JPH08135593A - 液中タービン駆動形ポンプを用いた給液システム - Google Patents

液中タービン駆動形ポンプを用いた給液システム

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JPH08135593A
JPH08135593A JP6273244A JP27324494A JPH08135593A JP H08135593 A JPH08135593 A JP H08135593A JP 6273244 A JP6273244 A JP 6273244A JP 27324494 A JP27324494 A JP 27324494A JP H08135593 A JPH08135593 A JP H08135593A
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JP
Japan
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pump
liquid
blade
turbine
chamber
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Application number
JP6273244A
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English (en)
Inventor
Tetsuo Fukazawa
徹雄 深沢
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Pacific Machinery and Engineering Co Ltd
Original Assignee
Pacific Machinery and Engineering Co Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/20Hydro energy

Landscapes

  • Hydraulic Turbines (AREA)
  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】吸液ポンプを防水構造にする必要がなく、小型
に形成し、しかも容易に施工できるとともにメンテナン
スを簡単にし、更に吸液ポンプを安価に形成する。 【構成】圧力タンク5内が一定圧力以下のとき、圧力検
知手段31の検知信号により、制御装置9がポンプ8を
駆動し、圧力タンク5の水が配管6を通してハイドロタ
ーボポンプ4に供給され、このポンプ4が駆動する。ポ
ンプ4の駆動により、井戸2の水3が配管7を通して圧
力タンク5の第1室29内に搬送される。第1室29内
の水が一定水位h0を超えると、第2室30内に流れ
る。第2室30内の水位上昇により、圧力タンク5内が
一定圧力となると、制御装置9がポンプ8の駆動を停止
する。第2室30内の水が、給水ライン11の給水栓1
0を通して使用され、第2室30内の水位が低下して圧
力タンク5内が一定圧力より低下すると、前述と同様の
制御が行われ、圧力タンク5内が一定圧力に保持され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば深井戸等の貯液
場所の液中に配設されたタービン駆動形吸液ポンプによ
り吸込み吐出された液を貯槽に貯溜し、この貯槽から液
を給液ラインに送給するとともに、この給液ラインにお
けるそれぞれの給液箇所から給液することにより、集中
的に給液管理を行う液中タービン駆動形ポンプを用いた
給液システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、液中ポンプを用いた給液システム
として、図13に示す給水システムがある。図中、50
は給水システム、51は深井戸、52は多段ポンプ、5
3は電動モータ、54は揚水管、55は逆止弁、56は
仕切弁、57は圧力タンク、58は給水ラインへの配
管、59は圧力スイッチ、60は制御盤、61は圧力ス
イッチ59と制御盤60とを接続するケーブル、62は
電動モータ53と制御盤60とを接続するケーブル、6
3は高架水槽、64は給水ラインへの配管、65は水位
計、66は水位計65と制御盤60とを接続するケーブ
ルである。
【0003】図13に示すように、この給水システム5
0においては、多段ポンプ52が深井戸51の水中に配
設され、この多段ポンプ52は電動モータ53によって
駆動される水中電動モータ駆動形ポンプとなっている。
多段ポンプ52によって吸い込まれた水は揚水管54を
通って送給されて圧力タンク57内に貯溜される。圧力
タンク57内に貯溜された水は、配管58を通って給水
ラインに送給されるとともに、この給水ラインにおける
それぞれの給水箇所から個々に給水されるようになって
いる。その場合、圧力タンク57内は所定圧に保持さ
れ、この圧力により水が給水ラインへ送給される。圧力
タンク57内の水が給水ラインへ給水されて少なくなる
につれて圧力タンク57内の圧力は低下するが、この圧
力タンク57内の圧力が所定圧より低下すると、圧力ス
イッチ59がこれを検知して作動し、制御盤60へ圧力
低下検知信号を出力する。制御盤60はこの信号によ
り、ケーブル62を介して電動モータ53へ駆動信号を
出力し、電動モータ53および多段ポンプ52が駆動す
る。これにより、多段ポンプ52は深井戸51の水を吸
い込み、前述のように揚水管54を通して圧力タンク5
7内に送給しかつ貯溜する。圧力タンク57内に水が送
給されると、圧力タンク57内の圧力が次第に上昇する
ようになるが、この圧力が所定圧になると、圧力スイッ
チ59が制御盤60へ前述の圧力低下検知信号を出力し
なくなり、制御盤60は電動モータ53および多段ポン
プ52の駆動を停止する。したがって、水は圧力タンク
57へ送給されなくなり、圧力タンク57の圧力は所定
圧に保持される。このようにして、一つの深井戸51か
ら多数の給水箇所に給水する集中給水管理が行われる。
【0004】なお、圧力タンク57に代えて、高架水槽
63を給水ラインより高い位置に設置して、揚水管54
を通して高架水槽63内に所定水位の水を貯え、水をこ
の高架水槽63から配管64を通して給水ラインへ送給
するようにすることもできる。その場合の多段ポンプ
は、高架水槽63内に設けられた水位計65による水位
低下信号に基づいて制御盤60によって駆動制御され
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の水中ポンプを用いた給水システム50におい
ては、多段ポンプ52を深井戸51の水中に配設する
際、多段ポンプ52の電動モータ53、および制御盤6
0から駆動制御信号を多段ポンプ52に送給するための
ケーブル62の一部も水中に配設されるようになる。こ
のため、電動モータ53、ケーブル62およびケーブル
62と電動モータ53との接続部は、それぞれ外部の井
戸水との絶縁のための防水を確実に行う必要があるとと
もに、多段ポンプ52は比較的大型であるため、細長い
深井戸2の水中内に配設するのに手間がかかって簡単に
配設することはできないので、施工に手間がかかるばか
りでなく、メンテナンスが非常に煩雑となる。しかも、
電動モータ53およびケーブル62を確実な防水構造に
しなければならないので、コストが高くなってしまう。
【0006】また、このような従来一般的な多段ポンプ
の羽根車の羽根では、ポンプ作動時羽根車を高速回転す
るとキャビテーションが生じてしまうので、羽根車の回
転数を高速にすることはできない。
【0007】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、タービン駆動形吸液ポンプ
を防水構造にする必要がなく、小型に形成でき、しかも
容易に施工できるとともにメンテナンスが簡単であり、
更に安価に形成できる液中ポンプを用いた給液システム
を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
めに、請求項1の発明は、井戸等の貯液場所の液中に配
設され、その液を吸液かつ吐出するタービン駆動形吸液
ポンプと、このタービン駆動形吸液ポンプを駆動するポ
ンプ駆動手段と、前記タービン駆動形吸液ポンプから吐
出された液を貯える貯槽と、この貯槽からの液を送給さ
れ、それぞれの給液箇所に液を給液する給液ラインと、
前記ポンプ駆動手段を制御するポンプ駆動制御手段とを
備え、前記ポンプ駆動手段は、前記タービン駆動形吸液
ポンプのポンプ羽根車に回転軸を介して連結されて前記
ポンプ羽根車を駆動するタービン羽根車と、前記ポンプ
駆動制御手段により制御されて前記貯槽内の液の一部を
前記タービン羽根車を駆動するための作動流体として前
記タービン羽根車に送給する作動流体送給ポンプとから
なり、前記作動流体送給ポンプによって送給される前記
貯槽内の液により前記タービン羽根車を駆動することを
特徴としている。
【0009】また請求項2の発明は、前記貯槽が、その
内部を、前記タービン駆動形吸液ポンプに接続するとと
もに前記作動流体送給ポンプに接続される第1室と、前
記給液ラインに接続される第2室とに区画する隔壁を有
しており、この隔壁は前記第1室内に第1所定液位の液
を貯溜するとともに、前記第1室内の液が前記第1所定
液位を超えるときその超える分の液を前記第2室に導入
するように前記第1室内の液位を制御する液位制御手段
であることを特徴としている。
【0010】更に請求項3の発明は、前記ポンプ駆動制
御手段が、前記第2室内が第2所定液位に保持されるか
または前記貯槽が所定圧力に保持されるように前記第2
室内の液位または前記貯槽内の圧力に応じて前記前記作
動流体送給ポンプの駆動を制御することを特徴としてい
る。
【0011】更に請求項4の発明は、前記タービン駆動
形吸液ポンプの入口に連通し前記タービン駆動形吸液ポ
ンプによって吸い込まれた前記貯液場所の液が流動する
搬送流体吸込用配管と、この搬送流体吸込用配管の先端
に設けられ前記貯液場所から前記タービン駆動形吸液ポ
ンプの入口に向かう方向の前記液の流れを許容するとと
もにこの逆方向の前記液の流れを阻止する逆止弁と、前
記タービン羽根車を駆動した後の前記作動流体の液を前
記タービン駆動形吸液ポンプの入口または前記搬送流体
吸込用配管の前記逆止弁より前記タービン駆動形吸液ポ
ンプの入口側に導入する通路とを有するとともに前記貯
槽が圧力タンクからなり、前記タービン羽根車駆動後の
前記作動流体の液が前記タービン駆動形吸液ポンプによ
って前記貯液場所の液と一緒に吸い込まれることを特徴
としている。
【0012】更に請求項5の発明は、前記貯槽が前記給
液ラインより高い位置に設置されて、その内部の第2室
の液位が第2所定液位に保持制御される高架液槽である
ことを特徴としている。
【0013】更に請求項6の発明は、前記ポンプ羽根車
が、前記回転軸に嵌合されるボスに連なるシュラウドの
子午面形状を凹形の円弧状回転面とし、羽根入口縁が取
り付くボスシュラウドを回転軸にほぼ平行な円筒状に形
成し、前記羽根入口縁をこのボスシュラウド面からなめ
らかに連続させて上流側へ大きく張り出させ、前記ポン
プケーシング側の羽根入口縁を前記回転軸に対してほぼ
直角に延設し、円筒状の前記ボスシュラウドに取り付く
羽根入口縁とポンプケーシング側羽根入口縁の間を上流
側に凸形をなす円弧状のなめらかな曲線によって結んで
羽根入口縁を形成し、この羽根の入口角をボスシュラウ
ド側入口縁でほぼ0゜に、かつこのボスシュラウド側入
口縁からポンプケーシング側入口縁に向かって徐々に大
きくなるように設定し、かつボスシュラウド側とポンプ
ケーシング側との間の羽根入口角をなめらかに変化させ
た形状の羽根入口を有し、前記羽根形状の羽根入口から
羽根出口端までなめらかな曲線で結んで形成した羽根を
備えており、前記タービン羽根車が、前記回転軸に嵌合
されるボスに連なるシュラウドの子午面形状を凹形の円
弧状回転面とし、羽根出口縁が取り付くボスシュラウド
を回転軸にほぼ平行な円筒状に形成し、羽根出口縁をこ
のボスシュラウド面からなめらかに連続させて下流側へ
大きく張り出させ、前記タービンケーシング側の羽根出
口縁を前記回転軸に対してほぼ直角に延設し、円筒状の
前記ボスシュラウドに取り付く羽根出口縁とタービンケ
ーシング側羽根出口縁との間を下流側に凸形をなす円弧
状のなめらかな曲線によって結んで羽根出口縁を形成
し、この羽根の出口角をボスシュラウド側出口縁でほぼ
0゜に、かつこのボスシュラウド側出口縁からタービン
ケーシング側出口縁に向かって徐々に大きくなるように
設定し、かつボスシュラウド側とタービンケーシング側
との間の羽根出口角を滑らかに変化させた形状の羽根出
口を有し、羽根入口から前記羽根形状の羽根出口端まで
なめらかな曲線で結んで形成した羽根を備えていること
を特徴としている。
【0014】
【作用】このように構成された本発明においては、貯液
場所の液によりタービン駆動形吸液ポンプが駆動され
て、貯液場所の液が揚液され、更に揚液された貯液場所
の液によりタービン駆動形吸液ポンプが駆動されるよう
になる。したがって、タービン駆動形吸液ポンプのター
ビン羽根車を回転駆動するための作動流体として特別な
流体を用いる必要がないばかりでなく、タービン羽根車
の作動流体とポンプ羽根車の搬送流体との混合を特に防
止しなくてもよくなる。これにより、タービン駆動形吸
液ポンプの軸封等のシールが特に必要でなくなり、ター
ビン駆動形吸液ポンプは、防水構造がより簡単になると
ともに、安価に製造できる。
【0015】また、このようにタービン駆動形吸液ポン
プは防止構造が簡単になることからメンテナンスも非常
に簡単になり、しかも電動モータおよびこの電動モータ
への電力供給用ケーブルが不要であるので、例えば細長
い深い貯液場所の液中に配設するのに手間がかかること
はなく、簡単に配設することができるようになる。
【0016】更に請求項2の発明においては、貯槽内
が、隔壁によりタービン駆動形吸液ポンプ側に送給する
液が貯えられる第1室と給液ライン側に送給する液が貯
えられる第2室とに区分されるようになる。これによ
り、何らかの原因により、仮に第2室内の液がなくなっ
ても、第1室内の液を確保して、タービン駆動形吸液ポ
ンプが簡単にかつ確実に作動されるようになる。
【0017】更に請求項3の発明においては、ポンプ駆
動制御手段により、作動流体送給ポンプが貯槽の第2室
の液位または貯槽内の圧力に応じて駆動制御されるよう
になる。これにより、貯槽の第2室内には一定量の液が
常時貯えられるようになる。
【0018】更に請求項6の発明においては、タービン
羽根車およびポンプ羽根車での液の流れがなめらかにな
るので、高速回転してもキャビテーションが生じ難くな
る。
【0019】したがって、タービン駆動形吸液ポンプの
小型高速化が容易となる。
【0020】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を説明す
る。図1は、本発明にかかる液中タービン駆動形ポンプ
を用いた給液システムの一実施例を示す図であり、図2
は図1に示す実施例の水中タービン駆動形ポンプ部分の
拡大図である。
【0021】図1および図2に示すように、本実施例の
給水システム1は、基本的には、井戸2の水3中に配設
されるとともに本発明のタービン駆動形吸液ポンプを構
成するハイドロターボポンプ4と、地上に設置され、本
発明の貯槽を構成する圧力タンク5と、圧力タンク5と
ハイドロターボポンプ4の駆動側4aの入力部4a1
を接続する作動流体供給用配管6と、ハイドロターボポ
ンプ4のポンプ側4bの吐出部4b1と圧力タンク5と
を接続する搬送流体吐出用配管7と、作動流体供給用配
管6に配設されて圧力タンク5内の水をハイドロターボ
ポンプ4の作動流体としてこのハイドロターボポンプ4
の駆動側に送給するとともに本発明の作動流体送給ポン
プを構成するポンプ8と、このポンプ8の駆動を制御す
る制御装置9と、多数の給水栓10,10,…を備えると
ともに圧力タンク5に接続されてこの圧力タンク5内の
水をこれらの給水栓10,10,…から個々に給水する給
水ライン11とから構成されている。
【0022】ハイドロターボポンプ4のポンプ側4bの
吸込み部4b2には、逆止弁12を介して井戸2の水3
中に開口する搬送流体吸込用配管13が接続されてい
る。この逆止弁12は井戸2からハイドロターボポンプ
4の吸込み部4b2の方に向かう水の流れのみを許容す
るようになっている。また図2に示すように、ハイドロ
ターボポンプ4の駆動側4aの排出部4a2は、作動流
体の作動流体排出用配管14によって吸込み部4b2
前の搬送流体吸込用配管13に接続されている。
【0023】図3は、図2におけるIII-III線に沿う断
面図である。図3に示すように、ハイドロターボポンプ
4はタービンによって駆動されるポンプであり、タービ
ンケーシング15内に回転自在に配設されたタービン羽
根車16と、ポンプケーシング17内に回転自在に配設
されたポンプ羽根車18と、タービンケーシング15と
ポンプケーシング17との境界部に回転自在に支承さ
れ、一方の端部にタービン羽根車16が固定されるとと
もに他方の端部にポンプ羽根車18が固定された回転軸
19とを備えている。
【0024】ハイドロターボポンプ4の駆動側4aの入
力部4a1であるタービンケーシング15の入口部に
は、作動流体供給用配管6に連通してタービン羽根車1
6を回転するための作動流体である水が流れるタービン
入口通路20が形成されており、このタービン入口通路
20はスクロール状にかつタービン羽根車16の羽根入
口16aに連通するように設けられている。
【0025】また、ハイドロターボポンプ4の駆動側4
aの排出部4a2であるタービンケーシング15の出口
部には、タービン羽根車16を回転した後のエネルギを
失った作動流体である水が流れるタービン出口通路21
が形成されており、このタービン出口通路21はタービ
ン羽根車16の羽根出口16bに連通するとともに作動
流体排出用配管14を介して後述するポンプ入口通路2
3に連通するように設けられている。
【0026】一方、ハイドロターボポンプ4のポンプ側
4bの吐出部4b1であるポンプケーシング17の吐出
部には、搬送流体吐出用配管7に連通してポンプ羽根車
18によって搬送される搬送流体である水が流れるポン
プ出口通路22が形成されており、このポンプ出口通路
22はスクロール状にかつポンプ羽根車18の羽根出口
18aに連通するように設けられている。
【0027】また、ハイドロターボポンプ4のポンプ側
4bの吸込部4b2であるポンプケーシング17の吸込
部には、搬送流体吸込用配管13に連通してポンプ羽根
車18によって吸い込まれる水の搬送流体が流れるポン
プ入口通路23が形成されており、このポンプ入口通路
23はポンプ羽根車18の羽根入口18bに連通するよ
うに設けられている。
【0028】タービン羽根車16と回転軸19とがキー
24によって互いに相対回転不能に連結されているとと
もに、ポンプ羽根車18と回転軸19とがキー25によ
って互いに相対回転不能に連結されており、更にこれら
タービン羽根車16、ポンプ羽根車18および回転軸1
9は連結ボルト26およびナット27によって互いに軸
方向に連結固定されている。
【0029】このハイドロターボポンプ4においては、
タービンが小流量高揚程のタービン特性となるように、
タービン羽根車16の径、作動流体供給用配管6、作動
流体排出用配管14、タービン入口通路20およびター
ビン出口通路21の各内径が、それぞれ設定されている
とともに、ポンプが大流量低揚程のポンプ特性となるよ
うに、ポンプ羽根車18の径、搬送流体吐出用配管7、
搬送流体吸込用配管13、ポンプ入口通路23およびポ
ンプ出口通路22の各内径がそれぞれ設定されている。
すなわち、タービン特性とポンプ特性とは互いに変えら
れて設定されている。
【0030】なお、図1、図2および図3は概念図であ
り、基本的コンセプトを与える図として示してあり、し
たがって本発明はこれに限定されるものではない。例え
ば、タービンケーシング15、ポンプケーシング17お
よび作動流体排出用配管14を別体に形成しているが、
これらを、作動流体排出用配管14またはこれと同機能
の作動流体排出用通路を内部に設けた状態で一体に形成
してもよい。
【0031】図4はこの実施例に用いられているタービ
ン羽根車16の図3において矢印X方向から見た図、図
5は図4におけるAOE線に沿う断面図、図6、図7お
よび図8はそれぞれ図4におけるBO線、CO線および
DO線に沿う断面図である。
【0032】図4および図5に示すように、タービン羽
根車16の中央のボス部16cに、連結ボルト26が貫
通する貫通孔16dが軸方向に貫通して穿設されてい
る。また、このボス部16cの外周面には3枚の羽根16
e,16e,16eが形成されている。更に、ボス部16cには
シュラウド16fが連続して形成されているとともに、
このシュラウド16fの子午面形状が凹形の円弧状回転
面として形成されている。そして、シュラウド16fの
羽根出口縁16e1が固設されている部分のボスシュラ
ウド16f1が回転軸線Oにほぼ平行に形成されてい
る。
【0033】羽根出口縁16e1のボスシュラウド16
1側部分16e2がボスシュラウド16f1になめらか
に連続しかつ下流側へ大きく張り出すようにして形成さ
れている。また、羽根出口縁16e1の羽根出口チップ
側部分、すなわちタービンケーシング15側部分16e
3が、回転軸線Oに対しほぼ直角になるように形成され
ている。更に、羽根出口縁16e1は、タービンケーシ
ング15側部分16e3とボスシュラウド16f1側部分
16e2との間を下流側に凸形となるように連続した円
弧状のなめらかな曲線によって形成されている。この羽
根出口縁16e1の出口角は、羽根出口縁16e1のボス
シュラウド16f1側部分16e2でほぼ0゜に設定され
ているとともに、ボスシュラウド16f1側部分16e2
から羽根出口縁16e1のタービンケーシング15側部
分16e3に向かって徐々に大きくなるように設定され
ている。すなわち、従来のタービンの羽根出口角は、回
転中心軸Oで90゜となるようにボス径側で急激に大き
くなる、図9に破線で示すような曲線で変化するように
設定されているが、本実施例では、羽根出口16bにお
ける羽根出口角は、図9に実線で示すようにボス径rob
ではほぼ0゜に設定されているとともに、このボス径r
obから羽根出口径rooに向かって徐々に大きくなるよう
に、したがって破線で示す従来の曲線とは逆の勾配の曲
線で変化するように設定されている。なお図示の例で
は、羽根出口縁16e1の出口角は羽根出口縁16e1
タービンケーシング15側部分16e3でほぼ従来の設
計で一般的に計算される角度に設定されているが、これ
に限定されることなく、従来の設計で一般的に計算され
る角度より大きくあるいは小さく設定されてもよい。更
に、ボスシュラウド16f1側部分16e2とタービンケ
ーシング15側部分16e3との間の出口角は、なめら
かに変化するように設定されている。そして、羽根入口
16aからこのような羽根出口16bまでをなめらかな
曲線で結ぶことにより、タービン羽根16eが形成され
ている。
【0034】図10はこの実施例に用いられているポン
プ羽根車18の図3における矢印Y方向から見た図、図
11は図108におけるAOE線に沿う断面図である。
このポンプ羽根車18は前述のタービン羽根車16とま
ったく同じ形状に形成されている。その場合、ポンプ羽
根車18においては、流体の流れがタービン羽根車16
と逆であるので、タービン羽根車16の入口側がポンプ
羽根車18の出口側に、またタービン羽根車16の出口
側がポンプ羽根車18の入口側にそれぞれなっている。
そこで、ポンプ羽根車18の各構成要素の符号を、ター
ビン羽根車16の対応する構成要素の符号の「16」を
「18」に置き換えて表記する。したがって、18aが
羽根出口、18bが羽根入口、18cがボス部、18d
が貫通孔、18eがポンプ羽根、18e1が羽根入口
縁、18e2が羽根入口縁18e1のボスシュラウド18
1側部分、18e3が羽根入口縁18e1のポンプケー
シング17側部分、18e4が羽根出口縁、18fがシ
ュラウド、18f1がボスシュラウドである。
【0035】そして、羽根入口縁18e1が固設されて
いるボスシュラウド18f1が回転軸線Oにほぼ平行に
形成され、羽根入口縁18e1のボスシュラウド18f1
側部分18e2がボスシュラウド18f1になめらかに連
続しかつ上流側へ大きく張り出すようにして形成されて
いる。また、羽根入口縁18e1のポンプケーシング1
7側部分18e3が、回転軸線Oに対しほぼ直角になる
ように形成されている。更に、羽根入口縁18e1は、
ポンプケーシング17側部分18e3とボスシュラウド
18f1側部分18e2との間を上流側に凸形となるよう
に連続した円弧状のなめらかな曲線によって形成されて
いる。この羽根入口縁18e1の入口角は、羽根入口縁
18e1のボスシュラウド18f1側部分18e2でほぼ
0゜に設定されているとともに、羽根入口縁18e1
ポンプケーシング17側部分18e3でほぼ従来の設計
で一般的に計算される角度に設定されている。更に、ボ
スシュラウド18f1側部分18e2とポンプケーシング
17側部分18e3との間の入口角は、なめらかに変化
するように設定されている。
【0036】ポンプ羽根車18のその他の構成も、ター
ビン羽根車16と同じであるので、その説明は省略する
とともに、図10においてBO線、CO線およびDO線
沿うポンプ羽根車18の断面形状は、それぞれ図6、図
7および図8に示すタービン羽根車16の断面形状と同
じである。
【0037】ところで、従来のポンプの羽根入口角は、
回転中心軸Oで90゜となるようにボス径側で急激に大
きくなるように、すなわち図12に破線で示すような曲
線で変化するように設定されている。これに対して、本
実施例では、羽根入口18bにおける羽根入口角は、図
12に実線で示すように羽根入口径rioでは従来設計に
より設定される羽根入口角と同じに設定され、かつボス
径ribではほぼ0゜に設定されているとともに、これら
羽根入口径rioとボス径ribとの間の羽根入口角が、破
線で示す従来の曲線とは逆の勾配の曲線で変化するよう
に設定されている。
【0038】タービン羽根車16の羽根出口角が本実施
例のように設定されていると、水がタービン羽根車16
を流れるとき、羽根16eのボスシュラウドつけ根部分
近傍の水の流れは抵抗なくなめらかに羽根外へ導かれる
ようになる。これにより、羽根出口16bのボスシュラ
ウド16f1側部分での水の流れが均一となり、羽根出
口16b部分の羽根全域(ボスシュラウド側からケーシ
ング側まで)にわたって、水が有効に作用するようにな
る。また、本実施例では、羽根出口縁16e1のボスシ
ュラウド側部分16e2が下流側の方へ大きく張り出さ
れているとともに、ケーシング側部分16e3が回転軸
Oにほぼ直角に形成され、更にこれらの両部分16e2,
16e3の間が下流側に凸形となるように円弧状のなめ
らかな曲線で形成されている。このように羽根出口縁1
6e1が形成されることにより、羽根出口16bでの流
路面積が広く確保される。これにより、羽根出口16b
において水が効率よく流れるようになる。したがって、
キャビテーションが生じ難くなり、タービンにおけるキ
ャビテーション特性を向上させることができるとともに
水のエネルギのロスが少なくなり、タービン効率を向上
させることができるようになる。そして、このようにキ
ャビテーション特性およびタービン効率が向上すること
により、タービン羽根車16をより一層高速で回転させ
ることが可能となる。
【0039】一方、ポンプ羽根車18の羽根入口角が本
実施例のように設定されていると、水がポンプ羽根車1
8を流れるとき、羽根18eのボスシュラウドつけ根部
分近傍の流れがそぎ取られるようにして効率よく羽根内
へ導かれるようになる。これにより、羽根入口18bの
ボスシュラウド18f1側部分での流れが均一となり、
羽根入口18b部分の羽根全域(ボスシュラウド側から
ケーシング側まで)にわたって、羽根が有効に作用する
ようになる。また、本実施例では、羽根入口縁18e1
のボスシュラウド側部分18e2が上流側の方へ大きく
張り出されているとともに、ケーシング側部分18e3
が回転軸Oにほぼ直角に形成され、更にこれらの両部分
18e2,18e3の間が上流側に凸形となるように円弧
状のなめらかな曲線で形成されている。このように羽根
入口縁18e1が形成されることにより、羽根入口18
bでの流路面積が広く確保される。これにより、羽根入
口18bにおいて水が効果的に流れるようになる。した
がって、ポンプにおけるキャビテーション特性およびポ
ンプ特性を向上させることができるようになる。そし
て、このようにキャビテーション特性およびポンプ特性
が向上することにより、ポンプ羽根車18をより一層高
速で回転させることが可能となる。
【0040】このように、タービン羽根車16のタービ
ン特性、ポンプ羽根車18のポンプ特性、およびこれら
羽根車16,18のキャビテーション特性が向上するこ
とから、本実施例のハイドロターボポンプのポンプ特性
およびキャビテーション特性も、大きく向上するように
なる。
【0041】圧力タンク5の内部は所定高さの隔壁28
によって第1室29と第2室30とに区画されている。
第1室29の上部の第1接続口5aには搬送流体吐出用
配管7が接続されているとともに、第1室29の下部の
第2接続口5bから作動流体供給用配管6が延設されて
いる。また、第2室30の下部内は給水ライン11へ接
続されている。したがって、ハイドロターボポンプ4か
ら吐出されてくる水は搬送流体吐出用配管7を通って第
1室29内に流入しかつこの第1室29内に貯えられる
とともに、第1室29内に貯えられた水はポンプ8によ
って作動流体供給用配管6を通してハイドロターボポン
プ4のタービン入口通路20に送られるようになってい
る。このとき、第1室29に貯えられた水の水位が、隔
壁28によって定まる一定水位h0になると、この隔壁
28を超えて第2室30内へ流れ込みかつこの第2室3
0内に貯えられるようになっている。そして、第2室3
0内に貯えられた水は給水ライン11に送られて、各給
水栓10,10,…から個別に給水されるようになってい
る。その場合、圧力タンク5の内部が一定圧力に保持さ
れ、この圧力により水が給水ライン11に送られるよう
になっている。
【0042】圧力タンク5の内部を一定圧力に保持する
ために、圧力タンク5には圧力スイッチ、は圧力センサ
あるいは圧力計等の圧力検知手段31が設けられてお
り、この圧力検知手段31は、圧力タンク5内の圧力が
一定圧力より所定圧低下すると、制御装置9に圧力低下
検知信号を出力するようになっている。
【0043】制御装置9は、圧力検知手段31からの圧
力低下検知信号に基づいて圧力タンク5内の圧力が一定
圧力に保持されるようにポンプ8を駆動制御するように
なっている。
【0044】このように構成された本実施例の給水シス
テム1においては、圧力タンク5の第2室30内の水位
が低く、圧力タンク5内の圧力が一定圧力より所定圧低
いと、圧力検知手段31から出力される圧力低下検知信
号に基づいて、制御装置9がポンプ8を駆動する。ポン
プ8の駆動により、圧力タンク5の水が作動流体として
作動流体供給用配管6を通してタービン入口通路20に
供給される。更に、この水がタービン入口通路20から
タービン羽根車16に導入されると、水は、羽根入口1
6aからタービン羽根16eに衝突するとともに、ター
ビン羽根16eおよびタービンケーシング15に案内さ
れて羽根出口16bへ流れ、更にタービン出口通路21
から流出する。このとき、タービン羽根16eは水から
力を加えられるので、タービン羽根車16は図4におい
て時計方向αに回転する。
【0045】タービン羽根車16のα方向の回転によ
り、回転軸19を介してポンプ羽根車18が図10にお
いて反時計方向βに回転する。このポンプ羽根車18の
β方向の回転により、逆止弁12およびポンプ吸込用配
管13を介して井戸2の水がポンプケーシング17の入
口通路23から吸い込まれて羽根入口18bに流入し、
羽根入口18bからポンプ羽根18eに送られかつこの
ポンプ羽根18eおよびポンプケーシング17に案内さ
れて羽根出口18aへ流れ、更にポンプ出口通路22を
通って吐出される。
【0046】その場合、前述のようにタービン羽根車1
6およびポンプ羽根車18の各特性を変えているので、
タービン羽根車16を回転駆動させた後の、タービン出
口通路21から流出する水は、作動流体排出用配管14
を通ってポンプ吸込用配管13内に流入しかつポンプ吸
込用配管13を通して吸い込まれてくる井戸2の水3と
一緒にポンプ羽根車18によってポンプ入口通路23内
に吸い込まれていく。したがって、ポンプ出口通路22
を通って吐出される水の量はタービン羽根車16に供給
される圧力タンク5からの水の量よりかなり多くなる。
【0047】ハイドロターボポンプ4から搬送流体吐出
通路7を通って吐出されてくる水は圧力タンク5の第1
室29内に流入しかつ第1室29内に貯えられる。搬送
流体吐出通路7を通って第1室29内に流入する水の量
が作動流体供給用配管6を通って第1室29内から流出
する水の量より多いので、第1室29内の水位が上昇す
る。第1室29内の水位が一定水位h0を超えると、第
1室29内の水が隔壁28を超えて第2室30側にオー
バーフローしてこの第2室30内に貯えられ、第2室3
0内の水位が上昇する。この第2室30内の水位上昇に
より、圧力タンク5内の圧力が上昇するようになるが、
圧力タンク5内の圧力が一定圧力となると、これを圧力
検知手段31が検知して、これまで制御装置9に出力し
ていた圧力低下検知信号の出力を停止する。これによ
り、制御装置9はポンプ8の駆動を停止し、したがって
ハイドロターボポンプ4が停止して、圧力タンク5内へ
の水の流入が停止する。
【0048】圧力タンク5の第2室30内の水が、給水
ライン11の給水栓10を通して使用されると、第2室
30内の水位が低下する。この第2室30内の水位低下
により圧力タンク5内の圧力が低下するが、この圧力タ
ンク5内の圧力が一定圧力より所定圧低下すると、圧力
検知手段31が圧力低下検知信号を制御装置9へ出力す
る。これにより、前述のように制御装置9はポンプ8を
駆動し、更にハイドロターボポンプ4が駆動して、圧力
タンク5への水の供給が行われる。そして、圧力タンク
5内の圧力が一定圧力になると、前述のように制御装置
9はポンプ8の駆動を停止する。
【0049】このようにして、制御装置9が圧力検知手
段31からの圧力低下検知信号によりポンプ8、換言す
ればハイドロターンボポンプ4を駆動制御することによ
り、圧力タンク5内の圧力は一定圧力に保持されるよう
になる。
【0050】ところで、本実施例においては、圧力タン
ク5に隔壁28を設けることにより、ハイドロターボポ
ンプ4側に送給する水と給水ライン11側に送給する水
とを区分している。これにより、何らかの原因により、
仮に給水ライン11側の第2室30内の水がなくなって
も、第1室29内の水を確保して、ハイドロターボポン
プ4を簡単にかつ確実に作動できるようになる。なお、
第1室29内の水を確保するために、ポンプ8の軸封を
確実に行うようにしてこの軸封からの液漏れを確実に防
止するようにする必要がある。
【0051】また、本実施例においては、井戸2の水3
によりハイドロターボポンプ4が駆動されて、井戸2の
水3が揚水され、更に揚水された井戸2の水3によりハ
イドロターボポンプ4が駆動されるようになる。したが
って、ハイドロターボポンプ4のタービン羽根車16を
回転駆動するための作動流体として特別な流体を用いる
必要がないばかりでなく、タービン羽根車16の作動流
体とポンプ羽根車18の搬送流体との混合を特に防止し
なくてもよいことからハイドロターボポンプ4の軸封等
のシールが特に必要でなくなる。これにより、ハイドロ
ターボポンプ4は、防水構造がより簡単になるととも
に、安価に製造できる。その場合、ハイドロターボポン
プ4には電動モータおよびこの電動モータへ電力を供給
するためのケーブルが設けられていないので、この電動
モータおよびケーブルのシールを何ら考慮する必要がな
い。したがって、前述の図13に示す従来の給水システ
ムの多段ポンプ52および電動モータ53に比べて、本
実施例のハイドロターボポンプ4は、防水構造が更に一
層簡単になるとともに、小型になり、したがって更に一
層安価になる。
【0052】また、このようにハイドロターボポンプ4
は小型になるとともに、防水構造が簡単になることか
ら、メンテナンスも非常に簡単になり、しかも細長い深
井戸2の水中内に配設するのに手間がかかることはな
く、簡単に配設することができる。
【0053】更に、本実施例のハイドロターボポンプ4
は、電動モータが設けられていないことから、高温で、
蒸気が発生しやすく、しかも耐食性を要求されるよう
な、例えば温泉や硫化水素液等の特別な扱いが求められ
る流体にも確実に対応することができる。すなわち、本
発明の給液システムは、前述の井戸の揚水に用いられる
ものに限定されるものではなく、他のどのような給液シ
ステムにも適用することができる。
【0054】なお、前述の実施例においては、作動流体
供給用配管6および搬送流体吐出用配管7の一部が、と
もに一定水位h0であるときの第1室29の水位より高
い位置に配設されているが、これらの配管6,7は図1
に二点鎖線で示すように第1室29のこの水位より低く
なるように配設することもできる。このようにすれば、
これらの配管6,7内に常時水が充填するようになり、
配管6,7内にエアが混入するおそれはなくなる。
【0055】また、前述の実施例における圧力検知手段
31に代えて、圧力タンク5の第2室30内の水位を検
知するレベルセンサ等の水位計を設け、この水位計から
の第2室30の水位低下検知信号に基づいて第2室30
内の水位が一定水位に保持されるようにポンプ8を駆動
制御するようにしてもよい。
【0056】更に、前述の実施例における圧力タンク5
に代えて、図13に示す従来の給水システムと同様に高
架水槽にすることもできる。その場合、前述の実施例と
同様に高架水槽内は隔壁によって二室に区画されるよう
にする。
【0057】更に、本発明は、前述の実施例の作動流体
排出用配管14を省略して、タービン羽根車16を作動
して後の水は、直接井戸2内に排出するようにすること
もできる。
【0058】更に、タービン羽根車16およびポンプ羽
根車18の羽根16e,18eをともに3枚設けるもの
としているが、本発明は他の任意の枚数設けることもで
きるとともに、タービン羽根車16の羽根16eおよび
ポンプ羽根車18の羽根18eを互いに異なる枚数設け
ることもできる。
【0059】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の液中ポンプを用いた給液システムによれば、タービン
駆動形吸液ポンプのタービン羽根車の作動流体に特別な
流体を用いる必要がなく、しかもタービン羽根車の作動
流体とポンプ羽根車の搬送流体との混合を特に防止しな
くてもよいので、タービン駆動形吸液ポンプの軸封等の
シールが特に必要でなくなる。したがって、タービン駆
動形吸液ポンプの防水構造がより簡単であるとともに、
タービン駆動形吸液ポンプを安価に製造できる。
【0060】また、このようにタービン駆動形吸液ポン
プは防止構造が簡単になることからメンテナンスも非常
に簡単であり、しかも従来のような電動モータおよびこ
の電動モータへの電力供給用ケーブルが不要であるの
で、例えば細長い深い貯液場所の液中に配設するのに手
間がかかることはなく、簡単に配設することができる。
特に請求項2の発明によれば、高速回転してもキャビテ
ーションが生じ難くなるので、タービン駆動形吸液ポン
プの小型高速化が容易である。
【0061】また請求項4の発明によれば、貯槽内を、
隔壁によりタービン駆動形吸液ポンプ側に送給する液が
貯えられる第1室と給液ライン側に送給する液が貯えら
れる第2室とに区分しているので、何らかの原因によ
り、仮に第2室内の液がなくなっても、第1室内の液を
確保することができる。これにより、第2室内の液がな
くなっても、タービン駆動形吸液ポンプを簡単にかつ確
実に作動できるようになる。
【0062】更に請求項5の発明によれば、作動流体送
給ポンプを貯槽の第2室の液位に応じて駆動制御してい
るので、貯槽の第2室内に一定量の液を常時貯えること
ができる。更に請求項6の発明によれば、配管内に常時
液を充填するようにしているので、配管内の液中にエア
が混入するのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる液中ポンプを用いた給液シス
テムの一実施例を示す図である。
【図2】 図1に示す水中ポンプ部分の拡大図である。
【図3】 図2におけるIII-III線に沿う断面図であ
る。
【図4】 図3に示すタービン羽根車の矢印X方向から
見た図である。
【図5】 図4におけるAOE線に沿う断面図である。
【図6】 図4におけるBO線に沿う断面図である。
【図7】 図4におけるCO線に沿う断面図である。
【図8】 図4におけるDO線に沿う断面図である。
【図9】 図3に示すタービン羽根車の羽根出口形状を
説明する図である。
【図10】図3に示すポンプ羽根車の矢印Y方向から見
た図である。
【図11】図10におけるAOE線に沿う断面図であ
る。
【図12】図10に示すポンプ羽根車の羽根入口形状を
説明する図である。
【図13】従来の水中ポンプを用いた給水システムの一
例を示す図である。
【符号の説明】
1…給液システム、2…井戸、3…水、4…ハイドロタ
ーボポンプ、5…圧力タンク、6…作動流体供給用配
管、7…搬送流体吐出用配管、8…ポンプ(作動流体送
給ポンプ)、9…ポンプ駆動制御装置、10…給水栓、
11…給水ライン、12…逆止弁、13…搬送流体吸込
用配管、14…作動流体排出用配管、15…タービンケ
ーシング、16…タービン羽根車、17…ポンプケーシ
ング、18…ポンプ羽根車、19…回転軸、20…ター
ビン入口通路、21…タービン出口通路、22…ポンプ
出口通路、23…ポンプ入口通路、28…隔壁、29…
第1室、30…第2室、31…圧力検知手段
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年12月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を説明す
る。図1は、本発明にかかる液中タービン駆動形ポンプ
を用いた給液システムの一実施例を示す図であり、図2
は図1に示す実施例の中タービン駆動形ポンプ部分の
拡大図である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正内容】
【0042】圧力タンク5の内部を一定圧力に保持する
ために、圧力タンク5には圧力スイッチ、圧力センサあ
るいは圧力計等の圧力検知手段31が設けられており、
この圧力検知手段31は、圧力タンク5内の圧力が一定
圧力より所定圧低下すると、制御装置9に圧力低下検知
信号を出力するようになっている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0049
【補正方法】変更
【補正内容】
【0049】このようにして、制御装置9が圧力検知手
段31からの圧力低下検知信号によりポンプ8、換言す
ればハイドロターボポンプ4を駆動制御することによ
り、圧力タンク5内の圧力は一定圧力に保持されるよう
になる。
【手続補正書】
【提出日】平成7年2月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 井戸等の貯液場所の液中に配設され、そ
    の液を吸液かつ吐出するタービン駆動形吸液ポンプと、
    このタービン駆動形吸液ポンプを駆動するポンプ駆動手
    段と、前記タービン駆動形吸液ポンプから吐出された液
    を貯える貯槽と、この貯槽からの液を送給され、それぞ
    れの給液箇所に液を給液する給液ラインと、前記ポンプ
    駆動手段を制御するポンプ駆動制御手段とを備え、前記
    ポンプ駆動手段は、前記タービン駆動形吸液ポンプのポ
    ンプ羽根車に回転軸を介して連結されて前記ポンプ羽根
    車を駆動するタービン羽根車と、前記ポンプ駆動制御手
    段により制御されて前記貯槽内の液の一部を前記タービ
    ン羽根車を駆動するための作動流体として前記タービン
    羽根車に送給する作動流体送給ポンプとからなり、前記
    作動流体送給ポンプによって送給される前記貯槽内の液
    により前記タービン羽根車を駆動することを特徴とする
    液中タービン駆動形ポンプを用いた給液システム。
  2. 【請求項2】 前記貯槽は、その内部を、前記タービン
    駆動形吸液ポンプに接続するとともに前記作動流体送給
    ポンプに接続される第1室と、前記給液ラインに接続さ
    れる第2室とに区画する隔壁を有しており、この隔壁は
    前記第1室内に第1所定液位の液を貯溜するとともに、
    前記第1室内の液が前記第1所定液位を超えるときその
    超える分の液を前記第2室に導入するように前記第1室
    内の液位を制御する液位制御手段であることを特徴とす
    る請求項1記載の液中タービン駆動形ポンプを用いた給
    液システム。
  3. 【請求項3】 前記ポンプ駆動制御手段は、前記第2室
    内が第2所定液位に保持されるかまたは前記貯槽が所定
    圧力に保持されるように前記第2室内の液位または前記
    貯槽内の圧力に応じて前記前記作動流体送給ポンプの駆
    動を制御することを特徴とする請求項2記載の液中ター
    ビン駆動形ポンプを用いた給液システム。
  4. 【請求項4】 前記タービン駆動形吸液ポンプの入口に
    連通し前記タービン駆動形吸液ポンプによって吸い込ま
    れた前記貯液場所の液が流動する搬送流体吸込用配管
    と、この搬送流体吸込用配管の先端に設けられ前記貯液
    場所から前記タービン駆動形吸液ポンプの入口に向かう
    方向の前記液の流れを許容するとともにこの逆方向の前
    記液の流れを阻止する逆止弁と、前記タービン羽根車を
    駆動した後の前記作動流体の液を前記タービン駆動形吸
    液ポンプの入口または前記搬送流体吸込用配管の前記逆
    止弁より前記タービン駆動形吸液ポンプの入口側に導入
    する通路とを有するとともに前記貯槽が圧力タンクから
    なり、前記タービン羽根車駆動後の前記作動流体の液が
    前記タービン駆動形吸液ポンプによって前記貯液場所の
    液と一緒に吸い込まれることを特徴とする請求項1ない
    し3のいずれか1記載の液中タービン駆動形ポンプを用
    いた給液システム。
  5. 【請求項5】 前記貯槽は前記給液ラインより高い位置
    に設置されて、その内部の第2室の液位が第2所定液位
    に保持制御される高架液槽であることを特徴とする請求
    項2または3記載の液中タービン駆動形ポンプを用いた
    給液システ
  6. 【請求項6】 前記ポンプ羽根車は、前記回転軸に嵌合
    されるボスに連なるシュラウドの子午面形状を凹形の円
    弧状回転面とし、羽根入口縁が取り付くボスシュラウド
    を回転軸にほぼ平行な円筒状に形成し、前記羽根入口縁
    をこのボスシュラウド面からなめらかに連続させて上流
    側へ大きく張り出させ、前記ポンプケーシング側の羽根
    入口縁を前記回転軸に対してほぼ直角に延設し、円筒状
    の前記ボスシュラウドに取り付く羽根入口縁とポンプケ
    ーシング側羽根入口縁の間を上流側に凸形をなす円弧状
    のなめらかな曲線によって結んで羽根入口縁を形成し、
    この羽根の入口角をボスシュラウド側入口縁でほぼ0゜
    に、かつこのボスシュラウド側入口縁からポンプケーシ
    ング側入口縁に向かって徐々に大きくなるように設定
    し、かつボスシュラウド側とポンプケーシング側との間
    の羽根入口角をなめらかに変化させた形状の羽根入口を
    有し、前記羽根形状の羽根入口から羽根出口端までなめ
    らかな曲線で結んで形成した羽根を備えており、 前記タービン羽根車は、前記回転軸に嵌合されるボスに
    連なるシュラウドの子午面形状を凹形の円弧状回転面と
    し、羽根出口縁が取り付くボスシュラウドを回転軸にほ
    ぼ平行な円筒状に形成し、羽根出口縁をこのボスシュラ
    ウド面からなめらかに連続させて下流側へ大きく張り出
    させ、前記タービンケーシング側の羽根出口縁を前記回
    転軸に対してほぼ直角に延設し、円筒状の前記ボスシュ
    ラウドに取り付く羽根出口縁とタービンケーシング側羽
    根出口縁との間を下流側に凸形をなす円弧状のなめらか
    な曲線によって結んで羽根出口縁を形成し、この羽根の
    出口角をボスシュラウド側出口縁でほぼ0゜に、かつこ
    のボスシュラウド側出口縁からタービンケーシング側出
    口縁に向かって徐々に大きくなるように設定し、かつボ
    スシュラウド側とタービンケーシング側との間の羽根出
    口角を滑らかに変化させた形状の羽根出口を有し、羽根
    入口から前記羽根形状の羽根出口端までなめらかな曲線
    で結んで形成した羽根を備えていることを特徴とする請
    求項1ないし5のいずれか1記載の液中タービン駆動形
    ポンプを用いた給液システム。
JP6273244A 1993-12-24 1994-11-08 液中タービン駆動形ポンプを用いた給液システム Pending JPH08135593A (ja)

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US08/359,907 US5558502A (en) 1993-12-24 1994-12-20 Turbo pump and supply system with the pump
EP94120482A EP0661425B1 (en) 1993-12-24 1994-12-23 Turbo pump and supply system with a pump
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1080838C (zh) * 1998-08-25 2002-03-13 广州市第一水泵厂 消防用水轮泵
GB2575208B (en) * 2017-03-24 2022-10-19 Karmoey Winch As A pumping system and method

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