JPH08147588A - 自動火災報知システムの受信器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 試験スイッチを操作した際に試験者が実施し
ている試験を認識することができる自動火災報知システ
ムの受信器の提供。 【構成】 火災を感知する感知器等の端末器3 と接続さ
れて端末器の状態等を集中監視するものであって、端末
器と信号の送受信を行う入出力部5 と、端末器の状態を
表示する表示部6 と、端末器の動作試験等の複数の試験
を連続的に実施する試験指令を出力する試験スイッチを
備えたコマンド入力部9 と、前記各部の制御を行う中央
制御部11と、有する受信器2 において、表示部に、現在
行っている試験の項目を表示する試験表示手段7 を設け
るとともに、中央制御部に、試験表示手段の動作を制御
する試験表示制御手段12を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、自動火災報知システム
の受信器に関する。

【０００２】

【従来の技術】熱、煙、炎等を感知する感知器等の端末
器と、その端末器等を集中監視する受信器を有して、火
災等を検出するものとして、自動火災報知システムがあ
る。この自動火災報知システムの受信器は、端末器と信
号の送受信を行う入出力部と、端末器の状態、すなわ
ち、端末器が熱、煙、炎等の異常を感知して「火災発
生」を表示あるいは異常を感知せずに「警戒中」を表示
する表示部と、各種指令を出力するコマンド入力部と、
前記各部の制御を行う中央制御部と、を有している。自
動火災報知システムは、信頼性が重要な要素となるた
め、コマンド入力部には、端末器や受信器が問題なく動
作するかを検査するための動作試験等の複数の試験を、
連続的に実施する試験指令を出力する試験スイッチを有
しており、この試験スイッチを操作することで、自動的
に各種の試験を実施する。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】前述した自動火災報知
システムの受信器は、試験スイッチを操作することで、
自動的に各種の試験を連続的に実施するので、試験時間
の短縮と、信頼性の向上が図れる。しかしながら、複数
の試験を連続的に行うので、現在何の試験が行われてい
るかが試験者にわからず、自動火災報知システムを管理
しにくかった。

【０００４】本発明は、かかる事由に鑑みてなしたもの
で、その目的とするところは、試験スイッチを操作した
際に試験者が実施している試験を認識することができる
自動火災報知システムの受信器を提供することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
めに、請求項１記載の自動火災報知システムの受信器
は、火災を感知する感知器等の端末器と接続されて端末
器の状態等を集中監視するものであって、端末器と信号
の送受信を行う入出力部と、端末器の状態を表示する表
示部と、端末器の動作試験等の複数の試験を連続的に実
施する試験指令を出力する試験スイッチを備えたコマン
ド入力部と、前記各部の制御を行う中央制御部と、有す
る自動火災報知システムの受信器において、前記表示部
に、現在行っている試験の項目を表示する試験表示手段
を設けるとともに、中央制御部に、試験表示手段の動作
を制御する試験表示制御手段を設けた構成としている。

【０００６】また、請求項２記載の自動火災報知システ
ムの受信器は、請求項１記載の表示部に、現在行ってい
る試験の所要時間を表示する試験時間表示手段を設ける
とともに、中央制御部に、試験時間表示手段の動作を制
御する時間表示制御手段を設けた構成としている。

【０００７】

【作用】請求項１記載の構成によれば、コマンド入力部
の試験スイッチを操作することにより、表示部の試験表
示手段は、試験表示制御手段の制御のもとに、試験の進
行に伴い現在行っている試験の項目を順次表示する。

【０００８】また、請求項２記載の構成によれば、請求
項１の作用に加えて、時間表示制御手段の制御のもと
に、試験表示手段で表示している試験の所要時間を試験
時間表示手段で表示する。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図１及び図２に基
づいて説明する。図１は自動火災報知システム1 の受信
器2 のブロック図であり、受信器2 は複数の端末器3,3,
…と信号線4 で接続されている。

【００１０】端末器3 は、火災や煙を感知する感知器3
a、非常時に煙を遮断・排除する防排煙機器3b、非常ボ
タンを有する発信器3c等より構成されており、部屋の天
井や壁等に設置され、信号線4 でもって受信器2 と接続
される。感知器3aは、火災等の異常を感知すると異常信
号を信号線4 に出力する。防排煙機器3bは、後述する入
出力部5 から出力される制御信号に基づき、ファン（図
示せず）が回転する等の動作をし、その動作をしたこと
を示す動作信号を信号線4 に出力する。発信器3cは、非
常ボタンを有していて、その非常ボタンを操作すること
により、異常信号を信号線4 に出力する。

【００１１】受信器2 は、端末器3 の状態等を集中監視
するものであって、端末器3 との間で信号の送受信を行
う入出力部5 と、端末器3 の状態を表示する表示部6
と、端末器3 の動作試験等の複数の試験を連続的に実施
する試験指令を出力する試験スイッチ10を備えたコマン
ド入力部9 と、入出力部5 、表示部6 、コマンド入力部
9 等の制御を行う中央制御部11と、有する。

【００１２】入出力部5 は、信号線4 及び中央制御部11
と接続され、端末器3 の異常信号、動作信号等を受信す
るとともに、端末器3 へその制御信号等を送信する。

【００１３】表示部6 は、入出力部5 が端末器3 より異
常信号、動作信号を受信したときに、その状態、例え
ば、「火災発生」等を表示するものであり、液晶表示部
6aやＬＥＤ表示部6b、地区表示部6c等より形成されてい
る。また、液晶表示部6aやＬＥＤ表示部6bは、後述する
コマンド入力部の試験スイッチの操作に基づいて動作す
る試験表示手段7 と試験時間表示手段8 を有している。
この試験表示手段7 は、現在実施している試験の項目、
例えば、後述する火災動作試験、防排煙動作試験、表示
試験等を、試験表示制御手段の制御に基づき、液晶表示
部6aでの液晶表示や、ＬＥＤ表示部6bでのＬＥＤ点灯に
より表示する。試験時間表示手段8 は、現在実施してい
る試験の所要時間を表示するものであり、後述する時間
表示制御手段の制御に基づき、液晶表示部6aで表示す
る。また、地区表示部6c,6c,…は、端末器3 を設置して
いる地区毎に区分けして、その地区の端末器3 が火災等
の異常を感知したときに対応する地区表示部6cが点灯す
る。

【００１４】ところで、火災動作試験は、感知器3aの異
常信号を疑似的に受信器2 で作成して、その疑似信号で
火災の発生を検知するかどうかの試験を行うもので、地
区毎に試験をして、問題がなければ各地区表示等6cが順
次点灯する。防排煙動作試験は、防排煙機器3bを動作す
ることにより、その機器に異常がないかを点検する。表
示試験は、表示部6 の全ての表示手段に異常がないか点
検する。

【００１５】コマンド入力部9 は、この自動火災報知シ
ステム1 が警戒状態に入るかどうかや、火災等の異常時
の警報の停止等、受信器2 及び端末器3 を制御するため
の各種の指令を入力するものである。また、このコマン
ド入力部9 は、自動火災報知システム1 の信頼性の点検
のための火災動作試験、防排煙動作試験、表示試験等を
連続的に実施する試験指令を出力する試験スイッチ10を
有している。この試験スイッチ10を操作することによ
り、試験指令が中央制御部11に出力される。

【００１６】中央制御部11は、入出力部5 、表示部6 、
コマンド入力部9 等の制御を行うものであり、マイクロ
コンピュータ等で形成される。この中央制御部11は、コ
マンド入力部9 の試験指令に基づき、試験表示手段7 を
制御する試験表示制御手段12と、試験時間表示手段8 を
制御する時間表示制御手段13を有している。試験表示制
御手段12は、火災動作試験の開始、火災動作試験と防排
煙動作試験の切替わり、防排煙動作試験と表示試験の切
替わり、表示試験の終了を検知して、試験表示手段7 が
現在実施している試験の項目を表示するよう制御する。
時間表示制御手段13は、試験表示制御手段12が検知して
いる試験の項目より、現在実施している試験の時間を表
示するよう試験時間表示手段8 を制御する。

【００１７】次に、この受信器2 の動作について説明す
る。端末器3 としての感知器3a、発信器3cからの異常信
号を入出力部5 で入力すると、表示部6 は、その端末器
3 の状態、「火災発生」等を液晶表示部6a、ＬＥＤ表示
部6b、地区表示部6c等で表示する。そして、警報等を発
生するとともに、入出力部5 から防排煙機器3bからなる
端末器3 に制御信号を出力して、防排煙機器3bを制御す
る。

【００１８】また、異常時ではないときに、試験スイッ
チ10を操作すると、試験指令が中央制御部11に出力さ
れ、火災動作試験、防排煙動作試験、表示試験等を連続
的に実施する。このとき、試験表示制御手段12の制御に
基づき、表示部6 の液晶表示部6a及びＬＥＤ表示部6bの
試験表示手段7 で現在の試験の項目を表示するととも
に、時間表示制御手段13の制御に基づき、試験時間表示
手段8 でその試験の所要時間を表示する。このようにす
ることにより、試験者は、現在行われている試験の内容
とその試験時間の把握ができる。

【００１９】なお、連続的に実施する試験項目として火
災動作試験、防排煙動作試験、表示試験を説明したが、
このものに限定されるものではなく、試験の数も複数個
あればよい。また、試験時間表示手段で表示する試験の
所要時間とは、その試験に必要な時間だけでなく、試験
終了までの残り時間を表示してもよい。さらに、１種類
の試験終了や試験のステップ毎にブザー等を鳴らすよう
にすることにより、試験者は、試験の把握が一層容易と
なる。

【００２０】

【発明の効果】請求項１記載の自動火災報知システムの
受信器は、コマンド入力部の試験スイッチを操作するこ
とにより、表示部の試験表示手段は、試験表示制御手段
の制御のもとに、試験の進行に伴い現在行っている試験
の項目を順次表示するので、試験者が実施している試験
を認識することができ、試験結果を見落としにくくなる
ため、自動火災報知システムの信頼性が向上する。

【００２１】また、請求項２記載の自動火災報知システ
ムの受信器は、請求項１の効果に加えて、時間表示制御
手段の制御のもとに、試験表示手段で表示している試験
の所要時間を試験時間表示手段で表示するので、試験者
は試験の時間を把握することができるため、使い勝手が
向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す自動火災報知システム
の受信器のブロック図である。

【図２】その受信器の正面図である。

【符号の説明】

1 自動火災報知システム 2 受信器 3 端末器 4 信号線 5 入出力部 6 表示部 7 試験表示手段 8 試験時間表示手段 9 コマンド入力部 10 試験スイッチ 11 中央制御部 12 試験表示制御手段 13 時間表示制御手段

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 火災を感知する感知器等の端末器と接
   続されて端末器の状態等を集中監視するものであって、
   端末器と信号の送受信を行う入出力部と、端末器の状態
   を表示する表示部と、端末器の動作試験等の複数の試験
   を連続的に実施する試験指令を出力する試験スイッチを
   備えたコマンド入力部と、前記各部の制御を行う中央制
   御部と、有する自動火災報知システムの受信器におい
   て、 前記表示部に、現在行っている試験の項目を表示する試
   験表示手段を設けるとともに、中央制御部に、試験表示
   手段の動作を制御する試験表示制御手段を設けたことを
   特徴とする自動火災報知システムの受信器。
2. 【請求項２】 前記表示部に、現在行っている試験の
   所要時間を表示する試験時間表示手段を設けるととも
   に、中央制御部に、試験時間表示手段の動作を制御する
   時間表示制御手段を設けたことを特徴とする請求項１記
   載の自動火災報知システムの受信器。