JPH0792431B2 - 酸性雨腐食サイクル試験機 - Google Patents

酸性雨腐食サイクル試験機

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JPH0792431B2
JPH0792431B2 JP18702193A JP18702193A JPH0792431B2 JP H0792431 B2 JPH0792431 B2 JP H0792431B2 JP 18702193 A JP18702193 A JP 18702193A JP 18702193 A JP18702193 A JP 18702193A JP H0792431 B2 JPH0792431 B2 JP H0792431B2
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  • Testing Resistance To Weather, Investigating Materials By Mechanical Methods (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属材料、塗料、メッ
キ、高分子材料等の屋外における腐食を促進試験する装
置に関するもので、特に、近年注目されてきた建築物、
橋梁、コンクリート等の酸性雨による腐食を促進試験す
るための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自然環境下(屋外暴露)に置かれた試料
は、周囲温度に加えて太陽の強い光(輻射熱)を受けて
乾燥が行われる。図3はその乾燥時の塗膜面及び素地温
度を示すもので、太陽に対向している塗膜面の温度が素
地より高く、特に太陽光を受け始めた直後はその差が大
で、塗膜面の温度上昇に伴ってその温度差は少しずつ小
さくなり、日没後両者が同一温度になる傾向を示してい
る。
【0003】特願平4−157613号(特開平5−3
22741号)に開示の方法は、こうした屋外に置かれ
た塗膜試料の塗膜面と素地の温度状態を再現しかつ自然
環境下の劣化を促進しようとする方法である。
【0006】又、酸性雨による腐食を促進試験しようと
する方法として、特願平4ー90042号(特開平5−
256761号)に開示のように、例えば、腐食性溶液
の噴霧、乾燥、湿潤の各試験を任意のサイクルで繰り返
し行う複合サイクル腐食試験を改良して用い、酸性雨の
降雨状態、即ち、降雨初期のpHが低い状態(強酸性の
状態)から徐々にpHが高くなる状態(弱酸性になる状
態)、又、雨滴粒子の大きさも小から大に変化する状
態、最終的に高pHかつ粗い雨滴粒子で降雨する状態を
再現する方法が知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記特願平4−157
613号(特開平5−322741号)に開示の試験方
法は、塗膜試料において乾燥時における塗膜面と素地の
温度上昇時における温度差が塗膜密着性の劣化に大きな
影響を及ぼすことからなされたもので、塗膜の密着性の
評価を正確にかつ短時間に行うことを目的としたもので
ある。又、この評価を促進するために塩溶液の噴霧試験
及び湿潤試験を付加した方法である。又、塗膜面の濡れ
の乾燥過程がこの密着性に大きな影響を及ぼしているこ
とから、塗膜面と素地の温度上昇時における温度差を保
ちつつ短時間でこの乾燥過程を行うことが主目的の一つ
であった。このため大きな輻射熱を有する光源、例えば
赤外線ランプを用いたものである。
【0011】又、特願平4ー90042号(特開平5−
256761号)に開示の試験方法は、酸性雨の降雨状
態を再現してそれを促進試験の中に組み入れたものであ
るが、試料の劣化に及ぼす太陽光の影響、即ち、紫外線
の影響については考慮されたものではなかった。
【0004】即ち、塗膜試料の塗膜面に対し、(a)最
初に、一定時間塩水噴霧試験を行い、(b)第2に、赤
外線ランプを点灯して輻射熱を塗膜面に与えて塗膜面と
素地との間に温度差を生じさせながら塗膜面を所定温度
に到達させ、(c)第3に、赤外線ランプを消灯すると
同時に塗膜面の温度と同じ温度の熱風を所定時間塗膜試
料に吹き付けて塗膜面と素地との温度差をなくし、
(d)最後に、湿潤試験を一定時間行う一連の条件を1
サイクルの試験として所定回数繰り返し、塗膜の膨れ及
び剥離を促進させる、塗膜の密着性能の劣化を促進試験
する方法である。
【0005】この試験方法を実現するための装置として
は図4の装置がある。この装置は、槽内温度を一定に維
持できる試験槽2内の中央に試料17に塩溶液を噴霧す
るための噴霧塔31、その上部に試料表面を照射するた
めの赤外線ランプ32を配し、又、試験槽2外部に、塗
膜面の温度と同じ温度の熱風を送気する熱風送風装置
(空気を予め所定温度に調整しておく熱風槽34を含
む)33、試験槽2内を高湿度に維持する湿潤試験を行
うための加湿器35を設けたものである
【0006】又、酸性雨による腐食を促進試験しようと
する方法として、特願平4ー90042号に開示のよう
に、例えば、腐食性溶液の噴霧、乾燥、湿潤の各試験を
任意のサイクルで繰り返し行う複合サイクル腐食試験を
改良して用い、酸性雨の降雨状態、即ち、降雨初期のp
Hが低い状態(強酸性の状態)から徐々にpHが高くな
る状態(弱酸性になる状態)、又、雨滴粒子の大きさも
小から大に変化する状態、最終的に高pHかつ粗い雨滴
粒子で降雨する状態を再現する方法が知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記特願平4−157
613号に開示の試験方法は、塗膜試料において乾燥時
における塗膜面と素地の温度上昇時における温度差が塗
膜密着性の劣化に大きな影響を及ぼすことからなされた
もので、塗膜の密着性の評価を正確にかつ短時間に行う
ことを目的としたものである。又、この評価を促進する
ために塩溶液の噴霧試験及び湿潤試験を付加した方法で
ある。又、塗膜面の濡れの乾燥過程がこの密着性に大き
な影響を及ぼしていることから、塗膜面と素地の温度上
昇時における温度差を保ちつつ短時間でこの乾燥過程を
行うことが主目的の一つであった。このため大きな輻射
熱を有する光源、例えば赤外線ランプを用いたものであ
る。
【0008】又、この方法には太陽光による光劣化の影
響は考慮されていない。さらにこれに開示の装置は、光
源(赤外線ランプ)は噴霧試験中も特別なカバーはなさ
れていないため、噴霧粒子が付着して試験時間の増大に
伴ってその光量が低下するため、光量を維持するための
手入れが大変であった。
【0009】周知のように、屋外に置かれた試料の劣化
は、塗膜に限らず太陽光中の紫外部による影響が大き
い。この光劣化を中心にして降雨、温湿度の試験条件を
付加した装置が現在斯界で広く用いられている、日本工
業規格(JIS)B7753「サンシャインカーボンア
ーク灯式耐候性試験機」、B7754「キセノンアーク
燈式耐光性及び耐候性試験機」などに規定の、紫外部を
豊富に含みかつ太陽光の分光分布に近似するようにした
人工光源(耐候性試験用光源)を備えた耐候性試験機で
ある。
【0010】こうした装置の試料表面の濡れは、光源の
輻射熱と試験槽内温度調節用の循環空気とにより乾燥さ
れる。ここで耐候性試験用光源は光劣化を増強させるた
めの紫外部の波長の照射を主体としているため、一般に
照射波長中で熱成分である赤外部は照射しないようにし
てある。従って、上記特願平4−157613号に開示
の試験方法の主目的の一つである試料表面の短時間乾燥
による劣化は再現できないものであった。
【0011】又、特願平4ー90042号に開示の試験
方法は、酸性雨の降雨状態を再現してそれを促進試験の
中に組み入れたものであるが、試料の劣化に及ぼす太陽
光の影響、即ち、紫外線の影響については考慮されたも
のではなかった。
【0012】そこで、一つの試験槽内で酸性雨による腐
食、光照射による劣化を試験できる装置であって、酸性
雨による腐食に太陽光による光劣化条件(耐候性試験用
光源を用いた光照射の条件)を追加し、かつ照射乾燥時
における試料の初期の温度上昇傾向が屋外暴露(自然
界)と近似するようにし、試料表面の濡れが短時間で乾
燥でき、かつ試料を照射乾燥するための光源の光量が一
定である装置の開発が強く望まれていた。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に以下の手段を採用した。第1に、試料に酸性雨溶液を
スプレーし、その溶液に濡れた試料に耐候性試験用光源
の光照射を与えて光劣化を促進し、かつその光源の輻射
熱を利用して急激な乾燥を行う試験装置であって、試験
槽を上下に2分割し、上方をランプ室、下方を試験室と
し、この両室を仕切る開閉自在な仕切板を設け、ランプ
室には、耐候性試験用光源と、耐候性試験用光源上方に
その光を下方に反射する反射板と、耐候性試験用光源下
方にその光を選択透過するフィルターを配し、このフィ
ルターと前記仕切板とでなす空間の耐候性試験用光源の
光を遮らない位置にヒーターを配し、試験室には、床面
に試料を載置する試料台と、側壁に酸性雨溶液を試料台
上の試料にスプレーするスプレーノズルを配し、調温空
気を試験室の上方から送入して下方から排出する循環を
行って試験室内の温度を調節する調温装置を設け、酸性
雨溶液スプレー中は仕切板を閉め、耐候性試験用光源の
輻射熱に加えてヒーターを制御してランプ室内空気を高
温に維持し、スプレー停止と同時に仕切板を開き前記調
温空気を試験室内に導入して試験室の温度調節を開始す
るように、スプレー、ヒーター、仕切板及び調温装置の
動作を制御する制御装置を備えた酸性雨腐食サイクル試
験機をその手段とした。
【0014】第2に、第一の酸性雨腐食サイクル試験機
の制御装置に、スプレー停止前に耐候性試験用光源を点
灯すると共にヒーターを制御してランプ室内を高温に維
持し、さらに仕切板を閉じると同時に耐候性試験用光源
を消灯する制御機構を付加した。
【0015】第3に、上記第1及び第2の試料台を、光
源の配光曲線に近似した逆ハの字状とした。
【0016】
【作用】上記手段を採用したことにより、酸性雨溶液ス
プレーが実行されている間は仕切板によって試験室とラ
ンプ室が仕切られているため、酸性雨溶液の飛沫がラン
プ室内に配してあるフィルターに付着しない。又、ラン
プ室内は耐候性試験用光源の輻射熱とヒーターによって
高温に維持されている。スプレー停止と共に仕切板を開
き試験室内の空気を循環しながらの温度調節を開始する
と、ランプ室内の高温空気が試料表面に降下し、耐候性
試験用光源の輻射熱、調温循環空気と共に試料表面の乾
燥、即ち酸性雨溶液の濃縮乾燥を助長することになり、
そこに耐候性試験用光源の光劣化作用が加わることにな
る。
【0017】又、特に長時間のスプレー試験を行う場
合、スプレーを停止する前に耐候性試験用光源を点灯し
かつヒーターによってランプ室内を高温に維持し、又、
仕切板を閉じると同時に耐候性試験用光源を消灯する制
御機構(スプレー中の大部分の時間は点灯しないように
する機構)により、耐光試験用光源の消耗及びランプ室
内の過度の温度上昇防ぐことになる。
【0018】さらに、試料台を耐候性試験用光源の配光
曲線に近似した逆ハの字状とすることで、試料が受ける
耐候性試験用光源からの光を均一とすることができると
共にスプレー時の酸性雨溶液が試料表面を流れるため、
表面の一部分に溜まることなく均一に付着されることに
なる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。図1は本発明の酸性雨腐食サイクル試験機の一実施
例の要部正面図、図2はその要部側面図である。図1及
び2において、酸性雨腐食サイクル試験機1は、直方体
形状の試験槽2の上方部分をランプ室3、下方部分を試
験室4としてあり、両室は開閉自在な仕切板(本実施例
ではシャッター5を採用した)で水平に仕切られるよう
になっている。
【0020】ランプ室3には、その天井部に山形状の反
射板6が水平に固定してあり、これに近接して水冷のキ
セノンアークランプ7(耐候性試験用光源の一種類)が
水平に配してある。又、このランプ7下方にランプ室3
を水平に仕切るように、300nm〜400nmの紫外部の
波長域の光だけを透過するフィルター8が配してある。
シャッター5はレール9に沿って試験槽2外に移動する
ようになっており、この移動は試験槽2外に設けたモー
ター10によって行う。又、フィルター8とシャッター
5とでなす空間の両側壁にヒーター11aが取り付けて
ある。又、この空間内の温度を調節するための温度セン
サー(図示せず)が設けてある。
【0021】又、本実施例ではランプ室3の一方の側壁
に吸気ダクト12と共にブロワー13を設け、その反対
側の側壁にランプ室排気ダクト14を設けた。これはラ
ンプ室3内の温度がキセノンアークランプ7の分光分布
に変動をきたすような温度に過上昇した場合、その温度
を下げるためと、前記フィルター8とシャッター5とで
なす空間の温度を調節するためのものである。
【0022】試験室4には、その後壁上方から内部にに
水平に突き出たパイプ15の先端に酸性雨溶液として人
工酸性雨溶液をスプレーするためのスプレーノズル16
が水平に2個、試料17表面に均一にスプレーできる位
置に固定してある。このパイプ15は人工酸性雨溶液を
貯溜している溶液タンク18に連なっている。
【0023】床面には断面逆ハの字状の試料台19が固
定してあり、試料17がその上に傾斜して取り付けられ
るようになっている。又、試料台19の逆ハの字状の角
度は試験室4に配してあるキセノンアークランプ7の配
光曲線に近似した角度としてある。
【0024】又、ヒーター11b、循環送風機20から
なる調温装置21が試験室4の後壁に接続して設けてあ
り、試験室4後壁上方に設けた送気口22から調温空気
を試験室4内に送り込み、後壁下方に設けた吸気口23
から吸引する空気循環を行うようになっている。又、調
温装置21には外気を取り入れるためにダンパー24を
備えた外気導入口25、調温装置21内の温度調節を行
うための排気口26が設けてある。
【0025】上記溶液タンク18は試験槽2外に配して
あり、ポンプ27と接続して所定の圧力で人工酸性雨溶
液をスプレーノズル16からスプレーするようになって
いる。又、試験室4の床面には排水パイプ28が接続し
てあり、スプレーされた人工酸性雨溶液を排水ピット
(図示せず)などに流すようになっている。又、試料1
7の取付取り外しはた扉29を開けて行う。
【0026】このように構成した酸性雨腐食サイクル試
験機1の動作(試験の一例)を説明する。 (a)シャッター5を閉じキセノンアークランプ7を点
灯する。ヒーター11a及びブロワー13を制御してラ
ンプ室4内(主としてフィルター8とシャッター5とで
なす空間)を所定の温度(キセノンアークランプ7が熱
によってその分光分布に変化をきたさない温度、例えば
60°C)に維持する。 (b)同時に、試料17に人工酸性雨溶液を10分間ス
プレーする。本実施例の装置では人工酸性雨溶液の温度
は調節しない構造のため、溶液はほぼ装置の設置場所の
雰囲気温度でスプレーされる。 (c)照射乾燥試験を50分間行う。スプレー停止と同
時に、シャッター5を開き、調温装置21のヒーター1
1b、循環送風機20を作動する。ランプ室3内の高温
空気は試験室内に導入される調温装置21からの循環空
気に乗せられて降下し、試料17表面に吹き付けられ、
同時に試料表面はキセノンアークランプ7に照射される
ことになり、試料表面に付着している人工酸性雨溶液の
急速な濃縮、乾燥を行うことになる。又、試料表面とほ
ぼ同位置に置いたブラックパネル温度計(図示せず)の
温度が所定温度(例えば63°C)になるように調温空
気の送気温度を調節する。 (d)上記(a)〜(c)の一連の動作を1サイクルと
して10回繰り返す。この(a)〜(c)の動作は、制
御盤30に設けたマイクロコンピューター等よりなる制
御装置(図示せず)によって行われる。
【0027】又、制御装置には、スプレー停止前にキセ
ノンアークランプ7を点灯すると共にヒーター11aを
制御して(必要に応じて、ブロワー13の動作も制御し
て)ランプ室4内を高温に維持し、さらにシャッター5
を閉じると同時にキセノンランプ7を消灯する制御機構
を付加してもよい。この機構は、スプレー時間が長時間
になる試験に用いれば、キセノンアークランプ7の消耗
及びランプ室3内の過度の温度上昇防ぐことになる。
【0028】
【効果】このよううに構成した本願発明の効果は、シャ
ッターを設けることでランプ室のフィルターへの人工酸
性雨溶液の付着がなくなるため、キセノンランプの光量
の低下が解消され、常に一定の光量で試料を照射できる
ことになり、試験の再現性が向上する。又、キセノンア
ークランプ等の耐光試験用光源を用いることによって、
その輻射熱を用いるだけでなく、試料の光劣化を考慮し
た人工酸性雨による腐食が促進できることになる。
【0029】耐候性試験用光源はキセノンアークランプ
も含め、高温になり過ぎるとその分光分布が変化する。
このため、再現性ある試験を行うためには、光源を冷却
すると共にランプ室内も冷却するようにする構成するの
が一般的で、ランプ室内にランプからの熱を蓄えてこれ
を試料を乾燥するための熱源とする技術思想は従来には
なかった。
【0030】本発明はこのランプからの熱をランプ室内
に蓄えて積極的に利用しようとしたものである。即ち、
上記一連のサイクル中の(c)で、シャッターが開き循
環送風機が動作すると、ランプ室内で高温に調節されて
いた空気は試験室内に送気される調温空気と一緒に降下
することになる。試料表面の乾燥初期において、試料表
面は調温空気と共に降下するこの高温空気に晒され、同
時に光源の輻射熱を受けるので、単純に光源の輻射熱や
循環調温空気だけに晒される場合に比べてより短時間で
人工酸性雨溶液による濡れを乾燥をできることになる。
従って、例えば塗膜試料においては、人工酸性雨溶液の
塩濃度とpHの急速な変化による塗膜面のしみ、塗膜面
の熱膨張と素地の熱膨張の差から生じる塗膜のはがれ、
膨らみなどの現象を促進再現できることになり、試料の
光劣化を考慮した酸性雨による腐食がより促進できる装
置となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の要部正面図。
【図2】図1の要部側面図。
【図3】屋外暴露試験における塗膜試料の塗膜面と素地
の温度状態を示す図。
【図4】図3の温度状態を再現して、塗膜試料の劣化を
促進試験するための装置。
【符号の説明】
1 酸性雨腐食サイクル試験機 2 試験槽 3 ランプ室 4 試験室 5 シャッター 6 反射板 7 キセノンアークランプ 8 フィルター 11a ヒーター 11b ヒーター 16 スプレーノズル 17 試料 19 試料台 20 循環送風機 21 調温装置 22 送気口 23 吸気口 30 制御盤

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料に酸性雨溶液をスプレーし、その溶
    液に濡れた試料に耐候性試験用光源の光照射を与えて光
    劣化を促進し、かつその光源の輻射熱を利用して急激な
    乾燥を行う試験装置であって、試験槽を上下に2分割
    し、上方をランプ室、下方を試験室とし、この両室を仕
    切る開閉自在な仕切板を設け、ランプ室には、耐候性試
    験用光源と、耐候性試験用光源上方にその光を下方に反
    射する反射板と、耐候性試験用光源下方にその光を選択
    透過するフィルターを配し、このフィルターと前記仕切
    板とでなす空間の耐候性試験用光源の光を遮らない位置
    にヒーターを配し、試験室には、床面に試料を載置する
    試料台と、側壁に酸性雨溶液を試料台上の試料にスプレ
    ーするスプレーノズルを配し、調温空気を試験室の上方
    から送入して下方から排出する循環を行って試験室内の
    温度を調節する調温装置を設け、酸性雨溶液スプレー中
    は仕切板を閉め、耐候性試験用光源の輻射熱に加えてヒ
    ーターを制御してランプ室内空気を高温に維持し、スプ
    レー停止と同時に仕切板を開き前記調温空気を試験室内
    に導入して試験室の温度調節を開始するように、スプレ
    ー、ヒーター、仕切板及び調温装置の動作を制御する制
    御装置を備えたことを特徴とする酸性雨腐食サイクル試
    験機。
  2. 【請求項2】 前記制御装置にスプレー停止前に耐候性
    試験用光源を点灯すると共にヒーターを制御してランプ
    室内を高温に維持し、さらに仕切板を閉じると同時に耐
    候性試験用光源を消灯する制御機構を付加したことを特
    徴とする請求項1記載の酸性雨腐食サイクル試験機。
  3. 【請求項3】 前記試料台を、光源の配光曲線に近似し
    た逆ハの字状としたことを特徴とする請求項1又は請求
    項2記載の酸性雨腐食サイクル試験機。
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