JPH08135959A - 燃焼診断装置 - Google Patents

燃焼診断装置

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JPH08135959A
JPH08135959A JP27773594A JP27773594A JPH08135959A JP H08135959 A JPH08135959 A JP H08135959A JP 27773594 A JP27773594 A JP 27773594A JP 27773594 A JP27773594 A JP 27773594A JP H08135959 A JPH08135959 A JP H08135959A
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JP
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signal
temperature
light
memory
combustion
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JP27773594A
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English (en)
Inventor
Kazuhiro Yamazaki
和宏 山崎
Nobuo Morimoto
信夫 森本
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Mitsubishi Power Ltd
Original Assignee
Babcock Hitachi KK
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Publication date
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  • Photometry And Measurement Of Optical Pulse Characteristics (AREA)
  • Regulation And Control Of Combustion (AREA)
  • Control Of Combustion (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 雰囲気温度の変化に対しても精度よく光量検
出できる回路を安価に構成し、また回路調整を不要にす
ることができる燃焼診断装置を提供する。 【構成】 受光素子10(フォトダイオード)やオペア
ンプ18の置かれている雰囲気温度を検出する温度セン
サ19を搭載し、マイクロコンピュータ13にて常時温
度監視を行い、温度に依存する誤差成分を信号増幅部1
1の出力値からソフトウェアにて差し引くことにより、
比較的安価なオペアンプ18を用いても精度よく誤差成
分を取り除くことができるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は発電用火力プラント等の
燃焼炉内の燃焼状態を診断する燃焼診断装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】環境対策の面から、ボイラ等の燃焼装置
においては、窒素酸化物、煤ならびに一酸化炭素を発生
させないことが望まれている。このような燃焼状態を形
成するためには燃焼炉内で燃料と空気が適度に混合する
火炎を形成し、これにより燃焼炉内に極端な高温度領域
および極端な低温度領域を形成させないことが重要であ
る。
【0003】このような燃焼状態の監視を行う装置の一
つに燃焼火炎の発光スペクトル強度を分析し、分析結果
から燃焼状態を診断する燃焼診断装置がある。
【0004】従来の火炎発光スペクトル分析による燃焼
診断装置(以下、燃焼診断装置と記す)は、図2に示す
ように、複数の光プローブ4、複数の中継光ファイバ
5、光チャンネルセレクタ6、分光分析部7、データ解
析部8から構成される。
【0005】光プローブ4は、1個以上の視野を有し、
燃焼炉1の各バーナ3近傍に配置され、バーナ火炎2か
らの光を受光する。光プローブ4によって受光された各
バーナ火炎2からの発光は中継光ファイバ5を経由して
光チャンネルセレクタ6に導かれる。
【0006】各中継光ファイバ5によって導かれたバー
ナ火炎2の発光は、光チャンネルセレクタ6により順次
選択されて分光分析部7に送られ、そこで可視から近赤
外線領域の所定の複数の波長についてスペクトル強度分
析が行われる。データ解析部8は、このスペクトル強度
分析結果から個々のバーナ火炎の燃焼状態を明示する。
【0007】燃焼診断装置は、火炎の発光のうち可視〜
近赤外の波長域において、0.7〜1.0μmの波長域
のうち数点の波長の単色発光スペクトル強度から演算す
る火炎温度と、1.3〜1.5μmのうち数点の波長の
単色発光スペクトル強度から演算する水蒸気の吸光量を
基に燃焼状態を診断する。
【0008】図3に重油燃焼火炎の発光スペクトル例を
示す。
【0009】図3において、0.7μmより長波長側に
は火炎中のスート(炭素質粒子)等の固体粒子の発光に
よる連続スペクトルが見られ、また、この連続スペクト
ル上の1.4μm近傍に水蒸気吸光による発光スペクト
ル強度の減少が見られる。スートは黒体に近い発光特性
を有しており、一般に灰色体として扱われる。灰色体の
波長と発光スペクトル強度(放射エネルギー)の関係は
(1)式に示すプランクの式により温度の関数となる。
【0010】 Mλ=ε・C1 ・λ-5/exp(C2 /λT)−1 …(1) Mλ:波長λにおける発光スペクトル強度(放射エネル
ギー) ε :放射率 λ :波長 T :絶対温度 C1 ,C2 プランクの式の第1、第2定数 この関係を用いて、数点の波長における発光スペクトル
強度の測定から火炎温度を演算する。
【0011】1.4μm近傍における発光スペクトル強
度の減少は、光プローブと火炎との間に水蒸気を含む排
ガスが流れ、水蒸気の吸光帯(1.4,1.9,2.7
μm)で火炎からの光が吸収された結果生じたものであ
る。燃焼診断装置は、火炎温度、水蒸気の吸光量の変化
と燃焼条件の因果関係のデータベースを基に燃焼診断を
実施するものである。
【0012】上記燃焼診断を行うためには、中継光ファ
イバ5によって導かれたバーナ火炎の発光スペクトルか
ら燃焼診断に必要な波長を抽出するための光干渉フィル
タが必要となる。
【0013】図4に各波長成分の発光スペクトル強度を
測定する分光分析部7の一例を示す。
【0014】火炎2から取り込んだ発光は中継光ファイ
バ5を経由して分光分析部7に入る。所定波長が通過す
る複数の光干渉フィルタを取り付けた円盤9のうち所定
の光干渉フィルタに光を入射し、必要な波長成分の光の
み受光素子10に照射する。受光素子10では入射光量
に比例した電気信号に変換され、信号増幅部11にて信
号を増幅し、AD変換部12にてデジタル値に変換して
マイクロコンピュータ13に取り込む。円盤9を回転さ
せて各波長の発光スペクトル強度を取り込み、火炎温度
の演算、燃焼診断を行うものである。
【0015】この方式はメカによる回転部を含むため、
耐久性の面で問題がある。また、ボイラのようなマルチ
バーナ燃焼炉では光ファイバ5の入力が複数あるため、
光干渉フィルタを搭載した円盤9も複数必要となり、機
器が大きくなる。
【0016】上記問題点を解決するには、メカ(円盤)
による分光分析方式でなく、図5に示すような多層膜干
渉フィルタ16による分光分析方式が優れている。
【0017】図5に示す分光分析部7は、中継光ファイ
バ5、ガラスブロック14、コリメータレンズ15、多
層膜干渉フィルタ16、受光素子10で構成されてい
る。
【0018】中継光ファイバ5により伝送された火炎か
らの発光は、コリメータレンズ15により平行光線とな
り、多層膜干渉フィルタ16に入射する。多層膜干渉フ
ィルタ16は特定の波長域に対して波長選択性を以て透
過し、その他の波長域の光を高反射率で反射するもので
ある。多層膜干渉フィルタ16はそれぞれ0.8,0.
9,1.0,1.3,1.4,1.5μmを中心波長と
した狭波長帯域の光のみを透過し、その他の波長域の光
を反射する。
【0019】多層膜干渉フィルタ16の光透過面に受光
素子10を取り付けると、所定の波長域における発光ス
ペクトル強度を取り込むことができる。
【0020】以下、図4と同様に、受光素子10で電気
信号に変換した信号は増幅した後、マルチプレクサ部1
7にて信号を選択し、AD変換部12にてデジタル値に
変換し、マイクロコンピュータ13による演算を行い、
火炎温度の算出、燃焼診断を実施する。多層膜干渉フィ
ルタ16を用いた分光分析方式は、図4に示すようなメ
カ駆動方式に比べ耐久性に優れ、小スペースでシステム
を構築することができる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術におい
て、多層膜干渉フィルタ16による分光分析手法を用い
た場合、透過する波長域が狭いため、受光素子10が受
ける光量は非常に小さく、また光の拡散、反射損失等か
ら、後段に位置する受光素子10ほど受光光量が減少す
る傾向にある。
【0022】さらに、火炎2からの光量の変動幅は非常
に大きいため、受光素子10からの出力を増幅する信号
増幅部11のダイナミックレンジを大きくとる必要があ
る。図6に受光素子10と増幅部(電流電圧変換回路)
の回路構成を示す。
【0023】受光素子10には検出感度の高い光起電力
型のフォトダイオードを用いる。0.8,0.9,1.
0μmの領域では可視光領域に分光感度特性を持つSi
フォトダイオードを、また、1.3,1.4,1.5μ
mの領域では近赤外光領域に分光感度特性を持つGeま
たはInGaAsフォトダイオードを使用する。
【0024】フォトダイオードは入射光量に比例した電
流を出力し、後段の増幅部にて電流電圧変換する。信号
増幅部は(2)式で表される。
【0025】 Eo=−Is・R …(2) Eo:信号増幅部出力電圧 Is:フォトダイオード出力電流 R :フィードバック抵抗 光量が多い場合にはフォトダイオード出力電流(Is)
の増加により増幅部出力が飽和しないように、電流電圧
変換回路のフィードバック抵抗Rを小さく、光量が小さ
い場合には信号の増幅率を上げるため、大きなフィード
バック抵抗Rを選択することによりダイナミックレンジ
を大きくとることが可能となる。
【0026】燃焼診断装置のような特定波長域の微小光
量を取り扱う場合、大きなフィードバック抵抗を用いて
微小信号を増幅する必要があり、信号成分以外の誤差成
分も含めて増幅されてしまう。
【0027】図7に誤差成分を含めた信号増幅部の回路
図を、図8にSiフォトダイオード並列抵抗の温度特性
を、図9にInGaAsフォトダイオード並列抵抗の温
度特性を、図10にGeフォトダイオード並列抵抗の温
度特性を示す。
【0028】(3)式に信号増幅部の出力を示す。
【0029】 Eo=−〔Is・Rf+Eofs・(Rf+Rs)/Rs+Ib・Rf〕 …(3) なお上記の式において、Is・Rfは信号成分、Eof
s・(Rf+Rs)/Rs+Ib・Rfは誤差成分であ
る。
【0030】Eo :信号増幅部出力電圧 Is :フォトダイオード出力電流 Rf :フィードバック抵抗 Eofs:オフセット電圧 Rs :フォトダイオード並列抵抗 Ib :バイアス電流 微小光量を検出する場合には、フォトダイオード出力電
流(Is)を1nA程度の分解能で測定する必要があ
る。信号増幅部出力電圧(Eo)のフルスケールを10
V、10ビットのADコンバータを用いて信号処理する
場合、1ビットは10mVに相当する。1nAを10m
Vに変換(1nAが1ビットに対応)するためには、フ
ィードバック抵抗(Rf)は10MΩとなる。以下、R
f=10MΩとして誤差計算を行う。
【0031】まず、オペアンプ18がもつバイアス電流
(Ib)によって生じる誤差を算出する。バイアス電流
(Ib)が1nAを超えるオペアンプ18を用いた場
合、バイアス電流による誤差成分が信号成分の最小単位
10mV(1nA×10MΩ)を越えてしまう。
【0032】そこで信号処理する際には、バイアス電流
によって加わった信号成分を差し引いて演算する必要が
ある。さらに問題となるのは、温度変動によるバイアス
電流の変化である。入力バイアス電流の温度変動が0.
033nA/℃以上のオペアンプを用いると、電子回路
の置かれている雰囲気温度が30℃変化すると、上記バ
イアス電流によって生じた初期誤差成分に加え、温度変
動分による誤差10mV(0.033nA/℃×30
℃)がさらに重畳してしまう。
【0033】次にオペアンプ18がもつオフセット電圧
によって生じる誤差を算出する。図8、図9よりSiお
よびInGaAsフォトダイオードの並列抵抗Rsは、
Rf=10MΩに比べ大きいため、(Rf+Rs)/R
s≒1に近似できる。
【0034】よって、フォトダイオードにSi、InG
aAsを用いた場合、オフセット電圧(Eofs)が1
0mV以下のオペアンプを用いれば、オフセット電圧に
よって生じる誤差は10mV以下に、また、オフセット
電圧の温度変動が333μV/℃以下のオペアンプを用
いれば、30℃の温度変化に対するオフセット電圧の変
動は10mV以下に抑えられる。但し、受光素子にGe
フォトダイオードを採用すると、よりシビアなオペアン
プ18の選択が要求される。
【0035】図10よりGeフォトダイオードの並列抵
抗は、10℃では約40kΩ、40℃では約5kΩであ
る。雰囲気温度が40℃の場合、(Rf+Rs)/Rs
≒2000となり、Eofs=1mVのオペアンプを用
いると、オフセット電圧による誤差は2Vに達してしま
う。
【0036】雰囲気温度40℃でオフセット電圧による
誤差を10mV以下に抑えるためには、Eofs=5μ
V以下のオペアンプ18を使用する必要がある。フォト
ダイオードを冷却し、並列抵抗の値を大きくとってオフ
セット電圧の影響を小さくする方法もあるが、製品の高
価格化を招く。
【0037】誤差成分は、上記のバイアス電流に起因す
るものとオフセット電圧に起因するものとの和であり、
誤差成分を合わせて10mV以下に抑えるためには、非
常に高精度のオペアンプ18を使用する必要があり、製
品の高価格化を招いてしまう問題があった。
【0038】また、多層膜干渉フィルタ16の製品ばら
つき(透過率、反射率等のばらつき)、ガラスブロック
14内での光の拡散による光量減少、受光素子10の感
度のばらつきから、入射光量を一定とし、信号増幅部1
1の出力から上記誤差成分を差し引いても出力値に製品
ばらつきが生じてしまう。
【0039】そのため、信号増幅部11に用いるオペア
ンプ11のフィードバック抵抗は可変抵抗とし、出力の
ばらつきをなくすように調整する必要がある。
【0040】本発明は、雰囲気温度の変化に対しても精
度よく光量検出できる回路を安価に構成し、また回路調
整を不要にすることができる燃焼診断装置を提供するこ
とを目的とする。
【0041】
【課題を解決するための手段】上記目的は、受光素子1
0(フォトダイオード)やオペアンプ18の置かれてい
る雰囲気温度を検出する温度センサ19(後述する図1
に示す)を搭載し、マイクロコンピュータ13にて常時
温度監視を行い、温度に依存する誤差成分を信号増幅部
11の出力値からソフトウェアにて差し引くことによ
り、比較的安価なオペアンプ18を用いても精度よく誤
差成分を取り除くことができるようにすることで達成さ
れる。
【0042】また、基準光源を用い、中継光ファイバ5
を経由して一定光量の光を分光分析部7に入力する。信
号増幅部11出力から上記誤差値を差し引いても、入射
光量に対する理論的な出力値との間に差が生じた場合、
マイクロコンピュータ13を用いて出力値の補正を行う
ことにより、個々の回路の調整を不要にすることができ
るようにすることで達成される。
【0043】
【作用】入射光量一定時の信号増幅部11の出力電圧と
雰囲気温度の関係を図11に示す。
【0044】出力電圧には真の信号成分の他に誤差成分
が含まれているため、出力電圧をAD変換してそのまま
演算したのでは正確な信号処理が行えない。そこで、入
射光量をゼロにすると、誤差成分だけの抽出が可能とな
る。
【0045】図12に入射光量ゼロ時の信号増幅部出力
電圧と雰囲気温度の関係を示す。
【0046】入射光量をゼロにした状態で各温度におけ
る誤差成分を予めマイクロコンピュータ13のメモリ2
0(後述する図1に示す)に記憶させておく。実際に火
炎からの光を検出する際には、温度センサ19で検出し
た温度に対応した誤差値をメモリから取り出し、信号増
幅部11出力電圧から差し引くことにより、真の信号成
分を抽出することが可能となる。
【0047】また、ガラスブロック14内での光の散
乱、多層膜干渉フィルタ16や受光素子10の感度の製
品ばらつきがあるため、上記誤差成分を取り除いても、
同一入射光量に対して、個々の信号増幅部11の出力値
に差が生じる。
【0048】これら製品ばらつきによって生じる誤差を
補正するため、基準光源を使用する。まず基準光源から
の光量に対する理論的な出力値を求めておく。基準光源
からの光を中継光ファイバ5を経由して分光分析部7に
入射し、信号増幅部11の出力値を取り込み、上記誤差
成分を取り除く。この値と理論値との比をとり、この比
を補正係数とし、メモリ20に格納しておく。
【0049】以下、火炎2からの光を取り込む際には、
信号増幅部11の出力値から誤差成分を取り除き、その
値に補正係数をかけることにより、電子回路側がもつ誤
差および光学系のもつばらつきを容易に補正することが
可能となる。
【0050】
【実施例】図1に本発明になる一実施例の燃焼診断装置
の構成を示す。
【0051】図1に示す燃焼診断装置は、火炎からの発
光を受けるための光プローブ4、中継光ファイバ5、分
光分析部7、信号増幅部11、マルチプレクサ部17、
AD変換部12、マイクロコンピュータ13で主に構成
される。
【0052】光プローブ4によって受光された1個以上
の視野からの光は1本以上の中継光ファイバ5を経由し
て分光分析部7に入力される。中継光ファイバ5は石英
系光ファイバを用いる。分光分析部7内の多層膜干渉フ
ィルタ16で、火炎2の発光を所定の数点の波長の単色
光に分離し、受光素子10ではそれぞれの光量に応じた
電気信号に変換する。
【0053】変換された電気信号は信号増幅部11にて
増幅され、マルチプレクサ部17にて必要な波長域の増
幅された信号を選択し、AD変換部12にてデジタル信
号に変換し、マイクロコンピュータ13に取り込む。増
幅信号をAD変換した値は、受光素子10に用いるフォ
トダイオードの並列抵抗や信号増幅部11に用いるオペ
アンプ18のオフセット電圧の温度変動等に起因する誤
差成分および多層膜干渉フィルタ16の波長透過特性、
受光素子10の感度特性等の光学系の製品ばらつきを含
んでいる。
【0054】前者の回路側の誤差成分を取り除くために
は、分光分析部7に入射する光をカットし、光量ゼロの
状態の信号増幅部11の出力の各部温度におけるAD変
換結果(誤差値)を予め測定しておき、メモリ20に格
納しておく。また、光学系のばらつきを補正するために
は補正係数を予め求めておく。基準光源を使用し、基準
光源からの光量に対する理論的な信号増幅部11の出力
値を求めておく。基準光源からの光を分光分析部7に入
射し、信号増幅部11の出力値を読み込み、上記誤差成
分を取り除く。
【0055】この取り除いた値と理論値との比をとり、
この比を補正係数とし、メモリ20に格納しておく。分
光分析部7、信号増幅部11と同様の雰囲気温度にある
場所に温度センサ19を設置し、温度センサ19からの
信号をマルチプレクサ部17を経由して周期的にマイク
ロコンピュータ13に取り込み、常時温度監視を行う。
【0056】火炎2からの光をAD変換した値は誤差成
分を含んでいるため、温度に対応した誤差値を不揮発性
メモリ20から取り込み、信号増幅部11の出力から誤
差値を引く。この値は光学系の製品ばらつきを含んでお
り、信号経路に対応する各々の補正係数を掛けることに
より信号処理系統個別の誤差を補正することができ、こ
の値から所定の波長の発光スペクトル強度を求め、以
下、この結果を基に燃焼状態を診断する。
【0057】このように、各受光素子10および信号増
幅部11の誤差の温度特性を予め測定しておくと、増幅
部11の出力信号から温度や電子回路のもつ誤差成分を
マイクロコンピュータ13のソフトウェア処理にて取り
除くことができ、バイアス電流、オフセット電圧の非常
に小さい高価なオペアンプ18を使用することなく、燃
焼診断システムを構成することができる。また基準光源
を用いて補正係数を求めることにより、光学系統の製品
ばらつきをソフトウェアにて補正でき、信号増幅部11
のフィードバック抵抗の調整を不要とすることができ
る。
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、光学系統、受光素子お
よび信号増幅部に用いるオペアンプ等の誤差や製品ばら
つきをマイクロコンピュータのソフトウェアにて補正す
ることができるため、精度の高い高価な光学系統や受光
素子およびオペアンプを使用することなく、高精度な信
号検出が行える燃焼診断システムを構成することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる一実施例の燃焼診断装置の構成図
である。
【図2】従来の火炎発光スペクトル分析による燃焼診断
装置の構成図である。
【図3】重油燃焼火炎の発光スペクトル特性図である。
【図4】複数の波長成分の発光スペクトル強度を測定す
るための分光分析部の構成図である。
【図5】多層膜干渉フィルタによる分光分析部の構成図
である。
【図6】受光素子と信号増幅部の回路構成図である。
【図7】誤差成分を含めた信号増幅部の回路構成図であ
る。
【図8】Siフォトダイオード並列抵抗の温度特性図で
ある。
【図9】InGaAsフォトダイオード並列抵抗の温度
特性図である。
【図10】Geフォトダイオード並列抵抗の温度特性図
である。
【図11】入射光量一定時の信号増幅部出力電圧の温度
特性図である。
【図12】入射光量ゼロ時の信号増幅部出力電圧の温度
特性図である。
【符号の説明】 4 光プローブ 5 中継光ファイバ 7 分光分析部 10 受光素子 11 信号増幅部 12 AD変換部 13 マイクロコンピュータ 17 マルチプレクサ部 18 オペアンプ 19 温度センサ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1個以上の視野をもつ光プローブにて受
    光され、1本以上の光ファイバからなる中継光ファイバ
    によって伝送される燃焼火炎の発光を、所定の数点の波
    長に分光する分光分析部と、所定の数点の波長の単色光
    を数個の受光素子により電気信号に変換し、信号増幅回
    路にて信号増幅した後、所定の波長の信号を選択するた
    めのマルチプレクサ部と、温度を検出するための温度セ
    ンサと、アナログ信号をデジタル信号に変換するための
    AD変換部と、変換したデジタル値を基に信号処理を行
    うマイクロコンピュータおよびメモリからなるシステム
    構成の燃焼診断装置において、 受光素子および信号増幅回路がもつ温度依存性のある誤
    差値を温度ごとに予め測定し、その誤差値をメモリに格
    納しておき、信号増幅した値から温度センサで検出した
    温度に対応した誤差値を取り除く制御を前記マイクロコ
    ンピュータに行わせるようにしたことを特徴とする燃焼
    診断装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載において、前記マイクロコ
    ンピュータは、分光分析部および受光素子の感度の製品
    ばらつきを補正するための補正係数を予めメモリに格納
    しておき、前記誤差値を取り除いた値に補正係数を掛け
    ることにより、分光分析部、受光素子の製品ばらつきを
    補正する制御を行うことを特徴とする燃焼診断装置。
  3. 【請求項3】 請求項1および2記載において、誤差成
    分や補正係数を格納するメモリの電源を切っても内容が
    保持できるように、メモリにバックアップ電源を使用す
    る、またはフラッシュメモリ等の不揮発性メモリを用い
    ることを特徴とする燃焼診断装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010517043A (ja) * 2007-01-29 2010-05-20 カンブリアス,インコーポレイテッド 工業プロセス制御用の化学分析装置
CN113340416A (zh) * 2020-02-18 2021-09-03 阿自倍尔株式会社 光检测系统、放电概率算出方法以及受光量测定方法

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