JPH08195421A - ベアチップ検査機のベアチップ位置決め方法及び当該方法を実施するベアチップ位置決め装置 - Google Patents

ベアチップ検査機のベアチップ位置決め方法及び当該方法を実施するベアチップ位置決め装置

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JPH08195421A
JPH08195421A JP7020915A JP2091595A JPH08195421A JP H08195421 A JPH08195421 A JP H08195421A JP 7020915 A JP7020915 A JP 7020915A JP 2091595 A JP2091595 A JP 2091595A JP H08195421 A JPH08195421 A JP H08195421A
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chuck
chip
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bare
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JP7020915A
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Takashi Watanabe
渡辺  孝
Shoichi Teshirogi
庄一 手代木
Shoichi Funaki
昇一 船木
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Nidec Sankyo Corp
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Nidec Sankyo Corp
Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 検査プローブにベアチップを正確な位置で接
触させる。 【構成】 吸着チャック35で保持したダミーチップを
上方から検査プローブ5に接触させてダミーチップに接
触傷を形成した後、各チャック35を上下反転させてダ
ミーチップを画像処理部のカメラ76に対向させ、この
場所で、画像処理部が前記接触傷の位置を認識して基準
位置として記憶し、次いで、吸着チャック35で保持す
る部材をベアチップに交換した後に、前記基準位置に対
してベアチップを位置決めし、その後、吸着チャック3
5を上下反転させると共にベアチップを検査プローブ5
に接触させて導通検査を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ベアチップ単体で導通
検査を行う検査機に当該ベアチップをセットする場合の
位置決め方法、及びその方法を実施するベアチップ位置
決め装置に関する。さらに詳しくは、検査機の検査プロ
ーブにベアチップを正確な位置で接触させることが可能
なベアチップ位置決め方法、及びその方法を実施するベ
アチップ位置決め装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体ウエハを細分割(切断)し
て製造したベアチップについては、以下の理由により、
それ単体では検査を行っていなかった。つまり、ベアチ
ップ自体は非常に小さく、且つ、傷つき易いので取扱い
が難しく、その上ベアチップに多数形成されたボンディ
ングパッドの間隔は、数10ミクロンから数100ミク
ロンという小さな値に設定されている。また、導通検査
の為にベアチップを検査プローブに接触させた場合、接
触した部分に傷が付き、かえってベアチップの不良化を
招く虞がある。この場合、自動的に導通検査を行う検査
機械を使用せずに、人手によりベアチップを1枚ずつ検
査することも考えられるが、この場合には能率が悪く、
また、ベアチップを傷付けて不良品を出することは避け
られない。
【0003】このため、ベアチップ単体では導通検査を
行うことなく、モールディングを行いICチップとして
完成させた後に完成品として最終検査を行っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、最終検
査で不良品を発見した場合においてその原因がベアチッ
プの導通不良に因るものであるときには、ベアチップの
導通検査を行っていたらかけずに済んだ無駄な製造コス
トを不良品にかけていることになる。このため、ベアチ
ップ単体で導通検査を自動的に行うことができる検査機
の開発が要請されており、そのためには、検査プローブ
に対してベアチップを正確な位置で接触させることがで
きるベアチップの位置決め方法及びその方法を実施する
装置の実用化が不可欠である。
【0005】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、ベアチップ検査機において、検査プローブにベ
アチップを正確な位置で接触させることが可能なベアチ
ップ位置決め方法、及びその方法を実施するベアチップ
位置決め装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、本発明は、チャックで保持したダミーチップを検査
プローブに接触させてダミーチップに接触傷を形成した
後、このダミーチップを保持した状態で画像処理場所に
移動させ、この画像処理場所において、画像処理手段が
接触傷の位置を認識すると共に、この位置を検査プロー
ブの位置に対応する基準位置として記憶し、次いで、チ
ャックで保持する部材をベアチップに交換した後に、画
像処理場所において基準位置に対してベアチップを位置
決めし、その後、該ベアチップに検査プローブを接触さ
せて導通検査を行うようにしている。
【0007】この場合、チャックで保持したダミーチッ
プを上方から検査プローブに接触させてダミーチップに
接触傷を形成した後、このダミーチップを保持した状態
でチャックを上下反転させて、ダミーチップを検査プロ
ーブの上方に設定された画像処理場所に移動させ、この
画像処理場所において、画像処理手段が前記接触傷の位
置を認識すると共にこの位置を検査プローブの位置に対
応する基準位置として記憶し、次いで、チャックで保持
する部材をベアチップに交換した後に、画像処理場所に
おいて基準位置に対してベアチップを位置決めし、その
後、チャックを上下反転させると共にベアチップに検査
プローブを接触させて導通検査を行うことが好ましい。
【0008】また、請求項3記載のベアチップ位置決め
装置は、画像処理を行ってダミーチップの接触傷又はベ
アチップのボンディングパッドの位置を検出し認識する
と共に、ダミーチップの接触傷の位置を基準位置として
記憶する画像処理手段と、チャックの位置を調整してベ
アチップのボンディングパッドの位置を基準位置に一致
させるチャック位置調整手段と、チャックを移動させ、
ダミーチップ又はベアチップに検査プローグを接触させ
るチャック移動手段とで構成されている。
【0009】この場合、検査プローブの上方に配置さ
れ、上下に反転可能なチャックと、チャックの上方に設
定された画像処理場所において、画像処理を行ってダミ
ーチップの接触傷又はベアチップのボンディングパッド
の位置を検出し認識すると共に、ダミーチップの接触傷
の位置を基準位置として記憶する画像処理手段と、チャ
ックの位置を調整してベアチップのボンディングパッド
の位置を基準位置に一致させるチャック位置調整手段
と、チャックを下降させてダミーチップ又はベアチップ
に検査プローブを接触させるチャック上下移動手段とを
備えることが好ましい。
【0010】
【作用】したがって、請求項1記載の方法では、先ず、
ダミーチップに付けた接触傷に基づいて基準位置が設定
される。そして、ベアチップはこの基準位置に位置決め
された後、検査プローブに接触されて導通検査される。
画像処理手段は基準位置を記憶しているので、以降、記
憶されている基準位置にベアチップを位置決めし、導通
検査を繰り返し行うことができる。
【0011】また、請求項2記載の方法では、チャック
は上下に反転し、画像処理場所は検査プローブの上方に
設定するので、チャックの移動する範囲が狭くなる。
【0012】また、請求項3記載のベアチップ位置決め
装置では、先ずチャック移動手段がチャックを移動させ
てダミーチップを検査プローブに接触させ、このダミー
チップに接触傷を付ける。そして、この接触傷に基づい
て画像処理手段が基準位置を認識し記憶する。この後、
チャック位置調整手段がチャックの位置を調整しながら
ベアチップのボンディングパッドの位置を基準位置に一
致させる。そして、チャック移動手段がチャックを移動
させるとベアチップが検査プローブに正確に接触する。
【0013】また、請求項4記載のベアチップ位置決め
装置では、先ず、チャック上下移動手段は、ダミーチッ
プをチャッキングしているチャックを下降させて検査プ
ローブに接触させ、このダミーチップに接触傷を付け
る。そして、画像処理場所において、画像処理手段がこ
の接触傷の位置を認識し、基準位置として記憶する。次
に、チャックでベアチップをチャッキングし、画像処理
場所において、画像処理手段がチャックで保持されたベ
アチップの位置を検出し、チャック位置調整手段がチャ
ックの位置調整を行い、ベアチップの位置を基準位置に
一致させる。その後、チャック上下移動手段がチャック
を下降させると、チャックに保持されているベアチップ
が検査プローブに正確に接触する。
【0014】
【実施例】以下、本発明の構成を図面に示す実施例に基
づいて詳細に説明する。
【0015】図1及び図2は、本発明に係るベアチップ
位置決め装置を備えるベアチップ検査機を示している。
このベアチップ検査機1は、ベアチップ供給排出装置
2、センタリング装置3、ベアチップ導通検査装置4及
び検査プローブ5(図20参照)等を備えて構成されて
いる。このベアチップ検査機1では、ベアチップ導通検
査装置4がベアチップ位置決め装置として機能する。
【0016】ベアチップ検査機1は、レール6に沿って
移動する架台7上に設置されている。架台7は、供給排
出側架台83と検査側架台84に分割されている。供給
排出側架台83には、ベアチップ供給排出装置2が設置
されている。また、この架台83の枠83aの所定位置
には、モニタ8及び図示しないスイッチパネルが取り付
けられている。一方、検査側架台84には、センタリン
グ装置3及びベアチップ導通検査装置4が設置されてい
る。また、この架台7の内部には、図19に示すテスタ
架台10が収容されている。このテスタ架台10に支持
されているテスタ装置9には、検査プローブ5が取り付
けられている。
【0017】各架台83,84は、移動手段である複数
の車輪機構11を備え、レール6上に移動可能に並べら
れている。また、各架台83,84には、位置固定手段
がそれぞれ設けられている。図21を参照して詳述する
と、位置固定手段は、レール6上で車輪機構11と当た
る度当たりと、車輪機構11を度当たりに当てた状態で
車輪の移動を阻止するストッパとから成り、この位置固
定手段によって検査側架台84を固定するようになって
いる。したがって、このストッパを外せば検査側架台8
4をレール6に沿って移動させることができる。通常、
検査側架台84は固定されている。
【0018】一方、供給排出側架台83には、位置固定
手段として、ノックピン方式の位置決め機構12が設け
られている。この位置決め機構12は、防振部材、例え
ば防振ゴム90を介して供給排出側架台83に取り付け
られた連結台89に固定した水平方向のノックピン87
bと、アクチュエータ例えばエアシリンダ93cによっ
て上下動する垂直方向のノックピン87aとを、検査側
架台84に取り付けられた連結ホルダ88の水平孔88
bおよび垂直孔88aにそれぞれ嵌合し検査側架台84
に供給排出側架台83を連結固定するものである。
【0019】具体的には、レール6の供給排出側架台8
3を移動させてノックピン87bを水平孔88bに嵌
め、この状態でシリンダ93そを駆動してノックピン8
7aを垂直孔88aに嵌めればよく、ノックピン87a
と一体に動くドグ93bを、連結ホルダ88に固定した
フォトセンサ93aが検出して固定動作を確認する。こ
の構成によれば、2方向のノックピンにより両架台8
3,84の位置が正確に決められると共に、供給排出側
架台83側の振動が防振ゴム90で吸収され、検査側架
台84側に直接伝わらない。
【0020】この位置固定手段は、図22に示すよう
に、供給排出側架台83側の連結台89に水平方向のノ
ックピン87’を固定し、検査側架台84側の連結ホル
ダの水平孔88’に嵌合し、この状態で両架台83,8
4にまたがる連結プレート91の両側に設けたU溝94
をボルト92に嵌め、ボルト92を締め付けることによ
り防振ゴム90を介して両架台83,84を固定するよ
うにしてもよい。
【0021】なお、本実施例においては、供給排出側架
台83を検査側架台84に連結し固定する構成とした
が、供給排出側架台83を床に固定する構成としても良
い。この場合には、各架台7の間に若干の隙間をあける
ことで防振部材を省略することができ、このときにも供
給排出側架台83の振動が検査側架台84に直接伝わる
のを防止することができる。また、各架台83,84に
ブラケットを固定して、その側壁部分にノックピン87
を設けて鉛直方向に出し入れ可能にして連結することも
ある。この場合、一方のブラケットが防振ゴムを介して
架台に取り付けられる。また、架台83,84の四隅に
進退調整のできるアジャスタを設けて床面に固定する位
置固定手段を用いてもよい。
【0022】ベアチップ供給排出装置2は、後述するベ
アチップ導通検査装置4に対してベアチップ95の供給
又は排出を行うものである。ベアチップ95は、例えば
2mm×4mmの大きさに成形されている。このベアチ
ップ95は、トレー13の上に多数、例えば49枚(7
枚×7列)ずつ並べられている。そして、このトレー1
3はさらにパレット14の上に複数枚、例えば4枚(2
枚×2列)ずつ並べられている。ベアチップ95は、ボ
ンディングパッドが形成されているパターン面を上にし
てトレー13に並べられている。したがって、ベアチッ
プのパターン面に傷が付くことはない。
【0023】このベアチップ供給排出装置2は、図3か
ら図5に詳しく示すように、マガジンラック15、リフ
タ16、パレットフィーダ17及びXYロボット18等
より構成されている。マガジンラック15には、例えば
最大10枚のパレット14を上下方向に並べて収容でき
る。このマガジンラック15は、リフタ16の昇降プレ
ートに取り付けられており、マガジンラック15全体と
してリフタ16で昇降される。そして、マガジンラック
15内に収容されたパレット14のうち、所定の高さに
位置するパレット14がパレットフィーダ17で引き抜
かれて搬送される。一方、パレットフィーダ17で戻り
方向に搬送されてきたパレット14は、マガジンラック
15のこの高さ位置に押し込まれる。パレット14の所
定位置には、図示していないがパレットフィーダ17の
スライダ85の引掛駒19をパレット14に係合させる
ための切欠きが設けられている。この引掛駒19は、同
じ高さ位置のパレット14に対しては切欠きに嵌まりス
ライダ85の移動方向に関して引っかかる。したがって
この場合、パレットフィーダ17はパレット14を引き
抜くことができる。一方、引掛駒19は、マガジンラッ
ク15が昇降した場合に各パレット14の切欠内を上下
方向に通り抜ける。したがってこの場合、引掛駒19は
マガジンラック15の昇降に干渉しない。
【0024】パレットフィーダ17は、架台7の奥行き
方向、即ち図中矢印Y方向に沿って配置され、図に示す
ベアチップ導通検査装置4に近い場所(以下、この位置
を受渡場所という)20までパレット14を搬送する。
そして、パレットフィーダ17は、パレット14を受渡
場所20まで搬送した場合、この受渡場所20でパレッ
ト14にノックピンを挿入してこれを若干持ち上げ、パ
レット14を正確に位置決めすると共にその位置を固定
する。
【0025】なお、マガジンラック15、リフタ16及
びパレットフィーダ17は、それぞれ2台ずつ設置され
ており、架台7の幅方向、即ち図中矢印X方向に並んで
配置されている。
【0026】XYロボット18は、直交型のロボットで
ある。このXYロボット18は、架台7の上方空間に配
置され、供給排出側架台83に固定されている。XYロ
ボット18は一対のバキュームチャック21,22を備
えており、これら各チャック21,22を各パレットフ
ィーダ17、センタリング装置3、ベアチップ導通検査
装置4が設置されている範囲の空間において水平に移動
させる。
【0027】各バキュームチャック21,22は、図6
から図8に示すように、X方向に所定の間隔をおいて設
けられている。各バキュームチャック21,22のチャ
ッキング部23(図7においてチャック22側について
のみ図示)は図6の(B)に示すように四角錐状に広が
る傾斜面で形成されている。したがって、チャッキング
部23はベアチップ95の上面のエッジ部分にのみ接触
し、ベアチップ95のパターン部分に接触してこの部分
に傷をつけることがない。そして、各バキュームチャッ
ク21,22のうち、架台7のX方向右側に位置する供
給側チャック21(図6及び図8では左側に図示したチ
ャック)には、トレー13に並べられているベアチップ
の位置が多少ずれていてもベアチップを確実にチャッキ
ングできるようにするため、4箇所に吸引口が設けられ
ている。
【0028】一方、架台7のX方向左側に位置する排出
側チャック22(図6及び図8では右側に図示したチャ
ック)には、図6の(C)に示すように1箇所に吸引口
が設けられている。この排出側チャック22は後述する
吸着チャック35から検査済みのベアチップ95’を取
り出すものであるため、ベアチップを既に精度良く位置
決めされている状態で吸着する。このため、1箇所の吸
引口であってもチャッキングには支障がない。各バキュ
ームチャック21,22は別々のアクチュエータ例えば
エアシリンダ24,25にそれぞれ接続されており、互
いに独立して上下動される。チャック21,22の軸2
1a,22aがそれぞれ支持板24a,25aに上下動
自在に支持してあり、ばね21b,22bにより下降方
向に付勢されている。各軸21a,22aにはストッパ
21c,22cが固定してあって抜け止めされている。
また、支持板24a,25aもガイドバーにより上下動
自在に支持さればねにより上昇方向に付勢されている。
したがって、各チャック21,22はフローティング状
態で支持してあり、シリンダ24,25がオーバースト
ロークになってもチャック24,25は所定ストローク
のみ下降する。
【0029】また、供給排出側架台83の上には、不良
品用パレット26及び予備用パレット27が設置されて
いる。不良品用パレット26は各パレットフィーダ17
の間に、予備用パレット27はX方向左側に位置するパ
レットフィーダ17の奥側にそれぞれ配置されている。
各パレット26,27は、図9及び図10に示すパレッ
トスタンド28に載せられ、一対のピン28aで位置決
めされている。各パレットスタンド28は、供給排出側
架台83に固定されている。なお、各パレット26,2
7を配置する場所を交換しても良く、また、他の場所に
各パレット26,27を配置しても良い。このように、
各パレット26,27が配置されている場所がベアチッ
プ置場となる。
【0030】センタリング装置3は、図11に示すよう
に、ベースプレート29上に載せられたベアチップ95
をこのベースプレート29に沿う4方向から同時に軽く
押さえつけ、後述する基準位置に対してベアチップを大
まかに位置決めするものである。ベースプレート29
は、後述するカメラスタンド75に固定されている。こ
のベースプレート29上には仮位置決め場30が設定さ
れている。そして、この仮位置決め場30を囲むように
して、4枚の押付片31が配置されている。各押付片3
1は、仮位置決め場30に対してアクチュエータにより
接近又は離れる方向に移動できる。例えば、各押付片3
1,…,31は、引張ばね32で仮位置決め場30に接
近する方向に常時引っ張られている。また、各押付片3
1は、図示しない空気圧シリンダにそれぞれ接続されて
いる。そして、各空気圧シリンダに空気圧が供給される
と、各押付片31は引張ばね32のばね力に抗して仮位
置決め場30から離れる方向に移動する。したがって、
4枚の押付片31は、同時に移動しながら4枚全体とし
て十字状に接近し又は離れる。また、仮位置決め場30
下には、バキュームによる吸引口が設けてあり、位置決
め時に吸引動作してベアチップ95の位置決め状態を維
持し、チャック21がこのベアチップ95を吸着した時
点で吸引を解除するようにしてある。尚、押付片31,
…,31はステッピングモータを利用したスクリューフ
ィード機構などを使って仮位置決めするようにしても良
い。センタリング装置3を検査側架台84に設置したの
は、装置のメンテナンス等で供給排出側架台83を移動
させると、供給排出側架台83位置は戻した時に微量の
ずれが避けられないため、このずれの影響を無くすため
である。
【0031】ベアチップ導通検査装置(ベアチップ位置
決め装置)4は、図12から図14に示すように、チャ
ック部、チャック位置補正部、チャック上下移動部及び
画像処理部等より構成されている。
【0032】チャック部は、ほぼ水平に設置される回転
軸となる回転体33、垂直ロッド34及び一対の吸着チ
ャック35等より構成されている。回転体33はほぼ水
平に配置され、支持体36に一対のベアリング37を使
用して回転自在に取り付けられている。したがって、回
転体33は支持体36に対してがた付くこと無く正確に
回転できる回転軸として機能する。また、回転体33の
先端近傍位置には、図15に示すように、垂直ロッド3
4が一対のベアリング38を使用して回転自在に取り付
けられている。したがって、垂直ロッド34は、回転体
33に対してがた付くこと無く正確に回転する。
【0033】この垂直ロッド34の上下両端には同じ構
成の吸着チャック35,35がそれぞれ取り付けられて
いる。各吸着チャック35は、回転体33の径方向外側
に向けて取り付けられている。各吸着チャック35,3
5は、図示しない真空源・バキューム発生装置に接続さ
れており、負圧を利用してワーク(ベアチップ又はダミ
ーチップ)を保持する。
【0034】各吸着チャック35は、ベアチップの温度
試験を行うためのヒータ39及び温度センサ40(図
中、一方の吸着チャック35についてのみ図示)を内蔵
している。ヒータ39は、吸着チャック35の先端近傍
に配置されており、吸着チャック35が保持するベアチ
ップを暖める。そして、温度センサ40も吸着チャック
35の先端近傍に配置されており、この部分の温度を検
出する。この場合、パッケージとしてから温度試験する
場合に比べて正確な温度管理ができると共に極めて短時
間で加熱でき試験時間を大幅に短縮できる。また、吸着
チャック35の周囲にはベアチップを検査プローグに押
し当てたときに周囲から光が差し込みベアチップに光が
当たるのを防ぐ遮光壁98が設けられている。遮光壁9
8は、吸着チャック35の全周縁に亘り堤状に成形され
ている。遮光壁98のベアチップ吸着面35bからの突
出量は吸着チャック35が下降して検査プローグ5に接
近した場合において、検査プローブ5の先端面に接近し
過ぎるのを防止し、各針78の座屈を防ぐ所定の値に設
定されている。この遮光壁98は、各針78の弾性限界
に対して十分余裕のある位置で吸着チャック35の検査
プローグ5に対する接近移動を規制する。また、遮光壁
98は、検査プローブ5とベアチップとの接触時におい
てこれらを囲み、光の入射を阻止する。吸着チャック3
5は、本実施例の場合、真空源と連通する吸引孔96を
設けた本体99と、ベアチップ95を吸着するノズル部
分を構成するノズルプレート97と円筒状の遮光壁98
とから構成されている。尚、遮光壁98はチャック側に
設ける場合だけでなく、検査プローブ5側に設けても良
い。
【0035】このチャック部は、反転用のステッピング
モータ(以下、単に反転用モータという)41で全体と
して回転される。つまり、支持プレート42に取り付け
られた反転用モータ41のギヤーボックスを介した出力
軸41aには、出力側プーリ43が嵌め込まれ固定され
ている。この出力側プーリ43は、回転体33の軸に嵌
め込まれ固定された入力側プーリ44にベルト45で接
続されており、出力側プーリ43の回転は入力側プーリ
44に正確に伝わる。この反転用モータ41は、回転体
33を180度ずつ往復回転させて各吸着チャック35
の上下の位置を入れ換える。即ち、反転用モータ41
は、各吸着チャック35を上下に反転させる。なお、ベ
ルト45は図13に示すようにテンションローラ45a
で張力を付与してあるが、回転体33とモータ41の出
力軸とは直結してもよく、この場合はプーリ・ベルト・
テンション機構が不要となる。
【0036】チャック位置補正部は、θ角調整機構、X
方向調整機構、Y方向調整機構等より構成されている。
θ角調整機構は、垂直ロッド34をθ軸とし、このθ軸
まわりの各吸着チャック35の回転角(以下、θ角と称
す)を調整するものである。即ち、θ軸となる垂直ロッ
ド34の途中の所定位置には、入力側プーリ46が嵌め
込まれ固定されている。この入力側プーリ46は、ステ
ッピングモータ47の出力軸47aに嵌め込まれ固定さ
れた出力側プーリ48にベルト49で接続されている。
回転体33に固定されたプレート50の底面には、図1
6に示すように、テンション機構51が取り付けられて
いる。テンション機構51は、ベルト49に張力を付与
している。したがって、出力側プーリ48の回転は入力
側プーリ46に正確に伝わる。ステッピングモータ47
は、垂直ロッド34を所望角度だけ正転又は逆転させて
各吸着チャック35のθ角を調整する。
【0037】Y方向調整機構は、検査側架台84に固定
されたベースプレート52に対してスライドプレート
(以下、Y側スライドプレートと称す)53をY方向、
即ち、図中矢印Yで示す架台84の幅方向に移動させ、
各吸着チャック35のY方向の位置を調整するものであ
る。このY方向調整機構は、ベースプレート52上にY
方向に沿って固定されたレール(以下、Y側レールと称
す)54と、Y側スライドプレート53の底面に固定さ
れ、Y側レール54に沿って移動するスライダ(以下、
Y側スライダと称す)55と、Y側スライドプレート5
3にブラケットを使用して固定されたステッピングモー
タ(以下、Y側モータと称す)56等より構成されてい
る。
【0038】Y側モータ56の出力軸には、Y方向に沿
って配置されたねじ棒57が接続されている。このねじ
棒57は、ベースプレート52上に固定されたスライド
ボックス(以下、Y側ボックスと称す)58内を貫通し
ている。ねじ棒57とY側ボックス58はねじ対偶で連
結されている。したがって、ねじ棒57が回転した場
合、このねじ棒57はY側ボックス58に対してその回
転数に対応する距離だけ軸線方向に移動する。即ち、Y
側モータ56が正転又は逆転した場合、このY側モータ
56の回転方向及び回転数に応じてY側スライドプレー
ト53が矢印Y方向に対応距離だけ移動する。なお、図
中符号59はフォトセンサである。このフォトセンサ5
9は、ベースプレート52に対するY側スライドプレー
ト53の原位置を検出する。したがって、この位置を基
準にしたパルス数でモータを駆動して設定の位置出しが
できる。
【0039】X方向調整機構は、Y側スライドプレート
53に対してスライドプレート(以下、X側スライドプ
レートと称す)60をX方向、即ち、図中矢印Xで示す
架台84の奥行き方向に移動させ、各吸着チャック35
のX方向の位置を調整するものである。このX方向調整
機構は、Y側スライドプレート53上にX方向に沿って
固定されたレール(以下、X側レールと称す)61と、
X側スライドプレート60の底面に固定され、X側レー
ル61に沿って移動するスライダ(以下、X側スライダ
と称す)62と、X側スライドプレート60にブラケッ
トを使用して固定されたステッピングモータ(以下、X
側モータと称す)63等より構成されている。
【0040】X側モータ63の出力軸には、X方向に沿
って配置されたねじ棒64が接続されている。このねじ
棒64は、Y側スライドプレート53上に固定されたス
ライドボックス(以下、X側ボックス)65内を貫通し
ている。ねじ棒64とX側ボックス65はねじ対偶で連
結されている。したがって、ねじ棒64が回転した場
合、このねじ棒64はX側ボックス65に対してその回
転数に対応する距離だけ軸線方向に移動する。即ち、X
側モータ63が正転又は逆転すると、このX側モータ6
3の回転方向及び回転数に応じてY側スライドプレート
53が矢印X方向に対応距離だけ移動する。この移動が
ねじ棒64による送りであるのでバックラッシュの発生
は避けられず、ばね60aを付加して片寄せしてこのバ
ックラッシュを除去している。図示を省略してあるが、
Y側にも同様のばねが設けてある。なお、図中符号66
は、フォトセンサである。このフォトセンサ66は、Y
側スライドプレート53に対するX側スライドプレート
60の相対的な位置を検出する。
【0041】チャック上下移動部は、X側スライドプレ
ート60上に固定された垂直板67に対してチャック部
をZ方向、即ち、図中矢印Zで示す上下方向に移動さ
せ、各チャック35の高さを変化させるものである。こ
のチャック上下移動部は、垂直板67側に上下方向に沿
って固定されたレール(以下、Z側レールと称す)73
と、Z側レール73に沿って移動するスライダ(以下、
Z側スライダと称す)74と、Z側スライダ74に取り
付けられた昇降体71と、垂直板67にブラケットを使
用して固定されたステッピングモータ(以下、Z側モー
タと称す)69等より構成されている。Z側モータ69
の出力軸には、上下方向に沿って配置されたねじ棒70
が接続されている。このねじ棒70は、昇降体71内を
貫通している。ねじ棒70と昇降体71はねじ対偶で連
結されている。したがって、ねじ棒70が回転した場
合、昇降体71及びZ側スライダ74は、ねじ棒70に
対してその回転数に対応する距離だけ上下方向に移動す
る。即ち、Z側モータ69が正転又は逆転すると、その
回転方向及び回転数に応じて昇降体71及びZ側スライ
ダ74が対応距離だけ上昇又は下降する。昇降体71及
びZ側スライダ74には、プレート68が取り付けられ
ており、更にこのプレート68に支持プレート42が取
り付けられている。このため、昇降体71及びZ側スラ
イダ74と一体になってチャック部も昇降される。な
お、図中符号72はフォトセンサである。フォトセンサ
72は昇降体71の原位置を検出する。したがって、こ
の位置を基準にしたパルス数でモータを駆動して設定の
位置出しができる。
【0042】画像処理部のカメラ76は、図17及び図
18に示すように、検査側架台84上に固定されたカメ
ラスタンド75に取り付けられ、吸着チャック35の上
方にこれに対向して配置されている。したがって、この
カメラ76は、画像処理場所に位置する吸着チャック3
5が保持しているベアチップあるいはダミーチップの表
面を上から撮影できる。カメラ76は、マイクロコンピ
ュータを備えるコントローラに電気的に接続されてお
り、撮影したベアチップ等のワークの映像を画像信号と
してコントローラに供給する。そして、コントローラ
は、公知の画像処理方法を用いてカメラ76から供給さ
れた画像信号をコンピュータ処理し、後述するダミーチ
ップの接触傷の位置やベアチップのボンディングパッド
の位置を認識し、記憶すると共に基準位置の判定やこの
基準位置からの誤差量を演算して補正移動量を求めてチ
ャック部の動きを制御する。なお、コントローラが行う
画像処理方法については、公知のものであることからそ
の具体的な内容についての説明を省略する。また、画像
信号によりベアチップのボンディングパッド欠け等の不
良を検査前に検出できるから、不良品の検査という無駄
な作業を無くすこともできる。
【0043】検査プローブ5は、テスタ架台10上に設
置されたテスタ装置9の上に配置され、吸着チャック3
5の下方に配置されている。テスタ架台10は、図19
に示すように、検査側架台84内に収容されている。し
たがって、供給排出側架台83の固定を解いてこれを移
動させ、供給排出側架台83と検査側架台84との間を
広げることで、テスタ架台10を露出させることができ
る。そして、この状態でテスタ装置9のメンテナンス、
例えば検査プローブ5の交換等を容易に行うことができ
る。なお、検査プローブ5の交換を行う場合には、ハン
ドル77を回転させてテスタ架台10の高さを低くし、
テスタ装置9を降ろした後に検査プローブ5の交換作業
を行う。
【0044】検査プローブ5は、図20に示すように、
そのブロック部5bをテスタ装置9のハンドラベース7
9に下側からビス80で固定され、本体5cを吸着チャ
ック35に向けて突出させている。この検査プローブ5
は、ベアチップのボンディングパッド数に対応する数、
例えば60本の針78を有している。各針78は、ベア
チップのボンディングパッドに対応して配置されてい
る。したがって、吸着チャック35が下降しベアチップ
がこの検査プローブ5に当たると、各針78は対応する
ボンディングパッドに接触して電気的に接続される。ま
た、この検査プローブ5には、針78をベアチップのボ
ンディングパッドに対応する位置に案内するための細孔
を設けた案内板5aが設けられている。なお、図中符号
81はフィクスチャーリング、符号82はPT板であ
る。
【0045】以上のように構成されたベアチップ検査機
1は、以下のように作動する。
【0046】ベアチップの導通検査に先立って、先ず、
ダミーチップを使用してベアチップ検査機1の位置決め
のための補正量を求める。ダミーチップは、例えば、表
面に金を蒸着させたガラス板をベアチップよりも若干大
きく、例えば4mm×6mmの大きさに切断して製造さ
れる。勿論、ダミーチップはこれに限られず傷がつき易
いものであれば良く、ガラス板にマジックインクを塗っ
たようなものでも良い。
【0047】オペレータ86は、ベアチップ導通検査装
置4の上側に位置している吸着チャック35にダミーチ
ップ(図示省略)を直接載せる。勿論、ベアチップ供給
排出装置2やセンタリング装置3を使って行っても良
い。ダミーチップは、吸着チャック35に吸引されて確
実に保持される。次に、オペレータ86は、反転用モー
タ41を作動させて各吸着チャック35を反転させ、ダ
ミーチップを保持する方のチャック35を下側に移動さ
せる。これにより、ダミーチップは検査プローブ5に対
向する。ベアチップ導通検査装置4の各吸着チャック3
5は上下方向に反転するので、例えば各チャックが水平
方向に反転する場合に比べてベアチップ導通検査装置4
の設置スペースを小さく抑えることができる。
【0048】この後、ベアチップ導通検査装置4のチャ
ック上下移動部のZ側モータ69を作動させて吸着チャ
ック35を遮光壁98がプローブ5の案内板5aに当た
るまで下降させ、ダミーチップを検査プローブ5の針7
8に接触させる。ダミーチップはオペレータ86の手で
吸着チャック35に載せられているが、ダミーチップは
大きめに形成されているので検査プローブ5に確実に当
たる。この接触により、ダミーチップには検査プローグ
5の針78の位置を示す多数の接触傷が形成される。
【0049】次に、チャック上下移動部のZ側モータ6
9を作動させて各吸着チャック35を上昇させた後、反
転用モータ41を作動させて垂直ロッド34を反転させ
て上下の吸着チャック35,35を入れ替える。これに
より、ダミーチップを保持する吸着チャック35が上側
に移動し、ダミーチップが画像処理部のカメラ76に対
向する。この位置で、カメラ76がダミーチップの接触
面を画像信号として取り込み、画像処理部のコントロー
ラで画像処理を行って各接触傷の位置を認識する。各接
触傷の位置は、検査プローブ5の各針78の位置に対応
しており、画像処理部はこの位置を基準位置として記憶
する。この処理は少なくとも2点の接触傷、より好まし
くは両端の2点の接触傷を利用して行われる。ここで、
吸着チャック35からダミーチップを取り除く。
【0050】この後、オペレータ86は、ベアチップ9
5の導通検査を行う。最初に、X方向右側のパレットフ
ィーダ17から供給されたベアチップ95の導通検査を
行い、検査済みのベアチップ95をX方向左側のパレッ
トフィーダ17に移す場合について説明する。XYロボ
ット18は、供給側チャック21を右側パレットフィー
ダ17の受渡場所20に移動させ、さらにこの供給側チ
ャック21を下方に移動させて、パレット14上の所定
のトレー13に並べられたベアチップのうち所定の1枚
をチャッキングする。そして、XYロボット18は、チ
ャック21の上昇→水平移動→下降によりこのベアチッ
プ95をセンタリング装置3の仮位置決場30に載せ
る。仮位置決場30にベアチップ95が載せられると、
センタリング装置3は圧縮空気の供給を絶つ。これによ
り、4枚の押付片31が十字状に接近してベアチップ9
5を4方向から軽く押さえつけ、ベアチップ95を仮位
置決めする。そして、センタリング装置3への圧縮空気
の供給が再開されると、4枚の押付片31がベアチップ
95から十字状に離れる。
【0051】この後、XYロボット18は、このベアチ
ップ95を供給側チャック21で再びチャッキングし、
チャック21の上昇→水平移動→下降によりベアチップ
導通検査装置4の上側の吸着チャック35に載せる。こ
のとき、吸着チャック35に載せられていた前のベアチ
ップ95’は排出側チャック22で先に取り出されてい
る。勿論、第1回目の検査では前のベアチップ95’が
無いからこの取り出し動作は不要である。この状態で
は、ベアチップのパターン面が上側になっており、この
パターンをカメラ76が取り込んだ画像信号をコントロ
ーラがコンピュータ処理を行い各ボンディングパッドの
位置を検出する。
【0052】ベアチップは、センタリング装置3で仮位
置決めされているので、基準位置からのずれは僅かなも
のとなっており、ベアチップ95のボンディングパッド
の位置はカメラ76の視野内に確実に収まる。そして、
ベアチップ導通検査装置4は、記憶している基準位置と
検出した各ボンディングパッドの位置とを比較し、位置
のずれをX方向調整手段、Y方向調整手段及びθ方向調
整手段を作動させて垂直ロッド34ごと吸着チャック3
5を微調整移動させて補正する。ベアチップ95の位置
のずれは、これらの手段が自動的に補正するので、オペ
レータ86が位置のずれをわざわざ調整する必要がな
い。また、ボンディングパッドの位置に基づいてベアチ
ップの位置のずれを補正するので、ベアチップのカット
位置がずれていてボンディングパッドの位置がこのベア
チップの輪郭に対して相対的に偏位している場合や、ベ
アチップの輪郭にカット時のばりが残っている場合で
も、ベアチップは良好に位置決めされる。この位置補正
は、垂直ロッド34の反転前あるいは反転・下降途中の
いずれにおいて行っても良い。本実施例の場合、位置補
正後に検査プローグ5側へ向かうように制御される。
【0053】そこで、ボンディングパッドの位置が基準
位置に一致すると、反転モータ41を作動させて各吸着
チャック35を反転し、Z側モータ69を作動させて吸
着チャック35を下降させる。これにより、ベアチップ
95のボンディングパッドが検査プローブ5の針78に
正確な位置で接触し、導通検査が行われる。この場合、
吸着チャック35は周縁の遮光壁98が検査プローグ5
の案内板5aに接触する直前まで下降させてこの下降送
り量を決定し、以後はこの送り量で動作させる。したが
って、遮光壁98は案内板5aに接触しない設定である
が、仮に当たってもそれ以上下がらず下降が制限され
る。このため、検査プローブ5の先端面とベアチップと
の間隔は常に設定距離になり、ベアチップ95が高価な
針78を下方に押し曲げ過ぎてこれらを座屈させ又はこ
れらの寿命を大幅に縮めること並びに各針78との接触
量が不足して接触不良となることを防止できる。また、
遮光壁98はベアチップ及び各針78を囲みベアチップ
に当たる光を遮るので、光に影響されて検査信号のプラ
スとマイナスが入れ替わるのを防止し検査結果が異常に
なるのを防ぐ。
【0054】また、この場合、チャック上下移動部は、
検査プローブ5の先端面に対して垂直に吸着チャック3
5を下降させ、針78に対してベアチップのボンディン
グパッドを真っ直ぐに接触させる。このため、針78に
対してボンディングパッドを斜めに接触させた場合に比
べて接触傷が小さくなり、接触傷の大きさを最小限に抑
えることができる。また、検査プローブ5の各針78の
突出量にばらつきがある場合でも、いわゆる針78の逃
げ現象(傾斜していると接触位置がずれてしまう)を防
止して針78とボンディングパッドを良好に接触させる
ことができる。
【0055】さらに、各吸着チャック35に内蔵された
ヒータ39は、ベアチップ95をダイレクトに加熱する
ので、検査前のベアチップを導通検査に適した温度にス
ムーズに加熱することができる。したがって、導通検査
を行うためにこの検査を行う前にプレヒートを実施する
必要がなくなり、正確な温度管理による検査ができる。
【0056】ベアチップの導通検査が終了すると、吸着
チャック35が上昇してベアチップが検査プローブ5の
針78から離され、その後、吸着チャック35は反転さ
れてベアチップを保持している吸着チャック35が上側
に移動する。そして、この検査済みベアチップ95’を
XYロボット18の排出側チャック22がチャッキング
し、左側パレットフィーダ17の受渡場所20に待機す
るパレット14上のトレー13に並べる。これにより、
1枚のベアチップの導通検査が完了する。
【0057】前述したようにベアチップ導通検査装置4
は2つの吸着チャック35を有しており、実際には、各
吸着チャック35は一緒に使用されて交互にベアチップ
の導通検査を行う。つまり、XYロボット18が吸着チ
ャック35に検査前のベアチップ95を載せる場合、こ
の吸着チャック35には前回の導通検査済みベアチップ
95’が載っている。したがって、XYロボット18
は、先ず、排出側チャック22で吸着チャック35から
検査済みベアチップを取り除き、次いで、供給側チャッ
ク21で吸着チャック35に検査前のベアチップを渡
す。このXYロボット18の動作は、検査装置4の動作
と独立にできるので、検査中にベアチップの排出および
次のベアチップの供給準備ができ、効率の良い動作が実
現できる。
【0058】そして、画像処理部が上側の吸着チャック
35に渡されたベアチップのボンディングパッドの位置
を検出し、さらに、チャック位置補正部が基準位置との
ずれを補正する。この場合、画像処理部のコントローラ
は既に基準位置を記憶しているので、ダミーチップを使
用して基準位置を設定し直す必要はない。
【0059】その後、ベアチップ導通検査装置4は、各
吸着チャック35を反転させる。この状態では、下側の
吸着チャック35には位置補正された検査前のベアチッ
プが、上側の吸着チャック35には検査が終了したベア
チップがそれぞれ保持されている。その後、各吸着チャ
ック35を下降させ、下側の吸着チャック35で保持す
るベアチップを検査プローブ5に接触させて導通検査を
行う。そして、導通検査が終了すると、各吸着チャック
35は上昇する。次に、上側の吸着チャック35のベア
チップが検査済みのものから検査前のものに交換され、
以降、同様の手順を繰り返してベアチップの導通検査が
自動的に行われる。
【0060】本実施例におけるベアチップ検査機1で
は、導通検査の運転手順として3種類のモードが設定さ
れている。
【0061】先ず、第1のモードについて説明する。オ
ペレータ86がスイッチパネルを操作して第1のモード
を選択した場合に、この運転モードが実施される。第1
のモードでは、X方向右側のパレットフィーダ(以下第
1のモードの説明において、供給側パレットフィーダと
称す)17から左側のパレットフィーダ(以下第1のモ
ードの説明において、排出側パレットフィーダと称す)
17にベアチップを移しながら導通検査を行い、不良品
の検出により目減りした数だけ予備用パレット27上の
トレー(以下、予備トレーと称す)13のベアチップを
検査し補充する。
【0062】具体的に説明すると、供給側パレットフィ
ーダ17は検査前のベアチップを載せているパレット1
4を、排出側パレットフィーダ17は空のパレット14
をそれぞれ受渡場所20に移動させる。また、オペレー
タ86は、不良品用パレット26上のトレー(以下、不
良品トレーと称す)13として空のトレーを、予備トレ
ー13として検査前のベアチップが並べられているトレ
ーをそれぞれ準備しておく。
【0063】この後、XYロボット18は、供給側パレ
ットフィーダ17のパレット14上のトレー(以下第1
のモードの説明において、供給側トレーと称す)13か
らベアチップをチャッキングし、このベアチップをセン
タリング装置3を経てベアチップ導通検査装置4に渡
す。XYロボット18は、供給側トレー13からベアチ
ップをチャッキングした場所を記憶しており、端から順
番にベアチップを選択する。そして導通検査が行われ、
その結果、このベアチップが合格品の場合には、XYロ
ボット18は、このベアチップを排出側パレットフィー
ダ17のパレット14上のトレー(以下第1のモードの
説明において、排出側トレーと称す)13に並べる。X
Yロボット18は、排出側トレー13にベアチップを並
べた位置を記憶しており、端から順番に良品ベアチップ
を並べる。
【0064】一方、導通検査の結果が不合格の場合に
は、XYロボット18は、検査したベアチップを不良品
トレー13に並べる。XYロボット18は、不良品トレ
ー13にベアチップを並べた位置を記憶しており、端か
ら順番に不良ベアチップを並べる。そしてこの場合、X
Yロボット18は、次に検査を行うベアチップとして予
備トレー13のベアチップをチャッキングし、センタリ
ング装置3を経てベアチップ導通検査装置4に渡す。そ
して、検査の結果、このベアチップが良品の場合には、
XYロボット18はこのベアチップを排出側トレー13
に並べて良品ベアチップを補充する。一方、検査の結果
が不合格の場合には、良品がでるまで同様の手順を繰り
返す。勿論、通常は不良が少ないので何回も繰り返す可
能性は少ないが、いずれの場合にも不良が続出した場合
は、ロット単位の問題であるので警報等を発し動作を停
止させるのが好ましい。
【0065】各パレット14上には4枚のトレー13が
載せられているので、供給側パレットフィーダ17に載
せられているパレット14上の4枚の供給側トレー13
が空になるまで、ベアチップの導通検査が繰り返され
る。そして、4枚の供給側トレー13が空になると、供
給側パレットフィーダ17は、これらの空トレー13を
載せたパレット14を受渡場所20からマガジンラック
15内に収容すると共に、マガジンラックをパレット1
段分上昇させてマガジンラック15内から次のパレット
14(検査前のベアチップが並べられている4枚のトレ
ー13を載せている)を受渡場所20に移動させてパレ
ット14の交換を行う。同様に、排出側パレットフィー
ダ17でも、受渡場所20のパレット14が良品ベアチ
ップで満たされた場合、このパレット14をマガジンラ
ック15内に収容すると共に、空のトレー13を載せた
パレット14をマガジンラック15内から受渡場所20
に移動させてパレット14の交換を行う。ベアチップ検
査機1は、供給側パレットフィーダ17で供給される全
てのベアチップの導通検査を自動的に行う。
【0066】運転手順を第1のモードに設定した場合、
排出側トレー13には空き部分が無くなり、検査合格品
を同一個数ずつまとめて次工程に搬送することができ
る。
【0067】次に、第2のモードについて説明する。オ
ペレータ86がスイッチパネルを操作して第2のモード
を選択した場合に、この運転モードが実施される。第2
のモードでは、ベアチップを検査しても別のトレー13
に移すことなく、同一のトレー13の同一位置に良品ベ
アチップを戻し、また、不良品がでた場合でも良品の補
充は行わない。
【0068】つまり、各パレットフィーダ17は、検査
前のベアチップを載せているパレット14をそれぞれ受
渡場所20に移動させる。また、オペレータ86は、不
良品トレー13として空のトレーを準備しておく。この
後、XYロボット18は、先ず、X方向右側のパレット
フィーダ17のパレット14上のトレー(以下、右側ト
レーと称す)13からベアチップをチャッキングし、セ
ンタリング装置3を経てベアチップ導通検査装置4に渡
す。XYロボット18は、右側トレー13よりベアチッ
プをチャッキングした位置を記憶しており、端から順番
にベアチップを選択する。そして導通検査が行われ、そ
の結果、このベアチップが合格品の場合には、XYロボ
ット18は右側トレー13の元の位置に良品ベアチップ
を戻す。一方、導通検査の結果が不合格の場合には、X
Yロボット18は、このベアチップを不良品トレー13
に並べる。XYロボット18は不良品トレー13にベア
チップを並べた位置を記憶しており、端から順番に不良
ベアチップを並べる。
【0069】そして、4枚の右側トレー13上の全ての
ベアチップの導通検査を終了すると、右側パレットフィ
ーダ17は、これらのトレー13を載せたパレット14
を受渡場所20からマガジンラック15内に収容する。
この場合、各トレー13の不良ベアチップが載せられて
いた位置は、空いたままになっている。この後、右側パ
レットフィーダ17は、マガジンラックをパレット1段
分上昇させてマガジンラック15内から次のパレット1
4(検査前のベアチップが並べられている4枚のトレー
13を載せている)を受渡場所20に移動させパレット
14の交換を行う。
【0070】右側パレットフィーダ17のマガジンラッ
ク15に収容されているパレット14について全てのベ
アチップの検査が終了すると、次に、ベアチップ検査機
1は、左側パレットフィーダ17のパレット14上のベ
アチップについて導通検査を開始する。そして、上述の
手順と同様の手順を繰り返し、左側パレットフィーダ1
7側のマガジンラック15に収容されているパレット1
4について全てのベアチップの検査を自動的に行う。
【0071】運転手順を第2のモードに設定した場合、
ベアチップをロット毎にまとめて導通検査を行い、各ロ
ット間でベアチップを混合させることなく、次工程に搬
送することができる。したがって、ベアチップのロット
管理が可能になる。また、各マガジンラック15には合
計20枚のパレット14を収容できるので、大量のベア
チップの自動検査を行いながら長時間の無人運転が可能
になり、夜間運転等に適した運転を行うことができる。
【0072】次に、第3のモードについて説明する。オ
ペレータ86がスイッチパネルを操作して第3のモード
を選択した場合に、この運転モードが実施される。第3
のモードでは、第2のモードと同様に検査後の良品ベア
チップを同一トレー13の同一位置に戻すが、不良品が
でた場合には良品の補充を行う。
【0073】つまり、各パレットフィーダ17は、検査
前のベアチップを載せているパレット14をそれぞれ受
渡場所20に移動させる。また、オペレータ86は、不
良品トレー13として空のトレーを、予備トレー13と
して検査前のベアチップが並べられているトレーをそれ
ぞれ準備しておく。
【0074】この後、XYロボット18は、先ず、右側
トレー13からベアチップをチャッキングし、センタリ
ング装置3を経てベアチップ導通検査装置4に渡す。X
Yロボット18は右側トレー13よりベアチップをチャ
ッキングした位置を記憶しており、端から順番にベアチ
ップを選択する。そして導通検査が行われ、その結果、
このベアチップが合格品の場合には、XYロボット18
は、右側トレー13の同一位置に良品ベアチップを戻
す。
【0075】一方、導通検査の結果が不合格の場合に
は、XYロボット18は、このベアチップを不良品トレ
ー13に並べる。XYロボット18は、不良品トレー1
3にベアチップを並べた位置を記憶しており、端から順
番に不良ベアチップを並べる。そしてこの場合、XYロ
ボット18は、次に検査を行うベアチップとして予備ト
レー13のベアチップをチャッキングし、センタリング
装置3を経てベアチップ導通検査装置4に渡す。そし
て、検査の結果、このベアチップが良品の場合には、X
Yロボット18はこのベアチップを右側トレー13に並
べて良品ベアチップを補充する。一方、検査の結果が不
合格の場合には、良品がでるまで同様の手順を繰り返
す。
【0076】そして、4枚の右側トレー13上の全ての
ベアチップの導通検査を終了すると、第2のモードの場
合と同様に、右側パレットフィーダ17は、これらのト
レー13を載せたパレット14を受渡場所20からマガ
ジンラック15内に収容する。ただし第3のモードにお
いては、不良品がでた場合に良品を補充しているので、
検査後においてマガジンラック15内に収容されるパレ
ット14は、良品で満たされている。この後、右側パレ
ットフィーダ17はパレット14の交換を行い、ベアチ
ップ検査機1はベアチップの導通検査を自動的に繰り返
し実施する。
【0077】右側パレットフィーダ17のマガジンラッ
ク15に収容されているパレット14について全てのベ
アチップの検査が終了すると、次に、ベアチップ検査機
1は、左側パレットフィーダ17のパレット14上のベ
アチップについて導通検査を開始する。そして、上述の
手順を繰り返し、左側のマガジンラック15に収容され
ているパレット14について全てのベアチップの検査を
自動的に行う。
【0078】運転手順を第3のモードに設定した場合、
各トレー13には空き部分が無くなり、検査合格品を同
一個数ずつトレー13上にまとめて次工程に搬送するこ
とができ、しかも、両方のマガジンラック15を併せる
と合計20枚のパレット14を収容できるので、夜間の
長時間無人運転に適した運転ができる。
【0079】本実施例のベアチップ検査機1では、架台
7が検査側架台84と供給排出側架台83に分割され、
防振手段例えば防振ゴムを介在させて連結されている。
このため、XYロボット18や各パレットフィーダ17
の稼動に伴う振動がベアチップ導通検査装置4側に伝わ
るのを防止でき、かつ検査側架台84と供給排出側架台
83とが位置ずれを起こさないように連結されて導通検
査時におけるベアチップの位置決め精度が確保できる。
また、各架台83,84はレール6上を移動できるの
で、ベアチップ検査機1の設置スペースが最小限度のも
ので足り、また、メンテナンス作業を容易に行うことが
できる。つまり、供給排出側架台83の位置固定手段で
あるノックピンを外し、供給排出側架台83を移動させ
て検査側架台84から離すことで、検査側架台84内に
収容されているテスタ装置9のメンテナンス作業を容易
に行える。さらに、各架台83,84の位置固定手段を
両方とも外すことで、ベアチップ検査機1全体を移動さ
せることができる。
【0080】また、ダミーチップは、検査プローブ5の
各針78の摩耗状態を確認するのにも使用することがで
きる。つまり、ベアチップの導通検査を行いながら、定
期的にダミーチップを使用して各接触傷の付き具合をチ
ェックすることで、各針78の摩耗状態を確認してこれ
らとベアチップのボンディングパッドとの接触状態を判
断することができ、検査プローブ5の交換時期を知るこ
とができる。
【0081】なお、ベアチップの導通検査を行っている
最中に検査プローブ5を交換した場合にも、ダミーチッ
プを使用して基準位置を設定し直すことが望ましい。検
査プローブ5を交換した場合には、交換前と交換後では
検査プローブ5の位置が微妙にずれることが多い。した
がって、交換後においてダミーチップを使用して基準位
置を設定し直すことで、以降の導通検査を良好に再開で
きる。
【0082】尚、上述の実施例は本発明の好適な実施の
一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の
要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能であ
る。例えば、本実施例においては、画像処理手段のカメ
ラ76をカメラスタンド75に固定する構成としたが、
このカメラ76を昇降可能に設置しても良い。この場合
には、カメラ76の昇降をベアチップ導通検査装置4の
各吸着チャック35の昇降に同期させることで、ベアチ
ップの導通検査の能率をより向上させることができる。
即ち、各吸着チャック35が下降し、下側のチャック3
5が保持しているベアチップの導通検査を行いながら、
同時に上側のチャック35が保持している検査前のベア
チップのボンディングパッドの位置検出を行うことがで
きる。
【0083】また、本実施例においては、ベアチップ検
査装置4は2つの吸着チャック35を垂直ロッド34の
両端に備える構成としたが、吸着チャック35の数はこ
れに限るものではなく、3個以上の吸着チャック35を
備えてベアチップ検査装置4を構成しても良い。この場
合、各吸着チャック35を回転体33に対して放射状に
等間隔で設置することが望ましい。そして、垂直ロッド
34を対応する角度例えば3個の吸着チャック35を備
える場合には120°ずつ回転させるように制御され
る。吸着チャック35の個数を増加させることで、ベア
チップの導通検査の能率をさらに上げることが可能にな
る。
【0084】さらに、本実施例においては、遮光壁98
を吸着チャック73に設ける構成としたが、検査プロー
ブ5側に設けても良く、あるいは、検査プローブ5と吸
着チャック35との双方に設けても良い。
【0085】また、本実施例においては、遮光壁98が
吸着チャック35の検査プローブ5に対する接近移動を
規制する針座屈防止ストッパとして機能する構成とした
が、遮光壁98とは別個に針座屈防止ストッパを設けて
も良い。この場合、針座屈防止ストッパは検査プローブ
5側または吸着チャック35側のいずれかに設ければ良
く、あるいは検査プローブ5と吸着チャック35の両方
に設けても良い。
【0086】また、本実施例におけるベアチップ検査機
1では導通検査の運転手順として3種類のモードが設定
されているが、必ずしもこれら3種類の運転モードを全
て設定する必要はなく、いずれか一つの運転モードのみ
を設定しても良いし、またはいずれか二つの運転モード
を組み合わせて設定しても良いことは勿論である。
【0087】また、本実施例では各吸着チャック35の
下方に検査プローブ5を配置し、各吸着チャック35を
下方に降ろしてダミーチップまたはベアチップを上方か
ら検査プローブ5に接触させる構成としたが、必ずしも
各吸着チャック35の下方に検査プローグ5を配置する
必要はなく、例えば各吸着チャック35の上方または側
方等に検査プローグ5を配置する構成としても良い。
【0088】また、本実施例では回転軸35を水平に配
置し各吸着チャック35を上下に反転させる構成とした
が、必ずしも各吸着チャック35を上下に反転させる必
要はなく、例えば水平方向に各吸着チャック35を反転
させる構成しても良い。
【0089】また、本実施例では検査プローブ5の上方
に画像処理場所を設定したが、必ずしも画像処理場所を
検査プローブ5の上方に設定する必要はなく、例えば検
査プローブ5の側方に画像処理場所を設定するなどベア
チップ検査機1のレイアウト設計に応じて設定位置を決
定することが望ましい。
【0090】
【発明の効果】以上説明したように本発明の方法では、
ダミーチップを使用して基準位置を設定し、その後基準
位置に基づいてベアチップを位置決めしている。即ち、
ベアチップを基準位置に合わせて位置決めすることで、
このベアチップが検査プローブに正確に接触する。この
ため、ベアチップの位置決め作業が容易になり、且つ、
ベアチップを高精度に位置決めでき、しかも位置決め作
業の自動化を図ることができる。また、ダミーチップを
使用して基準位置を設定した後には、繰り返しベアチッ
プを位置決めすることができ、非常に能率的である。
【0091】さらに、請求項2記載の方法ではチャック
は上下に反転するので、装置自体の設置スペースを最小
限なものに抑えることができ、またチャックの移動距離
も最小限に抑えることができる。
【0092】また、請求項3及び4記載の発明では、上
述の各方法の実施が可能となり、ベアチップの位置決め
作業の高精度化、能率化、自動化が可能な位置決め装置
を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るベアチップ位置決め装置(ベアチ
ップ導通検査装置)を備えるベアチップ検査機の概略構
成を示す斜視図である。
【図2】図1のベアチップ検査機の平面図である。
【図3】図1のベアチップ検査機のパレットフィーダの
平面図である。
【図4】図3の矢印IV方向からみたパレットフィーダ
の側面図である。
【図5】図3の矢印V方向からみたパレットフィーダの
正面図である。
【図6】図1のベアチップ検査機のXYロボットのバキ
ュームチャック周辺を示す図で(A)はチャック全体を
示す正面図、(B)は供給側バキュームチャックの吸着
面を示す平面図、(C)は排出側バキュームチャックの
吸着面を示す平面図である。
【図7】図6の矢印VII方向からみたバキュームチャ
ックの側面図である。
【図8】図6のバキュームチャックの平面図である。
【図9】図1のベアチップ検査機のパレットスタンドの
正面図である。
【図10】図9の矢印X方向からみた不良品用パレット
の平面図である。
【図11】図1のベアチップ検査機のセンタリング装置
の平面図である。
【図12】図1のベアチップ検査機のベアチップ導通検
査装置の側面図である。
【図13】図12の矢線XIII方向からみたベアチッ
プ導通検査装置の背面図である。
【図14】図12のベアチップ導通検査装置の平面図で
ある。
【図15】図12のベアチップ導通検査装置のチャック
部の詳細を示す断面図である。
【図16】図15の矢線XVI−XVIに沿うチャック
部の断面図である。
【図17】図1のベアチップ検査機のカメラスタンドを
示す正面図である。
【図18】図17のカメラスタンドの平面図である。
【図19】図1のベアチップ検査機のテスタ架台を示す
側面図である。
【図20】図1のベアチップ検査機の検査プローブを示
す断面図である。
【図21】図1のベアチップ検査機の位置決め機構の一
実施例を示す図で、(A)は平面図、(B)は要部を示
す平面図、(C)は側面図、(D)は(A)の一部分を
示す平面図である。
【図22】架台を連結する手段の他の例を示す図で、
(A)は平面図、(B)は側面図である。
【符号の説明】
1 ベアチップ検査機 2 ベアチップ供給排出装置 3 センタリング装置 4 ベアチップ導通検査装置(ベアチップ位置決め装
置) 5 検査プローブ 13 トレー 35 吸着チャック 76 カメラ 95 ベアチップ 95’検査済みベアチップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 手代木 庄一 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 船木 昇一 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チャックで保持したダミーチップを検査
    プローブに接触させてダミーチップに接触傷を形成した
    後、このダミーチップを保持した状態で画像処理場所に
    移動させ、この画像処理場所において、画像処理手段が
    前記接触傷の位置を認識すると共に、この位置を検査プ
    ローブの位置に対応する基準位置として記憶し、次い
    で、前記チャックで保持する部材をベアチップに交換し
    た後に、画像処理場所において前記基準位置に対してベ
    アチップを位置決めし、その後、該ベアチップに検査プ
    ローブを接触させて導通検査を行うことを特徴とするベ
    アチップ検査機のベアチップ位置決め方法。
  2. 【請求項2】 チャックで保持したダミーチップを上方
    から検査プローブに接触させてダミーチップに接触傷を
    形成した後、このダミーチップを保持した状態でチャッ
    クを上下反転させて、ダミーチップを検査プローブの上
    方に設定された画像処理場所に移動させ、この画像処理
    場所において、画像処理手段が前記接触傷の位置を認識
    すると共にこの位置を検査プローブの位置に対応する基
    準位置として記憶し、次いで、前記チャックで保持する
    部材をベアチップに交換した後に、画像処理場所におい
    て前記基準位置に対してベアチップを位置決めし、その
    後、チャックを上下反転させると共にベアチップに検査
    プローブを接触させて導通検査を行うことを特徴とする
    請求項1記載のベアチップ検査機のベアチップ位置決め
    方法。
  3. 【請求項3】 画像処理を行ってダミーチップの接触傷
    又はベアチップのボンディングパッドの位置を検出し認
    識すると共に、ダミーチップの接触傷の位置を基準位置
    として記憶する画像処理手段と、チャックの位置を調整
    してベアチップのボンディングパッドの位置を基準位置
    に一致させるチャック位置調整手段と、チャックを移動
    させ、ダミーチップ又はベアチップに検査プローグを接
    触させるチャック移動手段とを備えることを特徴とする
    ベアチップ検査機のベアチップ位置決め装置。
  4. 【請求項4】 検査プローブの上方に配置され、上下に
    反転可能なチャックと、チャックの上方に設定された画
    像処理場所において、画像処理を行ってダミーチップの
    接触傷又はベアチップのボンディングパッドの位置を検
    出し認識すると共に、ダミーチップの接触傷の位置を基
    準位置として記憶する画像処理手段と、チャックの位置
    を調整してベアチップのボンディングパッドの位置を基
    準位置に一致させるチャック位置調整手段と、チャック
    を下降させてダミーチップ又はベアチップに検査プロー
    ブを接触させるチャック上下移動手段とを備えることを
    特徴とする請求項3記載のベアチップ検査機のベアチッ
    プ位置決め装置。
JP7020915A 1995-01-17 1995-01-17 ベアチップ検査機のベアチップ位置決め方法及び当該方法を実施するベアチップ位置決め装置 Pending JPH08195421A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007148375A1 (ja) * 2006-06-19 2007-12-27 Advantest Corporation 電子部品試験装置のキャリブレーション方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007148375A1 (ja) * 2006-06-19 2007-12-27 Advantest Corporation 電子部品試験装置のキャリブレーション方法
KR101042654B1 (ko) * 2006-06-19 2011-06-20 가부시키가이샤 아드반테스트 전자부품 시험장치의 캘리브레이션 방법

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