JPH0733747Y2 - ミシンのベッドカバー - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案はミシンのベッドカバーに関する。

［従来の技術］ ベッドの下方に、釜やミシン機構部を覆うベッドカバー
を設けたミシンがある。このベッドカバーはねじにより
ベッドへ固定されている。縫製作業中に釜周辺で発生す
る布ゴミはベッドカバーに落下する。このようなミシン
において釜の掃除をする時は、ミシンを横方向に90度倒
してから行なっている。

［考案が解決しようとする課題］ 前記のようなミシンにおいて、釜掃除をする時や、
ベッドカバーに溜まった布ゴミを除去する時、あるいは
ボビン交換の際ボビンをミシン内部に落とした時等に、
ベッドカバーをミシンベッドに固定するねじを緩めてベ
ッドカバーを取り外さなければならない。

ミシンを横倒しにして釜を掃除する際に発生するゴ
ミが主機構部へ入り込み、トラブルとなるおそれがあ
る。

ベッドカバーを取り外すと主機構部が露出するの
で、作業者にとって危険である。

従って本考案の目的は前記課題を解決することにある。

［課題を解決するための手段］ 請求項１記載の考案による、ミシンのベッドの下方に設
けられたベッドカバーは、ミシンの釜部を囲むように設
けたリブと、リブ内に設けた開口と、開口を覆うように
設けられかつ着脱可能な蓋と、を備えることを特徴とす
る。

請求項２記載の考案による、ミシンのベッドカバーは、
請求項１記載のミシンのベッドカバーにおいて、開口を
覆うように設けられかつ開閉可能な蓋を備えたことを特
徴とする。

請求項３記載の考案による、ミシンのベッドの下方に設
けられたベッドカバーは、ミシンの釜部を囲むように設
けたリブと、リブ内を摺動自在かつ着脱可能な引き出し
部と、を備えることを特徴とする。

なお、本明細書において「ワンタッチで着脱可能」と
は、着脱の際に工具を必要とするねじ、ボルト等の結合
要素を用いずに、簡単に着脱可能なことをいうものとす
る。

［作用］ 請求項１又は２記載のベッドカバーにおいては、釜掃除
をする時や、ベッドカバーに溜まった布ゴムを除去する
時には、蓋をベッドカバーから取り外して（又は開い
て）から各作業を行なう。また、ボビン交換の際ボビン
をミシン内部に落とした時、同様に蓋をベッドカバーか
ら取り外す（又は開く）ことにより簡単にボビンを取り
出すことができる。

なお、釜を掃除する時は、釜を囲むリブを設けられてい
るベッドカバーを付けたままミシンを横倒しにして掃除
をする。

請求項３記載の考案においては、リブ内を摺動自在かつ
ベッドカバーからワンタッチで着脱可能な引き出し部を
設けてあるので、ベッドカバーに溜まった布ゴミを除去
する時、あるいはボビン交換の際ボビンをミシン内部に
落とした時等にミシンを横倒しにしなくてもよい。

［実施例］ 以下、図面を参照しながら本考案を詳細に説明する。

第１図〜第４図は本考案のミシンのベッドカバーの一実
施例及びそのベッドカバーを有するミシンを示すもの
で、第１図はミシン全体の斜示図、第２図は蓋を取り外
したベッドカバーの斜示図、第３図はベッドカバーの底
面図、第４図はベッドカバーを外した状態のミシンの底
面図である。なお、第１図及び第２図に示したベッドカ
バーは、蓋を取り外した状態を示してある。

これらの図において、２はアーム部４とベッド６を有す
るミシンである。ベッド６の下方には、ねじ８によりベ
ッドカバー10が固定されている。12はベッドカバーに設
けられたゴム座である。ベッドカバー10にはミシンの釜
14を囲むようにリブ16が設けられている。ベッドカバー
10のリブ16で囲まれた部分には開口18が設けられてい
る。22はこの開口18を覆う蓋で、凸部23と、水平方向に
伸縮可能な弾性部24を有する。この蓋22は、凸部23をベ
ッドカバー10の凹部25（この凹部25はベッドカバー10の
厚味内へ設けてもよいし、凹部25を設けた部材をベッド
カバー上へ固定してもよい。）へ嵌合した後、弾性部24
をリブ16へ押圧することによりベッドカバー10へワンタ
ッチで着脱可能に取り付ける。

縫製作業中に釜14周辺から落下する布ゴミはベッドカバ
ーのリブ16内の蓋22上に溜まるので、布ゴミがミシンの
機構部26への侵入が防止される。リブ16内に溜まったゴ
ミは蓋22を取り外すことにより簡単に除去される。

釜の掃除は、ミシンを横方向に90度倒し、蓋22をベッド
カバー10から取り外して釜６を露出させてから行なう。

第５図は本考案のミシンのベッドカバーの他の実施例を
示す。

この実施例が、第１図〜第４図に示した実施例と異なる
のは、ピン27を介して蓋22の一端（図面左側端部）をベ
ッドカバー10へ回転可能に取り付けることにより、蓋を
垂直方向に開閉可能とした点で、他は同じである。

第６図は本考案のミシンのベッドカバーのさらに他の実
施例を示す。

この実施例では、第１図〜第４図に示した実施例の蓋22
の代わりに、リブ16内を摺動可能かつベッドカバーから
着脱自在な引き出し部28を設けてある。リブ16にはレー
ル27を設け、引き出し部にはこのレール27と当接する凸
部29を設けてレール27上を摺動可能としている。

この実施例によれば、引き出し部28をベッドカバー５か
ら取り外すときはミシンを横倒しにせずに図面左方向へ
引くだけでよい。したがって請求項１記載のベッドカバ
ーより簡単な操作でベッドカバーのリブ16内に溜まって
いる布ゴミを除去できる。

なお、以上においては主に図面に示した実施例に基づい
て本考案を説明したが、本考案はこの実施例には限定さ
れず、請求項に記載した範囲内で種々変形可能である。

たとえば、「開口を覆うように設けられかつワンタッチ
で着脱可能な蓋」として、永久磁石による磁力を用いて
ベッドカバーへ着脱可能とした蓋を用いてもよい。この
場合、ベッドカバーと蓋のいずれか一方双方へ永久磁石
を取り付け、他方を磁性材料で作るかあるいは永久磁石
と対応する位置に磁性材料を取り付ける。

［考案の効果］ （１） 請求項１又は２記載の考案によれば次のような
効果を奏する。

釜掃除をする時や、ベッドカバーに溜まった布ゴミ
を除去する時、あるいはボビン交換の際ボビンをミシン
内部に落とした時等に、蓋をワンタッチで取り外して
（又は開いて）作業をすることができるので、ベッドカ
バーをミシンベッドから取り外す必要がない。

ミシンを横倒しにして釜を掃除する際に、釜を囲む
リブを設けたベッドカバーを付けたまま掃除をすること
ができるので、掃除の際に発生するゴミが主機構部へ入
り込まず、トラブルとなるおそれがない。

ベッドカバーをミシンベッドから取り外す必要がな
く従ってミシンの主機構部が露出しないので、作業者に
とって安全である。

（２） 請求項３記載の考案によれば、引き出し部をワ
ンタッチで取り外すことによって前記〜の効果を奏
する。しかも、ベッドカバーに溜まった布ゴミを除去す
る時、あるいはボビンをミシン内部に落とした時等にミ
シンを横倒しにしなくてもよい。

【図面の簡単な説明】

第１図は請求項１記載のミシンのベッドカバーを用いた
ミシン全体の斜示図、第２図は第１図に示したベッドカ
バーの斜示図、第３図は第１図に示したミシンの底面
図、第４図は第１図に示したミシンからベッドカバーを
取り外した状態の底面図、第５図は請求項２記載のミシ
ンのベッドカバーを示す斜示図、第６図は請求項３記載
のミシンのベッドカバーを示す斜示図である。 ２……ミシン、４……アーム部、６……ベッド、８……
ねじ、10……ベッドカバー、14……釜、16……リブ、18
……開口、22……蓋、28……引き出し部。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ミシンのベッドの下方に設けられたベッド
   カバーにおいて、 ミシンの釜部を囲むように設けたリブと、 リブ内に設けた開口と、 開口を覆うように設けられかつ着脱可能な蓋と、を備え
   ることを特徴とするミシンのベッドカバー。
2. 【請求項２】開口を覆うように設けられかつ開閉可能な
   蓋を備えたことを特徴とする請求項１記載のミシンのベ
   ッドカバー。
3. 【請求項３】ミシンのベッドの下方に設けられたベッド
   カバーにおいて、 ミシンの釜部を囲むように設けたリブと、 リブ内を摺動自在かつ着脱可能な引き出し部と、を備え
   ることを特徴とするミシンのベッドカバー。