JPH0734152Y2 - 建築用シヤツターのガイド装置構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、建造物の出入り口に建付けられる建築用シヤ
ツターのガイド装置構造に関するものである。

［従来技術及び考案が解決しようとする問題点］ 一般に、この種建築用シヤツターにおいては、巻取りド
ラムから繰り出されるシヤツターカーテンのガイドレー
ルに至る軌跡中にガイド装置を設け、シヤツターカーテ
ンのガイドレールへの呑み込みが円滑に成されるように
したものがある。

しかるにシヤツターカーテンは、隣設するスラツト同志
をインターロツク結合部を介して一連状に連綴して構成
されるものであるため、インターロツク結合部とスラツ
ト板面部との繰返しによる凹凸があり、従つてガイド装
置を単なる回転ローラの如き物で構成した場合、スラツ
ト板面部からインターロツク結合部へ乗り上げることに
よつてシヤツターカーテンが前後に大きくブレてしまう
許りでなく騒音を発生するという問題がある。しかもシ
ヤツターカーテンは、スラツトの幅が異なることに伴い
凹凸ピツチも種々異なることになり、これらに対応する
ガイド装置の出現が切に望まれていた。

［問題を解決する手段］ 本考案は、上記の如き実情に鑑み、これらの欠点を一掃
することができる建築用シヤツターのガイド装置構造を
提供することを目的として創案されたものであつて、複
数枚のスラツトがインターロツク結合部を介して一連状
に連綴されたシヤツターカーテンを巻取りドラムに巻装
してなる建築用シヤツターにおいて、前記巻取りドラム
からガイドレールの上端部に至るシヤツターカーテンの
繰り出し軌跡に、シヤツターカーテンのガイドレールへ
のガイドをするガイド装置を設けるにあたり、該ガイド
装置は、固定ブラケツトに回転自在に軸支される回転ブ
ラケツトと、該回転ブラケツトの回転でインターロツク
結合部に乗り上げることなくスラツト板面部に接当する
よう回転ブラケツトの周回りに一定間隔を存して設けら
れる複数のガイド体とを用いて構成され、かつ前記ガイ
ド体は、回転ブラケツトに径方向位置調節自在に設けら
れていることを特徴とするものである。

そして本考案は、この構成によつて、一種類のガイド装
置であつても、シヤツターカーテンの凹凸ピツチの異な
つたものに自在に対応できる様にしたものである。

［実施例］ 次に、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。図
面において、１は建築用シヤツターのシヤツターカーテ
ンであつて、該シヤツターカーテン１は、複数枚のスラ
ツト1aをインターロツク結合部1bを介して上下方向に一
連状に連綴して構成されるものであるが、開口部の上方
に設けたシヤツターケース２に内装する巻取りドラム３
に巻装され、手動若しくは電動による巻取りドラム３の
正逆回転によつて巻き取られ、あるいは巻き出されるよ
うになつており、そして開口部左右両側部に設けたガイ
ドレール４にガイドされて開閉昇降を行うようになつて
いること等は何れも従来通りである。

５はマグサの上方近傍部位において、シヤツターカーテ
ン１の巻取りドラム３からガイドレール４の上端部に呑
み込まれる繰り出し軌跡に配されるガイド装置（該ガイ
ド装置５は、マグサの上方近傍部位に適数組が所定間隔
を存して左右に併設されているものである）であつて、
該ガイド装置５を構成する固定ブラケツト６は、マグサ
受け用のフレーム材2aに一体的に固定されており、そし
てこの固定ブラケツト６の先端部に回転ブラケツト７が
支軸7bを介して回転自在に軸支されている。回転ブラケ
ツト７には、その回転方向に対して当角度（実施例では
90度おき）、つまり回転周方向に対して一定間隔を存す
る状態で径方向を向いた長孔7aが穿設されている。そし
てこの長孔7aに、ローラ面が回転ブラケツト７から突出
してスラツト1aの板面部1cの裏面に接当するようガイド
ローラ（ガイド体）８の支軸8aが径方向移動自在に嵌合
されており、これによつてガイドローラ８は、回転ブラ
ケツトの支軸7bを基準とするセツト位置を自由に融通で
きるようになつている。

尚、９はガイドローラ８を回転ブラケツト７に緊締する
ためのボルト−ナツトからなる緊締具である。

叙述の如く構成された本考案の実施例において、シヤツ
ターカーテン１は、巻取りドラム２の正逆回動によつて
巻き取られ、巻き出されることによつてガイドレール４
に沿って昇降動し、開口部の開閉を行うことになるが、
このときシヤツターカーテン１は、裏面がガイドレール
４の上端部近傍に配したガイド装置５のガイドローラ８
によるシヤツターカーテン１の凹凸ピツチに対応した接
当ガイドを受けることによつてブレのない状態で円滑に
繰り出されてガイドレール４に呑み込まれることにな
る。

つまり、本考案が実施されたものでは、シヤツターカー
テン１は、巻取りドラム３に対する巻き量の変化により
繰り出し方向がガイドレール４の位置からずれたとして
も、支軸7aを中心にして回転ブラケツト７が回転するこ
とに伴い、ガイドローラ８がインターロツク結合部1bに
は乗り上げることなく跨ぐ状態でスラツト板面部1cに当
接するガイド作用を受けることとなつて、ガイドレール
４の上端部側に円滑に繰り出されることになる。

しかもこのガイド装置５は、ガイドローラ８の位置を径
方向に任意に調節することによつて、支軸7aを中心にし
て回転ブラケツト７が回転する際の各ガイドローラ８間
の周方向のピツチを広狭調節できることになる。この結
果、この各ガイドローラ８間のピツチを、スラツト幅が
異なることに伴うシヤツターカーテン１の凹凸ピツチに
対応して調節することで、種々のシヤツターカーテン１
に対応でき、もつて従来の如く種々のシヤツターカーテ
ン１の凹凸ピツチに対応する多数種類のガイド装置を予
め準備しておく必要がなく、一種類のガイド装置を準備
しておけば良いことになつて、部材の共通化が計れると
共に、部品管理、在庫管理が簡略化され、ひいてはコス
トダウンにも大いに寄与できることになる。

尚、本考案は前記実施例に限定されるものでないことは
勿論であつて、ガイド体であるガイドローラ８の数は四
個に限らないものであり、例えば三個、五個等、必要に
おいて自由に設定できるものである。またガイド体は必
ずしもローラである必要はなく、インターロツク結合部
を跨ぎスラツト板面部に接当するよう回転ブラケツトの
周回りに一定間隔を存して設けられるものであれば良い
のである。さらにシヤツターカーテンの凹凸ピツチはス
ラツトの種類によつて予めわかつているものであるか
ら、これに基づいて調節するガイド孔7aを第５図に示す
如く径方向に向くスライド溝7cと該ガイド溝7cから周方
向に向く位置決め溝7dとで構成しておけば、ガイド体の
不用意な位置ずれを確実に防止できることになるという
利点があり都合が良いものである。

［作用効果］ 以上要するに、本考案は叙述の如く構成されたものであ
るから、巻取りドラムから繰り出されたシヤツターカー
テンは、この繰り出し軌跡に設けられたガイド装置のガ
イド体が、回転ブラケツトの回転に伴い、突出するイン
ターロツク結合部に乗り上げることなく跨ぎ、そして凹
状となるスラツト板面部に接当するガイド作用を受ける
ことになつて、ブレのない状態でガイドレールに円滑に
呑み込まれ、もつて、突出するインターロツクに何ら影
響されることなく確実で静粛な開閉作動が行われること
になる。

しかも、このガイド装置は、スラツト板面部に接当する
ガイド体が、回転ブラケツトに対してその径方向に位置
調節することで、各ガイド体の周回りのピツチをシヤツ
ターカーテンの凹凸ピツチに対応させることができ、従
つて従来の如くシヤツターカーテンの凹凸ピツチに対応
した多数のガイド装置をいちいち準備することなく、一
種類のガイド装置であつても、異なつた凹凸ピツチのシ
ヤツターカーテンに使用し得る。この結果、ガイド装置
の共通化が果しえて部品及び在庫管理が著しい簡単とな
るうえにコストダウンにも大いに寄与できることにな
る。

【図面の簡単な説明】

図面は、本考案に係る建築用シヤツターのガイド装置構
造の実施例を示したものであつて、第１図は建築用シヤ
ツターの概略正面図、第２図はシヤツターケース部の縦
断面図、第３図はガイド装置の作用説明図、第４図はガ
イド装置の要部断面図、第５図は他例を示す回転ブラケ
ツトの要部拡大図、第６図は従来例を示すガイド体の正
面図である。 図中、１はシヤツターカーテン、1aはスラツト、1bはイ
ンターロツク結合部、1cはスラツト板面部、３は巻取り
ドラム、４はガイドレール、５はガイド装置、６は固定
ブラケツト、７は回転ブラケツト、８はローラガイドで
ある。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】複数枚のスラツトがインターロツク結合部
   を介して一連状に連綴されたシヤツターカーテンを巻取
   りドラムに巻装してなる建築用シヤツターにおいて、前
   記巻取りドラムからガイドレールの上端部に至るシヤツ
   ターカーテンの繰り出し軌跡に、シヤツターカーテンの
   ガイドレールへのガイドをするガイド装置を設けるにあ
   たり、該ガイド装置は、固定ブラケツトに回転自在に軸
   支される回転ブラケツトと、該回転ブラケツトの回転で
   インターロツク結合部に乗り上げることなくスラツト板
   面部に接当するよう回転ブラケツトの周回りに一定間隔
   を存して設けられる複数のガイド体とを用いて構成さ
   れ、かつ前記ガイド体は、回転ブラケツトに径方向位置
   調節自在に設けられていることを特徴とする建築用シヤ
   ツターのガイド装置構造。