JPH0789834A - 日焼け止め化粧料 - Google Patents
日焼け止め化粧料Info
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Abstract
少なくて化粧持ちが良く、使用性,乳化安定性及び安全
性に優れる乳化型の日焼け止め化粧料を得る。 【構成】 従来の界面活性剤を用いず、アクリル酸・メ
タクリル酸アルキル共重合体により油性物質を乳化し、
さらに耐水性の皮膜形成剤を併用して、耐水性に優れる
乳化型の日焼け止め化粧料を得る。この日焼け止め化粧
料は、撥水性に優れ、水に接触した際の再乳化性が小さ
く、従って化粧持ちが良い。また、伸びが軽く、べたつ
きがなくてさっぱりした使用感を有し、皮膚刺激等もな
く、乳化安定性にも優れる。
Description
ル酸アルキル共重合体及び耐水性皮膜形成剤を配合する
ことにより、水に接触した際の再乳化性を改良し、耐水
性,乳化安定性及び安全性に優れる乳化型の日焼け止め
化粧料に関する。
け止め化粧料においては、汗や水に対する抵抗性が要求
される。従来の耐水性を付与した日焼け止め化粧料にお
いては、水に接触した際の再乳化を防ぐため、親油性の
非イオン性界面活性剤等を用いてW/O型のエマルション
としたり、あるいは脂肪酸セッケンや親水性の非イオン
性界面活性剤等を用いて成るO/W型のエマルションにシ
リコーン樹脂等の耐水性皮膜形成剤を多量に配合したり
していた。
てはべたつきがあり、さっぱりした使用感が得られにく
く、クリーミングや分離等が起こりやすく、安定性上問
題があった。一方、O/W型エマルションに耐水性皮膜形
成剤を多量に配合すると、伸びが悪くまた重い等、使用
感上好ましくない影響が生じていた。また、これらエマ
ルションにおいては、乳化に際し界面活性剤を使用する
ため、界面活性剤による皮膚あるいは眼に対する刺激性
があり、安全性上も問題があった。
な従来の耐水性日焼け止め化粧料の有する問題点を解決
するものである。すなわち本発明は、再乳化性を低減し
て高い耐水性を有し、且つ安定性が良好で、従来の界面
活性剤を用いず高い安全性を有し、さらにべたつかず軽
い伸び及び使用感を有する乳化型の日焼け止め化粧料を
提供するものである。
の界面活性剤の替わりに一般式1で示されるアクリル酸
・メタクリル酸アルキル共重合体を用いて油性物質を乳
化し、さらに耐水性の皮膜形成剤を併用することによ
り、上記の課題を解決することができた。すなわち、本
発明に係る日焼け止め化粧料は、(A)一般式1で示され
るアクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、(B)油
性物質、(C)紫外線吸収剤及び/又は酸化チタン、(D)水
及び(E)耐水性皮膜形成剤を配合して成る。
共重合体は、アクリル酸とメタクリル酸アルキルの共重
合体であり、カルボキシル基に起因する親水性部分と、
アルキル基に起因する親油性部分とを併せ持ち、良好な
乳化性を有し、ビー・エフ・グッドリッチ(BF Goodric
h)社からペミュレン(PEMULEN)の商品名で市販されて
いる。カルボキシビニルポリマー等を併用することもで
きる。
ン,スクワラン等の炭化水素、オリーブ油,ホホバ油等
の天然動植物油脂、ミリスチン酸オクチルドデシル,イ
ソプロピルパルミテート,イソプロピルミリステート等
の合成エステル油といった、通常化粧料に使用される液
状油が使用できるが、ジメチルポリシロキサン,メチル
フェニルポリシロキサン,環状ジメチルポリシロキサン
等の揮発性シリコーン油が、化粧料に使用した場合、皮
膚上に残らないため油性感のないさっぱりした使用感を
与えることができるので、特に好ましい。配合量として
は、0.5〜80.0重量%が適当である。
シ桂皮酸エステル類,オキシベンゾン等、化粧料用とし
て通常使用されるものを用いることができる。紫外線吸
収剤に替えて、紫外線散乱効果を有する酸化チタンを分
散配合して用いても良く、またこれらを併用しても良
い。
チルシロキシケイ酸等のシリコーン樹脂や、シリル化プ
ルラン等が使用できる。これら耐水性皮膜形成剤の配合
量は、(A)のアクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合
体との重量比(A)/(E)が8/2〜1/9となる範囲が適
当である。
化安定性が良好で、長期間保存してもクリーミングや分
離が見られない。皮膚に塗布した場合、水と接触した際
の再乳化性が低く、優れた耐水性,撥水性を示し、化粧
持ちが良い。また、皮膚や眼に対する刺激性が低く、安
全性にも優れる。さらに、べたつきがなく、伸びも軽
く、使用感的にも良好である。
ては、非常に耐水性の大きい乳化型の化粧料である。日
焼け止め用の乳化型メイクアップベースクリーム,日焼
け止め用液状ファンデーション等の製品として提供でき
る。
詳細に説明する。
示す。実施例は、表1中の成分(4)〜(7)を混合,均一化
し、これに成分(9)の一部で溶解,増粘させた成分(1)を
加え、ホモジナイザー等によりせん断力を加えて乳化
し、成分(9)の残部に溶解した成分(8)を加えて中和し、
混合,均一化して調製する。比較例1は、親油性の非イ
オン性界面活性剤であるソルビタンセスキオレエートを
用いてシリコーン油を乳化し、W/O型エマルションとし
たものであり、表1中の成分(2),(4)〜(6)を混合,均
一化したものに、成分(9)を徐々に加え、混合,均一化
して得る。比較例2は、親水性の非イオン性界面活性剤
であるポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートを
用いてシリコーン油を乳化して得たO/W型エマルション
に、耐水性皮膜形成剤を配合したものであり、成分(3)
〜(7)を混合,均一化したものに、成分(9)を徐々に加え
て混合,均一化して得る。そして、比較例3は、アクリ
ル酸・メタクリル酸アルキル共重合体を用いてシリコー
ン油を乳化したエマルションであるが、耐水性皮膜形成
剤を配合していないものであり、成分(4)〜(6)を混合,
均一化したものに、成分(9)の一部で溶解,増粘させた
成分(1)を加え、ホモジナイザー等でせん断力を加えて
乳化させた後、成分(9)の残部に溶解した(8)を加え、中
和して混合,均一化して得る。また、実施例及び比較例
の各エマルションは、いずれもpHを7.5に調整し
た。
性,再乳化性,使用性,安全性及び安定性の評価を行っ
た。
0.1gを採り、均一に塗布し乾燥後接触角を測定して
評価した。結果を表2に示す。
0.1gを採り、均一に塗布し乾燥したものをリーナツ
型試験機に入れ、水道水700ml中に5分間浸した後
乾燥し、接触角を測定して評価した。結果は表2に併せ
て示した。
0名に各試料をブラインドにて使用させ、塗布時の伸
び,塗布後のべたつきの有無,刺激感の有無について官
能評価させた。伸びについては、「重い」,「やや重
い」,「普通」,「やや軽い」,「軽い」、べたつきの
有無については、「ある」,「ややある」,「どちらと
もいえない」,「ややない」,「ない」、刺激感につい
ては、「非常に強く感じる」,「やや強く感じる」,
「感じる」,「微妙に感じる」,「感じない」の5段階
で評価させた。結果は、各評価を行ったパネラー数にて
表3に示した。
よっても評価した。各試料について30名のパネラーを
用い、背部にて48時間のクローズドパッチテストを行
った。結果は表4に示す判定基準に従って判定し、30
名の皮膚刺激指数の平均値にて表5に示した。
で凍結しついで解凍する操作を5回繰り返した場合、
(ロ)保存温度を−10℃〜40℃の範囲で変化させなが
ら3カ月間静置した場合、(ハ)40℃で3カ月間静置し
た場合、(ニ)50℃で3カ月間静置した場合、(ホ)5℃で
3カ月間静置した場合の各場合における乳化状態の変化
を観察して評価した。結果は表6に示した。
及び比較例1は、比較例2及び比較例3に比べて接触角
が大きく、非常に優れた撥水性を有することが示され
た。また、本発明の実施例及び比較例1については、水
に浸した後に測定した接触角は水に浸す前に比べてわず
かに小さくなっただけであるが、比較例2及び比較例3
では大きく減少した。このことから、本発明の実施例は
再乳化性も小さく、耐水性も高いことが示される。一
方、比較例2及び比較例3は最乳化性が大きく、耐水性
の小さいものであった。
時の伸びが軽く、使用時のべたつきもなく、また刺激感
もないことが示される。比較例1及び比較例2において
は、ほとんどのパネラーが伸びが重く、べたつくと評価
していた。また、若干の刺激感も認められた。比較例3
においては伸びや刺激感については良い評価を得ていた
が、べたつきについては若干評価が悪かった。若干のべ
たつきが認められた。表5において示されるパッチテス
トの結果においても、本発明の実施例では皮膚刺激指数
が非常に低く、安全性にも優れることが認められた。
ついては、各保存条件において乳化状態の変化が認めら
れず、安定性に優れることが示された。一方、比較例1
及び比較例2については、顕著な乳化状態の悪化が認め
られた。
再乳化性,使用性,安全性及び安定性の各項目において
優れていた。これに対して、比較例1は再乳化性は小さ
いものの使用性,安定性が悪く、安全性においてもあま
り良い評価は得られなかった。比較例2は各項目におい
て良い評価が得られておらず、比較例3は安定性,安全
性は良いが、再乳化性が大きく、化粧持ちが悪いと予測
された。
り、優れた撥水性を有し、良好な耐水性を持ち再乳化性
がなく、伸びも軽くさっぱりした良好な使用感を有し、
さらに安全性も高くて刺激感もなく、しかもきわめて安
定な乳化型の日焼け止め化粧料を提供することができ
た。
Claims (4)
- 【請求項1】 (A)式1で示されるアクリル酸・メタク
リル酸アルキル共重合体、(B)油性物質、(C)紫外線吸収
剤及び/又は酸化チタン、(D)水を混合,乳化した後中
和し、ついで(E)耐水性皮膜形成剤を配合することを特
徴とする、日焼け止め化粧料。 【化1】 - 【請求項2】 (A)と(E)の配合量の比(A)/(E)が、重量
比で8/2〜1/9であることを特徴とする、請求項1
に記載の日焼け止め化粧料。 - 【請求項3】 (E)の耐水性皮膜形成剤が、式2で示さ
れるトリメチルシロキシケイ酸、及び/又はシリル化プ
ルランであることを特徴とする、請求項1又は請求項2
に記載の日焼け止め化粧料。 【化2】 - 【請求項4】 (B)の油性物質の配合量が、0.5〜8
0.0重量%であることを特徴とする、請求項1ないし
請求項3に記載の日焼け止め化粧料。
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- 1993-09-21 JP JP25904193A patent/JP3491933B2/ja not_active Expired - Lifetime
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