JPH0742753U

JPH0742753U - 栓

Info

Publication number: JPH0742753U
Application number: JP7543293U
Authority: JP
Inventors: 孝房高野
Original assignee: 山村硝子株式会社
Priority date: 1993-12-31
Filing date: 1993-12-31
Publication date: 1995-08-11
Anticipated expiration: 2008-12-31
Also published as: JP2593497Y2

Abstract

(57)【要約】【目的】熱液を充填した瓶にキャッピングしても、シー
ル性を十分に保ち且つ栓が空回りしない栓を提供する。【構成】軟質樹脂製中栓と、本体部と天蓋部とがヒンジ
で連続し、キャッピング時に中栓を仮支持できる硬質耐
熱樹脂製外栓とからなる栓であり、外栓の瓶口外面の突
部と強固に係合する突部と、中栓の突部と接触部を強固
に押圧する外栓の注出筒部の内側下足部との間で、強力
に中栓を挟みつける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、瓶の栓特にホットパック（熱液充填）に適した栓の改良に関する。

【０００２】

【従来の技術及び考案が解決しようとする問題点】

ジュース等の飲料は高温の熱液状態で充填され、充填直後に栓がキャッピングされる。従って、熱液により、栓が変形し、シール性が悪くなったり、栓と瓶口との密着性が悪くなることにより栓が空回りしたりすることがある。

【０００３】そこで、例えば、実公平１−４０８６１号の栓のように、栓を中栓と外栓に分け、中栓を耐熱性は弱いが軟質のポリエチレン製にし、外栓を耐熱性の強い硬質のポリプロピレン製にして中栓を外栓で挟む構造にしている。しかしながら、この実公平１−４０８６１号の栓の外栓がに中栓を挟む構造は、構造的に強いとはいえず、中栓の瓶口への装着は、中栓の端部のコ字形溝を瓶口に嵌合することにより実質的に成されている。その結果、実公平１−４０８６１号の栓では、熱液を充填した瓶にキャッピングすると、耐熱性の弱い中栓が変形し、瓶口の保持力が弱くなり、シール性が弱く、又、栓が空回りするという欠陥を十分解消できなかった。本考案の目的は、熱液を充填した瓶にキャッピングしても、シール性を十分に保ち且つ栓が空回りしない栓を提供することにある。

【０００４】

【問題点を解決するための手段】

本考案の栓は、軟質樹脂製中栓１と、本体部２と天蓋部３とがヒンジ１２で連続し、キャッピング時に中栓を仮支持できる硬質耐熱樹脂製外栓４とからなる栓であり、中栓１は、瓶口５の内壁６に圧接する側壁７と、側壁７の上端より内方へ拡がり瓶口５を覆う底壁８と、側壁７の上端より外方へ張り出すフランジ部９とを有しており、前記底壁８には注出口を形成するスコア部１０とスコア部１０の引きちぎり用つまみ１１が形成されており、前記フランジ部９には、瓶口５の内端の上方部分に位置する上面に突部１５が、フランジ部９の瓶口５の頂面との接触部１６の外方に円錐台表面形状のごとく若干垂れ下がる遊離縁部１７が形成されており、外栓４の本体部２は、その内面に栓装着後に瓶口５外面の突部８と強固に係合する突部２０と中栓１の前記遊離縁部１７をキャッピング時に仮支持する突部２６とが形成されたスカート部２１と、スカート部２１から連設された注出筒部２２を有しており、前記注出筒部２２は、その先端に開口縁部２３を有し、その下足部は、スカート部２１に連続する外側下足部２４と、中栓１の前記突部１５と接触部１６を強固に押圧する内側下足部２５を有しており、外側下足部２４と内側下足部２５との間に第１空隙部２７が設けられ、前記第１空隙部２７に連続して中栓１の前記遊離縁部１７を収容する第２空隙部２８が設けられており、天蓋部３は、閉鎖時に注出筒部２２の開口縁部２３の内周面を圧接する環状中足３０を有していることを特徴とする。又、中栓１がポリエチレン製で、外栓４がポリプロピレン製であることが好ましい。

【０００５】

【作用及び効果】

本考案の栓は、耐熱性硬質樹脂からなる外栓４の瓶口５外面の突部８と強固に係合する突部２０と、中栓１の前記突部１５と接触部１６を強固に押圧する外栓４の注出筒部２２の内側下足部２５との間で、強力に中栓を挟みつけるので、軟質樹脂製の中栓が熱液で多少変形しても、シール性を保ち、且つ中栓や外栓が空回りすることはない。又、注出筒部２２の内側下足部２５の外側に第１空隙部２７が設けられているので、内側下足部２５は外側に撓みやすく、内側下足部２５の内径を中栓の突部１５の外径より小さくすることができ、強いシール性を得ることができる。又、中栓１のフランジ部９の遊離縁部１７は、瓶口５の頂面との接触部１６の外方に円錐台表面形状のごとく若干垂れ下がるので、キャッピング時に仮支持する外栓４のスカート部２１の突部２６に嵌め込み易く、又、遊離縁部１７は、撓みやすく、且つ第２空隙部２８内で上下ゆとりを持って浮遊できるので、キャッピングに悪影響を及ぼさない。又、中栓１のフランジ部９の遊離縁部１７が、キャッピング時に外栓４のスカート部２１の突部２６に仮支持されることにより、中栓１を外栓４に装着した状態でキャッピングできるので、１工程でキャッピングが可能となる。熱変形し難い硬質耐熱樹脂製の外栓４の天蓋部３の環状中足３０が、天蓋部３の閉鎖時に、同じ熱変形し難い硬質耐熱樹脂製の外栓４の注出筒部２２の開口縁部２３の内周面を圧接する構成をとっているので、熱液充填後も両者はその形状を保持し、シール性を保つ。

【０００６】

【実施例】

図１乃至図３に示されるように、本考案の栓は、軟質樹脂製中栓１と、本体部２と天蓋部３とがヒンジ１２で連続し、キャッピング時に中栓を仮支持できる硬質耐熱樹脂製外栓４とからなる。実施例の中栓１はポリエチレン製で、外栓４はポリプロピレン製である。

【０００７】中栓１は、瓶口５の内壁６に圧接する側壁７と、側壁７の上端より内方へ拡がり瓶口５を覆う底壁８と、側壁７の上端より外方へ張り出すフランジ部９とを有している。側壁７の外周面には、瓶口内径より若干大きい環状膨出部２９が形成されており、瓶口５との係合性を強めている。尚、瓶口５の内面に環状膨出部２９を瓶口５の内面との圧接状態を保ちながら収容する凹部を設けてもよい。前記底壁８には注出口を形成するスコア部１０とスコア部１０の引きちぎり用つまみ１１が形成されており、つまみ１１はリング３９と底壁７に連設する足３６とからなっている。底壁８上には、つまみ１１の引っ張り方向を示す矢印状のレリーフ３５が形成されている。前記フランジ部９には、瓶口５の内端の上方部分に位置する上面に環状の突部１５が、フランジ部９の瓶口５の頂面との接触部１６の外方に円錐台表面形状のごとく若干垂れ下がる薄肉の遊離縁部１７が形成されており、接触部１６の下面には高さの低い環状突条３２が瓶口５の頂面とのシール性を高めるため形成されている。

【０００８】外栓４の本体部２は、その内面に栓装着後に瓶口５外面の環状の突部８と強固に係合する環状の突部２０と中栓１の前記遊離縁部１７をキャッピング時に仮支持する環状の突部２６とが形成されたスカート部２１と、スカート部２１から連設された注出筒部２２を有している。

【０００９】前記注出筒部２２は、その先端に開口縁部２３を有し、その下足部は、スカート部２１に連続する環状の外側下足部２４と、中栓１の前記環状突条１５と接触部１６を強固に押圧する環状の内側下足部２５を有しており、外側下足部２４と内側下足部２５との間に第１空隙部２７が設けられ、前記第１空隙部２７に連続して中栓１の前記遊離縁部１７を収容する第２空隙部２８が設けられている。天蓋部３は、閉鎖時に注出筒部２２の開口縁部２３の内周面を圧接する環状中足３０を有している。３７は天蓋部３の開閉用つまみであり、３３及び３４は、天蓋部３を閉鎖する為に設けられ互いに係合する環状突条であり、３１は天蓋部３の閉鎖時のシール用の環状突条である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例の栓を冠着した瓶口構造の断面
図である。

【図２】本考案の実施例の栓の外栓の展開平面図であ
る。

【図３】本考案の実施例の栓の中栓の平面図である。

【符号の説明】

１………中栓、２………本体部、３………天蓋部、４…
……外栓、５………瓶口、６………内壁、７………側
壁、８………底壁、９………フランジ部、１０………ス
コア部、１１………つまみ、１２………ヒンジ、１５…
……突部、１６………接触部、１７………遊離縁部、２
０………突部、２１………スカート部、２２………注出
筒部、２３………開口縁部、２４………外側下足部、２
５………内側下足部、２６………突部、２７………第１
空隙部、２８………第２空隙部、３０………環状中足３
０。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】軟質樹脂製中栓１と、本体部２と天蓋部
３とがヒンジ１２で連続し、キャッピング時に中栓を仮
支持できる硬質耐熱樹脂製外栓４とからなる栓であり、中栓１は、瓶口５の内壁６に圧接する側壁７と、側壁７
の上端より内方へ拡がり瓶口５を覆う底壁８と、側壁７
の上端より外方へ張り出すフランジ部９とを有してお
り、前記底壁８には注出口を形成するスコア部１０とスコア
部１０の引きちぎり用つまみ１１が形成されており、前記フランジ部９には、瓶口５の内端の上方部分に位置
する上面に突部１５が、フランジ部９の瓶口５の頂面と
の接触部１６の外方に円錐台表面形状のごとく若干垂れ
下がる遊離縁部１７が形成されており、外栓４の本体部２は、その内面に栓装着後に瓶口５外面
の突部８と強固に係合する突部２０と中栓１の前記遊離
縁部１７をキャッピング時に仮支持する突部２６とが形
成されたスカート部２１と、スカート部２１から連設さ
れた注出筒部２２を有しており、前記注出筒部２２は、その先端に開口縁部２３を有し、
その下足部は、スカート部２１に連続する外側下足部２
４と、中栓１の前記突部１５と接触部１６を強固に押圧
する内側下足部２５を有しており、外側下足部２４と内
側下足部２５との間に第１空隙部２７が設けられ、前記
第１空隙部２７に連続して中栓１の前記遊離縁部１７を
収容する第２空隙部２８が設けられており、天蓋部３は、閉鎖時に注出筒部２２の開口縁部２３の内
周面を圧接する環状中足３０を有していることを、特徴とする栓。
【請求項２】中栓１がポリエチレン製で、外栓４がポ
リプロピレン製である請求項１の栓。