JPH0787828A

JPH0787828A - パームバンチ採取装置

Info

Publication number: JPH0787828A
Application number: JP23702893A
Authority: JP
Inventors: Shojiro Sato; 昭二郎佐藤; Soemon Fuchigami; 惣エ門渕上
Original assignee: Nissin Co Ltd
Current assignee: Nissin Co Ltd
Priority date: 1993-09-24
Filing date: 1993-09-24
Publication date: 1995-04-04

Abstract

(57)【要約】【目的】運搬が容易であり、作業時に先端の撓みが少
なく短時間にパームバンチを採取することができ、安価
であり、作業能率の高い、パームバンチ採取装置を提供
する。【構成】先端に鎌２を取り付けた細長いポール１を長
手方向に貫通して通す中空円筒状の支持管４と、この支
持管を垂直軸及び水平軸を中心に揺動可能に支持する台
車６と、支持管の水平軸まわりの釣り合いをとるバラス
ト８とを備える。支持管は、互いに着脱可能に連結され
た末端部分４ａと先端部分４ｂとからなり、末端部分
は、その中間部に設けられ軸線に直交し水平方向外方に
延びる一対の支持軸５と、その末端に設けられバラスト
を取り付けるためのバラスト取付部７とを有する。ま
た、台車６は、支持軸５を着脱可能に支持する支持部分
９と、支持部分を垂直軸を中心に揺動可能に支持しかつ
複数の車輪１１ａを有する台車本体１１とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、パームバンチ採取装置
に係わり、更に詳しくは、パーム油を含むパーム実の房
を採取する装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】パーム油は、マーガリン、テンプラ油等
の原料となる食用植物油であり、パームの木になる果実
（パーム実）を圧搾することにより得られる。パーム実
は３〜４ｃｍ長の小さな実であり、これが１つの房（パ
ームバンチ）に例えば約５００個程度結実する。パーム
バンチは、フットボールのような形状であり、約５０ｃ
ｍ程度の長さで、重量が約５０ｋｇ前後の大きさであ
り、パームの木の葉の付け根の部分に７〜８個程度でき
る。またパームの木は、４〜５年で成熟し実を付ける
が、２０年程度の木が最も多くの実を付ける。この年代
のパームの木は、高さ１３〜１５ｍ、木の直径約５０ｃ
ｍ前後に達し、その葉はシダのように太く、約７ｍ程度
の長さになる。

【０００３】従来かかるパームバンチの採取は、図７に
例示するように、細長いポール１の先端に鎌２を取付
け、作業者がこのポールを手で持ち、鎌２によりパーム
の葉ＬとパームバンチＢの付け根を切断してパームバン
チを切り落としていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上述した従来のポール
には、長さ１５ｍ前後、重さ７〜８ｋｇ程度のアルミニ
ウム製中空パイプが一般的に用いられたいた。しかし、
かかる従来のポールは、両手で持って作業するには重す
ぎ、かつそれにもかかわらず、十分な曲げ剛性がないた
め撓みやすい問題点があった。そのため、運搬時に大き
く撓んで運びにくく、かつ使用時には先端が撓んで鎌を
目的の部分に位置決めするのに時間がかかり、作業能率
が悪い問題点があった。

【０００５】また、この問題点を解決するため、アルミ
ニュウム以外の軽合金、グラスファイバ等の採用や、矩
形パイプ等の採用も提案され一部で使用されているが、
ポールが高価になりすぎ、かつ上述した問題点を十分に
は解決できなかった。更に、ハシゴ車の使用や、クロー
ラ搭載の油圧駆動リフト方式、等も提案されたが、装置
費用が高価になりすぎ、かつ作業能率がかえって低下す
る問題点があった。

【０００６】本発明は上述した問題点を解決するために
創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、運
搬が容易であり、作業時に先端の撓みが少なく短時間に
パームバンチを採取することができ、安価であり、作業
能率の高い、パームバンチ採取装置を提供することにあ
る。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明によれば、先端に
鎌を取り付けた細長いポールを軸方向に貫通して通す中
空円筒状の細長い支持管と、該支持管を垂直軸及び水平
軸を中心に揺動可能に支持する台車と、前記支持管の水
平軸まわりの釣り合いをとるために支持管に取付られる
バラストと、を備え、前記支持管は、互いに着脱可能に
連結された末端部分と先端部分とからなり、該末端部分
は、その中間部に設けられ軸線に直交し水平方向外方に
延びる一対の支持軸と、その末端に設けられバラストを
取り付けるためのバラスト取付部とを有し、前記台車
は、前記支持軸を着脱可能に支持する支持部分と、該支
持部分を垂直軸を中心に揺動可能に支持しかつ複数の車
輪を有する台車本体とを有する、ことを特徴とするパー
ムバンチ採取装置が提供される。

【０００８】本発明の好ましい実施例によれば、前記バ
ラスト取付部はフックであり、前記バラストは、フック
から吊り下げられるウエイト取付具と、該ウエイト取付
具に取付られる複数のウエイトからなる。また、別の実
施例によれば、前記バラスト取付部は、前記末端部分の
外周面に設けられた雄ネジ部であり、前記バラストは、
前記雄ネジ部に螺合する雌ネジ孔を有するウエイトであ
る。

【０００９】更に、支持管を下方に貫通したポールに着
脱可能なポール挟持具と、該ポール挟持具と支持管との
間に伸縮自在に取付られた引張バネと、を備えることが
好ましい。また、前記台車は、更に、支持軸を前記支持
軸のまわりに揺動させるリンク機構と、該リンク機構を
作動させる駆動装置とを備える、ことが好ましい。

【００１０】

【作用】上記本発明の構成によれば、先端に鎌を取り付
けた細長いポールを中空円筒状の細長い支持管に通して
支持することにより、ポールの先端部の撓みを減少させ
ることができる。また、支持管は台車により垂直軸及び
水平軸を中心に揺動可能に支持されており、バラストに
より支持管の水平軸まわりの釣り合いがとられているの
で、作業者はポールを両手で支えたり、両手でバランス
を取る必要がなく、ポールの末端部を持ってポールを移
動させるだけで、撓みの少ない先端部の鎌を短時間に容
易に位置決めすることができ、パームバンチを能率良く
採取することができる。

【００１１】また、支持管は、着脱可能な末端部分と先
端部分とからなり、末端部分に支持軸とバラスト取付部
とが設けられているので、運搬時には、支持管を末端部
分と先端部分に分割することができ、更に台車は、支持
部分と、複数の車輪を有する台車本体とからなるので、
台車上に各構成部品を固定して、自転車等で台車を牽引
すれば容易に運搬することができる。また、この装置
は、特殊な材料を使用する必要がなく構造が簡単なた
め、安価に製造することができる。

【００１２】

【実施例】以下、本発明の好適な実施例を説明する。な
お、各図において共通する部分には同一の符号を付して
使用する。図１は、本発明によるパームバンチ採取装置
の第１の実施例の全体構成図である。この図において、
本発明のパームバンチ採取装置１０は、中空円筒状の細
長い支持管４と、支持管４を垂直軸及び水平軸を中心に
揺動可能に支持する台車６と、支持管４の水平軸まわり
の釣り合いをとるために支持管４に取付られるバラスト
８と、を備えている。支持管４には、先端に鎌２を取り
付けた細長いポール１を軸方向に貫通して通すようにな
っている。

【００１３】ポール１は、例えば外径５０ｍｍ以内、長
さ約１５ｍ前後、重さ７〜８ｋｇ程度のアルミニウム製
中空パイプである。このポール１は、２〜３の部分に分
割することができ、その連結部で適当な手段、例えばネ
ジ、により着脱自在になっているのがよい。また連結部
の外径は、例えば５５ｍｍ以内であり、支持管４の内面
にに引っ掛かりにくい形状であるのがよい。なお、ポー
ル１は、従来のポールをそのまま使用することもでき
る。

【００１４】支持管４は、互いに着脱可能に連結された
末端部分４ａと先端部分４ｂとからなる。末端部分４ａ
と先端部分４ｂは、ポール１を軸方向に貫通できるよう
に、ポール１の最大径（例えば５５ｍｍ）よりも大きい
内径（例えば５６ｍｍ）を有する。また、この末端部分
４ａと先端部分４ｂは、連結部４ｃにより着脱自在にな
っている。この連結部４ｃは、例えば、図の下端が末端
部分４ａにビス等で連結され、上端の３〜４箇所に軸方
向のスリットを設け、この部分を適当な手段、例えば金
属バンドで締めるようになっている。なお、連結部４ｃ
はこの構成に限定されず、その他の構造、例えば嵌め合
い、ネジ等で連結してもよい。かかる構成により、支持
管４は、ポール１よりも大きい曲げ剛性（すなわち、断
面係数）を有し、ほとんど撓むことなくポール１を貫通
して支持することができる。

【００１５】図２は、図１の支持管４の末端部分４ａを
部分的に示す斜視図である。図１及び図２において、該
末端部分４ａは、その中間部に設けられ軸線に直交し水
平方向外方に延びる一対の支持軸５と、その末端に設け
られバラスト８を取り付けるためのバラスト取付部７と
を有している。更に、図１において、台車６は、支持軸
５を着脱可能に支持する支持部分９と、支持部分９を垂
直軸を中心に揺動可能に支持しかつ複数の車輪１１ａを
有する台車本体１１とを有する。また、この図におい
て、バラスト取付部７はフックであり、バラスト８は、
フックから吊り下げられるウエイト取付具１２と、ウエ
イト取付具１２に取付られる複数のウエイト１３とから
なる。

【００１６】上述した構成により、先端に鎌２を取り付
けた細長いポール１を中空円筒状の細長い支持管４に通
して支持することにより、ポール１の先端部の撓みを減
少させることができる。また、支持管４は台車６により
垂直軸及び水平軸を中心に揺動可能に支持されており、
バラスト８により支持管の水平軸まわりの釣り合いがと
られているので、作業者はポール１を両手で支えたり、
両手でバランスを取る必要がなく、ポール１の末端部を
持ってポールを移動させるだけで、撓みの少ない先端部
の鎌２を短時間に容易に位置決めすることができ、パー
ムバンチを能率良く採取することができる。

【００１７】図３は、本発明の第２の実施例を示す部分
斜視図である。この図において、バラスト取付部７は、
支持管４の末端部分４ａの外周面に設けられた雄ネジ部
であり、バラスト８は、雄ネジ部に螺合する雌ネジ孔を
有するウエイト１３である。ウエイト１３には適当な直
径の穴が外周部に設けられ、棒等を挿入して回すことに
よりウエイト１３を回転させて軸方向に移動することが
できる。かかる構成により、ウエイト１３を回して末端
部分４ａに沿って軸方向にスライドさせ、支持軸５まわ
りの釣り合いを正確に調節することができる。

【００１８】図４は、本発明の第３の実施例を示す部分
斜視図である。この図において、本発明のパームバンチ
採取装置は、更に、支持管４を下方に貫通したポール１
に着脱可能なポール挟持具１４と、ポール挟持具１４と
支持管４との間に伸縮自在に取付られた引張バネ１６と
を備える。かかる構成により、ポール１の往復動と回転
の動きをある程度許容させながら、ポール１の重量を支
持管４で支えることができる。

【００１９】図５は、本発明の第４の実施例を示す部分
斜視図である。この図において、台車６は、更に、支持
管４を支持軸５のまわりに揺動させるリンク機構１８
と、リンク機構１８を作動させる駆動装置２０とを備え
ている。リンク機構１８は、上端が支持管４に枢着され
た第１リンク板１９ａと、上端が第１リンク板に枢着さ
れ、下端が台車本体１１に枢着された第２リンク板１９
ｂとからなる。第１リンク板１９ａは、第２リンク板１
９ｂよりも長く、第２リンク板１９ｂのわずかな揺動に
より、支持管４を上下に大きく移動させることができる
ようになっている。また、駆動装置２０は、小型の液圧
ポンプユニット２１ａと、液圧シリンダ２１ｂとからな
り、液圧シリンダ２１ｂのロッド先端部が第２リンク板
１９ｂの中間部に枢着されている。かかる構成により、
液圧シリンダ２１ｂの作動で、支持管４の上部を昇降さ
せ、支持管４の傾斜角を適切な位置に固定して、効率よ
く作業することができる。

【００２０】図６は、本発明によるパームバンチ採取装
置の運搬状態を示す図である。この図において、支持管
４は、末端部分４ａと先端部分４ｂに分割され、一体の
ポール１とともに台車上６に固縛されている。また、バ
ラスト８は、台車６の下方位置に適当な手段で固定され
ている。更に、台車６と移動装置２２（図では自転車）
とを連結する連結部材２４を備えている。なお、図と相
違し、ポール１も分割し、台車６を連結部材２４なしに
移動装置２２に連結してもよい。かかる構成により、自
転車、オートバイ等の移動装置により、パームバンチ採
取装置を容易に運搬することができる。

【００２１】上述したように、本発明によれば、先端に
鎌を取り付けた細長いポールを中空円筒状の細長い支持
管に通して支持することにより、ポールの先端部の撓み
を減少させることができる。また、支持管は台車により
垂直軸及び水平軸を中心に揺動可能に支持されており、
バラストにより支持管の水平軸まわりの釣り合いがとら
れているので、作業者はポールを両手で支えたり、両手
でバランスを取る必要がなく、ポールの末端部を持って
ポールを移動させるだけで、撓みの少ない先端部の鎌を
短時間に容易に位置決めすることができ、パームバンチ
を能率良く採取することができる。

【００２２】また、支持管は、着脱可能な末端部分と先
端部分とからなり、末端部分に支持軸とバラスト取付部
とが設けられているので、運搬時には、支持管を末端部
分と先端部分に分割することができ、更に台車は、支持
部分と、複数の車輪を有する台車本体とからなるので、
台車上に各構成部品を固定して、自転車等で台車を牽引
すれば容易に運搬することができる。また、この装置
は、特殊な材料を使用する必要がなく構造が簡単なた
め、安価に製造することができる。

【００２３】

【発明の効果】上述したように、本発明のパームバンチ
採取装置は、運搬が容易であり、作業時に先端の撓みが
少なく短時間にパームバンチを採取することができ、安
価であり、作業能率が高い、等の優れた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明によるパームバンチ採取装置の第１の実
施例の全体構成図である。

【図２】図１の支持管の末端部分を部分的に示す斜視図
である。

【図３】本発明の第２の実施例を示す部分斜視図であ
る。

【図４】本発明の第３の実施例を示す部分斜視図であ
る。

【図５】本発明の第４の実施例を示す部分斜視図であ
る。

【図６】本発明によるパームバンチ採取装置の運搬状態
を示す図である。

【図７】従来のパームバンチの採取作業を模式的に示す
図である。

【符号の説明】

１ポール２鎌４支持管４ａ末端部分４ｂ先端部分４ｃ連結部５支持軸６台車７バラスト取付部（フック）８バラスト９支持部分１０パームバンチ採取装置１１台車本体１１ａ車輪１２ウエイト取付具１３ウエイト１４ポール挟持具１６引張バネ１８リンク機構１９ａ第１リンク板１９ｂ第２リンク板２０駆動装置２１ａ液圧ポンプユニット２１ｂ液圧シリンダ２２移動装置（自転車）２４連結部材ＢパームバンチＬパームの葉

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】先端に鎌を取り付けた細長いポールを軸
方向に貫通して通す中空円筒状の細長い支持管と、該支
持管を垂直軸及び水平軸を中心に揺動可能に支持する台
車と、前記支持管の水平軸まわりの釣り合いをとるため
に支持管に取付られるバラストと、を備え、前記支持管は、互いに着脱可能に連結された末端部分と
先端部分とからなり、該末端部分は、その中間部に設け
られ軸線に直交し水平方向外方に延びる一対の支持軸
と、その末端に設けられバラストを取り付けるためのバ
ラスト取付部とを有し、前記台車は、前記支持軸を着脱可能に支持する支持部分
と、該支持部分を垂直軸を中心に揺動可能に支持しかつ
複数の車輪を有する台車本体とを有する、ことを特徴と
するパームバンチ採取装置。
【請求項２】前記バラスト取付部はフックであり、前
記バラストは、フックから吊り下げられるウエイト取付
具と、該ウエイト取付具に取付られる複数のウエイトか
らなる、ことを特徴とする請求項１に記載のパームバン
チ採取装置。
【請求項３】前記バラスト取付部は、前記末端部分の
外周面に設けられた雄ネジ部であり、前記バラストは、
前記雄ネジ部に螺合する雌ネジ孔を有するウエイトであ
る、ことを特徴とする請求項１に記載のパームバンチ採
取装置。
【請求項４】更に、支持管を下方に貫通したポールに
着脱可能なポール挟持具と、該ポール挟持具と支持管と
の間に伸縮自在に取付られた引張バネと、を備えること
を特徴とする請求項１に記載のパームバンチ採取装置。
【請求項５】前記台車は、更に、前記支持管を前記支
持軸のまわりに揺動させるリンク機構と、該リンク機構
を作動させる駆動装置とを備える、ことを特徴とする請
求項１に記載のパームバンチ採取装置。