JPH0770436A - 樹脂組成物及び樹脂組成物の製造方法 - Google Patents
樹脂組成物及び樹脂組成物の製造方法Info
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- JPH0770436A JPH0770436A JP22111693A JP22111693A JPH0770436A JP H0770436 A JPH0770436 A JP H0770436A JP 22111693 A JP22111693 A JP 22111693A JP 22111693 A JP22111693 A JP 22111693A JP H0770436 A JPH0770436 A JP H0770436A
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Abstract
の最大の欠点の一つである脆弱さが大幅に改善されて靱
性、耐衝撃性に優れるほか、低い摩耗性と摩擦係数を有
する、ハンダリフローにも充分耐える、PPSの融点以
上での形状保持性が良好である等の特徴を有するPPS
樹脂組成物及びその組成物を高効率よく製造する方法。 【構成】 PPS樹脂(A)と、数平均分子量が200
万〜900万でかつリダクションレシオ(圧縮比)の最
大値が1000以上の未焼成のポリテトラフルオロエチ
レン(PTFE)樹脂(B)とを、(A)/(B)=5
0/50〜99.5/0.5(重量比)で構成する樹脂
組成物、前記組成物を該PTFE樹脂の融点以上、40
0℃以下の温度領域で、混練・押し出しする樹脂組成物
の製造方法。
Description
ァイド樹脂の短所である脆さが飛躍的に改良された高い
衝撃性、優れた摺動性を有しさらにポリフェニレンサル
ファイド樹脂の融点以上の高温での形状保持性に優れる
ポリフェニレンサルファイド樹脂組成物及び樹脂組成物
の製造方法に関するものである。
PPSと記す)樹脂は卓越した耐熱性、耐薬品性を有す
るエンジニアリングプラスチックスとして近年注目され
ているが、固有の分子構造と高い結晶性ゆえに他のエン
ジニアリングプラスチツクス、例えばポリアミド、ポリ
ブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエーテルスル
ホン(PES)等に比較し脆弱である。これらの問題点
を解決するために、各種のエラストマ−成分をPPS樹
脂に対し配合する試みがなされている。エラストマーと
してはオレフィン系、ポリアミド系、ポリエステル系が
代表的であるがいずれも耐熱性がPPS樹脂よりも大幅
に低く、実用性に乏しい。
て、PPS樹脂と分子量30万以上の未焼成のポリテト
ラフルオロエチレン(以後、PTFEと記す)からなる
組成物を100℃以上、PTFEの融点以下の温度で成
形することは特開昭50ー119040号公報で公知で
ある。ここではPTFEの融点を越える温度ではPTF
Eの繊維化が消失するとの認識から、実際の方法として
はPPS粉末と該PTFE粉末とを単純に混合した後、
100℃以上PTFEの融点以下の温度で成形して成形
品を得ている。しかしながら、かかる手段では生産性が
著しく劣って、実用性がない。一方、PPS樹脂に摺動
性を付与するための潤滑剤として分子量100万以下好
ましくは30万以下の低分子量PTFE粉末を含み強化
充填剤で強化されたPPS樹脂に更に有機シランを含有
させて該低分子量PTFEの分散性を改良した樹脂組成
物も知られている(特開昭62−232457号公
報)。しかし、かかる組成物では耐衝撃性の改善やPP
S樹脂の融点以上での形状保持性の改善は充分ではなか
った。また強化充填剤の使用も必須であった。
S樹脂の最大の欠点の一つである脆弱さが大幅に改善さ
れ、靱性、耐衝撃性に優れ、且つ高度の機械的性質を有
するPPS樹脂組成物を提供することにある。
意検討の結果、PPS樹脂とともに用いるPTFEとし
て、分子量が高く、またPTFEの押し出し加工性を示
すリダクションレシオ(圧縮比)が特定値以上にある未
焼成のポリテトラフルオロエチレン樹脂を用いること、
更に好ましくはこれら組成物を混練・押出するに際し、
実質的な樹脂温度を該PTFEの融点以上にして混練・
押出することで上記目的が達成できることを見い出し
た。
イド樹脂(A)と数平均分子量が200万〜900万
で、かつ最大リダクションレシオが1000以上の未焼
成のポリテトラフルオロエチレン樹脂(B)とを(A)
/(B)=50/50〜99.5/0.5の重量比で構
成することを特徴とする樹脂組成物、および前記組成か
らなる配合物を混練・押出するに際し、実質的な樹脂温
度を該PTFEの融点以上、400℃以下の条件で混練
加工することを特徴とする樹脂組成物の製造方法にかか
わるものである。
は、PTFEを押し出し加工する際の押し出し加工性を
示す数値としてすでに知られており、押出装置のシリン
ダーと押出物の断面積の比をいう。これはPTFEの種
類による固有の特性である。
参考にして説明すると、Dc:シリンダー内径、Dm:マ
ンドレル外径、do:ダイオリフィス内径、dp:コアー
ピン外径で示すとき、リダクションレシオ;RRは、 RR=(Dc 2−Dm 2)/(do 2−dp 2) で表わされる。そして本発明においていう、PTFEの
最大リダクションレシオとは当該PTFEが有するRR
値の最大値を言う。より詳細には里川孝臣著”ふっ素樹
脂ハンドブック”(日刊工業新聞社発行、1990年)
に記載されている。
とは押出機のダイス出口で実際に測定した溶融状態の樹
脂の温度である。上記した構成からなる本発明のPPS
樹脂組成物は、前記した樹脂温度の範囲にて押出・混練
することによって押出・混練工程で効率良くペレット化
することが可能である特徴を有する。
成形品中では該高分子量PTFEが繊維状で存在する
が、このような本発明の樹脂成形品では、従来の組成物
例えば分子量500万程度のPTFEを熱分解により2
0〜70万の低分子量とした粒子状PTFEをPPSに
配合した組成物を用い、これを成形加工して該低分子量
PTFEを繊維状態で成形品中に存在させた樹脂成形品
(例えば、前出の特開昭62−232457号公報記載
の組成物)と比較して、樹脂成形品の靱性、耐衝撃性が
飛躍的に向上する、ガラス繊維等の補強繊維を特に配合
しなくても充分な実用機械物性を有する、等の特徴があ
る。
て極めて低い摩耗性と低い摩擦係数を有しているのみな
らずPPSの融点である280℃以上の高温雰囲気下で
の形状保持性にも優れているといった特徴もある。
下記一般式で示される構成単位を70モル%以上含むも
のがすぐれた特性の組成物をもたらすので好ましい。
ロルベンゼンを硫黄と炭酸ソーダの存在下で重合させる
方法、極性溶媒中で硫化ナトリウムあるいは水硫化ナト
リウムと水酸化ナトリウム叉は硫化水素と水酸化ナトリ
ウムの存在下で重合させる方法、p−クロルチオフェノ
ールの自己縮合などがあげられるが、N−メチルピロリ
ドン、ジメチルアセトアミドなどのアミド系溶剤やスル
ホラン等のスルホン系溶媒中で硫化ナトリウムとp−ジ
クロルベンゼンを反応させる方法が適当である。この際
に重合度を調節するためにカルボン酸やスルホン酸のア
ルカリ金属塩を添加したり、水酸化アルカリを添加した
りすることは好ましい方法である。
以下に示すメタ結合(化2)、エーテル結合(化3)、
スルホン結合(化4)、ケトン結合(化5)、ビフェニ
ル結合(化6)、置換フェニルスルフィド結合(化
7)、3官能フェニルスルフィド(化8)、ナフチル結
合(化9)などを含有していてもポリマーの結晶性に大
きく影響しない範囲でかまわないが、好ましくは共重合
成分は10モル%以下がよい。特に3官能機以上のフェ
ニル、ビフェニル、ナフチルスルフィド結合などを共重
合に選ぶ場合は3モル%以下、さらに好ましくは1モル
%以下がよい。
ば(1) ハロゲン置換芳香族化合物と硫化アルカリとの反
応(米国特許第2513188号明細書等、特公昭44
−27671号および特公昭45−3368号参照)
(2) チオフェノール類のアルカリ触媒叉は銅塩等の共存
下に於ける縮合反応(米国特許第3274615号、英
国特許第1160660号参照)(3) 芳香族化合物を塩
化硫黄とのルイス酸触媒共存下に於ける縮合反応(特公
昭46−27255号、ベルギー特許第29437号参
照)等により合成されるものであり、目的に応じ任意に
選択し得る。
ては架橋型のPPS樹脂でも或いは非架橋型(リニアー
型)PPS樹脂でも良い。本発明組成物の製造方法にお
いてはPPSの溶融粘度の依存度が大きいので、これら
のPPS樹脂のうちでも、特にASTM D1238−
86による316℃/5000g荷重下(オリフィス;
0.0825±0.002インチ径×0.315±0.
001インチ長さ)でのメルトフロ−レ−トが1500
g/10分以下、更に好ましくは800g/10分以下
のPPS樹脂の使用が好適である。さらにPPS樹脂の
形態としてはペレットのような粒状でも或いは粉状でも
良いが、一般には粉状であるPTFEとの混合を考慮し
た場合、粉状のほうが扱い易い。
方法で製造されているものがいずれも使用できる。PT
FEの製造方法については、例えば前記した日刊工業新
聞社発行、ふっ素樹脂ハンドブック(里川孝臣著)にも
いくつかの例が記載されている。 本発明に使用するP
TFEには公知の製造法で得られたPTFEの内でも数
平均分子量が200〜900万のものを用いる。好まし
くは数平均分子量が300〜700万のPTFEを使用
するとよい。数平均分子量が200万未満のPTFE
や、或いはプラスチックスの摺動性を向上させる目的で
従来からすでに添加配合されていた数平均分子量が10
0万以下の低分子量PTFEでは、PPSとの混合方
法、混練方法を工夫しても衝撃性やPPSの融点以上で
の形状保持性を本発明組成物のように飛躍的に改善する
ことは出来ない。
クションレシオ、即ちリダクションレシオ(圧縮比)の
最大値が1000以上のものである。1000未満の場
合、押出機での混練・造粒の製造条件を工夫してもPT
FEの2次凝集が発生してPTFEの繊維化が不十分で
衝撃性の改善効果は殆ど見られない。
た取り扱いの面で該PTFEは常温で粉状の未焼成のも
のが用いられる。本発明の組成物におけるPPS樹脂
(A)とPTFE(B)の混合割合は(A)/(B)=
50/50〜99.5/0.5(重量%)の範囲であ
る。好ましい配合割合は(A)/(B)=60/40〜
97/3(重量%)である。このような範囲では、靱性
や摺動性あるいは高温での形状保持の改善効果がよく、
またPTFEの粒子が再凝集して繊維状化が困難となる
こともない。
軸或は2軸等の公知の混練押出機を用いるが、本発明で
は混練・押出する際の実質的な樹脂温度をPTFEの融
点(通常、325℃付近である)以上、400℃以下に
することによって高い生産性で押出ペレット化が可能と
なる。樹脂温度がPTFEの融点未満になるとPPSの
融点(280℃付近)との差が小さくなり押出作業が困
難となる。最悪の場合、スクリューが過負荷の為に停
止、損傷を受ける。好ましくは実質的な樹脂温度がPT
FEの融点(325℃)以上、390℃以下であるとよ
い。400℃を越えるとPPSの架橋が進み、増粘した
りPTFEの一部が分解しフッ酸系のガスが発生するの
で安全上好ましくない。
の組成物には、ガラス繊維、カーボン繊維で代表される
繊維状強化材および/または炭酸カルシウム、タルク、
等の無機フィラ−(C)を含むことによって該組成物の
強度、剛性、耐熱性を更に一層改善させることが出来
る。従って本発明の組成物には、繊維状強化材および/
または無機フィラ−を含有せしめることも特許の請求範
囲の一つに含まれる。これらの成分を加えた本発明のP
PS組成物は、機械物性の向上に効果があるのみならず
特にPPSの融点(280℃)以上での形状の保持性が
飛躍的に向上する。一例を挙げると、赤外線リフローに
よるハンダ付け工程に曝される電子部品にPPSを使用
した場合、リフロー炉の温度によっては電子部品が溶融
・変形する場合がある。従来の組成物即ちPTFEを含
まない強化PPS組成物、例えば汎用のガラス繊維強化
PPS或いはガラス繊維と炭酸カルシウムの併用強化P
PSに比較して、本組成物では約40℃高い320℃以
上の赤外リフローに耐える素晴らしい耐熱性が発揮され
る。
N系及びピッチ系の炭素繊維、シリカ繊維、シリカ・ア
ルミナ繊維、ジルコニア繊維、窒化ホウ素繊維、窒化珪
素繊維、ホウ素繊維、チタン酸カリウム繊維、さらにス
テンレス、アルミニウム、チタン、銅、真ちゅう等の金
属の繊維状物の無機質繊維状物質及びアラミド繊維等の
有機質繊維状物質等が挙げられる。特に代表的な繊維状
強化材は、ガラス繊維、または炭素繊維である。なおポ
リアミド、アクリル樹脂等の高融点有機質繊維状物質も
使用することができる。
化ホウ素、各種金属粉末、硫酸バリウム、硫酸カルシウ
ム、カオリン、クレ−、パイロフィライト、ベントナイ
ト、セリサイト、ゼオライト、雲母、ネフェリンシナイ
ト、タルク、アタルパルジャイト、ウオラストナイト、
PMF、フェライト、硅酸アルミニウム、硅酸カルシウ
ム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ドロマイト、
三酸化アンチモン、酸化亜鉛、酸化チタン、アルミナ、
酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化鉄、二硫
化モリブデン、黒鉛、石膏、ガラスビ−ズ、ガラスパウ
ダ−、ガラスバル−ン、石英、シリカ、石英ガラス等を
挙げることができる。好適にはコストに有利な炭酸カル
シウム、電気絶縁性に優れたタルクやクレー、寸法精度
や反り変形防止に効果の高い雲母(マイカ)があげられ
る。
状強化材および/または無機フィラ−(C)の配合割合
は、本発明樹脂組成物の性能を損なわない範囲で使用す
ることができ、好ましくは該樹脂組成物30−95重量
%に対し、上記繊維状強化材および/または無機フィラ
ーを70−5重量%である。
成物ではPTFEが繊維状で存在する。したがって該組
成物を用い、これを成形加工して得られた成形品中でも
PTFEは繊維状で分散している。繊維状で分散されて
いるPTFEは、直径O.3mm以下で直径Dと繊維の
長さLの比率:L/Dが10以上である。これを満たさ
ない場合には靱性の改良並びにPPSの融点以上での形
状保持性の向上効果は殆ど期待出来ない。
を1種以上添加することができる。添加することができ
るシラン化合物とは、具体的にはアミノアルコキシシラ
ン、エポキシアルコキシシラン、ビニルアルコキシシラ
ンの1種または2種以上である。
中にアミノ基を1個以上有し、アルコキシ基を2個ある
いは3個有するシラン化合物であればいずれのものでも
有効である。例えばγ−アミノプロピルトリエトキシシ
ラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−ア
ミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロ
ピルメチルジメトキシシラン、 N−β(アミノエチ
ル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β
(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシ
ラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメ
チルジエトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−
アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−フェニル
−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニ
ル−γ−アミノプロピルトリメトキシシランなどが挙げ
られる。
子中にエポキシ基を1個以上有し、アルコキシ基を2個
あるいは3個有するシラン化合物であればいずれのもの
でも有効である。例えば、γ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキ
シル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプ
ロピルトリエトキシシランなどが挙げられる。
中にビニル基を1個以上有し、アルコキシ基を2個ある
いは3個有するシラン化合物であればいずれのものでも
有効である。例えば、ビニルトリエトキシシラン、ビニ
ルトリメトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエ
トキシ)シランなどが挙げられる。
(D)の配合量は、前記した(A)、(B)、(C)の
合計量100重量部に対し0.01〜5重量部であり、
好ましくは0.1〜2重量部である。
ない範囲で下記の如き重合体を混合して使用できる。こ
れら重合体としてはエチレン、ブチレン、ペンテン、ブ
タジエン、イソプレン、クロロプレン、スチレン、α−
メチルスチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリル酸
エステル、メタクリル酸エステル、(メタ)アクリロニ
トリルなどの単量体の単独重合体または共重合体、ポリ
ウレタン、ポリアミド、ブチレンテレフタレ−ト・ポリ
エチレンテレフタレ−ト等のポリエステル、ポリアセタ
−ル、ポリカ−ボネ−ト、ポリサルホン、ポリアリルサ
ルホン、ポリエ−テルサルホン、ポリア−リレ−ト、ポ
リフェニレンオキシド、ポリエ−テルケトン、ポリエ−
テルエ−テルケトン、ポリイミド、ポリアミドイミド、
ポリエ−テルイミド、シリコ−ン樹脂、エポキシ樹脂、
フェノキシ樹脂、液晶ポリマ−、ポリアリ−ルエ−テル
などの単独重合体、ランダム共重合体またはブロック共
重合体、グラフト共重合体等を挙げることができる。
の離型剤、着色剤、滑剤、耐熱安定剤、耐候性安定剤、
発泡剤、防錆剤、難燃剤、ワックス等を添加してもよ
い。本発明の樹脂組成物は、その優れた特性により種々
の用途に利用でき、その例としては、チュ−ブ、ホ−
ス、パイプ、ロッド、フィルム、シ−ト、電線被覆、ワ
イヤ−被覆、光ハァイバ−被覆、ギア、カム、軸受、ベ
アリング、ベアリングリテーナー、バッキング、ガスケ
ット、Oリング、ファスナ−、バルブ類、ジョイント、
グリップ、キャスタ−、ロ−ラ−、スイッチ、ケ−ス、
さらに自動車エンジン回りのアンダ−フ−ド部品、自動
車用コネクタ等の各種自動車部品、コネクタ、スイッチ
等の電子・電気機器部品、精密機械部品、、ポンプ部
品、等として使用できる。
するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるもの
ではない。尚、例中の部は重量部を、wt%は重量%を
意味する。
/10分の粉状の架橋型PPS:大日本インキ化学工業
(株)製の「DSP B610」を70重量部と数平均
分子量が約500万で未焼成の最大リダクションレシオ
が4000のPTFE粉末:ダイキン工業(株)製の
「ポリフロンF−201」を30重量部を20リッター
のドラムタンブラーで10分間均一混合した。次いで東
芝機械(株)製のスクリュー径37mmのベント付き2
軸押出機「TEMー35B」を用いてシリンダ−温度設
定320℃、スクリュウ回転数250rpmにて溶融混
練してペレットを得た。ダイス出口にて溶融した該PP
S組成物の樹脂温度を測定したところ350℃であっ
た。生産性の評価として本押出機の限界トルク値42ア
ンペアー(モーター電流換算値)の時の単位時間当たり
の最大処理レートを測定し、45Kg/Hであった。
3オンス射出成形機:東芝機械(株)製のIS−50A
M型を用いシリンダ−温度315℃、金型温度135
℃、射出圧力1000kgf/cm2、射出スピード中
速にて、機械的特性評価用テストピ−スを成形し、各種
特性を評価した。さらに厚み1mmの10mm角のテス
トピースを80℃の濃硝酸で処理し、PPS成分を分解
したところ繊維状化したPTFEが観察され、PTFE
の繊維の平均直径Dは0.1mm、平均L/Dは50で
あった。
す。結果から明かなように極めて優れた衝撃特性を有す
る組成物が、37mm口径の小型押出機で高い生産性で
得られた。
して、引張強度をタイプ−1、1/8″(厚)の試片に
て測定。ただし、測定試片数:n=10である。
256に準拠して、反ノッチ(リバースノッチ)の衝撃
強度を1/8″(厚)×1/2″(幅)×2・1/2″
(長)の試片にて測定。ただし、測定試片数:n=10
(各々)である。
1894準拠、対鋼材との動摩擦係数をn=3で測定。実施例2ー4 次いで、実施例1に準拠し、PPSの種類と量、PTF
Eの種類と量を変えて実施例2ー4の実験を行い、その
結果を表ー1に示す。この結果からも高い衝撃性と生産
性に優れた組成物が得られた。
(株):架橋型PPS
キ化学工業(株)の「DSP B650−50」を5
4.5重量部、PTFE:F201を15重量部、日本
ユニカー(株)製のエポキシシラン:A−187をO.
5重量部をドラムタンブラーで均一混合し押出機に供給
した。同時に押出機のシリンダー途中からサイドフィー
ダーにて3mm長さのチョップドガラス繊維:旭ファイ
バーグラス(株):FT523を全組成物の系に対して
30重量%になるように供給した。
グ剤とエポキシ系を主体としたバインダーで処理された
素線径10ミクロンである。押出条件、射出条件などは
実施例1に準じる。又高温度での形状保持性を評価する
ために東洋電装(株)製の赤外線卓上ハンダリフロー装
置:PPF−2型にて引っ張りテストピースが溶融変形
しない限界温度を試行錯誤で測定したところ、320℃
でPPSの融点よりも40℃も高いものであった。更に
高い生産性と耐衝撃性も特筆すべき結果を得た。
維の種類と量を変えて評価したところ、実施例5と同様
な結果を得た。具体的な結果を表2ー3に示す。
3−JA−FT523 6) 東邦レーヨン(株):ヘ゛スファイト HTA−C6ーSR 7) (株)ドナック:ト゛ナカーホ゛ S242 8) カナダ国マリエッタリソーサース゛社:スソ゛ライトマイカ 325S 9) 日東粉化工業(株):炭酸カルシウム NS200 10)日本ユニカー(株):エポキシシラン A−187
様にPPS:米国フィリップスペトローリアム社製のラ
イトンP−4(MFR=120g/10分)を80重量
部とPTFE:F201(数平均分子量:約500万、
最大リダクションレシオ:4000)を20重量部を均
一に混合後、直接射出成形した。但し、成形機は東芝機
械(株)製IS−50AM型でシリンダー温度を310
℃設定とした。成形機のノズル出口の樹脂の温度を測定
した結果、317℃であった。これはPTFEの融点の
325℃より低いものであった。また、3ショット目ま
では連続成形は可能であったが4ショット目以降は成形
機の可塑化のためのスクリューが空転するのみで、計量
が不可能となり生産性は皆無であった。なお、1ー3シ
ョットの反ノッチアイゾット衝撃値は23Kgfcm/
cmと高い数値を示した。
FE:F201を30重量部を均一混合後、実施例1と
同一の方法で押出機で混練を試みた。但し樹脂の温度を
325℃以下にするため押出機のシリンダー温度設定を
280℃にした。ダイス出口の樹脂温度は313℃であ
ったが、押出し開始後、1分でモーターが42アンペア
ーを越えて過負荷停止、実験の続行は不可能となった。
1000以下の場合(比較例3)、PTFEの量が過多
の場合(比較例4)、PTFEを含まない場合(比較例
5)について実験を行った。結果を表4〜表5に示す。
比較例3、4では衝撃性及び高温での形状保持性が低
く、成形品中のPTFEの繊維状化が不十分であった。
又生産性が10Kg/H以下と悪い。比較例5では衝撃
性が低く且つハンダリフロー温度が282℃と劣るもの
であった。
の一つである脆弱さが大幅に改善され、靱性、耐衝撃性
に優れ、加えて低い摩擦係数を有し、且つ高度の機械的
保持するポリフェニレンサルファイド樹脂組成物が提供
できる。
リダクションレシオ(圧縮比)の計算式を説明するため
の図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 ポリフェニレンサルファイド樹脂(A)
と数平均分子量が200万〜900万でかつ最大リダク
ションレシオが1000以上の未焼成のポリテトラフル
オロエチレン樹脂(B)とを、(A)/(B)=50/
50〜99.5/0.5の重量比で構成することを特徴
とする樹脂組成物。 - 【請求項2】 ASTM D1238−86の試験方法
で測定したメルトフロ−レ−トが1500g/10分以
下であるポリフェニレンサルファイド樹脂を用いる請求
項1記載の組成物。 - 【請求項3】 更に繊維状強化材および/または無機質
フィラー(C)を含んでなることを特徴とする請求項1
または2記載の組成物。 - 【請求項4】 請求項1記載の組成物を該ポリテトラフ
ルオロエチレン樹脂(B)の融点以上、400℃以下の
温度領域で、混練・押し出してなることを特徴とする樹
脂組成物の製造方法。 - 【請求項5】 ASTM D1238−86の試験方法
で測定したメルトフロ−レ−トが1500g/10分以
下であるポリフェニレンサルファイド樹脂を用いる請求
項4記載の製造方法。 - 【請求項6】 更に繊維状強化材および/または無機質
フィラー(C)を含んでなることを特徴とする請求項4
または5記載の製造方法。 - 【請求項7】 請求項4、5または6記載の方法によっ
て製造された樹脂組成物をから得た樹脂成形品中におい
て、ポリテトラフフオロエチレン樹脂が平均直径0.3
mm以下で平均直径Dと平均長さLの比:L/Dが10
以上の繊維状で存在することを特徴とする樹脂成形品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22111693A JP3446837B2 (ja) | 1993-09-06 | 1993-09-06 | 樹脂組成物及び樹脂組成物の製造方法 |
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1993
- 1993-09-06 JP JP22111693A patent/JP3446837B2/ja not_active Expired - Lifetime
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