JPH08151914A - 4サイクルエンジンの潤滑装置 - Google Patents

4サイクルエンジンの潤滑装置

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JPH08151914A
JPH08151914A JP29416694A JP29416694A JPH08151914A JP H08151914 A JPH08151914 A JP H08151914A JP 29416694 A JP29416694 A JP 29416694A JP 29416694 A JP29416694 A JP 29416694A JP H08151914 A JPH08151914 A JP H08151914A
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JP
Japan
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oil
crank chamber
blow
gas
passage
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Application number
JP29416694A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigemitsu Ayusawa
重光 鮎沢
Naohiro Maruyama
尚洋 丸山
Toshio Hirabayashi
敏生 平林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IHI Shibaura Machinery Corp
Original Assignee
IHI Shibaura Machinery Corp
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Publication date
Application filed by IHI Shibaura Machinery Corp filed Critical IHI Shibaura Machinery Corp
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Priority to US08/558,148 priority patent/US5709185A/en
Priority to DE19544533A priority patent/DE19544533C2/de
Publication of JPH08151914A publication Critical patent/JPH08151914A/ja
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B75/00Other engines
    • F02B75/02Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke
    • F02B2075/022Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle
    • F02B2075/027Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle four

Abstract

(57)【要約】 【目的】 オイルパンを用いずにクランク室内の各部の
潤滑を行ない、どのような向きに傾けて使用してもオイ
ル漏れを起こさない4サイクルエンジンを得る。 【構成】 オイルを貯留するオイルタンク36とこのオ
イルタンク36内のオイルをオイル通路38を介してク
ランク室9内へ供給するオイル供給装置39とを設け
る。オイル通路38のクランク室9への開口部40をク
ランク室9内の可動体12,18,19の上方位置に形
成し、開口部40から供給されたオイルを可動体12,
18,19に当てることによりそのオイルを微細化して
飛散させ、クランク室9内の各部の潤滑を良好に行な
う。また、ピストン17の外周部にコンプレッションリ
ング23のみを取り付けてオイルリングを省き、クラン
ク室9内へ供給されたオイルを燃焼室で燃焼させて消費
することによりオイル回収装置を不要とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主に携帯用作業機に用
いられる4サイクルエンジンの潤滑装置に関する。
【0002】
【従来の技術】草刈機等の携帯用作業機は様々な向きに
傾けたオールポジションで運転されるため、このような
携帯用作業機においては燃料と潤滑油とを混合させた混
合燃料を使用する2サイクルエンジンを搭載することが
一般的である。しかし、近年では、排気ガス浄化の必要
性からこのような携帯用作業機においても4サイクルエ
ンジンの搭載が検討されている。ここで、携帯用作業機
に搭載するようにした4サイクルエンジンとしては実開
平4−93707号公報に開示されたものがあり、オイ
ルパンの形状を工夫することによって携帯用作業機を一
定の範囲内で傾けた場合でもオイルが漏れ出さないよう
にしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、実開平4−9
3707号公報に開示された4サイクルエンジンを搭載
した携帯用作業機においては、この4サイクルエンジン
が略倒立状態となるように携帯用作業機を傾けた場合に
はオイルパンからのオイルの漏れ出しが発生するため、
この携帯用作業機をオールポジションで使用することは
できない。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
オイルを貯留するオイルタンクとこのオイルタンク内の
オイルをオイル通路を介してクランク室内へ供給するオ
イル供給装置とを設け、前記オイル通路の前記クランク
室への開口部を前記クランク室内に設けられた可動体の
上方位置に形成し、シリンダ内を摺動するピストンの外
周部にコンプレッションリングのみを取り付けた。
【0005】請求項2記載の発明は、一端をクランク室
内に連通させた気体通路とオイルを貯留するオイルタン
クとを設け、ピストンの摺動に伴う前記クランク室内の
圧力変動に応じて前記クランク室内へ向かう気体の流れ
のみを許容するバルブを前記気体通路中に設け、前記オ
イルタンク内のオイルを前記気体通路内へ供給するオイ
ル供給装置を設け、前記ピストンの外周部にコンプレッ
ションリングのみを取り付けた。
【0006】請求項3記載の発明は、請求項2記載の発
明において、気体通路の他端を気化器用のエアクリーナ
に接続した。
【0007】請求項4記載の発明は、請求項2記載の発
明において、クランク室内で発生したブローバイガスを
動弁機構を収納した動弁機構収納空間へ導くブローバイ
ガス通路を設け、気体通路の他端を前記動弁機構収納空
間に連通させた。
【0008】請求項5記載の発明は、請求項1,2,3
又は4記載の発明において、クランク室内で発生したブ
ローバイガスを動弁機構を収納した動弁機構収納空間へ
導くブローバイガス通路を設け、このブローバイガス通
路を前記クランク室内に設けたカムシャフトに近接した
箇所で前記クランク室内に連通させた。
【0009】請求項6記載の発明は、請求項1,2,
3,4又は5記載の発明において、クランク室内に設け
た可動体又はピストンのいずれか一つの上方位置となる
箇所にオイル通路又は気体通路の開口部を設けた。
【0010】請求項7記載の発明は、請求項1,2,
3,4,5又は6記載の発明において、クランク室内で
発生したブローバイガスを動弁機構を収納した動弁機構
収納空間へ導くブローバイガス通路を設け、このブロー
バイガス通路をクランクケースに形成した第一通路孔と
シリンダブロックに形成した第二通路孔とシリンダヘッ
ドに形成した第三通路孔とを連通させて形成した。
【0011】請求項8記載の発明は、請求項7記載の発
明において、クランクケースとシリンダブロックとの間
に介装した第一ガスケット又は前記シリンダブロックと
シリンダヘッドとの間に介装した第二ガスケット又は前
記シリンダヘッドと動弁機構を覆うロッカーカバーとの
間に介装した第三ガスケットとのいずれかに、クランク
室から動弁機構収納空間へ向かうブローバスガスの流れ
のみを許容するバルブを一体に形成した。
【0012】請求項9記載の発明は、請求項1,2,
3,4,5,6,7又は8記載の発明において、クラン
ク室内に設けたカムギヤにブローバイガスが通過する通
孔を形成した。
【0013】請求項10記載の発明は、請求項1,2,
3,4,5,6又は9記載の発明において、プッシュロ
ッドを挿通したプッシュロッド空間をクランク室内に連
通させた。
【0014】
【作用】請求項1記載の発明では、オイルタンク内のオ
イルがオイル供給装置によりオイル通路を介してクラン
ク室内に供給され、オイル通路の開口部からクランク室
内に入ったオイルはクランク室内の可動体に当たること
により微細化されて飛散し、微細化されて飛散したオイ
ルによりクランク室内の各部が潤滑される。また、ピス
トンの外周部にはコンプレッションリングのみを取り付
けてオイルリングを取り付けていないため、クランク室
内に供給されたオイルはシリンダの内周面とコンプレッ
ションリングとの間から燃焼室内へ入り込んで燃焼され
る。このため、クランク室内に多量のオイルが残留する
ということがなく、クランク室内からオイルを回収する
オイル回収装置が不要となる。さらに、オイルリングを
取り付けないことによりピストンの摺動抵抗が低減さ
れ、この4サイクルエンジンの出力が向上する。
【0015】請求項2記載の発明では、オイルタンク内
のオイルがオイル供給装置により気体通路内へ供給さ
れ、このオイルは、クランク室内の圧力変動により気体
通路内のバルブが開弁したときに流れる気体と共にクラ
ンク室内へ流入し、しかも、気体に吹き飛ばされること
により微細化した状態で流入する。そして、微細化され
て飛散したオイルによりクランク室内の各部が潤滑され
る。また、ピストンの外周部にはコンプレッションリン
グのみを取り付けてオイルリングを取り付けていないた
め、クランク室内に供給されたオイルはシリンダの内周
面とコンプレッションリングとの間から燃焼室内へ入り
込んで燃焼される。このため、クランク室内に多量のオ
イルが残留するということがなく、クランク室内からオ
イルを回収するオイル回収装置が不要となる。さらに、
オイルリングを取り付けないことによりピストンの摺動
抵抗が低減され、この4サイクルエンジンの出力が向上
する。
【0016】請求項3記載の発明では、クランク室内へ
流入する気体として空気が使用され、しかも、気化器用
のエアクリーナで清浄化された後に流入する。
【0017】請求項4記載の発明では、動弁機構収納空
間内へ導かれたブローバイガス中に含まれるオイルによ
って動弁機構の潤滑が行なわれる。また、クランク室内
へ流入する気体として動弁機構収納空間へ導かれたブロ
ーバイガスが使用され、大気中から空気を取入れる必要
がなくなる。
【0018】請求項5記載の発明では、動弁機構収納空
間内へ導かれたブローバイガス中に含まれるオイルによ
って動弁機構の潤滑が行なわれる。また、クランク室か
らブローバイガス通路へ流入するブローバイガスはカム
シャフトの周囲を流れることとなり、ブローバイガス中
に含まれる微細化したオイルによりカムシャフトの軸受
やカムシャフトに取り付けたカムとタペットとの摺接部
等の潤滑が良好に行なわれる。
【0019】請求項6記載の発明では、4サイクルエン
ジンをどのような向きに傾けて使用しても、クランク室
内へ供給されるオイルはクランク室内に設けた可動体又
はピストンのいずれかに当たるため、クランク室内へ供
給したオイルの微細化が常に良好に行なわれる。
【0020】請求項7記載の発明では、ブローバイガス
通路を形成するためのパイプ部材が不要となる。
【0021】請求項8記載の発明では、動弁機構収納空
間からクランク室内へのブローバイガスの逆流を防止す
るバルブを、既存のガスケットを利用して形成できる。
【0022】請求項9記載の発明では、通孔を通過した
ブローバイガスがカムギヤとクランク室の内周面とに挾
まれた部分へ入り込むため、カムギヤの影に隠れた状態
となって位置するカムシャフトの軸受の潤滑が良好に行
なわれる。
【0023】請求項10記載の発明では、プッシュロッ
ド空間がブローバイガス通路として用いられる。
【0024】
【実施例】請求項1,5又は6記載の発明の第一の実施
例を図1及び図2に基づいて説明する。図1は携帯用作
業機等に搭載して使用する4サイクルエンジンの全体構
造を示したもので、クランクケース1の上部にはシリン
ダブロック2が取付けられ、シリンダブロック2の上部
にはシリンダヘッド3が取付けられ、シリンダヘッド3
の上部にはロッカーカバー4が取り付けられている。な
お、クランクケース1とシリンダブロック2との間には
第一ガスケット5が介装され、シリンダブロック2とシ
リンダヘッド3との間には第二ガスケット6が介装さ
れ、シリンダヘッド3とロッカーカバー4との間には第
三ガスケット7が介装されている。また、前記クランク
ケース1の側面には図2に示すようにクランクケースカ
バー8が取り付けられ、これらのクランクケース1とク
ランクケースカバー8とに囲まれたクランク室9が形成
されている。
【0025】前記クランク室9内には、両端部を軸受1
0,11により軸支された可動体であるクランクシャフ
ト12と、両端部を軸受13,14により軸支されたカ
ムシャフト15とが回転自在に収納されている。前記ク
ランクシャフト12には、前記シリンダブロック2に形
成されているシリンダ16内を往復摺動するピストン1
7が可動体であるコネクティングロッド18を介して連
結され、さらに、可動体であるクランクギヤ19が固定
されている。前記カムシャフト15には吸気カム20と
排気カム21とが固定され、さらに、前記クランクギヤ
19と噛み合ったカムギヤ22が固定されている。な
お、前記ピストン17の外周部にはコンプレッションリ
ング23のみが取り付けられており、オイルリングは取
り付けられていない。
【0026】前記シリンダヘッド3の上部における前記
ロッカーカバー4により覆われた空間は動弁機構収納空
間24とされており、この動弁機構収納空間24には、
前記シリンダヘッド3に取り付けられた吸気バルブ25
や排気バルブ(図示せず)を閉弁方向に付勢するスプリ
ング26、吸気バルブ25や排気バルブを開弁方向へ付
勢するロッカーアーム27、一端をロッカーアーム27
に当接させると共に他端をタペット28a,28bを介
して前記吸気カム20や排気カム21に当接させたプッ
シュロッド29a,29b等からなる動弁機構30が収
納されている。なお、前記ロッカーアーム27はアジャ
ストスクリュー31によって前記シリンダヘッド3の上
部に揺動自在に取り付けられている。また、前記シリン
ダヘッド3には、前記シリンダ16内の燃焼室へ混合気
を供給するための吸気ポート32と燃焼室内からの燃焼
ガスを排気するための排気ポート(図示せず)とが形成
されており、前記吸気ポート32にはインシュレータ3
3を介して気化器34が接続され、この気化器34には
エアクリーナ35が接続されている。
【0027】つぎに、前記クランク室9内の各部を潤滑
するためのオイルを貯留するオイルタンク36が設けら
れており、このオイルタンク36と前記クランク室9と
がオイルパイプ37により接続され、このオイルパイプ
37の内部がオイル通路38とされている。そして、前
記オイルパイプ37の途中にオイルタンク36内のオイ
ルを前記クランク室9内へ供給するオイル供給装置であ
るオイルポンプ39が設けられている。なお、オイル通
路38の前記クランク室9への開口部40は、4サイク
ルエンジンをどのような向きに傾けた場合でもクランク
室9内に設けたクランクシャフト12やコネクティング
ロッド18等の可動体又はピストン17のいずれか一つ
の上方位置となる箇所に形成されている。また、前記オ
イルタンク36のキャップ41には、オイルが減少した
ことに伴うオイルタンク36内の圧力減少を防止するチ
ェックバルブ(図示せず)が設けられている。また、オ
イルタンク36及び燃料タンク(図示せず)は、従来の
携帯用作業機に用いられている2サイクルエンジンの燃
料タンクと同様に、この4サイクルエンジンを倒立させ
てもオイルや燃料を供給可能な構造となっている。
【0028】つぎに、前記クランク室9と前記動弁機構
収納空間24とを接続するパイプ42が設けられてお
り、このパイプ42の内部が、前記クランク室9内で発
生したブローバイガスを前記動弁機構収納空間24内へ
導くブローバイガス通路43とされている。なお、この
ブローバイガス通路43は、前記カムシャフト15に近
接した箇所で前記クランク室9内に連通されている。ま
た、前記動弁機構収納空間24と前記エアクリーナ35
とを接続するパイプ44が設けられており、このパイプ
44の内部が、動弁機構収納空間24内のブローバイガ
スをエアクリーナ35に戻すためのブローバイガス戻し
通路45とされている。なお、このブローバイガス戻し
通路45中には、エアクリーナ35側からクランク室9
内へブローバイガスや空気が逆流することを防止するた
めのチェックバルブ46が設けられている。
【0029】このような構成において、4サイクルエン
ジンの運転時にはオイルポンプ39が駆動され、オイル
タンク36内のオイルがオイル通路38を介してクラン
ク室9内へ供給される。なお、この供給量は、排気量が
20〜30ccの4サイクルエンジンにおいて10cc/h
程度である。クランク室9内へ供給されるオイルは開口
部40から落下するが、この開口部40が、4サイクル
エンジンをどのような向きに傾けた場合でもクランクシ
ャフト12やコネクティングロッド18等の可動体又は
ピストン17のいずれか一つの上方位置となる箇所に形
成されているため、開口部40から落下したオイルはク
ランクシャフト12の一部であるクランクウェイト12
aやクランクアーム12b、コネクティングロッド18
の大端部18a、ピストン17のスカート部等に当たっ
て微細化され、飛散する。そして、微細化されて飛散し
たオイルがクランク室9内における部品同士の摺接部や
噛合部等の各部に付着することにより、それらの各部の
潤滑が良好に行なわれる。
【0030】つぎに、ピストン17の外周部にはコンプ
レッションリング23のみを取り付けてオイルリングを
取り付けていないため、クランク室9内の各部を潤滑し
たオイルの大部分は、ピストン17の往復摺動に伴って
シリンダ16の内周面とコンプレッションリング23と
の間から燃焼室内へ入り込んで燃焼される。このため、
クランク室9内にオイルが溜るというということがな
く、かつ、溜ったオイルを回収するオイル回収装置が不
要となる。なお、燃焼室内で燃焼するオイルの量は2サ
イクルエンジンに比べると非常に少量であり、排ガスや
スモーク成分はオイルパンを備えた形式の4サイクルエ
ンジンと略同一となる。
【0031】また、ピストン17の外周部にオイルリン
グを取り付けないためにピストン17の摺動抵抗が低減
され、さらに、オイルパンを備えた4サイクルエンジン
のようにオイルスプラッシャでオイルパン内にある多量
のオイルを飛散させる必要がないためにクランクシャフ
ト12の回転抵抗が低減され、従って、この4サイクル
エンジンの出力が向上する。
【0032】つぎに、クランク室9内で発生したブロー
バイガスは、ブローバイガス通路43を通って動弁機構
収納空間24内へ導かれ、ブローバイガス中から分離さ
れたオイルにより動弁機構30が潤滑される。なお、動
弁機構30を潤滑したオイルは、吸気バルブ25とバル
ブガイド部25aとの間の摺動や排気バルブとバルブガ
イド部との間の摺動等により消費される。また、オイル
が分離された後のブローバイガスはブローバイガス戻し
通路45を通ってエアクリーナ35内へ吸入され、燃料
と混合された後に燃焼室内で燃焼される。
【0033】ここで、ブローバイガス通路43は、カム
シャフト15に近接した箇所でクランク室9に連通され
ているため、クランク室9からブローバイガス通路43
へ流入するブローバイガスはカムシャフト15の周囲を
流れる。従って、このブローバイガス中に含まれる微細
化したオイルによりカムシャフト15の軸受14やカム
シャフト15に固定したカム20,21とタペット28
a,28bとの摺接部等が良好に潤滑される。
【0034】なお、本実施例においては、ピストン17
の外周部へコンプレッションリング23を1本取り付け
たものを例に挙げて説明したが、複数本のコンプレッシ
ョンリングを取り付けてもよい。
【0035】ついで、請求項1,5又は6記載の発明の
第二の実施例を図3及び図4に基づいて説明する。本実
施例は、オイル通路38のクランク室9への開口部40
aを、4サイクルエンジンの正立状態において可動体で
あるクランクギヤ19の上方位置に形成したものであ
る。また、前記クランク室9と動弁機構収納空間24と
を連通したブローバイガス通路43中には、エアクリー
ナ35側からクランク室9内へブローバイガスや空気が
逆流することを防止するためのチェックバルブ46aが
設けられている。
【0036】このような構成において、クランク室9内
へ供給されるオイルは開口部40aから落下し、落下し
たオイルは回転しているクランクギヤ19に当たって微
細化され、飛散する。そして、微細化されて飛散したオ
イルがクランク室9内における部品同士の摺接部や噛合
部等の各部に付着することにより、それらの各部の潤滑
が良好に行なわれる。なお、4サイクルエンジンが倒立
状態となるように傾けた場合には、開口部40aから落
下したオイルがピストン17のスカート部に当たって微
細化され、飛散することにより、クランク室9内の各部
の潤滑が良好に行なわれる。
【0037】ついで、請求項2、5又は6記載の発明の
一実施例を図5に基づいて説明する。なお、図1ないし
図4において説明した部分と同一部分は同一符号で示
し、説明も省略する。一端をクランク室9に接続して他
端をエアフィルタ47に接続したパイプ48が設けられ
ており、このパイプ48の内部が気体である空気が流れ
る気体通路49とされている。なお、この気体通路49
中には、クランク室9内の圧力変動に伴って開閉するこ
とによりクランク室9内へ向かう空気の流れのみを許容
するバルブ50が設けられている。
【0038】また、一端をオイルタンク36に接続した
オイルパイプ51の他端が前記パイプ48の途中に接続
されており、このオイルパイプ51の途中にはオイルタ
ンク36内のオイルを前記気体通路49内へ供給するオ
イル供給装置であるオイルポンプ52が設けられてい
る。なお、気体通路49の前記クランク室9への開口部
53は、4サイクルエンジンをどのような向きに傾けた
場合でもクランク室9内に設けたクランクシャフト12
やコネクティングロッド18等の可動体又はピストン1
7のいずれか一つの上方位置となる箇所に形成されてい
る。
【0039】つぎに、前記クランク室9と動弁機構収納
空間24とを接続するパイプ42が設けられており、こ
のパイプ42の内部が、前記クランク室9内で発生した
ブローバイガスを前記動弁機構収納空間24内へ導くブ
ローバイガス通路43とされている。また、前記動弁機
構収納空間24とエアクリーナ35とを接続するパイプ
44が設けられており、このパイプ44の内部が、動弁
機構収納空間24内のブローバイガスをエアクリーナ3
5に戻すためのブローバイガス戻し通路45とされてい
る。なお、前記ブローバイガス通路43中には、前記エ
アクリーナ35側からクランク室9内へブローバイガス
や空気が逆流することを防止するためのチェックバルブ
54が設けられている。
【0040】このような構成において、4サイクルエン
ジンの運転時にはオイルポンプ52が駆動され、オイル
タンク36内のオイルが気体通路49内へ供給される。
また、ピストン17の往復摺動によるクランク室9内の
圧力変動に伴ってバルブ50が開閉され、ピストン17
の上昇によりクランク室9内が負圧状態となったタイミ
ングでバルブ50が開弁され、空気が気体通路49内を
通ってクランク室9内へ流入する。ここで、空気がクラ
ンク室9内へ流入する際に、気体流路49内へ供給され
ていたオイルが空気と共にクランク室9内へ流入する。
【0041】クランク室9内へ空気と共に流入するオイ
ルは、空気により吹き飛ばされて微細化した状態とな
る。そして、クランク室9内へ流入したオイルは、クラ
ンクウェイト12aやクランクアーム12b、コネクテ
ィングロッド18、ピストン17のスカート部等に当た
ることによってさらに微細化されて飛散し、微細化され
て飛散したオイルによりクランク室9内の各部の潤滑が
良好に行なわれる。
【0042】クランク室9内の各部を潤滑したオイルの
大部分は、ピストン17の往復摺動に伴ってシリンダ1
6の内周面とコンプレッションリング23との間から燃
焼室内へ入り込んで燃焼される。また、クランク室9で
発生したブローバイガスは、ブローバイガス通路43を
通って動弁機構収納空間24内へ導かれ、ブローバイガ
ス中から分離されたオイルにより動弁機構30が潤滑さ
れる。なお、動弁機構30を潤滑したオイルは、吸気バ
ルブ25とバルブガイド部25aとの間の摺動や排気バ
ルブとバルブガイド部との間の摺動等により消費され
る。また、オイルが分離された後のブローバイガスはブ
ローバイガス戻し通路45を通ってエアクリーナ35内
へ吸入され、燃料と混合された後に燃焼室内で燃焼され
る。
【0043】ついで、請求項3記載の発明の一実施例を
図6に基づいて説明する。なお、図1ないし図5におい
て説明した部分と同一部分は同一符号で示し、説明も省
略する(以下、同様)。本実施例は、図5において説明
したパイプ48の他端を、気化器34に接続されている
エアクリーナ35に接続したものである。
【0044】従って、エアクリーナ35において清浄化
された空気がクランク室9内へ流入することになり、ク
ランク室9内へ流入させる空気を清浄化するための専用
のフィルタが不要となる。
【0045】ついで、請求項4記載の発明の一実施例を
図7に基づいて説明する。本実施例は、図5において説
明したパイプ48の他端をシリンダブロック2に形成し
た接続孔2aへ接続し、動弁機構収納空間24の一部で
あってプッシュロッド29aが挿通されているプッシュ
ロッド空間24aとクランク室9とをパイプ48内に形
成されている気体通路49により連通したものである。
【0046】このような構成において、ピストン17の
上昇によりクランク室9内が負圧状態となったタイミン
グでバルブ50が開弁され、動弁機構収納空間24内へ
導かれていたブローバイガスが気体通路49内を通って
クランク室9内へ流入し、このブローバイガスと共にオ
イルがクランク室9内へ流入し、クランク室9内の各部
の潤滑が行なわれる。
【0047】ここで、クランク室9内へ流入する気体と
して動弁機構収納空間24へ導かれたブローバイガスを
使用しているため、ブローバイガス戻し通路45内を通
ってエアクリーナ35へ戻されるブローバイガスの量が
減少し、混合気形成に用いられる空気の吸入効率が向上
し、4サイクルエンジンの出力が向上する。
【0048】ついで、請求項7又は8記載の発明の第一
の実施例を図8に基づいて説明する。本実施例は、クラ
ンクケース1に第一通路孔55を形成し、シリンダブロ
ック2に第二通路孔56を形成し、シリンダヘッド3に
第三通路孔57を形成し、ロッカーカバー4に第四通路
孔58を形成し、クランクケース1とシリンダブロック
2とシリンダヘッド3とロッカーカバー4とを連結して
4サイクルエンジンを組み立てたとき、これらの通路孔
55〜58を連通させてブローバイガス通路59を形成
したものである。
【0049】さらに、クランクケース1とシリンダブロ
ック2との間に介装した第一ガスケット5に、クランク
室9から動弁機構収納空間24へ向かうブローバイガス
の流れのみを許容するバルブ60を一体に形成したもの
である。
【0050】このような構成において、ブローバイガス
通路59をクランクケース1やシリンダブロック2等の
内部に形成しているため、図1や図3及び図5に示した
ようにブローバイガス通路43をパイプ42を用いて形
成する場合に比べて、部品点数が減少し、コストダウン
を図ることができる。
【0051】また、第一ガスケット5にバルブ60を一
体に形成しているため、エアクリーナ35側からクラン
ク室9内へのブローバイガスや空気の逆流を防止するた
めのバルブを個別に設ける必要がなくなり、部品点数が
減少し、コストダウンを図ることができる。
【0052】なお、本実施例においては、バルブ60を
第一ガスケット5に一体に形成した場合を例に挙げて説
明したが、シリンダブロック2とシリンダヘッド3との
間に介装した第二ガスケット6、又は、シリンダヘッド
3とロッカーカバー4との間に介装した第三ガスケット
7に一体に形成してもよい。
【0053】また、本実施例においては、4つの通路孔
55〜58を連通させてブローバイガス通路59を形成
した場合を例に挙げて説明したが、ロッカーカバー4に
形成した第四通路孔58を省略し、第三通路孔57の一
端を動弁機構収納空間24へ直接連通させることにより
3つの通路孔55〜57によってブローバイガス通路を
形成するようにしてもよい。
【0054】ついで、請求項7又は8記載の発明の第二
の実施例を図9に基づいて説明する。本実施例は、クラ
ンク室9内へ空気を流入させることに伴ってオイルを供
給する方式を採用した図6の4サイクルエンジンにおい
て、クランクケース1に形成した第一通路孔55とシリ
ンダブロック2に形成した第二通路孔56とシリンダヘ
ッド3に形成した第三通路孔57とロッカーカバー4に
形成した第四通路孔58とを連通させてブローバイガス
通路59を形成したものである。さらに、クランクケー
ス1とシリンダブロック2との間に介装した第一ガスケ
ット5にバルブ60を一体に形成したものである。
【0055】本実施例においても、図8に示した実施例
と同様に、ブローバイガス通路を形成するためのパイプ
が不要となり、また、ブローバイガス等の逆流を防止す
るためのバルブを別個に設ける必要がなくなり、従っ
て、部品点数の削減によりコストダウンを図ることがで
きる。
【0056】ついで、請求項9記載の発明の一実施例を
図10に基づいて説明する。本実施例は、ブローバイガ
スがカムギヤ22の一方の側面側から他方の側面側へ通
過することができる通孔61を前記カムギヤ22に形成
し、さらに、クランク室9の内周面とカムギヤ22の側
面とに挾まれた箇所にブローバイガス通路59の一端を
連通させたものである。
【0057】このような構成において、動弁機構収納空
間24へ導かれるブローバイガスは、通孔61を通過し
てカムギヤ22の側面とクランク室9の内周面との間の
狭い部分を通った後にブローバイガス通路59へ流入す
る。このため、カムギヤ22の影に隠れた状態となって
位置する軸受13の潤滑が良好に行なわれるようにな
り、焼付や摩耗が防止される。
【0058】ついで、請求項10記載の発明の一実施例
を図11に基づいて説明する。本実施例は、動弁機構収
納空間24の一部であってプッシュロッド29aが挿通
されているプッシュロッド空間24aとクランク室9と
を、クランクケース1に形成した通路孔62を介して連
通したものである。
【0059】従って、プッシュロッド空間24aがブロ
ーバイガス通路として機能することになり、専用のブロ
ーバイガス通路を形成する必要がなくなる。このため、
4サイクルエンジンの小型化を図ることができる。
【0060】
【発明の効果】請求項1記載の発明は上述のように、オ
イルを貯留するオイルタンクとこのオイルタンク内のオ
イルをオイル通路を介してクランク室内へ供給するオイ
ル供給装置とを設け、前記オイル通路の前記クランク室
への開口部を前記クランク室内の可動体の上方位置に形
成したので、オイル通路の開口部からクランク室内に入
ったオイルは可動体に当たることにより微細化されて飛
散するため、この微細化されて飛散したオイルによりク
ランク室内の各部を潤滑することができ、従って、潤滑
用のオイルを貯留したオイルパンを設けることが不要と
なり、この4サイクルエンジンを搭載した携帯用作業機
をどのような位置に傾けてもオイルの漏れ出しが起こら
ず、オールポジションで使用可能な携帯用作業機とする
ことができ、また、ピストンの外周部にはコンプレッシ
ョンリングのみを取り付けてオイルリングを取り付けて
いないため、クランク室内へ供給されたオイルをシリン
ダの内周面とコンプレッションリングとの間から燃焼室
内へ入り込ませて燃焼させることができ、従って、クラ
ンク室内に多量のオイルが残留するということを防止す
ることができると共にクランク室内からオイルを回収す
るオイル回収装置を不要としてコストダウンを図ること
ができ、また、オイルリングを取り付けないことにより
ピストンの摺動抵抗が低減されると共にオイルパン内の
オイルを飛散させるオイルスプラッシャを使用しないた
めにクランクシャフトの回転抵抗が低減され、この4サ
イクルエンジンの出力を向上させることができる等の効
果を有する。
【0061】請求項2記載の発明は上述のように、一端
をクランク室内に連通させた気体通路とオイルを貯留す
るオイルタンクとを設け、ピストンの摺動に伴う前記ク
ランク室内の圧力変動に応じて前記クランク室内へ向か
う気体の流れのみを許容するバルブを前記気体通路中に
設け、前記オイルタンク内のオイルを前記気体通路内へ
供給するオイル供給装置を設けたので、気体通路内をク
ランク室へ向けて流れる気体によりこの気体通路内へ供
給されたオイルが吹き飛ばされ、そのオイルがクランク
室内で微細化して飛散するため、この微細化されて飛散
したオイルによりクランク室内の各部を潤滑することが
でき、従って、潤滑用のオイルを貯留したオイルパンを
設けることが不要となり、この4サイクルエンジンを搭
載した携帯用作業機をどのような位置に傾けてもオイル
の漏れ出しが起こらず、オールポジションで使用可能な
携帯用作業機とすることができ、また、ピストンの外周
部にはコンプレッションリングのみを取り付けてオイル
リングを取り付けていないため、クランク室内へ供給さ
れたオイルをシリンダの内周面とコンプレッションリン
グとの間から燃焼室内へ入り込ませて燃焼させることが
でき、従って、クランク室内に多量のオイルが残留する
ということを防止することができると共にクランク室内
からオイルを回収するオイル回収装置を不要としてコス
トダウンを図ることができ、また、オイルリングを取り
付けないことによりピストンの摺動抵抗が低減されると
共にオイルパン内のオイルを飛散させるオイルスプラッ
シャを使用しないためにクランクシャフトの回転抵抗が
低減され、この4サイクルエンジンの出力を向上させる
ことができる等の効果を有する。
【0062】請求項3記載の発明は上述のように、請求
項2記載の発明において、気体通路の他端を気化器用の
エアクリーナに接続したので、クランク室内へ流入させ
る気体として使用する気体をエアクリーナで清浄化する
ことができ、しかも、気化器用のエアクリーナを使用す
るためにクランク室内へ流入させる空気を清浄化するた
めの専用のエアクリーナを不要としてコストダウンを図
ることができる等の効果を有する。
【0063】請求項4記載の発明は上述のように、請求
項2記載の発明において、クランク室内で発生したブロ
ーバイガスを動弁機構を収納した動弁機構収納空間へ導
くブローバイガス通路を設け、気体通路の他端を前記動
弁機構収納空間に連通させたので、ブローバイガス中に
含まれるオイルにより動弁機構の潤滑を行なうことがで
き、また、動弁機構収納空間内へ導いたブローバイガス
は混合気形成に用いて消費するものであるが、このブロ
ーバイガスをクランク室内へ流入させる気体として使用
するため、混合気形成に用いる空気の吸入効率を向上さ
せることができると共にそれに伴って4サイクルエンジ
ンの出力向上を図ることができる等の効果を有する。
【0064】請求項5記載の発明は上述のように、請求
項1,2,3又は4記載の発明において、クランク室内
で発生したブローバイガスを動弁機構を収納した動弁機
構収納空間へ導くブローバイガス通路を設け、このブロ
ーバイガス通路を前記クランク室内に設けたカムシャフ
トに近接した箇所で前記クランク室内に連通させたの
で、ブローバイガス中に含まれるオイルにより動弁機構
の潤滑を行なうことができ、また、カムシャフトの周囲
にブローバイガスの流れを生じさせることができ、これ
により、ブローバイガス中に含まれる微細化したオイル
によるカムシャフトの軸受やカムシャフトに取り付けた
カムとタペットとの摺接部等の潤滑を良好に行なうこと
ができる等の効果を有する。
【0065】請求項6記載の発明は上述のように、請求
項1,2,3,4又は5記載の発明において、クランク
室内に設けた可動体又はピストンのいずれか一つの上方
位置となる箇所にオイル通路又は気体通路の開口部を設
けたので、4サイクルエンジンをどのような向きに傾け
て使用しても、クランク室内へ供給されたオイルを常に
可動体又はピストンのいずれかに当てることができ、こ
のため、クランク室内へ供給したオイルの微細化を常に
良好に行なうことができ、従って、クランク室内の各部
の潤滑を常に良好に行なうことができる等の効果を有す
る。
【0066】請求項7記載の発明は上述のように、請求
項1,2,3,4,5又は6記載の発明において、クラ
ンク室内で発生したブローバイガスを動弁機構を収納し
た動弁機構収納空間へ導くブローバイガス通路を設け、
このブローバイガス通路をクランクケースに形成した第
一通路孔とシリンダブロックに形成した第二通路孔とシ
リンダヘッドに形成した第三通路孔とを連通させて形成
したので、ブローバイガス通路を形成するためのパイプ
部材を不要とすることができ、部品点数の削減によるコ
ストダウンを図ることができる等の効果を有する。
【0067】請求項8記載の発明は上述のように、請求
項7記載の発明において、クランクケースとシリンダブ
ロックとの間に介装した第一ガスケット又は前記シリン
ダブロックとシリンダヘッドとの間に介装した第二ガス
ケット又は前記シリンダヘッドと動弁機構を覆うロッカ
ーカバーとの間に介装した第三ガスケットとのいずれか
に、クランク室から動弁機構収納空間へ向かうブローバ
スガスの流れのみを許容するバルブを一体に形成したの
で、動弁機構収納空間からクランク室内へのブローバイ
ガスの逆流を防止するバルブを別個に設ける必要がなく
なり、部品点数の削減によるコストダウンを図ることが
できる等の効果を有する。
【0068】請求項9記載の発明は上述のように、請求
項1,2,3,4,5,6,7又は8記載の発明におい
て、クランク室内に設けたカムギヤにブローバイガスが
通過する通孔を形成したので、通孔を通過したブローバ
イガスをカムギヤとクランク室の内周面とに挾まれた部
分へ入り込ませることができ、従って、カムギヤの影に
隠れた状態となって位置するカムシャフトの軸受の潤滑
を良好に行なうことができ、軸受の摩耗や焼付を防止す
ることができる等の効果を有する。
【0069】請求項10記載の発明は上述のように、請
求項1,2,3,4,5,6又は9記載の発明におい
て、プッシュロッドを挿通したプッシュロッド空間をク
ランク室内に連通させたので、プッシュロッド空間をブ
ローバイガス通路として用いることができ、従って、ブ
ローバイガス通路を別個に設ける必要がなくなるために
この4サイクルエンジンの小型化を図ることができる等
の効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1,5又は6記載の発明の第一の実施例
を示す縦断正面図である。
【図2】図1におけるA−A線断面図である。
【図3】請求項1,5又は6記載の発明の第二の実施例
を示す縦断正面図である。
【図4】図3におけるB−B線断面図である。
【図5】請求項2,5又は6記載の発明の一実施例を示
す縦断正面図である。
【図6】請求項3記載の発明の一実施例を示す縦断正面
図である。
【図7】請求項4記載の発明の一実施例を示す縦断正面
図である。
【図8】請求項7又は8記載の発明の第一の実施例を示
す縦断正面図である。
【図9】請求項7又は8記載の発明の第二の実施例を示
す縦断正面図である。
【図10】請求項9記載の発明の一実施例を示す縦断側
面図である。
【図11】請求項10記載の発明の一実施例を示す縦断
側面図である。
【符号の説明】
1 クランクケース 2 シリンダブロック 3 シリンダヘッド 4 ロッカーカバー 5 第一ガスケット 6 第二ガスケット 7 第三ガスケット 9 クランク室 12,18,19 可動体 15 カムシャフト 16 シリンダ 17 ピストン 22 カムギヤ 23 コンプレッションリング 24 動弁機構収納空間 24a プッシュロッド空間 29a,29b プッシュロッド 30 動弁機構 34 気化器 35 エアクリーナ 36 オイルタンク 38 オイル通路 39,52 オイル供給装置 40,40a,53 開口部 43,59 ブローバイガス通路 49 気体通路 50 バルブ 55 第一通路孔 56 第二通路孔 57 第三通路孔 60 バルブ 61 通孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F01M 13/00 Q F02F 5/00 Z

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オイルを貯留するオイルタンクとこのオ
    イルタンク内のオイルをオイル通路を介してクランク室
    内へ供給するオイル供給装置とを設け、前記オイル通路
    の前記クランク室への開口部を前記クランク室内に設け
    られた可動体の上方位置に形成し、シリンダ内を摺動す
    るピストンの外周部にコンプレッションリングのみを取
    り付けたことを特徴とする4サイクルエンジンの潤滑装
    置。
  2. 【請求項2】 一端をクランク室内に連通させた気体通
    路とオイルを貯留するオイルタンクとを設け、ピストン
    の摺動に伴う前記クランク室内の圧力変動に応じて前記
    クランク室内へ向かう気体の流れのみを許容するバルブ
    を前記気体通路中に設け、前記オイルタンク内のオイル
    を前記気体通路内へ供給するオイル供給装置を設け、前
    記ピストンの外周部にコンプレッションリングのみを取
    り付けたことを特徴とする4サイクルエンジン。
  3. 【請求項3】 気体通路の他端を気化器用のエアクリー
    ナに接続したことを特徴とする請求項2記載の4サイク
    ルエンジンの潤滑装置。
  4. 【請求項4】 クランク室内で発生したブローバイガス
    を動弁機構を収納した動弁機構収納空間へ導くブローバ
    イガス通路を設け、気体通路の他端を前記動弁機構収納
    空間に連通させたことを特徴とする請求項2記載の4サ
    イクルエンジンの潤滑装置。
  5. 【請求項5】 クランク室内で発生したブローバイガス
    を動弁機構を収納した動弁機構収納空間へ導くブローバ
    イガス通路を設け、このブローバイガス通路を前記クラ
    ンク室内に設けたカムシャフトに近接した箇所で前記ク
    ランク室内に連通させたことを特徴とする請求項1,
    2,3又は4記載の4サイクルエンジンの潤滑装置。
  6. 【請求項6】 クランク室内に設けた可動体又はピスト
    ンのいずれか一つの上方位置となる箇所にオイル通路又
    は気体通路の開口部を設けたことを特徴とする請求項
    1,2,3,4又は5記載の4サイクルエンジンの潤滑
    装置。
  7. 【請求項7】 クランク室内で発生したブローバイガス
    を動弁機構を収納した動弁機構収納空間へ導くブローバ
    イガス通路を設け、このブローバイガス通路をクランク
    ケースに形成した第一通路孔とシリンダブロックに形成
    した第二通路孔とシリンダヘッドに形成した第三通路孔
    とを連通させて形成したことを特徴とする請求項1,
    2,3,4,5又は6記載の4サイクルエンジンの潤滑
    装置。
  8. 【請求項8】 クランクケースとシリンダブロックとの
    間に介装した第一ガスケット又は前記シリンダブロック
    とシリンダヘッドとの間に介装した第二ガスケット又は
    前記シリンダヘッドと動弁機構を覆うロッカーカバーと
    の間に介装した第三ガスケットとのいずれかに、クラン
    ク室から動弁機構収納空間へ向かうブローバスガスの流
    れのみを許容するバルブを一体に形成したことを特徴と
    する請求項7記載の4サイクルエンジンの潤滑装置。
  9. 【請求項9】 クランク室内に設けたカムギヤにブロー
    バイガスが通過する通孔を形成したことを特徴とする請
    求項1,2,3,4,5,6,7又は8記載の4サイク
    ルエンジンの潤滑装置。
  10. 【請求項10】 プッシュロッドを挿通したプッシュロ
    ッド空間をクランク室内に連通させたことを特徴とする
    請求項1,2,3,4,5,6又は9記載の4サイクル
    エンジンの潤滑装置。
JP29416694A 1994-11-29 1994-11-29 4サイクルエンジンの潤滑装置 Pending JPH08151914A (ja)

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US08/558,148 US5709185A (en) 1994-11-29 1995-11-15 Lubricating system for four-stroke-cycle engine
DE19544533A DE19544533C2 (de) 1994-11-29 1995-11-29 Schmierungssystem für einen Viertaktmotor

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