JPH08151235A - 透明導電膜付きガラス板及び透明タッチパネル - Google Patents

透明導電膜付きガラス板及び透明タッチパネル

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JPH08151235A
JPH08151235A JP8042495A JP8042495A JPH08151235A JP H08151235 A JPH08151235 A JP H08151235A JP 8042495 A JP8042495 A JP 8042495A JP 8042495 A JP8042495 A JP 8042495A JP H08151235 A JPH08151235 A JP H08151235A
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JP
Japan
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layer
thickness
glass plate
transparent conductive
conductive film
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JP8042495A
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English (en)
Inventor
Taichi Fukuhara
太一 福原
Masahiro Hirata
昌宏 平田
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Nippon Sheet Glass Co Ltd
Nippon Sheet Glass Fine Co Ltd
Original Assignee
Nippon Sheet Glass Co Ltd
Nippon Sheet Glass Fine Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 視認性に優れた透明導電膜付きガラス板及び
透明タッチパネルを提供する。 【構成】 透明導電膜付きガラス板1は、ガラス板2上
にSiO2を主成分とする薄膜からなるアンダーコート層
としての第1層3を成膜し、この第1層3上に厚みを2
0〜140nmとしたSnO2を主成分とする薄膜からな
る第2層4を、この第2層4上に厚みを20〜90nm
としたSiO2を主成分とする薄膜からなる第3層5を、
この第3層5上に厚みを20〜30nmとしたSnO2
主成分とする第4層6を、順次積層形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はディスプレイ、太陽電池
等で用いられる透明導電膜付きガラス板及び透明タッチ
パネルに関する。
【0002】
【従来の技術】透明タッチパネルは、電卓、リモコン、
電話機、コピー機、電子手帳、制御機器、携帯端末器、
ゲーム機器、教育機器等の各種機器の入力手段として用
いられる。従来、このような用途に用いられる透明導電
膜付きガラス板及び透明タッチパネルとしては、ガラス
板上に、SiO2を主成分とする薄膜からなる第1層、S
nO2を主成分とする透明導電膜からなる第2層を順次積
層形成した透明導電膜付きガラス板、及びこの透明導電
膜付きガラス板を第1電極板とし、透明導電性膜が設け
られた可撓性を有する透明板を第2電極板として、第1
電極板と第2電極板とを所定の空隙を設けて対向配置し
てなる透明タッチパネルが知られている。
【0003】ところで、透明導電膜には、可視光透過率
が高いことと、抵抗値のリニアリティが要求される。こ
こで、抵抗値のリニアリティとは、ある起点に対して任
意の点を選択したときの二点間の抵抗値と距離の比例関
係の度合いを示すもので、通常、直線に沿って被膜のシ
ート抵抗を測定し、標準偏差を平均値で除した百分率で
評価されるものである。
【0004】そして、透明導電膜付きガラス板やこれを
用いた透明タッチパネルには、使用される携帯端末器等
の性能向上に伴って、より高い可視光透過率、抵抗値の
リニアリティが要求されるようになっており、例えば、
可視光透過率については、波長550nmでの透過率9
3%以上、抵抗値のリニアリティについては基板サイズ
300×350で5%以内というような性能が要求され
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のガラス板上に、SiO2を主成分とする薄膜から
なる第1層、SnO2を主成分とする透明導電膜からなる
第2層を順次積層形成した透明導電膜付きガラス板にあ
っては、酸化スズ(SnO2)の光学定数によって透過率
が決まり、膜厚を選定しても、波長550nmの透過率
550nm として89〜90%が限界であって、高透過率
550nm =93%以上を得ることはできない。
【0006】そこで、本出願人は、先に特願平6−11
8277号の明細書においてガラス板上に、SiO2を主
成分とする薄膜からなる第1層、TiO2を主成分とする
第2層、SnO2を主成分とする透明導電膜からなる第3
層を順次積層形成した透明導電膜付きガラス板を提案し
ている。これによれば、波長550nmの透過率T55
0nm =92%が得られるものの、分光透過曲線に山谷が
生じるため、可視光領域でフラットな透過率Tを得ると
いう点では不十分である。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
請求項1の透明導電膜付きガラス板は、ガラス板上に、
SiO2を主成分とする薄膜からなる第1層、SnO2を主
成分とする薄膜からなる第2層、SiO2を主成分とする
薄膜からなる第3層、SnO2を主成分とする第4層を順
次積層形成し、前記第2層の厚みを20〜140nm、
第3層の厚みを20〜90nm、第4層の厚みを20〜
30nmとした。
【0008】請求項2の透明導電膜付きガラス板は、前
記透明導電膜が形成された面と反対のガラス面に反射防
止被膜を形成し、JISで規定されたL*** 表色系
による物体色の表示方法に従って2゜の視野で標準の光
Cにて求めたクロマティクネス指数b* を−3〜+1の
範囲とした。
【0009】請求項3の透明タッチパネルは、請求項1
又は請求項2の透明導電膜付きガラス板を第1電極板と
し、透明導電性膜が設けられた可撓性を有する透明板を
第2電極板として、前記第1電極板と第2電極板とを所
定の空隙を設けて対向配置した。
【0010】
【作用】本発明の透明導電膜付きガラス板によれば、ガ
ラス板上にSiO2を主成分とする薄膜からなるアンダー
コート層としての第1層を成膜し、この第1層上に厚み
を20〜140nmとしたSnO2を主成分とする薄膜か
らなる第2層を、この第2層上に厚みを20〜90nm
としたSiO2を主成分とする薄膜からなる第3層を、こ
の第3層上に厚みを20〜30nmとしたSnO2を主成
分とする第4層を、順次積層形成してなるので、波長5
50nmの透過率T550nm =93%以上が得られ、かつ
可視光領域の透過率T=85%以上が得られて山谷の差
が少なくなる。
【0011】また、透明導電膜が形成されている面と反
対のガラス面に反射防止被膜を形成し、2゜の視野で標
準の光CにおけるL*** 表色系のクロマティクネス
指数b* を−3〜+1とすることにより視認性が向上す
る。
【0012】そして、この透明導電膜付きガラス板を用
いた本発明の透明タッチパネルによれば、視認性が向上
し、カラー化にも対応することが可能になる。
【0013】
【実施例】以下に本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。図1は本発明に係る透明導電膜付きガラス板
の模式的構成図である。
【0014】この透明導電膜付きガラス板1は、ガラス
板2上に、SiO2を主成分とする薄膜からなるアンダー
コート層としての第1層3を、この第1層3上にSnO2
を主成分とする薄膜からなる第2層4を、この第2層4
上にSiO2を主成分とする薄膜からなる第3層5を、こ
の第3層5上にSnO2を主成分とする第4層6を順次積
層形成してなる。
【0015】ここで、ガラス板2としては、フロートガ
ラスなど、従来より透明導電膜付きガラス板に用いられ
ているものであれば良く、また透明ガラスに限定される
ものではない。
【0016】また、透明導電膜が形成される面と反対の
ガラス面に反射防止被膜を形成してもよい。
【0017】SiO2を主成分とする薄膜からなる第1層
3は、基体に含まれるナトリウム等がSnO2を主成分と
する第2層4及び第4層6内に拡散してその電気特性に
影響を及ぼすことを防止するためのものである。この第
1層3は、光学特性には影響を及ぼさないので、アンダ
ーコート層として機能するに充分な厚みであればよく、
10〜50nmの厚みとするのが好ましく、より好まし
くは、20〜30nmである。SiO2を主成分とする薄
膜を形成する方法としては、生産性の点からSiH4(モ
ノシラン)とO2 (酸素)を400〜600℃で反応さ
せる常圧CVD法を適用することが好ましい。また、原
料中にP(リン)やB(ホウ素)の化合物を混合し、こ
れらの元素を含むSiO2を主成分とする薄膜を用いるこ
ともできる。
【0018】SnO2を主成分とする薄膜からなる第2層
4は、透明導電膜付きガラス板の透過率を大きくするた
めに設けられるものである。SnO2を主成分とする薄膜
を形成する方法としては、生産性の点から塩素を含むス
ズ化合物と酸素を400〜600℃で反応させる常圧C
VD法が好適である。塩素を含むスズ化合物としては、
モノブチルスズトリクロライド(C49SnCl3 )や四
塩化スズ(SnCl4 )などが使用される。
【0019】このSnO2を主成分とする薄膜からなる第
2層4の厚みは、20〜140nmとするのが好まし
く、より好ましくは30〜110nmである。膜厚が2
0nmより薄い場合には長波長域の透過率が低下し、1
40nmより厚い場合には短波長域の透過率が低下す
る。また、この第2層4のシート抵抗値はピンホール等
の影響があり、リークしたときのことを考慮すると、高
抵抗が望ましく、例えば10kΩ/□以上が好ましい。
高抵抗化は、アルミニウム(Al )やインジウム(In
)などの3価の金属元素をドープすることによって行
うことができる。
【0020】SiO2を主成分とする薄膜からなる第3層
5は、透明導電膜付きガラス板の透過率を大きくするた
めに設けられるものであり、第1層3と同様にして形成
される。この第3層5の厚みは、20〜90nmとする
のが好ましく、より好ましくは30〜80nmである。
膜厚が30nmより薄い場合には長波長域の透過率が低
下し、80nmより厚い場合には短波長域の透過率が低
下する。
【0021】SnO2を主成分とする薄膜からなる第4層
6は、本発明による透明導電膜付きガラスに導電性を付
与するために設けられるものである。第4層6は第2層
4と同様にして形成されるが、導電性を調整するために
原料ガス中にHFやCF3Brなどのフッ素を含む化合
物、あるいは五塩化アンチモンなどのアンチモンを含む
化合物を混合し、被膜中にフッ素やアンチモンを添加し
てもよい。この第4層6の厚みは、20〜30nmとす
るのが好ましく、より好ましくは20〜25nmであ
る。膜厚が20nmより薄い場合には抵抗値のリニアリ
ティが5%を越えてしまい、25nmより厚い場合には
透過率が低下する。
【0022】このように、透明導電膜付きガラス板1
は、ガラス板2上にSiO2を主成分とする薄膜からな
るアンダーコート層としての第1層3を成膜し、この第
1層3上に厚みを20〜140nmとしたSnO2を主成
分とする薄膜からなる第2層4を、この第2層4上に厚
みを20〜90nmとしたSiO2を主成分とする薄膜か
らなる第3層5を、この第3層5上に厚みを20〜30
nmとしたSnO2を主成分とする第4層6を、順次積層
形成してなるので、可視光領域で高透過率が得られる。
【0023】透明導電膜が形成される面と反対のガラス
面に反射防止被膜を形成した場合、可視光領域での透過
率が向上する。しかし、文字が印刷された白紙上に透明
導電膜付きガラスを置き、ガラスを通して文字を観察す
ると透過の色合いによって品位が異なる。透過の色合い
を表現する手段としては『L*** 表色系及びL**
*表色系による物体色の表示方法JIS Z 872
9』が適している。特に、2゜の視野で標準の光Cにお
けるクロマティクネス指数b* と視認性の間には強い相
関が認められ、クロマティクネス指数b* が+1を越え
ると透過色が強い黄色味を帯びて視認性が低下し、−3
未満では青黒味を帯びて視認性が低下する。
【0024】次に、本発明の透明導電膜付きガラス板1
の具体的実施例について説明する。 実施例1 大きさが300mm×320mm、厚みが1.1mmの
波長550nmにおける透過率が92%のフロートガラ
スを洗浄、乾燥してガラス板(基板)とした。この基板
を450℃に加熱し、基板表面にSiH4(モノシラ
ン)、N2 (窒素),O2 (酸素)の調整されたガスを
供給して、厚みが30nmのSiO2を主成分とする第1
層を成膜した。その後、基板を500℃に加熱し、C4
9SnCl3 の蒸気、N2 、O2 及び水蒸気の調整され
たガスを供給して、第1層の膜表面に厚みが120nm
のSnO2を主成分とする第2層を成膜した。そして、第
2層上に、上記と同様にして、厚みが30nmのSiO2
を主成分とする第3層を成膜し、次いで厚みが30nm
のSnO2を主成分とする第4層を成膜した。
【0025】このようにして得られた積層構造の透明導
電膜付きガラス板を徐冷し、試料とし、この試料の可視
光透過率を分光光度計により測定した。この測定結果を
図2に実線で示している。同図から分るように、波長5
50nmでの透過率T550nmが94%で、可視光領域で
の最小透過率Tmin =85%が得られた。また、試料の
中央を通り長辺に平行な直線を11等分した10点での
シート抵抗を測定してリニアリティを評価したところ、
抵抗値のリニアリティは2%であった。
【0026】実施例2 実施例1の第2層4のSnO2薄膜の厚みを130nmに
した以外は、第1実施例と同様である。この試料につい
ては、波長550nmでの透過率T550nm が93%で、
可視光領域での最小透過率Tmin =85%が得られ、抵
抗値のリニアリティは2%であった。
【0027】実施例3 実施例1の第2層4のSnO2薄膜の厚みを140nmに
した以外は、第1実施例と同様である。この試料につい
ては、波長550nmでの透過率T550nm が93%で、
可視光領域での最小透過率Tmin =86%が得られ、抵
抗値のリニアリティは3%であった。
【0028】実施例4 大きさが300mm×320mm、厚みが1.1mmの
波長550nmにおける透過率が92%のフロートガラ
スを洗浄、乾燥してガラス板(基板)とした。この基板
の一方の表面をマスクした後、0.05molのホウ酸
および0.008molのフッ化カリウムを添加した濃
度1.25mol/lのケイフッ化水素酸のシリカ飽和
水溶液(5リットル)に2時間浸漬し、取り出してマス
クを除去し、洗浄、乾燥することにより、基板の他方の
表面に反射防止被膜を形成した。ついでこの基板を45
0℃に加熱し、基板の一方の表面にSiH4(モノシラ
ン)、N2 (窒素)、O2 (酸素)の調整されたガスを
供給して、厚みが30nmのSiO2 を主成分とする第
1層を成膜した。その後、基板を500℃に加熱し、C
49SnCl3の蒸気、N2 、O2 及び水蒸気の調整され
たガスを供給して、第1層の膜表面に厚みが92nmの
SnO2を主成分とする第2層を成膜した。そして、第2
層上に、上記と同様にして、厚みが25nmのSiO2
主成分とする第3層を成膜し、次いで厚みが25nmの
SnO2を主成分とする第4層を成膜した。この試料につ
いては、波長550nmでの透過率T550nm が93%
で、可視光領域での最小透過率Tmin =85%が得ら
れ、抵抗値のリニアリティは3%であった。また、この
試料の分光透過率特性から、JIS Z 8729に従
い、2゜の視野で標準の光CにおけるL*** 表色系
のクロマティクネス指数b* を算出したところ、b*
−1であった。
【0029】実施例5 実施例4の第2層4のSnO2薄膜の厚みを85nmにし
た以外は、第4実施例と同様である。この試料について
は、波長550nmでの透過率T550nm が93%で、可
視光領域での最小透過率Tmin =85%が得られ、抵抗
値のリニアリティは3%であった。また、b* は−3で
あった。
【0030】実施例6 実施例4の第2層4のSnO2薄膜の厚みを100nmに
した以外は、第4実施例と同様である。この試料につい
ては、波長550nmでの透過率T550nm が97%で、
可視光領域での最小透過率Tmin =86%が得られ、抵
抗値のリニアリティは3%であった。また、b* は+1
であった。
【0031】比較例1 大きさが300mm×320mm、厚みが1.1mmの
波長550nmにおける透過率が92%のフロートガラ
スを洗浄、乾燥してガラス板(基板)とした。この基板
を450℃に加熱し、基板表面にSiH4(モノシラ
ン)、N2 (窒素),O2 (酸素)の調整されたガスを
供給して、厚みが25nmのSiO2を主成分とする第1
層を成膜した。その後、基板を500℃に加熱し、C4
9SnCl3 の蒸気、N2 、O2 及びHFの蒸気及び水
蒸気の調整されたガスを供給して、第1層の膜表面に厚
みが25nmのフッ素を含むSnO2を主成分とする第2
層を成膜した。
【0032】このようにして得られた積層構造の透明導
電膜付きガラス板を徐冷し、試料とし、この試料の可視
光透過率を分光光度計により測定した。この測定結果を
図2に破線で示している。同図から分るように、波長5
50nmでの透過率T550nmは90%で、また抵抗値の
リニアリティは4%であった。
【0033】比較例2 大きさが300mm×320mm、厚みが1.1mmの
波長550nmにおける透過率が92%のフロートガラ
スを洗浄、乾燥してガラス板(基板)とした。この基板
を450℃に加熱し、基板表面にSiH4(モノシラ
ン)、N2 (窒素)、O2 (酸素)の調整されたガスを
供給して、厚みが30nmのSiO2を主成分とする第1
層を成膜した。その後、基板を500℃に加熱し、Ti
[OCH(CH324 の蒸気、N2 、O2 の調整され
たガスを供給して、第1層の膜表面に厚みが110nm
のTiO2を主成分とする第2層を成膜した。次に、基板
を500℃に保ったまま、C49SnCl3 の蒸気、N
2 、O2 及び水蒸気の調整されたガスを供給して、第2
層の膜表面に厚みが60nmのSnO2を主成分とする第
3層を成膜した。
【0034】このようにして得られた積層構造の透明導
電膜付きガラス板を徐冷し、試料とし、この試料の可視
光透過率を分光光度計により測定した。この測定結果を
図2に仮想線で示している。同図から分るように、波長
550nmでの透過率T550n m は91%で、また抵抗値
のリニアリティは3%であったが、可視光領域での最小
透過率Tmin =70%であった。
【0035】比較例3 実施例1の第2層のSnO2薄膜の厚みを110nmと
し、第4層の厚みを50nmにした以外は、第1実施例
と同様である。この試料については、波長550nmで
の透過率T550nm が93%で、抵抗値のリニアリティは
1%であったが、可視光領域での最小透過率Tmin =7
4%であった。
【0036】比較例4 実施例1の第2層のSnO2薄膜の厚みを100nmと
し、第4層の厚みを50nmにした以外は、第1実施例
と同様である。この試料については、波長550nmで
の透過率T550nm が92%で、抵抗値のリニアリティは
2%であったが、可視光領域での最小透過率Tmin =7
5%であった。
【0037】比較例5 実施例1の第2層のSnO2薄膜の厚みを120nmと
し、第4層の厚みを50nmにした以外は、第1実施例
と同様である。この試料については、波長550nmで
の透過率T550nm が91%で、抵抗値のリニアリティは
1%であったが、可視光領域での最小透過率Tmin =7
7%であった。
【0038】比較例6 実施例4の第4層6のSnO2薄膜の厚みを80nmにし
た以外は、第4実施例と同様である。この試料について
は、波長550nmでの透過率T550nm が92%で、可
視光領域での最小透過率Tmin =83%が得られ、抵抗
値のリニアリティは3%であった。また、b* は−4で
あった。
【0039】比較例7 実施例4の第4層6のSnO2薄膜の厚みを110nmに
した以外は、第4実施例と同様である。この試料につい
ては、波長550nmでの透過率T550nm が98%で、
可視光領域での最小透過率Tmin =86%が得られ、抵
抗値のリニアリティは3%であったが、b* は+2であ
った。
【0040】このように、実施例1〜3においては、波
長550nmでの透過率T550nm が93%以上で、かつ
可視光領域での透過率T=85%以上が得られ、抵抗値
のリニアリティも5%以下が得られるが、比較例1〜5
においては、波長550nmでの透過率T550nm が93
%以上が得られない(比較例1,2,4,5)、あるい
は可視光領域での透過率T=85%以上が得られない
(比較例2,3〜5)。
【0041】実施例4〜6においては、波長550nm
での透過率T550nm が93%以上で、かつ可視光領域で
の透過率T=85%以上が得られ、抵抗値のリニアリテ
ィも5%以下で、かつb* が−3〜+1となし得るが、
比較例6においては、波長550nmでの透過率T
550nm が93%以上が得られず、可視光領域での透過率
T=85%以上も得られない。また比較例7においては
波長550nmでの透過率T550nm が93%以上が得ら
れ、可視光領域での透過率T=85%以上も得られる
が、透過色の黄色味が強く実施例4よりも視認性で劣っ
た。
【0042】次に、上記の透明導電膜付きガラス板1を
用いた透明タッチパネルについて図3を参照して説明す
る。この透明タッチパネル11は、同図(a)に示すよ
うに、LCD12上に、透明導電膜付きガラス板を第1
電極板13とし、透明導電性膜が設けられた可撓性を有
する透明板を第2電極板14として、第1電極板13と
第2電極板14とを間隙形成部材であるスペーサ15を
介して所定の間隙、例えば約100μmを置いて対向配
置してなる。
【0043】ここで、第1電極板13は上記の透明導電
膜付きガラス板1の透明導電膜16をストライプ状にパ
ターニングしてなり、透明導電膜16を第2電極板14
側に向けて配置している。また、第2電極板14はPE
Tフィルム17の一方の面にストライプ状にパターニン
グしたITO透明導電膜18を形成し、他方の面にハー
ドコート膜19を形成してなり、ITO透明導電膜18
を第1電極板13側に向けて、かつストライプの方向が
透明導電膜16と直交するように配置している。なお、
透明タッチパネルの構成はこれに限るものではない。
【0044】このタッチパネル11においては、例えば
第1電極板13に電圧をかけた状態で、同図(b)に示
すように指で押圧することによって、その位置で第1,
第2電極板13,14が短絡されて電圧が変化するので
位置を検出できる。したがって、LCD12の表示セル
と重ね合わせることによって視認性の良い表示素子が得
られる。
【0045】
【発明の効果】以上に説明したように本発明の透明導電
膜付きガラス板によれば、ガラス板上にSiO2を主成分
とする薄膜からなるアンダーコート層としての第1層を
成膜し、この第1層上に厚みを20〜140nmとした
SnO2を主成分とする薄膜からなる第2層を、この第2
層上に厚みを20〜90nmとしたSiO2を主成分とす
る薄膜からなる第3層を、この第3層上に厚みを20〜
30nmとしたSnO2を主成分とする第4層を、順次積
層形成したので、波長550nmの透過率T550n m =9
3%以上が得られ、かつ可視光領域の透過率T=85%
以上が得られて山谷の差が少なくなる。
【0046】また、透明導電膜が形成されている面と反
対のガラス面に反射防止被膜を形成し、2゜の視野で標
準の光CにおけるL*** 表色系のクロマティクネス
指数b* を−3〜+1とすることにより視認性が向上す
る。
【0047】そして、この透明導電膜付きガラス板を用
いた本発明の透明タッチパネルによれば、視認性が向上
し、カラー化にも対応することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る透明導電膜付きガラス板の模式的
構成図
【図2】本発明の一実施例及び比較例の可視光透過特性
を示す線図
【図3】本発明に係る透明タッチパネルの模式的構成図
【符号の説明】
1…透明導電膜付きガラス板、2…ガラス板、3…第1
層、4…第2層、5…第3層、6…第4層、11…透明
タッチパネル、12…LCD、13…第1電極板、14
…第2電極板、15…スペーサ、16…透明導電膜、1
7…PETフィルム、18…ITO透明導電膜。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス板上に、SiO2を主成分とする薄
    膜からなる第1層、SnO2を主成分とする薄膜からなる
    第2層、SiO2を主成分とする薄膜からなる第3層、S
    nO2を主成分とする第4層を順次積層形成し、前記第2
    層の厚みを20〜140nm、第3層の厚みを20〜9
    0nm、第4層の厚みを20〜30nmとしたことを特
    徴とする透明導電膜付きガラス板。
  2. 【請求項2】 前記透明導電膜が形成された面と反対の
    ガラス面に反射防止被膜を形成し、JISで規定された
    *** 表色系による物体色の表示方法に従って2゜
    の視野で標準の光Cにて求めたクロマティクネス指数b
    * を−3〜+1の範囲としたことを特徴とする請求項1
    記載の透明導電膜付きガラス板。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の透明導電膜
    付きガラス板を第1電極板とし、透明導電性膜が設けら
    れた可撓性を有する透明板を第2電極板として、前記第
    1電極板と第2電極板とを所定の空隙を設けて対向配置
    してなることを特徴とする透明タッチパネル。
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