JPH0772086A - 水分測定方法 - Google Patents

水分測定方法

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JPH0772086A
JPH0772086A JP31875493A JP31875493A JPH0772086A JP H0772086 A JPH0772086 A JP H0772086A JP 31875493 A JP31875493 A JP 31875493A JP 31875493 A JP31875493 A JP 31875493A JP H0772086 A JPH0772086 A JP H0772086A
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  • Investigating Or Analysing Materials By The Use Of Chemical Reactions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 水分濃度未知の試料中の水分を、簡便且つ安
価に、しかも広範囲の水分濃度において精度良く測定す
ることができる水分測定方法を提供すること。 【構成】 各々水分濃度の異なる複数の水分濃度既知の
検定液に、ハロゲン化コバルトまたはハロゲン化銅を界
面活性剤に溶解した水分測定試薬を、各々所定割合で添
加混合して水分濃度に応じて着色度の異なる複数の標本
を作成し、得られた各標本の所定温度における所定の吸
収波長の吸収度を測定し、各標本の吸収度と水分濃度と
の関係を表す検量線を作成し、一方、水分濃度が未知の
試料に、上記水分測定試薬を上記所定割合にて添加混合
して該試料を着色し、着色した該試料の上記所定温度に
おける上記所定の吸収波長の吸収度を測定し、得られた
吸収度と上記検量線とから上記試料の水分を定量する水
分測定方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水分濃度未知の試料中
に溶解又は分散している水分量を測定する方法に関し、
更に詳細には、電子部品又は精密部品類の洗浄液等にお
ける水分濃度測定に好適な水分測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
溶液中の水分濃度を測定する方法としては、赤外吸収
法、誘電率法、超音波速度法、カールフィッシャー法等
が使用されていたが、これらの測定方法は、測定機器が
高価であったり、測定操作に熟練を要すなどの問題があ
り、安価で簡便な水分測定方法が必要とされていた。
【0003】一方、精密部品又は治工具類等の洗浄分野
においては、近年オゾン層破壊防止の面から、廃止が進
められている塩素系溶剤及びフロン系溶剤を用いる洗浄
液の代替品として、テルペン系溶剤、炭化水素系溶剤、
アルコール系溶剤等の溶剤系洗浄液や、界面活性剤等を
含有する水系洗浄液等の代替洗浄液が開発されている。
【0004】上記代替洗浄液においては、溶剤や界面活
性剤の持つ引火性を無くして非危険物化する目的で水を
添加しているものもあり、このような代替洗浄液で洗浄
を行なう場合、洗浄液中の水分がある濃度以下になると
洗浄液が危険物化し、逆に水分がある濃度以上になると
洗浄効率が低下するため水分管理が必須である。このよ
うな理由から、洗浄分野においても上述の如き水分測定
方法が用いられているが、前記溶液中の水分濃度を測定
する場合と同様に安価で簡便な水分測定方法が必要とさ
れていた。
【0005】安価で簡便に測定する方法として、分析化
学の分野では、濾紙に塩化コバルト水溶液を含ませ乾燥
させた試験紙を用いる方法(特開平2−91551号公
報)があるが、上記試験紙は、空気中の水分を吸収して
しまうため非常に不安定であり、正確な測定が困難であ
るという問題があった。
【0006】また、無水エチルアルコールに塩化コバル
ト(II)無水和物を溶解して得られる671nmに吸収
極大を持つ溶液に水を加えると、吸光度が変化すること
を利用した水分の定量方法〔日本化学会編“新実験化学
講座15 分析”p121(1991)〕も報告されて
いるが、該方法では、疎水性試料を測定する際に、均一
な液が得られない場合があった。又、発色効率が低いた
め、試料が多く必要となり、着色した試料を測定する場
合に色の識別が困難になるという問題点があった。
【0007】従って、本発明の目的は、水分濃度未知の
試料中の水分を、簡便且つ安価に、しかも広範囲の水分
濃度において精度良く測定することができる水分測定方
法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、塩化コバ
ルトのアルコール溶液が水分により変色することに着目
して種々検討を重ねた結果、ハロゲン化コバルト又はハ
ロゲン化銅を界面活性剤又は炭素数3以上の溶媒に溶解
した水分測定試薬を用いて検量線を作成することによ
り、上記目的を達成し得ることを見出し、本発明を完成
するに至った。
【0009】即ち、本発明は、各々水分濃度の異なる複
数の水分濃度既知の検定液に、ハロゲン化コバルトまた
はハロゲン化銅を界面活性剤に溶解した水分測定試薬
を、各々所定の割合で添加混合して、水分濃度に応じて
着色度の異なる複数の標本を作成し、得られた各標本の
所定温度における所定の吸収波長の吸収度を測定し、各
標本の吸収度と水分濃度との関係を表す検量線を作成
し、一方、水分濃度が未知の試料に、上記水分測定試薬
を、上記所定割合にて添加混合して該試料を着色し、着
色した該試料の上記所定温度における上記の所定の吸収
波長の吸収度を測定し、着色した上記試料の吸収度と上
記検量線とから、上記試料の水分を定量することを特徴
とする水分測定方法(以下、「第1発明」という場合に
はこの発明をいう)を提供するものである。
【0010】また、本発明は、各々水分濃度の異なる複
数の水分濃度既知の検定液に、ハロゲン化コバルトまた
はハロゲン化銅を炭素数3以上の溶媒に溶解した水分測
定試薬を、各々所定の割合で添加混合して、水分濃度に
応じて着色度の異なる複数の標本を作成し、得られた各
標本の所定温度における所定の吸収波長の吸収度を測定
し、各標本の吸収度と水分濃度との関係を表す検量線を
作成し、一方、水分濃度が未知の洗浄液に、上記水分測
定試薬を、上記所定割合にて添加混合して該洗浄液を着
色し、着色した該洗浄液の上記所定温度における上記の
所定の吸収波長の吸収度を測定し、着色した上記洗浄液
の吸収度と上記検量線とから、上記洗浄液の水分を定量
することを特徴とする水分測定方法(以下、「第2発
明」という場合にはこの発明をいう)を提供するもので
ある。
【0011】以下、本発明の第1発明の水分測定方法に
ついて詳細に説明する。本発明において標本を作成する
際に用いられる検定液としては、水分と溶媒及び/又は
界面活性剤とを含有する溶液が挙げられる。上記溶媒と
しては、特に限定されるものではないが、例えば、低級
アルコール(エタノール、イソプロピルアルコール
等)、ケトン(アセトン等)、グリコール類(ポリエチ
レングリコール等)等の親水性溶媒が挙げられる。上記
界面活性剤としては、特に限定されるものではないが、
後述する試料に用いられている界面活性剤として列挙し
た界面活性剤と同様の物質が挙げられる。また、溶媒と
界面活性剤とを含有する場合は、溶媒として前記の親水
性溶媒を用いてもよく、ケロシン、ベンゼン、ヘキサン
等の疎水性溶媒を用いることもできる。
【0012】本発明において用いられる水分測定試薬
は、ハロゲン化コバルト又はハロゲン化銅を界面活性剤
に溶解した試薬である。
【0013】上記水分測定試薬に用いられる上記ハロゲ
ン化コバルト又はハロゲン化銅におけるハロゲンとして
は、特に限定されないが、塩素又は臭素が好ましく、ま
た、上記ハロゲン化コバルトとしては、塩化コバルト、
臭化コバルト等が挙げられ、上記ハロゲン化銅として
は、塩化銅、臭化銅等が挙げられる。また、コバルトの
吸収度は銅の吸収度より大きいので、特にハロゲン化コ
バルトが好ましい。上記水分測定試薬における上記ハロ
ゲン化コバルト又はハロゲン化銅と界面活性剤とを溶解
させる割合は、試料中の水分と測定試薬中のハロゲン化
コバルト又はハロゲン化銅との水和反応による色の変化
が確認できれば、特に限定されないが、界面活性剤10
0重量部に対して、上記ハロゲン化コバルト又はハロゲ
ン化銅0.05〜10重量部とするのが好ましく、0.
1〜2.0重量部にするのがより好ましい。
【0014】上記水分測定試薬に用いられる上記界面活
性剤としては、アニオン性、カチオン性、両イオン性、
非イオン性界面活性剤が用いられるが、水分測定の精度
を考慮すると、活性剤製品中の水分が少ない非イオン性
界面活性剤(ノニオン性界面活性剤)が好ましく、具体
例としては、下記の化合物等が挙げられる。
【0015】上記非イオン性界面活性剤としては、例え
ばアルキルエーテル型、アルキルアリルエーテル型、ア
ルキルチオエーテル型等のエーテル型;アルキルエステ
ル型、ソルビタンアルキルエステル型等のエステル型;
ポリオキシアルキレンアルキルアミン等のアミンとの縮
合型;ポリオキシアルキレンアルキルアマイド等のアミ
ドとの縮合型;ポリオキシエチレンとポリオキシプロピ
レンとをランダム又はブロック縮合させたプルロニック
又はテトロニック型;ポリエチレンイミン系等の界面活
性剤が挙げられる。陰イオン性界面活性剤としては、ア
ルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル又はベンゼンス
ルホン酸塩、アルキル又はアルケニルエーテル硫酸塩、
アルキル又はアルケニル硫酸塩、オレフィンスルホン酸
塩、アルカンスルホン酸塩、高級脂肪酸塩、α−スルホ
脂肪酸塩又はエステル、アルキル又はアルケニルエーテ
ルのカルボン酸塩等が挙げられる。陽イオン性界面活性
剤及び両性界面活性剤としては、アルキル又は/及びア
ルケニルアミン塩、第4級アンモニウム塩、アルキルベ
タイン、アルキルアミンオキサイド、アルキルアラニ
ン、ポリアミート、ポリアミン塩、イミダゾリン型両性
界面活性剤、スルホベタイン型両性界面活性剤等が挙げ
られる。ここで、ハロゲン化コバルト又はハロゲン化銅
を界面活性剤に溶解させる場合は、常温で液体の界面活
性剤を用いることが好ましい。また、ハロゲン化コバル
ト又はハロゲン化銅を界面活性剤と疎水性溶媒との混合
液に溶解させる場合は、常温で液体又は固体のいずれの
界面活性剤も、用いることができる。
【0016】また、上記水分測定試薬に更に疎水性溶媒
を加えて、上記水分測定試薬を、上記ハロゲン化コバル
ト又は上記ハロゲン化銅を上記界面活性剤と上記疎水性
溶媒との混合液に溶解した液として用いるのが好まし
い。これにより、試料中の水分と水分測定試薬中のハロ
ゲン化コバルト又はハロゲン化銅とが効率良く水和反応
し発色の効率が高くなり精度の良い測定を行うことがで
きる。
【0017】上記水分測定試薬に用いられる上記疎水性
溶媒としては、水を水和しにくい溶媒であれば、特に限
定されないが、水和量が小さいほどコバルトと水和する
水の量が増え、測定感度が上昇することから水和量が小
さければ小さい程よい。例えば、ケロシン、ベンゼン、
ヘキサン、キシレン等の炭化水素溶媒が挙げられる。上
記疎水性溶媒を用いた場合の上記疎水性溶媒と上記界面
活性剤との混合比率は、疎水性溶媒、界面活性剤、試料
の種類、水分量により変動するものであり、特に限定さ
れるものではないが、界面活性剤100重量部に対し
て、疎水性溶媒を0〜10000重量部とするのが好ま
しく、100〜3000重量部とするのが更に好まし
い。
【0018】また、上記水分測定試薬には、水分測定時
に上記水分測定試薬の乳化が生じるような該水分測定試
薬と試料との組合わせの場合に、乳化を抑制し、精度の
良い測定をするために、必要に応じて乳化抑制剤を添加
することもできる。上記乳化抑制剤としては、乳化抑制
機能のある物質であれば特に限定されないが、高級脂肪
酸、高級アミン等が挙げられる。
【0019】また、上記水分測定試薬の調製時に、上記
ハロゲン化コバルト又はハロゲン化銅の溶解を容易にす
るために、エタノール等の低級アルコールを添加しても
良い。また、標本の変色域を調製するために予め水を添
加しても良い。
【0020】本発明において、水分測定に供される試料
は、水分を含む液であれば特に限定されないが、界面活
性剤及び/又は溶剤と水とを含有する洗浄液、界面活性
剤あるいは、動植物油脂類の縣濁液又は乳化液、動植物
油等が挙げられる。
【0021】上記界面活性剤及び/又は溶剤と水とを含
有する洗浄液としては、具体的には、後述する溶剤の一
種又は二種以上の混合物に危険物化するのを防止するた
めに水を添加してなる溶剤系洗浄液;後述する界面活性
剤の一種又は二種以上の混合物と水とからなり、必要に
応じて上記溶剤を添加してなる水系洗浄液等が挙げら
れ、特に電子部品又は精密機械類の洗浄に用いられるフ
ロン代替洗浄液が好ましく挙げられる。
【0022】上記洗浄液に含有される溶剤としては、特
に限定はないが、動植物から得られるd−リモネン等の
テルペン類を有効成分とするテルペン系溶剤、ケロシ
ン、ベンゼン、キシレン等の炭化水素を有効成分とする
炭化水素系溶剤、イソプロピルアルコール、エチルアル
コール、メチルアルコール等の低級アルコールを有効成
分とするアルコール系溶剤等が挙げられる。
【0023】また、上記洗浄液に含有される界面活性剤
としては、アニオン性、カチオン性、両イオン性、非イ
オン性界面活性剤等が用いられるが電子部品等の部材へ
の影響を考慮すると、非イオン性界面活性剤が好まし
く、例えば、アルキルエーテル型、アルキルアリルエー
テル型、アルキルチオエーテル型等のエーテル型;アル
キルエステル型、ソルビタンアルキルエステル型等のエ
ステル型;ポリオキシアルキレンアルキルアミン等のア
ミンとの縮合型;ポリオキシアルキレンアルキルアマイ
ド等のアミドとの縮合型;ポリオキシエチレンとポリオ
キシプロピレンをランダム又はブロック縮合させたプル
ロニック又はテトロニック型;ポリエチレンイミン系等
の界面活性剤が挙げられ、これらのうち、特に、炭素数
4〜22の炭化水素基を有するものが好ましく挙げられ
る。
【0024】また、上記洗浄液としては、上記の成分の
ほか、必要に応じてビルダー、キレート剤、防錆剤、消
泡剤等の添加剤を含有するものでもよく、また、上記添
加剤を用途に応じて任意に2種以上組み合わせて使用し
たものでもよい。
【0025】而して、本発明の洗浄液の水分測定方法
(一つの態様)を実施するには、各々水分濃度の異なる
複数の水分濃度既知の上記検定液に、上記水分測定試薬
を、各々所定割合で添加混合して、水分濃度に応じて着
色度の異なる複数の標本を作成し、得られた各標本の所
定温度における所定の吸収波長の吸収度を測定し、各標
本の吸収度と水分濃度との関係を表す検量線を作成し、
一方、水分濃度未知の上記試料に、上記水分測定試薬
を、上記所定割合にて添加混合して該試料を着色し、着
色した該試料の上記所定温度における上記の所定の吸収
波長の吸収度を測定し、着色した上記試料の吸収度と上
記検量線とから、上記試料の水分を定量する。
【0026】上記の複数の検定液における各々の水分濃
度は、測定する試料において必要とされる水分濃度によ
り変動するものであり、特に限定されるものではない
が、例えば各々の水分濃度を0〜20重量%の範囲で測
定する場合は、0.1〜4重量%毎に異ならせるのが好
ましく、その個数も3〜40個とするのが好ましい。
【0027】上記水分測定試薬を上記検定液及び試料に
添加する際における上記所定割合は、検定液に含まれる
水分により適宜設定すればよいが、例えば検定液水分が
10重量%の場合、上記検定液1に対して、上記水分測
定試薬を0.5〜100の範囲とするのが好ましい。上
記所定割合が、0.5未満であると、試料中に含まれる
着色成分により水分測定試薬の吸収度の変化を判断でき
なくなる場合があり、また100を超えると、試薬の吸
収度の変化が小さくなり、誤差が大きくなるため好まし
くない。
【0028】上記の着色した検定液及び着色した試料は
測定用容器に充填される(上記の着色した検定液を測定
用容器に充填したものは上記標本として用いられる)。
上記測定用容器としては、透明で吸収度の測定ができる
ものであれば特に限定されないが、ガラス製、石英製、
プラスチック製等のセル等が挙げられる。
【0029】本発明における上記の所定の吸収波長は、
用いる試薬により異なるが、例えば、塩化コバルトを使
用した場合には、550〜700nmに吸収が現れる。
【0030】本発明において、上記標本の吸収度を測定
する際における上記所定温度は、0〜70℃の範囲とす
るのが好ましい。上記温度が、0℃未満であると、検定
液が凍る可能性があり、また、70℃を超えると、測定
中に検定液中の水分が蒸発し、正しい水分濃度が測定で
きなくなるので好ましくない。
【0031】そして、上記の各標本の上記所定温度にお
ける上記の吸収度を測定するには、吸収測定装置を用い
る等して測定することができる。上記吸収測定装置とし
ては、上記の所定の吸収波長の吸収度が定量できるもの
であれば、特に限定されないが、例えば、吸光光度計な
どが挙げられ、該吸光光度計を用いた場合には、上記吸
収度は吸光度として求められる。
【0032】また、上記検量線を作成するには、吸収度
と水分濃度とを、それぞれグラフの縦軸及び横軸に設定
し、得られたデータを該グラフにプロットし、プロット
した各点を結んで関数グラフにする等して作成すること
ができる。
【0033】上記水分測定試薬を上記試料に添加する際
における上記所定割合は、上述した水分測定試薬を上記
検定液に添加する際における所定割合と同様である。ま
た、着色した試料の吸収度を測定する際における温度及
び吸収波長は、上記標本を作成する際における上記所定
温度及び上記の所定の吸収波長と同様であり、吸収度の
測定も上述の標本の吸収度の測定と同様に行うことがで
きる。
【0034】また、上記水分測定試薬として、温度が異
なると吸収度の領域がずれる水分測定試薬を使用した場
合には、異なる温度、例えば0℃と25℃との様に標本
及び試料を加温または冷却して測定する際の温度を調節
することにより、吸収度の領域を測定の上限下限に調整
することができる。即ち、本発明においては、標本の吸
収度が著しく変化する水分濃度を、標本の温度を変化さ
せることにより、測定する試料に応じて最適な水分濃度
の範囲へシフトさせることができるので、1つの水分測
定試薬でも測定する際の上記所定温度を変えることによ
って、比色が困難な試料の水分濃度を容易に測定するこ
とができる。
【0035】また、上記試料の吸収度と上記検量線とか
ら上記試料の水分を定量するには、上記試料の吸収度を
上記検量線と対比し、上記検量線上における上記試料の
吸収度となる際の水分濃度を確認する等して定量するこ
とができる。
【0036】次に、本発明により実施できる試料の水分
測定方法の他の態様について、詳細に説明する。尚、特
に説明しない点、即ち、具体的な測定方法については、
上述した水分測定方法の一つの態様で記載した事項が全
て適用可能である。
【0037】本発明の他の態様を実施するには、各々水
分濃度の異なる複数の水分濃度既知の検定液に、上記水
分測定試薬を、各々所定割合で添加混合して、水分濃度
に応じて着色度の異なる複数の標本を作成し、得られた
各標本の種々の温度における所定の吸収波長の吸収度を
測定し、各標本の吸収度、温度及び水分濃度の関係を記
憶装置に記憶させてデータベースを作成し、一方、水分
濃度未知の上記試料に、上記水分測定試薬を、上記所定
割合にて添加混合して該試料を着色し、着色した該試料
の任意の温度における上記所定の吸収波長の吸収度を測
定し、着色した上記試料の吸収度と上記の任意の温度と
を上記データベースのデータと比較して、上記試料の水
分を定量する
【0038】上記標本の吸収度を測定する際における上
記種々の温度の範囲は、前述の水分測定方法の一つの態
様における所定温度と同様に0〜70℃の範囲とするの
が好ましい。また、試料の測定を行う際の上記の任意の
温度についても同様に0〜70℃の範囲とするのが好ま
しい。そして、試料の測定を行う際の上記の任意の温度
を上記範囲内で特に制限されずに選択できるように、上
記標本の吸収度を測定する際の上記種々温度としては、
多くの温度条件を採用することが好ましく、例えば、1
〜10℃毎に測定しておくことが好ましい。
【0039】また、記憶装置としては、コンピュータの
ハードディスクやフロッピーディスク等を好ましく用い
ることができる。
【0040】着色した上記試料の吸収度と上記任意の温
度とを上記データベースのデータと比較して、上記試料
の水分を定量するには、下記1)及び2)等の方法が挙
げられる。 1)検量線法:標本の吸収度と水分量の関係を捕間する
関数を作成し、該関数をもとに試料の吸収度から水分を
換算する方法。 2)テーブル法:標本の吸収度と水分量の関係を表に
し、該表をもとに試料の吸収度から水分を換算する方
法。 また、上記検量線法においては、上記データベースに上
記検量線が得られる関数を入力しておくことにより、試
料の吸収度及び測定諸条件を入力するだけで、即座に水
分の定量ができるシステムを構築することもできる。
【0041】次いで、本発明の第2発明の水分測定方法
について説明する。尚、検定液については、前述した第
1発明と同様であるので説明を省略する。
【0042】本発明において、水分測定試薬に用いられ
る上記ハロゲン化コバルト又はハロゲン化銅は、前述の
第1発明と同様である。また、本発明において上記水分
測定試薬に用いられる上記炭素数3以上の溶媒として
は、常温で液状であるアルコール、脂肪酸、ケトン等の
有機溶媒が挙げられる。アルコールとしては、プロパノ
ール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、オク
タノール、デカノール、ウンデカノール、ドデカノール
等が挙げられる。炭素数6〜20の一価又は多価アルコ
ールに、上記ハロゲン化コバルト又はハロゲン化銅を溶
解した水分測定試薬は、温度による変色域の移動がほと
んど無く、測定時に温度を一定に保持する機器が必要な
いので、炭素数6〜20の1価又は多価アルコールを上
記炭素数3以上の溶媒として用いるのが好ましい。ここ
で、上記脂肪酸としては、プロピオン酸等が、また上記
ケトンとしては、アセトン、メチルイソブチルケトン等
が挙げられる。
【0043】上記水分測定試薬における上記炭素数3以
上の溶媒に上記ハロゲン化コバルト又はハロゲン化銅を
溶解させる割合は、溶媒100重量部に対して、上記ハ
ロゲン化コバルト又はハロゲン化銅0.05〜10.0
重量部とするのが好ましく、0.1〜2.0重量部とす
るのがより好ましい。
【0044】本発明において、水分測定に供される洗浄
液としては、界面活性剤及び/又は溶剤と水とを含有す
る洗浄液が挙げられ、具体的には、前述の第1発明で詳
述した洗浄液等が好ましく挙げられる。
【0045】而して、第2発明の水分測定方法を実施す
るには、各々水分濃度の異なる複数の水分既知の上記検
定液に、上記水分測定試薬を、各々所定の割合で添加混
合して、水分濃度に応じて着色度の異なる複数の標本を
作成し、得られた各標本の所定温度における所定の吸収
波長の吸収度を測定し、各標本の吸収度と水分濃度との
関係を表す検量線を作成し、一方、水分濃度が未知の上
記洗浄液に、上記水分測定試薬を、上記所定割合にて添
加混合して該洗浄液を着色し、着色した該洗浄液の上記
所定温度における上記の所定の吸収波長の吸収度を測定
し、着色した上記洗浄液の吸収度と上記検量線とから、
上記洗浄液の水分を定量する。
【0046】ここで、具体的な測定方法、即ち、上記水
分濃度、所定割合、標本、所定温度検量線等について
は、水分測定試薬の相違及び測定の対象が洗浄液のみで
ある点を除いて、前述の第1発明における一つの態様及
び他の態様で詳述した事項が全て適用できる。
【0047】
【作用】本発明は、ハロゲン化コバルトの結晶水による
吸収度の変化を利用したものである。例えば、塩化コバ
ルトを例に取ると、無水塩化コバルトの溶液に水分を添
加すると、水和して、添加した水分の量に応じて吸収度
が変化する。従って、水分濃度の異なる検定液に無水塩
化コバルトの溶液を添加することにより、種々吸収度が
異なる標本を得ることができ、各標本の吸収度と水分濃
度とから作成した検量線と、被測定液である試料に同様
の操作を行うことにより得られる着色された試料の吸収
度とを、対比することにより、試料の水分を定量でき
る。
【0048】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0049】〔実施例1〕塩化コバルト(II)無水和物
をポリオキシエチレン(酸化エチレン付加モル数=10
モル)オクチルフェニルエーテルに溶解し、塩化コバル
ト(II)無水和物の濃度が、1g/リットルである水分
測定試薬を得た。また、イソプロピルアルコールに水を
添加して、水分濃度が0〜20重量%まで4重量%刻み
(0重量%、4重量%、8重量%、12重量%、16重
量%、20重量%)に調整された6種の検定液を得た。
各検定液2mlと水分測定試薬2mlとを10ml試験管内で
混合し静置して、6種の標本を得た。得られた標本の2
0℃における660nm及び600nmの吸収度(吸光度)
を吸光光度計で測定し、得られた各標本の吸収度(吸光
度)と水分濃度との関係をグラフにプロットして検量線
を作成した。得られた検量線を図1に示す。
【0050】次いで、水分未知の試料(イソプロピルア
ルコールと水との組成物)2mlと、水分測定試薬2mlと
を10ml試験管内で混合し静置して、上記試料を着色し
た。そして、着色した試料の20℃における660nmの
吸収度(吸光度)を吸光光度計で測定したところ、吸光
度は0.27であった。得られた測定値と図1に示す検
量線とから上記試料の水分濃度を求めたところ、8.0
%であった。
【0051】〔実施例2〕塩化コバルト(II)無水和物
をヘキサン90重量%及びポリオキシエチレン(酸化エ
チレン付加モル数=10モル)オクチルフェニルエーテ
ル10重量%の混合液に溶解し、塩化コバルト(II)無
水和物の濃度が、1g/リットルである水分測定試薬を
得た。また、イソプロピルアルコールに水を添加して、
水分濃度が0〜5重量%まで1重量%刻み(0重量%、
1重量%、2重量%、3重量%、4重量%、5重量%)
に調整された6種の検定液を得た。各検定液2mlと水分
測定試薬2mlとを10ml試験管内で混合し静置して、6
種の標本を得た。得られた標本の20℃における660
nmの吸収度(吸光度)を吸光光度計で測定し、得られた
各標本の吸収度(吸光度)と水分濃度との関係をグラフ
にプロットして検量線を作成した。得られた検量線を図
2に示す。
【0052】次いで、水分未知の試料(イソプロピルア
ルコールと水との組成物)2mlと、水分測定試薬2mlと
を10ml試験管内で混合し静置して、上記試料を着色し
た。そして、着色した試料の20℃における660nmの
吸収度(吸光度)を吸光光度計で測定したところ、吸光
度は0.81であった。得られた測定値と図2に示す検
量線とから上記試料の水分濃度を求めたところ、2.0
重量%であった。
【0053】〔実施例3〕塩化コバルト(II)無水和物
をヘキサン90重量%、ポリオキシエチレン(酸化エチ
レン付加モル数=10モル)オクチルフェニルエーテル
10重量%の混合液に溶解し、塩化コバルト(II)無水
和物の濃度が、1g/リットルである水分測定試薬を得
た。また、ポリオキシエチレン(酸化エチレン付加モル
数=2モル)ブチルエーテルに水を添加して、水分濃度
が2重量%、4重量%、6重量%、7重量%に調整され
た4種の検定液を得た。各検定液2mlと水分測定試薬2
mlとを10ml試験管内で混合し静置して、4種の標本を
得た。得られた標本の20℃における660nmの吸収度
(吸光度)を吸光光度計で測定し、得られた各標本の吸
収度(吸光度)と水分濃度との関係をグラフにプロット
して検量線を作成した。得られた検量線を図3に示す。
【0054】次いで、水分未知の洗浄液〔ポリオキシエ
チレン(酸化エチレン付加モル数=2モル)ブチルエー
テルと水との組成物〕2mlと、水分測定試薬2mlとを1
0ml試験管内で混合し静置して、上記試料を着色した。
そして、着色した試料の20℃における660nmの吸収
度(吸光度)を吸光光度計で測定したところ、吸光度は
0.11であった。得られた測定値と図3に示す検量線
とから上記試料の水分濃度を求めたところ、4.0重量
%であった。
【0055】〔実施例4〕塩化コバルト(II)無水和物
をオクチルアルコールに溶解し、塩化コバルト(II)無
水和物の濃度が、5g/リットルである水分測定試薬を
得た。また、イソプロピルアルコールに水を添加して、
水分濃度が5重量%、8重量%、12重量%、15重量
%に調整された4種の検定液を得た。各検定液2mlと水
分測定試薬2mlとを10ml試験管内で混合し静置し4種
の標本を得た。得られた標本の20℃における660nm
の吸収度(吸光度)を吸光光度計で測定し、得られた各
標本の吸収度(吸光度)と水分濃度との関係をグラフに
プロットして検量線を作成した。得られた検量線を図4
に示す。
【0056】次いで、水分未知の洗浄液(イソプロアル
コールと水との組成物)2mlと、水分測定試薬2mlとを
10ml試験管内で混合し静置して、上記洗浄液を着色し
た。そして、着色した洗浄液の20℃における660nm
の吸収度(吸光度)を吸光光度計で測定したところ、吸
光度は0.7であった。得られた測定値と図4に示す検
量線とから上記洗浄液の水分濃度を求めたところ、8.
0重量%であった。
【0057】〔実施例5〕塩化コバルト(II)無水和物
をアセトンに溶解し、塩化コバルト(II)無水和物の濃
度が、1g/リットルである水分測定試薬を得た。ま
た、ポリオキシエチレン(酸化エチレン付加モル数=2
モル)ブチルエーテルに水を添加して、水分濃度が5重
量%、8重量%、12重量%、15重量%に調整された
4種の検定液を得た。各検定液2mlと水分測定試薬2ml
とを10ml試験管内で混合し静置し4種の標本を得た。
得られた標本の20℃における600nmの吸収度(吸光
度)を吸光光度計で測定し、得られた各標本の吸収度
(吸光度)と水分濃度との関係をグラフにプロットして
検量線を作成した。得られた検量線を図5に示す。
【0058】次いで、水分未知の洗浄液〔ポリオキシエ
チレン(酸化エチレン付加モル数=2モル)ブチルエー
テルと水との組成物〕2mlと、水分測定試薬2mlとを1
0ml試験管内で混合し静置して、上記洗浄液を着色し
た。そして、着色した洗浄液の20℃における600nm
の吸収度(吸光度)を吸光光度計で測定したところ、吸
光度は、0.19であった。得られた測定値と図5に示
す検量線とから上記洗浄液の水分濃度を求めたところ、
12.0重量%であった。
【0059】
【発明の効果】本発明の洗浄液の水分測定方法によれ
ば、水分濃度未知の試料中の水分を、簡便且つ安価に、
広範囲の水分濃度において精度良く測定することができ
る。従って、本発明の洗浄液の水分測定方法は、電子部
品や精密部品類の洗浄に用いられる洗浄液で、水分を添
加し非危険物化している洗浄液の水分管理を行う際等に
おいて、特に好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例1で得られた検量線を示すグラ
フである。
【図2】図2は、実施例2で得られた検量線を示すグラ
フである。
【図3】図3は、実施例3で得られた検量線を示すグラ
フである。
【図4】図4は、実施例4で得られた検量線を示すグラ
フである。
【図5】図5は、実施例5で得られた検量線を示すグラ
フである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各々水分濃度の異なる複数の水分濃度既
    知の検定液に、ハロゲン化コバルトまたはハロゲン化銅
    を界面活性剤に溶解した水分測定試薬を、各々所定の割
    合で添加混合して、水分濃度に応じて着色度の異なる複
    数の標本を作成し、 得られた各標本の所定温度における所定の吸収波長の吸
    収度を測定し、各標本の吸収度と水分濃度との関係を表
    す検量線を作成し、 一方、水分濃度が未知の試料に、上記水分測定試薬を、
    上記所定割合にて添加混合して該試料を着色し、着色し
    た該試料の上記所定温度における上記の所定の吸収波長
    の吸収度を測定し、 着色した上記試料の吸収度と上記検量線とから、上記試
    料の水分を定量することを特徴とする水分測定方法。
  2. 【請求項2】 上記水分測定試薬が、ハロゲン化コバル
    ト又はハロゲン化銅を、界面活性剤と疎水性溶媒との混
    合液に溶解した液であることを特徴とする請求項1記載
    の水分測定方法。
  3. 【請求項3】 上記試料が、界面活性剤及び/又は溶剤
    と水とを含有する洗浄液であることを特徴とする請求項
    1又は2記載の水分測定方法。
  4. 【請求項4】 各々水分濃度の異なる複数の水分濃度既
    知の検定液に、ハロゲン化コバルトまたはハロゲン化銅
    を炭素数3以上の溶媒に溶解した水分測定試薬を、各々
    所定の割合で添加混合して、水分濃度に応じて着色度の
    異なる複数の標本を作成し、 得られた各標本の所定温度における所定の吸収波長の吸
    収度を測定し、各標本の吸収度と水分濃度との関係を表
    す検量線を作成し、 一方、界面活性剤及び/又は溶剤と水分とを含む水分濃
    度が未知の洗浄液に、上記水分測定試薬を、上記所定割
    合にて添加混合して該洗浄液を着色し、着色した該洗浄
    液の上記所定温度における上記の所定の吸収波長の吸収
    度を測定し、 着色した上記洗浄液の吸収度と上記検量線とから、上記
    洗浄液の水分を定量することを特徴とする水分測定方
    法。
  5. 【請求項5】 上記炭素数3以上の溶媒が、炭素数6〜
    20の1価又は多価アルコールであることを特徴とする
    請求項4記載の水分測定方法。
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