JPH0742547Y2

JPH0742547Y2 - 浴用浄水器

Info

Publication number: JPH0742547Y2
Application number: JP3584090U
Authority: JP
Inventors: 茂和高木
Original assignee: 茂和高木
Priority date: 1990-04-03
Filing date: 1990-04-03
Publication date: 1995-10-04
Anticipated expiration: 2005-04-03
Also published as: JPH03128488U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は、低温水から高温水まで浄化できる浴用浄化器
に関する。

（従来の技術）従来の浄水器は、活性炭の吸着作用を利用して水道等の
水から塩素やその他の薬液を除去して飲料用の浄水とす
る装置として知られている。

かかる浄水器は、据置型や、水栓（蛇口）直接取付型の
別はあるにしても、活性炭が主剤のフィルターを格納す
る収納部が設けられており、導入口から当該収納部に水
を導いて前記フィルターに接触させ、かつ当該収納部の
吐出口から浄化後の水を取り出せるような構造となって
いるものが一般的である。

このような浄水器では、浄化前の水を導入口に入れて前
記収納部の活性炭フィルターを通し、前記活性炭に吸着
作用を発揮させることにより水の中の塩素やその他の薬
液を除去し、吐出口から浄化水として取り出している。

（考案が解決しようとする課題）ところで、従来、浴用水を得る場合、水道水を単に温水
にして浴用水としているので浴用水内部には多量の塩素
等が含まれることになる。このような浴用水を利用する
と、皮膚を刺激することになり、特に皮膚の弱い場合に
は問題がある。それゆえ、浴用水といえども塩素等を除
去すことが望まれていた。

しかしながら、上記従来の浄水器は飲料水を対象にした
ものであり、浴用水を対象にしたものはなっかった。

これは、従来の浄水器が活性炭を主剤にしたフィルター
を使用しているため水温が概ね40℃以上を超えると吸着
能力が低下してしまい、一定温度以上の水からは塩素等
の不純物の除去ができなからである。加えて、従来の浄
水器では浄水能力が低いので、浴用水のように多量の温
水から塩素等を除去しなければならないものに適さない
からである。

本考案は上記の点にかんがみてなされたもので、低温水
から高温水まで水中に含まれる薬液等の不純物を除去し
て浴用浄温水を得ることのできる浴用浄水器を提供する
ことを目的とする。

（課題を解決するための手段）本考案の浴用浄水器は、上記目的を達成するため、水の
中から塩素やその他の薬液を除去する水浄化用フィルタ
ーと、前記水浄化用フィルターを格納する収納部とを備
え、浄化すべき水を流入口から当該収納部に導いて前記
水浄化用フィルターに接触させ、かつ当該収納部から浄
水吐出口を介して浄化後の水を取り出せる構造をした浄
水器において、前記収納体は錐台状に構成し、かつ上記
水浄化用フィルターは、水中のトリハロメタンを除去す
る繊維活性炭フィルターと、アンモニアおよびかび臭を
除去するセラミックスフィルターと、ごみ赤さび等を除
去する不織布フィルターとを錐台状に多層化して構成し
たことを特徴とするものである。

（作用）本考案は、浄化すべき水を浄化する浄化用フィルターの
形状および構造に特徴があり、高温でも除去能力の低下
しない素材で水浄化用フィルターを構成し、かつ浄化す
べき水との接触面積を増加させるために錐台状に水浄化
用フィルターを構成している。

これにより本考案の浴用浄水器は、多量の温水から塩素
等や他の薬液等の不純物の除去ができることになる。

（実施例）以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

第１図乃至第７図は本考案の実施例を説明するために示
すものであって、第１図は本考案の浄水器の実施例の斜
視図、第２図は同実施例の正面図、第３図は同実施例の
平面図、第４図は同実施例の断面図、第５図は同実施例
で使用するフィルターを示す斜視図、第６図は同フィル
ターの正面図、第７図は同フィルターの側面図である。

これらの図に示す浄水器の実施例は、次のように構成さ
れている。すなわち、連結本体１は、高温に耐え得る材
料で一体的に構成されており、水栓取付座２の側方に受
器３が設けられている。連結本体１の内部では、水栓取
付座２に設けた流入口４が導出路５を介して受器３に連
通させてある。水栓取付座２には凹所７を設けてあり、
当該凹所７に形状の異なるゴムパッキング８が嵌入でき
るようになっている。この水栓取付座２には、中空部９
を設けた取付金具10が圧着ビス11により垂直方向に螺着
されるようになっている。この取付金具10は立方体をし
ており、当該立方体の中央に中空部９を穿設してあり、
当該中空部９の軸方向で当該立方体の平面四隅に圧着ビ
ス11を螺着し、かつ当該立方体の各側面では当該中空部
９の内周壁方向に止ビス12が螺着してある。上記取付金
具10には、取付けカバー13が係合できるようになってい
る。そして、圧着ビス11を緩め、給水管15を中空部９に
挿入したのち止ビス12で固定し、ついで圧着ビス11によ
り垂直方向に圧着固定することにより給水管15に固定
し、水平方向から取付けカバー13を係合させることによ
り給水管15に連結本体１を固定することができるように
なっている。なお、この給水管15は、水栓（蛇口）の吐
出管部を始め、あらゆる水道管を含むものである。ま
た、給水管15の吐出管部の形状に合わせたゴムパッキン
８を使用すればよい。前記受器３は長方形をしており、
その外部両側面にトライアルパッチ14を設けてあり、か
つその上面で水浄化用フィルター16の収納体17が接触す
る部分に水漏れ防止用パッキン18を設けている。また、
前記受器５の図示上面内部では水浄化用フィルター16が
嵌入できるように段部19が設けてあり、受器５の中央部
には浄水吐出口20が穿設してある。収納体17は、角錐台
状に形成し、その錐台の内部を空洞とし、かつその錐台
の底部が開放した構造をしている。また、収納体17は、
その錐台の外部側面にトライアルパッチ14が係止される
係止体22を設けている。この収納体17は、その錐台の底
部で前記受器５に着脱可能になっている。そして、水浄
化用フィルター16を段部19に嵌入固定したのち収納体17
を受器３に嵌入し、トライアルパッチ14を係止体22に止
めることにより、水を水浄化用フィルター６に接触でき
るようになる。なお、収納体17は、図示上部に透明窓23
を設けてあり、水浄化作用フィルター16の交換時期が確
認できるようになっている。

前記水浄化用フィルター16は、次のように構成されてい
る。すなわち、カートリッジ器体25は、前記収納体17よ
りもやや小型に角錐台状に形成しその角錐台の内部を空
洞とし、かつその錐台の上部および底部が開放した構造
をしている。また、このカートリッジ器体25の内部に、
高温水でも除去能力の低下しない素材でもって、第６図
に示すように、図示上方向からポリプロピレンの繊維の
不織布で構成した不織布フィルター（AG強化フィルター
26と、繊維活性炭フィルター（KLC）27と、セラミック
フィルター（アンカットセラミック）28と、セラミック
フィルター（ソフトセラミック）29と、イオン交換樹脂
30、AG強化フィルター31を順次多層化して収納し一体化
したものである。ここで、AG強化フィルター26は、水に
含まれる水垢や鉄さび等を取り除く作用を有している。
KLC27は、水中に発生しているトリハロメタンを除去す
る作用を有している。セラミックフィルター（アンカッ
トセラミック）28は、水中のアンモニアを除去する作用
を有する。ソフトセラミック29は、水中のカビ臭を除去
する作用を有する。イオン交換樹脂30は、ゼオライト係
の樹脂で構成してあり、水中のアンモニア性窒素の吸
着、重金属イオンの吸着、各種ガス状態の分離、放射性
排水の処理等の作用を有している。AG強化フィルター31
は、不純物等を除去する作用をさせている。また、水浄
化用フィルター６は、上記各素材に水を長時間接触させ
るために上記各素材を角錐台状に多層化し、かつKLC27
の厚さを厚くしている。

上述したように構成した実施例の作用を説明する。

いま、給水管15から矢印方向に流れる原水は、受器３か
ら導出路５を通して収納体17に流れ込む。この収納体17
の下部に流れ込んだ原水は、カートリッジ器体25と収納
体17の内周壁の間を図示矢印のように下から上方向に流
動し、しかるのち図示矢印のように一旦収納体17の内部
頂部に出る。収納体17の内部頂部に出た原水は、カート
リッジ器体25の上面から内部に流入して図示矢印のよう
に下方に拡散して流れ、AG強化フィルター26で水に含ま
れるゴミ、水垢、鉄さび等を取り除き、KLC27で水中の
トリハロメタンを除去し、アンカットセラミック28で水
中のアンモニアを除去し、ソフトセラミック29で水中の
カビ臭を除去し、しかるのちゼオライト係のイオン交換
樹脂37で水中のアンモニア性窒素の吸着、重金属イオン
の吸着、各種ガス状態の分離、放射性排水の処理等を行
わせ、最後にAG強化フィルター42でもう一度不純物等を
除去させている。

このようにして得た浄化水は、浄水吐出口30から吐出さ
れることになる。

この実施例では、上述の説明からも分かるように、水浄
化用フィルター６を高温水でも除去能力の低下しない素
材で構成してあるので、低温水から高温水まで塩素等の
除去ができることになる。

このように浴用浄水器により除去された浴用水は、水道
水中にある余分な刺激物を除去してやさしい浴用水とな
るため、アトピー性皮膚炎等や肌の弱い場合には有効で
ある。

（考案の効果）以上説明したように、本考案によれば、高温水でも除去
能力の低下しない素材で浄化用フィルターを構成してあ
るので高温水でも塩素等の不純物の除去ができるととも
に、水との接触構造を改造したので多量の水の処理が可
能となるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の浄水器の実施例を示す斜視図、第２図
は同実施例の正面図、第３図は同実施例の平面図、第４
図は同実施例の断面図、第５図は同実施例で使用する水
浄化用フィルターを示す斜視図、第６図は同フィルター
の正面図、第７図は同フィルターの側面図である。１……連結本体、２……水栓取付座、３……受器、４…
…流入口、５……導出路、16……水浄化用フィルター、
17……収納体、20……浄水吐出口、26……AG強化フィル
ター、27……KLC、28,29……セラミックス。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】水の中から塩素やその他の薬液を除去する
水浄化用フィルターと、前記水浄化用フィルターを格納
する収納部とを備え、浄化すべき水を流入口から当該収
納部に導いて前記水浄化用フィルターに接触させ、かつ
当該収納部から浄水吐出口を介して浄化後の水を取り出
せる構造をした浄水器において、前記収納体は錐台状に
構成し、かつ上記水浄化用フィルターは、水中のトリハ
ロメタンを除去する繊維活性炭フィルターと、アンモニ
アおよびかび臭を除去するセラミックスフィルターと、
ごみ赤さび等を除去する不織布フィルターとを錐台状に
多層化して構成したことを特徴とする浴用浄水器。