JPH0755034Y2 - Ｎｃ強電盤の筐体内実装構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の目的］ （産業上の利用分野） 本考案はNC強電盤の筐体内実装構造に関する。

（従来の技術） NC強電盤は、NC工作機を制御するNC装置の強電部品を内
蔵するもので、その電源ユニットボックスには、電源電
圧を入力し、適宜電圧変換して多数の電源使用部材に対
して指定の電圧源を供給するトランスが内蔵される。

ところが、従来のトランスは、他の電源装置と同様に強
電部品などが直接マウントされているというものではな
く、トランスはただトランスだけにすぎなかった。

したがって、従来のNC強電盤の電源ユニットボックスで
は、トランス及びその関連部品をNC装置の使用の変更毎
に都度設計変更しなければならなかった。

（考案が解決しようとする課題） しかしながら、NC装置では、90V,100V,105V,110V,155V
など多数の電圧源を必要とするのでトランス回りの部材
点数も多く、その配置に苦慮している。

また、NC強電盤内での部品実装は、各強電部材との取り
合いがあるため配置困難で、やむを得ず側面や手の届か
ない奥の方に部品実装するなど非常に密な配置を強要さ
れており、配線し難く、操作性が非常に悪くなるという
問題点があった。

さらに、配置に無理が生ずるので操作性が悪く、保守点
検作業がやりにくいという問題点があった。

そこで、本考案は、配置容易で、操作、保守、点検作業
が容易なNC強電盤の筐体内実装構造を提供することを目
的とする。

［考案の構成］ （課題を解決するための手段） 上記課題を解決する本考案は、電源電圧を入力し、適宜
電圧変換して多数の電源使用部材に対して指定の電圧源
を供給する電源ユニットボックスを備えたNC強電盤の筐
体内実装構造において、 前記電源ユニットボックスの一部に配置された基板の裏
面に、入力電源電圧を使用電源電圧に変換するトランス
を固定し、 前記基板の表面側に、前記トランスの関連部品のうち操
作，保守，点検が必要な部品を固定し、 前記基板及びトランス並びに関連部品から成るトランス
ユニットを、前記電源ユニットボックスの一部に配置し
たことを特徴とする。

また、前記トランスの関連部品のうち操作，保守，点検
が必要になる部品は、１次側のヒューズ，ノイズフィル
タ，端子台と、２次側の複数のサーキットプロテクタ，
端子台とであることを特徴とする。

（作用） 本考案のNC強電盤の筐体内実装構造では、基板裏面にト
ランスを固定し、表面にその関連部品のうち操作，保
守，点検が必要になる部品例えばノイズフィルタ、ヒュ
ーズ、サーキットプロテクタと、トランス１次及び２次
の端子台を固定し、トランス自体をユニット化し、電源
ユニットボックス内に配置する。

したがって、トランス及び関連部品の実装は電源ユニッ
トボックス内にユニット化されたトランス（トランスユ
ニット）を配置するのみでよく、またトランスユニット
の表面には、操作，保守，点検が必要になる部品が配置
されるので、操作，保守，点検作業が容易である。

（実施例） 以下、本考案の実施例を説明する。

第１図は扉を開けた状態で示す電源ユニットボックスの
全体配置を示す正面図、第２図（ａ）はトランスユニッ
トの正面図、第２図（ｂ）はその右側面図である。

第１図において、電源ユニットボックス１の左方には、
フレームグランド（FG）端子及び電源端子（R,S,T）を
有する電源入力端子台２と、電源入力端子台２から電源
入力するノーヒューズブレーカ（NFB）３と、このブレ
ーカ３の出力端子と接続される電源出力側端子台４が配
置されている。両端子台2,4上部に配置されるサーマル
（FH）付のマグネットスイッチ（MgSW）5,6は、２個の
サーボモータをそれぞれ駆動するためのものである。

一方、前記電源ユニットボックス１の右方には、１つの
トランスユニット７が配置されている。

第２図に示すように、トランスユニット７は、基板８の
裏面に１次電圧を複数の２次電圧に変換するトランス９
が固定されている。

また、基板７の表面には、その上端側から入力される電
源（R,S）線に対応する一対のヒューズ（FUSE）10,11
と、ノイズフィルタ12と、１次側端子台（TBI）13と、
２次側端子台（TB2）14と、前記トランスの２次側コイ
ルと接続され前記２次側端子台14に対し所定の電圧を出
力する複数のサーキットプロテクタ（CP）15とが配置さ
れている。

トランス９に入力される電圧は、１次側端子台13に付記
しているように、180V,200V,…505Vとされており、実際
入力電圧に合わせて接続端子を選択するようになってい
る。

また、トランス９の出力電圧は、２次側端子台14に付記
しているように、90V,110V,…155Vとされている。

基板８の前面で、サーキットプロテクタ15を除く部分に
は、適宜ボルトを介して透明のアクリル製保護パネル16
が覆せられている。

以上の構成により、本例の電源ユニットボックス１で
は、トランスユニット７をその一部に配置することによ
り、短い配線長で、ゆとりのある配置を行うことがで
き、例えば空きのスペースを利用して、ここにマグネッ
トスイッチ5,6を配置可能である。

また、発熱部材であるトランスを基板１の裏面側に設け
るので、他の部材を熱的に保護することができる。

また、１次側の端子台13及び２次側の端子台14を基板８
の縦方向の中間位置に間隔を置いて配置させ、その上部
にトランス１次側部品を配置し、その下部にトランス２
次側部品を配置するので、盤面が整然となり、配線作業
が容易となる。

さらに、操作の必要なサーキットプロテクタ15を除いて
他の部品を保護パネル16で覆っているので、サーキット
プロテクタ15は扉を開けた状態で即操作でき、他の部品
については、パネル16を介して目視でき、かつこれを外
して保守、点検を行うことができる。

［考案の効果］ 以上の通り、本考案は、トランス及びその関連部品をユ
ニット化することによるNC強電盤の筐体内実装構造であ
るので、筺体内実装空間が実質的に拡大し、各部品の配
置が容易で、配線容易であり、操作，保守，点検作業が
容易となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を実施した電源ユニットボックスの正面
図、第２図（ａ）は上記電源ユニットボックス内に収納
されたトランスユニットの正面図、第２図（ｂ）はその
右側面図である。 １……電源ユニットボックス ７……トランスユニット ８……基板 ９……トランス 10,11……ヒューズ 12……ノイズフィルタ 13……１次側端子台 14……２次側端子台 15……サーキットプロテクタ 16……アクリル製保護パネル

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】電源電圧を入力し、適宜電圧変換して多数
   の電源使用部材に対して指定の電圧源を供給する電源ユ
   ニットボックスを備えたNC強電盤の筐体内実装構造にお
   いて、 前記電源ユニットボックスの一部に配置される基板の裏
   面に、入力電源電圧を使用電源電圧に変換するトランス
   を固定し、 前記基板の表面側に、前記トランスの関連部品のうち操
   作，保守，点検が必要な部品を固定し、 前記基板及びトランス並びに関連部品から成るトランス
   ユニットを、前記電源ユニットボックスの一部に配置し
   たことを特徴とするNC強電盤の筐体内実装構造。
2. 【請求項２】請求項１において、前記トランスの関連部
   品のうち操作，保守，点検が必要になる部品は、トラン
   ス１次側のヒューズ，ノイズフィルタ，端子台と、トラ
   ンス２次側の複数のサーキットプロテクタ，端子台とで
   あることを特徴とするNC強電盤の筐体内実装構造。