JPH0780953A - 平滑な表面層を有する成形品及びその製造方法 - Google Patents

平滑な表面層を有する成形品及びその製造方法

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JPH0780953A
JPH0780953A JP5231718A JP23171893A JPH0780953A JP H0780953 A JPH0780953 A JP H0780953A JP 5231718 A JP5231718 A JP 5231718A JP 23171893 A JP23171893 A JP 23171893A JP H0780953 A JPH0780953 A JP H0780953A
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surface layer
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resin
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JP5231718A
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Akihiro Ueda
明弘 上田
Mitsuo Okubo
光夫 大久保
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】平滑な表面層を有し、界面の接着強度に優れ、
且つ、意匠性に優れた成形品及びその製造方法を提供す
る。 【構成】繊維強化熱硬化性樹脂からなる成形品本体11
1の表面に、熱硬化性樹脂からなる透明又は半透明の表
面層112を形成し、成形品本体111の熱硬化性樹脂
と一体的に硬化する。成形品本体111と表面層112
との間に、模様を印刷した布又はシート状物113を埋
設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、平滑な表面層を有し、
界面の接着強度に優れ、且つ、意匠性に優れた成形品及
びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、引抜成形法で得られる成形品は、
その表面に基材の繊維パターンが露呈しているので、こ
のままでは表面平滑性が悪いばかりでなく、外観上その
繊維パターン自身が不具合となるため、表面層部分に、
不織布又はサーフェイスマット等の強化繊維材料を用
い、これにマトリックスとなる樹脂を多量に含浸させた
ものを積層して、樹脂リッチな表面層を形成したり、あ
るいは一旦引抜成形品を成形した後に、その成形品に塗
料を塗布する方法等により、その表面を平滑にすること
が一般に行われてきた。
【0003】更に、成形品の表面に模様を付与する方法
として、例えば、特開平2─89625号公報に記載の
如く、連続フィラメントからなる熱硬化性樹脂含浸長尺
心材の外表面に、着色した樹脂含浸連続フィラメント群
を配置し、金型内に引き込み硬化せしめることで成形品
の表面に模様を付与する方法等が取られてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、不織布
又はサーフェースマット等の強化繊維材料を用いる場合
には、その材料自身がやはり繊維で構成されており、そ
の繊維による凹凸が、表面に浮き出してくるために、高
度な表面平滑性を具備したものは得られず、成形後、成
形品に塗装を施す場合には、マトリックス樹脂に含まれ
ている内部離型剤が成形品の表面に浸出してくるので、
塗料層の密着性が悪く、それを改良するために、塗装を
施す前に成形品の表面を処理する必要があるので、工程
数が増加し、成形速度が遅くなり、製造費もかさむとい
う問題点があった。
【0005】更に、着色したフィラメントを外表面に配
置し模様を付与する方法では、模様が直線状あるいは螺
旋状の縞模様のような非常に単調なものしか得られず、
意匠性に優れたものを得ることができなかった。
【0006】本発明は、上記の如き従来の問題点を解消
し、平滑な表面層を有し、界面の接着強度に優れ、且
つ、意匠性に優れた成形品、及び、その成形品を連続的
に製造する方法を提供することを目的としてなされたも
のである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明1は、直線状連続
繊維強化熱硬化性樹脂からなる成形品本体の表面に、熱
硬化性樹脂からなる透明又は半透明の平滑な表面層が形
成され、成形品本体の熱硬化性樹脂と一体硬化されてな
る成形品であって、成形品本体と表面層との間に、布又
はシート状物が埋設されている平滑な表面層を有する成
形品である。
【0008】本発明1において、成形品本体中の強化繊
維としては、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、有機繊維
等のロービング、連続ストランドマット、チョップドス
トランドマット、クロスマット、ラミマット等が使用さ
れる。但し、ロービングに代表される直線状連続繊維の
使用を必須とし、必要に応じて各種のマットが併用され
る。成形品本体中の強化繊維の体積含有率は、30〜5
0%が好ましい。
【0009】本発明1において、成形品本体形成用熱硬
化性樹脂、及び、表面層形成用熱硬化性樹脂としては、
不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ビニルエステ
ル樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂が使用され
る。両者は、同じ系統の熱硬化性樹脂であっもよいし、
又、異なる種類の熱硬化性樹脂であってもよい。しか
し、硬化の段階で、それぞれの熱硬化性樹脂が互いに架
橋し、化学的な結合構造を形成するものを選択して使用
することが好ましい。
【0010】表面層形成用熱硬化性樹脂としては、硬化
させた表面層が透明又は半透明となるものが使用され
る。透明又は半透明の程度としては、光線透過率が、3
0%以上であるのが好ましく、50%以上であるのが更
に好ましい。
【0011】表面層形成用熱硬化性樹脂中には、上記の
硬化させたときの表面層が透明又は半透明となる範囲内
において、充填剤が添加されてもよい。充填剤として
は、例えば、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、ウ
ィスカ等、熱硬化性樹脂中で溶解することなく固体の状
態にて分散するものが使用でき、無機質のものであって
よいし、有機質のものであってもよい。
【0012】充填剤は、その形状が、球形粒子、繊維状
粉末、フレーク状粉末等が使用できるが、ガラスパウダ
ー、ガラスビーズ、ガラスバルーンのような光線透過率
を維持するものを使用するのが好ましい。充填剤の添加
量は、平均粒径が5〜50μmのものを、熱硬化性樹脂
(重合性モノマーを含む)100重量部に対して、20
0重量部以下であるのが好ましい。
【0013】本発明1において、布又はシート状物とし
ては、木綿、絹等の天然繊維や、飽和ポリエステル、ポ
リアミド等の合成繊維からなり、成形時の温度、圧力条
件下で変形したり破損したりしない強度と融解すること
のない耐熱性を有する材料を用いて製せられた織布、不
織布、紙、あるいは、上記の強度や耐熱性を有する、例
えば、飽和ポリエステル、ポリアミド、フッ素系樹脂、
ポリイミド樹脂等のシートやフィルムであって、熱硬化
性樹脂との親和性のよいものが好適に使用される。
【0014】その形態は、表面層用の熱硬化性樹脂を供
給した際に含浸して成形品本体形成用の熱硬化性樹脂と
一体化し易い点で織布や不織布が好ましい。これらの布
又はシート状物は、そのまま使用してもよいが、予め表
面に種々の模様、例えば、大理石模様、石目模様、種々
の幾何学模様等を印刷しておくと、成形品に更に優れた
意匠性を付与することができる。
【0015】本発明1において、表面層の厚みは、安定
した製品を得るためには、80〜250μmが好まし
い。
【0016】本発明1において、成形品本体の表面(一
面)にのみ、熱硬化性樹脂からなる透明又は半透明の平
滑な表面層が形成され、成形品本体と表面層との間に、
布又はシート状物が埋設されていてもよいし、又、成形
品本体の全周面、即ち、表面のみでなく、裏面及び側面
にも、熱硬化性樹脂からなる透明又は半透明の平滑な表
面層が形成され、その成形品本体と表面層との間の全部
に、布又はシート状物が埋設されていてもよい。
【0017】熱可塑性樹脂シートやフィルムを用いる際
は、成形品本体表面全面を覆うのではなく、場合によっ
ては積層する面の表面積の2分の1以下とするのが好ま
しい。
【0018】本発明2は、直線状連続繊維からなる強化
繊維に未硬化の熱硬化性樹脂を含浸させた成形品本体形
成用の樹脂含浸強化繊維及び該繊維の表面に配設した布
又はシート状物を引抜成形用金型内に導いて、成形品本
体形成用熱硬化性樹脂を加熱硬化させつつ引き抜く成形
品の製造方法であって、成形品本体形成用熱硬化性樹脂
が半硬化である間に、その表面に、金型に設けられた樹
脂注入管より透明又は半透明の表面層形成用熱硬化性樹
脂を供給し、布又はシート状物を介して成形品本体形成
用熱硬化性樹脂と一体硬化せしめる成形品の製造方法で
ある。
【0019】本発明2において、熱硬化性樹脂、強化繊
維、布又はシート状物、熱硬化性樹脂中に必要に応じて
添加される充填材としては、本発明1と同様のものが使
用され得る。
【0020】本発明2において、引抜成形用金型として
は、2つのゾーンに分かれ、引抜成形方向に向かって、
入口側を第1の硬化区間、出口側を第2の硬化区間と
し、それぞれの硬化区間における温度制御は、独立して
操作できるようにされ、型面の断面積が、第2の硬化区
間の方が第1の硬化区間よりも成形品本体の表面に形成
する表面層の厚さに相当する分だけ大きくされたものが
好適に使用される。
【0021】本発明2において、成形品本体形成用の熱
硬化性樹脂が半硬化であるとは、例えば、引抜成形用金
型の第一の硬化区間にて熱硬化性樹脂が加熱されて、あ
る程度硬化反応が進行した後、ゲル化点を経て樹脂温度
が最高発熱温度に達する迄、好ましくは最高発熱温度の
直前に達するまでをいう。尚、ゲル化点は成形品本体形
成用の樹脂含浸繊維と一緒に熱電対を流し、熱硬化性樹
脂の硬化反応過程を追跡し、時間と樹脂温の関係をグラ
フ化した場合に、反応熱により急激に昇温する変曲点と
して把握することが可能であり、樹脂の最高温度も同様
にして、ゲル化点後の極大値として把握することが可能
である。
【0022】本発明2の実施に当たっては、熱電対を加
熱金型中に導いて樹脂温を追随してもよく、或いは事前
にテストを行って、表面層形成用樹脂の適当な注入時期
を推測可能にしておいてもよい。
【0023】本発明2において、成形品本体形成用の熱
硬化性樹脂が半硬化である間に、金型内にて透明又は半
透明の表面層形成用の熱硬化性樹脂を供給する手段とし
ては、例えば、引抜成形用金型内の型面の内周面に周方
向に沿って凹溝を設け、その凹溝に、外部の樹脂槽より
樹脂注入管等を経て、透明又は半透明の表面層形成用の
熱硬化性樹脂が供給可能とし、引抜成形用金型内を通過
する成形品本体形成用の繊維強化樹脂熱硬化性樹脂が、
凹溝の設けられた部位を通過する時点では、その中の熱
硬化性樹脂が半硬化状態であるように設定する方法等が
採用される。樹脂注入管から凹溝への樹脂液の注入圧
は、およそ1.0〜5kgf/cm2の範囲が好適であ
る。
【0024】本発明2において、引抜成形における引取
装置による成形速度は、通常、20cm/分〜2m/分
が好適であり、引取装置を通過した直後にカッターを設
置し、切断して定尺の製品とすればよい。
【0025】又、本発明2において、成形品本体形成用
の繊維強化熱硬化性樹脂の表面にのみ、布又はシート状
物を積層するとともに、その表面に金型内にて透明又は
半透明の表面層形成用の熱硬化性樹脂を供給してもよい
し、又、成形品本体形成用の繊維強化熱硬化性樹脂の全
周面、即ち、表面の一面のみでなく、裏面及び側面に
も、布又はシート状物を積層するとともに、その全周面
に金型内にて透明又は半透明の表面層形成用の熱硬化性
樹脂を供給してもよい。
【0026】
【作用】本発明1の平滑な表面層を有する成形品は、直
線状連続繊維強化熱硬化性樹脂からなる成形品本体の表
面に、熱硬化性樹脂からなる透明又は半透明の平滑な表
面層が形成され、成形品本体の熱硬化性樹脂と一体硬化
されてなる成形品であって、成形品本体と表面層との間
に、布又はシート状物が埋設されていることにより、成
形品本体の強化繊維に基づく表面の凹凸及び布もしくは
シート状物の凹凸が表面層によって均されているので、
平滑な表面を有するものとなっており、表面層の樹脂は
布又はシート状物を介して成形品本体の樹脂と一体硬化
されているので、両層の界面の接着強度に優れたものと
なっており、且つ、透明又は半透明な表面層を通して布
又はシート状物の模様が見えるので、優れた意匠性が付
与されている。
【0027】本発明2の平滑な表面層を有する成形品の
製造方法は、直線状連続繊維からなる強化繊維に未硬化
の熱硬化性樹脂を含浸させた成形品本体形成用の樹脂含
浸強化繊維及び該繊維の表面に配設した布又はシート状
物を引抜成形用金型内に導いて、成形品本体形成用熱硬
化性樹脂を加熱硬化させつつ引き抜く成形品の製造方法
であって、成形品本体形成用熱硬化性樹脂が半硬化であ
る間に、その表面に金型に設けられた樹脂注入管より透
明又は半透明の表面層形成用熱硬化性樹脂を供給し、布
又はシート状物を介して成形品本体形成用熱硬化性樹脂
と一体硬化せしめることにより、成形品本体の強化繊維
に基づく表面の凹凸及び布もしくはシート状物の凹凸が
表面層により均らして平滑な表面を有する成形品となす
ことができ、表面層の熱硬化性樹脂を布又はシート状物
を介して成形品本体の樹脂と一体硬化するので、両層の
界面の接着強度に優れた成形品となすことができ、且
つ、透明又は半透明な表面層を形成し、その表面層を通
して布又はシート状物の模様を見せることができるの
で、優れた意匠性を付与した成形品となすことができ
る。
【0028】
【実施例】以下、本発明を実施例により図面を参照して
説明する。図1は、本発明1の平滑な表面層を有する成
形品の一実施例を示す断面図である。成形品11は、繊
維強化熱硬化性樹脂からなる成形品本体111の表面
に、熱硬化性樹脂からなる透明又は半透明の表面層11
2が形成されている。成形品本体111の熱硬化性樹脂
と一体的に硬化されている。成形品本体111と表面層
112との間には、模様が印刷された布又はシート状物
113が埋設されている。
【0029】そして、成形品本体の強化繊維に基づく凹
凸及び布又はシート状物の凹凸が表面層により均され
て、その表面が平滑面とされている。又、表面層の樹脂
は、布又はシート状物を介して、成形品本体の樹脂と一
体硬化されており、その界面の接着強度が向上されてい
る。更に、成形品本体111と表面層112との間に埋
設された布又はシート状物113の模様が、透明又は半
透明の表面層112を通して見え、優れた意匠性が付与
されている。
【0030】図2は、本発明2の平滑な表面層を有する
成形品の製造方法の一実施例の工程を説明する正面図で
あり、図3はその要部である引抜成形用金型の周辺部分
を説明する断面図である。成形品本体形成用の強化繊維
12を、熱硬化性樹脂13を充填した含浸槽14を通過
させて、強化繊維12中に熱硬化性樹脂13を含浸させ
ることにより、成形品本体形成用の樹脂含浸強化繊維1
5を形成し、これを引抜成形用金型16に導く。
【0031】引抜成形用金型16に導入する前の樹脂含
浸強化繊維15の外周囲に、布又はシート状物17重ね
合わせるようにして引抜成形用金型16に導く。
【0032】引抜成形用金型16は、2つのゾーンに分
かれ、引抜成形方向に向かって、入口側を第1の硬化区
間161、出口側を第2の硬化区間162とし、第1の
硬化区間161の外周には第1加熱手段163が設けら
れ、第2の硬化区間の外周には第2の加熱手段164が
設けられ、それぞれの硬化区間における温度制御は、独
立して操作できるようにされている。又、型面の断面積
は、第2の硬化区間162の方が第1の硬化区間161
よりも成形品本体の表面に形成する表面層の厚さに相当
する分だけ大きくされている。
【0033】引抜成形用金型16内には、略中央部、つ
まり、第1の硬化区間161と第2の硬化区間162の
略中間部の型面の内周面に周方向に沿って凹溝165が
設けられており、その凹溝165には、外部の樹脂槽1
8より樹脂注入管19を経て、表面層形成用の熱硬化性
樹脂20が供給可能とされている。
【0034】引抜成形用金型16の凹溝165の周囲に
は、冷却水路166が設けられており、その内部に冷却
水を流通することができるようになっており、これによ
り、凹溝165内に注入される樹脂液の硬化が抑制され
る。
【0035】引抜成形用金型16内を通過する成形品本
体形成用の樹脂含浸強化繊維15中の熱硬化性樹脂は、
凹溝165の部位を通過する時点で、半硬化状態となる
ように第1の硬化区間の温度制御がなされる。
【0036】そして、成形品本体形成用の樹脂含浸強化
繊維15の外周囲の全面に布又はシート状物17を重ね
合わせて引抜成形用金型16内に導入し、引抜成形用金
型内にて、その外周囲の全面に表面層形成用熱硬化性樹
脂20を供給した状態にて、引抜成形用金型16内を通
過させつつ、加熱手段164により加熱して賦形・硬化
させ、これを引取装置21により連続的に引き抜き、図
示しない切断装置により適宜長さに切断して、図1に示
す如く、成形品本体111の外周面上に布又はシート状
物113を介して表面層112を一体硬化した成形品1
1を得る。
【0037】実施例1 図2及び図3に示す工程により、40cm/分の速度に
て引抜成形を行い、図1に示す如き、表面層112の厚
さ0.1mmの成形品11を得た。
【0038】成形品本体形成用の樹脂含浸強化繊維15
中の強化繊維12として、ガラスロービング(旭ファイ
バーグラス社製、4450番)と、コンティニアンスマ
ット(旭ファイバーグラス社製、450番)を用いた。
成形品本体形成用の樹脂含浸強化繊維15中の熱硬化性
樹脂13として、イソフタル酸系不飽和ポリエステル樹
脂100重量部に、t−ブチルパーオキシベンゾエート
1.5重量部と、炭酸カルシウム10重量部と、正燐酸
系内部離型剤0.7重量部を添加したものを用いた。
【0039】布又はシート状物17として、飽和ポリエ
ステル不織布(日本バイリーン社製、商品名「OL−1
50」、23g/m2 )に大理石模様の印刷を施したも
のを用い、上述の如く成形品本体形成用の樹脂含浸強化
繊維15の全周に配設して金型16に導入した。
【0040】表面層形成用の熱硬化性樹脂20として、
イソフタル酸系不飽和ポリエステル樹脂100重量部
に、t−ブチルパーオキシベンゾエート1.5重量部
と、ガラス粉末(日本フェロー社製、商品名「M─50
0S」、平均粒子径35μm)100重量部と、正燐酸
系内部離型剤0.7重量部を添加したものを用い、上述
の如く樹脂注入管19より供給した。
【0041】尚、表面層形成用樹脂のみを硬化させたと
きの光線透過率は、厚みが100μmの場合で6%であ
った(JIS K 7105に準拠)。
【0042】金型温度は、第1の硬化区間100℃、第
2の硬化区間150℃、凹溝165付近60℃とした。
金型寸法は、全長1000mm(第1の硬化区間500
mm、第2の硬化区間500mm)、凹溝165の部位
が金型入口より500mmとした。表面層形成用の熱硬
化性樹脂の注入圧を3〜5kgf/cm2 とした。
【0043】得られた成形品は、その全面において、大
理石模様が発現し意匠性に優れ、光沢を有し、表面平滑
性に優れたものであった。
【0044】
【発明の効果】本発明1の表面平滑性に優れた成形品
は、上記の如き構成とされているので、平滑な表面を有
し、界面の接着強度に優れ、且つ、優れた意匠性が付与
されている。本発明2の表面平滑性に優れた成形品の製
造方法は、上記の如き構成とされているので、平滑な表
面を有し、界面の接着強度に優れ、且つ、優れた意匠性
が付与された成形品を連続的に製造することができる。
【0045】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明1の平滑性な表面層を有する成形品の一
実施例を示す斜視図である。
【図2】本発明2の平滑性な表面層を有する成形品の製
造方法の一実施例の工程を説明する正面図である。
【図3】図2の要部である金型の周辺部分を説明する断
面図である。
【符号の説明】
11 成形品 12 強化繊維 13、20 熱硬化性樹脂 14 含浸槽 15 樹脂含浸強化繊維 16 引抜成形用金型 17、113 布又はシート状物 18 樹脂槽 21 引取装置 111 成形品本体 112 表面層 165 凹溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 27/12 8413−4F // B29K 101:10 105:08 B29L 9:00

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直線状連続繊維強化熱硬化性樹脂からな
    る成形品本体の表面に、熱硬化性樹脂からなる透明又は
    半透明の平滑な表面層が形成され、成形品本体の熱硬化
    性樹脂と一体硬化されてなる成形品であって、成形品本
    体と表面層との間に、布又はシート状物が埋設されてい
    ることを特徴とする平滑な表面層を有する成形品。
  2. 【請求項2】 直線状連続繊維からなる強化繊維に未硬
    化の熱硬化性樹脂を含浸させた成形品本体形成用の樹脂
    含浸強化繊維及び該繊維の表面に配設した布又はシート
    状物を引抜成形用金型内に導いて、成形品本体形成用熱
    硬化性樹脂を加熱硬化させつつ引き抜く成形品の製造方
    法であって、成形品本体形成用熱硬化性樹脂が半硬化で
    ある間に、その表面に、金型に設けられた樹脂注入管よ
    り透明又は半透明の表面層形成用熱硬化性樹脂を供給
    し、布又はシート状物を介して成形品本体形成用熱硬化
    性樹脂と一体硬化せしめることを特徴とする平滑な表面
    層を有する成形品の製造方法。
JP5231718A 1993-09-17 1993-09-17 平滑な表面層を有する成形品及びその製造方法 Pending JPH0780953A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016078451A (ja) * 2014-10-17 2016-05-16 東レ株式会社 繊維強化複合材料の製造方法、樹脂基材およびプリフォーム

Cited By (2)

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JP2016078451A (ja) * 2014-10-17 2016-05-16 東レ株式会社 繊維強化複合材料の製造方法、樹脂基材およびプリフォーム
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