JPH08189576A - 逆止弁 - Google Patents

逆止弁

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JPH08189576A
JPH08189576A JP67995A JP67995A JPH08189576A JP H08189576 A JPH08189576 A JP H08189576A JP 67995 A JP67995 A JP 67995A JP 67995 A JP67995 A JP 67995A JP H08189576 A JPH08189576 A JP H08189576A
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JP
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check valve
fluid passage
umbrella
fluid
pressure
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JP67995A
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Kimihiro Matsuki
公博 松木
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は流体圧力の発生方向に応じて傘状部
が開閉することを利用して流体通路を連通又は閉塞する
逆止弁に関する。 【構成】 逆止弁10は電磁弁20と組み合わされる。
電磁弁20は電磁コイル22への通電又は通電が停止さ
れることによりニードル23を変位させて開弁又は閉弁
する。逆止弁10は、筒状部11とその外周側に拡径す
るように形成された傘状部12とを有するカップシール
13と、カップシール13を保持する環状溝34を有す
る逆止弁本体としてのハウジング21の端部21aとか
らなる。筒状部11の端部には、筒状部11の内側と流
体通路46側とを連通する切欠状の連通部14が設けら
れている。流体通路42側に流体通路41側より所定圧
以上に高圧の液圧が発生すると、その差圧によって傘状
部12の外周及び筒状部11の内周に流体通路46に連
通する2系統の通路が形成され、流量が増大する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は逆止弁に係り、特に流体
通路内に弾性体からなる傘状部を有するカップシールを
配設し、流体圧力の発生方向に応じて傘部が開閉するこ
とを利用して当該流体通路を連通又は閉塞する逆止弁に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、流体通路内に配設する逆止弁
として、例えば実開昭61−179468号に開示され
るように、筒状部の一端から外側に連続して傘状部を設
け、傘状部の弾性変形により流体通路を連通又は閉塞す
る構成とされた逆止弁が知られている。
【0003】図8は、上記公報記載の逆止弁1の構成を
示す。同図に示されるように、逆止弁1は、筒状部2,
傘状部3がゴム質の弾性体により一体に成形されたカッ
プシール4と、カップシール4を保持する環状溝6が設
けられる中心軸5とからなる。このように構成された逆
止弁1は、筒状部2の内周に中心軸5が挿入された状態
で流体通路7内に配置される。
【0004】そして、傘状部3は、その端部が筒状部2
より外側に延在するように広げられているため、流体通
路7内における上部圧力Paと下部圧力Pbとの圧力差
により発生する流体の流れ方向に応じて開又は閉じ方向
に弾性変形する。この逆止弁1によれば、Pa>Pbに
より上方から下方に向かう流れ(図8中、正流A)が生
じた場合、傘状部3の端部が縮径する方向に弾性変形し
て流体通路7が連通した状態となる。また、Pa<Pb
により流体通路7内に下方から上方に向かう逆方向の流
れ(図8中、逆流B)が生じた場合は、傘状部3の端部
が拡径する方向に弾性変形して流体通路7が閉塞した状
態となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の逆
止弁の構成では、傘状部3が内側に弾性変形することに
より形成された流体通路7内壁との隙間のみを介して流
体通路7を連通状態にするため、正流Aが生じたときの
流量が少なく、上流側の流体を下流側へ伝達するのに長
時間を要するといった課題がある。
【0006】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であり、正流方向の流れを生じさせる差圧発生時に筒状
部の内側を介して流体通路を連通状態として正流方向の
流量を増やすことにより上記の問題点を解決する逆止弁
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、筒状部及
び弾性体からなる傘状部を有するカップシールと、流体
通路内で該カップシールを保持する逆止弁本体とを備
え、該傘状部の弾性変形により該流体通路の正流方向の
流れを許容し、逆流方向の流れを阻止する逆止弁におい
て、前記筒状部の内側と前記流体通路側とを連通する連
通部を前記筒状部に設けた逆止弁により達成される。
【0008】
【作用】本発明に係る逆止弁において、カップシール
は、正流方向における上流圧力と下流圧力との差圧が発
生した場合、筒状部に設けられた連通部が筒状部の内側
と流体通路側とを連通することにより、流体が傘状部の
外側だけでなく筒状部の内側からも流れる。そのため、
当該逆止弁においてはその正流方向の流量を増大させる
ことができる。
【0009】
【実施例】図1は、本発明の一実施例である逆止弁10
と電磁弁20とを組み合わせてなるソレノイドチェック
弁45の側面断面図を示す。電磁弁20は、ハウジング
21の内部に電磁コイル22を有し、この電磁コイル2
2への電流を通電、遮断することに対応してニードル2
3を変位させて開弁又は閉弁状態を形成する電磁弁であ
る。
【0010】ニードル23は、一端側が円錐形状とさ
れ、その先端部を半球状とされて弁24が形成されると
共に、その他端には磁性体からなる可動子25が固定さ
れている。可動子25は、電磁コイル22に挿入された
非磁性体からなるスリーブ26内に、その内部を摺動可
能に挿入されている。また、スリーブ26の開口端に
は、その中央にニードル23を摺動可能に支持する固定
子27が配設され、可動子25の変位端を規制してい
る。
【0011】ここで、電磁弁20のハウジング21及び
固定子27は磁性体で構成されており、電磁コイル22
に電流が流れると、電磁コイル22の内外を還流すべく
発生する磁束が、可動子25、固定子27、ハウジング
21からなるループ内を流通する。
【0012】この場合、可動子25と固定子27との間
に形成されるギャップが小さいほど磁気抵抗が小さく安
定であるため、可動子25が固定子27と密着する方向
に変位する。この結果、ニードル23は図1中左方向
(Xa方向)に変位することになる。
【0013】また、電磁弁20には、ニードル23を図
1中右方向(Xb方向)へ付勢するスプリング28が配
設されている。従って、電磁コイル22への通電が停止
し、磁束が消滅して可動子25に対する電磁引力が消滅
すると、スプリング28の付勢力に従ってニードル23
が図中右方向(Xb方向)へ変位する。
【0014】ところで、ニードル23の延長線上には、
流体の流入通路29が設けられている。この流入通路2
9は、一端がハウジング21のXa方向の先端に開口部
を有し、他端がオリフィス30を介してニードル23の
先端部付近に連通している。そして、このオリフィス3
0は、弁24の軸方向延長線上に配置されているため、
ニードル23が図中右側(Xb方向)の変位端に位置し
ている場合は開放され、またニードル23が図中左側
(Xa方向)の変位端に位置している場合は閉塞された
状態となる。
【0015】ハウジング21には、ニードル23先端部
付近から軸直方向に延びてその側面(図中上方)に開口
する流出通路31が設けられている。従って、オリフィ
ス30がニードル23に閉塞されている場合は、流入通
路29と流出通路31は遮断され、ニードル23がオリ
フィス30を開放している場合は、流入通路29と流出
通路31が連通した状態となる。
【0016】すなわち、電磁弁20によれば、電磁コイ
ル22に通電させることで流入通路29と流出通路31
とを遮断し、その通電を停止することで流入通路29と
流出通路31とを連通させることができる。尚、上記の
如き構成の電磁弁20にあっては、弁24,オリフィス
30との間に異物等が流入すると、動作不良の原因とな
る。このため、かかる構成の電磁弁20においては異物
の流入を防ぐことが重要である。従って、異物の流入を
防止するフィルタを設けることが一般に慣用されてお
り、本実施例においては、流入通路29の開口部、及び
流出通路31の開口部に、それぞれフィルタ32、33
を設けて異物の流入防止を図っている。
【0017】本実施例の要部である逆止弁10は、その
拡大図である図2に示すように、電磁弁20のハウジン
グ21外周に設けられた環状溝34に嵌合している。そ
して、逆止弁10は、図3及び図4に示されるように、
上記ハウジング21の環状溝34に密接する筒状部11
とその外周側に開くように形成された傘状部12とを有
するカップシール13と、カップシール13を保持する
環状溝34が形成されて逆止弁本体として機能するハウ
ジング21の端部21aとからなる。
【0018】筒状部11及び傘状部12がゴム等の弾性
体によって一体に成形されているので、傘状部12の前
後に所定の大きさの差圧が生ずると、傘状部12はその
差圧に応じて弾性変形して外側に開き、または内側に閉
じるように弾性変形する。また、筒状部11の端部に
は、筒状部11の内側と筒状部11の外側とを連通する
ように形成された切欠状の連通部14が設けられてい
る。この連通部14は、筒状部11の周方向に120°
間隔で3箇所に設けられている。
【0019】さらに、連通部14が設けられた筒状部1
1の端部は、傘状部12との接続部分よりも薄肉となっ
ており、筒状部11が環状溝34に嵌合される際に軸方
向から圧縮されて環状溝34に密着される構成となって
いる。本実施例において、筒状部11の端部に連通部1
4が切欠状に形成されているが、これに限らず、切欠の
代わりに筒状部11の内側と外側とを連通するように筒
状部11を貫通する孔を設けても良い。また、連通部1
4の個数は、2箇所以下又は4箇所以上としても良い。
【0020】また、カップシール13の筒状部11と傘
状部12との接続部分の外周には、半径方向に突出する
複数(本実施例では、6箇所)のリブ15が設けられ、
各リブ15間には軸方向正面からみると円弧状に形成さ
れた逃げ部16が設けられている。本実施例において
は、逃げ部16が傘状部12の外周に6箇所設けられお
り、各逃げ部16は正流方向への流れの流路を形成す
る。このように傘状部12の外周に設けられた各逃げ部
16により流れ方向の流路面積が確保される。
【0021】また、傘状部12の外周には半径方向に突
出するシール部17が設けられている。このシール部1
7は、傘状部12の全周に設けられている。そして、シ
ール部17の半径方向に最も突出する頂点が流体通路内
壁に密着したとき、流体通路は閉塞されることになる。
【0022】さらに、上記筒状部11の外周には、軸方
向に延在する複数の突部18が一体に設けられている。
この突部18は、軸方向からみるとスプライン状に形成
されており、傘状部12が内側に弾性変形したとき、傘
状部12に当接して傘状部12の変形を規制する。
【0023】そのため、差圧発生により傘状部12が内
側に変形しても傘状部12と筒状部11との間には空間
が確保され、傘状部12と筒状部11とが密着状態とな
って傘状部12が外側に復帰できなくなることが防止さ
れる。また、筒状部11と一体に設けられた突部18
は、筒状部11の補強部としても機能する。
【0024】ところで、上記の如く構成された逆止弁1
0、及び電磁弁20を組み合わせてなるソレノイドチェ
ック弁45は、所望の流体通路46を構成するハウジン
グブロック40の取付部40a内に組み込まれる。そし
て、ハウジングブロック40に設けられた流体通路4
1、42間はソレノイドチェック弁45を介して連通さ
れ、上記逆止弁10及び電磁弁20の開閉動作により連
通又は閉塞される。
【0025】つまり、ハウジングブロック40内にソレ
ノイドチェック弁45を組み込むと、図1に示されるよ
うに電磁弁20の流入通路29及び流出通路31が、そ
れぞれハウジングブロック40の流体通路41、42に
連通した状態となる。このため、電磁弁20が開弁、ま
たは閉弁すると、それに伴って流体通路41,42間が
連通又は閉塞状態に変化することになる。
【0026】また、図2に示すように、逆止弁10の左
側の空間はハウジング21とハウジングブロック40の
取付部40aとの間に設けられた環状のギャップを介し
て流体通路41に通じている。また、逆止弁10の右側
の空間は流体通路42に通じている。
【0027】このため流体通路41側が高圧となるよう
にカップシール13の両側に差圧が生じた場合は、傘状
部12が拡径する方向に弾性変形する。これにより、傘
状部12の外周に設けられたシール部17が流体通路4
6を形成する取付部40a内壁に密着する。そのため、
流体通路46は傘状部12により閉塞される。従って、
逆流方向の流れが電磁弁20の外部で許容されることは
なく、流体通路41から流体通路42への流れは、電磁
弁20の状態のみによって制御されることになる。
【0028】これに対して、流体通路42側に流体通路
41側より高圧の液圧が発生すると、図5に示されるよ
うに、その差圧によってカップシール13の傘状部12
が縮径する方向に弾性変形する。即ち、傘状部12が内
側に撓むことにより、傘状部12の外周に突出するシー
ル部17は流体通路46を形成する取付部40a内壁か
ら離間する。そのため、電磁弁20の開閉状態に関わら
ず流体通路42から流体通路41へ向かう正流方向の流
れが許容される。
【0029】さらに、流体通路42側に流体通路41側
より所定圧以上に高圧の液圧が発生すると、図6に示さ
れるように、その差圧によってカップシール13の傘状
部12が縮径する方向に弾性変形すると共に、カップシ
ール13の筒状部11がハウジング21外周に設けられ
た環状溝34において下流方向及び外側に離間する。こ
れにより、環状溝34とカップシール13との間には、
流体通路46に連通する通路となる半径方向のギャップ
47、及び軸方向のギャップ48が形成される。
【0030】筒状部11の内周と環状溝34との間に形
成されたギャップ48は、筒状部11の端部に設けられ
た連通部14を介して流体通路46側と連通される。そ
のため、流体通路42側から流体通路41側への流れ
は、傘状部12の外周に設けられたシール部17と取付
部40aとの間に形成されたギャップ49を通過する第
1の流れと、環状溝34とカップシール13との間に形
成されたギャップ47,48と連通部14を通過する第
2の流れとの2系路となる。
【0031】このように、流体通路42側と流体通路4
1側との差圧が所定以上に増大した場合、流体通路42
側から流体通路41側へ流れる正流方向の流量は、上記
第1の流れと第2の流れとの合計となり、図5に示すよ
うなカップシール13の外周側だけの流れよりも流量を
大幅に増やすことが可能になる。
【0032】上記ソレノイドチェック弁45によれば、
流体通路41から流体通路42へ向かう流体の流れを電
磁弁20によって積極的に制御し、且つ流体通路42か
ら流体通路41へ向かう流れについては電磁弁20の流
量を規制するオリフィス30の径に関わらず、逆止弁1
0により開閉される2系路の通路からの多量の流量を確
保することができる。
【0033】従って、上記逆止弁10によれば、流体通
路42側の圧力が増圧されても上記カップシール13の
内外周に形成される2系路の通路により、高圧となった
流体通路42側の圧力を流体通路41側に抜くことがで
きる。そのため、流体通路42側の圧力を瞬時に減圧す
ることができる。
【0034】このように、流体通路42側の圧力を抜く
ことにより、カップシール13が差圧により押し流され
ることを防止でき、且つ傘状部12の端部が取付部40
aとの隙間に引き込まれることも防止できる。以下、本
実施例の逆止弁特有の効果について説明するが、それに
先立って上記構成のソレノイドチェック弁45の使用例
について説明する。
【0035】上記構成のソレノイドチェック弁45は、
流体通路内に電磁弁20と逆止弁10とを並列して設け
る必要がある場合に、要求される機能をコンパクトな構
成で実現するのに有効であり、例えば図7に示す如き車
両のアンチロックブレーキシステム(ABS)50の油
圧系統を構成する部材として用いることで有効に機能す
る。
【0036】図7中、ブレーキペダル51は、ブレーキ
フルードが充填されたマスタシリンダ52のピストン5
2aと連結されており、運転者がブレーキペダル51を
踏み込むと、その踏み込み力に応じてピストン52aが
押圧される。マスタシリンダ52の油圧室52bは、上
記したハウジングブロック40の流体通路41に連通し
ており、ハウジングブロック40の内部で電磁弁20及
び逆止弁10に連通している。
【0037】ハウジングブロック40に設けられた他方
の流体通路42は、各車輪のブレーキ機構を駆動するホ
イルシリンダ53に通じていると共に、電磁弁54を介
してリザーブタンク55に連通している。尚、この場合
逆止弁10は、ホイルシリンダ53側からマスタシリン
ダ52側への流れだけを許容する一方向弁として機能す
ることになる。
【0038】電磁弁20及び電磁弁54は、電子制御ユ
ニット(ECU)56により駆動され、定常時、すなわ
ちABS非作動時には、図7に示すようにそれぞれ連通
状態、及び遮断状態とされている。従って、ABS50
が機能していない場合は、ブレーキペダル51が踏み込
まれてマスタシリンダ52内の油圧が上昇すると、その
油圧が流体通路41から電磁弁20を通ってホイルシリ
ンダ53へ導かれる。これにより、各車輪のブレーキ機
構には、運転者のブレーキペダル51踏力に応じた油圧
が供給され、当該油圧に応じた制動力が発生することに
なる。
【0039】ところで、運転者によるブレーキペダル5
1への踏力が解除された場合は、各車輪に作用している
制動力を解除すべくホイルシリンダ53からマスタシリ
ンダ52へブレーキフルードを逆流させる必要がある。
この場合、解除の応答性が悪いと、ブレーキの引きずり
による運転フィーリングの悪化を招くため、ホイルシリ
ンダ53からマスタシリンダ52への逆流に際しては多
量の流量が許容されることが望ましい。
【0040】この場合、電磁弁20と並列に上記逆止弁
10を備えた構成によれば、ホイルシリンダ53からマ
スタシリンダ52への流量を増やすことができ、且つ逆
止弁10自体も前述したようにカップシール13の内外
周に形成される2系路の通路によりホイルシリンダ53
からマスタシリンダ52へ供給される流量を増やすこと
ができる。そのため、ブレーキフルードの逆流許容量を
確保することができ、上記の要求に沿った機能を得るこ
とができる。
【0041】かかる機能を十分に確保してブレーキ解除
時に良好な応答性を得るためには、逆止弁10の開弁圧
をできるだけ小さく設定する必要があり、これを満たす
ことがカップシール13に要求される重要な特性の1つ
である。その場合、カップシール13の筒状部11及び
傘状部12を肉薄にすることになる。しかしながら、カ
ップシール13の内外周に形成される2系路の通路によ
り多量のブレーキフルードをホイルシリンダ53からマ
スタシリンダ52へ戻すことができるので、差圧増大が
抑制される。これにより、肉薄とされた筒状部11及び
傘状部12が取付部40aとの隙間に引き込まれること
が防止される。
【0042】次にABS50が車輪のロックを解除すべ
く所定の動作を行う場合について説明する。ECU56
が各種センサの検出結果等に基づいて制動時における車
輪のロックを検出すると、当該車輪のロックを解除する
ためABSが作動し、ロックした車輪に対応するホイー
ルシリンダ53に供給されている油圧を適当に減圧する
処理が行われる。
【0043】具体的には、電磁弁20を閉弁してマスタ
シリンダ52からホイルシリンダ53へ向かうブレーキ
フルードの流れを遮断し、且つ電磁弁54を開弁してホ
イルシリンダ53内のブレーキフルードをリザーブタン
ク55に開放する処理を行う。この場合、運転者の意思
に関わらずホイルシリンダ53に供給される油圧が低下
し、車輪のロック状態が解除されることになる。
【0044】かかる動作においてABS50の機能を十
分に発揮させるためには、逆止弁10が十分にマスタシ
リンダ52からホイルシリンダ53へ向かうブレーキフ
ルードの流れを遮断する能力を有していることが必要で
ある。この能力が不十分であるとすれば、電磁弁20閉
弁後も引き続きブレーキフルードがホイルシリンダ53
に供給されることとなり、十分にホイルシリンダ53の
油圧を減圧することができないからである。
【0045】この意味で、逆止弁10はABSの信頼性
を確保するうえで重要な構成部品であり、カップシール
13には、上記したブレーキの引きずり防止の観点から
要求される特性、すなわち逆止弁として適切な開弁圧を
実現し得る特性に加え、逆止弁として十分な逆流防止能
力を発揮し得ることが要求されることになる。
【0046】一方、本発明の逆止弁10は、例えばブレ
ーキペダル51への踏力が解除されてマスタシリンダ5
2の圧力が低下することによりホイルシリンダ53とマ
スタシリンダ52との差圧が所定以上に増大した場合、
カップシール13の内外周に形成される2系路の通路に
より多量のブレーキフルードをホイルシリンダ53から
マスタシリンダ52へ戻すことができるので、ブレーキ
の引きずりを防止できる。
【0047】尚、図7では、アンチロックブレーキシス
テムの油圧系統に配設された電磁弁20と並列となるよ
うに設けられた構成の逆止弁10を一例として説明した
が、上記逆止弁10を他の油圧系統あるいは流体制御シ
ステム等に配設する構成にも適用できるのは勿論であ
る。
【0048】
【発明の効果】上述の如く、本発明によれば、筒状部及
び傘状部を備える逆止弁において、筒状部の内側と流体
通路側とを連通する連通部を筒状部に設けたため、傘状
部の外周及び筒状部の内周に傘状部及び筒状部の弾性変
形により流体通路内に通じる通路を形成することがで
き、この2系統の通路により正流方向の流量を増大する
ことができる。従って、正流方向における上流圧力と下
流圧力との差圧が増大した場合でも、流体が傘状部の外
側だけでなく筒状部の内側からも流れて短時間で正流方
向における上流側の流体を下流側へ送出することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である逆止弁を用いて構成し
たソレノイドチェック弁の構成を表す側面断面図であ
る。
【図2】本実施例の逆止弁の取付状態を拡大して示す縦
断面図である。
【図3】逆止弁の斜視図である。
【図4】逆止弁の構成を説明するための図である。
【図5】逆止弁の動作を説明するための縦断面図であ
る。
【図6】差圧増大時の逆止弁の動作を説明するための縦
断面図である。
【図7】本実施例の逆止弁の適用例であるアンチロック
ブレーキシステムの構成概念図である。
【図8】従来の逆止弁の構成を表す図である。
【符号の説明】
10 逆止弁 11 筒状部 12 傘状部 13 カップシール 14 連通部 15 リブ 16 逃げ部 17 シート部 20 電磁弁 29 流入通路 31 流出通路 40 ハウジングブロック 41,42,46 流体通路 45 ソレノイドチェック弁 50 アンチロックブレーキシステム 52 マスタシリンダ 53 オイルシリンダ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状部及び弾性体からなる傘状部を有す
    るカップシールと、流体通路内で該カップシールを保持
    する逆止弁本体とを備え、該傘状部の弾性変形により該
    流体通路の正流方向の流れを許容し、且つ逆流方向の流
    れを阻止する逆止弁において、 前記筒状部の内側と前記流体通路側とを連通する連通部
    を前記筒状部に設けたことを特徴とする逆止弁。
JP67995A 1995-01-06 1995-01-06 逆止弁 Pending JPH08189576A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101006629B1 (ko) * 2002-10-25 2011-01-07 류베 가부시키가이샤 원추형 밸브 부재

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KR101006629B1 (ko) * 2002-10-25 2011-01-07 류베 가부시키가이샤 원추형 밸브 부재

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