JPH0776128A - 放電装置 - Google Patents

放電装置

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JPH0776128A
JPH0776128A JP5224389A JP22438993A JPH0776128A JP H0776128 A JPH0776128 A JP H0776128A JP 5224389 A JP5224389 A JP 5224389A JP 22438993 A JP22438993 A JP 22438993A JP H0776128 A JPH0776128 A JP H0776128A
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JP
Japan
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electrode
ion generating
ion
discharge device
substrate
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Application number
JP5224389A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Masuda
晃二 増田
Yuji Suemitsu
裕治 末光
Tadashi Ogasawara
正 小笠原
Kazuo Asano
和夫 浅野
Akimasa Komura
晃雅 小村
Koji Nagao
剛次 長尾
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 十分な耐熱性や耐放電性を有し、入手しやす
く安価な絶縁材料を用いて、大量生産ができ、安定性や
信頼性のあるイオン生成手段を有し、しかも、放電装置
の長さ方向においてイオン放出量が均一になる放電装置
を供給することにある。 【構成】 第一の電極と、絶縁層と、第二の電極とをセ
ラミック製の絶縁基板上に順次積層し、上記第二の電極
にはイオン生成のための空間領域を形成し、第一の電極
と第二の電極との間に電圧を印加することで上記空間領
域にイオンを生成するイオン発生部を有するイオン生成
手段を備えた放電装置において、イオン生成手段にはイ
オン発生部とは別に形成したセラミック製の補正基板を
設け、この補正基板をイオン発生部の絶縁基板面側に固
着した放電装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プリンタやファクシミ
リ等に用いられる静電潜像形成装置、帯電装置、除電装
置として利用される放電装置に係り、詳しくは、絶縁層
を挟んで配置される第一の電極及び第二の電極を有する
イオン生成手段を備えており、このイオン生成手段で生
成したイオンを放出する放電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の放電装置は、例えば、そ
のイオン生成手段が生成したイオンを対向配置される誘
電体ドラム等の対向電極に直接放出して帯電装置や除電
装置として使用されたり、また、イオン生成手段と対向
電極との間にスクリーン電極を有するイオン流制御手段
を介在し、生成したイオンの放出をこのスクリーン電極
にかける電圧で制御して対向電極上に静電潜像を形成す
る静電潜像形成装置として利用されている。
【0003】例えば、図8に示すように、静電潜像形成
装置に使用されるイオン生成手段は、絶縁基板50上
に、互いに平行な複数の第一の電極51、51…、絶縁
層52、互いに平行な複数の第二の電極53、53…、
絶縁性のスペーサ56を順次積層して構成されている。
そして、第一の電極51と第二の電極53とはマトリク
スを形成するように互いに交差する位置関係で配置され
ており、更に、前記第二の電極53は2本の細い平行電
極54、54からなりしかも前記平行電極54、54の
間の第一の電極51と交差する位置にイオン生成用の空
間領域55を有し、スペーサ56は空間領域55に対向
する位置にスペーサ開口部59を有している。
【0004】また、イオン流制御手段は上記スペーサ5
6に積層されるスクリーン電極57を有し、また、この
スクリーン電極57は空間領域55、55…に対向する
位置に円形状の開口部58、58…を有する。
【0005】図9には、潜像担持体63上に一つの画素
を形成する単位静電潜像形成装置の一部断面図を示す。
これは、第一の電極51とスクリーン電極57との間に
高周波高電圧源60を、スクリーン電極57に直流電圧
源62を、更に、第二の電極53に制御電圧源61を接
続することで、第一の電極51と第二の電極53との間
の電圧で空間領域55に強電界を形成して沿面コロナ放
電によるイオンを生成し、第二の電極53とスクリーン
電極57との間の電界で生成したイオンの放出もしくは
吸収を制御している。そして、静電潜像形成装置全体と
しては、対向電極64と誘電体層65を有する潜像担持
体63上に静電潜像を形成することになる。
【0006】ところで、上記のイオン生成手段は、その
絶縁層52等に薄く剥がした天然のマイカ(雲母)を使
用し、この天然マイカの表面に導電性の電極材料である
銅やステンレス等の薄板をラミネートした後、各導電性
薄板にフォトエッチング加工を施して第一の電極51、
51…及び第二の電極53、53…を形成して作製され
る。
【0007】しかしながら、絶縁層52の厚みは均一な
沿面コロナ放電を発生するための電界強度に直接影響す
るので、この絶縁層52に用いることができる天然マイ
カは、所定の大きさと薄くて均一な厚みを有する最上質
のものに限られてしまうため、入手が困難であるほか極
めて高価なものであり、更に、絶縁層52に傷や欠陥等
が存在すると沿面コロナ放電が生起しなかったり絶縁破
壊を起こすので、天然マイカを薄い一定の厚さに剥がし
所定の大きさに切断して傷を付けずに絶縁層52を製造
するためには、高度の熟練した技術が必要となり、大量
生産ではなくて手作業に頼らざるを得ない。また、天然
マイカの表面に電極材料をラミネートするには感圧接着
剤等が用いられるが、この感圧接着剤による接着は耐熱
性、耐放電性等に欠け、製造される放電装置は安定性、
信頼性に乏しく、特に、放電装置を加熱使用する場合、
この問題が顕著になる。なお、これらの問題点は放電装
置における問題点なので、静電潜像形成装置に限らず、
帯電装置、除電装置に利用される放電装置においても同
様に生じる。
【0008】そこで発明者らは既に、十分な耐熱性や耐
放電性を有してしかも入手しやすく安価な絶縁材料を用
いて、大量生産が可能で安くしかも安定性や信頼性のあ
る放電装置を供給すること等を目的として、絶縁基板、
第一の電極、絶縁層、第二の電極を高温で焼成して一体
化したイオン生成手段を有した放電装置を提案した(特
開平3−109585号公報)。そして、このイオン生
成手段を製造する方法としては、一度焼成したセラミッ
ク基板上に電極や絶縁層を印刷する厚膜印刷法や、焼成
していないシート状のグリーン体(以下、グリーンシー
トと呼ぶ)に電極や絶縁層を積層するシート積層法又は
印刷積層法がある。
【0009】厚膜印刷法は、まず、適当な大きさのグリ
ーンシートを焼成して絶縁基板を形成し、その上に第一
の電極、絶縁層、第二の電極を一層ずつスクリーン印刷
で積層して絶縁基板上に焼成して放電装置を形成する。
なお、この厚膜印刷法においては、第一の電極、絶縁
層、第二の電極としてガラスに近い材質のものを使用
し、絶縁基板と焼成する温度(通常600〜700°C
程度)もセラミックの融点(通常2000°C程度)よ
りずっと低いため、絶縁基板がこの焼成によって変形す
ることはない。そして、スクリーン印刷は、被印刷物上
に適当に穴を開けたメッシュを被せ、その上に積層した
い材料を乗せて、へら等を用いてその上を一方に向かっ
て擦ることでメッシュに設けられた穴から積層したい材
料を搾り出す方法である。しかしながら、スクリーン印
刷による積層方法では、メッシュの穴は擦られる方向に
伸びてしまうので、積層したい材料の形状は印刷面内で
曲がって積層されやすく、第一の電極や第二の電極では
電極が曲がって印刷されて電極の曲がりが生じる。な
お、電極の曲がりが少ない程度を真直度とよぶ。
【0010】シート積層法は、グリーンシートからなる
絶縁基板上に、第一の電極、絶縁層、第二の電極を順次
積層し、次いでこれを一度に一体に焼成する。このた
め、絶縁層についてもグリーンシートを使用し、第一の
電極や第二の電極としてタングステン等の焼結金属導体
が使用される。そして、グリーンシートは焼成されると
約12〜20%収縮する特性を持つ。その為、焼結金属
導体等をグリーンシートの表面や内部に配設して焼成し
た場合、表面と熱伝導の良い焼結金属導体周辺とから焼
成されてゆくことになり、グリーンシートには収縮のム
ラによる電極面の反りや電極の曲がりが生じる。なお、
電極面の反りが少ない程度を平面度とよぶ。なお、絶縁
基板等のグリーンシートの厚みを厚くすると、かえって
焼成に時間がかかり、平面度は悪化する。
【0011】印刷積層法は、グリーンシートからなる絶
縁基板上に、スクリーン印刷で第一の電極、絶縁層、第
二の電極を積層し、これらを一度に一体に焼成する。こ
のため、シート積層法と同様に、絶縁層としてグリーン
シートを使用し、第一の電極や第二の電極についてもタ
ングステン等の焼結金属導体が使用される。その為、厚
膜印刷法やシート積層法が有する問題点を有する。
【0012】それ故、セラミックで形成したイオン生成
手段にはその製造方法に起因して電極の曲がりや電極面
の反りが生じる。その為、空間領域が第一の電極と第二
の電極との交差位置からずれて形成される場合があり、
そのずれた部分においては強電界が形成される領域が小
さくなって生成するイオンの量が減少するので、空間領
域毎に生成されるイオン量が異なることになり、それを
放電装置の長さ方向について調べると不均一な生成イオ
ンの分布となり、それをもとに放出されるイオンの分布
も不均一になる。
【0013】そして、この放電装置を静電潜像形成装置
に利用する場合、一体に焼成したイオン生成手段が長く
なるほどそれだけスクリーン電極の開口部やスペーサの
開口部と空間領域との間の位置ずれ(穴の重なりが減
る)や距離変化が大きいところが形成されるので、イオ
ンの放出に寄与する電界の面積が減少したり電界が弱く
なってイオンに与えるエネルギーが減少し、放出される
イオンの割合が減少する開口部が発生するため、生成し
たイオン量に対して放出されるイオンの割合が開口部毎
に異なり、それを放電装置の長さ方向について調べると
対向電極上に形成される静電潜像は不均一な分布にな
る。
【0014】また、この放電装置を帯電装置や除電装置
に利用する場合、第二の電極と対向電極との間の距離は
約200〜350μmなので、第二の電極面の反りによ
り対向電極の幅方向において第二の電極と対向電極との
間の距離が一定せず、それらの間に形成される電界の強
度も一定せず対向電極の軸方向において放出されるイオ
ン量が異なり、それを放電装置の長さ方向について調べ
ると対向電極上に放出されるイオンは不均一な分布にな
る。更に、対向電極が円筒面状をなしている場合には、
第二の電極の曲がりによっても、第二の電極と対向電極
との間の距離が一定せず、対向電極上に放出されるイオ
ンは不均一な分布になる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者ら
は、十分な耐熱性や耐放電性を有し、入手しやすく安価
な絶縁材料を用いて、大量生産ができ、安定性や信頼性
のある放電装置における問題点を解決し、電極面の反り
や電極の曲がりの無い放電装置を開発すべく鋭意研究を
重ねた結果、第一の電極と、絶縁層と、第二の電極とを
セラミック製の絶縁基板上に順次積層て構成されるイオ
ン発生部と、それとは別に形成したセラミック製の補正
基板とを固着してイオン生成手段を形成することで解決
できることを見出し、本発明を完成した。
【0016】従って、本発明の目的は、十分な耐熱性や
耐放電性を有し、入手しやすく安価な絶縁材料を用い
て、大量生産ができ、安定性や信頼性のあるイオン生成
手段を有し、しかも、放電装置の長さ方向においてイオ
ン放出量が均一になる放電装置を供給することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、第
一の電極と、絶縁層と、第二の電極とをセラミック製の
絶縁基板上に順次積層し、上記第二の電極にはイオン生
成のための空間領域を形成し、第一の電極と第二の電極
との間に電圧を印加することで上記空間領域にイオンを
生成するイオン発生部を有するイオン生成手段を備えた
放電装置において、イオン生成手段には、イオン発生部
とは別に形成したセラミック製の補正基板を設け、この
補正基板をイオン発生部の絶縁基板面側に固着した放電
装置である。
【0018】絶縁基板は、イオン発生部の強度を得るた
めに設けられアルミナ等のセラミック材料を使用する。
【0019】第一の電極は、絶縁基板に電極を積層して
構成され、帯電装置や除電装置として利用されるならば
一本の板状の電極でもよいが、静電潜像形成装置である
ならば互いに平行な複数の細長い電極を形成して、空間
領域毎にイオンの生成を制御できるようにする。そし
て、このような第一の電極は、シート積層法又は印刷積
層法の場合は、セラミックの融点で一度に焼結されるこ
とから、タングステン、モリブデン、タングステンマン
ガン、モリブデンマンガン等の焼結金属導体を使用し、
例えば、ペースト状のタングステンをグリーンシートに
積層して電極を形成して作成され、一方、厚膜印刷法で
は、ニッケル等の材料を使用し、絶縁基板に第一の電極
を積層したら焼成して作成される。
【0020】絶縁層は、第一の電極に積層され、イオン
の衝撃に耐えられる強度、放電で生成する活性物質やプ
ラズマによる化学反応に耐えられる安定性が必要とさ
れ、そのような材料としてはアルミナ等のセラミックや
パイレックス等のガラスに近い材料が適当である。そし
て、シート積層法又は印刷積層法ではセラミックを使用
し、一方、厚膜印刷法ではガラス等を使用し、第一の電
極に絶縁層を積層して焼成する。
【0021】第二の電極は、絶縁層に電極を積層し、第
一の電極との間に電圧を印加されることで空気中に強電
界を生じるようにイオン生成のための空間領域を形成し
て構成され、帯電装置や除電装置として利用されるなら
ば、音叉形状の電極や櫛形の電極とその分岐された電極
の間に形成した空間領域とから構成してもよいが、静電
潜像形成装置であるならば互いに平行な複数の電極を積
層し、第二の電極は平行な2本の細い電極や一枚の平板
状の電極等で構成され、第一の電極が交差する位置にイ
オン生成用の空間領域を設けて空間領域毎にイオンの生
成を制御できるようにする。そして、この第二の電極も
絶縁層に焼結されるので、製造方法に合わせて第一の電
極と同じ材料を使用する。
【0022】また、イオン発生部が固定される補正基板
は、イオン生成手段に生じる電極面の反りを矯正してイ
オン生成手段の平面度を向上するために設けられ、絶縁
基板と同じアルミナ等のセラミック材料を平面度に注意
しながら酸化炉で焼成したものを使用する。補正基板に
イオン発生部を固定する方法としては、シリコーン系、
エポキシ系、ゴム系、シアノアクリレート系等の接着剤
や、粘着テープ、バネ等の金具、エンジニアリングプラ
スチック製の治具等で固着する。それにより、補正基板
自体の反りがある場合でも、定盤等の基準平面上で精度
良く平面度を出すように両者を押し当てた状態のまま固
定すれば、イオン生成手段の電極面の反りは補正されて
所定の平面度を得ることができる。なお、電極面の反り
が大きくて補正基板でも補正しきれないようなイオン発
生部があれば、補正基板に固定する前に検査してふるい
落とせばよく、製造上のむだも少なくできる。
【0023】上記の通り、補正基板は、イオン生成手段
の電極面の平面度を向上する。また、イオン発生部を補
正基板に固定する時、ある程度電極の真直度を改善する
こともできるが、この電極の真直度をその許容誤差範囲
内に収めることができるイオン発生部の長さには限界が
あり、それ以上の長さを有するイオン発生部を作ること
は困難である。一方、補正基板は、電極の真直度のよう
な一体に焼成できる長さに制限を加えられることはない
ので、必要に応じてその長さを適当に形成することがで
きる。
【0024】それ故、一体に焼成できるイオン発生部の
長さ以上の長さを有するイオン生成手段を形成する場合
等においては、補正基板の長さを長尺に形成し、複数の
イオン発生部を前記長尺な補正基板上の長さ方向に並べ
ることで、電極の真直度を改善でき、全体として電極面
の反りや電極の曲がりが少ない放電装置を構成すること
ができる。そして、イオン発生部の長さは、それを帯電
装置や除電装置として使用するときは、第二の電極と対
向電極との間に形成される電界の強度に許される誤差等
によって制限され、また、静電潜像形成装置として使用
するときは、空間領域と開口部との位置ずれによる静電
潜像のむら等から限定され、例えば、空間領域の幅が2
00μmで開口部が直径150μmである場合には真直
度の限界が50μmとなり、105mm程度の長さのも
のは容易にそれを満たすことができる。なお、補正基板
に固定して電極の真直度の限界を満たすイオン発生部の
長さをその電極の有効記録部長とよぶ。上記の長尺な補
正基板に複数のイオン発生部を固定する方法としては、
X−Yステージと顕微鏡とからなる位置決め装置等を用
いて、突き合わせの距離や真直度等を確認しながら電極
面同士を精度良く並べて長尺な補正基板上に固着する。
【0025】また、補正基板と絶縁基板との間には加熱
による熱膨張量に差が生じないので、オゾンや放電生成
物の発生を抑え寿命が長い放電装置にするために、補正
基板にイオン発生部を加熱する加熱手段を設けて効率よ
く加熱することができ、このような加熱手段は、通電す
ることで発熱するタングステン等の抵抗回路等で構成で
き、補正基板の表面又はその内部に設けられる。
【0026】そして、この放電装置が静電潜像形成装置
として使用される場合には、生成されたイオンの放出を
制御するためのスクリーン電極を設ける必要がある。こ
のような目的に使用するスクリーン電極には、空間領域
に対向する位置にフォトエッチング等の方法でイオン導
出用の円形状の開口を設けた導電性を有する金属平板を
使用する。また、このスクリーン電極と第二の電極とが
ショートしないようにそれらの間に絶縁性のスペーサを
介在させ、更に、イオンの放出を妨げないように空間領
域に対向する位置にスペーサ開口を設ける必要がある。
また、後からイオン発生部にスペーサを積層するのでは
なく、グリーンシートで構成して一体に焼成する方が製
造しやすく、イオン発生部の強度も強くなる。
【0027】
【作用】本発明の放電装置は、イオン発生部を補正基板
にその電極面の反りを減らすように固定されているの
で、イオン生成手段の平面度がとてもよい。その為、こ
の放電装置の第二の電極とスクリーン電極や対向電極と
の間の距離を均一にすることができる。また、電極の真
直度を許容できる誤差範囲内に収めることができるよう
な長さでイオン発生部を形成し、それを複数個補正基板
上に並べることで、放電装置の長さが長くなっても電極
全体としての真直度を所定の範囲に収めることができる
ので、静電潜像形成装置としてこの放電装置を使用して
もスクリーン電極の開口部と空間領域との位置ずれを抑
えられ、帯電装置や除電装置として使用しても対向電極
と第二の電極との距離の誤差を少なくすることができ
る。
【0028】
【実施例】以下、添付図面に示す実施例に基づいて、本
発明を具体的に説明する。
【0029】実施例1 図1〜3に、本発明の放電装置にスクリーン電極を設け
た実施例1に係る静電潜像形成装置を示す。イオン発生
部1は、スクリーン印刷法で、グリーンシート状態のア
ルミナ上に、第一の電極5としてタングステンのペース
トを、絶縁層としてアルミナを、第二の電極7としてタ
ングステンのペーストを、更に、スペーサ8としてアル
ミナをパターン印刷した後、1500−1600°Cの
温度の還元雰囲気炉で焼成して形成した。
【0030】補正基板2aは、平面度を得ることに注意
してアルミナのグリーンシートを酸化炉で焼成して形成
した。イオン生成手段は、有効記録部長が105mmで
ある上記イオン発生部1が補正基板2a上に接着剤を用
いて固定されて形成されている。その結果、図4に示す
ように、放電装置の平面度は許容限界値の100μm以
下となった。また、スクリーン電極3は、複数の円形状
の開口部11が設けられ、それが空間領域9に対向する
位置に来るようにスペーサ8上にテープを用いて固定さ
れている。
【0031】このように構成された静電潜像形成装置に
25−100°Cの繰り返し温度サイクルを1000回
テストしたところ、イオン発生部1と補正基板2aとの
間に位置ずれや剥がれは発生せず、静電潜像形成装置か
ら放出されるイオン量にも変化は生じなかった。また、
この静電潜像形成装置を用いて形成した静電潜像にむら
等は発生していなかった。
【0032】実施例2 静電潜像形成装置に使用した各々の材料と製造方法は実
施例1と同じである。図5に示すように、それぞれのイ
オン発生部1a,1bの有効記録部長を105mmに形
成し、ひとつのイオン発生部の第一の電極の真直度を5
0μm以下に抑えた。そして、それらを長尺な補正基板
2b上に固定して放電装置を形成した。また、イオン発
生部1a,1b同士の位置合わせは、X−Yステージと
顕微鏡とからなる位置決め装置を使用して精度良く行っ
た。その結果、放電装置全体の平面度が許容限界値以下
になった上、電極の真直度も50μm以下に抑えること
ができた。
【0033】このように構成された静電潜像形成装置に
25−100°Cの繰り返し温度サイクルを1000回
テストしたところ、イオン発生部1と長尺な補正基板2
bとの間に位置ずれや剥がれは発生せず、静電潜像形成
装置から放出されるイオン量にも変化は生じなかった。
また、この静電潜像形成装置を用いて形成した静電潜像
にむら等は発生しなかった。
【0034】比較例1 実施例2と同じ有効長を有する静電潜像形成装置を一つ
のイオン発生部と補正基板とからなるイオン生成手段で
構成した。その結果、放電装置の平面度が150μmに
なり、電極の真直度も170μmになった。また、この
静電潜像形成装置を用いて形成した静電潜像にはむら等
が発生した。
【0035】実施例3 静電潜像形成装置に使用した各々の材料、製造方法とイ
オン発生部の構成は実施例2と同じである。長尺な補正
基板2bには、図7に示すように、グリーンシートの上
にタングステンペーストの発熱手段12を印刷し、更
に、グリーンシートを積層して、焼成したものを使用し
た。また、発熱手段12には引き出し端子が設けられ、
そこから通電することで発熱する。
【0036】このような長尺な補正基板2bに二つのイ
オン発生部1を固定したところ、放電装置の平面度が許
容限界値以下になった上、電極の真直度も50μm以下
に抑えることができた。また、静電潜像形成装置に25
−100°Cの繰り返し温度サイクルを1000回テス
トしたところ、イオン発生部1と長尺な補正基板2bと
の間に位置ずれや剥がれは発生せず、静電潜像形成装置
から放出されるイオン量にも変化は生じなかった。ま
た、この静電潜像形成装置を加熱使用して静電潜像を形
成したところ、実施例2と比べて放出されるイオン量が
増加し、かつ、形成された潜像にむら等は発生しなかっ
た。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、イオン発生部を補正基
板に固定して電極面の反りを抑え、一体に焼成するイオ
ン発生部の長さを所定の長さに抑えて電極の曲がりを抑
えたので、これらに起因する生成そして放出するイオン
量のむらを抑えることができ、放電装置の長さ方向にお
いてイオン放出量が均一になる。同時に、十分な耐熱性
や耐放電性を有し、しかも、入手しやすく安価なセラミ
ック等を絶縁層に用いているので、大量生産ができ、し
かも安定性や信頼性のある安いイオン生成手段を有する
放電装置を供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の放電装置を利用した実施例1に係る
静電潜像形成装置の一部切欠き図。
【図2】 本発明の放電装置を利用した実施例1に係る
静電潜像形成装置の全体平面図(a)と全体側面図
(b)。
【図3】 本発明の放電装置を利用した実施例1に係る
静電潜像形成装置の一部断面図。
【図4】 本発明の放電装置の平面度特性の一例。
【図5】 本発明の放電装置を利用した実施例2に係る
静電潜像形成装置の全体平面図(a)と全体側面図
(b)。
【図6】 本発明の放電装置の真直度特性の一例。
【図7】 本発明の放電装置を利用した実施例3に係る
単位静電潜像形成装置の断面図。
【図8】 従来の放電装置を利用した静電潜像形成装置
の一部切欠き図。
【図9】 従来の放電装置を利用した単位静電潜像形成
装置の使用断面図。
【符号の説明】
1…イオン発生部、2a…補正基板、2b…長尺な補正
基板、4…絶縁基板、5…第一の電極、6…絶縁層、7
…第二の電極、9…空間領域、12…発熱手段、13…
イオン生成手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅野 和夫 神奈川県海老名市本郷2274番地、富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 小村 晃雅 神奈川県海老名市本郷2274番地、富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 長尾 剛次 神奈川県海老名市本郷2274番地、富士ゼロ ックス株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一の電極と、絶縁層と、第二の電極と
    をセラミック製の絶縁基板上に順次積層し、上記第二の
    電極にはイオン生成のための空間領域を形成し、第一の
    電極と第二の電極との間に電圧を印加することで上記空
    間領域にイオンを生成するイオン発生部を有するイオン
    生成手段を備えた放電装置において、イオン生成手段に
    はイオン発生部とは別に形成したセラミック製の補正基
    板を設け、この補正基板をイオン発生部の絶縁基板面側
    に固着したことを特徴とする放電装置。
  2. 【請求項2】 補正基板の長さを長尺に形成し、複数の
    イオン発生部を前記長尺な補正基板上の長さ方向に並べ
    て固定した請求項1記載の放電装置。
  3. 【請求項3】 補正基板は、通電することで発熱する発
    熱手段を有する請求項1又は2に記載の放電装置。
  4. 【請求項4】 第一の電極及び第二の電極は、それぞれ
    互いに平行な複数の電極からなり、また、互いに交差す
    る位置関係に配置されてマトリックスを形成し、空間領
    域は第二の電極と第一の電極とが交差する位置に形成さ
    れた請求項1から3のいずれかに記載の放電装置。
JP5224389A 1993-09-09 1993-09-09 放電装置 Pending JPH0776128A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014102414A (ja) * 2012-11-21 2014-06-05 Fuji Xerox Co Ltd 帯電装置および画像形成装置

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