JPH0741648Y2 - 農用トラクタにおけるミッションケースの潤滑装置 - Google Patents

農用トラクタにおけるミッションケースの潤滑装置

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JPH0741648Y2
JPH0741648Y2 JP1988004118U JP411888U JPH0741648Y2 JP H0741648 Y2 JPH0741648 Y2 JP H0741648Y2 JP 1988004118 U JP1988004118 U JP 1988004118U JP 411888 U JP411888 U JP 411888U JP H0741648 Y2 JPH0741648 Y2 JP H0741648Y2
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case
chamber
oil
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hydraulic
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明司 安井
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MITSUBISHI NOUKI KABUSHIKI KAISHA
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MITSUBISHI NOUKI KABUSHIKI KAISHA
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【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、後輪差動装置を収納したミツシヨンケースの
両側にリヤアクスルケースを装着し、それらのリヤアク
スルケースへ侵入した差動軸に湿式ブレーキを装着した
農用トラクタにおけるミツシヨンケースの潤滑装置に関
する。
[従来技術及び考案が解決しようとする課題] 従来、後輪差動装置を収納したミツシヨンケースの両側
にリヤアクスルケースを装着し、それらのリヤアクスル
ケースへ侵入した差動軸に湿式ブレーキを装着した農用
トラクタにおいて、リヤアクスルケースを独立した油室
に形成してオイルレベルを確保するようにしたブレーキ
潤滑装置は既に知られている。
前記リヤアクスルケースが独立したものでは、該ケース
に充填される全油量が少ないため、僅かの水、例えば、
油量の0.3%程度の水の混入で潤滑性能が低下しブレー
キ鳴きを生ずるという問題点がある。これを回避するに
は、オイル量を多くすれば良く、そのため、リヤアクス
ルケースをミツシヨンケースと連通させて、ミツシヨン
ケース内のオイルをリヤアクスルケースまで循環する構
成にし、これによつて僅かな水の混入があつても影響さ
れないようにすることが提唱される。
ところで農用トラクタは、車高を低くして機体の安定化
を計ることが要求され、そのためミツシヨンケースに収
容の高速回転する変速用歯車機構を前記リヤアクスルケ
ースに収容の後輪差動装置よりも低位になるよう構成し
ているが、このものに、前述したようにミツシヨンケー
ス内のオイルをリヤアクスルケースまで循環させるよう
とするには、ミツシヨンケース内のオイルレベルを、高
いリヤアクスルケースに合わせなければならないことと
なつて多量のオイルが必要になる許りでなく、このオイ
ルレベルは前記高速回転する変速用歯車機構において好
ましいとされるオイルレベルを越えてしまい、高速回転
する歯車の撹拌抵抗が増大する等の別異の問題が発生す
る。
[問題を解決するための手段] 本考案は、上記の如き実情に鑑み、これらの欠点を一掃
することができる農用トラクタにおけるミツシヨンケー
スの潤滑装置を提供することを目的として創案されたも
のであつて、後輪差動装置を収納し、該後輪差動装置よ
りも低位に高速回転する変速歯車機構を内装したミツシ
ヨンケースの左右両側にリヤアクスルケース4をそれぞ
れ装着し、これら各リヤアクスルケース4へ侵入した差
動軸に湿式ブレーキを装着し、前記ミツシヨンケースの
上部に油圧装置を取付けた農用トラクタであつて、前記
ミツシヨンケースを、軸受支持用の隔壁で変速用歯車機
構を内装する前部室と後輪差動装置を内装する後部室と
に仕切り、該後部室と前記各リヤアクスルケースとを、
後部室およびリヤアクスルケース4に設定される高位の
オイルレベルよりも低位置に穿設した孔でそれぞれ連通
させ、後部室およびリヤアクスルケース4からなる油室
と前部室とを、前記高位のオイルレベルB位置に略位置
するように穿設したオーバーフロー孔で連通させ、前記
油圧装置の油圧回路の吸油口を、前部室に設定される低
位のオイルレベルよりも低位置となるようにして前部室
に設け、油圧装置のニユートラル時の作動油の排出口を
後部室に設けたことを特徴とするものである。
そして本考案は、上記の構成とすることにより、高位の
リヤアクスルケースにミツシヨンケースのオイルを循環
できるものでありながら、高速回転する低位の変速用歯
車機構に対する潤滑性能を損なうことがないようにした
ものである。
[実施例] 次に、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。エ
ンジンEに接続したクラツチハウジング1の後部に装着
されるミツシヨンケースは、後方に向けて一連状に装着
されるセンターケース2及び後部ケース3によつて構成
されるが、該後部ケース3の左右両側にリヤアクスルケ
ース4、4を取付け、前記クラツチハウジング1には乾
式クラツチからなるメインクラツチ5と、湿式クラツチ
からなるPTOクラツチ6と、走行ギヤ列及びPTO用ギヤ列
からなるギヤ群7とを内装し、センターケース2には、
主変速歯車機構8、前後進歯車機構9及び第一副変速機
構10を収納し、後部ケース3には、第二副変速機構11、
前輪動力取出機構12、差動装置13及びPTO変速機構14を
収納し、前記差動装置13からリヤアクスルケース4内に
突出させた差動軸13a,13aに取付けた湿式のブレーキ1
5、15及び終減速装置16、16を高位に収納してある。
また、前記後部ケース3上に取付けた油圧ハウジング17
は、下面の開口部が後部ケース3内に連通していてコン
トロールバルブ18、シリンダ19、リフト軸から垂下した
パワーアーム20及びリンク機構21を収納しており、上記
シリンダ19のピストンをロッド19aで前記パワーアーム2
0に連繋して、該パワーアーム20を装着したリフト軸20a
の両端にはリフトアームを取付けており、前記コントロ
ールバルブ18の中立回路から後方へ延出した潤滑パイプ
22の排出口は後部を折り返し折曲してシリンダ19をする
ようになつており、該シリンダ19を潤滑した潤滑油はそ
のまま後部ケース3の後部に流入する。
そして、前記後部ケース3の差動軸3aの軸受取付孔の下
部と、車軸貫通孔の下部とには孔23、23を穿設してあ
り、その後部にも上方にわたつて複数の孔24を設けて後
部ケース3のリヤアクスルケース4とを連通させてあ
り、後部ケース3のリヤアクスルケース4の前部と対応
する部位で、共に前記差動装置13のピニオン軸13bと略
同じ高さには、オーバーフロー孔25を穿設し、前記後部
ケース3は、側面視で上記オーバーフロー孔25と差動軸
13aとの間に、前記ピニオン軸13bの軸受を保持する孔27
を有する隔壁30を設け、これによつてセンターケース
2、後部ケース3から構成されるミツシヨンケースを、
主変速歯車機構8、前後進歯車機構9、第一副変速機構
10、第二副変速機構11および前輪動力取出機構12が収納
された前室部3aと、差動装置13及びPTO変速装置14とが
収容された後部室3bとに分割されており、前記隔壁30の
下部に小径の排油用オリフイース31を穿設してあり、そ
の前部側板に設けた吸油孔32は、前記コントロールバル
ブ18に作動油を圧送するギヤポンプにサクシヨンパイプ
で連結されている。
33は後部ケース3の外側面に形成したリヤアクスルケー
ス4を重合螺着する取付面である。
而して、クラツチハウジング1およびミツシヨンケース
には、クラツチハウジング1および前部室3aが低位のオ
イルレベルA(該オイルレベルAは筒軸からなる走行駆
動軸34にPTO駆動軸35を嵌挿してなる二重軸の略軸芯位
置に設定される)に、後部室3bが高位のオイルレベルB
(該オイルレベルBはピニオン軸13bの略軸芯位置)と
なる量の潤滑油を注入(エンジン停止時におけるオイル
レベルは、実施例ではオリフイース31およびボールベア
リング37を通つて平滑化されて前記両オイルレベルA,B
の中間になつている)し、この状態でエンジン始動して
ギヤポンプを駆動したときに、前記コントロールバルブ
18が中立状態のときには、圧送された潤滑油(作動油)
は油圧シリンダ19を潤滑した後、そのまま後部室3bに流
入し、それが後部室3bから孔23、24を経てリヤアクスル
ケース4にまで流動する。この場合に、後部室3bに流入
する潤滑油量が、排油用オリフイース31、ボールベアリ
ング37を経由して前部室3aに流出する量よりも多いので
後部室3b及びリヤアクスルケース4に潤滑油が多く溜
り、そのオイルレベルがBに達するとオーバーフロー孔
25から前部室3aに流出(一部はオリフイース31、ボール
ベアリング37から流出)し、結局、運転状態ではオイル
レベルが前述のA,Bとなる。
また、運転を停止すると、前述ギヤポンプが停止するの
で、後部室3bの潤滑油は油面が一致するまでオリフイー
ス31、ボールベアリング37を経由して前部室3a側へ流動
し、そうして潤滑油を抜き取る場合は、排出口の排油栓
を抜くと、全量抜き取ることができる。
38は前輪差動装置、39は前車輪軸である。
更に、PTO変速機構のシフター40、41に嵌合するシフト
フォーク42、43のボスは第5〜7図に示す如くシフトレ
ール45に摺動自在に軸支されていて近接する部分が半割
にして重合させてあり、シフトレール45に嵌挿したスト
ツパーピン46と中立位置で対向する半割部の内周面には
皿穴47、48を設けて同時噛合を防止するようになつてお
り、この方式は、半割加工を軸孔穿設後に行うので、上
記半割加工によりボス部に歪を生ずること、および、使
用中、ストツパーピン46が皿穴47、48に度々出入りする
ことにより穴に返りを生ずること等によりシフトフォー
ク42、43の移動が不円滑になる。この様な欠点は第6図
及び第7図に示すように前記皿穴47、48の直径をストツ
パーピン46の直径より充分大きくすることにより解消す
ることができる。
[作用効果] 以上要するに、本考案は叙述の如く構成されたものであ
るから、リヤアクスルケース内の潤滑を、ミツシヨンケ
ース内のオイルを循環させて行うようにして、水の浸入
による潤滑性能の低下を抑えることができるようにした
ものでありながら、ミツシヨンケースは、隔壁により変
速用歯車機構が配される前部室と後輪作動装置が配され
る後部室とに仕切られ、油圧装置は、前部室から作動油
としてオイルを吸油をし、そしてその差動油は、ニユー
トラレ時においては後部室に供給されるが、該後部室に
供給された作動油は、高位のオイルレベルよりも低い孔
を経由してリヤアクスルケースに供給されて該ケース内
の潤滑をする。
そして、後部室およびリヤアクスルケース内の潤滑油が
高いオイルレベルに達すると、該高いレベル位置に設け
たオーバーフロー孔を介して前部室に流出することにな
り、これによって、高速回転をする変速用歯車機構が収
容される前部室では、該変速用歯車機構に対応した低位
のオイルレベルに、差動機構、湿式ブレーキを収容する
後部室、リヤアクスルケースでは差動機構、湿式ブレー
キに対応した高位のオイルレベルとすることができ、こ
の結果、ミツシヨンケースの全オイル量を、高位のオイ
ルレベルのものにする必要がなくなつて、オイルの増量
を抑制できるうえ、高速回転する変速用歯車機構の歯車
によるオイルの撹拌抵抗が増加してしまうことも回避で
きる。
【図面の簡単な説明】
図面は、本考案の農用トラクタにおけるミツシヨンケー
スの潤滑装置の一実施例を示すものであって、第1図は
要部の展開平面図、第2図は一部を破断した縦断面図、
第3図(a)は伝動系統図、(b)は前輪駆動装置の伝
動系統部、第4図は農用トラクタの側面図、第5図はシ
フト装置の分解斜視図、第6図は二重噛合防止部の断面
図、第7図(a)、(b)は同上断面図である。 図中、3はミツシヨンケース、3aは前部室、3bは後部
室、4はリヤアクスルケース、13は差動装置、13aはピ
ニオン軸、6、15はブレーキ、17は油圧ハウジング、18
はコントロールバルブ、19はシリンダ、22は潤滑パイ
プ、23、24は孔、25はオーバーフロー孔である。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】後輪差動装置を収納し、該後輪差動装置よ
    りも低位に高速回転する変速用歯車機構を内装したミツ
    シヨンケース3の左右両側にリヤアクスルケース4をそ
    れぞれ装着し、これら各リヤアクスルケース4へ侵入し
    た差動軸13aに湿式ブレーキ15を装着し、前記ミツシヨ
    ンケース3の上部に油圧装置を取付けた農用トラクタで
    あつて、前記ミツシヨンケース3を、軸受支持用の隔壁
    30で変速用歯車機構を内装する前部室3aと後輪差動装置
    を内装する後部室3bとに仕切り、該後部室3bと前記各リ
    ヤアクスルケース4とを、後部室3bおよびリヤアクスル
    ケース4に設定される高位のオイルレベルBよりも低位
    置に穿設した孔23,24でそれぞれ連通させ、後部室3bお
    よびリヤアクスルケース4からなる油室と前部室3aと
    を、前記高位のオイルレベルB位置に略位置するように
    穿設したオーバーフロー孔25で連通させ、前記油圧装置
    の油圧回路の吸油口32を、前部室3aに設定される低位の
    オイルレベルAよりも低位置となるようにして前部室3a
    に設け、油圧装置のニユートラル時の作動油の排出口を
    後部室3bに設けたことを特徴とする農用トラクタにおけ
    るミツシヨンケースの潤滑装置。
JP1988004118U 1988-01-17 1988-01-17 農用トラクタにおけるミッションケースの潤滑装置 Expired - Lifetime JPH0741648Y2 (ja)

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JP6352985B2 (ja) * 2016-07-08 2018-07-04 株式会社ユニバンス 変速機構の潤滑構造

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