JPH08143828A - 絶縁接着テープ - Google Patents

絶縁接着テープ

Info

Publication number
JPH08143828A
JPH08143828A JP28970894A JP28970894A JPH08143828A JP H08143828 A JPH08143828 A JP H08143828A JP 28970894 A JP28970894 A JP 28970894A JP 28970894 A JP28970894 A JP 28970894A JP H08143828 A JPH08143828 A JP H08143828A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bis
aminophenoxy
phenyl
adhesive tape
mol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP28970894A
Other languages
English (en)
Inventor
Mikio Kitahara
幹夫 北原
Kyoichi Ishigaki
恭市 石垣
Shigeo Koba
繁夫 木場
Masaji Tamai
正司 玉井
Takayuki Kubo
隆幸 久保
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Toatsu Chemicals Inc filed Critical Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Priority to JP28970894A priority Critical patent/JPH08143828A/ja
Publication of JPH08143828A publication Critical patent/JPH08143828A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
  • Adhesive Tapes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 イミド結合を有する重合体よりなる絶縁性基
体の両面に、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)
ビフェニル1モルに対して下式(I) (式中、nは0〜7)で表されるジアミノシロキサン化
合物のモル比が、0.10〜0.005であるジアミン
混合物と、ピロメリット酸二無水物およびビフェニルテ
トラカルボン酸二無水物から構成されるポリイミドから
なる接着剤層を有する絶縁接着テープ。 【効果】 窒化珪素、燐ガラス等の無機系の保護層を有
する素子に対する接着性に優れた、特に吸湿後も優れた
接着性を保持する絶縁接着テープを供給することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子工業素材として、
溶融接着可能な高絶縁性、高耐熱性を有する高分子絶縁
接着テープに関するものである。
【0002】
【従来の技術】樹脂封止型半導体装置においては、半導
体素子の大型化に伴い、パッケージサイズが規格化され
ていることから、パッケージ側端と素子との隙間が少な
くなる方向にある。そのために、素子内の配線を外部に
取り出すインナーリードを配置する余裕は極端に低減
し、パッケージ内に埋設するリードの強度及び長期信用
の信頼性に問題が生じている。このことに対し、特開昭
61−218139号公報に素子の上部又は下部にリー
ドを配置した装置が提案されている。該装置では、素子
とリードとの直接の接触を避けるために、薄い絶縁接着
テープを使用することが行われている。本発明の対象
は、該装置における特性向上のために有用な、薄型の絶
縁接着テープである。
【0003】従来は薄い絶縁接着テープとして、ポリイ
ミドフィルム等の絶縁性基体上にエポキシ樹脂等の接着
剤を塗布し、半導体素子とリードの接合に使用されて来
たが、エポキシ樹脂等の接着剤に含有されるイオン性不
純物が長期の使用により析出し、素子上に設置された回
路を破壊するために半導体装置の信頼性が問題であっ
た。この問題を解決するためにエポキシ樹脂の代わり
に、イオン性不純物の少ない溶融接着可能なポリイミド
樹脂が検討されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前期の如くポリイミド
フィルム等の絶縁性基体上に溶融接着可能なポリイミド
樹脂を設けた絶縁接着テープを使用した場合、銅、42
アロイ等リードフレームを形成する金属材料およびポリ
イミドコートを施した半導体素子表面との接着性には優
れるものの、窒化珪素、燐ガラス等の無機系の保護層を
有する素子に対しては必ずしも十分とは言えない。特に
吸湿後の接着力が大幅に低下するという問題がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記課題を
解決するために鋭意検討を重ねた結果、絶縁性基体上
に、接着剤層として特定の方法で得られるポリイミドを
使用すると窒化珪素、燐ガラス等の無機系の保護層を有
する素子に対して、吸湿後も優れた接着力を示す事を見
いだし本発明に到達した。即ち本発明は、(1)イミド
結合を有する重合体よりなる絶縁性基体の両面に4,
4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル1モル
に対して下式(I)(化2)
【0006】
【化2】 (式中、nは0〜7)で表されるジアミノシロキサン化
合物のモル比が、0.10〜0.005であるジアミン
混合物と、ピロメリット酸二無水物及び/またはビフェ
ニルテトラカルボン酸二無水物とをジカルボン酸無水物
及び/またはモノアミン化合物の存在または不存在下に
加熱下に反応することによって得られるポリイミドから
なる接着剤層を有することを特徴とする絶縁接着テープ
および、(2) 上記テトラカルボン酸二無水物成分の
総量1モルに対し、0.8g〜1.2モルのジアミン成
分の総量を使用することを特徴とする上記(1)項記載
の絶縁接着テープ、(3) 上記テトラカルボン酸二無
水物成分の総量1モルに対し、0.001g〜0.20
モルのジカルボン酸無水物および/またはモノアミンを
使用することを特徴とする上記(1)項記載の絶縁接着
テープ、である。
【0007】本発明に使用される絶縁性基体としては、
イミド結合を有する重合体を使用すことができる。例え
ばカプトン(デュポン社製)、ユーピレックス(宇部興
産社製)、アピカル(カネカ社製)、レグルス(三井東
圧化学社製)等のポリイミドフィルム、またはアラミカ
(旭加成社製)等のアラミドフィルム等が好適に使用す
ることができる。
【0008】絶縁性基体の厚みについては特に制限は無
いが、1μm 〜500μm 程度を使用することが好まし
い。該基体上に溶融接着可能なポリイミド接着剤層を両
面に形成するに先立って、絶縁基体とポリイミドとの接
着力を増強する目的で、プラズマ処理、コロナ処理等の
表面処理を施すことも可能である。さらに好ましくは1
0〜100μmである。
【0009】本発明において最も重要なことは、本願に
おける接着剤層を形成するポリイミドが、下式(II)
(化3)で表される構造単位が、下式(III)(化4)で
表される構造単位1に対して、0.10〜0.005の
割合で含有されていることが必要である。
【0010】
【化3】 (式中、nは0〜7)
【0011】
【化4】 上式(II)で表される構造単位の含有比が、0.005
以下の場合は、窒化珪素、燐ガラス等の無機系の保護層
を有する素子に対する接着性向上の効果が十分でなく、
また0.10以上の場合は、接着剤自体の耐熱性が損な
われる。上式(III)で表される構造単位1に対する上式
(II)で表される構造単位の比率は、好ましくは、0.
01〜0.05であり、さらに好ましくは、0.01〜
0.03であり、最適には0.01〜0.02である。
本発明において、ジアミンとしては、4,4’−ビス
(3−アミノフェノキシ)ビフェニルおよび下式(I)
(化5)、
【0012】
【化5】 (式中、nは0〜7)で表されるジアミノシロキサン化
合物が使用されるが、より具体的にはnが0〜7のω,
ω’−ビス(3−アミノプロピル)ポリジメチルシロキ
サン化合物が使用される。さらに本発明の性能を損なわ
ない範囲で公知のジアミンを併用することができる。
【0013】併用できるジアミンとしては、m−フェニ
レンジアミン、o−フェニレンジアミン、p−フェニレ
ンジアミン、m−アミノベンジルアミン、o−アミノベ
ンジルアミン,3−クロロ−1,2−フェニレンジアミ
ン、4−クロロ−1、2−フェニレンジアミン、2,3
−ジアミノトルエン、2,4−ジアミノトルエン、2,
5−ジアミノトルエン、2,6−ジアミノトルエン、
3,4−ジアミノトルエン、3,5−ジアミノトルエ
ン、2−メトキシ−1,4−フェニレンジアミン、4−
メトキシ−1,2−フェニレンジアミン、4−メトキシ
−1,3−フェニレンジアミン、ベンジジン、3,3’
−ジクロロベンジジン、3,3’−ジメチルベンジジ
ン、3,3’−ジメトキシベンジジン、3,3’−ジア
ミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニ
ルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、
3,3’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,4’−
ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジ
フェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルス
ルホキシド、3,4’−ジアミノジフェニルスルホキシ
ド、4,4’−ジアミノジフェニルスルホキシド、3,
3’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミ
ノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニル
スルホン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、3,
4’−ジアミノベンゾフェノン4,4’−ジアミノベン
ゾフェノン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、
3,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジア
ミノジフェニルメタン、ビス[4−(4−アミノフェノ
キシ)フェニル]メタン、ビス[4−(3−アミノフェ
ノキシ)フェニル]メタン、ビス[3−(4−アミノフ
ェノキシ)フェニル]メタン、ビス[3−(3−アミノ
フェノキシ)フェニル]メタン、1,1−ビス[4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、1,2−
ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エタ
ン、1,1−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェ
ニル]プロパン、1,2−ビス[4−(4−アミノフェ
ノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4
−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビ
ス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパ
ン、2,2−ビス〔3−(4−アミノフェノキシ)フェ
ニル〕プロパン、2,2−ビス〔3−(3−アミノフェ
ノキシ)フェニル〕プロパン、1,3−ビス[4−(4
−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビ
ス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕−1,
1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2
−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕−
1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、
2,2−ビス〔3−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパ
ン、2,2−ビス〔3−(3−アミノフェノキシ)フェ
ニル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロ
パン、1,1−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フ
ェニル]ブタン、1,3−ビス[4−(4−アミノフェ
ノキシ)フェニル]ブタン、1,4−ビス[4−(4−
アミノフェノキシ)フェニル]ブタン、2,2−ビス
[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ブタン、
2,3−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル]ブタン,2−[4−(4−アミノフェノキシ)フェ
ニル]−2−[4−(4−アミノフェノキシ)−3−メ
チルフェニル]プロパン,2,2−ビス[4−(4−ア
ミノフェノキシ)−3−メチルフェニル]プロパン、2
−[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]−2−
[4−(4−アミノフェノキシ)−3,5−ジメチルフ
ェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフ
ェノキシ)−3,5−ジメチルフェニル]プロパン、
1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,
4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−
ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビ
ス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビ
ス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、3,3’−ビ
ス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、3,3’−ビ
ス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルフィド、ビス
[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルフィ
ド、ビス[3−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ス
ルフィド、ビス[3−(3−アミノフェノキシ)フェニ
ル]スルフィド、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)
フェニル]スルホキシド、ビス[4−(4−アミノフェ
ノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−アミノ
フェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[3−(4−ア
ミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[3−(3
−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、4,4’−
ビス(4−アミノフェノキシ)ジフェニルエ−テル、
4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ジフェニルエ
−テル、3,3’−ビス(4−アミノフェノキシ)ジフ
ェニルエ−テル、3,3’−ビス(3−アミノフェノキ
シ)ジフェニルエ−テル、ビス[4−(4−アミノフェ
ノキシ)フェニル]ケトン、ビス[4−(3−アミノフ
ェノキシ)フェニル]ケトン、ビス[3−(4−アミノ
フェノキシ)フェニル]ケトン、ビス[3−(3−アミ
ノフェノキシ)フェニル]ケトン、1,3−ビス[4−
(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,
3−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル]
ベンゼン、1,4−ビス[4−(3−アミノフェノキ
シ)ベンゾイル]ベンゼン、4,4’−ビス(3−アミ
ノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、4,4’−ビス
(3−アミノフェノキシ)−3,3’−ジメチルビフェ
ニル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)−3,
3’,5,5’−テトラメチルビフェニル、4,4’−
ビス(3−アミノフェノキシ)ー3,3’,5,5’−
テトラクロロビフェニル、4,4’−ビス(3−アミノ
フェノキシ)−3,3’,5,5’−テトラブロモビフ
ェニル、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)−3−メ
トキシフェニル]スルフェド、[4−(3−アミノフェ
ノキシ)フェニル][4−(3−アミノフェノキシ)−
3,5−ジメトキシフェニル]スルフィド、ビス[4−
(3−アミノフェノキシ)−3,5−ジメトキシフェニ
ル]スルフィド、1,1−ビス[4−(3−アミノフェ
ノキシ)フェニル]プロパン、1,3−ビス[4−(3
−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、1,3−ビ
ス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス
(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4、4’−ビス
〔4−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ〕ジフェニ
ルスルホン、4、4’−ビス〔4−(3−アミノフェノ
キシ)フェノキシ〕ジフェニルスルホン、3,3’−ビ
ス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ〕ジフェ
ニルスルホン、3,3’−ビス〔4−(3−アミノフェ
ノキシ)フェノキシ〕ジフェニルスルホン、4、4’−
ビス〔4−(4−アミノクミル)フェノキシ〕ジフェニ
ルスルホン、4、4’−ビス〔4−(3−アミノクミ
ル)フェノキシ〕ジフェニルスルホン、3,3’−ビス
〔4−(4−アミノクミル)フェノキシ〕ジフェニルス
ルホン、3,3’−ビス〔4−(3−アミノクミル)フ
ェノキシ〕ジフェニルスルホン、4、4’−ビス〔4−
(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル〕ジフェニルエ−
テル、4、4’−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)
ベンゾイル〕ジフェニルエ−テル、3,3’−ビス〔4
−(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル〕ジフェニルエ
−テル、3,3’−ビス〔4−(3−アミノフェノキ
シ)ベンゾイル〕ジフェニルエ−テル、4、4’−ビス
〔4−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ〕ビフェニ
ル、4、4’−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フ
ェノキシ〕ビフェニル、3,3’−ビス〔4−(4−ア
ミノフェノキシ)フェノキシ〕ビフェニル、3,3’−
ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェノキシ〕ビフ
ェニル、4、4’−ビス〔4−(4−アミノクミル)フ
ェノキシ〕ビフェニル、4、4’−ビス〔4−(3−ア
ミノクミル)フェノキシ〕ビフェニル 3,3’−ビス〔4−(4−アミノクミル)フェノキ
シ〕ビフェニル、3,3’−ビス〔4−(3−アミノク
ミル)フェノキシ〕ビフェニル、4、4’−ビス〔4−
(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル〕ビフェニル、
4、4’−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)ベンゾ
イル〕ビフェニル、3,3’−ビス〔4−(4−アミノ
フェノキシ)ベンゾイル〕ビフェニル、3,3’−ビス
〔4−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル〕ビフェニ
ル等が挙げられる。
【0014】本発明においてテトラカルボン酸二無水物
成分としては、ピロメリット酸二無水物および/または
ビフェニルテトラカルボン酸二無水物が用いられるが、
性能を損なわない範囲内で他の公知のテトラカルボン酸
二無水物を混合使用しても差し支えない。
【0015】具体的にはベンゾフェノンテトラカルボン
酸二無水物、ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無
水物、ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、ビス(ジ
カルボキフェニル)スルホン二無水物、ビス(ジカルボ
キシフェニル)プロパン二無水物、ビス[(ジカルボキ
シフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物、ビス(ジ
カルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物、ビス(ジカ
ルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物が
用いられるが、耐熱性接着剤特性を損なわない範囲ない
で他のテトラカルボン酸二無水物を混合使用しても差し
支えない。混合して用いることのできるテトラカルボン
酸二無水物としては、エチレンテトラカルボン酸二無水
物、ブタンテトラカルボン酸二無水物、シクロペンタン
テトラカルボン酸二無水物、ビス(2,3−ジカルボキ
シフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボ
キシフェニル)メタン二無水物、1,1−ビス(2,3
−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,1−ビ
ス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、
1,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン
二無水物、1,3−ビス(2,3−ジカルボキシフェノ
キシ)ベンゼン二無水物、1,2,3,4−ベンゼンテ
トラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレン
テトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−アントラ
センテトラカルボン酸二無水物、1,2,7,8−フェ
ナントレンテトラカルボン酸二無水物、等が挙げられ
る。
【0016】本発明においては、通常の重縮合系ポリマ
ーの場合と同様に、モノマー成分のモル比を調節するこ
とにより分子量を制御する。すなわち、テトラカルボン
酸二無水物1モルに対し、0.8〜1.2モルのジアミ
ン混合物を使用する。このモルが0.8以下および1.
2以上の場合は低分子量のものしか得られず、接着剤と
しての耐熱性が十分に得られない。好ましくは、テトラ
カルボン酸二無水物1モルに対してジアミン化合物0.
9〜1.1モル比であり、さらに好ましくは0.95〜
1.05モル比である。
【0017】本発明の絶縁接着テープを製造するに際し
ては、ポリマー分子末端を封止する目的で、ジカルボン
酸無水物あるいはモノアミンを利用することもある。こ
れらの化合物としては具体的には、無水フタル酸、2,
3−ベンゾフェノンジカルボン酸無水物、3,4−ベン
ゾフェノンジカルボン酸無水物、2,3−ジカルボキシ
フェニルフェニルエーテル無水物、3,4−ジカルボキ
シフェニルフェニルエーテル無水物、2,3−ビフェニ
ルジカルボン酸無水物、3,4−ビフェニルジカルボン
酸無水物、2,3−ジカルボキシフェニルフェニルスル
ホン無水物、3,4−ジカルボキシフェニルフェニルス
ルホン無水物、2,3−ジカルボキシフェニルフェニル
スルフィド無水物、3,4−ジカルボキシフェニルフェ
ニルスルフィド無水物、1,2−ナフタレンジカルボン
酸無水物、2,3−ナフタレンジカルボン酸無水物、
1,8−ナフタレンジカルボン酸無水物、1,2−アン
トラセンジカルボン酸無水物、2,3−アントラセンジ
カルボン酸無水物,1,9−アントラセンジカルボン酸
無水物が挙げられる。これらのジカルボン酸無水物はア
ミンまたはジカルボン酸無水物と反応性を有しない基で
置換されていても差し支えない。これらは単独または2
種以上混合して用いることができる。これらの芳香族ジ
カルボン酸無水物の中で、好ましくは無水フタル酸が使
用される。
【0018】またモノアミンとしては、次のようなもの
が挙げられる。例えば、アニリン、o−トルイジン、m
−トルイジン、p−トルイジン、2,3−キシリジン、
2,6−キシリジン、3,4−キシリジン、3,5−キ
シリジン、o−クロロアニリン、m−クロロアニリン、
p−クロロアニリン、o−ブロモアニリン、m−ブロモ
アニリン、p−ブロモアニリン、o−ニトロアニリン、
p−ニトロアニリン、m−ニトロアニリン、o−アミノ
フェノール、p−アミノフェノール、m−アミノフェノ
ール,o−アニシジン、m−アニシジン、p−アニシジ
ン,o−フェネチジン、m−フェネチジン、p−フェネ
チジン、o−アミノベンズアルデヒド、p−アミノベン
ズアルデヒド、m−アミノベンズアルデヒド、o−アミ
ノベンズニトリル、p−アミノベンズニトリル、m−ア
ミノベンズニトリル,2−アミノビフェニル,3−アミ
ノビフェニル、4−アミノビフェニル、2−アミノフェ
ニルフェニルエーテル、3−アミノフェニルフェニルエ
ーテル,4−アミノフェニルフェニルエーテル、2−ア
ミノベンゾフェノン、3−アミノベンゾフェノン、4−
アミノベンゾフェノン、2−アミノフェニルフェニルス
ルフィド、3−アミノフェニルフェニルスルフィド、4
−アミノフェニルフェニルスルフィド、2−アミノフェ
ニルフェニルスルホン、3−アミノフェニルフェニルス
ルホン、4−アミノフェニルフェニルスルホン、α−ナ
フチルアミン、β−ナフチルアミン,1−アミノ−2−
ナフトール、5−アミノ−1−ナフトール、2−アミノ
−1−ナフトール,4−アミノ−1−ナフロール、5−
アミノ−2−ナフトール、7−アミノ−2−ナフトー
ル、8−アミノ−1−ナフトール、8−アミノ−2−ナ
フトール、1−アミノアントラセン、2−アミノアント
ラセン、9−アミノアントラセン等が挙げられる。通
常、これらの芳香族モノアミンの中で、好ましくはアニ
リンの誘導体が使用される。これらは単独でまたは2種
以上混合して用いることができる。
【0019】これら芳香族モノアミン及び/またはジカ
ルボン酸無水物は、単独または2種以上混合して用いて
も何等問題はない。これら化合物の使用量としては、ジ
アミンとテトラカルボン酸二無水物の使用モル数の差の
1〜数倍のモノアミン(過剰成分がテトラカルボン酸二
無水物)、あるいはジカルボン酸無水物(過剰成分がジ
アミン)であれば良いが、少なくとも一方の成分の0.
01モル倍程度利用するのが一般的である。具体的に
は、上記のテトラカルボン酸二無水物の総量1モルに対
して、0.001〜0.2モルのジカルボン酸無水物お
よび/またはモノアミンを使用する。好ましくは0.0
05〜0.05モルである。
【0020】本発明における重合体の生成反応は通常有
機溶剤中で実施する。この反応に用いる有機溶剤として
は、ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸およびポリ
イミドを製造するに問題がなく、しかも生成したポリア
ミド酸およびポリイミドを溶解できるものであれはどの
ようなものでも使用でき、具体的にはアミド系の溶剤、
エーテル系の溶剤、フェノール系の溶剤が例示でき、こ
れらは2種以上混合して使用することもできる。特にア
ミド系の溶剤が溶液の安定性、作業性としての利用の点
から好ましい。
【0021】また本発明においてポリイミドを含有する
接着剤を製造するにあたって有機塩基触媒を共存させる
ことも可能である。有機塩基触媒としては、ピリジン、
α−ピコリン、β−ピコリン、γ−ピコリン、キノリ
ン、イソキノリン、トリエチルアミン等の第3級アミン
類が用いられるが、特に好ましくはピリジンおよびγ−
ピコリンである。これら触媒の使用量としては、テトラ
カルボン酸二無水物の総量1モルに対し、0.001〜
0.05モルである。特に好ましくは0.01〜0.1
モルである。
【0022】ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸を
製造する際の反応温度は、−20〜60℃、好ましくは
0〜40℃である。反応時間は使用するテトラカルボン
酸二無水物の種類、溶剤の種類、および反応温度等によ
り異なるが、目安としては、1〜48時間であり、通常
数時間から十数時間である。本願においては、この方法
により得られたポリイミドの前駆体であるポリアミド酸
を含有する有機溶剤溶液を、ポリイミドの前駆体である
ポリアミド酸を含有する耐熱性接着剤溶液と呼んでい
る。このようにして得られたポリアミド酸はついで15
0〜400℃に加熱脱水してイミド化することによりポ
リイミドを含有する耐熱性接着剤溶液を得ることができ
る。
【0023】このようにして得られたポリアミド酸を含
有する耐熱性接着剤溶液を、イミド結合を有する重合体
よりなる絶縁性基体の両面に、片面づつ流延塗布し、該
塗布層を乾燥およびイミド化することによりポリイミド
からなる接着剤層を形成することができる。また、ポリ
イミドを含有する耐熱性接着剤溶液の場合は、絶縁性基
体に同様に流延塗布し、乾燥することによりポリイミド
からなる接着剤層を形成することができる。ポリイミド
からなる接着剤層の厚みは特に制限はないが、1〜10
0μm 程度が好適に利用できる。好ましくは5〜50μ
mである。
【0024】本発明の絶縁接着テープの使用方法の一例
について詳細に説明する。本発明による絶縁接着テープ
は、半導体装置におけるインナーリードと、窒化珪素、
燐ガラス等の無機系の保護層を有する素子の接着に最適
に使用されるもので、接着方法は、基本的な加熱溶融接
着法で行うことができる。接着温度としては250℃〜
450℃の温度範囲が好ましく、更に300℃〜400
℃の温度範囲が好ましい。接着時間としては、特に制限
はないが、工業的に好適に利用できることから、0.1
秒から1時間の範囲が好ましい。このようにして得られ
た接着層は、吸湿後も優れた接着性を有し、封止して得
られる半導体装置は高い信頼性を示す。
【0025】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例により詳
細に説明する。 実施例1 攪拌器、還流冷却器および窒素導入管を備えた容器に
4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル3
6.1g(0.098モル)、ジアミノシロキサン化合
物〔東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製;製品
名BY16−871〕0.496(0.002モル)、
N−メチル−2−ピロリドン225gを装入し、窒素雰
囲気下において、ピロメリット酸二無水物10.90g
(0.050モル)、3,3’,4,4’−ビフェニル
テトラカルボン酸二無水物13.52g(0.046モ
ル)を溶液温度の上昇に注意しながら、分割して加え、
室温で約20時間攪拌して、ポリアミド酸溶液を得た。
絶縁性基体として、厚み50μm のポリイミドフィルム
(宇部興産(株)製;製品名ユーピレックスSGA)の
両面に得られたポリアミド酸溶液を流延塗布し、100
℃〜280℃まで30分間隔で各5分間乾燥、イミド化
を行い両面に厚み10μm のポリイミドからなる接着剤
層を有する絶縁接着テープを作成した。得られた絶縁接
着テープを1cm幅に裁断し、42アロイ基材、窒化珪素
を保護層とした素子および燐ガラスを保護層とした素子
の表面に、350℃、20kg/cm2 、1秒の条件で溶融
接着した。得られた試験片を引っ張り試験機にて90°
剥離試験で接着強度を測定した。測定は、常態および吸
湿後(温度121℃、湿度100%の雰囲気下に24時
間放置)について実施した。結果を表−1に示す。
【0026】実施例2 攪拌器、還流冷却器および窒素導入管を備えた容器に
4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル3
6.1g(0.098モル)、ジアミノシロキサン化合
物〔東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製;製品
名BY16−871〕0.496(0.002モル)、
N−メチル−2−ピロリドン225gを装入し、窒素雰
囲気下において、ピロメリット酸二無水物10.90g
(0.050モル)、3,3’,4,4’−ビフェニル
テトラカルボン酸二無水物13.52g(0.046モ
ル)を溶液温度の上昇に注意しながら、分割して加え、
室温で約20時間攪拌した。その後、無水フタル酸1.
18g(0.008モル)を加えたのち、加熱してN−
メチル−2−ピロリドンの還流温度で6時間加熱を続
け、約50gのN−メチル−2−ピロリドンを留去し、
ポリイミド溶液を得た。得られたポリイミド溶液を用
い、実施例1と同様にして絶縁接着テープを作成し、接
着強度測定を実施した。結果を表−1に示す。
【0027】比較例1 実施例1において、ジアミノシロキサン化合物を除いた
以外は同様な方法により、ポリアミド酸溶液を得た。
【0028】得られたポリアミド酸溶液を用い、実施例
1と同様にして絶縁接着テープを作成し、接着強度測定
を実施した。結果を表−1に示す。
【0029】
【表1】 素子−1:窒化珪素を保護層として有する素子 素子−2:燐ガラスを保護層として有する素子
【0030】
【発明の効果】実施例および比較例から明らかな様に、
本発明による絶縁接着テープは、リードフレーム材であ
る42アロイは勿論のこと、窒化珪素、燐ガラス等の無
機系の保護層を有する素子に対しても優れた接着性を有
するものであり、特に吸湿後においても優れた接着性を
保持するものである。従って本願による絶縁テープを使
用することにより優れた信頼性を有する半導体装置を組
み立てることが可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09J 179/08 JGE (72)発明者 玉井 正司 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内 (72)発明者 久保 隆幸 東京都千代田区霞が関三丁目2番5号 三 井東圧化学株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イミド結合を有する重合体よりなる絶縁
    性基体の両面に4,4’−ビス(3−アミノフェノキ
    シ)ビフェニル1モルに対して下式(I)(化1) 【化1】 (式中、nは0〜7)で表されるジアミノシロキサン化
    合物のモル比が、0.10〜0.005であるジアミン
    混合物と、ピロメリット酸二無水物及び/またはビフェ
    ニルテトラカルボン酸二無水物とをジカルボン酸無水物
    及び/またはモノアミン化合物の存在または不存在下に
    加熱下に反応することによって得られるポリイミドから
    なる接着剤層を有することを特徴とする絶縁接着テー
    プ。
  2. 【請求項2】 上記テトラカルボン酸二無水物成分の総
    量1モルに対し、0.8g〜1.2モルのジアミン成分
    の総量を使用することを特徴とする請求項1記載の絶縁
    接着テープ。
  3. 【請求項3】 上記テトラカルボン酸二無水物成分の総
    量1モルに対し、0.001g〜0.20モルのジカル
    ボン酸無水物および/またはモノアミンを使用すること
    を特徴とする請求項1記載の絶縁接着テープ。
JP28970894A 1994-11-24 1994-11-24 絶縁接着テープ Pending JPH08143828A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28970894A JPH08143828A (ja) 1994-11-24 1994-11-24 絶縁接着テープ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28970894A JPH08143828A (ja) 1994-11-24 1994-11-24 絶縁接着テープ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08143828A true JPH08143828A (ja) 1996-06-04

Family

ID=17746728

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28970894A Pending JPH08143828A (ja) 1994-11-24 1994-11-24 絶縁接着テープ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08143828A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003170528A (ja) * 2001-12-04 2003-06-17 Mitsui Chemicals Inc 低温接着性とはんだ耐熱性に優れた金属積層体

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003170528A (ja) * 2001-12-04 2003-06-17 Mitsui Chemicals Inc 低温接着性とはんだ耐熱性に優れた金属積層体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5300620A (en) Heat-resistant adhesive and method of adhesion by using adhesive
JP3360753B2 (ja) 熱可塑性ポリイミド接着法およびその装置
JP3318035B2 (ja) フレキシブル両面金属積層板の製造法
US5604041A (en) Method of making free-standing polyimide film
KR950009553B1 (ko) 내열성 접착제
JPH11222522A (ja) ポリアミド酸共重合体及びポリイミド共重合体、ならびに耐熱性接着剤
JPH08143828A (ja) 絶縁接着テープ
JPH07193349A (ja) ポリイミド金属箔積層板の製造方法
JP3014526B2 (ja) 耐熱性接着剤
JPH0912719A (ja) ポリイミドの製造方法
JP3638340B2 (ja) ポリイミド樹脂組成物
JP3363600B2 (ja) ポリイミド及びそれよりなる耐熱性接着剤
JPH07228857A (ja) 耐熱性接着剤溶液
JP3514497B2 (ja) 耐熱性接着剤溶液
JPH08127656A (ja) ポリイミド及びそれよりなる耐熱性接着剤
JP3056322B2 (ja) 耐熱性接着剤及びその接着方法
JPH0841199A (ja) ポリイミド及びそれよりなる耐熱性接着剤
JPH08134214A (ja) ポリイミド及びそれよりなる耐熱性接着剤
US5869161A (en) Tape comprising solvent-containing non-tacky, free-standing, fully imidized polyimide film
JPH08259924A (ja) 耐熱性接着剤
JPH08199150A (ja) 耐熱性接着剤
JPH07310068A (ja) 耐熱性接着剤
JPH08134213A (ja) ポリイミド及びそれよりなる耐熱性の接着剤
JPH11343054A (ja) 連続基材の製造方法及びその装置
JP4052828B2 (ja) 低温接着性とはんだ耐熱性に優れた金属積層体