JPH0735246B2 - 粒状次亜塩素酸カルシウム組成物の製造方法 - Google Patents

粒状次亜塩素酸カルシウム組成物の製造方法

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JPH0735246B2
JPH0735246B2 JP30888886A JP30888886A JPH0735246B2 JP H0735246 B2 JPH0735246 B2 JP H0735246B2 JP 30888886 A JP30888886 A JP 30888886A JP 30888886 A JP30888886 A JP 30888886A JP H0735246 B2 JPH0735246 B2 JP H0735246B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、物理的強度が大きく、製造及び輸送時に破砕
され難い粒状次亜塩素酸カルシウム組成物の製造方法に
関するものである。
〔従来の技術および発明が解決しようとする問題点〕
次亜塩素酸カルシウムは強力な酸化剤であり、その殺菌
・漂白効果から、プール水、上下水道水等の殺菌・消
毒、綿、パルプ等の漂白等々に幅広く使用されている有
用な化合物である。
この次亜塩素酸カルシウムを主成分としてなる組成物は
慣用名で“高度さらし粉”と呼ばれ、その有効塩素含量
から、60wt%高度さらし粉、65wt%高度さらし粉および
70wt%高度さらし粉として市販されている。
高度さらし粉の形態としては、粉、粒状および錠剤の三
つに分けられる。粒状物は粉を造粒することにより得ら
れ、取り扱いは容易でプール水、水道水等の殺菌や消毒
に用いられており、量的に最も多い商品である。この粒
状物は顆粒とも呼ばれている。
粒状物は一般に、次亜塩素酸カルシウム二水化物の湿潤
ケークを乾燥し、付着水を除いた粉を重い二本のロール
間で圧縮成形し、薄い板状とした後、ハンマークラッシ
ャー等の解砕機で破砕し、小片となし、次いで篩分して
希望とする粒径の粒状物を得、更に乾燥して結晶水の一
部又は全てを除き粒状次亜塩素酸カルシウム二水化物を
製造する。
この方法に於る問題点としては、圧縮成形して得た薄い
板状物を解砕機で破砕する時、板状物の物理的強度が小
さいと粉の量が増し、希望とする粒径の粒状物の収率が
減少することである。圧縮成形時の圧力を増すと幾分強
度は高くなるものの、装置に負担がかかり場合によって
は壊れることもある。したがって、好ましいのは圧縮成
形圧が小さくても物理的強度の大きくなることである。
又、物理強度が小さい粒状物を更に乾燥して粒状次亜塩
素酸カルシウム二水化物を得る時、粒子同志のぶつかり
合いにより、角が欠けて微粉が多量に発生し、乾燥廃ガ
ス中に微粉が同伴し、収率の低下、除塵の必要性等が生
じる。
更には、製品の輸送中に粒状物が壊れ、粉が発生し商品
価値の低下をもたらす。
これらの問題は粒状物の形状にも関係するが、粒状物の
物理的強度によるところが大きい。
即ち、粒状物の形状が湿式押し出し成形して得られる円
柱状ペレットでも、湿式での転動造粒で得られる球状品
であっても、その物理的強度が小さいと、前述した問題
点を持つのである。
又、粒状物の物理的強度は出発原料である次亜塩素酸カ
ルシウム二水化物の結晶形状によるところも大きい。
一般に従来の結晶形は特公昭54−44280号公報で示され
ている偏平な薄い四角板状である。この結晶は、圧縮成
形した時配向し、結晶間のからみ合いが弱くなり、物理
的強度は小さくなる。
又、特公昭57−244号公報には粗大次亜塩素酸カルシウ
ム二水化物が述べられている。該結晶は圧縮成形時に配
向することはなく、結晶間のからみ合いは良いので、物
理的強度は幾分高いが、満足のいくものではない。
(発明の目的) 本発明は、従来技術のもつ上記問題点を解決すべくなさ
れたものであって、造粒時、造粒品の乾燥時、及び製品
の輸送時に粉の発生が極めて少い、物理的強度の大きい
粒状次亜塩素酸カルシウム組成物の製造方法を提供する
ことを目的とする。
本発明者等は、造粒時、造粒品の乾燥時、及び製品の輸
送時に粉の発生が極めて少い、物理的強度の大きい粒状
次亜塩素酸カルシウム組成物の製造方法について種々検
討した。
〔問題点を解決するための手段〕
その結果、造粒条件よりもむしろ、造粒原料の影響がは
るかに大きいことに気が付き、粗大次亜塩素酸カルシウ
ム二水化物を従来忌避されてきた高温で加熱し、次に冷
却し、乾燥し、もしくは乾燥しないで、次に造粒する
と、極めて効果的であることを見い出し、本発明を完成
させるに至った。
即ち、本発明は、 (イ) 次亜塩素酸カルシウム二水化物の晶出の際、種
晶として次亜塩素酸カルシウム二水化物のa、b、c各
軸の比が 0.5≦b/a≦2.0 c/a≧1.5 であり、かつc軸が5ミクロン以上である柱状次亜塩素
酸カルシウム二水化物を添加し粗大次亜塩素酸カルシウ
ム二水化物を得、 (ロ) 該粗大次亜塩素酸カルシウム二水化物を次亜塩
素酸カルシウム水溶液又は次亜塩素酸カルシウムと塩化
ナトリウムを含む水溶液の存在下で温度50〜95℃に加熱
し、 (ハ) 次いで、45℃以下に冷却し、 (ニ) 次に、乾燥し、もしくは乾燥しないで、 (ホ) 造粒する。
ことを特徴とする粒状次亜塩素酸カルシウム組成物の製
造方法である。
従来、50〜95℃といった高温で処理することは、次亜塩
素酸カルシウム二水化物の分解を促進するので忌避され
ていた。
確かに、従来の偏平な薄い四角板状から成る次亜塩素酸
カルシウム二水化物を高温処理すると分解は大きい。し
かしながら前記の粗大次亜塩素酸カルシウム二水化物を
用いると分解はほとんどないことが判った。
以下、本発明を更に詳細に説明する。
本発明の粗大次亜塩素酸カルシウム二水化物は、特公昭
57−244号公報の方法により製造される。
即ち、種晶である柱状次亜塩素酸カルシウム二水化物
は、c軸が異常に発達し、a軸、b軸の成長が極度に抑
制された次亜塩素酸カルシウム二水化物であり、その形
状は、円柱状、四角柱状、四方両錐台、およびこれらの
中間的な形状を有する。該柱状次亜塩素酸カルシウム二
水化物は特公昭57−243号公報で示された、カルボン
酸、カルボン酸塩、および炭水化物より選ばれた一種類
以上の媒晶剤を添加して得られる柱状次亜塩素酸カルシ
ウム二水化物のa、b、c各軸の比が 0.5≦b/a≦2.0 c/a≧1.5 であり、かつc軸が5ミクロン以上、好ましくは 0.5≦b/a≦2.0 c/a≧3.0 であり、かつc軸が10ミクロン以上の柱状次亜塩素酸カ
ルシウム二水化物である。
該柱状次亜塩素酸カルシウム二水化物を種晶として用い
て粗大次亜塩素酸カルシウム二水化物を製造する方法は
次のいずれの方法でも良い。
(イ) 水酸化カルシウムを塩素化して晶出させる方
法。
(ロ) 水酸化カルシウムと水酸化ナトリウムの混合物
を塩素化して晶出させる方法。
(ハ) 次亜塩素酸カルシウム水溶液と塩化カルシウム
水溶液を混合し複分解により晶出させる方法。
(ニ) 次亜塩素酸カルシウムを含む水溶液に塩化ナト
リウム等の塩析剤を添加し晶出させる方法。
(ホ) 次亜塩素酸カルシウムを含む水溶液を濃縮して
晶出させる方法。
(ヘ) 塩基性次亜塩素酸カルシウムを転移させて晶出
させる方法。
要するに次亜塩素酸カルシウム二水化物の晶出の際、種
晶として柱状次亜塩素酸カルシウム二水化物を用いるも
のである。しかしながら経済面を考慮すると(イ)又は
(ロ)の方法が好ましい。
本発明は、該粗大次亜塩素酸カルシウム二水化物を用い
ることを必須とする。
粗大次亜塩素酸カルシウム二水化物はスラリーとして得
られるが、その液組成が次亜塩素酸カルシウム水溶液又
は次亜塩素酸カルシウムと塩化ナトリウムを含む水溶液
であれば、そのまま加熱処理にもっていける。水溶液が
塩化カルシウムを含む場合、具体的には5wt%以上であ
る時、製品の安定性が低下するので過又は過後水等
で洗浄して塩化カルシウムを除くのが良い。又、加熱そ
して冷却後過する、あるいは過後洗浄する方法もあ
るが、その時針状の次亜塩素酸カルシウム二水化物が存
在しており、過性は低下する。
望ましい方法は、粗大次亜塩素酸カルシウム二水化物の
スラリーを過したり、あるいは過後水で洗浄して得
られる湿潤ケークを用いることである。
本発明は又、粗大次亜塩素酸カルシウム二水化物を次亜
塩素酸カルシウム水溶液又は次亜塩素酸カルシウムと塩
化ナトリウムを含む水溶液の存在下で温度50〜95℃に加
熱することを必須とする。
粗大次亜塩素酸カルシウム二水化物の湿潤ケークに水を
加えると、該粗大次亜塩素酸カルシウム二水化物の一部
が溶解し、次亜塩素酸カルシウムの水溶液になる。又、
塩化ナトリウムの水溶液を加えると、次亜塩素酸カルシ
ウムと塩化ナトリウムを含む水溶液となる。
従って、次亜塩素酸カルシウム水溶液、次亜塩素酸カル
シウムと塩化ナトリウムを含む水溶液の代わりに水、塩
化ナトリウムの水溶液を加えても良い。
これら水または水溶液の量は、粗大次亜塩素酸カルシウ
ム二水化物に対して0.2〜1.4重量倍が好ましい。少ない
と加熱、冷却の効果が小さくなり、粒状次亜塩素酸カル
シウム二水化物の物理的強度を大きくできない。又、添
加量が多いと加熱時の粗大次亜塩素酸カルシウム二水化
物の分解量が大きくなったり、後の乾燥で多くの乾燥エ
ネルギーを必要とする。更に好ましい量は0.5〜1.0重量
倍である。
尚、上記水または水溶液の量は、粗大次亜塩素酸カルシ
ウム二水化物の湿潤ケークを用いる場合、添加すべきも
のの量と該湿潤ケークに含まれる水溶液との合計量であ
る。それは組成分析により容易に設定できる。
又、加熱温度は50〜95℃である。好ましくは60〜95℃、
更に好ましくは70〜85℃である。
温度が低いと、粒状次亜塩素酸カルシウム組成物の物理
的強度の向上が小さい。又、温度が高すぎると粗大次亜
塩素酸カルシウム二水化物の分解量が増す。加熱時に
は、温度の均一化を図る為に撹拌を行うことが良く、具
体的装置としては、加熱用ジャケットを有したパドルミ
キサー、ヘンシェル型の混合機等を用いることができ
る。加熱時間は温度、混合状態によって調節するのが好
ましい。一例として、混合状態の良いパドルミキサーを
使用した場合は、60℃のとき5〜15分間、80℃のとき2
〜10分間、95℃のとき1〜5分間を挙げることができ
る。時間が短いと、粒状次亜塩素酸カルシウム組成物の
物理的強度の向上効果がやや小さくなり、長いと粗大次
亜塩素酸カルシウム二水化物の分解が進む。しかしなが
ら、この加熱処理における粗大次亜塩素酸カルシウム二
水化物の分解について調べた。その結果、80℃で5分間
加熱しても分解率は1%以下、90℃で5分間加熱しても
分解率は2%以下と小さいものであった。
本発明者等は加熱時の粗大次亜塩素酸カルシウム二水化
物の状態を光学顕微鏡で観察したところ、結晶の表面部
分が溶解したり、透明性を失った部分があることを見つ
けた。粗大次亜塩素酸カルシウム二水化物の一部が変化
したものと考えられる。
又、本発明は加熱処理した後、45℃以下に冷却すること
を必須とする。
50〜95℃に加熱した後、45℃以下に冷却することで本発
明の最大の特徴である、物理的強度の大きい粒状次亜塩
素酸カルシウム組成物が得られるのである。
冷却温度が45℃よりも高いと、物理的強度の向上効果は
小さい。又、冷却温度は低い程効果的であるが、10℃よ
りも低いと効果の向上は鈍り、冷却エネルギーを要する
ことから、10〜35℃が好ましい。
本発明者等は、冷却時の状態を光学顕微鏡で観察した。
その結果、針状及び/又は板状の結晶が新たに生成して
いること、粗大次亜塩素酸カルシウム二水化物が幾分小
さくなっていること、及び該針状及び/又は板状結晶が
粗大次亜塩素酸カルシウム二水化物結晶の回りにからみ
ついていることを認めた。該針状及び/又は板状結晶を
単品で取り出すことは不可能であり、その同定はできな
いが、次亜塩素酸カルシウム二水化物と推定している。
冷却した後、安定剤として水酸化カルシウム粉末を添
加、混合してもよい。
次に冷却したものを、乾燥して造粒するか、又は乾燥し
ないでそのまま造粒する。これらは、冷却して得た物質
の水分含量と造粒方法によって区別される。例えば、造
粒方法として重い2本のロール間で圧縮成形し、これを
解砕する方法では、結晶水を除いた水分、即ち付着水分
含量が10wt%以下の時、その適用が容易であり、付着水
分含量が10wt%以下になる様に、気流乾燥機等で付着水
分含量を低くすると良い。
又、造粒方法が湿式の押し出し成形、転動造粒である
時、付着水分含量は高くても良く、具体的には20wt%以
下であれば乾燥しないで直接造粒できる。付着水分含量
が高すぎる時乾燥した後造粒する。
造粒した後、通常は更に乾燥し、付着水分の全部、そし
て結晶水の一部又は実質的に全部を除く。ここでの乾燥
は、ベルトドライヤー、流動乾燥機等が用いられる。
こうして、製品となる粒状次亜塩素酸カルシウム組成物
が得られる。
粒状次亜塩素酸カルシウム組成物の成分含量としては、
次亜塩素酸カルシウム含量が55wt%以上、水分含量が4
〜22wt%、塩化カルシウム含量が5wt%以下が好まし
い。又、水酸化カルシウムは安定剤として作用するの
で、2〜7wt%が好ましい。その他の成分としては塩化
ナトリウムが好ましい。
又、粒状次亜塩素酸カルシウム組成物の形状、その粒径
は特に制限しない。形状としては、従来の不規則破砕
状、円柱状、球状、そして楕円体状が挙げられる。しい
て言えば、楕円体状ないし両端がまるい円柱状が望まし
い。
粒径としては、250〜2400ミクロンが望ましい。
〔作 用〕
本発明に於る、加熱、冷却の作用については、必ずしも
明らかではないが、状態の観察から、加熱により、粗大
次亜塩素酸カルシウム二水化物の一部が溶解、又は一部
が次亜塩素酸カルシウム無水物に転移し、冷却により針
状及び/又は板状の次亜塩素酸カルシウム二水化物が新
たに生成し、該結晶が粗大次亜塩素酸カルシウム二水化
物結晶の回りにからみつき、後の造粒工程で強度の高い
粒状物になったものと推定される。
〔発明の効果〕
次に本発明の効果を列記する。
(1) 粒状次亜塩素酸カルシウム組成物の物理的強度
が大きく、製造時及び輸送時に破砕され難い。
そのため、製造時又は使用時に粉化による運転員及び消
費者の健康障害を回避できる。又、粉化が少ないので製
造コストが安くなり、経済的に粒状次亜塩素酸カルシウ
ム組成物を供給できる。
(2) 強度が大きいにもかかわらず、粒状次亜塩素酸
カルシウム組成物の溶解性は大きい。
(3) 本発明の粒状次亜塩素酸カルシウム組成物を打
錠して、錠剤としたものについては、該錠剤を水につけ
ても膨潤することはなく、表面から極めて円滑に溶解す
るという、予想できなかった効果が見い出された。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例及び比較例を示すが、別に示さな
い限り、部及び%は重量に基づくものである。又、本発
明はこれらに限定されるものではない。
実施例1 10%クエン酸水溶液30g、水酸化カルシウム112g、48%
苛性ソーダ水溶液239gおよび水449gを撹拌機を備えた1
の晶出槽に入れ15℃に維持しつつ塩素ガス201gを約15
0g/hr・の速度にて吹き込んだ。塩素化終了時のpHは1
0.3であり、a軸、b軸が5〜15ミクロン、c軸が20〜1
20ミクロン、c/aが約7の円柱状に近い柱状の次亜塩素
酸カルシウム二水化物が得られ、柱状種晶のスラリーと
した。尚、スラリー濃度は9.5%であった。
次に、オーバーフロー管を備えた1の撹拌機付円筒状
晶出槽に、次亜塩素酸カルシウム(Ca(ClO))が4.1
%、塩化カルシウム(CaCl2)が35.8%の水溶液80g/h
r、40%水酸化カルシウムのスラリー89g/hr、塩素ガス3
3g/hrおよび前記柱状種晶のスラリー8.4g/hrを各々別々
に連続して30℃に維持した前記晶出槽に導入し塩素化し
た。同時に210g/hrにてスラリーを抜き出した。柱状種
晶の成長はよく、結晶見掛滞在時間5時間の条件で45時
間運転後、a軸、b軸が20〜400ミクロン、c軸が20〜1
50ミクロンの四方両錐台状に近い粗大次亜塩素酸カルシ
ウム二水化物のスラリーが得られた。
この粗大次亜塩素酸カルシウム二水化物のスラリーを、
バスケットタイプの遠心分離機で3000rpmにて1分間の
分離、2分間の洗浄を行ったところ、次亜塩素酸カルシ
ウムが69.0%、水酸化カルシウムが1.0%、水分が28.0
%、塩化カルシウムが0.8%の洗浄ケークが得られた。
尚、洗浄液は水であり、その使用量は洗浄ケークの65%
であった。
次に該洗浄ケーク100部に対して27%の塩化ナトリウム
水溶液63部をガラス製フラスコに入れ、80℃の温浴中で
撹拌しながら加熱した。温度が75℃に達した後、5分間
撹拌を続けながら処理し、15℃の水槽で冷却した。温度
は76℃から20℃に降下した。尚、加熱時の混合物はスラ
リー状であり、冷却するとケーク状になり、光学顕微鏡
で観察したところ、粗大次亜塩素酸カルシウム二水化物
は小さくなっており、新に生成した針状結晶が回りに付
着していた。
次に、該ケークを75℃に維持した熱風乾燥機で乾燥し、
次亜塩素酸カルシウムが62.4%、塩化ナトリウムが15.5
%、水分が18.9%(この内2%が付着水)の乾燥粉末を
得た。そして、該粉末5gを内径40mmのダイスに入れ、油
圧手動ポンプで130kg/cm2で成形し、円板状の成形体を
得た。成形体は同じ操作で30枚製造した。
次にこれらの成形体を、木づちで破砕し、日本工業規格
の篩で処理し、8〜48メッシュの粒状物を得、更に75℃
に維持した熱風乾燥機で水分を除き、次亜塩素酸カルシ
ウムが71.5%、塩化ナトリウムが17.9%、塩化カルシウ
ムが1.4%、水酸化カルシウムが2.0%、水分が6.2%の
粒状次亜塩素酸カルシウム組成物を得た。
その物性値を表1に示す。
尚、成形体の破砕で得られた8〜48メッシュ品は73%で
あった。
又、物理的強度測定の為に乾燥粉末2gを内径20mmのダイ
スで130kg/cm2で成形して得た成形体を75℃に維持した
熱風乾燥機によって水分5%になるまで乾燥した。得ら
れた乾燥成形体を木屋式硬度計でその強度を測定した結
果、16.5kgの値を得た。
実施例2 実施例1で得た粗大次亜塩素酸カルシウム二水化物の洗
浄ケーク100部に、塩化ナトリウム粉末18部、水45部を
ガラス製のフラスコに入れ、撹拌しながら87℃で2分間
加熱した。次に15℃の水槽で20℃に冷却し、針状結晶が
回りに付着した粗大次亜塩素酸カルシウム二水化物のケ
ークを得た。
該ケークを75℃に維持した熱風乾燥機で乾燥し、次亜塩
素酸カルシウムが60.1%、塩化ナトリウムが16.0%、水
分が19.9%(この内5.0%が付着水)の乾燥粉末を得
た。次に、該粉末を実施例1と同じ操作で成形、篩分そ
して乾燥して、次亜塩素酸カルシウムが70.5%、塩化ナ
トリウムが19.0%、塩化カルシウムが1.8%、水酸化カ
ルシウムが2.2%、水分が5.2%の粒状次亜塩素酸カルシ
ウム組成物を得た。
その物性値を表1に示す。
尚、成形体の破砕で得られた8〜48メッシュ品は68%で
あった。又、実施例1と同じ操作によって得られた直径
20mmの成形体の強度は16.4kgであった。
比較例1 実施例1の湿潤ケークに塩化ナトリウム粉末18部を混合
し、75℃に維持した熱風乾燥機で乾燥し、次亜塩素酸カ
ルシウムが60.8%、塩化ナトリウムが16.0%、水分が1
9.9%(この内4.0%が付着水)の乾燥粉末を得た。次
に、該粉末を実施例1と同じ操作で成形、篩分そして乾
燥して、次亜塩素酸カルシウムが71.0%、塩化ナトリウ
ムが18.9%、塩化カルシウムが1.5%、水酸化カルシウ
ムが1.8%、水分が5.5%の粒状次亜塩素酸カルシウム組
成物を得た。
物性値を表1に示す。
尚、成形体の破砕で得られた8〜48メッシュ品の収率は
57%であった。
又、実施例1と同じ操作によって得られた直径20mmの成
形体の強度は7.4kgであった。
比較例2 次亜塩素酸カルシウムが10%、塩化ナトリウムが20%の
水溶液に35%石灰乳と25%の次亜塩素酸ナトリウム水溶
液を加え、バッチ式で20℃にて塩素化して、次亜塩素酸
カルシウム二水化物のスラリーを得た。
該次亜塩素酸カルシウム二水化物は幅が5〜50ミクロ
ン、厚みが5ミクロン以下の四角板状であった。
次に得られたスラリーをバスケットタイプの遠心分離機
で3000rpmにて30分間分離し、次亜塩素酸カルシウムが4
5.7%、塩化ナトリウムが12.0%の分離ケークを得、次
いで75℃に維持した熱風乾燥機で乾燥し、次亜塩素酸カ
ルシウムが56.7%、塩化ナトリウムが15.1%、水分が2
1.8%(この内8.0%が付着水)の乾燥粉末を得た。そし
て、該粉末を実施例1と同じ操作で成形、篩分そして乾
燥して、次亜塩素酸カルシウムが68.2%、塩化ナトリウ
ムが18.4%、塩化カルシウムが3.2%、水酸化カルシウ
ムが2.8%、水分が4.5%の粒状次亜塩素酸カルシウム組
成物を得た。
その物性値を表1に示す。
尚、成形体の破砕で得られた8〜48メッシュ品の収率は
46%であった。
又、実施例1と同じ操作によって得られた直径20mmの成
形体の強度は4.6kgであった。
物性測定方法 (1) 粉化率 粉化率は強度に関係する。
200ccの円筒型蓋付ガラス瓶に、48メッシュの篩で処理
して微粉を除いた粒状次亜塩素酸カルシウム組成物30g
および直径1mmのガラス玉15gを入れ、振とう機(イワキ
製KM式万能シェーカー)で10分間振とう(毎分220往
復)する。次に、ガラス瓶内の被試料を60メッシュの篩
で処理して、通過した量Bgを測定して、(B/30)×100
=粉化率(%)とする。
(2) 溶解率 溶解率は溶解性を示すもので、値の大きい程易溶解であ
る。
粒状次亜塩素酸カルシウム組成物20gを20±1℃の水が
1入ったガラス製ビーカー(1)に入れ、マグネチ
ックスターラーで撹拌しながら(80〜100rpm)3分後の
液中の次亜塩素酸カルシウム量Sgおよび全て溶解した時
の液中の次亜塩素酸カルシウム量Stgをそれぞれ測定
し、S/St×100=3分後の溶解率(%)で示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(イ) 次亜塩素酸カルシウム二水化物の
    晶出の際、種晶として次亜塩素酸カルシウム二水化物の
    a、b、c各軸の比が 0.5≦b/a≦2.0 c/a≧1.5 であり、かつc軸が5ミクロン以上である柱状次亜塩素
    酸カルシウム二水化物を添加し粗大次亜塩素酸カルシウ
    ム二水化物を得、 (ロ) 該粗大次亜塩素酸カルシウム二水化物を次亜塩
    素酸カルシウム水溶液又は次亜塩素酸カルシウムと塩化
    ナトリウムを含む水溶液の存在下で温度50〜95℃に加熱
    し、 (ハ) 次いで、45℃以下に冷却し、 (ニ) 次に、乾燥し、もしくは乾燥しないで、 (ホ) 造粒する。 ことを特徴とする粒状次亜塩素酸カルシウム組成物の製
    造方法。
  2. 【請求項2】(ロ)の加熱温度が70〜85℃であり、かつ
    (ハ)の冷却温度が10〜35℃である、特許請求の範囲第
    1項記載の粒状次亜塩素酸カルシウム組成物の製造方
    法。
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