JPH0818468B2 - 通電感熱転写記録材料 - Google Patents

通電感熱転写記録材料

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JPH0818468B2
JPH0818468B2 JP61296415A JP29641586A JPH0818468B2 JP H0818468 B2 JPH0818468 B2 JP H0818468B2 JP 61296415 A JP61296415 A JP 61296415A JP 29641586 A JP29641586 A JP 29641586A JP H0818468 B2 JPH0818468 B2 JP H0818468B2
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ink
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司郎 中野
敏真 池名
一夫 田中
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Sekisui Chemical Co Ltd
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    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • B41M5/26Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は通電により発生する熱で感熱転写インク層を転
写して記録するための通電感熱転写記録材料に関する。
〔従来技術〕
近年、情報が著るしく豊富となり、その情報の迅速な伝
達、記録等の必要性が高まり、情報処理システム、情報
伝達システム及び情報記録システム等の情報管理システ
ムに関し、種々の開発がなされており、通電転写記録シ
ステムもその代表的な一例である。
本発明者等はカーボンブラックの飛散や悪臭が発生する
ことなく、鮮明な色彩の画像を普通紙等に転写記録する
ことができ、かつ、記録の際に感圧性による地汚れの生
じない通電感熱転写記録材料(特開昭61-130091号公
報)等を提案している。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし乍ら、上記記録材料では感熱転写層の結着剤とし
てワックス類や低分子量の樹脂等融点の低いものが使用
されており、熱転写時には溶融状態となって保膜性に欠
けているため、普通紙には定着性がよいがプラスチック
シート等に対して転写した場合、定着性が悪く摩擦によ
り容易に画像のズレや脱落を生じ永久的な記録としての
画像は得られなかった。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の目的は、上記従来の欠点を解消し普通紙には勿
論、プラスチックシート表面にも感熱により転写された
画像の定着性がよく、摩擦によって画像のズレや脱落を
生じることのない通電感熱転写記録材料を提供すること
にある。
本発明の要旨は、少なくとも通電発熱抵抗層と感熱転写
インク層とを有する通電感熱転写記録材料であって、感
熱転写インク層が、(A)被記録体に接しない第1層が
ポリアミド、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル
酸エステルの群から選ばれる1種又は2種以上の樹脂か
らなり、透明性を有し、且つ厚さが1〜3μmである保
護層;(B)被記録体に接する第2層がポリアクリル酸
エステルとポリエステルの重量比が3.5:1〜10:1である
樹脂混合物と着色剤とよりなり、軟化温度60〜120℃で
熱転写時にも保膜性を有する保膜インク層;の2層構造
の積層体である通電感熱転写記録材料に存する。
通電発熱抵抗層は通電により発熱する層で、該層で発
生する熱により感熱転写インク層が被記録体に転写され
る。
通電発熱抵抗層としてはフイルム形成能を有し、電気
絶縁性を有する樹脂マトリックスに導電性付与剤が添加
されたものが使用される。
上記樹脂マトリックスとしては熱可塑性樹脂が好適に使
用される。
上記熱可塑性樹脂としては、導電性付与剤に対する結着
力が大きく、シート又はフイルム状に成形した時の機械
的強度が大きく、可撓性があり且つ腰の強いものが望ま
しく、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化
ビニル、ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリスチレン、
ポリアクリロニトリル、ポリビニルアセタール、ポリア
クリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリエ
ステル、酢酸セルロース、ポリウレタン、ポリビニルア
ルコール、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン等が
あげられ、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル
−エチレン共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体、ポリビニルアセタール、酢酸セルロース、ポリウレ
タンが好適に使用される。
本発明において用いられる導電性付与剤は良導電性のも
のが好ましく、たとえば銅、アルミニウム、鉄、錫、亜
鉛、ニッケル、モリブデン、銀、青銅、黄銅等の金属粉
末、カーボンブラック、グラファイト、ゼオライト、酸
化亜鉛、酸化第2錫、メタ錫酸、ヨウ化第1銅、還元酸
化チタン、酸化第2鉄等があげられる。
又、他の金属でコーティングされた金属粉末も用いるこ
とが出来、例えば銀でコーティングされた銅粉末等が用
いられる。そして上記の金属粉末のうち銅、亜鉛、鉄が
より好適に用いられる。又金属粉末の粒形は電解によっ
て製造された樹脂状のものが好ましく、粒子径は小さく
かつ粒径の揃ったものが良く、平均粒子径が0.2〜20ミ
クロンのものが好ましく、より好ましくは0.5〜10ミク
ロンであり、金属粉末以外の導電性付与剤の粒子径は10
ミクロン以下のものが好ましい。
本発明における通電発熱抵抗層は上記樹脂マトリックス
と導電性付与剤よりなり通電記録の際に放電破壊されな
い層であり、導電性付与剤は上記導電性付与剤の中から
必要に応じて一種又は二種以上のものが選択使用されて
よく、又、その添加量は、添加量が少なすぎると導電性
が小さくなり、逆に添加量が多すぎると、導電性が良く
なりすぎて記録針から与えられた電流が拡散してしまい
記録針直下へながれにくくなり、ひいては記録の精度が
低下するため、通電発熱抵抗層の5〜60体積%になるよ
うかつ表面抵抗が105〜1016Ωになるようにされるのが
好ましい。又該層の厚さは特に限定されるものではない
が5〜50ミクロンであるのが好ましい。上記通電発熱抵
抗層は通電感熱転写記録材料となされ、通電記録する際
には記録針に当接されて通電記録されるので、該通電発
熱抵抗層がひび割れ等をおこす恐れをなくし、保存性を
改良し、構成物質が記録針に付着することを防止し、さ
らに該層の成形性を向上するために可塑剤、充填剤、滑
材、安定剤、抗酸化剤、難燃剤等が添加されてもよい。
又通電発熱抵抗層の形成方法はなんら限定されるもので
はなくたとえば溶液流延法、エマルジョン流延法、カレ
ンダー法、押出し法等公知の任意の方法が採用されてよ
い。
通電発熱抵抗層の表面抵抗は小さすぎると発熱量が小さ
くなり、逆に大きくなると通電した際に破壊されるよう
になるので0.1〜1Ωになされる。又通電発熱抵抗層と
導電性層の表面抵抗の差が小さいと通電記録された際に
発熱量が低下するので前記通電発熱抵抗層の表面抵抗と
導電性層の表面抵抗の比は104〜1015であるのが好まし
い。
又上記通電発熱抵抗層の片面に導電性層が積層されるの
が好ましい。該導電性層は通電発熱抵抗層で発生した熱
を感熱転写インク層に伝え、記録針から通電された電流
の対電極の作用をなすものである。該導電性層は金属薄
膜で形成されるが、その厚さは薄くなると表面抵抗数が
1Ωより大きくなり、厚くなると表面抵抗が0.1Ωより
小さくなるので400〜5000オングストロームになされる
のがよく、好ましくは500〜3000オングストロームであ
り、より好ましくは600〜2000オングストロームであ
る。そして金属としては、たとえばアルミニウム、銀、
金、銅、亜鉛、錫、ニッケル、モリブデン等があげら
れ、アルミニウムが好適に使用される。
上記導電性層の形成方法は任意の方法が採用されてよ
く、たとえば真空蒸着法、イオンプレーティング法等が
あげられる。尚、金属薄膜に微小な欠陥やピンホールが
あると通電の際にその部分に電流が集中して放電破壊し
やすくなるので、、上記欠陥やピンホールをなくすため
に、上記方法により2層以上の金属薄膜を積層すること
により導電性層を形成するのが好ましい。
また、通電発熱抵抗層面に半導電性層を積層し、該半導
電性層面に導電性層を積層してもよい。この場合、半導
電性層は通電記録の際に放電破壊されずに発熱する層で
あり、前記樹脂マトリックスと前記導電性付与剤とより
なるか、もしくは半導電性物質の薄膜よりなり、表面抵
抗が1Ωより大で105Ωより小となされるのがよい。上
記半導電性物質としては、たとえば酸化錫、酸化インジ
ウム、酸化クロム等があげられ、薄膜の厚さは100〜200
0オングストロームであるのが好ましい。又薄膜の形成
方法は任意の方法が採用されてよく、たとえばイオンス
パッタリング法、イオンプレーティング法、イオンクラ
スタービーム法等があげられる。
本発明における感熱転写インク層は、被記録体に接しな
い第1層がポリアミド、ポリアクリル酸エステル、ポリ
メタクリル酸エステルの群から選ばれる1種又は2種以
上の樹脂からなり、透明性を有し、且つ厚さが1〜3μ
mである保護層と、被記録体に接する第2層がポリアク
リル酸エステルとポリエステルの重量比が3.5:1〜10:1
である樹脂混合物と着色剤とよりなり、軟化温度60〜12
0℃で熱転写時にも保膜性を有する保膜インク層の2層
構造の積層体である。
感熱転写インク層は通電記録の際に熱によって転写され
る層である。
本発明に於て感熱転写インク層のうち第1層である保護
層は被記録体に転写された着色剤を含む保膜インク層を
被覆し、且つ保膜インク層の周縁で被記録体と接着され
て摩擦等によって保膜インク層が剥離しないように保護
する層である。従って、転写後に該保護層を通して保膜
インク層の色彩が見えるように透明性を有することが必
要である。
該保護層に使用される樹脂としては、ポリメチルアクリ
レート、ポリエチルアクリレート、ポリブチルアクリレ
ート等のポリアクリル酸エステル、ポリメチルメタアク
リレート、ポリエチルメタアクリレート、ポリブチルメ
タアクリレート等のポリメタクリル酸エステル、上記ポ
リアクリル酸エステルとポリメタクリル酸エステルとの
共重合体、及びポリアミドが好適である。上記樹脂のTg
が30℃以下であれば常温に於ても粘着性を示して導電性
層もしくは絶縁性樹脂層からの剥離性が悪く転写され難
くなるのでTgは30℃以上で且つ軟化温度が60〜120℃で
あることが好ましい。
該保護層の厚みは、1μm以下では摩擦等により破れ易
く転写後の保護作用をなさず、3μm以上では剛性が大
きくなって転写後の保護インク層表面及び保膜インク層
周縁の被記録体との接着性が悪くなり剥離し易くなるの
で、保護層の厚みは1〜3μmとなされる。
本発明に於て感熱転写インク層のうち第2層である保膜
インク層は熱転写時にも表面が膜形状を維持することが
必要であり、ポリアクリル酸エステルとポリエステルの
混合樹脂と着色剤とからなる。
該保膜インク層に使用されるポリアクリル酸エステルは
前記保護層に使用されたものと同様のものが使用され
る。
又、該保膜インク層に使用されるポリエステルは飽和鎖
状ポリエステルであって、該層に柔軟性を与えるもので
あり、Tgが80℃以上になると柔軟性に欠けて被記録体へ
の定着性が悪くなるのでTgは80℃以下であり、且つ軟化
温度が120℃以下であることが被記録体への定着性がよ
いので好ましい。又、該ポリエステルは汎用有機溶剤に
易溶性のものであることが好ましく、汎用有機溶剤とし
ては、酢酸メチル、酢酸エチル、メチル・エチル・ケト
ン、トルエン、酢酸エチルとトルエンとの混合物等が挙
げられる。
本発明に使用し得る飽和鎖状ポリエステルとしては、例
えば商品名バイロン200(東洋紡社製)、商品名ポリエ
スター(日本合成化学社製)等が挙げられる。
該保膜インク層は被記録体に転写・固着され、それに含
まれる着色剤によって転写された画像を表示するもので
あり、該層に使用される混合樹脂はポリアクリル酸エス
テル対ポリエステルの比が3.5対1〜10対1のものであ
る。混合比が3.5:1以上にポリエステルが多くなると長
尺の記録材料として捲回した場合にブロッキングを生じ
て巻き戻しできなくなり、混合比が10:1以下にポリエス
テルが少なくなると転写に際し被記録体であるプラスチ
ックシートへの固着性が悪くなり、保護層があっても保
護インク層とプラスチックシートとの界面で剥離し易く
なるので、その混合比は3.5:1〜10:1となされる。
保膜インク層に使用されるポリアクリル酸エステルは軟
化温度が60〜120℃のものが使用され、且つ該ポリアク
リル酸エステルとポリエステルとの比は上記のようにな
されているので、ポリエステルの軟化温度は120℃以下
であるが、これらの混合樹脂は60〜120℃で軟化する。
又、該混合樹脂は60〜120℃で軟化し、且つ保膜性を維
持しているためプラスチックシート表面に転写しても画
像がくずれることなく鮮明な画像を得ることができる。
上記保膜インク層に使用する着色剤としては公知の任意
の顔料や染料が使用でき、たとえばニッケルイエロー、
チタンイエロー、カドミウムレッド、ナフトールイエロ
ー、パーマネントオレンジ、クリスタルバイオレット、
マラカイトグリーン、フタロシアニンブルー、ブリリア
ントカルミン6B等があげられ、その添加量は記録された
際の色、濃度等により任意に定めればよい。尚黒色の記
録画像を得るためにはカーボンブラック、アンリンブラ
ック、四三酸化鉄等を添加すればよい。
該層の厚さは、厚くなると熱転写しにくくなるので、0.
5〜20μmになされるのが好ましく、より好ましくは1
〜10μmである。
本発明の通電転写記録材料の感熱転写インク層は上述の
如く2層構造であり、該層は前記発熱抵抗層又はより好
ましくは前記導電性層に直接積層されてもよいが、導電
性層面に通電記録の際に破壊されない絶縁性樹脂層を積
層し、該絶縁性樹脂層面に感熱転写インク層を積層して
もよい。このように絶縁性樹脂層を介して感熱転写イン
ク層を積層すれば、記録材料自体の強度を補って取扱い
易くすることができると共に、通電記録の際に導電性層
が破壊されても、破壊された導電性層が転写されるのを
防ぎ画像が汚れることがない。
上記絶縁性樹脂層は通電発熱抵抗層で発生した熱を感熱
転写インク層に伝導する層であるから、該層を形成する
樹脂マトリックスは、前述の樹脂マトリックスが使用さ
れるが、融点が150℃以上であるのが好ましく、より好
ましくは200℃以上であり、たとえばポリアミド、ポリ
アミドイミド、ポリイミド、ポリカーボネート及びウレ
タンアクリル系、アクリルエステル系、エポキシ樹脂の
アクリルエステル系等のオリゴマーを紫外線硬化せしめ
た感光性樹脂等が好適に使用される。
該層の厚さは上述の如く熱を伝導するのであるから薄い
ほうが好ましいが、放電破壊されないことが必要なので
2〜10ミクロンであるのが好ましい。
又該層に熱伝導性を向上せしめるために、金属粉末を添
加してもよく、該金属粉末は前述の金属粉末でもよい
が、熱伝導性がすぐれ、粒子径が揃っていて、小さくか
つ嵩、比重が小さいものが好ましく、たとえばリン片状
のアルミニウム粉末、樹脂状の銅粉末等があげられる。
尚金属粉末を添加する際には表面抵抗が小さくなると記
録画像が不鮮明になり、導電性層と共に放電破壊される
ようになるので108Ω以上にする必要がある。
又、本発明に於て、例えば前記のように通電発熱抵抗層
と導電性層、感熱転写インク層とを一体の積層体とした
ものの他、前記絶縁性樹脂層の片面に導電性層を、他面
に感熱転写インク層を夫々積層した転写シート、もしく
は絶縁性樹脂層の片面に導電性層、半導電性層の順に積
層し、他面に感熱転写インク層を積層した転写シートと
なして、これらを別途分離して作成した夫々通電発熱抵
抗層と組合せて用いてもよく、又は、通電発熱抵抗層に
導電性層を積層した発熱シートと前記絶縁性樹脂層の片
面に感熱転写インク層を積層した転写シートに分割して
作成し、これらを重ね合せて用いてもよい。
本発明の通電感熱転写記録材料が使用される被記録体と
しては、普通紙や金属面の他、特にポリ塩化ビニルをは
じめとする含塩素系合成樹脂、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン等からなるシート状のもの、又はこれらの樹脂を
紙等の表面にコーティングしたシート状のもの等が好適
であり、就中、キャッシュカードやクレジットカードの
ようなカード類やラベル等の形態のものに適している。
本発明の通電感熱転写記録材料は上述の構成となされて
おり、感熱転写インク層を上記被記録体に重ね合わせ、
通電発熱抵抗層面に記録針を当接し通電すると、記録針
直下の通電発熱抵抗層内で発熱した熱が導電性層を通り
感熱転写インク層を軟化させる。軟化した部分の該感熱
転写インク層は被記録体、例えばプラスチックシートの
場合、その表面を軟化させると同時に記録針の針圧によ
りプラスチックシートに押し込まれ、大部分もしくは全
部が陥没される。
通電記録に際し、保膜インク層の軟化温度は60〜120℃
であり、従来のワックス類を用いた場合よりも高温度で
転写されるので、特に被記録体がプラスチックシートの
場合その表面は容易に軟化され保膜インク層と融着され
るので保膜インク層は強固に固着される。更に保膜イン
ク層は軟化状態であり乍ら表面が膜状態を維持するので
転写時に流動することなく鮮明な画像で転写される。
又、保護層は保膜インク層と同時に転写され、該保護層
は転写された保膜インク層表面を被覆すると共に該保膜
インク層と融着し、且つ保膜インク層周縁のプラスチッ
クシート表面と接触してその部分を軟化させて融着・固
化する。これにより保膜インク層は保護層によって保護
されるので摩擦等により剥離を生ずることなく、永久的
な画像が得られる。更に保護層は透明性を有するので保
膜インク層の色彩をそのまゝ画像に表わすことができ
る。
〔実施例〕
次に本発明の実施例について説明する。以下単に「部」
とあるのは「重量部」を意味する。
実施例1 厚さ6μのポリエステルフイルムの片面に厚さ800Å
のアルミニウム蒸着層を施し導電性層とした。該導電性
層の表面抵抗は0.8Ωであった。
プチラール樹脂(積水化学製 商品名BH3) 100部 カーボンブラック(ライオンアクゾ社製 商品名ケッ
チェンブラックEC) 30部 次に上記組成物からなる通電発熱抵抗層を導電性層面
に積層した。該通電発熱抵抗層の表面抵抗は0.5×103Ω
であった。
ポリアミド(三和化学社製 商品名サンマイド550)1
00部 トルエン 200部 上記組成からなる配合物を溶解分散せしめ、上記ポリ
エステルフイルムの他面に流延、乾燥して厚さ1.5μの
保護層を形成した。
ポリエステル樹脂(東洋紡社製 商品名バイロン20
0) 100部 ポリアクリル酸エステル樹脂(ローム&ハース社製
商品名パラロイドA-11) 400部 分散剤(オレイン酸銅)(大日本インキ社製) 20部 カーボンブラック(三菱化成社製 商品名MA-100)20
0部 トルエン 1300部 次に上記組成からなる配合物を溶解分散せしめ、上記
保護層上に流延、乾燥して厚さ2.5μの保膜インク層を
形成して通電感熱転写記録材料を得た。
得られた通電感熱転写記録材料を謄写原紙製版機(ゲ
ステットナー社製、ゲストファックス1100を改良したも
の)に供給し、感熱転写インク層の下にポリ塩化ビニル
フイルム(厚さ100μ)を当接し、通電発熱抵抗層上に
記録針を当接し、直流35Vの電気を印加し走査線密度12l
/mm、記録スピード1.2m/secの条件で通電記録したとこ
ろ、ポリ塩化ビニルフイルム上に黒色の鮮明な画像が得
られた。得られた画像濃度1.35、解像度12l/mm。
又、得られた画像の定着性もよく、消しゴムで20回こ
すっても、画像濃度の低下がおこらなかった。
実施例2 ポリアクリル酸エステル樹脂(三菱レーヨン社製 商
品名ダイヤナールBR-50) 100部 トルエン 200部 上記組成からなる配合物を溶解分散せしめ、実施例1
の保護層のかわりに導電性層面に流延、乾燥して厚さ1.
5μの保護層とした他は実施例1と同様の通電感熱転写
記録材料を得た。得られた通電感熱転写記録材料を用い
て実施例1と同じ条件で通電記録したところ、画像濃度
1.30の黒色の鮮明な画像が得られた。画像の定着性も実
施例1と同様であった。
実施例3 ポリエステル樹脂(東洋紡社製 商品名バイロン20
0) 100部 ポリアクリル酸エステル樹脂(三菱レーヨン社製 商
品名ダイヤナールBR-50) 750部 分散剤(オレイン酸銅)(大日本インキ社製) 35部 カーボンブラック(三菱化成社製 商品名MA-100)35
0部 トルエン 2200部 上記組成からなる配合物を溶解分散し、実施例1の保
膜インク層のかわりに保護層面に流延、乾燥して厚さ2.
5μの保膜インク層とした他は実施例1と同様の通電感
熱転写記録材料を得た。得られた通電感熱転写記録材料
を用いて実施例1と同じ条件で通電記録したところ、画
像濃度1.30、解像度1.2l/mmの黒色の鮮明な画像が得ら
れた。画像の定着性も実施例1と同様であった。
〔発明の効果〕
本発明の通電感熱転写記録材料の構成は上述の通りであ
り、該記録材料を通電記録装置に供給し、通電発熱抵抗
層上に記録針を当接し、感熱転写インク層の下にプラス
チックシート等の被記録体を当接して通電記録すると記
録針直下の通電発熱抵抗層で発熱し、この熱で感熱転写
層が被記録体に転写されて記録される。特に被記録体が
プラスチックシートの場合、軟化された感熱転写インク
層の熱でプラスチックシートの表面が軟化され、該層と
プラスチック表面とが融着されると同時に記録針の針圧
により該層の大部分もしくは全部がプラスチック表面に
押し込まれて固化するので非常に強固に固着される。
又、保膜インク層は着色剤を含み画像に色彩を与えると
共に、軟化温度60〜120℃で保膜性を維持しているので
転写の際に画像が乱れることなく鮮明な画像が得られ
る。
又、保護層は転写された保膜インク層表面を被覆すると
共に該保膜インク層と融着し、且つ保膜インク層周縁の
被記録体と強固に接合されるので保膜インク層を保護
し、摩擦等による剥離が生じない。
本発明の通電感熱転写記録材料は上述の如く、従来通電
記録に適さなかったプラスチックシートに対しても永久
的な画像を転写記録することができるものである。
又、通電方式の記録材料として使用されるので高速記録
が可能であり、ファクシミリや各種計測器、記録針、コ
ンピューターにおける記録表示等のプリントアウト等の
他、特に表面がプラスチックであるカード、ラベル等の
大量プリントに好適に使用される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41M 5/30 7267−2H B41M 5/26 N

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも通電発熱抵抗層と感熱転写イン
    ク層とを有する通電感熱転写記録材料であって、感熱転
    写インク層が、 (A)被記録体に接しない第1層がポリアミド、ポリア
    クリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステルの群から
    選ばれる1種又は2種以上の樹脂からなり、透明性を有
    し、且つ厚さが1〜3μmである保護層; (B)被記録体に接する第2層がポリアクリル酸エステ
    ルとポリエステルの重量比が3.5:1〜10:1である樹脂混
    合物と着色剤とよりなり、軟化温度60〜120℃で熱転写
    時にも保膜性を有する保膜インク層; の2層構造の積層体である通電感熱転写記録材料。
JP61296415A 1986-12-12 1986-12-12 通電感熱転写記録材料 Expired - Lifetime JPH0818468B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61296415A JPH0818468B2 (ja) 1986-12-12 1986-12-12 通電感熱転写記録材料

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