JPH07333224A - 物質の定量方法 - Google Patents

物質の定量方法

Info

Publication number
JPH07333224A
JPH07333224A JP8407195A JP8407195A JPH07333224A JP H07333224 A JPH07333224 A JP H07333224A JP 8407195 A JP8407195 A JP 8407195A JP 8407195 A JP8407195 A JP 8407195A JP H07333224 A JPH07333224 A JP H07333224A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
substituted
unsubstituted
substance
antibody
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP8407195A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Miike
彰 三池
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Chemical Diagnostics Systems Co Ltd
Original Assignee
Kyowa Medex Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyowa Medex Co Ltd filed Critical Kyowa Medex Co Ltd
Priority to JP8407195A priority Critical patent/JPH07333224A/ja
Publication of JPH07333224A publication Critical patent/JPH07333224A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Luminescent Compositions (AREA)
  • Investigating, Analyzing Materials By Fluorescence Or Luminescence (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By The Use Of Chemical Reactions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 被測定物質である抗原、抗体または核酸1分
子に結合する標識用アクリジニウム化合物の量を増加さ
せることにより、発光強度が高く微量の被測定物質でも
定量が可能な定量方法を提供する。 【構成】 被測定物質である抗原、抗体または核酸と、
ポリアクリジニウム化合物を結合させた、被測定物質と
結合する抗体、抗原または核酸とを反応させ、発光処理
を行い、反応液中の発光強度を測定することを特徴とす
る物質の定量方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリアクリジニウを用い
た抗原、抗体、核酸等の高感度定量方法に関する。
【0002】
【従来の技術】化学発光物質のアクリジニウム化合物を
免疫診断法に用いた場合、ルシフェラーゼの様な酵素と
異なり器具への吸着がなく、簡単にラベル化でき発光効
率が良いことが知られている(特開昭60−14615
5号公報、特開昭63−101368号公報、特開平5
−255263号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】アクリジウム化合物を
免疫診断法の標識体として用いた場合、抗体あるいは抗
原の1つのアミノ基に1分子のアクリジニウム化合物し
か結合できないため、抗体あるいは抗原に結合できるア
クリジニウム化合物の数が少なく十分な発光量が得られ
ない。
【0004】本発明はアクリジニウム化合物をポリマー
として抗体あるいは抗原と結合させ免疫測定法の標識体
として用いれば、抗体あるいは抗原1分子に対して多数
のアクリジニウム化合物を結合させることができ、抗体
あるいは抗原1分子が強力な発光量をもった標識体にな
るとの新規知見のもとに、簡単にラベル化でき、発光強
度の非常に強いポリアクリニジウム化合物を用いる抗
原、抗体、核酸等の超高感度分析法を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、被測定物質で
ある抗原、抗体または核酸と、ポリアクリジニウム化合
物を結合させた、被測定物質と結合する抗体、抗原また
は核酸とを反応させ、発光処理を行い、反応液中の発光
強度を測定することを特徴とする物質の定量方法に関す
る。
【0006】本発明におけるポリアクリジニウム化合物
は、末端オレフィンを有するアクリジン誘導体単独ある
いは無水マレイン酸もしくはマレイン酸誘導体との共重
合体から得られるポリアクリジニウム化合物であればど
のようなものでもよいが、式(I)
【0007】
【化4】
【0008】〔式中、mは1〜10000の任意に変わ
りえる正の整数を表し、nは0〜10000の任意に変
わりえる正の整数を表し、qは1〜20000整数を表
し、Xは水素または低級アルキルを表し、Yは水素、低
級アルキルまたは金属を表し、R1 、R2 およびR2a
同一または異なって、水素、低級アルキル、低級アルカ
ノイル、置換もしくは非置換のアロイル、カルボキシま
たはシアノを表し、R3 は式 −〔COO〕s −W−〔OCO〕p −、−〔COO〕s
−W−N(R9 )CO−、−COO−W−Wa −〔N
(R9 )CO〕p −、または−CON(R9 )−W−
〔N(R9a)CO〕p − (式中、WおよびWa は異なってメチレン、アルキレ
ン、置換もしくは非置換のフェニレンまたは置換もしく
は非置換のナフチレンを表し、R9 およびR9aは同一ま
たは異なって水素、低級アルキルスルホニルまたは置換
もしくは非置換のアリールスルホニルを表し、sおよび
pは同一または異なって0または1を表す)を表し、R
4 およびR5 は同一または異なって、水素、低級アルキ
ル、低級アルコキシ、カルボキシ、スルホを表し、R6
は置換もしくは非置換の低級アルキルを表し、R7 はカ
ルボキシ、低級アルコキシカルボニル
【0009】
【化5】
【0010】(式中、R10はアルキレン、置換もしくは
非置換のフェニレンまたは置換もしくは非置換のナフチ
レンを表す)を表し、R8 はカルボキシ、低級アルコキ
シカルボニル、置換もしくは非置換のアルキルまたは置
換もしくは非置換のアリールを表すか、R7 およびR8
が一緒になって
【0011】
【化6】
【0012】を表し、Zはハロゲン、メタンスルホニル
オキシ、トリフルオロメタンスルホニルオキシを表す〕
で表される化合物を用いることが好ましい。
【0013】式(I)の各基の定義において、mで表さ
れる任意の整数としては、1〜10000、好ましくは
1〜1000であり、nで表される任意の整数として
は、0〜10000、好ましくは1〜10000、とり
わけ好ましくは0〜1000、より好ましくは1〜10
00である。qは1〜20000、好ましくは1〜20
00である。低級アルキル、低級アルカノイル、低級ア
ルコキシおよび低級アルキルスルホニルにおけるアルキ
ル部分としては炭素数1〜6の直鎖または分岐状のアル
キル、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピ
ル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチ
ル、ヘキシル等があげられる。
【0014】置換低級アルキルの置換基としては同一ま
たは異なって置換数1〜3のスルホ、カルボキシ、ヒド
ロキシ等があげられる。アルキレンとしては、炭素数1
〜10の、例えばメチレン、エチレン、トリメチレン、
プロピレン、テトラメチレン、エチルエチレン、ペンタ
メチレン、ヘキサメチレン、オクタメチレン等があげら
れる。アリール、アリールスルホニルおよびアロイルに
おけるアリール部分としてはフェニル、ナフチルがあげ
られる。置換アリール、置換アリールスルホニル、置換
フェニレンおよび置換ナフチレンの芳香環における置換
基としては、同一または異なって置換数1〜3の低級ア
ルキル、ヒドロキシ、ハロゲン、低級アルコキシ、スル
ホまたはカルボキシを表す。ハロゲンとは塩素、臭素、
ヨウ素またはフッ素を表し、低級アルキルおよび低級ア
ルコキシにおけるアルキル部分は前記と同義である。金
属としてはリチウム、ナトリウム、カリウム、アルミニ
ウム等があげられる。
【0015】以下に式(I)で示される化合物を化合物
(I)という。他の式番号の化合物についても同様であ
る。
【0016】以下に本発明に用いる化合物(I)の製法
について説明する。化合物(I)は第4版実験化学講
座,日本化学会編,No22,有機合成IV,120頁,
平成4年丸善刊、同,No22,高分子合成,116
頁,平成4年丸善刊等を参考にして以下の工程で得るこ
とができる。
【0017】
【化7】
【0018】
【化8】
【0019】(式中、W1 はO−W−OH、O−W−N
(R9 )H、O−W−Wa −N(R9 )H、またはN
(R9 )−W−N(R9a)Hを表し、W2 は、HO−
W、HO−W−Wa またはHN(R9 )−Wを表し、
W、Wa 、m、n、s、q、R1 、R2 、R2a、R3
4 、R5 、R6 、R7 、R8 、R 9 、X、YおよびZ
は前記と同義である) 化合物(I)は、アクリジン誘導体(V)と乳酸誘導体
(VI) とを共重合反応に付すことにより得ることができ
る。
【0020】化合物(V)において、R3 中のpが1で
ある化合物は以下の方法で得ることができる。
【0021】化合物(II) と化合物(A)とを、ジシク
ロヘキシルカルボジイミド(DCC)の存在下に反応さ
せ化合物(IV)を得ることができる。反応は4〜110
℃で1〜12時間である。溶媒としては、ジオキサン、
テトラヒドロフラン、ベンゼン、トルエン、アセトニト
リル、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン、N,N , −ジ
メチルホルムアミド等があげられる。
【0022】化合物(III )は化合物(II)と塩化チオ
ニルとを、反応させることにより得ることができる。反
応は0〜110℃で1〜6時間である。溶媒としては、
ジオキサン、テトラヒドロフラン、ベンゼン、トルエ
ン、アセトニトリル、クロロホルム、1,2-ジクロロエタ
ン等があげられる。
【0023】化合物(III )と化合物(A)とを反応さ
せ化合物(IV)を得ることができる。反応は0〜110
℃で1〜6時間であり、用いる溶媒は前記と同様であ
る。なお、該反応は必要によりピリジン、トリエチルア
ミン、N−メチルモルホリン、ジメチルアミノピリジン
等の塩基の存在下に行ってもよい。
【0024】化合物(IV)と化合物(B)とをDCCの
存在下に反応させ化合物(V)を得ることができる。反
応は前記の反応条件と同様にして行うことができる。ま
た、化合物(V)において、p=0である化合物は、化
合物(II)と化合物(C)からDCCの存在下に、ある
いは化合物(III )と化合物(C)から、いずれも前記
の反応条件に準じて行うことができる。
【0025】なお化合物(V)において、R9 、R9a
アルキルまたはアリールスルホニルである化合物を所望
の場合は、R9 、R9aが水素である相当する化合物
(V)とアルキルハライドまたはアリールスルホニルハ
ライドとを反応させることにより得ることもできる。反
応は0〜110℃で1〜24時間である。用いる溶媒と
しては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ベンゼン、
トルエン、アセトニトリル、クロロホルム、1,2-ジクロ
ロエタン、N,N , −ジメチルホルムアミド等があげられ
る。なお、必要により前記と同様に塩基を添加しておこ
なってもよい。
【0026】化合物(V)単独あるいは、化合物(V)
と化合物(VI)とを、化合物(D)またはアゾイソブチ
ルニトリル(AIBN)等の重合開始剤の存在下、溶媒
の存在下または非存在下に反応させ化合物(VII )を得
ることができる。反応はイソプロパノール等の反応停止
剤を加え停止させる。溶媒としてはシクロヘキサン、ヘ
プタン、ヘキサン、トルエン、ベンゼン等があげられ、
これらを混合して用いてもよい。反応は−80〜20℃
で0.1 〜6時間である。
【0027】なお、化合物(VI)として無水マレイン酸を
用いた場合、得られた化合物(VII)に下式
【0028】
【化9】
【0029】(式中、R10は前記と同義である。) で示される化合物(F)または化合物(G)を反応させ
マレイン酸エステル体を得ることもできる。
【0030】反応は、化合物(VII )と化合物(F)ま
たは化合物(G)とを、溶媒の存在下または非存在下に
反応させる。反応は0〜60℃で1〜24時間である。
溶媒としては、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ベン
ゼン、トルエン、アセトニトリル、クロロホルム、1,2
- ジクロロエタン等があげられる。
【0031】また、共重合反応は化合物(VI)に代わっ
て、無水マレイン酸と化合物(F)または化合物(G)
とから得られる以下の化合物(VIII) 〔化合物(VIIIa)
および化合物(VIIIb)〕を用いてもよい。
【0032】
【化10】
【0033】(式中、R10は前記と同義である。) 化合物(VIII) は、化合物(VII )と化合物(F)また
は化合物(G)との反応条件に準じて得ることができ
る。
【0034】化合物(VII)と化合物(E)とを、溶媒の
存在下または非存在下に反応させ化合物(I)を得るこ
とができる。反応は0〜60℃で1〜24時間である。
溶媒としてはジオキサン、テトラヒドロフラン、ベンゼ
ン、トルエン等があげられる。
【0035】上述した製法における中間体および目的化
合物は、有機合成化学で常用される精製法、例えばろ
過、抽出、洗浄、乾燥、濃縮、再結晶、各種クロマトグ
ラフィー等に付して単離精製することができる。また中
間体は、とくに精製することなく次の反応に供すること
も可能である。本発明に用いられるポリアクリジウム化
合物の具体例を第1表に示す。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
【表3】
【0039】
【表4】
【0040】
【表5】
【0041】次に本発明の物質の定量方法について説明
する。
【0042】本発明の測定法における抗原とは免疫応答
を誘起しうる物質の総称を示し、抗体とは抗原と特異的
に結合する蛋白質の総称を示し、核酸とは例えばDN
A、RNA等を示す。
【0043】本発明方法を用いた好ましい被測定物質の
測定方法としては、例えば担体に結合させた被測定物質
と結合する抗原、抗体または核酸(固定化層)と試料中
の被測定物質とを結合させた後、更にポリアクリジウム
化合物、好ましくは化合物(I)〔標識化合物〕を結合
した該被測定物質と結合する抗原、抗体または核酸と結
合させ固定化層中の被測定物質と結合した標識化合物
を、発光処理を行った後、発光強度を測定するサンドウ
イッチ法等があげられる。サンドウイッチ法における担
体とは、例えば、ビーズ、96穴プレートまたは磁性粒
子等の免疫学的測定法で常用される担体があげられる。
【0044】標識化合物を結合させた抗原、抗体または
核酸(以下、これを標識体と言う)は、被測定物質と結
合する抗体、抗原または核酸とポリアクリジウム化合
物、好ましくは化合物(I)とをリン酸緩衝液、トリス
塩酸緩衝液等の緩衝液(pH6〜11)中、均一に混合
させることにより得ることができる。反応は4〜50℃
で、10分間から72時間で行う。
【0045】反応生成物である標識体はゲルクロマトグ
ラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、アフィニテ
ィークロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー
等の分離手法により単離することができる。
【0046】公知の方法により被測定物質と結合する抗
体、抗原または核酸と結合させた免疫測定用ビーズ、9
6穴プレート、または磁性粒子等免疫学的測定法で常用
される担体に、被測定物質を含んだ試料液を、リン酸緩
衝液、グッド緩衝液、トリス塩酸緩衝液等の緩衝液(p
H5〜9)中、4〜40℃で、1分間〜72時間接触さ
せる。得られた反応混合物をリン酸緩衝液、グッド緩衝
液、トリス塩酸緩衝液等の緩衝液で洗浄する。洗浄後の
該反応混合物に前述の標識体を、リン酸緩衝液、グッド
緩衝液、トリス塩酸緩衝液等の緩衝液中、4〜40℃
で、1分間〜72時間接触させる。得られた反応混合物
をリン酸緩衝液、グッド緩衝液、トリス塩酸緩衝液等の
緩衝液で洗浄する。
【0047】発光処理操作として、過酸化水素を含む酢
酸緩衝液、リン酸緩衝液等pH9以下の緩衝液を該反応
混合物に加え反応させた後、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム等の塩基を加え反応液をpH7以上好ましくは
pH9.0〜12にする。このとき生成する遊離のアク
リジニウム化合物の190〜750nm好ましくは40
0〜600nmの波長における発光強度を発光分析計に
より測定することにより、試料中の被測定物質を測定す
ることができる。なお、以下該測定方法に用いる緩衝液
はアルブミン、NaN3 、界面活性剤等通常免疫測定法
の補助剤として用いる化合物を含有してもよい。以下に
本発明を実施例で示す。
【0048】
【実施例】
【0049】実施例1 癌胎児性抗原(CEA)の測定
【0050】(1)抗体の標識 クリニカルケミストリー(Clinical Chemistry)29
巻、8号、1474頁、(1983年)に記載の方法に
準じ抗CEAマウスモノクローナル抗体に標識した。す
なわち、参考例1で得られる化合物1の溶液30μlに
50μgの抗CEAマウスモノクローナル抗体を含む
0.1Mリン酸緩衝液(pH8.0)300μlを添加
し、10分間標識化反応したのち、10g/lのリジン
塩酸塩溶液100μlを加えて反応を停止させた。セフ
ァデックスG−50(80×6mm、ファルマシア社)
カラムクロマトグラフィーにより未反応の抗体およびポ
リアクリジニウム化合物を除去し、ポリアクリジニウム
化合物標識化抗CEA抗体(以下、ポリ標識化抗体と略
記する)を得た。
【0051】(2)抗CEA抗体のアクリジニウムエス
テルによる標識化 比較のため、従来のアクリジニウム化合物の代表例とし
てアクリジニウム誘導体−1
【0052】
【化11】
【0053】(同仁化学研究所製)を前記と同様にして
抗CEAマウスモノクローナル抗体に標識した(以下、
モノ標識化抗体と略記する)。
【0054】(3)抗CEA抗体固定化ポリスチレンチ
ューブの調製 ポリスチレン製試験管(75×12mm)に標識に使用
した抗体とは反応性の異なる抗CEAモノクローナル抗
体を固相化した。すなわち10mMリン酸緩衝液(pH
8.0)に溶解した10μg/mlの抗CEA抗体溶液
を試験管に200μl添加し1晩放置した。吸引して上
清を除去した後、1%ウシ血清アルブミン(BSA)、
0.1%NaN3 を含む10mMリン酸緩衝液(pH
8.0)を500μl加え保存した。
【0055】(4)CEAの測定 抗CEA抗体固定化ポリスチレンチューブに0〜10.
0ng/mlに調製した標準CEA各50μlおよびポ
リ標識化抗CEA体またはモノ標識化抗CEA抗体を各
100μl添加し、室温で1時間インキュベートした。
反応液を吸引後、0.05%のツイーン20(和光純薬
工業社製)を含む10mMリン酸緩衝液(pH8.0)
を洗浄液として1ml加え吸引した。この操作を3回繰
り返した。測定はチューブに0.3%の過酸化水素を含
むpH3の10mM酢酸緩衝液を添加し、次に0.1M
水酸化ナトリウムを含む水溶液200μlを添加し、生
ずる反応液の発光をバイオルマット(Biolumat)LB9
500T〔ベルトールド(Berthold)社製〕で測定し
た。得られた結果を第2表に示した。
【0056】また、化合物1と同様に参考例3で得られ
た化合物6、参考例4で得られた化合物7、参考例5で
得られた化合物8を用いて試料中のCEA濃度を測定し
たところ、モノ標識体で測定した値より各12.5倍、
7.8倍、24.6倍高い発光強度を得た。
【0057】
【表6】
【0058】実施例2 ヒト3人の血清を被験試料とし、実施例1と同様の方法
により血清中のCEA濃度を測定した。また参考例とし
て酵素免疫法〔CEA−EIAワンステップキット(ア
ボット社製)〕を用いて同じ被験試料のCEA濃度を測
定した。結果を第3表に示す。
【0059】
【表7】
【0060】実施例3 CEAを本発明方法またはモノ標識抗体を用いた方法に
より定量した場合の、低濃度での測定限界を次のような
方法で測定した。CEA濃度既知の健常人の血清を希釈
液で10倍希釈系列で段階希釈し、CEAを希釈した各
試料および希釈液のみ(対照)を実施例1に記載した方
法により5回測定した。希釈試料の発光強度のカウント
と対照の発光強度のカウントの間に有意差(危険率1%
以下)がある場合が検出可能であるとして、有意差があ
る最低濃度を測定限界濃度とした。結果を第4表に示し
た。
【0061】
【表8】
【0062】第4表によれば、CEAの測定検出限界は
本発明のポリ標識体では0.017ng/mlとなり、
モノ標識体を用いた場合の検出限界1.7ng/mlよ
り非常に低い濃度までの限界を示した。
【0063】実施例4 癌胎児性抗原(CEA)の測定 (1)抗体の標識 化合物1の代わりに参考例2で得られる化合物2を使用
し、実施例1と同様の操作により標識化抗CEA抗体を
得た。
【0064】(2)抗CEA抗体固定化磁性粒子の調製 10mMリン酸緩衝液(pH8.0)1mlにフェリス
フェアー100A(日本ペイント)1ml、グルタルア
ルデヒド125μmolを溶解し、さらに1mg/ml
の抗CEA抗体溶液を100μl添加し、よく攪拌後一
晩放置した。3000rpmで遠心後、上清を吸引、1
0mMリン酸緩衝液で3回洗浄した後、1%BSA、
0.1%NaN3 を含む10mMリン酸緩衝液(pH
8.0)を500μl加え保存した。
【0065】(3)CEAの測定 ポリスチレンチューブに(2)で作成した抗CEA抗体
固定化磁性粒子溶液0.5ml添加し、さらに0〜2
0.0ng/mlに調製した標準CEA各50μlおよ
び(1)で作成した標識化抗CEA抗体を各100μl
添加し、室温で1時間インキュベートした。反応液を3
000rpmで遠心し、上清を吸引後、0.05%のツ
イーン20(和光純薬工業社製)を含む10mMリン酸
緩衝液(pH8.0)を洗浄液として1ml加え遠心し
た後上清を吸引除去した。この操作を3回繰り返した。
測定はチューブに0.3%の過酸化水素を含むpH3の
10mM酢酸緩衝液を添加し、次に0.1M水酸化ナト
リウムを含む水溶液200μlを添加し、生ずる反応液
の発光をバイオルマット(Biolumat)LB9500T
〔ベルトールド(Berthold)社製〕で測定した。得られ
た結果を第5表に示した。
【0066】
【表9】
【0067】参考例1. (1)、アクリジン基を持つアクリル酸エステルの合成 アクリジンカルボン酸水和物(アルドリッチケミカルカ
ンパニー社製)4.6gをジオキサン(関東化学社製)
200mlに溶解し、塩化チオニル(関東化学社製)
2.4gを徐々に滴下し、60℃で1時間反応させた。
これにさらにp−ハイドロキノン(和光純薬工業社製)
4.4gを添加して60℃、5時間反応させた。反応液
を減圧濃縮乾固し、トルエン(関東化学社製)中で結晶
化、濾別乾燥してアクリジンカルボン酸のハイドロキノ
ンエステル5.6gを得た。このエステル3.15gと
アクリル酸0.72gをジオキサン200mlに溶解
し、ジシクロヘキシルカルボジイミド2.5gを添加溶
解し、50℃で4時間反応させた。生じた沈澱を濾別
し、濾液を濃縮乾固した後トルエンから再結晶しアクリ
ル酸エステルを2.4g得た。
【0068】物性値;融点112.6〜113.9℃
【0069】(2)、無水マレイン酸との共重合 (1)で得られたアクリル酸エステル1g、無水マレイ
ン酸(アルドリッチケミカルカンパニー)0.2gをよ
く脱水されたテトラヒドロフラン100mlに溶解し、
窒素で約1時間ほど溶液をバブリングした。重合開始剤
としてsec-ブチルリチウムのシクロヘキサン/ヘプタン
溶液(アルドリッチケミカルカンパニー社製)を0.1
ml滴下し室温で重合を開始させた。粘度が200セン
チポアズに上昇したところでイソプロパノールを0.0
5ml加えて重合を停止し、化合物aを得た。
【0070】(3)無水マレイン酸ブロックのN−ヒド
ロキシサクシイミドエステル化 (2)で得られた化合物aの共重合溶液にN−ヒドロキ
シサクシイミド(関東化学社製)0.3g添加してその
まま60℃に5時間加温し化合物bを得た。
【0071】(4)アクリジン基のアクリジニウム基へ
の変換 (3)で得られた化合物bの共重合溶液にメチルトリフ
ロロメタンスルフォナート(アルドリッチケミカルカン
パニー社製)を1.0ml添加し、攪拌後室温で1昼夜
放置し化合物1を得た。得られたポリマーは黄色であっ
た。 物性値;IR,ν,( cm-1) :2997,1703,1
500
【0072】参考例2 (1)アクリジン基を持つアクリル酸アミドの合成 アクリジンカルボン酸水和物(アルドリッチケミカルカ
ンパニー社製)4.6gをジオキサン(関東化学社製)
200mlに溶解し、ジシクロヘキシルカルボジイミド
(関東化学社製)4.2gを加え、50℃で1時間反応
させた。これにさらにヘキサメチレンジアミン(和光純
薬工業社製)2.4gを添加して50℃、3時間反応さ
せた。液が透明になったら、さらにアクリル酸0.72
gとジシクロヘキシルカルボジイミド2.5gを追加溶
解し、50℃で4時間反応させた。生じた沈澱を濾別
し、濾液を濃縮乾固した後トルエンから再結晶してアク
リル酸アミドを3.6g得た。 物性値;融点127〜130℃。 得られたアクリル酸アミド2.1gを脱水したテトラヒ
ドロフラン100mlに溶解し、メチルスルホニルクロ
リド(東京化成社製)2mlを添加し、2時間加熱還流
させた。反応液を減圧濃縮乾固し、トルエンで再結晶し
てメチルスルホニル化物1.56gを得た。
【0073】(2)無水マレイン酸との共重合 前記(1)で得られたメチルスルホニル化物1g、無水
マレイン酸0.2gをよく脱水したテトラヒドロフラン
100mlに溶解し、窒素で1時間ほど溶液をバブリン
グした。重合開始剤としてsec-ブチルリチウムのシクロ
ヘキサン/ヘプタン溶液を0.1ml滴下し室温で重合
を開始させた。粘度が250センチポアズに上昇したと
ころでイソプロパノールを0.05ml加えて重合を停
止し化合物cを得た。
【0074】(3)アクリジン基のアクリジニウム基へ
の変換 前記(2)で得た化合物cにメチルトリフロロメタンス
ルフォナートを1.0ml添加し、攪拌後室温で1晩放
置し化合物2を得た。この得られたポリマーは黄色であ
り、希釈粘度法による分子量は540000であった。
【0075】参考例3 アクリジンカルボン酸水和物4.6gをジオキサン20
0mlに溶解し、塩化チオニル2.4gを徐々に添加し
て60℃で1時間反応させた。これに更に4─ヒドロキ
シベンジリデンマロノニトリル(ランカスター社)1.
7gを添加して60℃で5時間反応させた。反応液を減
圧濃縮して約50mlとし、氷冷して結晶化、濾別し、
アクリジンカルボン酸のベンジリデンマロノニトリルエ
ステル1.2gを得た。このエステル1.7gを使用し
て参考例1(2)で記述したと同様に無水マレイン酸
0.2gとの共重合をおこなった。さらに参考例1
(4)の方法によりアクリジン基をアクリジウム塩へ変
換し、化合物6を得た。
【0076】参考例4 4−ヒドロキシベンジリデンマロノニトリルの代わりに
4−ヒドロキシベンジリデンアセトン(ランカスター
社)1.6gを使う以外は参考例3と同じ方法により化
合物7を得た。得られたポリマーの平均分子量は約26
000であった。
【0077】参考例5 アクリジンカルボン酸水和物4.6gをジオキサン20
0mlに溶解し、塩化チオニル2.4gを徐々に添加し
て60℃で1時間反応させた。これにさらにアリルアミ
ン1.15gを滴下し60℃で2時間加温を続けた。反
応液を減圧濃縮して約50mlとし、氷冷して結晶化
し、濾別してアクリジンカルボン酸のアリルアミンアミ
ド2.2gを得た。この1gをジオキサン200mlに
懸濁し、フェニルスルフォニルクロリド2mlを液が透
明になるまで滴下し、スルホンアミド体を合成し、反応
液を減圧濃縮して50mlとし、氷冷して結晶化し、濾
別した。また、これについては無水マレイン酸と共重合
させた後、参考例1(3)の方法によりN−ヒドロキシ
サクシンイミド0.3gを添加してエステルとした。参
考例1(4)の方法によりアクリジウム塩へ変換し化合
物8を得た。得られたポリマーの平均分子量は3800
0であった。
【0078】
【発明の効果】本発明によれば、免疫学的定量法におい
て、高感度な抗原、抗体または核酸の定量が可能にな
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01N 33/58 A

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定物質である抗原、抗体または核酸
    と、ポリアクリジニウム化合物を結合させた、被測定物
    質と結合する抗体、抗原または核酸とを反応させ、発光
    処理を行い、反応液中の発光強度を測定することを特徴
    とする物質の定量方法。
  2. 【請求項2】 ポリアクリジニウム化合物が式(I) 【化1】 〔式中、mは1〜10000の任意に変わりえる正の整
    数を表し、nは0〜10000の任意に変わりえる正の
    整数を表し、qは1〜20000の正の整数を表し、X
    は水素または低級アルキルを表し、Yは水素、低級アル
    キルまたは金属を表し、R1 、R2 およびR2aは同一ま
    たは異なって、水素、低級アルキル、低級アルカノイ
    ル、置換もしくは非置換のアロイル、カルボキシまたは
    シアノを表し、R3 は式 −〔COO〕s −W−〔OCO〕p −、−〔COO〕s
    −W−N(R9 )CO−、−COO−W−Wa −〔N
    (R9 )CO〕p −、または−CON(R9 )−W−
    〔N(R9a)CO〕p − (式中、WおよびWa は異なってメチレン、アルキレ
    ン、置換もしくは非置換のフェニレンまたは置換もしく
    は非置換のナフチレンを表し、R9 およびR9aは同一ま
    たは異なって水素、低級アルキルスルホニルまたは置換
    もしくは非置換のアリールスルホニルを表し、sおよび
    pは同一または異なって0または1を表す)を表し、R
    4 およびR5 は同一または異なって、水素、低級アルキ
    ル、低級アルコキシ、カルボキシ、スルホを表し、R6
    は置換もしくは非置換の低級アルキルを表し、R7 はカ
    ルボキシ、低級アルコキシカルボニル 【化2】 (式中、R10はアルキレン、置換もしくは非置換のフェ
    ニレンまたは置換もしくは非置換のナフチレンを表す)
    を表し、R8 はカルボキシ、低級アルコキシカルボニ
    ル、置換もしくは非置換のアルキルまたは置換もしくは
    非置換のアリールを表すか、またはR7および R8が一
    緒になって 【化3】 を表し、Zはハロゲン、メタンスルホニルオキシ、トリ
    フルオロメタンスルホニルオキシを表す〕で表されるポ
    リアクリジニウム化合物である請求項1記載の定量方
    法。
JP8407195A 1994-04-11 1995-04-10 物質の定量方法 Withdrawn JPH07333224A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8407195A JPH07333224A (ja) 1994-04-11 1995-04-10 物質の定量方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6-72066 1994-04-11
JP7206694 1994-04-11
JP8407195A JPH07333224A (ja) 1994-04-11 1995-04-10 物質の定量方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07333224A true JPH07333224A (ja) 1995-12-22

Family

ID=26413198

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8407195A Withdrawn JPH07333224A (ja) 1994-04-11 1995-04-10 物質の定量方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07333224A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5573904A (en) 5(6)-Methyl substituted fluorescein derivatives
US5304645A (en) Resorufin derivatives
US6139781A (en) Chemiluminescent electron-rich aryl-substituted 1,2-dioxetanes
US5521103A (en) Acridinium compounds as chemiluminogenic label
EP0170415B1 (en) Phenanthridinium ester as a labelling compound in luminometric immunoassay
JPH0718874B2 (ja) ▲蛍▼光複合体及び生物学的診断アッセイ
JP4068137B2 (ja) ビオチニル化した化学発光性標識、結合体、測定法及び測定法キット
JP2750003B2 (ja) 光活性化可能ビオチン誘導体およびイムノアッセイでの干渉を軽減させるためのその使用
US5756771A (en) 5(6)-methyl substituted fluorescein derivatives
JP4699756B2 (ja) 親水性化学発光アクリジニウムラベル化剤
JPH07333224A (ja) 物質の定量方法
JP2010107207A (ja) 免疫分析試薬及びそれを用いた免疫分析方法
EP0676641B1 (en) Method for assaying a substance
EP0761652A1 (en) Acridinium compound having a plurality of luminescent groups and binding groups, and conjugate thereof
JPH05255263A (ja) アクリジウム化合物を用いた物質の測定法
JPH05255264A (ja) 標識剤および標識されたリガンドの製法
JPH03255959A (ja) ポリマー
CA1340635C (en) Attachment of compounds to polymeric particles using dication ethers and a kit containing same
JP3325370B2 (ja) 化学発光性化合物およびこれを用いるアッセイ法
US20040029290A1 (en) Fluorescent dye complexes
JP3174729B2 (ja) アクリジン誘導体、その製法およびこれを用いた標識法
JP2000019178A (ja) 標識複合体
JP3220000B2 (ja) Sh基標識用試薬、その製法及びそれを用いた標識法
CN118240220A (zh) 聚醚胺化合物及其制备方法和封闭剂

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20020702