JPH0749811B2 - 遠心クラッチ - Google Patents

遠心クラッチ

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JPH0749811B2
JPH0749811B2 JP60069496A JP6949685A JPH0749811B2 JP H0749811 B2 JPH0749811 B2 JP H0749811B2 JP 60069496 A JP60069496 A JP 60069496A JP 6949685 A JP6949685 A JP 6949685A JP H0749811 B2 JPH0749811 B2 JP H0749811B2
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JP
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clutch
oil chamber
oil
annular
annular oil
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隆雅 恩田
啓文 神戸
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D45/00Freewheels or freewheel clutches combined with automatic clutches
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D43/00Automatic clutches
    • F16D43/28Automatic clutches actuated by fluid pressure
    • F16D43/284Automatic clutches actuated by fluid pressure controlled by angular speed

Description

【発明の詳細な説明】 A.発明の目的 (1) 産業上の利用分野 本発明は、入力側に連なるクラツチアウタ、出力側に連
なるクラツチインナ、これらの間に重合して介装される
駆動及び被動クラツチ板を備え、クラツチアウタの回転
に伴い、回転体の遠心力を利用して両クラツチ板を押圧
結合するようにした遠心クラツチの改良に関する。
(2) 従来の技術 従来のこの種の遠心クラツチは、クラツチアウタと共に
回転する伝動支板の斜面とクラツチ板との間に遠心ロー
ラを介装し、クラツチアウタの回転に伴い遠心ローラが
遠心力の作用により前記斜面を登りながらクラツチ板を
押圧するようになつている(特公昭43−17446号公報参
照)。
(3) 発明が解決しようとする問題点 従来の上記遠心クラツチでは、入力側のトルク変動時、
遠心ローラの振動により騒音を発することがあり、また
部品点数が多く、構造が複雑になる傾向があり、さらに
クラツチアウタの高回転時、クラツチを遮断するには、
クラツチ板を挟んで遠心ローラと対向する受圧環をクラ
ツチばねの強いセツト荷重に抗して後退させなければな
らないので、比較的大きな操作力を要する。
そこで斯かる問題を解決するために、例えば特開昭53−
125549号公報に開示される如く駆、被動クラッチ板を挟
むようにしてクラッチアウタの両端部にピストン及び受
圧環を設け、そのピストンとクラッチアウタとの間に環
状油室を画成すると共に、この環状油室の内周側に形成
した入口を給油路に連通させて、該環状油室に導入され
た潤滑油に作用する遠心力により発生する油圧を以てク
ラッチ板を押圧し得るようにしたものが既に提案されて
いるが、この提案のものでは、クラッチ接続時に前記環
状油室をオーバフローした余剰油は、クラッチアウタ外
壁の排油孔よりクラッチ外に単に捨てられるだけであっ
て、他の機能部品に対する冷却に特別に利用されてはい
ない。
本発明は、上記に鑑み提案されたもので、潤滑油に作用
する遠心力により発生する油圧を利用してクラッチの接
続状態が得られるように、しかもその接続状態でクラッ
チ内油室をオーバフローした余剰油を利用して、高速回
転している駆、被動クラッチ板を効率よく冷却できるよ
うにした遠心クラッチを提供することを目的とする。
B.発明の構成 (1) 課題を解決するための手段 上記目的を達成するために本発明は、エンジンに連なる
クラッチアウタと負荷に連なるクラッチインナとの間
に、クラッチアウタに係合する駆動クラッチ板及びクラ
ッチインナに係合する被動クラッチ板を重合して介装
し、これらクラッチ板を挟むようにしてクラッチアウタ
の両端部にピストン及び受圧環を設け、そのピストンと
クラッチアウタとの間に環状油室を画成し、エンジンの
運転中はオイルポンプから油が前記環状油室内へ供給さ
れるようにし、またクラッチアウタの高速回転時には前
記環状油室内の油が受ける遠心力により該油室に発生す
る油圧が、前記ピストンを介して駆、被動クラッチ板間
に結合力を与えるようにした遠心クラッチにおいて、前
記環状油室の内周側に該油室の入口を開口する一方、前
記オイルポンプに連なり且つ前記ピストンに囲繞される
環状油路をクラッチアウタとクラッチインナとの間に画
成して、該入口と環状油路とを直接連通させると共に、
その連通部に、前記環状油室をオーバフローした油を前
記駆、被動クラッチ板側に流動させる環状の逃がし口を
設けたことを第1の特徴とし、更にこの特徴に加えて、
前記環状油室の外周側に、該油室内の油を排出し得る出
口孔を連通し、その出口孔に、それを開閉し得るクラッ
チ弁を介装したことを第2の特徴としている。
(2) 作用 エンジンの運転中はオイルポンプから油が環状油室内へ
供給される。その環状油室内の油がクラッチアウタの高
速回転に伴い受ける遠心力の作用で該環状油室に高油圧
が発生すると、この油圧がピストンを介して駆、被動ク
ラッチ板間に結合力を付与してクラッチを接続状態に置
くことができる。またエンジンのアイドリング状態では
クラッチアウタの回転速度が低く環状油室の油圧が小さ
いため、上記結合力が発生せずクラッチは遮断状態に置
かれる。
特に上記環状油室の内周側に開口した油室入口と、ピス
トンに囲繞される環状油路との間の連通部に、環状油室
をオーバフローした油を駆、被動クラッチ板側に流動さ
せる環状の逃がし口が設けられるため、クラッチアウタ
の高速回転時は勿論のこと、エンジンのアイドリングに
対応した低速回転時にも上記逃がし口から、環状油室を
オーバフローした油をクラッチ板側にその全周に亘り万
遍なく十分に供給することができ、更にクラッチアウタ
が高速回転状態からエンジンのアイドリングに対応した
低速回転状態に回転変化した時には、油の遠心力減少に
伴う環状油室の体積減少より該油室から排除される戻り
油を全部クラッチ板側へ流出させることができ、それら
の結果、オイルポンプのポンプ容量を特別に高くしたり
オイルポンプと環状油路間の油圧伝達系を特別複雑に制
御しなくてもクラッチ板側への油供給量を十分に確保で
きる。しかも上記環状油路をクラッチアウタとクラッチ
インナとの間の間隙を利用して画成できるから、環状油
路の形成が容易であるばかりか、該環状油路と環状油室
入口との連通部に設けられる上記環状の逃がし口をクラ
ッチ板側に極力寄せることができる。
また上記クラッチ板側への油の逃がし口を、環状油室の
周壁となるピストンに直接穿設するのではなくて、環状
油室の内周側に開口した油室入口と同油室に油を供給す
べき環状油路との連通部(即ち環状油室から独立した位
置)に配置しているため、その油逃がし口の特設によっ
ても、クラッチアウタ回転速度に対するピストンの作動
特性が影響を受ける虞れはない。
本発明の第2の特徴において、クラツチ弁を開けば、環
状油室の油が出口孔へ流出して該油室の油圧が低下する
ので、ピストンに対する押圧力を解放し、両クラツチ板
の結合を解くことができる。
(3) 実施例 以下、図面により本発明を自動二輪車の遠心クラツチに
適用した一実施例について説明すると、第1図におい
て、エンジンのクランクケース1の一側には、サイドカ
バー2を結着してクラツチ室3が形成され、該室3にお
いて、クランクケース1にベアリング4を介して支承さ
れたクランク軸5の一端に本発明の遠心クラツチ6が取
付けられ、またクランク軸5の出力トルクを該クラツチ
6を介して伝達される出力歯車7が相対回転自在に支承
される。この出力歯車7は、負荷としての後輪に変換機
を介して連なる減速歯車8に噛合している。
クランク軸5の端部には遠心クラツチ6のクラツチアウ
タ9のボス9aがスプライン嵌合され、そしてナツト10に
より固着される。このクラツチアウタ9は、上記ボス9a
の外端から半径方向外方に延びる円板部9b、この円板部
9bの外周部から出力歯車7側へ軸方向に延びる円筒部9
c、及び円板部9bの外側面から前記ナット10を囲繞する
ように突出する案内筒9dを備えている。
上記円筒部9cの奥にはその軸方向に延びるシリンダ11が
形成され、そこに環状のピストン12が油密に摺合され
る。そして、このピストン12は、前記円板部9bとの間に
環状油室13を画成する。ピストン12は、その後退位置を
規制するように円板部9bの内側面に当接し得る多数の突
起12a,12a…を内周部に有しており(第3図参照)、こ
れら突起12a,12a…の間が環状油室13の入口14になつて
いる。
前記円筒部9cの内周面には、ピストン12の前面に隣接し
て複数枚の駆動クラツチ板15,15…が摺動可能にスプラ
イン係合されると共に、最外側位置の駆動クラツチ板15
に対向する受圧環17が係止される。また、円筒部9cの内
側には、前記出力歯車7と結着したクラツチインナ18が
同心的に配設されており、このクラツチインナ18の外周
に複数枚の被動クラツチ板16,16…が摺動可能にスプラ
イン係合される。そして駆動及び被動クラツチ板15,15
…;16,16…は交互に重合される。
前記ピストン12及び受圧環17にそれぞれ隣接する最両側
位置の駆動クラツチ板15,15の外周には、前記円筒部9c
の内周面に形成された凹部19に臨む突片15a,15bがそれ
ぞれ連設され、一方の突片15aには他方の突片15bを摺動
可能に貫通する支持ピン20が固着され、この支持ピン20
に、最両側位置の駆動クラツチ板15,15間を離反方向に
付勢するフリースプリング21が装着される。
クラツチインナ18は、クラツチアウタ9のボス9aを囲繞
す円筒部18aを有し、この円筒部18aと前記ボス9aとの間
には、クラツチインナ18が出力歯車7側から受ける逆負
荷のみクラツチアウタ9に伝達し得る公知の一方向クラ
ツチ22が介装される。
クラツチアウタ9の円筒部9cには、その半径方向に延び
て前記油室13の外周部に連通する複数個の出口孔23と、
各出口孔23と直交して軸方向に延びる複数個の弁孔24と
が穿設され、出口孔23は円筒部9cの外周面に開口し、弁
孔24は円筒部23の、案内筒9d側端面に開口する。各弁孔
24にはスプール形のクラツチ弁25が摺合される。このク
ラツチ弁25は、その外端を弁孔24から長く突出させて出
口孔23を閉じる閉弁装置と、弁孔24内に押し込まれて出
口孔23を開く開弁位置との間を移動するものであり、こ
のクラツチ弁25を開弁方向に付勢する弁ばね26が弁孔24
が収納される。
複数個のクラツチ弁25は、第2図に示すように、クラツ
チアウタ9の周方向に等間隔を置いて配置され、これら
の外端に当接するように共通の操作板27が配設される。
この操作板27は前記案内筒9dに摺合され、且つクラツチ
アウタ9と共に回転するように、円板部9bの外側面から
突出した複数本の短軸9eに緩く貫通される。各短軸9eに
は、操作板27の外側面を支承するボルト28が螺着される
と共に、操作板27を上記ボルト28との当接方向に付勢す
るリターンスプリング29が装着される。而して、操作板
27がボルト28に支承されることによりクラツチ弁25の閉
弁位置が規定される。
操作板27の中心部にはレリーズベアリング30を介してレ
リーズ板31が支承され、このレリーズ板31は、クラツチ
弁25を開閉するためにカム機構32によつて軸方向に動か
される。カム機構32は、クランク軸5と同一軸線上でサ
イドカバー2に支持された調節ボルト33と、この調節ボ
ルト33にボス34aを螺合させた固定カム板34と、そのボ
ス34aの外周面に回転自在に支承された可動カム板35
と、両カム板34,35の相対向する凹部36,37間に挿入され
たスラストボール38とから構成される。固定カム板34
は、それに固着された回り止めピン39をサイドカバー2
内側面の止め孔40に摺合させて回転しないようになつて
おり、可動カム板35は、前記レリーズ板31に重合し、且
つピン41を介して回転方向に連結される。この可動カム
板35の一側には切欠42が設けられ、そこに作動レバー43
の先端が係合される。その作動レバー43は、サイドカバ
ー2に回転自在に支承されたペダル軸44によつて操作さ
れる。
前記調節ボルト33は、サイドカバー2を回転可能に貫通
しているが、該ボルト33の中間部に一体に形成されたフ
ランジ33aと、該ボルト33の外端に螺着されたナツト45
とによりサイドカバー2を方く挟持することにより、通
常は固定される。そこで、ナツト45を緩めて調節ボルト
33を適当に回転させれば、固定カム板34の軸方向位置、
延いてはクラツチ弁25の開閉位置を調節することができ
る。
サイドカバー2には、エンジンのオイルポンプ(図示せ
ず)の吐出側に連なる給油路46が穿設され、この給油路
46を前記案内筒9dの中空部9fに連通する一連の油路47が
調節ボルト33及びレリーズ板31に設けられる。また上記
中空部9fを円板部9bの内側に連通する複数個の油孔48が
円板部9bに穿設され、さらに中空部9fをエンジンの潤滑
部に連通する油路49がクランク軸5に穿設される。前記
円板部9bの内側面と、クラッチインナ18内端に被着した
一方向クラッチカバー板50との対向面間には、前記油孔
48から噴き出した油を環状油室13内周側に開口させた前
記入口14に供給すべく、ピストン12に囲繞されて該入口
14に直接連通する扁平な環状油路60が画成されており、
その環状油路60と前記入口14との連通部には、環状油室
13をオーバフローした油を駆、被動クラッチ板15,16側
に流動させるための逃がし口pが開口しており、この逃
がし口pは、前記一方向クラッチカバー板50の外周折返
し部とピストン12の内周部との間に画成される。
次にこの実施例の作用を説明する。
先す、エンジンを始動するために、出力歯車7側からク
ラツチインナ18に逆負荷を加えれば、一方向クラツチ22
はロツク状態となつて、クラツチインナ18の逆負荷をク
ラツチアウタ9に伝達するので、クランク軸5がクラン
キングされ、エンジンを始動することができる。
このように、出力歯車7側からクランク軸5に逆負荷を
加え得ることは、車両の走行中、エンジンブレーキ効果
を得る上にも有効である。
エンジンが始動すると、図示しないオイルポンプから給
油路46に潤滑油が圧送され、その油は油路47を経て案内
筒9dの中空部9fを満し、そこから油孔48を通してクラツ
チアウタ9の内部へ、また油路49を通してエンジンの潤
滑部に供給される。
クラツチアウタ9の内部に供給された油の一部は入口14
から環状油室13に流入し、残りの油は、前記逃がし口p
を経てクラツチ板15,16群の冷却に供される。
環状油室13に流入した油は、クランク軸5から駆動され
るクラツチアウタ9の回転を伴い遠心力の作用により該
油室13に油圧を発生させ、この油圧によりピストン12は
クラツチ板15,16群に向つて押圧される。しかしなが
ら、エンジンのアイドリング状態では、上記油圧のピス
トン12に対する押圧力はフリースプリング21のセツト荷
重より小さいため、ピストン12は後退位置を動かず、し
たがつて遠心クラツチ6は遮断状態を維持する。
車両を発進すべくエンジンの回転数、即ちクランク軸5
の回転速度を上昇させれば、前記油圧によるピストン12
の押圧力はフリースプリング21のセツト荷重より上回る
ので、そのフリースプリング21を縮めながらピストン12
は作動を開始し、受圧環17と協働して駆動及び被動クラ
ツチ板15,16群を挟圧して、それらに結合力を与え、そ
の結合力の増大に伴い遠心クラツチ6は半クラツチ状態
を経て接続状態に至る。したがつて、クランク軸5の出
力トルクはクラツチアウタ9、クラツチ板15,16群、ク
ラツチインナ18、出力歯車7及び減速歯車8へと伝達
し、自動二輪車の後輪を駆動する。
而して前記実施例の構造によれば、環状油室13の内周側
に開口した油室入口14と、ピストン12に囲繞される環状
油路60との間の連通部に、環状油室13をオーバフローし
た油を駆、被動クラッチ板15,16側に流動させる環状の
逃がし口pが特設されているため、クラッチアウタ9の
高速回転(クラッチ接続時)は勿論のこと、エンジンの
アイドリングに対応した低速回転時(クラッチ遮断時)
にも上記逃がし口pからは、環状油室13をオーバフロー
した油をクラッチ板15,16側にその全周に亘り万遍なく
十分に供給することができ、更にクラッチアウタ9が高
速回転状態からエンジンのアイドリングに対応した低速
回転状態に回転変化した時には、油の遠心力減少に伴う
環状油室13の体積減少により該油室13から排除される戻
り油を全部クラッチ板15,16側へ流出させることがで
き、それらの結果、オイルポンプのポンプ容量を特別に
高くしたりオイルポンプと環状油路60間の油圧伝達系を
特別複雑に制御しなくてもクラッチ板15,16側への油供
給量が十分に確保される。またクラッチ板15,16側への
油逃がし口pを、環状油室13の周壁となるピストン12に
直接穿設するのではなくて、環状油室13の内周側に開口
した油室入口14と同油室13に油を供給すべき環状油路60
との連通部(即ち環状油室13から独立した位置)に配置
している関係で、その油逃がし口pの特設によっても、
クラッチアウタ回転速度に対するピストン13の作動特性
が影響を受ける虞れはない。
ところでクラッチアウタ9の高速回転時には通常は遠心
クラッチ6が前述の如く接続状態に保持されるが、この
ようなクラッチアウタ9の高速回転時においても遠心ク
ラッチ6を随時遮断するためには、ペダル軸44を介して
作動レバー43を回動し、可動カム板35を所定角度回転さ
せればよい。このようにすると、両カム板34,35の相対
回転に伴い、スラストボール38が両カム板34,35の凹部3
6,37の斜面を登りつつ可動カム板35を固定カム板34から
離反させる方向に押動するので、可動カム板35は、レリ
ーズ板31、レリーズベアリング30及び操作板27を介して
リターンスプリング29を縮めながらクラツチ弁25を開弁
位置にシフトする。その結果、環状油室13の出口孔23は
開放されるので、該油室13の油は遠心力により出口孔23
からクラツチ室3へ流出し、該油室13の油圧を低下させ
る。環状油室13の油圧が低下すれば、フリースプリング
21の弾発力により最両側位置の駆動クラツチ板15,15が
離反方向に広げられると共にピストン12が当初の後退位
置に戻される。こうして、両クラツチ板15,16の結合は
解かれ、即ち遠心クラツチ6は遮断状態となり、クラツ
チアウタ9からクラツチインナ18へのトルク伝達は中断
される。
この場合、クラツチ弁25により出口孔23を適当な部分開
度に制御すれば、遠心クラツチ6の半クラツチ状態が得
られる。
作動レバー43の作動を解除すれば、操作板27がリターン
スプリング29の弾発力により後退するのに伴い、クラツ
チ弁25が弁ばね26の弾発力により閉弁位置に戻されて出
口孔23を閉鎖するので、入口14に流入した油が環状油室
13に溜り、該室13に再び油圧が回復し、遠心クラツチ6
は接続状態となる。この接続速度は、入口14の大きさの
選定により環状油室13への油の流量を加減して制御する
ことができるので、そのような制御により高回転時のク
ラツチ接続に伴うシヨツクを軽減することができる。
C.発明の効果 以上のように本発明の第1の特徴によれば、クラッチア
ウタの回転速度が上昇すると、クラッチアウタとピスト
ン間の環状油室の油が受ける遠心力の作用で該環状油室
に高油圧を発生させ、その油圧がピストンを介して駆、
被動クラッチ板間に結合力を与えてクラッチを接続状態
に置くようにしたので、作動が極めて円滑且つ静粛であ
り且つまた構造簡単な遠心クラッチが得られる。
特に上記環状油室の内周側に該油室の入口を開口し、そ
の入口と、ピストンに囲繞される環状油路との間を直接
連通させると共に、その連通部に、環状油室をオーバフ
ローした油を駆、被動クラッチ板側に流動させる環状の
逃がし口を設けたので、クラッチアウタの高速回転時は
勿論のこと、エンジンのアイドリングに対応した低速回
転時にも上記逃がし口から、環状油室をオーバフローし
た油をクラッチ板側にその全周に亘り万遍なく十分に供
給することができ、更にクラッチアウタが高速回転状態
からエンジンのアイドリングに対応した低速回転状態に
回転変化した時には、油の遠心力減少に伴う環状油室の
体積減少により該油室から排除される戻り油を全部クラ
ッチ板側へ流出させることができ、以上の結果、オイル
ポンプのポンプ容量を特別に高くしたりオイルポンプと
環状油路間の油圧伝達系を特別複雑に制御しなくてもク
ラッチ側板への油供給量を十分に確保することができる
から、オイルポンプから環状油室に至る油圧回路の構造
簡素化を図りつつ、クラッチ板を極めて効果的に冷却す
ることができる。しかも上記環状油路をクラッチアウタ
とクラッチインナとの間の間隙を利用して画成できるよ
うにしたから、環状油路の形成が容易であるばかりか、
該環状油路と環状油室入口との連通部に設けられる上記
環状の逃がし口をクラッチ板側に極力寄せることができ
て、該逃がし口からクラッチ板側へ効率よく油を導くこ
とができる。
また上記クラッチ板側への油の逃がし口を、環状油室の
周壁となるピストンに直接穿設するのではなくて、環状
油室の内周側に開口した油室入口と同油室に油を供給す
べき環状油路との連通部(即ち環状油室から独立した位
置)に配置しているため、その逃がし口の特設によって
も、クラッチアウタ回転速度に対するピストンの作動特
性が影響を受ける虞れはなく、それだけ設計上の自由度
を高めることができる。
また、本発明の第2の特徴によれば、クラツチ弁の開放
操作により前記環状油室の油を出口孔に流出させ、該油
室の油圧を低下させ得るようにしたので、クラツチアウ
タの高回転時でも軽い操作力を以て駆動及び被動クラツ
チ板の結合を自由に解くことができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の一実施例を示すもので、第1図は本発明
遠心クラツチ全体の縦断面図(第2図I−I線)、第2
図は第1図のII−II線断面図、第3図は第1図のIII−I
II線断面図である。 1……クランクケース、2……サイドカバー、3……ク
ラツチ室、5……クランク軸、6……遠心クラツチ、7
……出力歯車、9……クラツチアウタ、11……シリン
ダ、12……ピストン、13……環状油室、14……入口、15
……駆動クラツチ板、16……被動クラツチ板、17……受
圧環、18……クラツチインナ、21……フリースプリン
グ、22……一方向クラツチ、23……出口孔、24……弁
孔、25……クラツチ弁、27……操作板、32……カム機
構、46……給油路、47……油路、48……油孔

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンに連なるクラッチアウタ(9)と
    負荷に連なるクラッチインチ(18)との間に、クラッチ
    アウタ(9)に係合する駆動クラッチ板(15)及びクラ
    ッチインナ(18)に係合する被動クラッチ板(16)を重
    合して介装し、これらクラッチ板(15,16)を挟むよう
    にしてクラッチアウタ(9)の両端部にピストン(12)
    及び受圧環(17)を設け、そのピストン(12)とクラッ
    チアウタ(9)との間に環状油室(13)を画成し、エン
    ジンの運転中はオイルポンプから油が前記環状油室(1
    3)内へ供給されるようにし、またクラッチアウタ
    (9)の高速回転時には前記環状油室(13)内の油が受
    ける遠心力により該油室(13)に発生する油圧が、前記
    ピストン(12)を介して駆、被動クラッチ板(15,16)
    間に結合力を与えるようにした遠心クラッチにおいて、 前記環状油室(13)の内周側に該油室(13)の入口(1
    4)を開口する一方、前記オイルポンプに連なり且つ前
    記ピストン(12)に囲繞される環状油路(60)をクラッ
    チアウタ(9)とクラッチインナ(18)との間に画成し
    て、該入口(14)と環状油路(60)とを直接連通させ、
    その連通部に、前記環状油室(13)をオーバフローした
    油を前記駆、被動クラッチ板(15,16)側に流動させる
    環状の逃がし口(p)を設けたことを特徴とする、遠心
    クラッチ。
  2. 【請求項2】エンジンに連なるクラッチアウタ(9)と
    負荷に連なるクラッチインナ(18)との間に、クラッチ
    アウタ(9)に係合する駆動クラッチ板(15)及びクラ
    ッチインナ(18)に係合する被動クラッチ板(16)を重
    合して介装し、これらクラッチ板(15,16)を挟むよう
    にしてクラッチアウタ(9)の両端部にピストン(12)
    及び受圧環(17)を設け、そのピストン(12)とクラッ
    チアウタ(9)との間に環状油室(13)を画成し、エン
    ジンの運転中はオイルポンプから油が前記環状油室(1
    3)内へ供給されるようにし、またクラッチアウタ
    (9)の高速回転時には前記環状油室(13)内の油が受
    ける遠心力により該油室(13)に発生する油圧が、前記
    ピストン(12)を介して駆、被動クラッチ板(15,16)
    間に結合力を与えるようにした遠心クラッチにおいて、 前記環状油室(13)の内周側に該油室(13)の入口(1
    4)を開口する一方、前記オイルポンプに連なり且つ前
    記ピストン(12)に囲繞される環状油路(60)をクラッ
    チアウタ(9)とクラッチインナ(18)との間に画成し
    て、該入口(14)と環状油路(60)とを直接連通させ、
    その連通部に、前記環状油室(13)をオーバフローした
    油を前記駆、被動クラッチ板(15,16)側に流動させる
    環状の逃がし口(p)を設け、更に前記環状油室(13)
    の外周側に、該油室(13)内の油を排出し得る出口孔
    (23)を連通し、その出口孔(23)に、それを開閉し得
    るクラッチ弁(25)を介装したことを特徴とする、遠心
    クラッチ。
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