JPH0740240Y2 - エリアビーム型電子線照射装置 - Google Patents
エリアビーム型電子線照射装置Info
- Publication number
- JPH0740240Y2 JPH0740240Y2 JP1056693U JP1056693U JPH0740240Y2 JP H0740240 Y2 JPH0740240 Y2 JP H0740240Y2 JP 1056693 U JP1056693 U JP 1056693U JP 1056693 U JP1056693 U JP 1056693U JP H0740240 Y2 JPH0740240 Y2 JP H0740240Y2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- filament
- electron beam
- back electrode
- voltage
- potential
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- Electron Sources, Ion Sources (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本考案は、電子線の引出し効率を
高める背後電極を有する電子線照射装置に関する。
高める背後電極を有する電子線照射装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】図３はエリアビーム型電子線照射装置に
おける電子線発生部の概略構成図であり、図４は電子線
発生部の断面図である。真空チャンバ１の内部に熱電子
を放出するフィラメント２が設けられており、同フィラ
メントは負の高電位にバイアスされているシールド電極
３で電子線引出し口部を除いてシールドされている。フ
ィラメント２からの熱電子ｅ-は、シールド電極３に印
加された−１５０ｋＶ〜−３００ｋＶの電位と真空チャ
ンバ１のアース電位による電場で引出し、加速され、照
射窓の窓箔４を透過して大気中に取り出され、照射室内
に搬送される被照射物５に照射される。
おける電子線発生部の概略構成図であり、図４は電子線
発生部の断面図である。真空チャンバ１の内部に熱電子
を放出するフィラメント２が設けられており、同フィラ
メントは負の高電位にバイアスされているシールド電極
３で電子線引出し口部を除いてシールドされている。フ
ィラメント２からの熱電子ｅ-は、シールド電極３に印
加された−１５０ｋＶ〜−３００ｋＶの電位と真空チャ
ンバ１のアース電位による電場で引出し、加速され、照
射窓の窓箔４を透過して大気中に取り出され、照射室内
に搬送される被照射物５に照射される。
【０００３】電子線の引出し効率を高めるために、フィ
ラメント２に対し、電子線が引出される方向と反対側の
位置に背後電極６を設ける。背後電極６にフィラメント
に対し負の電位を与えることにより、フィラメントから
発生した熱電子は、斥力を受け、シールド電極３の外へ
引出され易くなる。
ラメント２に対し、電子線が引出される方向と反対側の
位置に背後電極６を設ける。背後電極６にフィラメント
に対し負の電位を与えることにより、フィラメントから
発生した熱電子は、斥力を受け、シールド電極３の外へ
引出され易くなる。
【０００４】
【考案が解決しようとする課題】図５は電子線発生部の
回路図であり、フィラメント２は、被照射物の搬送方向
に平行に配置された複数の短いフィラメント素子２1を
直列に接続し、照射幅Ｌの長さとなるように分布させて
構成されており、かかるフィラメントにフィラメント用
絶縁変圧器７の２次巻線７ｓの電圧を印加する。シール
ド電極３は直流高圧電源８によってアース電位に対し負
の高電位にバイアスされており、背後電極６は、同電極
と変圧器７の２次巻線７ｓの一端との間に接続された背
後電極バイアス電源９により、フィラメントに対し負電
位にバイアスされる。
回路図であり、フィラメント２は、被照射物の搬送方向
に平行に配置された複数の短いフィラメント素子２1を
直列に接続し、照射幅Ｌの長さとなるように分布させて
構成されており、かかるフィラメントにフィラメント用
絶縁変圧器７の２次巻線７ｓの電圧を印加する。シール
ド電極３は直流高圧電源８によってアース電位に対し負
の高電位にバイアスされており、背後電極６は、同電極
と変圧器７の２次巻線７ｓの一端との間に接続された背
後電極バイアス電源９により、フィラメントに対し負電
位にバイアスされる。
【０００５】フィラメント２の両端ａ，ｂは変圧器７の
２次巻線７ｓに接続されているから、２次巻線とサプレ
ッサ電源９との接続点の電位Ｖａに対し、分布配置され
ているフィラメントの各部の電位は、図６の電位説明図
において矢印範囲で示すように、２次巻線電圧Ｖｆの正
弦波変化に応じて正負に変化し、この変化範囲はフィラ
メントの一端ａから他端ｂに向かうにつれて増大する。
フィラメント２の背後に分布して位置する背後電極６は
前記接続点の電位Ｖａに対しバイアス電源９の電圧Ｖｓ
だけ負電位にあるから、背後電極とフィラメントとの電
位差はフィラメントの分布位置に応じて異なると共に２
次巻線電圧Ｖｆの変化に応じて脈動し、同電位差におけ
る２次巻線電圧による脈動分は最大で同電圧の最大値Ｖ
ｆｍの２倍となる。フィラメント電圧即ち２次巻線電圧
Ｖｆは実効値で数１０Ｖ程度であり、背後電極バイアス
電源電圧Ｖｓは１００Ｖ台であるから、照射幅方向にお
ける背後電極の効果に大きな差が生じることになり、引
出された電子線の照射幅方向分布を悪化させる。
２次巻線７ｓに接続されているから、２次巻線とサプレ
ッサ電源９との接続点の電位Ｖａに対し、分布配置され
ているフィラメントの各部の電位は、図６の電位説明図
において矢印範囲で示すように、２次巻線電圧Ｖｆの正
弦波変化に応じて正負に変化し、この変化範囲はフィラ
メントの一端ａから他端ｂに向かうにつれて増大する。
フィラメント２の背後に分布して位置する背後電極６は
前記接続点の電位Ｖａに対しバイアス電源９の電圧Ｖｓ
だけ負電位にあるから、背後電極とフィラメントとの電
位差はフィラメントの分布位置に応じて異なると共に２
次巻線電圧Ｖｆの変化に応じて脈動し、同電位差におけ
る２次巻線電圧による脈動分は最大で同電圧の最大値Ｖ
ｆｍの２倍となる。フィラメント電圧即ち２次巻線電圧
Ｖｆは実効値で数１０Ｖ程度であり、背後電極バイアス
電源電圧Ｖｓは１００Ｖ台であるから、照射幅方向にお
ける背後電極の効果に大きな差が生じることになり、引
出された電子線の照射幅方向分布を悪化させる。
【０００６】本考案は、照射幅方向における背後電極の
効果の差を小さくしたエリアビーム型電子線照射装置の
提供を目的とするものである。
効果の差を小さくしたエリアビーム型電子線照射装置の
提供を目的とするものである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本考案は、エリアビーム
型電子線照射装置において、熱電子を放出するフィラメ
ントと、このフィラメントに対し、電子線が引出される
方向と反対側の位置に設けられた背後電極と、この背後
電極とフィラメント電圧の中間電位点との間に接続され
た背後電極バイアス電源とを有してなることを特徴とす
るものである。
型電子線照射装置において、熱電子を放出するフィラメ
ントと、このフィラメントに対し、電子線が引出される
方向と反対側の位置に設けられた背後電極と、この背後
電極とフィラメント電圧の中間電位点との間に接続され
た背後電極バイアス電源とを有してなることを特徴とす
るものである。
【０００８】
【作用】フィラメントの中間部と背後電極との電位差は
フィラメント電圧の影響を受けず、最もフィラメント電
圧の影響を受けるフィラメントの両端と、背後電極との
電位差におけるフィラメント電圧の脈動分は、同電圧の
最大値内に抑えられ、フィラメント電圧の正弦波変化の
影響を軽減することができる。
フィラメント電圧の影響を受けず、最もフィラメント電
圧の影響を受けるフィラメントの両端と、背後電極との
電位差におけるフィラメント電圧の脈動分は、同電圧の
最大値内に抑えられ、フィラメント電圧の正弦波変化の
影響を軽減することができる。
【０００９】
【実施例】本考案の実施例について図面を参照して説明
する。図１は電子線発生部の回路図であり、図３ないし
図６と同一符号は同等部分を示す。照射幅Ｌの長さとな
るように分布配置されたフィラメント２にはフィラメン
ト用絶縁変圧器７の２次巻線電圧Ｖｆが印加されてい
る。変圧器の２次巻線７ｓには中点タップｃが設けられ
ており、背後電極６を負電位にバイアスする背後電極バ
イアス電源９は、同電極と２次巻線の中点タップｃとの
間に接続される。シールド電極３は直流高圧電源８によ
ってアース電位に対し負の高電位にバイアスする。
する。図１は電子線発生部の回路図であり、図３ないし
図６と同一符号は同等部分を示す。照射幅Ｌの長さとな
るように分布配置されたフィラメント２にはフィラメン
ト用絶縁変圧器７の２次巻線電圧Ｖｆが印加されてい
る。変圧器の２次巻線７ｓには中点タップｃが設けられ
ており、背後電極６を負電位にバイアスする背後電極バ
イアス電源９は、同電極と２次巻線の中点タップｃとの
間に接続される。シールド電極３は直流高圧電源８によ
ってアース電位に対し負の高電位にバイアスする。
【００１０】かかる接続構成に伴い、２次巻線７ｓの中
点タップｃの電位Ｖｃに対し、分布配置されたフィラメ
ント２の各部の電位は、図２の電位説明図における矢印
範囲で示すように、２次巻線電圧Ｖｆの正弦波変化に応
じて正負に変化し、フィラメントの中心部は中点タップ
と同電位であり、フィラメントの両端ａ，ｂは中点タッ
プに対し正負に最大で（１／２）Ｖｆｍ変化する。した
がって、フィラメント２の背後に位置する背後電極６は
フィラメント電圧の中間電位点である中点タップｃに対
し背後電極バイアス電源９の電圧Ｖｓだけ負電位にある
から、背後電極とフィラメントとの電位差は、フィラメ
ントの分布位置に応じて異なり、２次巻線電圧Ｖｆの変
化に応じて変るが、電位差における２次巻線電圧の最大
脈動分は同電圧の最大値Ｖｆｍ内に抑えられ、これは従
来技術の場合の半分となる。
点タップｃの電位Ｖｃに対し、分布配置されたフィラメ
ント２の各部の電位は、図２の電位説明図における矢印
範囲で示すように、２次巻線電圧Ｖｆの正弦波変化に応
じて正負に変化し、フィラメントの中心部は中点タップ
と同電位であり、フィラメントの両端ａ，ｂは中点タッ
プに対し正負に最大で（１／２）Ｖｆｍ変化する。した
がって、フィラメント２の背後に位置する背後電極６は
フィラメント電圧の中間電位点である中点タップｃに対
し背後電極バイアス電源９の電圧Ｖｓだけ負電位にある
から、背後電極とフィラメントとの電位差は、フィラメ
ントの分布位置に応じて異なり、２次巻線電圧Ｖｆの変
化に応じて変るが、電位差における２次巻線電圧の最大
脈動分は同電圧の最大値Ｖｆｍ内に抑えられ、これは従
来技術の場合の半分となる。
【００１１】
【考案の効果】本考案は、以上説明したように構成した
ので、フィラメントの中間部と背後電極との電位差はフ
ィラメント電圧の影響を受けず、最もフィラメント電圧
の影響を受けるフィラメントの両端と、背後電極との電
位差におけるフィラメント電圧による脈動は、同電圧の
最大値内に抑えられ、フィラメント電圧の正弦波変化の
影響を軽減することができる。したがって、かかる電位
差におけるフィラメント電圧の脈動領域は脈動分がゼロ
のフィラメントの中間部に対して対称的に生じ、脈動分
の低減と相俟って、照射幅方向における背後電極のバイ
アス電位におけるフィラメント電圧の影響が軽減、緩和
され、照射幅方向における電子線分布に悪影響を及ぼす
ことなく、電子線の引出し効率を向上させることができ
る。
ので、フィラメントの中間部と背後電極との電位差はフ
ィラメント電圧の影響を受けず、最もフィラメント電圧
の影響を受けるフィラメントの両端と、背後電極との電
位差におけるフィラメント電圧による脈動は、同電圧の
最大値内に抑えられ、フィラメント電圧の正弦波変化の
影響を軽減することができる。したがって、かかる電位
差におけるフィラメント電圧の脈動領域は脈動分がゼロ
のフィラメントの中間部に対して対称的に生じ、脈動分
の低減と相俟って、照射幅方向における背後電極のバイ
アス電位におけるフィラメント電圧の影響が軽減、緩和
され、照射幅方向における電子線分布に悪影響を及ぼす
ことなく、電子線の引出し効率を向上させることができ
る。
【図１】本考案の実施例における電子線発生部の回路図
である。
である。
【図２】実施例における電位説明図である。
【図３】電子線照射装置における電子線発生部の概略構
成図である。
成図である。
【図４】電子線発生部の断面図である。
【図５】従来例における電子線発生部の回路図である。
【図６】従来例における電位説明図である。
1 真空チャンバ 2 フィラメント 3 シールド電極 5 被照射物 6 背後電極 7 フィラメント用絶縁変圧器 9 背後電極バイアス電源
Claims (1)
- 【請求項１】 熱電子を放出するフィラメントと、この
フィラメントに対し、電子線が引出される方向と反対側
の位置に設けられた背後電極と、この背後電極とフィラ
メント電圧の中間電位点との間に接続された背後電極バ
イアス電源とを有してなることを特徴とするエリアビー
ム型電子線照射装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1056693U JPH0740240Y2 (ja) | 1993-02-18 | 1993-02-18 | エリアビーム型電子線照射装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1056693U JPH0740240Y2 (ja) | 1993-02-18 | 1993-02-18 | エリアビーム型電子線照射装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0664200U JPH0664200U (ja) | 1994-09-09 |
| JPH0740240Y2 true JPH0740240Y2 (ja) | 1995-09-13 |
Family
ID=11753805
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1056693U Expired - Fee Related JPH0740240Y2 (ja) | 1993-02-18 | 1993-02-18 | エリアビーム型電子線照射装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0740240Y2 (ja) |
-
1993
- 1993-02-18 JP JP1056693U patent/JPH0740240Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0664200U (ja) | 1994-09-09 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |