であ
る。
構成する材質としては、例えば、ステンレス綱、アルミ
合金、超弾性金属、形状記憶合金などの金属材料および
ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、AB
S、ポリエチレン、ポリプロピレン、テフロン、アクリ
ル樹脂などの合成樹脂材料等を挙げることができる。ま
た、電気メス等の電気的器具を用いることがあることを
考えれば、非導電性である上述の合成樹脂材料で構成さ
れることが好ましく、特に、ポリカーボネート等で構成
されることが好ましい。
全長は、40mm〜300mm程度、特に、60mm〜
250mm程度が好ましく、特に130mm程度が好ま
しい。管状部材50の全長が40mm以下であると、肥
大した体壁を穿通できない恐れがあり、300mm以上
であると、処置器具の操作が困難になる恐れがある。
内径は、使用する処置器具等の外径により異なるが、
2.0mm〜49mm程度、3.0mm〜30mm程度
が好ましく、特に3.0〜20mm程度がより好まし
い。管状部材51の内径が3.0mm以下であると、使
用することのできる処置器具が限られてしまい、49m
m以上であると、患者に与える侵襲が大きく、回復に時
間を要する。
51の肉厚は、使用する処置器具等により異なるが、
0.05mm〜2.0mm程度、0.1mm〜1.5m
m程度が好ましく、特に、1.0mm程度がより好まし
い。
51の外径は、管状部材51の肉厚や使用する処置器具
等の外径により異なるが、3.0mm〜50mm程度、
3.0mm〜31mm程度が好ましく、特に3.0mm
〜21mm程度がより好ましい。
カール管のグリップ部材の構成を示す図5の部分断面図
である。図のように、グリップ部材54は、主に、処置
器具(術具)等を挿入するための挿入口56と、気腹圧
を低下させないために気密性を保つ逆止弁57と、管状
部材50の内腔部55に連通する連通部55’とからな
る。
するための挿入口56に連通する開口を有し、処置器具
等を抜去したときに気密性を保つ開口弁58と、処置器
具等を挿入したときに気密性を保つスリット弁59から
なる。
材質としては、例えば、ステンレス鋼、アルミ合金等の
金属材料、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネ
ート、ABS、ポリエチレン、ポリプロピレン、テフロ
ン、アクリル樹脂等の合成樹脂材料が好ましく、特に、
ポリカーボネートにより構成されることがより好まし
い。
しては、トロカール管10の開口弁33と同様、例え
ば、シリコーンゴム、ラテックスゴム、ポリウレタン、
エチレン酢酸ビニル共重合体等の伸縮性を有する材料が
好ましく、特に、シリコーンゴムがより好ましい。
10の開口弁33と同様、0.03mm〜2.0mm程
度、0.05mm〜0.5mmが好ましく、特に、0.
3mm程度がより好ましい。開口弁33の肉厚が0.0
3mm以下であると、処置器具等を挿入する際に破れて
しまう恐れがあり、2.0mm以上であると、処置器具
等を挿入することが困難である。
質としては、トロカール管10のスリット弁34と同
様、開口弁57を構成する材料と同様、例えば、シリコ
ーンゴム、ラテックスゴム、ポリウレタン、エチレン酢
酸ビニル共重合体等の伸縮性を有する材料が好ましく、
特に、シリコーンゴムがより好ましい。
m〜3.0mm程度、0.2mm〜2.0mmが好まし
く、特に、1.0mm程度がより好ましい。スリット弁
34の肉厚が0.1mm以下であると、耐圧性が劣るこ
とや後述する処置器具等を挿入する際に破れてしまうこ
とが考えられる。また、3.0mm以上であると、処置
器具等を挿入することが困難である。
す好適実施例に基づいて詳細に説明する。
管に拡張用トロカール管を挿入した状態を示す外観図で
ある。また、図8は、本発明の実施例に係るトロカール
管に拡張用トロカール管を挿入した状態を示す図7のB
−B断面図である。
図1に示すトロカール管10と、図4に示すブレード4
0とから構成される。また、図7に示すように、本発明
の構成例に係るトロカール60は、トロカール管10
と、図4に示すブレード40および拡張用トロカール管
50から構成されてもよい。
0に拡張用トロカール管50を挿入した状態では、チュ
ーブ24が伸びた状態であり、また、複数の板状体23
の間隔が広がった状態になる。
10に図4に示すブレード40を挿入することにより、
トロカール管10の先端部22から穿刺端45が突出し
た状態となる。この状態でブレード40の穿刺端45に
より体壁を穿通して腹腔内に刺入し、その後トロカール
管10を残してブレード40のみを抜去する。そして、
残されたトロカール管10に図5に示す拡張用トロカー
ル管50を挿入する(この状態を図7および図8に示
す。)ことにより、トロカール管10の先端部22の径
が拡張する。この状態で、拡張用トロカール管50を介
して、腹腔内に内視鏡、鉗子、電気メス等の処置器具等
を出し入れするように構成されている。
には、トロカール管10の管状部材20が基端部より先
端部の径が小さい略円錐形状であり(通常の状態)、ト
ロカール管10に挿入するブレード40のシャフト41
の形状がトロカール管10の内腔部25の形状に近似す
るので、体壁に小さい穿刺口をつくり、穿刺口を拡張し
ながら(押し広げながら)、トロカール管10を腹腔内
に刺入し、その後に拡張用トロカール管50する際にお
いては、トロカール管10の先端部22を拡張させるた
め、体壁に残る瘡痕は従来のトロカールを用いた場合に
比べて小さい。また、刺入抵抗が小さいので、誤って腹
腔内臓器を傷つけてしまうことがない。
する処置器具(術具)等の外径に適したものを用いるこ
とにより、術具等の操作が行い易いので、安全に手術を
行うことができる。また、術中に異なる外径を有する術
具等を使用する場合は、最初に挿入した拡張用トロカー
ル管を抜去(取り外し)、再度使用する術具等の外径に
適した拡張用トロカール管を挿入することができるの
で、術中に別のトロカールを腹腔内に刺入する必要がな
い。
びそれを備えたトロカールの具体的実施例について説明
する。
カール管10を作成した。このトロカール管の諸条件
は、次の通りである。
の通りに作成した。
ブレードの諸条件は、次の通りである。
50を作成した。なお、拡張用トロカール管50につい
ては、それぞれ管状部材の内径および外径が異なる以外
は、違いのない3種類を作成した。この拡張用トロカー
ル管の諸条件は、次の通りである。
ド、実施例1〜3の拡張用トロカール管を使用して、腸
管吻合手術を行った。
腹腔内にガス(CO2 )を注入し、気腹を行なった。そ
して、従来より用いられているトロカールを使って腹腔
内にトロカール管を挿入した。そのトロカール管を用い
て軟性内視鏡を挿入し、内視鏡の小型カメラで撮影した
画像をモニタニングできるようにした。
のブレードを挿入し、トロカール管の先端部からブレー
ドの穿刺端が突出した状態で、穿刺端により体壁を穿通
して腹腔内に刺入し、その後トロカール管を残してブレ
ードのみを抜去した。そして、残されたトロカール管
に、まず実施例1の拡張用トロカール管の先端部分を挿
入し、この拡張用トロカール管のグリップ部材を押し
て、トロカール管の先端部を拡張しながら、腹腔内まで
拡張用トロカール管を挿入した。そして、実施例1の拡
張用トロカール管を介して外径2.0mmの小型ヘラ鉗
子を腹腔内に挿入し使用した。その後、実施例1の拡張
用トロカール管を抜去して、実施例2の拡張用トロカー
ル管を腹腔内に挿入して外径4.0mmのレーザーメス
等を使用し、そして、実施例3の拡張用トロカール管を
腹腔内に挿入して外径5.0mmの把持鉗子、持針器等
を使用した。
壁との摩擦により起こる刺入抵抗により、トロカール管
が変形し刺入が困難になることはなく、容易に腹腔内に
刺入することができた。また、刺入する際に、体壁が腹
腔内臓器近傍まで押し下げられることがなかったので、
誤って腹腔内臓器を傷つけてしまうことはなかった。さ
らに、径の異なる3種類の拡張用トロカール管を挿入し
た際においても、トロカール管内は気密性、液密性が保
たれていた。また、処置器具等の外径に適した内径を有
する拡張用トロカール管を用いることができたので、様
々な径を持つ処置器具等に対応できた。さらに、拡張用
トロカール管としては、従来より用いられていたトロカ
ール管を使用することもできた。
体壁に小さい穿刺口をつくり、穿刺口を拡張しながら
(押し広げながら)、腹腔内に刺入するため、従来より
用いられている内径5.0mmの術具を腹腔内に挿入で
きるトロカール管を備えたトロカールを体壁に刺入した
ときに比べて、体壁に残った瘡痕は小さいものであっ
た。
部材の肉厚が先端部と基端部とで同じものを用いたが、
管状部材の肉厚が先端部と基端部とで異なるものを用い
てもよく、先端部の肉厚が基端部に比べて小さいものを
用いた場合には、より刺入抵抗が小さくなることが考え
られる。
ール管に拡張用トロカール管を挿入し、拡張用トロカー
ル管を介して処置器具等を腹腔内から出し入れすること
を述べたが、本発明のトロカール管及びそれを備えたト
ロカールは、操作部を除く処置部およびシャフトが略一
定の外径を有し、処置部およびシャフトが硬質で軸方向
に伸びない材質から構成される処置器具、例えば、ハサ
ミ鉗子、クリップ鉗子、電気メス、硬性鏡等は、拡張用
トロカール管を用いずに直接トロカール管を介して腹腔
内から出し入れすることが可能である。
ル管によれば、管状部材と、該管状部材の基端部に接続
されたグリップ部材とからなるトロカール管であって、
前記管状部材は、通常は、基端部より先端部の径が小さ
く、また、処置器具等を挿入する際には、先端部の径が
拡張することを特徴とすることにより、様々な径を持つ
処置器具等に対応することができる。また、大きな瘡痕
を残さない低侵襲のものである。
部材は、環状に連結した複数の板状体と、該複数の板状
体の少なくとも外周面を覆う伸縮性を有するチューブと
から構成されることを特徴とすることにより、気密性、
液密性を保つことができると共に、トロカール管の先端
部を拡張するときに体壁を傷つけることを防止する。
体は、先端側の幅より基端側の幅の方が大きい台形形状
であることを特徴とすることにより、管状部材の先端部
の外径が基端部の外径に比べて小さいため、トロカール
管を腹腔内に穿刺する際の抵抗が小さいので、誤って腹
腔内臓器を傷つけることがない。
ロカール管に処置器具等を挿入する際には、該トロカー
ル管の該管状部材の通常の先端部の内径より大きい外径
を有する第2の管状部材及び該第2の管状部材の基端部
に接続された第2のグリップ部材により構成される拡張
用トロカール管を該トロカール管に挿入することによ
り、該トロカールの先端部の径を拡張することを特徴と
することにより、様々な径を持つ処置器具に対応でき
る。
トロカール管と、前記トロカール管に挿入され、穿刺端
を有するブレードとからなるトロカールであって、該ト
ロカール管の前記管状部材は、通常は、基端部より先端
部の径が小さく、また、処置器具等を挿入する際には、
先端部の径が拡張することを特徴とすることにより、様
々な径を持つ処置器具等に対応することができる。ま
た、腹腔内に刺入する際に、摩擦抵抗が小さいので、体
壁に刺入することが容易で、誤って腹腔内臓器を傷つけ
ることもないものである。さらに、大きな瘡痕を残さな
い低侵襲のものである。
記ブレードのシャフトは、前記トロカール管の通常にお
ける前記管状部材の内腔形状と略同形状である基端より
も先端の径の方が小さい略円錐形状であることを特徴と
することにより、体壁に刺入する際に、摩擦抵抗が小さ
いので、体壁に刺入することが容易なものである。ま
た、トロカール管が変形し刺入が困難になることを防止
する。さらに、大きな瘡痕を残さない低侵襲のものであ
る。
トロカール管に処置器具等を挿入する際には、該トロカ
ール管の該管状部材の通常の先端部の内径より大きい外
径を有する第2の管状部材及び該第2の管状部材の基端
部に接続された第2のグリップ部材により構成される拡
張用トロカール管を該トロカール管に挿入することによ
り、該トロカール管の先端部の径を拡張することを特徴
とすることにより、使用する処置器具等に適した内径を
有する拡張用トロカール管を用いることにより、様々な
径を持つ処置器具に対応できる。
態を示す外観図である。
態を示す図1のA−A’断面図である。
部材の構成を示す図1の部分断面図である。
レードを示す外観図である。
ための拡張用トロカール管を示す外観図である。
リップ部材の構成を示す図5の部分断面図である。
ロカール管を挿入した状態を示す外観図である。
ロカール管を挿入した状態を示す図7のB−B’断面図
である。
ある。
Claims (7)
- 【請求項1】管状部材と、該管状部材の基端部に接続さ
れたグリップ部材とからなるトロカール管であって、 前記管状部材は、通常は、基端部より先端部の径が小さ
く、また、処置器具等を挿入する際には、先端部の径が
拡張することを特徴とするトロカール管。 - 【請求項2】前記管状部材は、環状に連結した複数の板
状体と、該複数の板状体の少なくとも外周面を覆う伸縮
性を有するチューブとから構成されることを特徴とする
請求項1に記載のトロカール管。 - 【請求項3】前記板状体は、先端側の幅より基端側の幅
の方が大きい台形形状であることを特徴とする請求項1
または請求項2に記載のトロカール管。 - 【請求項4】前記トロカール管に処置器具等を挿入する
際には、該トロカール管の該管状部材の通常の先端部の
内径より大きい外径を有する第2の管状部材及び該第2
の管状部材の基端部に接続された第2のグリップ部材に
より構成される拡張用トロカール管を該トロカール管に
挿入することにより、該トロカール管の先端部の径を拡
張することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいず
れかに記載のトロカール管。 - 【請求項5】請求項1に記載のトロカール管と、 前記トロカール管に挿入され、穿刺端を有するブレード
とからなるトロカールであって、 該トロカール管の前記管状部材は、通常は、基端部より
先端部の径が小さく、また、処置器具等を挿入する際に
は、先端部の径が拡張することを特徴とするトロカー
ル。 - 【請求項6】前記ブレードのシャフトは、前記トロカー
ル管の通常における前記管状部材の内腔形状と略同形状
である基端よりも先端の径の方が小さい略円錐形状であ
ることを特徴とする請求項5に記載のトロカール。 - 【請求項7】前記トロカール管に処置器具等を挿入する
際には、該トロカール管の該管状部材の通常の先端部の
内径より大きい外径を有する第2の管状部材及び該第2
の管状部材の基端部に接続された第2のグリップ部材に
より構成される拡張用トロカール管を該トロカール管に
挿入することにより、該トロカール管の先端部の径を拡
張することを特徴とする請求項5または請求項6に記載
のトロカール。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15773394A JP3759178B2 (ja) | 1994-07-11 | 1994-07-11 | トロカール管及びそれを備えたトロカール |
US08/891,934 US6162236A (en) | 1994-07-11 | 1997-07-09 | Trocar needle and expandable trocar tube |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP15773394A JP3759178B2 (ja) | 1994-07-11 | 1994-07-11 | トロカール管及びそれを備えたトロカール |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0819550A true JPH0819550A (ja) | 1996-01-23 |
JP3759178B2 JP3759178B2 (ja) | 2006-03-22 |
Family
ID=15656176
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15773394A Expired - Fee Related JP3759178B2 (ja) | 1994-07-11 | 1994-07-11 | トロカール管及びそれを備えたトロカール |
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---|---|
JP (1) | JP3759178B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005118581A (ja) * | 2003-10-17 | 2005-05-12 | Tyco Healthcare Group Lp | 外科用アクセスデバイスおよびその製造 |
JP2006239236A (ja) * | 2005-03-04 | 2006-09-14 | Jms Co Ltd | カテーテル挿入用シース |
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-
1994
- 1994-07-11 JP JP15773394A patent/JP3759178B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2014061393A (ja) * | 2007-10-05 | 2014-04-10 | Covidien Lp | 単一切開外科手術のための拡張シールアンカー |
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---|---|
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