JPH078432A - 清拭材料 - Google Patents

清拭材料

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JPH078432A
JPH078432A JP5157561A JP15756193A JPH078432A JP H078432 A JPH078432 A JP H078432A JP 5157561 A JP5157561 A JP 5157561A JP 15756193 A JP15756193 A JP 15756193A JP H078432 A JPH078432 A JP H078432A
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pile
thickness
coin
wiping
cloth
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JP5157561A
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Toshio Minami
俊夫 南
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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  • Cleaning Implements For Floors, Carpets, Furniture, Walls, And The Like (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】コインなどの、細かな凹凸模様が複雑に入り組
んだ表面のくぼみ、凹角部などの汚れを隅々まで取り去
る性能を有する清拭材を提供すること。 【構成】パイル構造のクロスであって、パイルを構成す
る繊維の直径が40〜150μ、パイル部の厚みが1〜
2.5mm、パイルを構成する繊維の繊維長L2 とパイル
部厚みL1 の比がL1 /L2 が0.7以上である清拭材
料。 【効果】コイン等の表面の汚れがよく取れ、また拭き取
り性の効果が長時間持続し、さらに乾式拭き取りである
ため、操作が簡単で処理速度も早い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は清拭材料に関し、さらに
詳しくは表面に凹凸模様を有する成形体面に付着した汚
れを除去するに適したクロス清拭材に関する。特に、本
発明は、硬貨を初め、スロットマシンなどの遊技具に使
用されるコイン等の表面に付着した汚れを、迅速かつ効
果的に長期間にわたって除去する性能に優れた清拭材に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、スロットマシン用のコインは多く
の人の手に繰返し振れるため、手垢が付着したり、コイ
ン同志の接触磨滅により発生する金属粉などが付着す
る。もしそれが放置されたら汚れが蓄積し、人の手に黒
い汚れが付着し、ベトツキが感じられるようになり、遊
技者に不快感を与えることになる。したがってコイン表
面の汚れを常時除去し、清潔な状態に保つことが要求さ
れ、コインが遊技台から回収され、再び供給される間に
汚れを除去することが必要となる。
【0003】従来、この目的のために採用されている方
法は、粒浴式か湯洗式である。粒浴式は、樹脂のペレッ
ト浴の中でかき混ぜ、コインの表面の汚れを樹脂ペレッ
トに付着転移させる。湯洗式は温湯にて直接洗浄する方
法である。しかし前者の方法は、汚れの除去性能が低
く、奇麗に汚れを取り去ることができない。しかも汚れ
の保持能力の点からも劣るため、比較的短い周期にて定
期的にペレットを洗浄する手間が必要である。
【0004】後者の方法は、洗浄性は良好となるが、水
の使用による水分、湯気などの発生、漏洩によりコイン
の回収供給および制御装置に腐食やダメージを与える恐
れが大きい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこでこのような問題
を回避し、優れた汚れ除去を長期間にわたって達成する
には、凹凸のある面から奇麗に汚れを除去することが大
きな課題となる。なぜかならば、コインは一般的にその
表面にプレス成形などによる模様やマークづけがなされ
ており、細かな凹凸段差の多い表面となっているからで
ある。
【0006】このような細かな凹凸段差のある表面は、
既知のどのように優れた清拭能力を持つクロス材でもそ
の表面から奇麗に汚れを取り去ることはできない。本発
明の課題は、このように既知のクロス材では達成できな
かった細かな凹凸模様が複雑に入り組んだ表面のくぼ
み、凹角部などを含めて汚れを隅々まで取り去る性能を
有する清拭材を提供することである。
【0007】また他の本発明の課題は、処理されるコイ
ンの量が大量である点に鑑み、迅速かつ連続的な処理
で、上記汚れを容易に取り去る性能を具備したクロス材
を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するた
め、本発明者は鋭意検討した結果、上記凹凸模様の複雑
に入り組んだくぼみ等の汚れを隅々まで清拭するには、
繊維をパイル状にした特定のシート状材料が最も好適で
あることを見出し、本発明に到達したものである。
【0009】本願で特許請求する発明は以下のとおりで
ある。 (1)パイル構造を有する材料であって、該パイルを構
成する繊維の円形換算直径が40〜150μ、パイル部
の厚みが1〜2.5mm、パイルを構成する繊維の繊維長
2 とパイル部厚みL1 の比L1 /L2 が0.7以上で
あることを特徴とする清拭材。
【0010】(2)前記パイルが再生セルロース繊維か
らなることを特徴とする清拭材料。 (3)パイルの目付量が100〜700g/m2 である
上記1項または2項記載の清拭材料。 上記の構成および構造の特徴は、既知のブラシに較べる
と繊維が細くて短く、またベルベットなど一般のパイル
織物布に較べると繊維が著しく太いことである。上記要
件のうち、特に繊維の太さ(円形換算直径)は最も重要
であり、より好ましくは50〜80μである。
【0011】上記の要件が組合わせされて初めて上記課
題の達成がなされるのであり、これらのいずれの要件が
欠けても本発明の課題は達成されない。本発明をその好
適態様について以下に詳細に説明する。本発明のパイル
構造を有する材料としては、後に詳述するように織物、
メリヤス編物、トリコット編物、電着植毛布などが挙げ
られるが、コインの拭き取り性能はこれら材料の製造方
式にはほとんど関係なく、一番重要なものは繊維の太さ
と長さである。
【0012】凹凸模様のある表面の場合、繊維の太さが
40μより小さいパイルクロスでは、細かな凹凸や段差
のある個所の汚れを完全に取り去ることが難しくなり、
また性能の持続性が全くないことが問題になる。そのよ
うな個所の汚れを充分かき取る力が不足するからであ
る。模様が複雑で、段差が大きい場合、繊維の太さは5
0μ以上であることがより望ましい。
【0013】また繊維の太さが150μより大きいと、
汚れをかき取る力はあるものの手垢などのベトツキを除
去する能力が低下し、また汚れの保持能力も低下し結果
的に良好な拭き取りは達成されない。なお、本発明の材
料には40μ未満の太さの繊維をコストの点などで含ん
でもよいが、本発明範囲のものを必ず含んだパイルでな
ければ本発明の目的は達成されない。
【0014】繊維の太さは、断面形状が非円形の場合に
は円形に換算した直径で表わす。複雑な断面形状の場合
には、単位長さの重量から太さを割り出すことができ
る。またパイル部の厚みは1〜2.5mm、好ましくは1
〜1.5mmである。ここでいうパイル部の厚みとは、い
わゆる地糸層やベース布帛の厚みを除いた、パイル部分
の根元から上のパイル層としての厚みである。この厚み
が1mmより小さくても、2.5mmより大きくても拭き取
り性が悪くなる。もし巻物の形でクロスを使用する場
合、一定のスペース内での巻長を長くとる意味で1〜
1.5mmの範囲内で選定するのが好ましい。
【0015】パイルを構成する繊維の長さ(繊維長
2 )の影響は大きく、太さと長さの間には正相関の最
適範囲があり、長めのほうが太いものが許容される。太
くて短いものは硬くなり、細くても長いものは柔らかく
なる故、両者は本発明の範囲内において、拭き取る面の
凹凸の程度や、単位面積当たり必要とされる汚れの捕捉
能力などにより選択すればよい。
【0016】本発明ではさらに、パイルを構成する繊維
の繊維長L2 とパイル部厚みL1 の比L1 /L2 が0.
7以上であることが必要である。すなわち、図1におい
て、1はパイルを示し、、2は、織編物などの場合、地
糸層を、また植毛などの場合、ベース生地層を示すが、
パイルを構成する繊維の繊維長をL2 、パイル部厚みを
1 とすれば、L1 /L2 は0.7以上であることが必
要である。
【0017】このL1 /L2 は、パイルの直立度に関し
ているが、直立度の低いもの(L1/L2 が小)は、汚
れ取り性能が低くその持続性にも劣るし、もしパイルが
寝てしまったら凹凸がある面のくぼみを奇麗にすること
ができない。特に方向性が強いものや、方向性がなくて
もランダムに倒れたものでは、上滑り現象を起こして本
発明の目的を達成することができない。その意味ではパ
イルのカット端接触が望ましいといえるが、側面接触を
避け、カット端接触を持続させるには、太さと長さが本
発明に規定されるものを用いて、L1 /L2 比が0.7
以上のパイル構造クロスとなることが必要である。
【0018】単位面積当たりの繊維の本数、つまり密度
や目付も重要である。パイルの目付量は100〜700
g/m2 が好ましく、より好ましくは200〜450g
/m 2 である。このような場合にパイルの本数は非常に
多くなる。例えば78μの太さのフィラメント20本か
らなる糸を使用して、メリヤス編物で140cm幅当たり
960針で32目/吋でパイルを構成した場合、350
0万本/m2 のパイル本数となり、電着植毛で40μの
太さの繊維で2mmの繊維長、100g/m2 の目付量の
もので2700万本/m2 のパイル本数となる。これら
は24mmφのコインに対して、12,000〜16,0
00パイルが接触することになる。パイルの密集度が低
ければ耐久性が劣り、またパイルはブロック化している
よりは分散化してランダムなほうが有効に作用する。
【0019】もしパイルクロスの腰だけが清拭性のポイ
ントであるならば、緊密にパイルを植えればよいが、そ
れではよい結果は得られない。ある程度の空間があるこ
とがかえってよい結果を生じ、ある程度の空間を持って
いても長い時間へたらぬために、適当な繊維の長さと太
さ、および目付量を選定することが望ましい。またパイ
ル表面は平坦なほうがよい。そのほうが接触はムラなく
均一にできるからであり、この意味でパイル面のシャー
リングは重要である。
【0020】パイルの素材としては、ポリアミド、ポリ
エステル、ポリオレフィン、ポリビニル系の合成繊維、
ビスコースレーヨン、キュプラレーヨン、アセテートレ
ーヨンなどセルロース系の繊維、獣毛、麻などの天然繊
維が用いられるが好適例は再生セルロース系であり、特
にビスコースレーヨンである。なぜかならば、ビスコー
スレーヨンは耐熱、不融であり、コインとの高速接触処
理による摩擦に強く、しかも摩擦接触によりコインを摩
耗させないからである。さらに、低帯電で電子機器への
静電気障害を起こしにくく、繊維断面形状が複雑であ
り、汚れを保持する力に優れているからである。上記の
うち、コインの寿命を縮めない点と静電気障害を起こし
にくい点は、ランニング上、大きなメリットである。特
に後者の場合、高圧帯電すると遊技者に電撃を与えた
り、静電気による再付着、機械の誤動作など厄介な問題
を引き起こすからである。
【0021】パイル構造を有する材料は、前述のように
織物、メリヤス編物、トリコット編物、電着植毛布な
ど、各々長所、利点を有するが、織物の場合、面が奇麗
でパイルの分散性および寸法安定性がよく、方向性が出
にくいことの他、スリッティングなど行った場合のカッ
ト部のほつれが比較的軽微なこともあり、総合的に見て
最も好適である。
【0022】なお、パイル構造を有する材料は平面状の
ものに限定されず、織物、編物等の平面的材料を立体的
に加工し、目的とする清拭用途に適した形状としたもの
でもよい。またパイルは通常無処理であるが、より強固
な捕集、より多くの捕集、継続的な捕集効果を求める場
合には、油性の吸着剤としてのオイルを付与することが
できる。その場合、鉱物油系のオイルとしてパラフィン
系、ナフテン系、アロマチック系などを用いる。オイル
量が多すぎると、コイン面に対してオイル移行によるベ
トツキを招くので適正オイル量であることが必要であ
る。少量のオイルは効果的である。
【0023】本発明の清拭材を用い、コインを2000
枚/分で処理した場合でみると、従来クロスの場合、短
時間で清拭性が低下し、数千枚程度で残留汚れが大とな
るが、本発明のものは数万〜20万枚まで清拭性が低下
しないことがわかった。なお、拭き取り性能は汚れの付
着したコインの両面からクロスを挟み込み、コインを両
サイドからサイドベルトで回転搬送させて接触拭き取る
操作を行い、一定時間ごと、または一定枚数ごとのコイ
ン表面の残留汚れを視覚判定した。
【0024】凹凸のあるコイン表面の汚れを拭き取る場
合、一般的に凸部表面や、その上部のコーナ部、側面は
比較的拭き取り易い。しかし凹部はもちろんであるが、
凸部でも他より相対的に低い部分などは汚れが取りにく
かった。本発明ではこのように従来のクロスでは清浄に
なりにくかった部分に対して特に効果的である。すなわ
ち、精度の低い表面、汚れの残り易かった荒れたり、傷
ついたりした表面、摩耗、損耗した表面、凸部に囲まれ
た複雑な凹部、凸部でも相対的にへこんだ部分などに対
して優れた清拭効果を発揮する。
【0025】
【実施例】次に、実施例および比較例によって本発明を
さらに具体的に説明する。 実施例1 グスケン(GUS KEN)のレピア式ダブルフェース
織機を用いて下記の条件にてパイル織物を製織した。
【0026】経糸:ポリエステル30/2、42本/吋 緯糸:ポリエステル30/2、54本/吋 パイル糸として、ビスコースレーヨン900d/10f
(円形換算直径92μ、以下同様)、900d/15f
(75μ)、900d/30f(53μ)、900d/
50f(41μ)、900d/90f(31μ)、90
0d/180f(22μ)を用いて八越構造(W字型構
造)にて製織した。パイルの密度は経方向27本/吋、
緯方向21本/吋で、27×21本/(吋)2 である。
【0027】製織後、ブラッシングおよびシャーリング
を行い、パイル部の厚みを1.5mmとした。パイルの目
付量は390±20g/m2 である。得られたクロスを
幅20mmにスリッティングし、前記記載の方法にてコイ
ンの汚れ拭き取り性を評価した。すなわち、コインを両
面からクロスで挟み、サイドベルトにより回転搬送させ
る。クロスは固定し、ホワイトボード用インキ(アルコ
ール系インキ)を塗布したコインを2000枚/分の条
件で通過させた。
【0028】一定枚数ごとにコインを拭き取り、コイン
表面の残留汚れを視覚判定する方法でクロスの性能を評
価した。判定は下記の基準にて5段階評価した。その結
果を表1に示す。 完全に拭き取れてインクの残留が認められないもの……5 細かな凹部のごく一部が残るもの ……4 凹部のくぼみが部分的に残るもの ……3 広い凹部や部分的に凸部も残るもの ……2 ごく一部を残してほぼ全体的に残っているもの ……1
【0029】
【表1】 表1で示された結果からわかるように、繊維の太さが4
0μを下回ると性能低下がはなはだしく、40μに臨界
的意味があることがわかった。
【0030】さらに、ホワイトボード用、インクにパラ
フィン系のオイルと界面活性剤を10%混入させた汚れ
代替物を塗布し、同様に調べた結果を表2に示す。
【0031】
【表2】 表2より、コインに付着した代替汚れの油性度が高い場
合、繊維の太さが80μを超えると細かな凹部の模様が
拭き取りにくい傾向が認められた。
【0032】遊技場での実使用の結果でも、92μのも
のではベトツキ感が感じられるとの結果であり、汚れの
油性度が高い場合には80μ以下が望ましいといえる。 比較例1 150μより大きい場合の拭き取りを、ナイロン6のブ
ラシで太さ180μと300μのもので同様にテストを
行ったが、このような太さになるとブラシだけの乾式拭
き取りでは3以下の評価しか得られず、湯を併用した洗
浄でなければ汚れを除去し難いことがわかった。 比較例2 ビスコースレーヨンの31μと22μの太さの繊維と、
この太さに近いウールと綿糸を使用して実施例1と同じ
条件でパイルクロスを製織した。ウールと綿糸は、パイ
ル部の厚み1.5mmのときほぼ目付量が等しくなるよう
に、各々20番手双糸(2/20)、12番手双糸(1
2/2)を用いた。
【0033】この結果を表3に示すが、この場合は通常
のホワイトボード用インクでも2〜4以下の評価とな
り、拭き取り性が低いことがわかった。
【0034】
【表3】 実施例2 実施例1の75μのもので、パイル長を長めに製織し、
シャーリングによってパイル部厚みを3.0、2.5、
2.0、1.5、1.0mmと変化させたパイルクロスを
作成した。
【0035】実施例1と同様の評価を行った結果を表4
に示すが、パイル部厚みが2.5mmを超えると耐久性に
乏しい傾向が認められ、実用性がないことがわかる。
【0036】
【表4】 実施例3 ポリエステル1000d/10f(100μ)、ナイロ
ン840d/12f(93μ)、600d/12f(7
8μ)を用いて、実施例1と同一パイル目付量(g/m
2 )になるように緯糸の打ち込み密度を調整して、パイ
ル部厚み2.0mmで製織した。
【0037】実施例1と同様の評価を行った結果を表5
に示すが、良好な拭き取り性を示すことがわかった。た
だし、ポリエステルやナイロンのパイルでは、コインの
高速通過処理での帯電圧が5〜6000ボルトから1
0,000ボルトに達し、除電手段を別に必要とする点
と、繰返し処理によりコインの表面模様の磨滅が早い点
が認められたので、総合的に実用性の高いパイル素材は
ビスコースレーヨンのようなセルロース系の繊維であっ
た。
【0038】
【表5】 実施例4 53μの太さのビスコースレーヨンの繊維束を2.5mm
の繊維長にカットし、ポリエステルの不織布にアクリル
系接着剤を用いて電着植毛した。そのときの電着剤付着
量、電圧、飛翔距離、不織布の移動速度などを変化させ
て、目付量を220±20g/m2 とした上で、パイル
部の厚みを変化させた。
【0039】そうして得られた電着植毛布を実施例1と
同様な方法にて評価した結果を表6に示す。パイルを構
成する繊維長L2 と、パイル部の厚みL1 との比L1
2 が重要で、0.7に達しないと耐久性に欠けて実用
的でないことがわかる。
【0040】
【表6】 実施例5 960針/54吋幅のメリヤスパイル編機で、ビスコー
スレーヨン1200d/20f(75μ)と900d/
30f(53μ)を製編した。
【0041】パイル密度は経方向、緯方向とも17本/
吋とし、両者ほぼ同一密度で編上げたものをシャーリン
グカット後1.5mmのパイル長とした。両者の拭き取り
評価結果は表7に示すが、75μのほうが繊維の太さも
目付量も大であったが、拭き取り性が劣った。その原因
を調べてみると、同一の編組織目に75μのものは全体
として太い糸の状態で編込まれたため糸にテンションが
掛かり、結果としてパイルに強い方向性が発生し、L1
/L2 は0.65であった。
【0042】
【表7】
【0043】
【発明の効果】本発明の清拭材は、上記のように優れた
清拭能力を有するが、その効果を列記すると以下のとお
りである。 (1)コイン表面の汚れがよく取れる。コイン表面に付
着した手の脂肪分や手垢汚れ、煙草のヤニなど粘性の汚
れ、微小なゴミ、錆、金属粉など粉体、固形物の汚れと
も、従来法の樹脂ペレットを用いた粒浴式に較べて拭き
取り性が格段に向上した。しかもその効果が長時間持続
する。 (2)乾式拭き取りで、操作が簡単である。
【0044】従来の湯洗式に較べて乾燥などの処理操作
が不要で、手間がかからず、しかも乾式清拭のためオン
ラインでの迅速な処理が可能となった。 (3)処理速度が早い。実施例では2000枚/分の処
理条件での例を示したが、5000枚/分の高速処理が
可能である。
【0045】従来の方法では、例えば特公開昭63−3
1585号公報に見られるように400枚/分程度の処
理速度が限度であったが、これを著しく向上させた。処
理速度の向上は、装置のコンパクト化をもたらす。 (4)メンテナンスの手間が大幅に削減される。従来の
洗浄方式の場合、オフライン操作であることが多く、閉
店後の余分な労働を強いられていたが、本発明のクロス
材では完全にオンライン化可能で、メンテナスンの手間
が実質的に不要であり、洗浄作業から従業者を解放し
た。 (5)コインが摩耗、変形しにくい。
【0046】コインとの接触は、従来の樹脂ペレット式
に較べ本発明は繊維状であり、コインの模様などを摩耗
させにくくコインの使用可能期間が伸びる。特にパイル
素材としてビスコースレーヨンが好ましい。なお、従来
の樹脂ペレットの場合、コインの角の磨滅や変形は避け
られなかった。 (6)パイル素材としてビスコースレーヨンを用いると
静電気の発生によるトラブルを防止できる。
【0047】摩擦帯電圧が低いため、遊技者との間の放
電による電撃もなく不快感を与えることはない。また帯
電量が大きくなると、拭き取り処理後に再び微小なゴミ
が付着し易くなり、付着したゴミを遊技機内に持ち込
み、動作不良を起こし易くなるが、この場合そのような
トラブルを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の清拭材のパイル構造の断面図。
【符号の説明】
1…パイル、2…地糸層またはベース生地層。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パイル構造を有する材料であって、該パ
    イルを構成する繊維の円形換算直径が40〜150μ、
    パイル部の厚みが1〜2.5mm、パイルを構成する繊維
    の繊維長L2 とパイル部厚みL1 の比L1 /L2 が0.
    7以上であることを特徴とする清拭材。
  2. 【請求項2】 前記パイルが再生セルロース繊維からな
    ることを特徴とする清拭材料。
  3. 【請求項3】 パイルの目付量が100〜700g/m
    2 である請求項1または2記載の清拭材料。
JP5157561A 1993-06-28 1993-06-28 清拭材料 Withdrawn JPH078432A (ja)

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