JPH07323512A - 二軸配向積層ポリエステルフイルム - Google Patents
二軸配向積層ポリエステルフイルムInfo
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- JPH07323512A JPH07323512A JP12127694A JP12127694A JPH07323512A JP H07323512 A JPH07323512 A JP H07323512A JP 12127694 A JP12127694 A JP 12127694A JP 12127694 A JP12127694 A JP 12127694A JP H07323512 A JPH07323512 A JP H07323512A
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Abstract
する二軸延伸積層フイルムを提供することを目的とす
る。 【構成】 表層(副層)を構成するポリエステルに下式
を満足する、アルカリ金属元素、アルカリ土類金属元
素、マンガン元素、コバルト元素、亜鉛元素の少なくと
も一種(M)とリン元素(P)を含有させ、しかも、し
かも副層ポリエステルの結晶化パラメータΔTcgが7
0℃以下であり、かつ主層ポリエステルの結晶化パラメ
ータΔTcgよりも小さいことを特徴とする二軸配向積
層ポリエステルフイルム。 0.1≦M≦15 ・・・(1) M/P≦2.0 ・・・(2) (ここで、MおよびPはポリエステル106 gあたりに
含有する金属元素およびリン元素のモル数を示す)。 【効果】 本発明の二軸延伸積層フイルムは、耐削れ
性、走行性、平坦性、均一厚み性に優れ、特に磁気テー
プベースフイルム等の磁気記録媒体分野に好適に用いら
れる。
Description
テルフイルムに関し、更に詳しくは、表層部を構成する
ポリエステルの結晶による表面突起を形成せしめた二軸
配向積層ポリエステルフイルムに関する。
るポリエステルは、優れた物理的、化学的特性を有する
ため、繊維、フイルムその他成形品として広く使用され
ている。
に用いた場合、磁気テープの電磁変換特性を高めるとと
もに、優れた耐磨耗性を付与するため、フイルム表面に
微細な突起を形成し、かつその突起の高さを均一化する
ことが望ましい。この手段として、積層フイルムの表層
に粒子を高濃度に含有させ、しかも特定な表層厚みとす
ることにより、突起高さの均一化を図った積層ポリエス
テルフイルムが知られている。(例えば特開平4−53
742号公報)。
カリ土類金属化合物およびリン化合物をポリエステルに
添加することによって、製膜生産性を高めることが知ら
れている(例えば特開昭51−70269号公報)。
とホスフィン酸などとの塩をポリエステルに配合して、
ポリエステルの結晶性を高めることも知られている(た
とえば特開昭58−49747号公報、特開昭58−5
2345号公報、特開平4−57849号公報)。
た粒子を高濃度に含有させたポリマを積層したフイルム
では、突起高さや突起数が添加した粒子の大きさと含有
量だけに依存するため、用途が多用化している現在で
は、多種類の粒子が必要になってくる。
金属化合物、アルカリ土類金属化合物およびリン化合物
をポリエステルに添加する方法では、ポリエステルの結
晶性が好ましくないため、結晶に基づく表面突起を形成
することができない。
エステルフイルムとして用いた場合には、高結晶性であ
るがゆえに延伸ムラが発生しやすく、厚みムラによりフ
イルムの強度が不均一になったり、無理に延伸した場合
にはフイルム破れを引き起こす。
起を形成せしめることにあるのではなく、主層ポリエス
テルに高結晶性の副層ポリエステルを積層させ、副層ポ
リエステルの結晶によってフイルム突起を形成せしめる
方法である。
よび耐削れ性が改良されしかもフイルム厚みが均一な二
軸配向積層ポリエステルフイルムを提供することにあ
る。
は、(A)主層と副層とから構成される積層ポリエステ
ルフイルムであって、(B)主層の少なくとも片面に副
層が積層され、(C)副層を構成するポリエステルが下
式(1)、(2)で示されるアルカリ金属元素、アルカ
リ土類金属元素、マンガン元素、コバルト元素、亜鉛元
素よりなる群の中から選ばれた少なくとも一種の金属元
素(M)とリン元素(P)とを含有し、(D)しかも副
層ポリエステルの下式(3)で定義される結晶化パラメ
ータΔTcgが70℃以下であり、かつ主層ポリエステ
ルの結晶化パラメータΔTcgよりも小さいことを特徴
とする二軸配向積層ポリエステルフイルム。 0.1≦M≦15 ・・・(1) M/P≦2.0 ・・・(2) ΔTcg=Tc−Tg ・・・(3) (ここで、MおよびPはポリエステル106 gあたりに
含有する金属元素およびリン元素のモル数を示し、Tc
はポリエステルの結晶化温度、Tgはポリエステルのガ
ラス転移温度を示す)。
酸成分としてテレフタル酸、2,6−ナフタレンジカル
ボン酸、ジフェニルジカルボン酸、イソフタル酸などの
芳香族ジカルボン酸と、主たるグリコール成分としてエ
チレングリコール、ブタンジオール、シクロヘキサンジ
メタノールなどからなる芳香族ポリエステルである。具
体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン
ナフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどを挙げ
ることができる。これらポリエステルのうちポリエチレ
ンテレフタレートが最も好ましい。
なる方法で製造されもよいが、ポリマ中に粗大な粒子を
含有していないことが好ましい。また、ポリマ製造時や
フイルム製造時に発生するスクラップ屑を含有するもの
であっても構わない。
リ金属元素、アルカリ土類金属元素、マンガン元素、コ
バルト元素、亜鉛元素の群から選ばれた少なくとも一種
の金属元素(M)、およびリン元素(P)を含有させる
必要がある。
ム元素、マグネシウム元素、亜鉛元素、コバルト元素、
マンガン元素からなる群から選ばれた少なくとも一種の
金属元素が好ましく、さらにはMg元素がポリマの結晶
性と透明性の面から最も好ましい。
り0.1〜15モルである。好ましくは0.3〜10モ
ル、さらに好ましくは0.4〜6モルである。
の突起数が不足し、易滑性が好ましくなく、削れ粉が発
生しやすい。一方15モルを越えたの場合には、もはや
フイルム突起数がそれ以上増加せず、添加したMやPが
有効に作用しないため、経済的に好ましくないばかりで
なく、フイルムの耐削れ性も好ましくない。
るが、M/Pモル比が2.0以下であることが必要であ
り、好ましくは0.1〜1.5、より好ましくは0.3
〜1.0である。前記した範囲であると、リン化合物の
添加量に対してポリマ中の残存量が安定し、また高結晶
性ポリマを得ることができ、均一な突起を数多く有した
フイルムを得ることができる。
ル/106 gであって、M/Pモル比が2.0以下の範
囲であると、二軸配向積層ポリエステルフイルムとした
時に、フイルムの易滑性、平坦性、耐削れ性および厚み
の均一性に優れる。
は、Mの含有量およびM/Pが前記した範囲のポリエス
テルをそのまま用いてもよいし、M/Pが前記した範囲
であってMが多量に含有したポリマ(マスタポリマ)
を、他のポリマ(ベースポリマ)に配合する方法であっ
てもよい。この場合マスタポリマ中のMの含有量は、ポ
リエステル106 gあたり30モルを上限とし、M/P
モル比が0.3〜1.0の範囲とすれば、品質が良好な
マスタポリマ安定して製造できるため好ましい。
なるポリマを用いてもよく、アルカリ金属元素、アルカ
リ土類金属元素、マンガン元素、亜鉛元素、コバルト元
素などの少なくとも一種とP元素を含有するポリマ、お
よび前記した金属元素を含有せずにP元素を含有するポ
リマなどが挙げられが、主層を構成するポリマと同じ組
成のポリエステルが好ましく用いられる。
6 gあたり1〜10モル、M/Pが0.3〜1.0のマ
スタポリマを、M量がポリエステル106 gあたり1〜
10モル、M/Pが1.0〜5.0のベースポリマに配
合して、副層を構成するポリマとする方法が好適に採用
される。
性の化合物が好ましい。具体的には、酢酸塩、メチラー
ト、エチラート、グリコラート、シュウ酸塩、水酸化
物、などが挙げられ、酢酸塩、グリコラートなどが反応
系への溶解性が高く、入手性の面からも好ましく用いら
れる。
亜リン酸、ホスホン酸、もしくはこれらのエステル、ハ
ーフエステルなどからなる群から選ばれた少なくとも一
種類が好ましく用いられる。これらのうちホスホン酸化
合物がより好ましい。具体的にはメチルホスホン酸、フ
ェニルホスホン酸、ベンジルホスホン酸、およびメチル
ホスホン酸メチルエステル、フェニルホスホン酸メチル
エステル、フェニルホスホン酸エチルエステル、ベンジ
ルホスホン酸フェニルエステルなどが挙げられ、最も好
ましくは、フェニルホスホン酸ジメチルエステルであ
る。
によって製造することができる。例えばポリエチレンテ
レフタレート(PET)の場合、テレフタル酸(TP
A)とエチレングリコール(EG)とを直接エステル化
するか、テレフタル酸ジメチル(DMT)とEGをエス
テル交換反応せしめてビスヒドロキシエチルテレフタレ
ートおよびその低重合体(BHT)を得、次いで減圧下
で加熱してEGを除去することにより製造することがで
きる。
の添加時期は、特に限定されないがエステル化反応の場
合は、エステル化反応率が95%以上になった以降か
ら、固有粘度が0.3に到達する以前が好ましい。また
エステル交換反応の場合はエステル交換反応が開始する
以前から固有粘度が0.3に到達する以前が好ましく、
2回以上に分割して添加することもできる。
テルへの添加時期は、特に限定されないが、M化合物を
添加した以降から固有粘度が0.3に到達する以前が好
ましい。またP化合物はグリコールで希釈して添加した
り、反応系を密封にするか、もしくは留出したEGやP
化合物が実質的に全量エステル交換反応缶へ還流するよ
うにして10分以上保持した後、減圧下で加熱して重縮
合反応をおこなうことがP化合物の反応系外への飛散を
抑制し、ポリマの結晶性のバラツキを小さくすることが
できるため好ましい。
一つの重要な構成は、副層ポリエステルの結晶化パラメ
ータΔTcgが70℃以下であり、かつ主層ポリエステ
ルの結晶化パラメータΔTcgよりも小さいことであ
る。(ここで、結晶化パラメータΔTcgとは、パーキ
ンエルマー社製の示差走査熱量計(DSC)II型を用
いて測定した。DSCの測定条件は、試料10mgをD
SC装置にセットし、300℃で5分間溶融した後、液
体窒素中で冷却する。冷却した試料を10℃/分で昇温
し、ガラス転移点Tgを検知する。さらに昇温を続けガ
ラス状態からの結晶化発熱ピークをもって結晶化温度T
cとした。TcとTgの差すなわちTc−Tgを結晶化
パラメータΔTcgと定義する)。
は65℃以下、さらに好ましくは60℃以下、最も好ま
しくは55℃以下である。ΔTcgが70℃よりも大き
いと、本発明の目標としている表面粗さが得られにく
い。例え得られたとしても、走行性、耐削れ性が劣る。
このようなΔTcgを得るためには、共重合成分を含有
させないことが好ましく、さらにはポリエステルの製造
段階で副生するジエチレングリコールの含有量が1.5
重量%未満、より好ましくは1.3重量%未満、カルボ
キシル末端基は50当量/106 g未満、より好ましく
は40当量/106 g未満であるとさらに好ましい。
フイルムの好ましい製造方法の例を、主層を構成するポ
リエステルの両面に副層ポリエステルを積層する場合に
ついて以下に説明する。
て、中間層に主層を構成するポリエステルが、両面表層
積層部に副層を構成するポリエステルがくるように積層
し、フィッシュテール型の口金よりシート状に押し出し
未延伸シートを得る。未延伸シートは、静電印加キャス
ト法によりキャスティングドラムで得る方法でも構わな
い。ここで未延伸シートとは、口金から押し出された直
後の冷却される以前の状態から、一軸方向にわずかに微
延伸された(2倍程度まで)ものまでを指す。この未延
伸シートは熱処理を施された後、縦方向および横方向に
延伸される。この熱処理の目的は、延伸前のフイルムを
好ましい結晶化度まで結晶性を高めるためであり、処理
方法としては、押出し直後の温度の高いシートを徐冷
することにより結晶化させる方法、一旦冷却、固化し
たしたシートを再加熱して結晶化させる方法、一軸方
向に微延伸させた状態で加熱処理する方法などがある。
方法が好ましいが、またはの方法を用いても、適切
な条件を採用することにより望ましい表面形態を得るこ
とができる。の方法については、特に限定されない
が、ロールに巻き付けた状態で熱処理する方法、ロール
とロール間でラジエーションヒータを用いて熱処理する
方法、ステンタを用いて熱処理する方法などが挙げられ
る。熱処理条件は、100〜250℃の温度下で0.1
〜150秒熱処理することが望ましい。より好ましくは
140〜250℃で0.1〜50秒、さらに好ましくは
155〜220℃で1〜10秒の熱処理条件が、フイル
ムの製膜工程中で、目標とする表面形態を効率よく得る
ことができるため好ましい。
て二軸配向フイルムとした後、熱固定される。逐次延伸
の場合の延伸温度は、ポリエステルのガラス転移温度近
傍またはそれ以上、例えば縦延伸温度は60〜100
℃、横延伸温度は60〜100℃ととすることができ、
この場合、縦方向に延伸した後、横方向に延伸するか、
さらに縦方向に延伸する方法が用いられる。
倍、横方向に2.5〜5倍である。
く、180〜210℃であるとさらに好ましい。
は、0.005〜5μmとすることが好ましく、0.0
1〜3μmとすればさらに好ましい。この場合において
副層ポリエステルをY、主層ポリエステルをZとしたと
き、積層フイルムの構成は、二層の場合Y/Z、三層の
場合Y/Z/Yとなる。三層の場合、表層を構成するY
層の各々の厚みをY1 、Y2 とした時に、Y1 とY2 は
同じ厚さであってもよいし、異なった厚さであってもよ
い。いずれの場合においても、副層厚みとはY層の合計
厚さをいう。
積層ポリエステルフイルムあっても構わない。この場合
においても、本発明でいう副層ポリエステルYは最外層
に積層され、Y層の厚みは0.005〜5μmとするこ
とが好ましい。
れた表面突起がポリエステルの微細結晶からなるものか
否かは、対象とする突起をフイルム表面から厚さ方向に
適切な溶媒でエッチングして、その突起を形成する起因
物が不溶物として存在する場合は、外部から添加した粒
子あるいは触媒残査にもとずく析出粒子とする(I)。
不溶物として存在するものが実質的になかった場合は、
その突起を形成する起因物は微細結晶であると推定でき
る(II)。上記溶媒の例として、フェノール/四塩化
炭素(重量比:6/4)の混合溶媒が好ましく用いられ
る。また別の方法として、対象とする突起をフイルム表
面から厚さ方向にプラズマでエッチングする方法もあ
る。これらの方法で約1mm2 の視野を観察した時のI
の頻度、IIの頻度を求め、II/(I+II)の値
が、70%であることが好ましい。ただし、表面突起が
微細結晶からなるものか否かは、上記の方法に限定され
るものでなく、適切な方法を選択することができる。
なく、好適な突起を形成せしめることを目的とするが、
必要に応じて粒子を併用しても構わない。このような粒
子の例として、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、酸
化珪素、二酸化チタン、カオリン、酸化ジルコニウムな
どの無機粒子、ジビニルベンゼン系、シリコーン系、ポ
リエステル系などの有機粒子を挙げることができる。前
記した粒子の大きさは、平均粒子径が1.0nmを越え
ないことが望ましい。
は、必要に応じてさらに酸化防止剤、紫外線吸収剤、着
色剤、顔料などの添加剤を配合することもできる。
お文中「部」は重量部をあらわす。また、実施例中の種
々の物性および特性は下記の方法により測定した。
有量 ポリマ0.5gをモノエタノールアミンで分解し、遊離
したジエチレングリコールをガスクロマトグラフィーで
測定した。なお、数値はポリマ中のジエチレングリコー
ルの重量%である。
有量 Mauriceの方法に準じた。ポリマ2gをo−クレ
ゾール/クロロホルム(重量比7/3)で溶解し、Na
OHメタノール溶液によって滴定し、カルボキシル末端
基量(eq/t)を求めた。
量比)の混合溶媒20mlに溶解し、ASTM−D−1
003−52により20mmセルで測定した。
含有量 公知の方法で測定した。マグネシウム元素はポリエステ
ルを湿式灰化した後、原子吸光法で定量した。リン元素
はポリエステルを酸化分解後、リン−モリブデン酸ブル
ー比色法で定量した。
型を用いて測定した。DSCの測定条件は、試料10m
gをDSC装置にセットし、300℃で5分間溶融した
後、液体窒素中で冷却する。冷却した試料を10℃/分
で昇温し、ガラス転移点Tgを検知する。さらに昇温を
続けガラス状態からの結晶化発熱ピークをもって結晶化
温度Tcとした。TcとTgの差すなわちTc−Tgを
結晶化パラメータΔTcgと定義する。
(Rt) 小坂研究所製の高精度薄膜段差測定器ET−10を用い
て測定した。条件は下記のとおりであり、20回の測定
し平均値をRa値とした。 ・触針先端半径:0.5μm ・触針加重 :5mg ・測定長 :1mm ・カットオフ :0.08mm なお、Raの定義はたとえば、奈良次郎著「表面粗さの
測定・評価法」(総合技術センター、1983)に示さ
れているものである。
のをテープ走行性試験機STF−700型(横浜システ
ム研究所製)を使用し、20℃、60%RH雰囲気で走
行させ、初期の摩擦係数を求めた。ここで、ガイド径は
6mmΦ、ガイド材質はSUS27(表面粗度0.2
S)、巻き付け角は90°、走行速度は3.3M/秒で
ある。このμkの値が小さいほどフイルムの滑り性が好
ましい。
250mをを家庭用VTRで早送り、巻き戻しを繰り返
し100回行い、テープ走行面と接触するVTR中のピ
ン、カセット中のピンに付着している削れ粉の量と、テ
ープ走行面に付着している削れ粉の量を観察し次のとお
り判定した。優と良を合格とした。 削れ粉の付着なし 優 削れ粉が僅かに付着 良 削れ粉が多量に付着 不良
い、幅方向に50mm,長さ方向に50m採取した資料
を速度3m/分で走行させフイルム厚みを測定した。ア
ンリツ社製広範囲電子マイクロメータK306Cにてフ
イルム厚みを読取り、次式により厚みむらを算出し、
A、B級を合格とした。 厚みむら(%)=(最大厚さ−最小厚さ)/平均厚さ×
100 2.5%未満 1級 2.5%以上5.0%未満 2級 5.0%以上 3級
ステルを数水準作成し、二次イオン質量分析装置(SI
MS)を用いて、マグネシウム元素(M)およびリン元
素(P)のポリエステルの炭素元素(C)との濃度比
(M/C、P/C)を求める。次いで、副層側ポリエス
テル表層からフイルムの深さ方向にM/CおよびP/C
を測定し、MとPの濃度を知ることができる。このよう
にして測定したM/CまたはP/Cは、フイルム表層か
ら主層に近づくに従って急激に変化し(変極点X)、そ
の後ある値で安定化する(変極点Y)。XとYを直線で
結び、その1/2の値から副層表層までの距離を積層厚
さとする。
し、各ポリエステルの特性を表1に示した。
グネシウム4水和物0.06部、三酸化アンチモン0.
02部を添加し、140℃〜230℃まで4時間を要し
て徐々に昇温しエステル交換反応を行った。次いで反応
系を全還流にしてフェニルホスホン酸ジメチル0.20
部を添加し20分間保持した。得られた反応混合物を重
縮合缶へ移行し、反応系を徐々に昇温、減圧し、最終的
に280℃、0.5mmHgで重縮合反応を行いポリエ
ステルIを得た。ポリマ特性は固有粘度0.623、D
EG量1.0%、COOH量23.5eq/t、溶液ヘ
イズ1.1%,Mg量68ppm(M=2.80モル/
106 g)、P量190ppm(P=6.13)、ΔT
cg40℃であった。
量を変更した以外は、参考例1と全く同様にして、M/
Pモル比が異なるポリマ(ポリエステルB〜D)を得
た。ポリマ特性を表1に示した。
ェニルホスホン酸ジメチルの添加量を変更した以外は、
参考例1と全く同様にしてポリマ(ポリエステルE、
F)を得た。ポリマ特性を表1に示した。
Aモル比1.15からなるBHTに、TPA86.5
部、EG37.1(EG/TPAモル比1.15)を混
練したスラリを4.0時間を要して連続的に供給してエ
ステル化反応を行い、生成する水は精留塔頂から留出さ
せた。この間の反応温度は245℃であった。さらに、
反応温度を250℃として1.0時間エステル化反応を
続け、エステル化反応を完結させBHTを得た。
相当)を重縮合缶へ移行し、リン酸0.01部添加し
た。10分後に三酸化アンチモン0.01部、酢酸マグ
ネシウム0.06部添加した。さらに反応系を徐々に昇
温、減圧し、最終的に290℃、0.5mmHgで重縮
合反応を行いポリエステルGを得た。ポリマ特性は固有
粘度0.620、DEG量1.0%、COOH量28.
3eq/t、溶液ヘイズ0.5%、Mg量68ppm
(M=2.80モル/106 g)、P量29ppm(P
=0.94)、ΔTcg80℃であった。
表4で示した金属化合物をM量が各々2.80/106
g、M/Pが0.46とした以外は、参考例1と同様に
してポリエステルH〜Mを得た。ポリマ特性を表4に示
した。
ックに、主層にポリエステルG、両面副層積層部にポリ
エステルA50部とポリエステルG50部を配合した混
合ポリエステルを供給した。その後、フィッシュテール
型の口金から溶融押出し後、静電印加キャスト法を用
い、キャスティングドラムで冷却固加し未延伸シートを
得た。次いで未延伸シートを熱風加熱装置を備えたロー
ルを用いて155℃で6秒間加熱処理した。さらに引き
続き、90℃で縦方向に3.5倍延伸し、さらに95℃
で横方向に3.5倍延伸した。さらに210℃で5秒間
熱固定して厚さ15μmの二軸延伸フイルムを得た。該
フイルムは、主層フイルムの両面に副層フイルムが各々
1μm積層(合計2μm)された二軸延伸積層フイルム
であった。両面副層を構成するポリエステルの組成、副
層ポリエステルのΔTcgを表2に示し、フイルム特性
を表3に示した。
組成を変えた以外は、実施例1と同様にして、厚さ15
μmの二軸延伸積層フイルムを得た。該フイルムは、主
層フイルムの両面に副層フイルムが各々1μm積層(合
計2μm)された二軸延伸積層フイルムであった。結果
を表2、表3に示した。M、M/P、ΔTcgが本発明
で規定した範囲にあれば、表面粗さ、耐削れ性が良好
で、しかも厚みが均一なフイルムを得ることができた。
一方、Mg含有量が本発明の範囲を越えた場合には、突
起数の増加効果がなく、むしろ削れ粉の増加がみられた
(比較例1)また、Mg含有量が本発明の範囲に満たな
い場合には、突起数が少なく易滑性が好ましくなく、削
れ粉の発生も多かった。(比較例2)。さらには、M/
Pが本発明の範囲を越えた場合にはフイルム表面の微細
突起が減少し、粗大な突起が多く見られ、削れ粉の発生
も多かった(比較例3)。
0℃)、両面副層積層部にポリエステルA50部とポリ
エステルG50部を配合した混合ポリエステル(ΔTc
g;40℃)を供給した以外は、実施例1と全く同様に
して厚さ15μmの二軸延伸積層フイルムを得た。該フ
イルムは、主層フイルムの両面に副層フイルムが各々1
μm積層(合計2μm)された二軸延伸積層フイルムで
あった。主層および副層ともに高結晶性ポリマを用いた
場合には、フイルム厚みの均一性が好ましくないもので
あった。
0℃)、両面副層積層部にポリエステルG(ΔTcg;
80℃)を供給した以外は、実施例1と全く同様にして
厚さ15μmの二軸延伸積層フイルムを得た。主層フイ
ルムの両面に副層フイルムが各々1μm積層(合計2μ
m)された二軸延伸積層フイルムであった。
いた場合、結晶に起因する突起が生成しないため易滑性
が好ましくないフイルムであった。また、全体厚みに対
して、基層にポリエステルAの割合が多きいため、フイ
ルム厚みの均一性も好ましくないものであった。
テルAに替えて、参考例5のポリマ(ポリエステルH〜
M)を用いた以外は実施例4と同様にして厚さ15μm
の二軸延伸積層フイルムを得た。主層フイルムの両面に
副層フイルムが各々1μm積層(合計2μm)された二
軸延伸積層フイルムであったフイルム品質を表5に示し
た。
種類のポリエステルからなる積層ポリエステルフイルム
であって、主層ポリエステルの少なくとも片面に、特定
量の金属元素とリン元素を含有させた高結晶性副層ポリ
エステルを積層させることによって、耐削れ性、走行
性、平坦性、均一厚み性を兼備する二軸延伸積層フイル
ムが得られる。
上記した特徴を有するため、特に磁気テープベースフイ
ルム等の磁気記録媒体分野に用いるとその効果が一層顕
著に発現する。
Claims (4)
- 【請求項1】 (A)主層と副層とから構成される積層
ポリエステルフイルムであって、(B)主層の少なくと
も片面に副層が積層され、(C)副層を構成するポリエ
ステルが下式(1)、(2)で示されるアルカリ金属元
素、アルカリ土類金属元素、マンガン元素、コバルト元
素、亜鉛元素よりなる群の中から選ばれた少なくとも一
種の金属元素(M)とリン元素(P)とを含有し、
(D)しかも副層ポリエステルの下式(3)で定義され
る結晶化パラメータΔTcgが70℃以下であり、かつ
主層ポリエステルの結晶化パラメータΔTcgよりも小
さいことを特徴とする二軸配向積層ポリエステルフイル
ム。 0.1≦M≦15 ・・・(1) M/P≦2.0 ・・・(2) ΔTcg=Tc−Tg ・・・(3) (ここで、MおよびPはポリエステル106 gあたりに
含有する金属元素およびリン元素のモル数を示し、Tc
はポリエステルの結晶化温度、Tgはポリエステルのガ
ラス転移温度を示す。) - 【請求項2】 金属元素がマグネシウム元素であること
を特徴とする請求項1記載の二軸配向積層ポリエステル
フイルム。 - 【請求項3】 リン元素がホスホン酸化合物からなるこ
とを特徴とする請求項1または請求項2に記載の二軸配
向積層ポリエステルフイルム。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の磁
気記録媒体用二軸配向積層ポリエステルフイルム。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008247932A (ja) * | 2007-03-29 | 2008-10-16 | Teijin Fibers Ltd | ポリエステル組成物 |
WO2015012276A1 (ja) * | 2013-07-23 | 2015-01-29 | 富士フイルム株式会社 | 二軸延伸ポリエステルフィルム及びその製造方法、並びに光学シート |
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1994
- 1994-06-02 JP JP12127694A patent/JP3282371B2/ja not_active Expired - Fee Related
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WO2015012276A1 (ja) * | 2013-07-23 | 2015-01-29 | 富士フイルム株式会社 | 二軸延伸ポリエステルフィルム及びその製造方法、並びに光学シート |
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