JPH0813803B2 - ピリミジン骨格を含む光学活性化合物 - Google Patents

ピリミジン骨格を含む光学活性化合物

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JPH0813803B2
JPH0813803B2 JP62103977A JP10397787A JPH0813803B2 JP H0813803 B2 JPH0813803 B2 JP H0813803B2 JP 62103977 A JP62103977 A JP 62103977A JP 10397787 A JP10397787 A JP 10397787A JP H0813803 B2 JPH0813803 B2 JP H0813803B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は新規な有機化合物及びそれを含有する液晶組
成物に関し、更に詳しくは、強誘電性液晶の成分として
有用な光学活性基を有する有機化合物及びそれを含有す
る光学活性液晶組成物に関する。
〔従来の技術〕
現在、液晶表示素子としてはTN(Twisted Nematic、
ねじれネマチツク)型表示方式が最も広く用いられてい
るが、応答速度の点に於いて発光型表示素子(エレクト
ロルミネツセンス、プラズマデイスプレイ等)と比較し
て劣つており、この点に於ける改善は種々試みられてい
るにも拘らず、大巾な改善の可能性はあまり残つていな
いようである。そのためTN型表示素子に代わる別の原理
による液晶表示装置が種々試みられているが、その一つ
に強誘電性液晶を利用する表示方法がある(N.A.Clark
ら;Applled Phys,lett.,36,899(1980))。この方式は
強誘電性液晶カイラルスメクチツクC相(以下SC *相と
略称する)あるいは他のスメクチツク相、例えばS
H *相、SF *相、SG *相などを利用するものであり、TN型表
示方式に比べて次の様な3つのすぐれた特徴を有してい
る。即ち、第1の特徴は非常に速い応答速度を有するこ
とであり、TN型表示素子のそれに比較して100倍にも達
する。第2の特徴はメモリー効果があることであり、前
記高速応答性とあいまつて時分割駆動が容易となる。第
3の特徴は極性の反転時間を調節するだけで、TN型表示
方式に比べ、より容易に階調を得ることができ、グラフ
イツク表示用として適していると考えられている。
しかしながら、このような優れた特性があるにもかか
わらず現在知られている強誘電性液晶化合物及び組成物
では次の2つの条件についてその両者を満足するものが
得られていない。すなわち、強誘電性液晶化合物の第1
の特長である高速応答性を得るために必要な大きな自発
分極の値及び実用に適するような液晶温度領域を持つこ
とである。例えば、本発明者らが先に出願した特開昭64
−49号の化合物の1つである は、非カイラルスメクチツクC相を呈する液晶組成物に
20重量%添加したとき25℃に於いて48μsecという応答
速度を示しており実用的な段階に近づいているといえ
る。しかし、強誘電性液晶相の上限温度を添加前に比べ
20℃も低下させてしまい、実用化にはまだ問題が残され
ている。これは自発分極値が大きく、かつ液晶温度領域
が好適である化合物がまだ見出されていないためであ
る。
〔発明が解決しようとする問題点〕 本発明の目的は、この表示方式に適した特性、特に自
発分極値が大きくかつ好適な強誘電性液晶温度領域を示
す組成物が可能な液晶化合物を提供することである。
〔発明の構成−問題を解決するための手段〕
本発明者らは、この表示方式に利用するに適した光学
活性液晶化合物を開発するために鋭意研究を重ねた結
果、本発明に到達した。
即ち、本発明は一般式 (但し、上式に於いてR1は炭素数1〜20のアルキル基、
アルキルオキシ基を示し、R*は光学活性基を示す) で表わされる光学活性化合物及び少なくともその1種を
含有するカイラルスメクチツク液晶組成物である。
本発明の(I)式の化合物の代表的なものとその相転
移点を第1表に示す。
第1表および以降の記載において、相を表す記号、
C、SX、SC*、SA、ChおよびIはそれぞれ結晶相、未同
定スメクチック相、カイラルスメクチックC相、スメク
チックA相、コレステリック相および等方性液体相を意
味する。
〔発明の作用・効果〕 本発明の化合物は液晶相を示すものと示さないものの
両方を含むが、いずれにしてもその第1の特長は、その
誘起する強誘電性液晶相における自発分極が大きいこと
である。例えば化合物No.15の化合物は次表(第2表)
に示す様な大きな自発分極値を持ち、きわめて有用な化
合物であるといえる。
本発明の化合物は、いすれも強誘電性液晶組成物の成
分として使用することによつて、その自発分極値を著し
く増大させる作用があり、その結果、応答速度を短くす
ることが可能である。後に実施例中でも述べるように、
自発分極値を示さない非カイラルスメクチツクC相を呈
する液晶組成物に数%乃至数十%添加することにより、
その組成物に著しく大きな自発分極値を誘起させ、例え
ば実施例5の例の如く25℃に於いて125μsecという極め
て短い応答速度を示す組成物を得ることができる。これ
は例えば同じく本発明者らの出願に係る特開昭61−43号
(特願昭59−119590号)に記載されている化合物 の自発分極値が単独では89nC/cm2と比較的大きいにもか
かわらず非カイラルスメクチツクC相を呈する液晶組成
物に30重量%添加した組成物ではその応答速度が2msec
でしかない事実を考えると本発明の化合物の特性が極め
て優れたものであることがわかる。
更に本発明の化合物のあるものは、好適な強誘電性液
晶領域を持ち、組成物の成分として好適な強誘電性液晶
領域を提供することが可能である。また本発明の化合物
のうち強誘電性液晶領域を持たない化合物でも他の非カ
イラルなスメクチツクC相を呈する組成物に添加するこ
とにより生ずるカイラルスメクチツクC相の上限温度を
引き下げることなく、むしろカイラルスメクチツクC相
の高温側に存在する非強誘電性液晶相であるスメクチツ
クA相を消滅させる効果もあり極めて有用な化合物であ
るといえる。
また、本発明の化合物は光学活性炭素原子を有するた
め、この化合物をネマチツク液晶に添加することによつ
て捩れた構造を誘起する能力を有する。捩れた構造を有
するネマチツク液晶、すなわちカイラルネマチツク液晶
は、TN型表示素子のいわゆるリバース・ドメイン(reve
rse domainしま模様)を生成することがないので、本発
明の化合物はリバース・ドメイン生成の防止剤としても
使用できる。
また、本発明の化合物を添加したカイラルネマチツク
液晶のピツチは、例えば実施例8に於いて示す様にメル
ク社製ZLI−1132に本発明の化合物No.2を1重量%添加
して測定したとき、30℃に於いて11.7μmと短かく、よ
り少量の添加で必要なピツチを得ることが容易になり、
カイラルネマチツク液晶組成物のピツチ調節剤として非
常に有用であるといえる。
さらに、その温度特性は非常に良く、式 で示される温度特性δpは0.123と非常に小さい(t1=20
℃、t2=70℃に於いて)。これは例えば現在よく知られ
ているカイラルネマチツク液晶組成物のピツチ調節剤
(S)−4−(2′−メチルブチル)−4′−シアノビ
フエニルのδpが同条件下0.584であることを考えると驚
くべき特性であるといえる。これら本発明の化合物の 優れた特性は、骨格 に帰因すると考えられ、ピリミジン環の5の位置に置換
基として導入される光学活性基としては次の様な基をあ
げることができる。
光学活性アルキル基、光学活性アルキルオキシ基、光
学活性アルカノイルオキシ基、光学活性アルキルオキシ
カルボニルオキシ基、光学活性ハロゲン置換アルキル
基、光学活性ハロゲン置換アルキルオキシ基、光学活性
ハロゲン置換アルカノイルオキシ基、光学活性ハロゲン
置換アルキルオキシカルボニルオキシ基、光学活性シア
ノ置換アルキル基、光学活性シアノ置換アルキルオキシ
基、光学活性シアノ置換アルカノイルオキシ基、光学活
性シアノ置換アルキルオキシカルボニルオキシ基、光学
活性アルキルオキシアルキル基、光学活性アルカノイル
オキシアルキル基、光学活性アルキルオキシアルキルオ
キシ基、光学活性アルカノイルオキシアルキルオキシ
基、光学活性アルキルオキシアルカノイルオキシ基、光
学活性ハロゲン置換アルキルオキシアルキル基、光学活
性シアノ置換アルキルオキシアルキル基、光学活性ハロ
ゲン置換アルカノイルオキシアルキル基、光学活性シア
ノ置換アルカノイルオキシアルキル基、光学活性ハロゲ
ン置換アルキルオキシアルキルオキシ基、光学活性シア
ノ置換アルキルオキシアルキルオキシ基、光学活性ハロ
ゲン置換アルカノイルオキシアルキルオキシ基、光学活
性シアノ置換アルカノイルオキシアルキルオキシ基、光
学活性ハロゲン置換アルキルオキシアルカノイルオキシ
基、光学活性シアノ置換アルキルオキシアルカノイルオ
キシ基、光学活性アルキルオキシカルボニル基、光学活
性ハロゲン置換アルキルオキシカルボニル基、光学活性
シアノ置換アルキルオキシカルボニル基、光学活性アル
キルオキシアルキルオキシカルボニル基、光学活性ハロ
ゲン置換アルキルオキシアルキルオキシカルボニル基、
光学活性シアノ置換アルキルオキシアルキルオキシカル
ボニル基。
前述の様に、本発明の化合物の優れた特性がその中心
骨格に帰因していることを考えると、上述の様な光学活
性基を導入した化合物はいずれも実施例中でも述べた通
り、同様な優れた特性を有することは容易に理解でき
る。
ここで、本願発明の化合物と先願である特開昭61−44
845号に記載された化合物との関連についてふれてお
く。上記先願には一般式(I)として天文学的な数の化
合物を含む一般式が示されており、形式的には本発明の
化合物も、その一般式に入ることになるかも知れない
が、上記公報には本願発明の化合物と同じ化合物は具体
的には勿論、(I)式を展開した一般式としても全く示
されていない。また同先願の化合物の目的とする効果は
ネマチツク液晶に添加してコレステリツク相を誘起し、
そのピツチの温度特性を改良することにあり、本願発明
の目的とする強誘電性液晶とは全く関係がない。従つて
上記先願には本発明の化合物は開示されていないと云え
る。
〔化合物の製法〕
本発明の(I)式の化合物は以下の経路により製造で
きる。
a)(I)式のR*が光学活性アルキル基、光学活性ハロ
ゲン置換アルキル基又は光学活性シアノ置換アルキル基
の場合。
(但し、上式に於いてR*は上記光学活性基を示す) 即ち、化合物(1)に化合物(2)を作用させ化合物
(3)としたのち、オキシ塩化物の如きクロル化剤を作
用し化合物(4)としたのち触媒下で還元し目的の
(I)a式の化合物を得ることができる。
上記の方法で製造できる(I)a式の化合物の代表的
なものを示す。
(S)−5−(4′−メチルヘキシル)−2−(4′−
オクチル−4″−ビフエニリル)ピリミジン、 (R)−5−(5′−メチルヘプチル)−2−(4′−
ペンチル−4″−ビフエニリル)ピリミジン、 (S)−5−(8′−メチルデシル)−2−(4′−ノ
ニル−4″−ビフエニリル)ピリミジン、 (R)−5−(6′−メチルオクチル)−2−(4′−
オクチルオキシ−4″−ビフエニリル)ピリミジン、 (S)−5−(7′−メチルノニル)−2−(4′−ウ
ンデシルオキシ−4″−ビフエニリル)ピリミジン、 (S)−5−(2′−メチルブチル)−2−(4′−ペ
ンチル−4″−ビフエニリル)ピリミジン(化合物No.3
3) (S)−5−(4′−メチルヘキシル)−2−(4′−
ペンチル−4″−ビフエニリル)ピリミジン(化合物N
o.34)。
b)(I)式のR*が光学活性アルキルオキシ基、光学活
性ハロゲン置換アルキルオキシ基又は光学活性シアノ置
換アルキルオキシ基の場合。
(但し、上式に於いてR*2は光学活性アルキル基、光学
活性ハロゲン置換アルキル基又は光学活性シアノ置換ア
ルキル基を示す) 即ち、化合物(5)に塩基性条件下、アルキルブロマイ
ドの如きアルキルハライド又はアルキルトシレート等を
作用し、アルキル基を導入して(I)b式の化合物を得
ることができる。
上記の方法で製造できる(I)b式の化合物の代表的
なものを示す。
(S)−5−(4′−メチルヘキシルオキシ)−2−
(4′−プロピル−4″−ビフエニリル)ピリミジン
(化合物No.16)、 (S)−5−(5′−メチルヘプチルオキシ)−2−
(4′−プロピル−4″−ビフエニリル)ピリミジン
(化合物No.17)、 (S)−5−(6′−メチルオクチルオキシ)−2−
(4′−プロピル−4″−ビフエニリル)ピリミジン
(化合物No.18)、 (S)−5−(8′−メチルデシルオキシ)−2−
(4′−プロピル−4″−ビフエニリル)ピリミジン
(化合物No.19)、 (S)−5−(1′−メチルヘプチルオキシ)−2−
(4′−プロピル−4″−ビフエニリル)ピリミジン
(化合物No.20)、 (R)−5−(9′−メチルウンデシルオキシ)−2−
(4′−ペンチル−4″−ビフエニリル)ピリミジン、 (S)−5−(8′−メチルデシルオキシ)−2−
(4′−ノニル−4″−ビフエニリル)ピリミジン、 (S)−5−(6′−メチルオクチルオキシ)−2−
(4′−オクチル−4″−ビフエニリル)ピリミジン、 (S)−2−(4′−ヘキシルオキシ−4″−ビフエニ
リル)−5−(6′−メチルオクチルオキシ)ピリミジ
ン(化合物No.23)、 (S)−2−(4′−ヘキシルオキシ−4″−ビフエニ
リル)−5−(8′−メチルデシルオキシ)ピリミジン
(化合物No.24)、 (R)−5−(7′−メチルノニルオキシ)−2−
(4′−オクチルオキシ−4″−ビフエニリル)ピリミ
ジン、 (S)−5−(5′−メチルヘプチルオキシ)−2−
(4′−ウンデシルオキシ−4″−ビフエニリル)ピリ
ミジン、 (S)−2−(4′−ヘキシル−4″−ビフエニリル)
−5−(6′−メチルオクチルオキシ)ピリミジン(化
合物No.21)、 (S)−5−(1′−メチルヘプチルオキシ)−2−
(4′−ヘキシル−4″−ビフエニリル)ピリミジン
(化合物No.22)、 (S)−5−(1′−エチルオキシカルボニルエチルオ
キシ)−2−(4′−ヘプチル−4″−ビフエニリル)
ピリミジン。
c)(I)式のR*が光学活性アルカノイルオキシ基、光
学活性ハロゲン置換アルカノイルオキシ基又は光学活性
シアノ置換アルカノイルオキシ基の場合。
(但し、上式に於いてR*2は光学活性アルキル基、光学
活性ハロゲン置換又はアルキル基、光学活性シアノ置換
アルキル基を示す) 即ち、化合物(5)にアルカン酸あるいはアルカン酸ク
ロライドの如きアルカン酸ハライドを作用させ目的の
(I)c式の化合物を得ることができる。
上記の方法で製造できる(I)c式の化合物の代表的
なものを示す。
(S)−5−(6′−メチルオクタノイルオキシ)−2
−(4′−プロピル−4″−ビフエニリル)ピリミジン
(化合物No.25)、 (S)−5−(8′−メチルデカノイルオキシ)−2−
(4′−ノニル−4″−ビフエニリル)ピリミジン、 (R)−5−(6′−メチルオクタノイルオキシ)−2
−(4′−オクチル−4″−ビフエニリル)ピリミジ
ン、 (S)−2−(4′−ヘキシルオキシ−4″−ビフエニ
リル)−5−(4′−メチルヘキサイノイルオキシ)ピ
リミジン(化合物No.30)、 (S)−2−(4′−ヘキシル−4″−ビフエニリル)
−5−(6′−メチルオクタノイルオキシ)ピリミジン
(化合物No.27)、 (2S,3S)−5−(2′−クロロ−3′−メチルペンタ
ノイルオキシ)−2−(4′−プロピル−4″−ビフエ
ニリル)ピリミジン、 (2S,3S)−5−(2′−クロロ−3′−メチルペンタ
ノイルオキシ)−2−(4′−ヘプチル−4″−ビフエ
ニリル)ピリミジン、 (2S,3S)−5−(2′−クロロ−3′−メチルペンタ
ノイルオキシ)−2−(4′−オクチル−4″−ビフエ
ニリル)ピリミジン、 (2S,3S)−5−(2′−クロロ−3′−メチルペンタ
ノイルオキシ)−2−(4′−ヘキシル−4″−ビフエ
ニリル)ピリミジン、 (S)−2−(4′−ヘキシルオキシ−4″−ビフエニ
リル)−5−(6′−メチルオクタノイルオキシ)ピリ
ミジン(化合物No.31)。
d)R*が光学活性アルキルオキシカルボニルオキシ基、
光学活性ハロゲン置換アルキルオキシカルボニルオキシ
基又は光学活性シアノ置換アルキルオキシカルボニルオ
キシ基の場合。
(但し、上式に於いてR*2は光学活性アルキル基、光学
活性ハロゲン置換アルキル基又は光学活性シアノ置換ア
ルキル基を示す) 即ち、化合物(5)にクロルギ酸アルキルを作用させ
(I)d式の化合物を得ることができる。
上記の方法で製造できる(I)d式の化合物の代表的
なものを示す。
(S)−5−(4′−メチルヘキシルオキシカルボニル
オキシ)−2−(4′−オクチル−4″−ビフエニリ
ル)ピリミジン、 (S)−5−(8′−メチルデシルオキシカルボニルオ
キシ)−2−(4′−オクチルオキシ−4″−ビフエニ
リル)ピリミジン、 (S)−5−(1′−メチルヘプチルオキシカルボニル
オキシ)−2−(4′−ノニル−4″−ビフエニリル)
ピリミジン、 (S)−5−(2′−メチルブチルオキシカルボニルオ
キシ)−2−(4′−ウンデシルオキシ−4″−ビフエ
ニリル)ピリミジン。
e)(I)式のR*が光学活性アルキルオキシアルキル
基、光学活性ハロゲン置換アルキルオキシアルキル基又
は光学活性シアノ置換アルキルオキシアルキル基の場
合。
(但し、上式に於いてR3はアルキル基、ハロゲン置換ア
ルキル基、シアノ置換アルキル基を、R2は2価の炭化水
素基、2価のハロゲン置換炭化水素基又は2価のシアノ
置換炭化水素基を示し、Aはベンジル基、テトラヒドロ
ピラニル基等の保護基を示すが、R2,R3の少くとも一方
は不斉炭素原子を有する) 即ち、化合物(6)に(10)のグリニヤール試薬を作用
させ化合物(7)としたのち還元して化合物(8)とす
る。それを脱保護基を行ない、化合物(9)としたの
ち、アルキルブロマイドの如きアルキルハライド又はア
ルキルトシレート等を作用させ目的の(I)e式の化合
物を得ることができる。
上記の方法で製造できる(I)e式の化合物の代表的
なものを示す。
(R)−5−〔2′−(8″−メチルデシルオキシ)エ
チル〕−2−(4′−メチル−4″−ビフエニリル)ピ
リミジン、 (S)−5−〔2′−((S)−6″−メチルオクチル
オキシ)プロピル〕−2−(4′−オクチル−4″−ビ
フエニリル)ピリミジン、 (R)−5−〔3′−((S)−7″−メチルノニルオ
キシ)ブチル〕−2−(4′−ペンチルオキシ−4″−
ビフエニリル)ピリミジン、 (S)−5−〔4′−((S)−4″−ヘキシルオキ
シ)ペンチル〕−2−(4′−ペンチルオキシ−4″−
ビフエニリル)ピリミジン。
f)(I)式のR*が光学活性アルカノイルオキシアルキ
ル基、光学活性ハロゲン置換アルカノイルオキシアルキ
ル基又は光学活性シアノ置換アルカノイルオキシアルキ
ル基の場合。
(但し、上式に於いてR3はアルキル基、ハロゲン置換ア
ルキル基、R2は2価の炭化水素基、2価のハロゲン置換
炭化水素基又は2価のシアノ置換炭化水素基を示すが、
R2,R3の少なくとも一方は不斉炭素原子を有する) 即ち、製法(f)に於ける化合物(9)にアルカン酸あ
るいはアルカン酸クロライドの如きアルカン酸ハライド
を作用させ目的の(I)f式の化合物を得ることができ
る。
上記の方法で製造される(I)f式の化合物の代表的
なものを示す。
(S)−5−〔2′−(4″−メチルヘキサノイルオキ
シ)エチル〕−2−(4′−プロピル−4″−ビフエニ
リル)ピリミジン、 (S)−5−〔2′−(6″−メチルオクタノイルオキ
シ)ブチル〕−2−(4′−オクチル−4″−ビフエニ
リル)ピリミジン、 (S)−5−〔2′−(8″−デカノイルオキシ)ペン
チル〕−2−(4′−プロピルオキシ−4″−ビフエニ
リル)ピリミジン、 (S)−5−〔2′−(7″−ノナノイルオキシ)プロ
ピル〕−2−(4′−ペンチルオキシ−4″−ビフエニ
リル)ピリミジン。
g)(I)式のR*が光学活性アルキルオキシアルキルオ
キシ基、光学活性ハロゲン置換アルキルオキシアルキル
オキシ基又は光学活性シアノ置換アルキルオキシアルキ
ルオキシ基の場合。
(但し、上式に於いてR3はアルキル基、ハロゲン置換ア
ルキル基、R2は2価の炭化水素基、2価のハロゲン置換
炭化水素基又は2価のシアノ置換炭化水素基を示し、A
はベンジル基、テトラヒドロピラニル基等の保護基を示
すが、R2,R3の少なくとも一方は不斉炭素原子を有す
る) 即ち、化合物(5)に化合物(11)を作用し化合物(1
2)としたのち脱保護基を行ない化合物(13)とし、こ
こへアルキルブロマイドの如きアルキルハライド又はア
ルキルトシレート等を作用させ目的の(I)g式の化合
物を得ることができる。
上記の方法で製造される(I)g式の化合物の代表的
なものを示す。
(S)−5−(2′−エチルオキシプロピルオキシ)−
2−(4′−プロピル−4″−ビフエニリル)ピリミジ
ン、 (S)−5−(2′−ブチルオキシプロピルオキシ)−
2−(4′−ブチル−4″−ビフエニリル)ピリミジ
ン、 (S)−5−(2′−ペンチルオキシプロピルオキシ)
−2−(4′−ウンデシル−4″−ビフエニリル)ピリ
ミジン、 (S)−5−(2′−ヘキシルオキシプロピルオキシ)
−2−(4′−オクチルオキシ−4″−ビフエニリル)
ピリミジン、 (S)−5−(2′−ヘキシルオキシプロピルオキシ)
−2−(4′−ノニルオキシ−4″−ビフエニリル)ピ
リミジン。
h)(I)式のR*が光学活性アルカノイルオキシアルキ
ルオキシ基、光学活性ハロゲン置換アルカノイルオキシ
アルキルオキシ基又は光学活性シアノ置換アルカノイル
オキシアルキルオキシ基の場合。
(但し、上式に於いてR3はアルキル基、ハロゲン置換ア
ルキル基を、R2は2価の炭化水素基、2価のハロゲン置
換炭化水素基又は2価のシアノ置換炭化水素基を示す
が、R2,R3の少なくとも一方は不斉炭素原子を有する) 即ち、化合物(13)にアルカン酸あるいはアルカン酸ク
ロライドの如きアルカン酸ハライドを作用させ目的の
(I)h式の化合物を得ることができる。
上記の方法で製造される(I)h式の化合物の代表的
なものを示す。
(S)−5−(2′−ペンタノイルオキシプロピルオキ
シ)−2−(4′−プロピル−4″−ビフエニリル)ピ
リミジン(化合物No.1)、 (S)−5−(2′−ヘプタノイルオキシプロピルオキ
シ)−2−(4′−プロピル−4″−ビフエニリル)ピ
リミジン(化合物No.3)、 (S)−2−(4′−プロピル−4″−ビフエニリル)
−5−(2′−ウンデカノイルオキシプロピルオキシ)
ピリミジン(化合物No.4)、 (S)−5−〔2′−((S)−4″−メチルヘキサノ
イルオキシ)プロピルオキシ〕−2−(4′−プロピル
−4″−ビフエニリル)ピリミジン(化合物No.5)、 (S)−5−〔2′−((S)−6″−メチルオクタノ
イルオキシ)プロピルオキシ〕−2−(4′−プロピル
−4″−ビフエニリル)ピリミジン(化合物No.6)、 (S)−5−〔2′−((S)−2″−ブチルオキシプ
ロパノイルオキシ)プロピルオキシ〕−2−(4′−プ
ロピル−4″−ビフエニリル)ピリミジン(化合物No.
8)、 (S)−5−〔2′−((S)−2″−ヘキシルオキシ
プロパノイルオキシ)プロピルオキシ〕−2−(4′−
プロピル−4″−ビフエニリル)ピリミジン(化合物N
o.9)、 (S)−5−〔2′−((S)−2″−オクチルオキシ
プロパノイルオキシ)プロピルオキシ〕−2−(4′−
ペンチル−4″−ビフエニリル)ピリミジン、 (S)−5−〔2′−((S)−2″−ブチルオキシプ
ロパノイルオキシ)プロピルオキシ〕−2−(4′−ヘ
キシル−4″−ビフエニリル)ピリミジン(化合物No.1
1)、 (S)−5−〔2′−デカノイルオキシプロピルオキ
シ)−2−(4′−ヘプチル−4″−ビフエニリル)ピ
リミジン、 (R)−5−(2′−ブタノイルオキシプロピルオキ
シ)−2−(4′−オクチル−4″−ビフエニリル)ピ
リミジン、 (S)−5−〔2′−((S)−7″−メチルノナノイ
ルオキシ)プロピルオキシ〕−2−(4′−ノニル−
4″−ビフエニリル)ピリミジン、 (R)−5−(2′−ヘキサノイルオキシプロピルオキ
シ)−2−(4′−ウンデシル−4″−ビフエニリル)
ピリミジン、 (S)−5−〔2′−((S)−2″−ブチルオキシプ
ロパノイルオキシ)プロピルオキシ〕−2−(4′−ウ
ンデシル−4″−ビフエニリル)ピリミジン、 (S)−4−〔2′−((S)−2″−ヘキシルオキシ
プロパノイルオキシ)プロピルオキシ〕−2−(4′−
ブチルオキシ−4″−ビフエニリル)ピリミジン、 (R)−5−(2′−ペンタノイルオキシプロピルオキ
シ)−2−(4′−ペンチルオキシ−4″−ビフエニリ
ル)ピリミジン、 (S)−5−(2′−ヘキサノイルオキシプロピルオキ
シ)−2−(4′−ヘキシルオキシ−4″−ビフエニリ
ル)ピリミジン(化合物No.14)、 (S)−5−〔2′−((S)−2″−ヘキシルオキシ
プロパノイルオキシ)プロピルオキシ〕−2−(4′−
ヘキシルオキシ−4″−ビフエニリル)ピリミジン(化
合物No.15)、 (R)−5−〔2′−((S)−2″−ブチルオキシプ
ロパノイルオキシ)プロピルオキシ〕−2−(4′−ヘ
プチルオキシ−4″−ビフエニリル)ピリミジン、 (S)−5−(2′−ブタノイルオキシプロピルオキ
シ)−2−(4′−オクチルオキシ−4″−ビフエニリ
ル)ピリミジン、 (S)−5−〔2′−((S)−2″−ヘキシルオキシ
プロパノイルオキシ)プロピルオキシ〕−2−(4′−
ノニルオキシ−4″−ビフエニリル)ピリミジン、 (S)−5−(2′−ヘキサノイルオキシプロピルオキ
シ)−2−(4′−ウンデシルオキシ−4″−ビフエニ
リル)ピリミジン、 (R)−5−〔2′−((S)−2″−ヘプチルオキシ
プロパノイルオキシ)プロピルオキシ〕−2−(4′−
ウンデシルオキシ−4″−ビフエニリル)ピリミジン、 (S)−5−(2′−オクタノイルオキシプロピルオキ
シ)−2−(4′−ウンデシルオキシ−4″−ビフエニ
リル)ピリミジン、 (S)−5−〔2′−(4″−メチルペンタノイルオキ
シ)プロピルオキシ〕−2−(4′−プロピル−4″−
ビフエニリル)ピリミジン(化合物No.7)、 (S)−2−(4′−ペンチル−4″−ビフエニリル)
−5−(2′−ノナノイルオキシプロピルオキシ)ピリ
ミジン、 (S)−2−(4′−ドデシル−4″−ビフエニリル)
−5−(2′−オクタノイルオキシプロピルオキシ)ピ
リミジン、 (S)−2−(4′−ブチルオキシ−4″−ビフエニリ
ル)−5−〔2′−((S)−2″−ヘキシルオキシプ
ロパノイルオキシ)プロピルオキシ〕ピリミジン、 (S)−5−(2′−ヘキサノイルオキシプロピルオキ
シ)−2−(4′−プロピル−4″−ビフエニリル)ピ
リミジン(化合物No.2)、 (S)−2−(4′−ヘキシル−4″−ビフエニリル)
−5−(2′−ペンタノイルオキシプロピルオキシ)ピ
リミジン(化合物No.10)、 (S)−2−(4′−ヘキシル−4″−ビフエニリル)
−5−〔2′−((S)−2″−ペンチルオキシプロパ
ノイルオキシ)プロピルオキシ〕ピリミジン(化合物N
o.12)、 (S)−2−(4′−ヘキシル−4″−ビフエニリル)
−5−〔2′−((S)−2″−ヘキシルオキシプロパ
ノイルオキシ)プロピルオキシ〕ピリミジン(化合物N
o.13)。
i)(I)式のR*が光学活性アルキルオキシアルカノイ
ルオキシ基、光学活性ハロゲン置換アルキルオキシアル
カノイルオキシ基又は光学活性シアノ置換アルキルオキ
シアルカノイルオキシ基の場合。
(但し、上式に於いてR3はアルキル基、ハロゲン置換ア
ルキル基、R2は2価の炭化水素基、2価のハロゲン置換
炭化水素基又は2価のシアノ置換炭化水素基を示すが、
R2,R3の少なくとも一方は不斉炭素原子を有する) 即ち、化合物(5)に化合物(14)を作用させ目的の
(I)i式の化合物を得ることができる。
上記の方法により得られる(I)i式の化合物の代表
的なものを示す。
(S)−5−(2′−ヘキシルオキシプロパノイルオキ
シ)−2−(4′−プロピル−4″−ビフエニリル)ピ
リミジン(化合物No.26)、 (R)−5−(2′−ブチルオキキシプロパノイルオキ
シ)−2−(4′−ヘキシル−4″−ビフエニリル)ピ
リミジン、 (S)−5−(2′−ブチルオキシプロパノイルオキ
シ)−2−(4′−ヘプチル−4″−ビフエニリル)ピ
リミジン、 (R)−2−(4′−ヘプチル−4″−ビフエニリル)
−5−(2′−ペンチルオキシプロパノイルオキシ)ピ
リミジン、 (S)−5−(2′−ヘキシルオキシプロパノイルオキ
シ)−2−(4′−ヘプチル−4″−ビフエニリル)ピ
リミジン、 (R)−5−(2′−ブチルオキシプロパノイルオキ
シ)−2−(4′−オクチル−4″−ビフエニリル)ピ
リミジン、 (S)−2−(4′−オクチル−4″−ビフエニリル)
−5−(2′−ペンチルオキシプロパノイルオキシ)ピ
リミジン、 (R)−5−(2′−ヘキシルオキシプロパノイルオキ
シ)−2−(4′−オクチル−4″−ビフエニリル)ピ
リミジン、 (S)−2−(4′−ヘキシルオキシ−4″−ビフエニ
リル)−5−(2′−ペンチルオキシプロパノイルオキ
シ)ピリミジン(化合物No.32)、 (R)−5−(2′−ヘキシルオキシプロパノイルオキ
シ)−2−(4′−オクチルオキシ−4″−ビフエニリ
ル)ピリミジン、 (S)−5−(2′−ブチルオキシプロパノイルオキ
シ)−2−(4′−ヘキシル−4″−ビフエニリル)ピ
リミジン(化合物No.28)、 (S)−2−(4′−ヘキシル−4″−ビフエニリル)
−5−(2−ペンチルオキシプロパノイルオキシ)ピリ
ミジン(化合物No.29)。
j)(I)式のR*が光学活性アルキルオキシカルボニル
基、光学活性ハロゲン置換アルキルオキシカルボニル基
又は光学活性シアノ置換アルキルオキシカルボニル基の
場合。
(但し、上式に於いてR*2は光学活性アルキル基又は光
学活性ハロゲン置換アルキル基を示す) 即ち、化合物(15)を加水分解し化合物(16)とした後
化合物(17)を作用し(I)j式の化合物を得ることが
できる。
上記の方法で製造できる(I)j式の化合物の代表的
なものを示す。
(R)−5−(4′−メチルヘキシルオキシカルボニ
ル)−2−(4′−エチル−4″−ビフエニリル)ピリ
ミジン、 (R)−5−(5′−メチルヘプチルオキシカルボニ
ル)−2−(4′−プロピル−4″−ビフエニリル)ピ
リミジン、 (S)−5−(6′−メチルオクチルオキシカルボニ
ル)−2−(4′−ペンチル−4″−ビフエニリル)ピ
リミジン、 (S)−5−(1′−メチルオクチルオキシカルボニ
ル)−2−(4′−オクチルオキシ−4″−ビフエニリ
ル)ピリミジン。
k)(I)式のR*が光学活性アルキルオキシアルキルオ
キシカルボニル基、光学活性ハロゲン置換アルキルオキ
シアルキルオキシカルボニル基又は光学活性シアノ置換
アルキルオキシアルキルオキシカルボニル基の場合。
(但し、上式に於いてR3はアルキル基、ハロゲン置換ア
ルキル基を、R2は2価の炭化水素基、2価のハロゲン置
換炭化水素基又は2価のシアノ置換炭化水素基を示す
が、R2,R3の少なくとも一方は不斉炭素原子を有する) 即ち、化合物(16)に化合物(18)を作用し目的の
(I)k式の化合物を得ることができる。
上記の方法で製造できる(I)k式の化合物の代表的
なものを示す。
(R)−5−(2′−ブチルオキシプロピルオキシカル
ボニル)−2−(4′−ヘキシル−4″−ビフエニリ
ル)ピリミジン、 (R)−5−(2′−ペンチルオキシプロピルオキシカ
ルボニル)−2−(4′−ヘキシル−4″−ビフエニリ
ル)ピリミジン、 (S)−5−〔2′−((S)−6″−メチルオクチル
オキシ)プロピルオキシカルボニル〕−(4′−オクチ
ル−4″−ビフエニリル)ピリミジン、 (S)−5−〔2′−((S)−6″−メチルオクチル
オキシ)プロピルオキシカルボニル〕−(4′−ノニル
−4″−ビフエニリル)ピリミジン。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明の光学活性化合物につき更
に詳細に説明する。
実施例1 〔(S)−5−(2′−ペンタノイルオキシプロピルオ
キシ)−2−(4′−プロピル−4″−ビフエニリル)
ピリミジン((I)式に於いてR1=−C3H7のもの(化合物No.1))の製造〕 60%水素化ナトリウム31g(0.62モル)、5−ヒドロ
キシ−2−(4′−プロピル−4″−ビフエニリル)ピ
リミジン150g(0.52モル)、テトラヒドロフラン(以下
THFと略称する)1200mlの混合物に、特開昭64−49号の
明細書の実施例1に記載の方法と同様にして製造した
(S)−2−テトラヒドロピラニルオキシ−1−(p−
トルエンスルホニルオキシ)−プロパン192g(0.62モ
ル)のTHF2000ml溶液を加え、60℃で4時間攪拌した。
室温まで放冷後、トルエンを加え有機層をアルカリ洗浄
し、水洗ののち濃縮した。このものをエタノール2000ml
に溶解し、6N−塩酸40mlを加え60℃で1時間攪拌したの
ち室温まで放冷し析出した結晶を集め酢酸エチル1000ml
から再結晶を行ない122gの(S)−5−(2′−ヒドロ
キシプロピルオキシ)−2−(4′−プロピル−4″−
ビフエニリル)ピリミジンを得た。このものは液晶であ
り、その相転移点は、C−Ch点161.0℃、Ch−I点208.1
℃であつた。(S)−5−(2′−ヒドロキシプロピル
オキシ)−2−(4′−プロピル−4″−ビフエニリ
ル)ピリミジン10g(0.029モル)、n−ペンタン酸4.4g
(0.044モル)、ジシクロヘキシルカルボジイミド(以
下DCCと略称する)24g(0.12モル)、ジメチルアミノピ
リジン(以下DMAPと略称する)3.9gをジクロロメタン15
0mlに溶解し室温で2時間攪拌した。析出した結晶を
別し、液をアルカリ洗浄、更に水洗し濃縮し、残査を
200mlのエタノールから2回再結晶することにより9.8g
の(S)−5−(2′−ペンタノイルオキシプロピルオ
キシ)−2−(4′−プロピル−4″−ビフエニリル)
ピリミジンを得た。
このものは液晶でありその相転移点は第1表にも示し
てあるが、次の通りであつた。
実施例2 〔(S)−5−(6′−メチルオクチルオキシ)−2−
(4′−プロピル−4″−ビフエニリル)ピリミジン
((I)式に於いてR1=−C3H7のもの(化合物No.18))の製造〕 5−ヒドロキシ−2−(4′−プロピル−4″−ビフ
エニリル)ピリミジン10g(0.034モル)をエタノール10
0mlに溶解したのち水酸化カリウム2.1g(0.037モル)を
加え還流した。ここに、(S)−6−メチルオクチルブ
ロマイド7.7g(0.037モル)約15分で滴下し更に5時間
還流した。エタノール80mlを留去したのち、残査をトル
エン100mlに溶解し分液ロートに移し、2N−水酸化ナト
リウム水溶液で十分洗浄したのち中性になるまで水洗し
た。有機層は無水硫酸マグネシウム上で乾燥したのちト
ルエンを留去し残査をエタノール200mlより再結晶して
8.9gの(S)−5−(6′−メチルオクチルオキシ)−
2−(4′−プロピル−4″−ビフエニリル)ピリミジ
ンを得た。このものは液晶であり、その相転移点は第1
表にも示してあるが、次の通りであつた。
実施例3 〔(S)−5−(6′−メチルオクタノイルオキシ)−
2−(4′−プロピル−4″−ビフエニリル)ピリミジ
ン((I)式に於いて、R1=−C3H7の製造〕 5−ヒドロキシ−2−(4′−プロピル−4″−ビフ
エニリル)ピリミジン10g(0.034モル)をジクロロメタ
ン100mlに溶解し(S)−6−メチルオクタン酸7.9g
(0.05モル)、DCC20.6g(0.1モル)、DMAP3.3gを加え
室温に於いて2時間攪拌した。析出した結晶を別した
後、液を6N−HCl洗浄、2N−水酸化ナトリウム洗浄し
たのち、中性になるまで十分洗浄した。有機層は無水硫
酸マグネシウム上で乾燥したのち、ジクロロメタンを留
去し、残査をエタノール150mlより再結晶して、(S)
−5−(6′−メチルオクタノイルオキシ)−2−
(4′−プロピル−4″−ビフエニリル)ピリミジン9.
9gを得た。このものは液晶であり、その相転移点は第1
表にも示してあるが、次の通りであつた。
実施例4 〔(S)−5−(2′−メチルブチル)−2−(4′−
ペンチル−4″−ビフエニリル)ピリミジン((I)式
に於いて、R1=−C5H11−、 のもの(化合物No.33))の製造〕 エタノール1中にナトリウム57.5g(2.5モル)を加
えナトリウムメトキサイドを製造しここへ(S)−2−
メチルブチルブロマイド317g(2.1モル)マロン酸ジエ
チル400g(2.5モル)を加え5時間還流したのちエタノ
ールを留去し、油状の(S)−2−メチルブチルマロン
酸ジエチルを得た。
エタノール200ml中にナトリウム2.8g(0.12モル)を
加えナトリウムエトキサイドを製造し、ここへ(S)−
2−メチルブチルマロン酸ジエチル40g(0.12モル)、
4−ペンチル−4′−ビフエニリルアミジン塩酸塩33.6
g(0.11モル)を加え8時間還流したのち酢酸を加え酸
性としたのち析出している結晶を過し十分水洗したの
ち乾燥し、5−(2′−メチルブチル)−2−(4′−
ペンチル−4″−ビフエニリル)−4,6−ジヒドロキシ
ピリミジン29.7gを得た。
5−(2′−メチルブチル)−2−(4′−ペンチル
−4″−ビフエニリル)−4,6−ジヒドロキシピリミジ
ン20g(0.06モル)、N,N−ジエチルアニリン27.3g(0.1
8モル)にオキシ塩化リン94g(0.06モル)を加え20時間
還流したのちオキシ塩化リンを留去し水に投入した。ト
ルエンを加え分液ロートに移し十分洗浄したのち有機層
を2N水酸化ナトリウムで十分洗浄したのち水洗し、トル
エンを留去し残査をエタノールから再結晶し、5−
(2′−メチルブチル)−2−(4′−ペンチル−4″
−ビフエニリル)−4,6−ジクロロピリミジン16.6gを得
た。このものをエタノールに溶解し、パラジウムカーボ
ンの存在下還元を行ない目的物である(S)−5−
(2′−メチルブチル)−2−(4′−ペンチル−4″
−ビフエニリル)ピリミジン12.8gを得た。このものは
液晶性を示し、その相転移点は第1表にも示したが、次
の通りであつた。
実施例5(使用例1) まず下記の組成の液晶化合物を用いた液晶組成物を調
製した。
上記液晶組成物の相転移点は次の通りである。
上記液晶組成物80重量%に本発明の化合物の1つである
No.15の化合物を20重量%添加してカイラルスメクチツ
ク液晶組成物を調製した。その相転移点は次の通りであ
つた。
また、この液晶組成物の自発分極の大きさ及びチルト角
は25℃に於いて夫々40.8nC/cm2、25.4℃である。
この液晶組成物を配向処理剤として、PVA(ポリビニ
ルアルコール)を塗布し表面をラビングして平行配向処
理を施した透明電極を備えたセル厚2μmのセルに注入
し、この液晶素子を互いに直交する偏光子と検光子との
間に設置し、電圧を8V印加したところ透加光強度の変化
が確認された。
この時の透加光強度の変化から応答時間を求めると次
の通りであつた。
以上のように本発明の化合物は極めて有用な強誘電性液
晶材料であることが判る。
実施例6(使用例2) まず下記の組成の液晶化合物を用いた液晶組成物を調
製した。
上記組成物の相転移点は次の通りである。
上記組成物80重量%に本発明の化合物の1つである化合
物No.3を20重量%添加してカイラルスメクチツク液晶組
成物を調製した。このものの相転移点は次の通りであつ
た。
また、この組成物の自発分極の大きさ及びチルト角は25
℃に於いて20.1nC/cm2、26.5°である。この組成物を配
向処理剤として、PVA(ポリビニルアルコール)を塗布
し表面をラビングして平行配向処理を施した透明電極を
備えたセル厚2μmのセルに注入し、この液晶素子を互
いに直交する偏光子と検光子との間に設置し、電圧を8V
印加したところ透加光強度の変化が確認された。この時
の透加光強度の変化から応答時間を求めると次の通りで
あつた。
以上のように本発明の化合物は極めて有用な強誘電性液
晶材料であることが判る。
実施例7(使用例3) からなるネマチツク液晶組成物を電極間隔10μmのセル
に注入してTN型表示セルとし、これを偏光顕微鏡下で観
察したところ、リバース・ツイスト ドメインが生じて
いるのが観察された。なお使用したセルには配向処理剤
としてポリビニルアルコールを塗布しその表面をラビン
グして平行配向処理を施した。
この上記のネマチツク液晶組成物に本発明のNo.18の
化合物を0.1重量%添加し、同様なTN型セルにて観察し
たところ、リバース・ツイスト ドメインは解消され、
均一なネマチツク相が観察された。
実施例8(使用例4) ネマチツク液晶組成物(市販のメルク社製ZLI 1132を
使用した)に本発明のNo.2の化合物を1重量%添加し、
カイラルネマチツク液晶組成物を調製した。このカイラ
ルネマチツク液晶組成物を電極間隔10μmのセルに注入
しこれを偏光顕微鏡下で観察したところ、らせんピツチ
が次の通りに観察された。
以上の様にピツチの温度依存性はきわめて平坦であり、
本発明の化合物が優れたカイラルネマチツク液晶組成物
のピツチ調節剤であることが判明した。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 (但し、上式に於いてR1は炭素数1〜20のアルキル基又
    はアルキルオキシ基を示し、R*は光学活性基を示す) で表わされる光学活性化合物。
  2. 【請求項2】一般式 (但し、上式に於いてR1は炭素数1〜20のアルキル基又
    はアルキルオキシ基を示し、R*は光学活性基を示す) で表わされる光学活性化合物の1種を少なくとも1成分
    含むことを特徴とするカイラル液晶組成物。
  3. 【請求項3】カイラルスメクチック液晶相を呈する特許
    請求の範囲第2項記載のカイラル液晶組成物。
  4. 【請求項4】カイラルネマチック液晶相を呈する特許請
    求の範囲第2項記載のカイラル液晶組成物。
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